二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1770735384384.jpg-(153658 B)
153658 B26/02/10(火)23:56:24No.1400792250+ 02:05頃消えます
「やっほーココちゃんだよ!今日の配信は――なんと屋外から!キャンプ場にきてまーす!」
日暮れの森に響く雰囲気台無しの声に眉をひそめ、紫藤アリサはマスクの隙間を開ける。乾燥した冬の寒気と、あたりの針葉樹の香りが流れ込んでくる。
「しかもしかもゲストも来てくれてまーす!あてぃしの友達と、なんかヤンキーでーす!」
なんかとはなんだ。鬱陶しそうに向けられたカメラに手を翳す。配信への協力条件として、顔が映らないように陽が落ちてからの撮影とすることを含めて3つを聞かせた。
周囲を見渡す、グランピングと呼ばれるキャンプ用に整えられ、提供された施設。焚火における細かなルールをココが理解していると思えない、その場合迷惑が向くのは、律儀に小さく手を振っている、もう一人のゲスト――エマだ。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
126/02/10(火)23:57:01No.1400792443+
「うえぇ、ルール多すぎ細かすぎめんどくさすぎ、ただの焚火じゃん?」
「危険だからルールがあんだ。火に大きいも小さいもねぇよ」
そんなやりとりを経て、映えとかなんとか言って渋ったココを観念させてここでのキャンプを取り付けた。
「ごめんねアリサちゃん、あんまり乗り気じゃなかったよね」
「お前が謝ることじゃねぇ」
小声で耳打ちしてくるエマについ乱暴に返してしまう。
そんな気の使い方すんなよ桜羽。沢渡には後で助言料上乗せで含めきっちり請求してやる。
「ヤンキー、コーヒーにマシュマロ何個いれんのー?小さく切ってやんよ」
「いらねぇ、餅みたいに言うな。……テメェ今何入れた」
226/02/10(火)23:57:32No.1400792588+
――紫藤アリサと炎の関係は複雑だ。
かつて得た【魔法】の能力は【発火】。けれど自分は過ち、その魔法を恐れた。燃焼による化学変化の構造、延焼の法則、初期消火の対応、火傷の処置方法、皮肉にも恐怖は彼女に火に纏わる多くを独学で学ばせた。
忌々しい【魔法】が消えた後、残されたものは罪と、取るに足らない知識だけ、けれど
『物事は、見方によっては全然違う姿を見せるんだと思う』
『悲劇のヒロインは中学生までだっつーの』
喪われたものに対しての埋め合わせは適わない。断罪を縋っていた歩みを進める時間だ。目を背けているだけだと、誰かは言うかも知れない。
だから見ていて欲しい、その目で、真実を審らかにし、ついでに遍く世界を映しだしたその双眸でもって。陽炎のようにおぼつかない惨劇の記憶、【魔法】の痕にもう一つだけ残ったものがあるとしたら、きっとこの友人たちこそが。
326/02/10(火)23:58:01No.1400792733+
◆◆◆
「ココちゃんああ見えてとても楽しみにしてたんだ、アリサちゃんが来るの。もちろんボクも!」
エマが小声でも聞こえるように、キャンプチェアをアリサに寄せながら言い、目線を彼方に向ける。その先では、ココが大きなあくびをしていた。
一時間前まではスマホでコメントのチェックをしつつ、やれマシュマロを焼くだの、下手な食レポをするだの、通販で買った謎のアイテムを試すだの大騒ぎをしていたが、うって変わっておとなしくしている。
なぜかプリンの空き瓶を枝に挿して炙ろうとしたので止めた。割れるので普通に危ない。
「ココちゃんが買った自動で混ぜてくれるマグカップ、酷かったね……」
大きめのセーターから、指先だけをだすようにマグを両手で持って、エマが思い出し笑いをしている。肩が触れそうなほど近い。
ほのかに桜色に色づく髪先が、炎の煌めきを受けていつもより鮮やかだ、揺らぎに合わせて、ピンクアメジストの瞳にオレンジが交ざる。穏やかに目を伏せて火を見つめる彼女にデジャブが走る、うまく言葉を返せなかった。
426/02/10(火)23:58:34No.1400792899+
◆◆◆
トイレの方向を指してジェスチャーをするエマを手ぶりで見送って、ぼんやりと小さくなりつつある火を眺めている。
時間は午後11時を回った頃だろうか、薪の爆ぜる音だけが、澄んだ夜空に吸い込まれていく。生き物の気配が少ない冬の森は静寂が際立つ。ココはチェアの上に膝と毛布を抱えて丸くなっている、そろそろ潮時か。
「ただいまアリサちゃん」
ちょうど戻ってきたエマに返事をしようとした矢先にココが口を開いた。
「エマっちぃ……こっちきてー…」
「なあにココちゃん」
さっきまで夢の世界にいたココが毛布の裾から手招きする、自分の前に立ったエマの位置を確認し、そして……彼女のセーターの裡に潜り込んだ。
は……?硬直している二人を余所に、ココだけはエマの襟口から顔を出して
「エマっち体温たっか……」
はー、と深く息をついて妙にご満悦の顔をしている。
桜羽……嘘だよな?二人は…そういう関係……なのか?
