二次元裏@ふたば

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10743 B26/04/21(火)22:58:05No.1422604508+ 00:38頃消えます
教室にて。何やら難しそうな顔をしてスマホと睨み合うウマ娘が一人。ナリタブライアンである。その後ろから
「だーれだ?」
「…ローレルか。今は忙しい。ちょっかいをかけるだけなら今度にしてくれ」
声をかけたのはサクラローレル。ブライアンの大切な友人にしてライバル、そして時たま面倒なやつ。
「もう、つれないなぁ。ごめんね、ブライアンちゃんが珍しく悩んでるみたいだったから」
「私だって悩むことくらいあるさ」
そう言うとまた視線をスマホに戻すブライアン。釣られてローレルも画面を覗き込む。ラジオのお便りフォームが映し出されていた。
「【イーちゃんのバ耳討風】…って最近人気のやつだよね。寮にラジオが置かれてから皆聴いてるって」
「ああ、私もマヤノに勧められてな」
「確か恋愛の相談コーナーが人気で…もしかしてブライアンちゃん恋に悩んでるの!?」
「違う」
鼻息荒く顔をズイと寄せてきたローレルを押し返す。
126/04/21(火)22:58:33No.1422604654+
「私じゃなくて姉貴のことを相談しようと思ってだな…」
「何だ、つまんない。でもそうだよね。ブライアンちゃんだったら相談する前にさっさと告白するなり逆ぴょいするなりしてモノにしちゃいそう」
「お前は私を何だと思っているんだ?」
「肉食系」
肉食系が睨むもローレルは涼しい顔。
「そうそう、逆ぴょい。お悩みに答えてくれる人が昔トレーナーを逆ぴょいした人って聞いてるけど大丈夫?」
「詳しいな」
「スカイちゃんが熱心に聴いてるからね」
ローレルの同室、セイウンスカイ。恋に悩める乙女な彼女はこのラジオのヘヴィリスナーと化していた。毎回談話室でラジオに齧り付くように聴き入る様も、悩みながらお便りをしたためる様も、ローレルは何度か目撃している。
「キングヘイローちゃんのお母さんでね、現役時代に逆ぴょいしてお腹に赤ちゃんを宿したままレースに出走したんだって」
「恋愛相談するには頼もしい限りじゃないか」
「ハヤヒデさんにそこまで出来る気がしないけど…」
「姉貴にはそれくらいの積極性が必要なのさ」
226/04/21(火)22:59:02No.1422604822+
ブライアンの姉、ビワハヤヒデ。何事も理論的に考える彼女ではあるが、こと恋愛に関しては抜けているところがあった。明確に自身のトレーナーを好いているのにそれを自覚していないレベル。そして、彼女のトレーナーもそれと同等であった。つまりお互い無自覚な両片想い。身近で見ている妹にとっては焦れったいやら何やらで頭の痛い話であった。
「何か妙案を貰えないかと思って相談してみようと思ったんだが…」
「どう相談すればいいか分からなくて悩んでた、ってことだね」
項垂れるブライアンを見て、ローレルは腕を組んでうんうんと頷く。
「ブライアンちゃんこういうこと苦手そうだし、乗りかかった船だから。協力するよ」
「いいのか?」
「この貸しは高くつくよ〜?」
「フランスパンでいいか?」
「確かに私は人一倍フランスに思い入れあるけど、だからってフランスって付けば何でもいいわけじゃないんだよ?変なボケはやめてね?」
ボケのつもりはなかったんだが…という言葉はソッと飲み込んだ。
326/04/21(火)22:59:31No.1422604948+
「それでブライアンちゃんはハヤヒデさんにどうなってほしいの」
「トレーナーと付き合ってほしい」
「即答だね。具体的には?ハヤヒデさんから仕掛けてほしいとか、トレーナーさんからとか、そういうのはまだ早いだろうからまずはデートとか」
ふむ、と頬に手を当て考える。言われてみれば確かに。焦れったいからくっつてほしいとは常々思っていたが具体的にどうなってほしいかは考えたことがなかった。
─姉貴はどうしたい?いくら生真面目で頭でっかちのアンタでも理想くらいはあるだろう?
─誰の頭がデカいって!?!?
「うわぁ!?」
自分の胸の内に住まうイマジナリーな姉貴に問い掛けてみたら思いの外再現度高く出力された。
「大丈夫ブライアンちゃん?」
「あ、あぁ。ちょっと内なる姉貴に聞いてみようと思ってな」
「……大丈夫ブライアンちゃん?」
「おい、やめろ。その頭のおかしなやつを見るような目は」
だが、これは使えるかもしれない。妹故に再現度高く出力されたイマジナリービワハヤヒデ。彼女へ質問していけば、リアルビワハヤヒデがトレーナーとどうなりたいのかも分かるのではないか。
426/04/21(火)23:00:07No.1422605126+
─なぁ、イマジナリー姉貴。アンタはトレーナーのことが好きだろう?そしてトレーナーもまたアンタのことを好いている。付き合いたいか?
