二次元裏@ふたば

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118160 B26/03/03(火)19:56:45No.1407402621そうだねx1 21:24頃消えます
――その日、一つの動画がマチカネタンホイザのアカウントにアップロードされた。

『マチカネタンホイザの! むむんっと定食クッキング〜!』

「ど〜もマチカネタンホイザですっ! えぇっとこのコーナーでは、定食屋さんの看板娘こと私マチカネタンホイザが、あったかホクホク手作り料理を作っちゃいます!」
ピカピカのキッチンを背景に、マチカネタンホイザはむむんとコーナーの趣旨を説明する。

「今日作るメニューはハンバーグです! いやぁ、ハンバーグって良いですよねぇ〜。私、お母さんが作ってくれるおうちハンバーグがとっても大好きで〜いつもいっぱいおかわりしちゃうんですよ〜! えへへ〜」
思い出の中のハンバーグを思い浮かべ、口元を緩ませるタンホイザ。そんな彼女に向かってこほん、と小さく咳払いをして動画企画の方に意識を戻してやる動画の中の自分。

「……あっ、そうだった説明の続き! えっとえっと、それじゃあ我が家でもよく出てくるハンバーグを作るんですけどぉ。今回はトレーナーに試食をしてもらって、点数を付けていただきますっ! むむむっ、誰かに食べてもらうってちょっと緊張しちゃうな〜」
126/03/03(火)19:57:34No.1407402919+
ザーッ
226/03/03(火)19:58:12No.1407403154+
「まあそれはさておき、早速作っていきましょう! お料理頑張るぞー! えい、えい、むんっ♪」
マチカネタンホイザの掛け声とともに動画の場面は切り替わった。

――この動画は、マチカネタンホイザの良さをもっと多くの人に届けたい、そんな彼女のプロデュースの為に企画されたものだった。
タンホイザの得意とする料理をコンテンツのメインに据え、彼女らしいふわふわなトークを視聴者に届けることでマチカネタンホイザの良さをより多くの人々に広めていくという寸法だ。

「ひき肉を〜、コネコネ〜♪ ねちょねちょこねこね〜♪」
「はい、パンパン♪ 空気よ抜けろ〜ぺちぺち、パンパンパンっ!」
手際よく進んでいく調理。流石は定食屋の娘だけあるだろう。
マチカネタンホイザに対する印象といえば、可愛らしさや純朴さが挙げられるだろう。どこにでもいるような普通の女の子、それがマチカネタンホイザの良さである。
手料理を作る姿を見せることで、それらの良さをよりアピールすることができるだろう。

「ジュ〜、ジュ〜♪ しっかり中まで火を通します〜」
「そろそろいい感じかな〜? むむむ、いやもう少し〜」
326/03/03(火)19:59:18No.1407403544+
それから、彼女独特のリアクションを期待するファンも多いことだろう。
「おぉ〜、肉汁がフライパンに溜まって〜ってアッチっ! わっわ、どうしよ〜油跳ねが、わわぁっ!?」
なかなか一筋縄でいかないのが料理というもの。なのでリアクションを入れる瞬間が多く取れ高も期待できる。
様々な需要を満たし、彼女らしい良さを自然とコンテンツとして提供できる料理動画は、セルフプロデュースにもってこいなのであった。

「――ふぅ〜、どうにか完成です! じゃんっ、マチカネタンホイザお手製定食ハンバーグですっ!」
お皿に綺麗に盛り付けられたハンバーグがぴかぴかと輝く。

「えへへっ、ちゃんとソースも作ってますからねっ! いやぁ、これはかなりの自信作ですよ〜? それじゃあトレーナー! 食べてみてくださいっ!」
「ああ、いただきます」

実食タイム。ただの料理動画ではなく、実際に食べて点数を付けることで分かりやすい見所を作ることができる。
だからこそ、この実食タイムは重要で、しっかりとした食レポが求められるのだが――。

「……! これは……美味しい……!」「っ! ほ、ホントですかっ!?」
426/03/03(火)20:01:11No.1407404219+
「ああ、美味しいよタンホイザ! すごくジューシーで食べごたえがあるし、肉汁も凄い……! デミグラスソースもすっごく美味い。これ、1から作ったんだよな?」
「は、はいっえっと。ハンバーグ作ったあとに出た肉汁を使ってー、ソースとかケチャップとかと一緒に弱火で煮詰めて〜」
「お店で出せるレベルだよこれ!」
「むっふっふ〜、実際にお店で出してますからね〜。いやぁ、お母さんたちにレシピ教わって良かった〜♪」

そんなこんなで実食を終え、いよいよ採点タイム。1回目ということで、次の動画のことも考えて点数を決めるべき所ではある、がしかし――。
「それではトレーナー、今回のマチカネタンホイザお手製ハンバーグ、その点数はっ!?」