急に四肢が遠く感じられ、頭蓋骨の裏に直接、刃物を押し当てられたかのような感覚が疼く。
526/02/10(火)23:59:11No.1400793063+
エマが手て大きくバッテンを作っている。――よかった、単にマシュマロ……糖分のオーバードーズと寝ぼけた沢渡がアホをやらかしているだけらしい。
「んー……この辺なんか甘い匂いすぶふ」「ふんっ!」
調子に乗ってうなじに鼻を擦りつけようとしたココをエマが両手でとどめ、そのまま下向きに押し出す。セーターの裾から排出されたココが地面に転がる。案外腕力があるんだな桜羽……
「アリサちゃん、一回ココちゃんをコテージの床に投げてくるね」
「悪ぃな、さ……くがあるから、気を付けていけよ」
言葉の途中でエマがしゅっと手の平を体と垂直に掲げ、もう片方の手でスマホを指さし制止する。いけない、動揺がまだ残っている。身バレを考慮して苗字は呼ばないという3つ目の配信のルールを自分で破るところだった。
「エマっちおんぶぅ…」
「自分で歩いてよー」
危なっかしくコテージに向かう二人、ふにゃふにゃな声を出すココとそれを雑に扱うエマ、正直なところ、ちょっと羨ましいと思ってしまった。
626/02/10(火)23:59:45No.1400793224+
焚火跡から、燃えがら、灰とそれから消火剤を取り出して缶に放りこんでいく。
先ほどの反省会を一人脳内で開く、もしも今後も配信に出されるなら、下の名前で呼ぶ習慣をつけておいた方が良いのかもしれない。
「……ココ、……ェ…」
2個目の名前、投げかけた声は、消火された薪があげる囀りより小さい。
「……エマ」
もう一度。今度はしっかり音を伴って、自分の耳に届く。
違和感がすごい、やはり今更名前で呼ぶには時間がかかりそうだ。
726/02/11(水)00:00:13No.1400793375+
――将来、消防の職に就きたいと考えている。もちろん、素行や履歴、オーバードーズの過去を持って考えれば、叶うかわからない道行だ。感傷のままの選択だと糾さればその通りなのだろう。
それでも、進んでみると決めた。積み上げた過去は積み上げたまま、時に拘束となるけれど、こうして新しい思い出の火を灯していきたい。いつか忘れる日が来ても、灰となって私達の胸に熱を残す。それに、なに、思い出せなくなったらいつでも見返せばいい。
それだけは、配信という手法を設けたココに感謝していいと思っ……、配信?
振り向く、備え付けられたカメラ、撮影中を示すランプ。
◆◆◆
配信の最後に映ったのは暗闇のなか、何者かがカメラに襲い掛かる音と空中を彷徨う視点。映像はここで途切れている。
826/02/11(水)00:00:46No.1400793582そうだねx2
キャンプするアリエマココである
926/02/11(水)00:03:03No.1400794314+
アンアンちゃん祝日のところありがとう!
1026/02/11(水)00:06:09No.1400795138+
紫藤が発注してるところ初めて見た
1126/02/11(水)00:09:06No.1400795871+
桜羽…
1226/02/11(水)00:14:54No.1400797267+
エマココはもっと流行っていい
1326/02/11(水)00:40:13No.1400804305+
なんか…色々言いたいことがあって分からないよ!とりあえずそんなマグカップいらないよ!!
1426/02/11(水)00:40:46No.1400804487+
底に攪拌装置がついていて自動的に飲み物をまぜまぜしてくれる便利グッズ「SELF STIRRING MUG」
とかいうゴミをココちゃん買ってて笑う
1526/02/11(水)00:43:26No.1400805244+
そんなカップを買うなんて…おかしいよ!
1626/02/11(水)00:44:01No.1400805399+
アリサとココによるエマ総受けってことですか!?
それとも友情なんですか!?
1726/02/11(水)00:45:37No.1400805852+
ねえ本当に寝ぼけてるだけでセーターの中に潜り込む?これ常習犯じゃない?
1826/02/11(水)00:46:21No.1400806061+
>アリサとココによるエマ総受けってことですか!?
>それとも友情なんですか!?
見方による
1926/02/11(水)00:48:54No.1400806803+
ヤンキーの切り抜きばっかり伸びるあてぃし…
2026/02/11(水)00:50:46No.1400807305+
ココちゃんの名前呼びはすぐ言葉に出来てるのにボクの名前呼びはつっかえる…ひどいよアリサちゃん!
2126/02/11(水)00:59:16No.1400809374+
知らないけどあっても不思議ではない
2226/02/11(水)01:16:10No.1400813002+
まあ……沢渡ならいいだろ
2326/02/11(水)01:16:38No.1400813105+
スレッドを立てた人によって削除されました
シャニマス始めた時もこういうのが煩かったからな
今以上のペースにするなんて無理
2426/02/11(水)01:30:23No.1400815634+
「」ンアンちゃんいつもありがとう
2526/02/11(水)01:39:59No.1400817236+
>ねえ本当に寝ぼけてるだけでセーターの中に潜り込む?これ常習犯じゃない?
どう見るかである
2626/02/11(水)01:44:45No.1400818054+
>なぜかプリンの空き瓶を枝に挿して炙ろうとしたので止めた。割れるので普通に危ない。
そうかアリサは炙りビン知らないのか…
2726/02/11(水)01:44:57No.1400818094+
炙りビン阻止されてて笑う
2826/02/11(水)01:53:10No.1400819477+
スレッドを立てた人によって削除されました
あと雑談立つまで待っててその間に書いてたやつ
体調なんか悪くなってきたから文句は後で受け付ける
2926/02/11(水)02:00:53No.1400820691+
炙りビンは割れるからな


1770735384384.jpg