ゆさあおまとめ ① 時間軸はボーマン2戦目~アース初登場の間くらい 高校、生徒玄関前 「うわあ…酷い雨だ こういうのゲリラ豪雨って言うんだよね?地元じゃなかったなあ…」 『すまない尊…降水確率が低いからと私が忠告を怠ったばかりに…』 『不霊無にしちゃ珍しい まあ俺は遊作に声かけた上で無視されたけどな!』 「黙れ あんな言われ方で傘を持とうと思う奴はいない」 『信用ねえなあ…とはいえここで立ち往生してちゃ他のイグニスやボーマン達を探す時間が…そうだ!草薙にキッチンカーで迎えに来てもらおうぜ!』 「そうだね…この天気じゃお客さんもいないだろうし それじゃ電話してくる」 (酷い雨…今日はブルーエンジェルの配信の予定があるのにどうしよう…あれ、藤木君?) 「財前?今日は部活には出ないのか」 「ええ、今日は家で用事があるから…そういう藤木君もさっぱりデュエル部に顔を出さないわね?」 「ああ、今はバイトが忙しい 今日も入っていたのだが…」 「この雨だとお客さんも来そうにないわね…藤木君も傘を持ってないようだけど、このまま雨が止むのを待つの?」 「いや、俺は…」 「お待たせー!草薙さん、来てくれるって…あれ、財前さん?」 「…草薙さんにメールを打っておく もう一人追加だと」 キッチンカー、運転席部分 「草薙さん、でしたよね?私まで乗せてもらってすみません…」 「気にしなくていいよ このキッチンカーなら二人も三人も変わらないさ」 「しかも助手席になんて…私も藤木君達と一緒に後ろで良かったんですが」 「女の子相手に申し訳ないし…それに俺も、キッチン内に部外者は入れたくないから、本当に気にしないで」(まあキッチン以外にも見られたくないものが山積みだからな…) 「…ありがとうございます」 「ま、これも何かの縁だ 今度はお客さんとして来てくれ」 「そうさせてもらいます 以前藤木君がバイトしている時に来たこともありますけど…」 同時刻、キッチンカー後部 『しかし珍しいな?遊作が女子に声かけるなんて』 「理由は3つある 一つ、彼女は家で用事があると言っていたが傘を持っていなかった 二つ、草薙さんのキッチンカーなら人数が増えても対応可能だった 三つ…あのまま俺達だけが車に乗っていったのでは後味が悪い」 『遊作~今三つ目言う時妙に間があったように思えるけどなあ?いつもはスラスラと言ってるのによ~?』 「…気のせいだ」 『いや、Aiの言う通りだ 他の二つの理由より1秒ほど間があった』 「流石不霊無 で、本当の三つ目は?」 「お前たち…何を考えている」 『いや~?別に~?』 『男子高校生なら持ってもおかしくない感情だ 恥ずかしがることはない』 「僕は応援してるよ!相談にも乗るからね!」 「待て お前たちが考えているようなことは決してない」 『そうやって否定するところが怪しいよねー?』 『「ねー!」』 「黙れ!」 運転席部分 「あの時の藤木君、すごいしかめっ面で…」 「まったく、あいつらしいな…っと、着いたよ ここで良かったかな?」 「はい、ありがとうございました ところでこの後藤木君達は…?」 「ああ、折角だしコーヒーの淹れ方でも指導してから送っていくよ」(本当はリンクヴレインズで調査だけどな…) 「…もう着いたのか」 「どうした遊作?何かあったか?」 「いや、寒いだろうと思って…二人にこれを」 「ホットコーヒー…藤木君が淹れたの?」 「ああ 三人分も四人分も変わらない」 「じゃあお代を…」 「別にいい 俺がまかないで勝手に淹れたものだ」 「でも…」 「遊作もこう言ってるしお代はいいよ その代わりといっちゃなんだけど、また店に来てくれ」 「…はい 今日は本当にありがとうございました じゃあ藤木君、また明日」 「ああ」 「さて、彼女も送ったことだし、これを飲んだら早速調査するぞ、遊作」 「ああ」 「…しかし俺のいないうちに葵ちゃんがカフェナギに来てたなんてな?どうして教えてくれなかったんだ遊作?」 「…別に言う必要もないだろう」 「それにわざわざコーヒーまで淹れるなんて…本当にどういう風の吹き回しだ?」 