─わ、私がトレーナー君と…!?付き合いたいだなんてそんな…!いやもし彼が私のことを好いてくれているとしたらそれは確かに嬉しいが…!だがこんな白髪ごわごわのウマ娘が好きだなんてはずがないだろう!ああ、せめて私がストレートだったなら…!少しは自信を持てたかもしれない…こんな癖っ毛では…頭が大きく見えてしまう癖っ毛では…!……言っとくが大きく見えるだけで実際に大きい訳ではないぞ?
ダメだ、再現度が高くて結局クソボケが出力された。
「くっ…妹故の限界か…」
「それ多分質問の仕方が悪いんじゃないかな?」
「どういうことだ?」
「質問が直接的過ぎるから、イマジナリーハヤヒデさんはテンパっちゃうんだよ。私に任せて」
─ハヤヒデさんは好きな人にアタックするのとされるの、どっちがお好みですか?
─な、何だ急に…
─ちょっとした恋バナだと思って♪
─そうだな…私とて年頃の乙女だ。だからその…相手の方から来てくれるのに憧れはある…かな…
「だってさ」
526/04/21(火)23:00:37No.1422605296+
「おい待て。私の脳内の存在とどうやって会話した?」
「来てくれるように仕向けるなら誘い受けの方法を聞いてみよっか」
「スルーするな。気分悪いだろ」
しかし、おかげで方向性は定まった。
「誘い受けと言うと普段お前がトレーナーにやってるようなのか?」
「えっ…普段…?」
「散々誘惑して理性を崩した所で手を出させて選択したのはあくまでトレーナーみたいな顔して実際は主導権握るやつ」
「ブライアンちゃんは私を何だと思ってるのかな?」
「悪女」
悪女のジト目もブライアンは涼しい顔。斯くして、完成したお便りを送信した。

数日後。
『貴方の悩みを徹底討論!【イーちゃんのバ耳討風】!今宵も始まりました、パーソナリティーは私、イーストウィンドが務めさせていただきます。それでは早速、人気コーナー!』
『【悩みにグッバイ!踊る愛捜査線】!お悩みに答えさせていただきます、──です。よろしくお願いしますね』
『それでは──さん、本日一通目のお便りはこちら!【毛だMAX】さんから』
626/04/21(火)23:01:20No.1422605544+
【イーちゃんさん、──さん、こんばんは。いつも楽しく聞いております。早速ですが私の悩みを聞いてください。私はトレセン学園に通うウマ娘です。私には専属のトレーナーさんがいて、その人に惹かれています。しかし、彼は少し抜けているところがあって、私の好意に気付いていません。それどころか、彼自身の好意にさえ気付いていないかも…私としては好きな人に迫られるという願望があり、どうにかして彼に手を出してほしいのです。何か妙案はありませんか?】
『はい、ということでした。どうでしょう、──さん?』
『うーん…まずこのお便り本人からのものじゃないわ。きっと身近な第三者が送ってきたものね』
「え、怖」
思わず素が出てしまった。何故バレた。
『何で分かったんですか?』
『この手の自信無さげな質問をする子にしては相手が自分に好意を抱いてるって確信を持ってるのが矛盾してるなって思ったのはあるけど、まあ勘よ。勘』
『怖』
『でも、いいわ。本当は貴方自身の話を聞かせてほしかったけど、せっかくですもの。お答えするわね。相手側から手を出させるには、ズバリ、ギャップよ』
『ギャップ?』
726/04/21(火)23:02:01No.1422605772+
『しっかり者なのに抜けているところがあるとか、普段着込んでいるのに不意に露出度の高い服を着てみるとか、色々ね。察するに、その人自身も真面目な人なのでしょう。だから自分から手を出せず、見かねた【毛だMAX】さんが相談してきたんじゃないかしら?』
「こうも何もかも言い当てられると本当に怖いんだが…」
『だから、貴方が出来ることはそれとなく誘導することかしら?トレーナーにこの人はこういう一面もあって、とPRするとかその人にちょっと露出度高めの服をプレゼントしてみるとか』
「なるほどな。早速服を見繕うか」
『それと、【毛だMAX】さんにはこっちの方が重要かもしれないわね。身近な人の恋模様って焦れったくなるのは分かるわ。でも、時には見守ることも必要よ。私もこのことに気付いたのはつい最近なんだけどね。自分のやり方を他の人に押し付けても上手くいかないことがある。その人にはその人の道があるのだから。私達に出来ることはあくまで手助けだけよ。後は当人達の意思に委ねるしかないの。ま、私も娘のことが気になり過ぎちゃって貴方のこと言えないんだけどね』
826/04/21(火)23:02:52No.1422606048+
『娘さん、焦れったいんですか?』
