二次元裏@ふたば

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292055 B26/03/09(月)21:44:40No.1409245200そうだねx1 22:50頃消えます
夕暮れの商店街。
「やっほー」
その先で待つ、どこにでも居そうな。
ラフな服の赤い髪のウマ娘。
「お疲れ、ネイチャ」
「そっちこそお疲れ様ですってね、いやー悪いね、買い物付き合わせちゃって」

合流して、互いに隣合って。
そんななんてことのない、日常───。

「あ〜…えーと、じゃがいもでしょ、あとにんじん、あー…肉はこのリストにあるの買っといて」
「ああうん、えーと…おっけ」
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
126/03/09(月)21:45:34No.1409245605+
出会ったの、いつだっけ?
そんなのも忘れてしまうくらい、当たり前の日々の繰り返し。

「よし、おっちゃんサービスありがとね」
「いいんだよ、ネイちゃん!」
「おばあさん、いつもごめんね」
「そんな事言わないで、いつもありがとうねぇ」

合流して、荷物を持って。
「今日も付き合わせちゃって悪いね〜」
「いいよ、肉じゃが?」
「そーそー、食べる?」
「余ったら貰おうかな」

そうやって、二人で商店街を歩く。変わらない毎日。
226/03/09(月)21:46:10No.1409245904+
「あっ、付き合わせちゃったし…コロッケ食べない?」
「ん、いいよ」

「…お、いつもの仲良し2人組さんじゃないか!今揚げたてあるよ!」
「あーはいはい…へへ、コロッケ2つ」
「はい、これ」
「あ、あはは…じゃあこっちも」
当たり前のように、割り勘もして。


こんな日々が、ずっとずっと繰り返している。
326/03/09(月)21:46:44No.1409246168+
「それでさー」
「うん?」
コロッケを頬張り、二人で帰る道。
「この近くにトレセンあるじゃん?」
「あー、あるね…」
「………無理だと思うけどさ、受けてみようと思ってて」
「へー…」
ぼんやりと、時間が経っていく。
歩く度、暗くなった陽光がただの街の歩道を照らしていて。

「反応薄っ、いや、別に期待出来るほど走れる訳じゃないんだけどネ?」
「行ったら応援するよ〜、近いし、レース見に行けばいい感じ?」
「あーっ!…うん、まあ、それでいいのかな」
ポリポリと彼女は頭を掻いていた。
426/03/09(月)21:47:15No.1409246405+
「……?」
首を傾げる。なんだろう、分からないな。

「そうなんだけどさ…あー、ごめん、もうちょっと考えさせて」
「…うん」

別に、俺もネイチャも仲の良さはよく分からない距離だった。
『真剣に考えないくらいの距離感』
いつの間にか二人で歩いていた。
いつの間にか、一緒に買い物をしていた。

LOVEでは無い、LIKEだ。
だから、その話を聞いて。行けばいいんじゃない?と言ったのに…。
526/03/09(月)21:48:39No.1409247047+
「……ネイチャは行くの嫌なの?」
「いや、行くの嫌じゃないよ、なんだろう…う〜ん、なんか、凄くやりきれないって言いますか…」
「………う〜ん?」
「あ、あはは…もう着いちゃったか…荷物持ちありがとう、あとでアンタの分も作るから、楽しみにしててね?」
「あ、うん、……またね、ネイチャ!」
「うん、また!」


───心になにかしこりが残るような、今日の帰り道。

「……どうしたんだろ、ネイチャ」
遠巻きに見る。夕暮れの商店街の入口と、そこに帰る彼女の背中。胸に手を当てて、ぼんやりと悩んで。
「……わからない」
でも答えなんかでないから…振り返って自分も家路に着いた。
626/03/09(月)21:49:31No.1409247469+
──────
扉を閉めて、ゆっくりと息を吐く。

「……はぁ」

アイツと仲良くなったのいつだっけ?親戚の懇談会の時?それとももっと前?