「さっき言った通りだ」 「ふーん?ま、そういうことにしておくか すぐに行くから準備しておいてくれ」 (まったく…今日はみんな妙に勘ぐる…なんなんだ…) ② 時間軸は1年目~2年目の間、放課後の教室 (リンクブレインズは閉鎖中…ブルーエンジェルの活動が出来なくて暇ね…そろそろデュエル部に…ってあれは島君と…藤木君?) 「なあ藤木…俺の動画に出る気は本当に無いのかよ?」 「無い そもそも今リンクブレインズは閉鎖中だろう」 「その前から準備しておくんだよ!それに初心者ティーチング動画って結構需要あるだろうし…俺はお前に磨けば光るものを感じてるんだよ!」 「お前の思い込みだ それに動画を撮るならデュエル部の仲間を誘えばいいだろう」 「それだと初心者に教えるってことにならないだろ!?」 「別に実際の初心者がいなくてもティーチング動画は出来ると思うが」 (…島君、デュエル部のみんなに断られたから藤木君誘ってるのかしら?それとも本当に藤木君に可能性を感じて…?) 「…じゃああれだ!謎のデュエリストPlaymakerを追え!とかどうだ?藤木のディスクもPlaymakerのものと近いしさあ!」 「関係ない それにSOLテクノロジーが追って分からないものを一介の高校生がどうこう出来るとは思わない」 「そう言われたらそうなんだけどよ…まあ取材が殺到しているGO鬼塚も、詳しくは知らないみたいだしな」 「取材が殺到?ああ、ハノイと戦った中でリアルでも顔が知られているのは彼だけか」 「そうなんだよ!Plymakerもブルーエンジェルもリアルは知られてないし、リンクブレインズも閉じてるからあの人に聞くしかないってのに!」 「…Playmakerばかり注目されて、他の二人はどう思っているのだろうな」 「まあ悔しいんじゃねーの?結局美味しいところは持ってかれちまったわけだし」 (そう…結局あの決戦で活躍したのはPlaymaker…私は…) 「だが彼らは危険にもかかわらず立ち向かった…その勇気はもっと評価されるべきだと、俺は思う」 (勇気…藤木君から、みんなから私は、そんな立派に見えていたのかしら?) 「まあな…そういうお前はカリスマデュエリストに憧れないのかよ!Go鬼塚とかブルーエンジェルとか!動画に出たらあんな風になれるかもしれないぞ!」 (!…いや、別に私は藤木君がどう思ってるかなんて気にしているわけじゃないけれど?同世代の意見も聞いておきたいし?) 「…悪いが彼らの活動を真面目に見たことはない」 (…別に気にしてなんてないから!) 「じゃあなんでそんなに肩持つんだよ藤木?」 「Playmakerはただひたすらハノイと戦っていた…そう、ただ戦っていただけなんだ 周りの視線など一切気にしていない」 「でも無茶苦茶強いんだぜ?そりゃ憧れる奴だって出てくるに決まってるだろ!」 「…俺は、ただひたすら戦っていたPlaymakerより、観る者を楽しませようと努力しているGo鬼塚やブルーエンジェルの方が立派だと、そう思う」 (!観る人を…楽しませる…) 「まあ藤木の気持ちは分かるけどよお…そう思ってる奴は少ないだろうな…」 「…だろうな」 「ということでその考えを広めるためにも」 「動画には出ない」 「そう言うだろうと思ったよ!つーかなんでそんなに頑ななんだよ?」 「俺が動画に出ない理由は3つある 一つ、今はバイトが忙しい 二つ、そもそも俺は動画投稿自体に魅力を感じていない 三つ、そんな俺が動画に参加しては本気でやっている人達…Go鬼塚やブルーエンジェル…そしてお前にも失礼だ」 「藤木…」 (藤木君…そうね、ブルーエンジェルを待っている人はきっと…) 「もういいか?バイトに遅れてしまう」 「ああ、引き留めて悪かった ま、気が変わったら言ってくれよ」 「…分かった」 「はあ…藤木にも振られちまった…って財前?見てたのかよ?」 「…ええ 藤木君、バイトなんてしているのね」 「藤木の奴、あれから全然部活に顔出さねえからきっかけでも…って思ったんだけどな ま、バイトなら仕方ねえ 部室行こうぜ?」 