『ええ、それはもう。なのにあの子昔から負けず嫌いのヤキモチ妬きでね。すぐ嫉妬しちゃうから拗らせないか心配で…』
ふむ、とブライアンは考える。時には見守ることも大事、か。自分は気が長くない方だが、気を急いていては上手くいかないのはレースも恋も同じかもしれない。何より、地道に努力するのが姉の強みでもある。
「もう少し、見守ってみるかな」

次の日。
「全部言い当てられちゃってびっくりしたね!」
「ああ。だが悩みは解消した。もう少し見守ることにするさ。ところで、何でお前はそんなに嬉しそうなんだ?」
「え?いやぁ、──さん誘い受けのコツ言ってたから私もトレーナーさんで試してみたの。そしたら面白いくらい上手くいってね!」
やっぱり悪女じゃないか。言葉にはしなかったブライアンであった。
後日、公共の電波で意外と嫉妬深いと暴露されたキングヘイローが頭を抱えていたのはまた別のお話。
926/04/21(火)23:08:54No.1422607990+
ロレトレが二次被害にあってる
1026/04/21(火)23:09:14No.1422608111そうだねx1
😭
1126/04/21(火)23:10:49No.1422608601そうだねx3
ノルマみたいにキングにダメージ与えるのやめろ!
1226/04/21(火)23:15:30No.1422610085+
何だそのペンネームは
1326/04/21(火)23:18:47No.1422611231+
セイちゃんが染まり切ってるのもキングのダメージデカそう
1426/04/21(火)23:25:16No.1422613350+
1526/04/21(火)23:25:30No.1422613433+
割と冷静に分析して本人じゃないなって見破ってない?
1626/04/21(火)23:28:33No.1422614375+
セイちゃん夢中になるのはいいけどちゃんと活かせてる?
1726/04/21(火)23:31:18No.1422615228+
キングはそろそろ怒っていい
1826/04/21(火)23:31:55No.1422615430そうだねx1
>ノルマみたいにキングにダメージ与えるのやめろ!
>>「キングヘイローちゃんのお母さんでね、現役時代に逆ぴょいしてお腹に赤ちゃんを宿したままレースに出走したんだって」
自分という存在が自分にダメージを与えてる…
1926/04/21(火)23:32:27No.1422615584+
あの…このシーンに当事者二人が居ないような気がするんだけど…
2026/04/21(火)23:34:25No.1422616160+
>あの…このシーンに当事者二人が居ないような気がするんだけど…
真面目で身内に余計なお世話を焼かれる同士で似てると言えるな…
2126/04/21(火)23:36:51No.1422616920そうだねx1
素で怖がるブライアンでダメだった
確かに怖いわ何で分かるんだよ
2226/04/21(火)23:38:02No.1422617282+
ダンシ…いやグッバ…お母さまも滅茶苦茶は言うけどすごく真摯なのが家系だなと思う
2326/04/21(火)23:40:41No.1422618127+
焼肉ゲーム回といい意外とプライベートが受け身なブライアンちゃんいいよね
2426/04/21(火)23:43:39No.1422618983そうだねx1
何かスルーしたけど脳内干渉してくるローレルも怖い
2526/04/21(火)23:45:12No.1422619428+
>>>「キングヘイローちゃんのお母さんでね、現役時代に逆ぴょいしてお腹に赤ちゃんを宿したままレースに出走したんだって」
>自分という存在が自分にダメージを与えてる…
生まれからしてダメージを受けるけどその分レースや恋愛にバフをかける天与呪縛のヘイローギフテッド
2626/04/21(火)23:48:53No.1422620509+
ハヤヒデとキングが玩具にされただけでは?
2726/04/21(火)23:52:34No.1422621621+
パーソナリティーの人も怖がってない?
2826/04/22(水)00:02:17No.1422624362+
ヒソヒソ…見て…キングヘイローさんよ…
ヒソヒソ…嫉妬深いことで有名な…
ヒソヒソ…後輩達がスク水でダンス勝負してるのをトレーナーが眺めていただけで嫉妬してビキニで乱入するくらい嫉妬深いんですって…
2926/04/22(水)00:25:18No.1422630404+
同じ妹でもオルは姉の為でもこういうのを頼りそうにないな…


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