まあ、どうでもいい事なんですけどね。
でも、こうやって二人で歩く時間、結構好きなんだけど。アイツ、どーでも良さそうだもんな。

……考えすぎなのかな。

「……商店街の皆は、応援してたから」
そんなこと、知らないだろうけど。
行こうって思ったのは、商店街の皆が背中を押してくれたから。その時は、頑張ろうかなーって思っちゃった…ケド…。
726/03/09(月)21:50:24No.1409247900+
「てきとーに、背中を押すんだから…ほんっと…」
袋を置いて、窓を見る。

愛してないけど、好きなんだ。だから、離れるの嫌だって、正直に言いたかった。

(なんで言えないんだろ、…アイツの前ならそんなの簡単に言えた気がするのに)

……………………
………………………………

「それを言ったら──────」
言いかけた、そのあとの言葉。………いやいやいやいやいや、そんなわけが無い。そんなわけが…。

「あっ」
少し熱くなった頬、勝手に拒否の動きをする身体。…………………やめ、もうやめよう、この話。
826/03/09(月)21:51:06No.1409248221+
「………はぁ、なんとかならないもんかな」

空っぽになったコロッケの袋をクシャクシャにして捨てる。
「あーあ」
どーでもいいのかな、やっぱ。気にしすぎなのは…アタシだけ?

誰もいない私室。置かれたビニールの袋。

多分、アタシは一人にはならないだろう。
トレセンに行けばウマ娘がたくさん会える、友達にウマ娘って少ないから。貴重な経験になると思う。
だから、『席』がひとつ減るだけ、それだけの事。
でも…………
「やっぱ…嫌だなぁ…」
少しだけ掻く頭に、何度も確認しても。
……それだけが、嫌だったんだ。
926/03/09(月)21:51:58No.1409248620+
───⏰───
「おー、美味しい!やっぱネイチャは料理上手だね」
「そ〜?いやー余っちゃったからごめんね?美味しいって言ってくれるなら、まあ作ってよかったかな?」
「…あはは、いつもありがとね、余計に作ってくれて」
「……いえいえ」
ベンチで食べるには地味すぎる食事。
もっと綺麗なもの作れなくてごめんねなんて思っちゃって。あーあ。
「……ネイチャさ、トレセン行くんでしょ?」
「あー……その話、やっぱ忘れて?って言おうと…思ったんだけど…」
「ううん、行ってらっしゃい!って背中を押してあげたいな〜って」
「もう、無責任だな〜勝てるかわかんないのに」
「別にトレセンから商店街は近所でしょ?そんなに遠くないから会おうと思えば会えるよ」
「そーなんだけどね」
1026/03/09(月)21:52:36No.1409248944+
なんだろうな、休日はこーやってぼんやりして。
平日はただ駄弁って二人で街を歩く。
そんな日々の方が好きなんだけど、でも…。

「何より…ネイチャの走り、好きだから!!!!レース場で見てみたい!」
「ちょちょっと、もー!やめてって!いつの話してるの!」
「いつって…未だに河川敷で走ってるじん?」

嘘。見てたの?
見てたなら…言ってよ、恥ずかしいな。

「見てたんだ…」
「見てたよ、ネイチャの走り、かっこよかったな」
「やめてよ〜も〜、一応商店街のみんなも走って欲しいって言ってるしさ?多少頑張ってただけですって!」
1126/03/09(月)21:53:12No.1409249261+
恥ずかしいなあ、ほんと。
そんな本気じゃない………は嘘か。

「走りたいんでしょ?」
「…やっぱり、知ってた?」
「知ってた」
「……はぁ、そっかぁ」

空を見上げる。雲は薄く、細い秋空。

「背中を押したいだけなんだけど、俺も…………寂しい、今の毎日、好きだから」
「…あ〜…も〜……!!!それ…言わないで欲しかったんだケド」

好きだよ、アタシも。
………アンタ程じゃないけどさ。
1226/03/09(月)21:55:11No.1409250307+
「……行ってきなよ、応援するから」
「………はいはい、…期待…しないでね?」
「言うと思った」
少し笑って、からかうように言う。
「じゃあ、そーだなー」
嬉しそうに大きく空を見て───
「ネイチャがG1取ったら─────告白するよ!……その時は、返事は任せるけど」
「へっ?」
「………あはは、……恥ずかしい、でも、これでどうかな?」

へ?いま、なんて?
え?告白する?ちょっと待って?好きだったの?それって…意味は────

「頑張って!応援するよ、全部のレース、見守るから」
「………………はぁ…」
1326/03/09(月)21:55:43No.1409250554+
あーあ、ズルいな。
こうやって、好き放題言われちゃって。
期待されて何とかできるタイプじゃないのに、そんな事言われたら…頑張るしかないじゃん。

「…………わかりましたよ、………行ってきます!」
「行ってらっしゃい!ネイチャ!!!」
優しく背中を叩かれて。
もう、行くしかないんだなって覚悟を決める。
………無理難題、叶えられないってわかってて。
でも、…………頑張るから、待ってて?