「急用を思い出したから今日は帰るわ 部長にはあなたから伝えておいて」 「?分かった じゃあまたな、財前」 (リンクブレインズが再開した時に備えて、私も今から魅せる配信や動画編集、勿論デュエルの勉強もしなくちゃ) (そう、楽しみにしているファンのためにも!) (…ところで藤木君はどんなバイトしているのかしら?) カフェナギ 「へえ…遊作がクラスメイトに動画投稿に誘われた、ねえ…」 「ああ、そのせいで遅れかけた…全く、俺には合わないと思うのだがな」 「いや?遊作の情報収集能力を活かせば流行りに乗った動画も作れるだろうし…編集技術もあっという間に身につくだろうから、意外といい線行くかもしれないぞ?」 「草薙さんまで…止めてくれ」 「ま、気が向いたらやってみたらどうだ?じゃあ俺は仁のところに行ってくるから、店番頼む」 「ああ」 (俺が動画投稿…カリスマデュエリストとして活動?Go鬼塚や財前葵のように…?いや、無いな まだAiの方が…) ③ 時間軸はボーマン2戦目から数日後、OPの通学路 (ブルーガールの初陣は負け…あれからPlaymakerの情報も入ってこない…なかなか上手くはいかないわね…まあ今は切り替えて学校よ) (あれ、前にいるのは藤木君と…確か転校生の穂村君…って!?穂村君が藤木君と肩を組んだ…!?) 「よお財前!鳩が豆鉄砲を食ったような顔で何見て…ってええ!?」 「島君…あなたにも見えるということは、やっぱり私の幻覚じゃないのね」 「嘘だろ…あの藤木が転校生とあんな距離が近いなんて…明日は雪か?」 「それはそれで失礼だと思うけど…でも、本当に驚いたわ」 「まあ藤木にもちゃんとした友達が出来たなら何よりだ!どうせなら穂村とまとめてデュエル部に入ってくれりゃ万々歳なんだが…」 (どこ目線なの島君…まあ、藤木君に仲のいい相手がいるのはいいことよね…でも何か引っかかる…) (『スリップストリームで私についてこい!』『今明かされる衝撃の真実ゥ~』『Show must go on!』) 「まさか藤木君…穂村君に騙されてるんじゃ…!」 「財前!?流石に二人に酷くねえかなそれ!」 「デュエルモンスターズのアニメで見たわ…!急に近づいて仲良くなった相手は大抵敵に回るって!」 「いや落ち着けよ!これ現実!アニメじゃない!」 「こうしてはいられない…穂村君の事を調査しなきゃ…!」 「財前!?って行っちまった…しかし財前があんなに藤木を心配してるなんてな…まさか財前、藤木のことが…?」 昼休み、廊下 (調査の結果、少なくとも校内で穂村君の悪い噂は聞かなかった…というか藤木君と観覧車に乗っていたって何!?誘っても来ないような藤木君と!) (こうなったら本人に色々聞いてみないと気がすまないわ…穂村君は…いた!) 「穂村君!ちょっといいかしら!」 「えっと…財前さん?何か用事?」(まさか僕らの活動に感づいた?いや、まさかね…) 「あなた、あの藤木君とどういう関係なの?」 「?僕は友達だと思っているけど…どういうこと?」 「だってあの藤木君とよ!?彼と肩を組んで…観覧車にも乗ったって聞いたわ!どうしてそんな距離が近くなれるのよ!」 (ええ…僕らを探りに来たわけでないのは安心したけど…想像の遥か斜め上の状況だよ…というか観覧車に乗るの学校の誰かに見られてたの?) 「さあ、答えてもらうわよ穂村君…!」 「僕と遊作は同じバイト先なんだよ バイトだと先輩でね…色々教わってるんだ」 (藤木君を名前呼び…?本当に距離が近いわ…それよりも同じバイトってことは…) 「つまり穂村君もあのキッチンカーでアルバイトを?でもキッチンカーにそんなにアルバイトが必要なのかしら…」 「ああ、い、今はマスターが忙しくてさ!?そ、それより財前さんも遊作がカフェナギでバイトしてるのを知ってるんだ?」 「ええ、私もこの前偶然バイトしている藤木君を見かけてね…ということはあなたもマスターさんの知り合い、ということなのかしら」 「うん、そうなんだ これで質問の答えになったかな?