二次元裏@ふたば

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118769 B26/07/12(日)00:17:10No.1448318114そうだねx4 02:05頃消えます
 今日のミニライブも大盛況。神々のみんなとのお喋りや握手も終えた。後はお城で寝るだけ。どうしてもライブ後は電子の歌姫と言えど疲労感のようなものがある。ライブの演出の全てを含めた膨大なデータが蓄積されているのだから、仕方がない事なのだけれど。


「おう、もうちょっとだけ頑張れ。流石に管理人が道端で寝てるなんて格好がつかないだろ」

「ふああ……わかってるよぅ。いくらおねむでもその辺で横になったりはしない〜」

「ヤチヨの記憶からは処分されてるけど前科2犯だからな」

「嘘でしょ……嘘だよねえFUSHI……?」


 8000年来の相棒が目を合わせてくれない。よよよ……恥ずかしいからって意図的に記憶弄るのも考え物だね……。
126/07/12(日)00:17:46No.1448318307+
 お城に戻り、就寝前の各種チェックを行う。……特に大きなバグみたいなことは起こっていないみたい。今日もツクヨミは平和そのものの1日だったけど、私には少し引っかかるところがある1日でもあった。あの彩葉がインしてこなかったから。私の観測している限り、彩葉のログイン頻度はかなり高い。特に私のライブがある日には、インしてこなかった日はなかったはずなのに。


「彩葉……今日はどうしたんだろう。また体調崩したりしてないかな……?」


 彩葉のタブレット端末に接続を試みるも、電源が落ちているみたい。メールで確認を取ろうにも、もう日付が変わろうとしてる。
 大学生になった彩葉は相変わらず頑張り屋さんで、私にパンケーキを食べさせるというその目標に向かって日夜頑張っている。以前ほど無茶なことはしなくなっているから、もしかしたら彩葉もおねむなのかもしれない。だとしたら起こしちゃ可哀想だよね。
226/07/12(日)00:18:37No.1448318586+
「……それじゃあFUSHI、また明日ね。その間のツクヨミの平和はそのモフモフにかかっているよ」

「おやすみヤチヨ。……良い夢見ろよ」


 意識が暗転する直前、普段のFUSHIなら言わないような言葉が聞こえた。私のスリープ状態はアップデートと充電と記憶整理のための物であって、人間のように夢を見る機能なんてないのにね。
326/07/12(日)00:19:24No.1448318828+
「お疲れ様、ヤチヨ」

「えっ……いろ、は?」


 びっくりした。目を閉じたと思ったら、懐かしい部屋にいた。ここは彩葉の住んでいたアパートだ。でもあの時とちょっと違うのは、部屋が飾り付けられている点。色とりどりの旗や風船。ひときわ目を引くのは壁一面に飾られた私の、かぐやの写真。それを囲むように文字の飾りが煌めいている。HAPPY BIRTHDAY。誰の?


「いやぁ……FUSHIにも手伝って貰ったんだけどさ。ヤチヨみたいにパッとは出来なくて、せっかくのライブ見逃しちゃったんだよね。ごめん」

「あ、うん。その、それは良いんだけどね? これは一体なんなのかな?」

「見たら分かるでしょ。今日は7月12日。かぐやの誕生日だよ」
426/07/12(日)00:19:53No.1448318964+
 少し頭の中で考える。確かに言われてみるとそうだ。1年前の今日、もと光る竹に乗って、私は彩葉のアパートの前の電柱へとやって来た。そこから月に帰るまでのたった2か月という時間を、8000年経っても忘れたことはなかったのに。


「あんたの誕生日、絶対お祝いしてあげるんだって、ちょっとずつ準備してたんだよ?」

「でも、私はもうヤチヨで……」

「そうかもしれないね。でもヤチヨはかぐやだよ。私の大好きな、わがままで、はちゃめちゃで、キラキラしたかぐや姫じゃなくなったってヤチヨは言うけどさ。どんな姿だって、何千年経ったって、私はかぐやが大好きなんだから」

「彩葉……」


 ぽろぽろと涙が落ちる。感覚は無いのに、内側がぽかぽかと暖かくなってきたような。凄いね彩葉、竹取の翁じゃなくて魔法使いなんじゃないかな。
526/07/12(日)00:20:17No.1448319079+
「あーもう、赤ちゃんの頃から泣き虫は変わんないね……ほら、おいで?」


 きゅっ、と彩葉に抱き締められる。私の方が8000歳でお姉さんなのに。ツクヨミに感覚なんてないはずなのに。私を抱いてくれていたその腕の感触と体温、鼓動の1つ1つまでが思い出せる。
 きゅっ、と彩葉を抱き締めかえす。彩葉が私の腕の中にいる。確かに触れている。8000年の果てに、もう終わっても良いと思っていたのに、またこの陽だまりに帰ってこられた。それがただ嬉しい。


「私は……かぐやは果報者だね……」

「まだまだハッピーエンドまでの途中なんだから、こんなところで感極まってちゃダメだよ。さ、ケーキもコーラも用意したんだから、一緒に食べよ! まあまだうそっこなんだけどね〜」

「私もツクヨミのアップデート頑張んなきゃだねぇ……」
626/07/12(日)00:20:51No.1448319285+
 それから彩葉と朝が来るまで一緒に過ごした。明日も大学があるはずなのに、ずっと隣で話を聞いてくれた。途中で私の方が限界になっちゃって、彩葉にばいばいを言おうとしたら、一緒にお布団に入ってくれちゃったりなんかして。ずっと私の髪を撫でてくれて。


726/07/12(日)00:21:09No.1448319419+
 充電もそこそこに起きた朝、隣にはすやすやと寝息を立てる彩葉が居た。普段のツクヨミならユーザーの睡眠を検知すれば自動でログアウトするようになっているのだけど、ここはFUSHIの手も加わっている分、勝手が違うみたい。彩葉の髪に手櫛を通すとさらりと流れ落ちる。んぅ、と身を捩らせるのが可愛い。


「彩葉……大好き」


 彩葉の頬へと唇を落とす。触れた感覚はやはりない。でもそれは彩葉にも同じ。それが今はありがたいことでもあった。
 この寝顔をもう少しだけ堪能していたい。それくらいは、8000年ぶりの誕生日プレゼントに願っても良いんじゃないかな。
826/07/12(日)00:21:42No.1448319667そうだねx9
8000年振りのバースデー

かぐやお誕生日おめでとう
926/07/12(日)00:33:50No.1448323296+
そうそう誕生日くらいこういう綺麗なのでいいんだ…
1026/07/12(日)00:35:07No.1448323673+
ありがとう…
1126/07/12(日)00:37:35No.1448324512+
祝う誕生日が増えたっていいんだ
1226/07/12(日)00:37:39No.1448324535そうだねx1
こんな掃き溜めに投稿してる場合じゃない
もっと陽の当たるところに投稿するんだ
1326/07/12(日)00:39:52No.1448325312そうだねx3
>こんな掃き溜めに投稿してる場合じゃない
>もっと陽の当たるところに投稿するんだ
pixivの方に
>8000年ぶりのバースデー
で投稿しております
今までの作品もまとめてあるよ
1426/07/12(日)00:58:31No.1448331065+
寝る前にいいものを摂取できた…ありがとうございます……
1526/07/12(日)01:47:18No.1448341957+
くぅ〜これこれ!


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