二次元裏@ふたば

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151023 B26/07/31(金)07:44:06No.1454021095+ 15:13頃消えます
「海だ!! 行くぞデュランダル、ビリーヴあの島まで走り抜けるんだ」
「ちょっ、ちょっと待ちなさい! 泳ぐ前にまずは準備運動!!」
「? 泳ぐのではない、走るんだ。準備運動などしていたら最速であの島に到達できないぞ、それでは遅ンダルだなじゃあ私は先に行く」
「待っ、待っ……!! せめてツッコミさせなさい!!」
叫ぶデュランダルと、もう既に水上を駆け抜け始めているカルストンライトオ。

「チョクシンチョクシンチョク――がぼぼぼぼ」
「ライトオさん!?」
「……相変わらず、騒がしいですね」
沈みゆくライトオと慌てて海に飛び込み救助に行くデュランダルを尻目に、パーカーを羽織ったビリーヴが呟く。
今日は担当のビリーヴと、その友達であるカルストンライトオ、デュランダルを連れて海に遊びに来ていた。シーズン真っ盛りということもあり、ビーチは多くの人々で賑わっていた。
ライトオとデュランダルは早速海を満喫しているようだったが、ビリーヴは上着を羽織りチャックを閉め切ったままでいて。

「ビリーヴは海入らなくて良いのか?」
126/07/31(金)07:44:53No.1454021173+
「……ええ、まあ。今は少し騒がしいですし、ライトオさんたちに巻き込まれかねないので。それに――」
そう言って、ビリーヴは手に持ったバケツと手持ち用のスコップを見やる。

「僕も、海でやりたいことがあるので」
「というと、砂浜で何かするのか?」
「はい。本格的な砂の城を、作ってみたいと思いまして」
砂の城。昔は自分も作ったことがあったが……しかし、そこはビリーヴだ。きっと自分の想像しているよりももっと立派で本格的な物なのだろう。

「そうか、それは楽しみだな……! 頑張れ、ビリーヴ」
「はい。……えっと、トレーナーさんは、ライトオさんたちみたいに海で……?」
「いや、荷物もあるしそこら辺でゆっくりしてようかなって。ビリーヴの荷物も見ておくよ」
「ありがとうございます。……まあ、この辺りはそこまで人も多くないですし、僕もここらで作業していますので」
そう言って、ビリーヴはこちらに軽く会釈をしてから、良さげな作業場を選定しに行った。
226/07/31(金)07:45:58No.1454021297+
「――来い、デュランダル。泳ぎでも私は最速だということを証明する、勝負ださあスタート」
「――だ、か、ら……!! 急過ぎるのよ貴方は! ちょっ、待ちなさいッ!!」
バシャバシャと、賑やかなライトオとデュランダルの声と波切る音を遠くで聴きつつ、俺は広げたビニールシートに腰を下ろす。快晴の空の下、気持ちの良い潮風とジリと焼ける日差しを浴びて、ふうと息を吐く。

「……ここ、だな」
ビリーヴも、ちょうど良いところを見つけたのかバケツを置いてしゃがみこむ。ビリーヴは、真剣な眼差しで何もない砂地をじいと見つめていた。
騒がしく海で遊ぶライトオたちと、静かにじっと砂と向き合うビリーヴ。対照的ではあるが、どちらも海を楽しもうとしていることに違いはない。全力で海を楽しめることを願いながら、俺は3人を眺め荷物とともに見守るのであった。

――――
「……ん、やっぱり固めてからやるとやりやすいな。次は反対側の城の側面を削り出して行くか……」
「作業は順調? ビリーヴ。って、おぉ……! 本当に本格的な城になってる……!」
326/07/31(金)07:46:41No.1454021380+
城作りに精を出すビリーヴが気になりすこし荷物から離れ声をかけると、そこには大きなサイズの城が既にしっかりと建てられていた。
幅は自分の肩幅よりも大きなくらいか、左側はまだ切り出されていない山のままだが、それ以外の部分ははもう既に城の姿が出来上がっていた。

「はい、とりあえず形にはなってますね。まだ細部は作れてませんが、大体の形は出来上がっているので。もう片方の側も同じようにしていこうかな、という感じですね」
「そうか……! そうだ、ちょっと作業を見てても良い?」
「良いですよ」
どのようにこの砂の山から城の形を作っていくのか気になり、俺はビリーヴの邪魔にならない所で彼女の作業をしばらく見ることにした。
ビリーヴは、俺の言葉に応えるのも程々に、また真剣な眼差しで砂と向き合う。

