二次元裏@ふたば

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214722 B26/07/18(土)19:22:39No.1450228213そうだねx1 20:48頃消えます
手馴染みのトランプを持って、私はトレーナー室のデスクで仕事に一区切りをつけたトレーナーさんの元へと向かう。

「おつかれさまです、トレーナーさん。……その、よろしければひとつ、トランプゲームにお付き合いいただけないでしょうか?」
「ん? うん、いいけど」
「ふふ、それは良かった。ではこちらで、トランプの方は先に私がきっておきますから」
「ああ」
そう言って、トレーナーさんは仕事用のデスクを立ちテーブルの方へと移動する。私と向かい合うように椅子に腰掛け、トレーナーさんは私を無垢な顔で待つ。

「……そうだ、ただ遊ぶだけでは少々面白味に欠けるかもしれませんね。折角ですから……何か、賭けでもしましょうか」
「賭け? お菓子かニンジンでも賭けるのか?」
「いえ……というよりは、勝者に報酬をということで……どうでしょう。負けた方は勝った方のお願いを1つ聞く、というのは」
「お願いを聞いて貰う、か。これは、気合入れないとな……!」
そう言って、トレーナーさんはやる気を上げる。
……ああ、まったく。相変わらず御しやすいお方だ。私の提案に、何の疑念も抱かずに了承してしまうのだから。
126/07/18(土)19:24:09No.1450228682+
「――では、カードは私が配りますね」「ああ。……よーし、負けないぞ……!」
「ふふっ、お手柔らかに。お願いいたします……♪」

――そうして。私の手馴染みのトランプで、使い慣れたやり口で、トレーナーさんは運命の決まりきった勝負に挑むことになるのでした。

――――――
遠くで流れる洒落た店内音楽と、閉め切られたカーテン。鏡に映るインナー姿の私。
ふう、と。見慣れた私の薄い身体を横目に、いくつかのハンガーの中から水着を1つ選び取る。

「――……トレーナーさん、いかがでしょうか?」
そっとカーテンを開き、試着室前で待ってくれているトレーナーさんに姿を見せる。

「おお、すごく大人っぽい……! 黒のカバーアップがよく似合ってるよ」
「ふふっ、ありがとうございます」
主張をし過ぎない落ち着いた黒のビキニに、シースルーのカバーアップを羽織って、私はトレーナーさんに水着を試着し披露する。
226/07/18(土)19:25:47No.1450229233+
勝負に勝利した私は、トレーナーさんに何でも1つお願いを、ということで水着選びに付き合っていただくことになりました。
「さっきのも良かったけど、こっちもジャーニーに合ってるね」
「そうですか……♪ まだ何着かあるので、ひと通り試着したらどれが良かったかトレーナーさんのご意見をいただいてもよろしいですか?」
「ああ、任せて……!」
トレーナーさんは、頼もしい表情で応えてくれる。ふふっ、お可愛らしい人だ。

「それでは、次のものに着替えますね。少々お待ちください……♪」「ああ!」
そう応じるトレーナーさんの表情は明るく、期待をワクワクと膨らませているようで。心から私の水着姿を楽しみにしていただけているのだなと思うと……。
少々、面映さもありますが……えぇ、やはり、嬉しいですね。

さて、次はどの水着にしようか……。トレーナーさんの反応を頭の片隅で思い浮かべながら、私はそうしてしばらく、水着の試着と披露を楽しむのでした。

――――
「――これで、ひと通り試着はし終えましたね」
「うん、おつかれさま。どの水着も、ジャーニーが選んだだけあってよく似合ってたよ」
326/07/18(土)19:27:50No.1450229947+
「ふふっ、ありがとうございます。ええ、どのような水着にしようか私も悩ましく、多様な水着を選んでみたのですが……」
「そうだね、ジャーニーらしい水着から意外な感じのとか、あとはその……ちょっと大胆すぎるかも、っていうのもあったし」
「――ああ、アレは……ふふ、申し訳ありません。少々羽目を外しすぎたかもしれませんね」