「う〜ん……。…………100点満点だ」
「……っ!? えっ、100点!? 100点って、100点満点ですかっ!?」
「ああっ! ……いや、そのな。ちょっと、感動しちゃうくらいの美味しさで……」
本来なら、今後のことも考えてすこし低めの点数を付けるべきたった。しかし、予想以上の美味しさで点数を下げることができなかったのだ。
526/03/03(火)20:03:39No.1407405077+
「いや、流石プロの料理人の娘と言うべきか……本当に美味しかった。お店に出せるレベルだよタンホイザ……!」
「えっ、ちょっ、それは言いすぎじゃないですか〜……? え、えへ……えへへぇ」
照れ照れと笑うタンホイザに、いいやと応える。

「本当に美味しかったんだ……! 完璧なハンバーグ! お店の味!」
「わっわっ」
「こんなに美味しいハンバーグなら毎日食べたいくらい!」
「えっ、毎日っ!? そ、そんな毎日だなんて……え、えへ、えへへぇ〜……!」

「本当に美味しかったよ、満点だ!」
「そ、そんなに? それって……えっと、その。トレーナーは私の手料理、毎日食べたいんですか……?」
「ああ! それくらい美味しかったよ」
「……そっか。えへへ。――あ」
ひとしきり彼女の料理の腕を褒めていた所で、そろそろ締めの時間になった。マチカネタンホイザも緩んでいた頬をフルフルと横に振ってからカメラに向き直る。
626/03/03(火)20:05:04No.1407405573+
「えっと、えっと。マチカネタンホイザお手製ハンバーグはトレーナーから満点をいただきました! というワケで、今回のむむんっと定食クッキングは大成功でした!」
わぁっと派手やかな動画演出が入って彼女の成功を祝福する。

「ではでは、また次回もむむんっと頑張ってクッキングしていくので、この動画のいいねと登録お願いしますっ! それでは、マチカネタンホイザでしたっ!」

「またね〜〜!」

――――
「……いやぁ、ドキドキですなぁ」
動画の投稿を終えてしばらく。タンホイザはスマホを見つめてソワソワとしていた。

「えへへ、これで私もセルフプロデュースできるかな? 動画はロイスちゃんからちゃんと教わったしー、太鼓判も貰ったけどぉ……いやぁ、料理でどれだけ伸びるんだろ」
「自信持って良いと思うぞ。動画自体も良かったけど、やっぱり料理がすごく良かったし」
「え、えへへ。も〜、トレーナーってば褒めてばっかりなんだから〜私褒められすぎて天井まで伸びちゃいますよ?」
マチカネタンホイザは褒めると伸びる生き物らしい。
726/03/03(火)20:06:45No.1407406177+
「こんなに大きくなりマチタン! なんちって」
「あはは。……でも、本当に美味しかったなハンバーグ。本当、毎日でも食べたいくらい……!」
「え〜? えへへ、どうします? これからホントに毎日トレーナーに作っちゃいます? ハンバーグ!」
「毎日タンホイザの手作りハンバーグ生活か……幸せ過ぎるな……」
「も〜、トレーナー本気でそれイイかも、ってしちゃってるじゃないですか〜!」
「あはは、つい……な」

――まあ、それはそれとして。この料理動画には実際確かな手応えを感じていた。マチカネタンホイザらしいリアクションから、料理が上手というあまりファンに知られていない一面も見せ、いっぱいに彼女の魅力が詰まった動画になったと、そう感じているからだ。

故に、太鼓判を押す。
「大丈夫! このセルフプロデュースは絶対上手くいくから!」
826/03/03(火)20:08:03No.1407406613そうだねx1
「そっか。うん、なんだかそんな気がしてきたぞ……! 聴こえる、みんなからのスゴいって声が……!」
ぱあっと輝くタンホイザ。まだ通知が来てるワケでは無いのだが、しかしそうなるのも時間の問題だろう。

「じゃあじゃあ、今からお祝い会の準備、やっちゃいます?? ハンバーグもまだ残ってますし〜♪」
「それは良いな、じゃあドリンクとか買い出しに行くか……!」
「はいっ!」

そうして、気も早く浮き足立って俺たちは、鳴り止まないであろう通知を夢想しながら買い物へと出かけるのであった。

――その後鳴り止まない通知の大半が何故か、お嫁さんがどうとか結婚がどうとかといったヤジ交じりの祝福の言葉になっていたのはまた別のお話。
926/03/03(火)20:08:45No.1407406882そうだねx1
おわり
マチタンの手料理を毎日食べたい人生だった
1026/03/03(火)20:08:58No.1407406979+
匂わせか?
1126/03/03(火)20:21:00No.1407411193+
セルフプロデュースにかこつけて公開イチャイチャ発信してる…
1226/03/03(火)20:26:54No.1407413271+
配信でイチャつきを見せつけられたファンはどうすればいいんだ…
1326/03/03(火)20:28:21No.1407413750そうだねx3
>配信でイチャつきを見せつけられたファンはどうすればいいんだ…
推せる〜!
1426/03/03(火)20:28:24No.1407413775そうだねx2
>セルフプロデュースにかこつけて公開イチャイチャ発信してる…
😇推せる〜
1526/03/03(火)20:32:47No.1407415320+
おかわりが欲しくなった
1626/03/03(火)20:33:29No.1407415544+
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