二次元裏@ふたば

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29540 B26/03/26(木)01:02:51No.1414296701そうだねx7 07:39頃消えます
テーブルライトを消すと、天窓から月明かりが降り注いでいることに気付きました。
その光は今まで確かに在ったのに、部屋を暗くしてようやく主張する。
窓ガラスの向こう、そこにはきっと白く輝く満月があるのでしょう。
東京の夜空はあの島の星空と違って寂しいものですが、月だけは変わらずそこに在る。

私は机の上の電子ピアノに指を置きました。
ゆっくりと、気持ちのままに、弾いていく。
夜だから電源は付けません。静かな空間に聞こえるのは打鍵音だけ。
下で初音が寝ているから、気をつけないと。
頭の中で聞こえるのは、同じ音の並びを繰り返す幻想的な旋律。
月のように在り続けられたらどんなに良いでしょう。そんな夢想にも似た気持ちを乗せて…

「祥ちゃん…?」

声をかけられ振り向いた先、ロフトのはしごに掴まったままの初音がこちらを見ていました
126/03/26(木)01:03:03No.1414296753そうだねx1
もう寝ていると思っていたけれど…いえ、物音で起こしてしまったのでしょうか。
だと言うのに、初音のほうが申し訳なさそうな顔を見せました。

「邪魔しちゃってごめん…なんだか眠れなくて…」
「そうでしたの」
「ピアノ弾いてたんだね」

ええ、と頷こうとして、私はくすりと笑いました。
はしごに掴まったままの初音へ、私は小さく手招きします。

「こちらへいらっしゃい…私も眠れませんの」
「あ…うん!」

初音は嬉しそうに、すぐに傍に寄ってきました。
身体が触れない距離に座る初音。だけど確かに彼女の温かさを感じます。
226/03/26(木)01:03:27No.1414296835そうだねx1
「なにを弾いていたの? 電源入ってないけど…」
「ほんの手慰みですわ。イメトレと言うやつですわね」
「あ、分かるなあ…なんとなくで楽器を触っちゃうよね」
「ええ。なんとなく、ですわ」

これ以上一人で音も鳴らない電子ピアノを触っているわけにもいかないでしょう。
さてどうしましょうかと彼女を伺うように横目で見て、私はその視線の先を追いかけました。
背中より後ろに両手を付いて、座ったまま身体を反らして見上げる。
初音はポツリと呟きました。

「今日は三日月かぁ」
「……そうですわね」

天窓の外。
そこにあったのは白く輝く満月などではなく、夜空を切ったような三日月でした。
326/03/26(木)01:03:47No.1414296911そうだねx1
窓から差し込んでいた光は月明かりなどではなく、街の明かり。
星空をかき消してしまうほどの明るさが夜空を中和し、外よりも薄暗かったこのロフトの中へと注がれる。
在ると思っていた月は、ただそう思いたかった私の幻想でした。
夢ですら無い。そうであればいいと目を向けることすらしなかった。
するりと手から抜け落ちたような感覚が、私の内側を冷たくします。
だから…

「またこうして夜ふかししませんか」
「え?」

私は小さく笑いました。
その誘いが、まるでいたずらを提案するみたいに思えたから。
月明かりはか細くて、見えていたのは地上の明るさで、内側で鳴っていたピアノの音すら偽りのようで。
掴んでいたはずのそれは手の中を滑るように消えてしまう。
だから、私はより鮮明なものを掴む。
426/03/26(木)01:04:03No.1414296978そうだねx1
隣で呼吸する彼女を。

「次の満月の夜。今日みたいに、こうして」

どこにも確かなものはなくて、けれど今は、初音の息遣いや体温がそこに在る。
触れることはない、私のすぐ傍で。
これは幻想などではありません。
だって、私が自ら手を取り連れ出したものだから。

「初音、どう?」
「…いいの?」
「ええ。天窓越しで、初音さえ良ければ」

初音が首を横に振りました。
526/03/26(木)01:04:20No.1414297046そうだねx2
「嫌なんて思うわけないよ…嬉しい…絶対見たい」
「良かった」

この約束も、月が満ちる頃には消えてしまうのでしょうか。
ひとときの、戯れみたいな誘い。冴えてしまった目を誤魔化すための。
確かなものなんて無いことをまた突きつけられて、心細さから身勝手にも掴んだだけで。

「祥ちゃん、お団子とか用意したほうがいいかな? ススキ…は無いけど…」
「お月見には早すぎますわよ」

…そうでなければいい。

天窓から差し込む薄明かりに照らされた初音が、私に微笑みました。
626/03/26(木)02:51:08No.1414312511+
関係者以外立ち入り禁止ですわ
726/03/26(木)02:58:34No.1414312868+
これは真実だね…
826/03/26(木)03:01:30No.1414313036+
これはアツドリの先バレだね…
926/03/26(木)03:14:49No.1414313743+
きっとどこにいても月光が私たちを結んでいてくれますわ
1026/03/26(木)03:31:57No.1414314433+
美しいですわね
1126/03/26(木)07:00:30No.1414320979+
月は光すらしない
ただ反射しているたけだけどその美しさに本物も虚構もない
1226/03/26(木)07:05:13No.1414321246+
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まだやってたのかこのつまらん奴
1326/03/26(木)07:23:13No.1414322450+
スレッドを立てた人によって削除されました
日刊初華なら1レスにまとめられるような内容をうすーーーく伸ばしてるだけ
目が滑る


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