落ち着いた大人っぽい水着から、柔らかな印象の可愛らしい水着に、……それからすこし背伸びをして、露出の多いちょっと扇情的な水着にも手を出してみて。
いえ、本気であのような水着を着てみたいと思ったワケではありませんが……ええ、でも。トレーナーさんに、“意識”をさせる為には……必要な刺激だとも思いましたから。

「……それで、いかがでしょう。トレーナーさんはどの水着が気になりましたか?」
「えっと、そうだな……どれもよく似合ってた思うし、良かったけど……」
トレーナーさんは、真剣な面持ちで考え込む。……ああ、どこまでも真摯なトレーナーさんは。真剣に、焼き付いたであろう私の水着姿を見比べ、答えを出そうとしてくれているのでしょうね。
426/07/18(土)19:30:16No.1450230714+
「……個人的には、になるんだけど、いい?」
「ええ、それはもう。トレーナーさんに選んでいただけるのなら」
「えっとじゃあ……3番目の白い水着が、一番良かったかな」
「――おや、なるほど」
……それは、私にしては可愛らしすぎるような、オフショルダーな白いワンピース型の水着でした。

「……理由を聞いても?」
「えっと……白いワンピースがよく映えていたというか、ジャーニーって普段は黒とか落ち着いた色の印象だから、いつもと違うジャーニーが見れたなって思って」
「……そう、ですか。その……すこし、私には可愛らしすぎるかも、と。選んでみて思ってしまった部分はあるのですが……」
「あー、まあ……確かに大人っぽい服装が多いから、フリルもついてるのは可愛らしすぎるのはあるかもだけど……」
私の懸念に、トレーナーさんはうーんと聞き入る。けれども。

「……でも、あの水着はよく似合ってたよ。すごく可愛いかったし……! 純白で可愛らしい水着もジャーニーには似合う……! 自信持って大丈夫!」
トレーナーさんがそう力強く主張するものですから。……ああ、ふふ。そうですか、それならば。
526/07/18(土)19:31:41No.1450231196+
「……トレーナーさんは、ああいう可愛らしいのがタイプなのですね」
「……えっ!? あっ、いや……えっと、ジャーニーにはよく似合うなって、こういうのもちょっと新鮮で印象に残ったっていうか……!」
「……純白で可愛らしい水着を着た私が、トレーナーさんのお好みだと」
「えっと、その……。……うん」
「……ふふっ」
トレーナーさんが、すこし頬を赤らめて、観念したように小さく声を漏らすと。ああ、なんとも……容易には表現し難いナニカに心が震わされて。
……ええ、それならば。期待にお応えいたしましょう。新鮮な私、に対するすこしの抵抗感を、トレーナーさんからの熱視線で押し退けて――。

「ええ、……えぇ。それでは、あの水着にいたしましょうか」
「……!」
「折角トレーナーさんに見て貰って、選んでいただいたのですから。この夏は、すこし挑戦してみましょう……♪」
「そうか……!」
嬉しそうに頷くトレーナーさんに、微笑みかける。まったく……本当に分かりやすく、可愛らしいお方。

「……ふふ、私だけではこの水着を買う勇気は出なかったかもしれません。ですから……選んでいただいて、ありがとうございます……♪」
626/07/18(土)19:33:11No.1450231682+
「……! ああ、力になれたみたいで良かった!」
「ええ――」
そうして、私はトレーナーさんに選んで貰った純白の可愛らしい水着を選び、購入するのでした。

――――
――その帰り道。
「……今日は、ありがとうございました。おかげで良い買い物ができました……♪」
「それは良かった……!」
心から、そう喜んでいただけるトレーナーさんを見て。純粋な彼の表情を見て。……すこし――胸のうちに仕舞い込んでいた“欲”が、鎌首をもたげる。

「……トレーナーさん」
「ん? どうしたんだ、ジャーニー?」
「……本日は、お付き合いいただきありがとうございます。お仕事もお忙しいでしょうに、私の、水着選びを手伝って欲しいなんて我儘を叶えてくださって」
「いやいや、それはまあ。ジャーニーは俺とのゲームに勝ったんだし。それに、君のためならこれくらい、いつだって付き合えるから!」
トレーナーさんは、そう言って私に笑顔を向ける。ああ、なんて眩しいのでしょう――だからこそ、私の中の“影”は、色濃くなって。
726/07/18(土)19:34:43No.1450232224+
「――ええ、そうでしたね。トランプの賭けから始まったことでしたね。……しかし、やはり。私は感謝しているのです。こうしてトレーナーさんが付き合っていただいたことに」