財前さん」 「ええ、ありがとう 機会があればまたお店に行かせてもらうわ」 「うん、また来てね」 (彼もマスターさんの知り合いならきっと安心ね…それにしてもキッチンカーにアルバイト二人…いずれテナントでお店を出そうとか考えてるのかしら?) 「財前さん、行ったみたいだね…いきなりでびっくりしたなあ」 『尊、こういうのは俗に言う男女間の浮いた話、というのになるのか?』 「いや、どうなんだろう…僕も一瞬考えたけどそういうのとは違う気がするな…」 『しかし学校で我々の関係が疑われる可能性があったとは…今後はクラスメイトに対する説明を用意する必要があるかもしれないな』 「不霊夢が観覧車に乗りたいなんて言わなければ拗れなかった気もするんだけどなあ…」 放課後、カフェナギ 「…ってことがあったんだけど」 「そうか」 「いや、そうかじゃないよ遊作!転校生と肩を組むだけで色々言われるって…どんな学校生活してきたのさ!?ねえ草薙さん!」 「まあ遊作は俺と一緒にハノイと戦っていたからな…とはいえ流石に今回の件は俺もどうかと思うぞ」 『草薙の言う通りだぜ!それに俺が戻ってくるまで三か月もあったんだからよお…その間になんかなかったのか?』 「Ai、黙れ」 『ちょっと!なんで俺だけ!』 おまけ サイバース世界、例の洞窟内 「はぁ、はぁ…クソ、また人類滅びやがった!」 (これでちょうど100回目…ったく、景品の一つもよこせよライトニング…) 「駄目だ…一回整理しよう 何が悪かったか洗い出せ…」 (基本的なパターンは二つ AIに加担したらAI側が圧倒的優勢になって人類が負ける 人類に…遊作に加担しても裏切り者として遊作が…) 「そうだ!今まではなんだかんだで変えようって我慢できずに介入した結果駄目になっちまったんだ!」 (よし…こうなったら徹底的にサイバース世界に引きこもってやる!これなら遊作だって!) 「よし…101回目のシミュレーション、スタート!」 シミュレーション、遊作の部屋 「はい、これ今週分の差し入れ タッパーに入れてあるとはいえそんなに日持ちしないから、ちゃんと食べてよね」 「いつもすまないな、葵」 「この部屋にコンロの一つでもあればここで作ってあげられたのに…男の人の一人暮らしってこれが普通なの?」 「分からない 今までは草薙さんの店とコンビニで済ませてきたが…」 「それだと全然野菜や食物繊維取れないからね?もっと健康に気をつかわないと」 「…すまない」 (まあ私も遊作君に差し入れを始めたのはお兄様やエマさんのアドバイスがあったからなんだけど…) 現在、サイバース世界 「待て待て待て!?ストップ!シミュレーション一時停止!」 (嘘だろ!?あの遊作が女の子と…それも財前 葵と付き合ってるだと!?初めて突入したぞこんなルート!) 「…いや、どこの馬の骨とも分からねえ奴と付き合うよりは可能性はある…のか?」 (確かに草薙と戦うのを財前 晃は見てただろうし…財前兄妹が遊作の正体を知ってもおかしくはないだろうが…) (なんだろうな…この妙に引っかかる感じ…息子が彼女連れてきたみたいな…まあ遊作が幸せになるんならこれはこれでいいのか?) 「いや、まだシミュレーションは始まったばかりだ…とりあえず、続き見ていくか」 シミュレーション再開 「しかしSOLも…クイーンも思い切ったことを発表したな ソルティスに高性能の新型AIを搭載…基になったのはおそらく」 「ええ、イグニス達のデータ…ボーマンのデータも入っているかもしれないわ お兄様は危険だって反対している」 「そうだろうな…クイーンも未だにバウンティハンターを雇ってイグニスを探していたようだが、遂にしびれを切らしたか」 「…あれから、Aiから連絡はないの?」 「…ああ あいつのことだ、捕まったとは思えないが…あるいは俺を巻き込まないために…」 「便りが無いのはいい便り、そう思うしかないわね…遊作君からも、連絡してないんでしょう?」 