「……まずは、大体の形になるよう削っていって……」
手のひらで、ザラと砂を横からすくい削るビリーヴ。恐らく、この一挙手にかなり細かな力の調整が込められていて、山を削り過ぎないよう、崩れないよう、しかし理想の形へとなるようにしっかりと砂をすくい削り出さなければいけないのだろう。
426/07/31(金)07:47:34No.1454021470+
砂は思っていたよりも頑強で、しっかりと固められていた。自分の中の砂山は、触っただけで脆く崩れそうなものだったが、しかしビリーヴの作ったその山はそう安々とは崩れず、手で切り出せばその形をしっかりと保ち続けていた。

「そんなに砂がしっかりしてるのは、何か工夫でもあるの?」
「……えっと、海水を少し混ぜています」
そう言われて、ビリーヴのすぐそばに水の入ったバケツを見つけた。
「大体、砂と水が8:1くらいの比率で混ぜると、強くしっかりと固まる……らしいです」
「へぇ、なんか泥団子とかを思い出すな。あれも水を混ぜて固めてたけど……砂でもこんなにしっかり固まるんだな」
「そうですね。僕もちゃんと調べてやったのは初めてだったので、思っていたよりもしっかりしていて驚きました。でも、やっぱりこれくらいしっかりしてる方がやりやすいです」
そう言って、ビリーヴはまた砂に手をやり形を削り作っていく。

「……ちゃんと、左右で同じ高さになるように調整して。だから、これくらい……。大体はできたから、次はこれで……」
そう言って、手持ちサイズのスコップを取り出し、その先でザクと砂を切り出していく。
526/07/31(金)07:48:25No.1454021585+
鋭利さのあるスコップは、手でやるよりもずっと真っ直ぐに砂を削っていく。それは、まさしく建築物のような正確さと角張りであり、一気に砂の山は“城”になって行く――。

「……おぉ、これだけでも随分と本格的に見えるな」
「まだ、大ざっぱな形だけですけどね。でも、順調です」
「そうか……! ここからどんな凄い城になっていくのか、楽しみだな……!」
「……はい。期待……しててください。僕の全てを注ぎ込んで、作り上げるので」
「……ああ! 期待してる!」
こちらに顔を向けないまま、しかしハッキリとそう言ったビリーヴはそうして、スコップを片手に真剣な表情でまた、砂の城へと向き合うのだった――。

――――
「――ふう……。これで、城の本体は出来上がったな」
「お疲れ、ビリーヴ。水とラムネ買ってきたからちょっと一息、どう?」
「ありがとうございます、いただきます」
あれから1時間ほど経っただろうか、作業に没頭していたビリーヴに水とラムネを持ってきてそう声をかける。
水分補給と、それから一息つけるようにと思って、水とラムネの両方を用意。それを受け取ってビリーヴは、コクと喉の渇きを癒やしていく。
626/07/31(金)07:49:15No.1454021672+
「それにしても、凄いな……めちゃくちゃ本格的な城が出来上がってる……! 扉から窓まで! 細かい所まで良く出来てるな……!」
「ありがとうございます。細かい所はスコップだと難しいので、より繊細に削れる道具で仕上げました」
砂が残ったいくつかの道具が、ビリーヴの足元には並べられていた。道具もしっかりと取り揃えられていて、ビリーヴがどれだけ本気でこの砂の城作りの為に準備していたかが伺えた。

「まさしく職人芸だな……! 細かい所まで本物の城みたいだ」
「はい。上手くいったと、思います」
「中に住めそうなくらいだな、もう……。砂の城は、これでもう完成?」
「いえ、この次は城壁を作ろうと思います。……出来る限り、本格的な城にしたいので」
「そうか……! じゃあもうひと頑張りだな!」
「はい。……水とラムネ、ありがとうございました。おかげで最後まで、仕事をやり抜けそうです」
「それは良かった……! それはビリーヴの分だから、その辺置いといて好きな時に飲んで! 俺はライトオとデュランダルの分渡してくるから」
そう言って、カバンに入れた残りのペットボトルとラムネ瓶を見せる。
726/07/31(金)07:50:56No.1454021882+
「そうですか。ではまた」「ああ! 頑張って、ビリーヴ!」
そう彼女に告げ、俺は海で遊ぶライトオとデュランダルの方へと歩を進めるのであった。

――――――
「……出来た」
ビリーヴが道具を置いてそう呟く。彼女の前には、大きく立派な西洋の城が完成していた。
「おお……!! お疲れさま、ビリーヴ! 凄いのが出来たな……!!」
完成間近になって、また近くで見学させて貰っていたのだが、しかし。本当に凄いモノが出来上がった。