もう少し、ちゃんとLOVEかLIKEか─────向き合うから。アタシ。
……走る意味、今、見つけたよ。頑張るから、もう少しだけ待っててね?
1426/03/09(月)21:56:38No.1409251043そうだねx7
っていう幼馴染のネイチャが約束して走る意味を見つけて走って欲しいんですけど
史実通りG1は勝てずに終わって欲しいおなじみ3着でいて欲しいんですが
誰か続きを書いてくんない?
1526/03/09(月)21:57:51No.1409251733+
お前が書くんだよ!!!!!
1626/03/09(月)22:02:42No.1409254026+
2人の距離感はおなじみ3着でも最後はゴールインして欲しい
1726/03/09(月)22:09:49No.1409257502+
程よい湿度で良い…
1826/03/09(月)22:15:14No.1409260288+
((🧠))
1926/03/09(月)22:16:55No.1409261055+
八百屋のおじさんはまだ?
2026/03/09(月)22:20:09No.1409262516+
………結局、上手くいく人生なんて、そうそうないけどさ。

「………おかえり」
「うん、ただいま、あー…」
40も超えるレースを見てくれた。
困った時、いつも頼れて、精神的支柱で。好きって答えを出すのには、充分な時間だったと思う。

「ごめんね?勝てなくて」
「ううん、かっこよかったよ」
「………あー、もう」

そうだ、約束だ。告白するって言ったのは、アイツの方で。だったら、どうすればいいかなんて分かってて。
「……えと、さ」
「…………ネイチャ、………えっと…」
「あっ待って!言わないで?…ふう、よしっ」
2126/03/09(月)22:20:41No.1409262764+
だから、勇気の出し方くらい。
3年間、レースを走って───引退するまで頑張ったら言えるようになったから。
2226/03/09(月)22:21:14No.1409263025+
「────お付き合いから、始めませんか?」
「……あははっ、なにそれ!!」
「ちょっと!!!これでも結構勇気出した方なんだからね!!」
「ネイチャああああん!!!」
「お、おっちゃん!?!?聞いてたの!?」
「おめでとう、ネイチャちゃん!!!」
「おばちゃんも…何?え?なんでわかったの?」
「ごめんようネイチャん、あんなにソワソワしてたもんだから、つい着いてきちまったよぉ!」
「ネイチャあああああああおめでとおおおおお!!!!!!」
「ターボ!?もう…ほら、やめ!やめ!ってか教えたのターボでしょ!?」
「….だってえええ、ネイチャが真剣な戦いがあるって言ったからあ!!」
「もーっ、あはは…」
2326/03/09(月)22:21:46No.1409263275+
困惑するアイツを見て、思わず吹っ切れた。
「答え、どうなんですか?」
「あっ……ふふ、えーっと…うん」
手を出して、握手のように。
「うん、ありがとう、………ずっと応援してくれて、ずっと見守ってくれて、大好きって言葉…ギザかな?」
「いいんじゃない?今日くらいは…」

泣き叫ぶガヤは、一旦聞こえないことにして。
2426/03/09(月)22:22:40No.1409263674+
……やっと、ちょっとだけ進めたよ。ありがとう、……それと。

「ターボぉ?」
「やだぁ!だってネイチャがすごく泣きそうだったんだもん!断られたらどうしようなんて何回も何回も…」
「そうなの?ターボ?」
「うん!!それにね!告白も何回も練習してたんだよ?イクノやマチタンはほーこくだけ聞クほうがいいよって言ってたけど…」
「そっかあ、ありがとね」
「ターボおおおおおお」
「もおおおおおおん!!!!」
頬をぎゅっと握って、ぐっと顔をあげる。
「これからも、どうぞよろしく…なんて」
「うん、よろしくね、ネイチャ」
ああ……あはは、……報告、どうしようかな。
ありがとね、みんな。
ありがとね、……………ずっと見守ってくれて。最後だけは、ちゃんと素直になれたよ。
2526/03/09(月)22:23:16No.1409263920そうだねx2
以上です
マチタンとイクノも言わないだけで木陰に隠れていました
2626/03/09(月)22:24:28No.1409264451+
ありがとう………夜中にいいものを読めた
2726/03/09(月)22:28:41No.1409266180+
スレッドを立てた人によって削除されました
2826/03/09(月)22:34:30No.1409268667+
カノープス総出で見守ろうね…
2926/03/09(月)22:41:16No.1409271588+
🐻‍❄️照れるな
3026/03/09(月)22:45:33No.1409273312+
スレッドを立てた人によって削除されました
ちゃんと男性トレーナー前提でありがたい


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