「あいつは仲間を自分の手で葬らなければならなかった…その辛さは俺達には想像もつかない 静かに暮らしていて欲しい…巻き込みたくないんだ」 「そうね…今世界はAIを信奉する人と、AIを排斥しようとする人とで分断の一途 お兄様もAI排斥の過激派がSOLにテロを起こすかもって」 「だからこそ…俺はこの分断を少しでも解決したい もうイグニスの…Aiのような悲劇を起こしてはいけないんだ」 「…俺は、じゃないでしょう?私も、お兄様も気持ちは同じよ それにお兄様の味方は会社内にもいるって」 「…そうだったな 俺達は、だった」 「じゃあ、私はそろそろ帰るわね 折角つくったお惣菜、もう腐らせたりしないでね?」 「それはもう忘れてくれ…そうだ、外ももう暗い 送っていこう」 「え?別に子どもじゃないし大丈夫よ」 「さっきテロがどうだど言っていただろう 少しは彼氏らしいことをさせてくれ」 「彼氏…えへへ…じゃあお言葉に甘えて」 シミュレーション一時停止 「あー!もう!駄目だ!見てるこっちが恥ずかしくなってきやがった!」 (イグニスの悲劇を繰り返さない、か…あいつらしいな 全部忘れて幸せに生きてくれりゃいいのに…) 「いや、復讐の使者に仕立て上げた俺が言えたことじゃねえか」 (しかしSOLが…クイーンがやらかすのはもう見飽きたな とりあえずあいつは真っ先に叩いておく必要がありそうだ) 「ここまで人類滅びまくる結果見てると最悪遊作が天寿を全うするまで文明が…人類が存続してりゃいい気もしてきたな…」 (このまま幸せに進んでくれればいいんだけどな…さて、シミュレーション再開するか 少し加速して…) 「…おい、どうなってやがる」 シミュレーション、ある朝、遊作の部屋 (目覚まし代わりに朝のニュース動画チェック…気がつけば日課になっているな…これは…爆発事件?) 『SOLテクノロジーの幹部、爆破テロの標的に!?』『本日未明、SOLテクノロジーの社長を含む複数の幹部の家が爆破され…』 「馬鹿な!そうだ、電話を!葵は…あの二人は…」 『現在、電源をお切りになっているか、電波の届かないところに…』 『こちら財前 晃さんのマンションでは、二人の遺体が見つかっており、現在身元の確認を急いで…』 「嘘だ…そんなまさか…」 『幸運にも事件当時外出中だったクイーンは、これはAI排斥派の卑劣なテロとして、徹底的に追及する方針を…』 「何故だ…晃さんはAI反対派のはずだ…それがどうして…」 『改めて、爆破テロの標的となった家をまとめます 財前 晃さん、…』 (!この爆破テロの標的、クイーン以外は全て社内のAI導入反対派…) 「そうか、奴は全て知っていた…あるいは奴自身が偽の情報をテロリストにリークした…」 (社内の反対派を一掃しつつ、自分はテロに屈しない強い社長をアピール、か…何が幸運だ、最低の一手だ) 「欲しかったのは利益か!?そんなもののためになぜ葵や晃さんの命が奪われなければならない!」 (俺が一緒にいたからか?俺のせいで彼らは幸福を…命を奪われてしまった…?) 「そうだ…俺はPlaymaker……なんてことはない、ただ復讐の使者に戻るだけだ…待っていろ、クイーン!」 (その後の遊作は、もう見ていられなかった…だが俺の始めたシミュレーションは、俺に目を逸らすことを許してはくれなかった) (Playmakerはハノイの騎士と戦っていた時と同等…あるいはそれ以上の憎しみで、SOLを、AI排斥を唱えるテロリストを襲っていった) (その激しさは、あのリボルバーが直接説得に来るほどだった…だが、遊作が止まることはなかった) (すべてを敵に回しても尚、あいつは最後まで一人で戦い続けた…そして…) 「なんでだよ!遊作にはあんなささやかな幸せさえ許されないってのかよ!」 (俺の…せいなのか?俺があいつを復讐の使者にしなければ…俺が戦いに巻き込まなければ?) 「…まだだ まだあいつらが…遊作が幸せに生きる道はあるはずなんだ!まだシミュレーションだって高々101回しかやっちゃいねえ!」 (諦めねえ…諦めてたまるかよ…遊作!)