「……ですから。――ええ、どうか私にも。貴方のお願いを1つ、叶えさせてはいただけないでしょうか――?」
「……え?」
彼は、予想もしてなかったのでしょう。呆けた声色で聞き返す。
「はい、貴方のお願いです。今日1日付き合っていただいたお礼に、“なんでも”1つ、お願いを聞きたいのです」
“なんでも”、なんて。悪魔のような言葉を、私は彼に投げかける。

「……そう、ですね。折角水着を選んでいただいたのですから、例えば……今日買った水着を着て見せて欲しい――なんて。そのようなお願いでも私は――構いませんよ?」
「え、えっと――」
戸惑うような表情を見せるトレーナーさん。純真無垢な彼を困らせているのは、自覚している。けれども……ええ、わざわざ――得意のトランプカードまで持ち出して、この状況を作り出したのですから。今更の話、ですよね?
826/07/18(土)19:35:53No.1450232619+
「――ああ、申し訳ありません、急な提案で戸惑いますよね。……けれども、やはりお礼はさせてください。――貴方の望みを、なんなりと」
そう言葉をかけると、彼は……うぅん、と考え込んで。それから、言うべきかどうか、悩むような表情をして。そうして――。

「えっと……その、今日のお礼に、お願いを聞いてくれる、ってことなんだよな……?」
「えぇ」「……それじゃあ、ええと」
躊躇いがちに、口を開いたトレーナーさん。そうして出た言葉は、私の願う通りのもので――。

「今日買ったジャーニーの水着、すごく……その、良かったから。また、見たいというか……」
「……えぇ、はい」「……だから、その……!」
……あぁ。心臓が逸り、その先の言葉を待ち侘びて。可愛らしい彼の方に、ジリと足が向いて。だから――。

「その……!! ――今度俺と、海に出掛けないか……!?」
「えぇ、えぇ、ふふっ仕方ありませ…………え?」
「……えっ?」
用意した言葉をつらと並べようとして、止まる。それは、彼の言葉が想定していたものとは少し違っていたからで――。
926/07/18(土)19:37:15No.1450233111そうだねx1
「あっ、えっ……そ、そうだよな……! 急に一緒に海に行こうなんて、変だよな! あっ、あははその、すまん忘れて――」
「あっ、いや。いえ……その、すみません。少々、想定していた反応では無かったことに驚いてしまって――あの、はい。是非とも、海には出掛けましょう」
「そっか……! よ、良かった」
ホッと安堵の表情を浮かべた彼に、私は至って平静を装い海に出掛ける予定を立てる。
……少々、ええ。少々ですが、想定通りの展開にはならず、戸惑ってしまいましたが……。

――そう、ですね。それでこそ、私のトレーナーさんだ……。
想定とは違いましたが、いいえ、これもまた喜ばしい展開には違いありません。それに……ああ――。

「ジャーニーと海か……楽しみだなぁ」
「ふふっ。えぇ、私も……トレーナーさんとの海、楽しみです……♪」
こうして私との“夏”に、彼が期待に胸を膨らませてくれているのですから。

これは、これで――。
「……ああ、今年は良い夏になりそうだ」
1026/07/18(土)19:38:51No.1450233671+
おわり
ジャーニーには大人っぽい黒水着も似合うけど白ワンピの水着もきっと似合うよね
1126/07/18(土)19:43:08No.1450235108+
ゲームで誘導させなくてもお出かけぐらいは付き合ってくれてた余姉上
1226/07/18(土)19:58:13No.1450240303そうだねx1
こういうのでいいんだ余
1326/07/18(土)19:58:17No.1450240324+
いちいち回りくどい余
1426/07/18(土)20:26:08No.1450251738+
>手馴染みのトランプ
これサマやる気だ余!


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