「……うん、いい感じだ」
城壁に囲まれ、堂々とそびえ立ったその砂の城は、それが砂であることを忘れる程に、クオリティ高く存在感を発していた。

「城本体が出来上がった時も完成度の高さにビックリしたけど、城壁がつくとより一層本格的になるな……! しかもただの壁じゃなくて、見張り塔までしっかり作り込まれてるし」
「そこは、こだわりました。城壁の役割上、必要ですし。役割を意識すれば、より本格的になると思ったので……そこは妥協したくなかったんです」
「だからこそのクオリティの高さだなぁ。本当に、本格的だし本物レベルだよ……! ビリーヴは砂の城作りでも匠だな……!」
826/07/31(金)07:52:18No.1454022067+
「……そ、その。匠は、言い過ぎかもです。まだまだ、もっと上手く作れるだろうと思いますし。……けど、はい。満足いく出来になったと、思います」
そう溢すビリーヴの表情は、とても満足気で。思わず、俺も笑みが溢れる。
静かに、真剣に、砂と向き合い続けたビリーヴ。その果てに生まれたこの作品を眺めて、ああ、やっぱりビリーヴは凄いなと、感嘆する。

いつだったか、彼女の祖母の言っていたことを、思い出す。じっと、静かに待って、見守っていると、とびきりの“仕事”を見せてくれるのだと。
「……どうですか、トレーナーさんの目から見て」
彼女の、どこか無骨で、実直な仕事ぶりを眺め、見守って、そうしてその先に――。
ああ、これ程までに見事な仕事を間近で見せてくれるのだから。

「完璧な仕事だな……! 凄い、凄いなビリーヴは……!!」「……はい、ありがとうございます」
ああ、俺はなんて幸せなのだろうか。そう心の底から、思うのであった――。

――――
「……ふう」
一つ、息を吐いたビリーヴが首元の汗を上着で拭う。思えば、彼女はずっとパーカーを着てチャックを閉め切ったままで作業をしていた。
926/07/31(金)07:53:03No.1454022151+
ふと、そういえばちゃんとビリーヴの水着を見ていなかったな、などと余計なことが思い浮かぶ。
「……? 僕の服に、何かありますか?」
「えっ、あっいや……!」
ビリーヴが不思議そうにそう尋ねてきて、ドキリとする。無意識に彼女の服装に目が行っていたのがバレてしまったのだろうか。

「――……あ、そうか。水着……」
ボソりと、小さな声でビリーヴが何かを呟く。そうして、しばらく考えるように黙りこくって――。

「……その、僕。……城作りが終わったので、少し海で泳ごうかなと、思います。……せっかく、海に来たのですし」
「そうなのか? まあ、そうだよな。せっかく海に来たんだし、泳がないのは損だなー」
「……トレーナーさんも、泳ぎませんか?」「えっ、俺も?」
「はい。荷物は……あ、デュランダルさんたちが戻ってきたみたいですね。たぶん、結構遊んでたと思うので、休憩ですかね」
そう彼女に言われて見てみれば、ライトオとデュランダルは海から上がってシートに腰掛けていた。

「荷物は、心配しなくても大丈夫そうですね。だから……トレーナーさんも、海どうですか?」
1026/07/31(金)07:54:02No.1454022259+
「あーでも、俺と一緒で良いのか?」
「……その、僕はあまり海遊びが分からないので、トレーナーさんと一緒の方が、楽しめると思います」
「そ、そうか。……じゃあ分かった、俺もビリーヴと一緒に海入ろうかな……!」
「ええ」
俺がそう決めると、表情はあまり変えないまま、ビリーヴは短く応える。……しかし、その表情にはどこか嬉しさのような色がかすかに感じられた気がして。

「……そうだ。海に入るならこのパーカー、脱がないとな」「……え」
そう言ってビリーヴは胸元に手をやると――ジジ、とチャックをおろして。そうして、はらりと上着は脱げ。
一瞬、ほんの一瞬、突然の彼女のその行動に驚き固まり、俺は彼女の晒された水着に視線が囚われ――。

「…………その。どう、ですかね」
「……えっ、あっ、ど、どう……!?」
「……えっと、その……僕の水着」
「……!」
そう言われてようやく、彼女の尋ねた言葉の意味を理解して。紺色の落ち着いた雰囲気の水着を、一瞬目が奪われてしまった彼女の水着姿を、直視して。
1126/07/31(金)07:54:48No.1454022357+
「――よく、似合ってる」
「そ……そう、ですか。……」
…………。
しばらくの、無言。互いに、気まずいような、気恥ずかしいような間が流れて――。

「――あの、その……行きましょうか」
「そ、そうだな……!」
そうして、顔に血が登っているのを感じながら、水着姿でギクシャクと俺たちは海に向けて歩き出すのであった。
1226/07/31(金)07:55:03No.1454022390+
おわり
朝は水着ビリーヴ
1326/07/31(金)08:54:06No.1454030090+
ビリーヴ助かる
1426/07/31(金)09:07:20No.1454031835+
砂浜でそのままビリーヴを放っておいたら夕方くらいには城下町まで出来てそう
1526/07/31(金)09:09:11No.1454032057+
スレッドを立てた人によって削除されました
これもアフィカスのゴミが立てたスレですか?


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