二次元裏@ふたば

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133747 B26/01/18(日)00:40:11No.1393488493+ 03:15頃消えます
「ふー。いいお湯だった。
きみも入ったら?」
微笑みを浮かべながら呟くシービーの肌は、ほんのりと紅みを帯びた血色のいい色になっていた。散歩の時は寒空の中で元気に走り回っていたが、やはり寒いものは寒かったのだろう。
「そっか、よかったよかった。
正直、俺も寒さでどうにかなりそうだったよ」
くすくすと微笑む彼女の脇を横切って、浴室に向かう。今はひどくお湯が恋しいが、早く戻って風呂上がりの彼女をもう少し堪能したいという楽しい未練がましさが、足取りを軽くした。

風呂から上がってソファーに落ち着くと、彼女はすかさず膝の間にすとんと入り込んでくる。洗ったばかりの髪が、いつもと違う艶とほんのり甘い匂いを漂わせるのが心地いい。
だが、そんな艷やかな髪を見ているうちに、些細な疑問が湧いた。
「シービーって、どうして髪を伸ばしてるんだ?」
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
126/01/18(日)00:40:57No.1393488730+
彼女は大きな目をくりくりと見開いて、不思議そうな顔をしていた。質問の意味が分からないというのではなく、どうしてそんなことを聞くのだろう、という顔だった。
「シービーって、よく野山を歩くだろ?髪が引っかかったりするかなと思ってさ。
短くしてもよさそうだなと思ったんだけど、ずっと伸ばしたままだから、何か理由があるのかなって」
出会ったときからずっとこの髪型だったから気にも留めなかったが、彼女の活動的な性格を考えると、動きやすいように髪を短く切るなりまとめるなりしてもおかしくないのではと思うが、彼女はいつも少し奔放に跳ねた髪を腰まで長く伸ばしている。
226/01/18(日)00:41:32No.1393488916+
シービーの表情に促されるままに質問の意図を説明すると、彼女は興味ありげに耳をぴこぴこと動かした。
「うーん。面白いね、それ。
はっきりした理由があるわけじゃないんだけど、なんだかこの髪型はしっくりくるんだ。なんでだろ」
そう語る彼女の瞳は、散歩のときに楽しそうな行き先を思いついたときと同じ目つきをしていた。
何故なのかは自分でもわからないが確固たる理由はある、というのが、彼女の琴線をくすぐったらしい。ずいと近づいた顔が、一緒に考えてよ、と訴えてくる。
「ヘアアレンジ、ってわけじゃないよな。髪飾りとかもあんまり付けないし」
「うん。見た目が理由じゃないと思うんだよね。
ショートヘアも嫌いじゃないんだけど、自分の髪はなんだかこのままがいいんだ」
326/01/18(日)00:41:48No.1393488996+
彼女の返答に頷いたが、答えからはますます遠ざかったような気がする。見た目が理由ではないとすると機能の問題ということになるだろうが、彼女の生活からすると髪は短い方が都合がいいということは、問を発するときに述べた通りだ。
手がかりをなくしていた首を傾げていると、唐突に膝の上に重みを感じる。
視線を落とすと、悪戯っぽく微笑んだ彼女の頭が、両膝の上にちょこんと寝転がっていた。
426/01/18(日)00:42:06No.1393489114+
目の前にすとんと寝転んだアタシを見て、彼は不思議そうな顔をしている。
さっきまでアタシの髪のことに考えを巡らせていたのに、唐突に膝枕をねだられたのが解せないのだろう。だが、アタシは至って真剣だ。
「見ても、考えてもわからないんでしょ?
だったら、触ってみるのが一番いいよ」

彼はまだ逡巡している。こう見えて意外と気を遣ってくれる人柄なのは、長い付き合いでよく分かっていた。
裸を見せるより、などとは言わないが、髪は女にとって無遠慮に触れられたくない場所の最たるものであることは間違いない。だが、だからこそアタシの髪には、きみの手で触れてほしい。
「それとも、撫でたいって思うほど、アタシの髪は好きじゃないかな」
きみに素敵だって、思ってほしいから。
526/01/18(日)00:42:28No.1393489240+
「ん…」
彼の手がゆっくりとかき分けた髪が、水を掬うようにはらはらと落ちてゆく。最初はただ感触を確かめるような手つきだったが、やがてごく自然に、髪をやわらかく解きほぐして撫でてくれるようになった。
彼と抱き合うときに背中を優しくさすってくれるのが好きなのだけれど、それは一緒に髪も撫でてくれているからなのだなと、今更のように気づいた。
「どうかな」
「…風呂上がりだからかな。さらさらして、あったかくて、気持ちいい。
…ずっとこうしてたいよ」
彼の手が止まって、名残惜しむように指だけが、ダークブラウンの水面に沈んでくいくいと遊んでいる。
「…ふふふっ。
じゃあ、ずっとこうしてられるようにしようか」
626/01/18(日)00:42:49No.1393489351+
子供みたいに彼の胸に抱きついて、めいっぱい息を吸い込む。きっと誰が嗅いでも心地いい匂いというわけではないけれど、この匂いがほっとするのは、それだけアタシがきみを好きな証だ。
そんな甘えん坊のアタシも愛おしいと言うように、黙ってアタシを抱き返したきみが、ゆったりと髪を撫でてくれる。
きみの匂いとぬくもりを感じながら、ゆったりと髪を梳かれていると、不思議なことにきみと会う前から、こんな喜びを知っていたような気がしてならなかった。

「…シービーの髪って、いつも違う匂いがするよな」
少し恥ずかしそうに話す彼が面白くて、口の端から思わず笑いが漏れた。
「ふふっ。どういうこと?」
「季節が変わる度に、新しい匂いがするんだよ。春は甘い花の香りがするし、秋が来ると北風の匂いがする。
今までの旅路が、ぜんぶつまってるんだろうな」
726/01/18(日)00:43:10No.1393489462+
慈しむように髪を撫でる彼の手つきが、たまらなく愛おしくなった。アタシの旅に思いを馳せて、おつかれさま、と言ってくれているように思えたからだ。
そんなきみを見ていて、思い至ったことがある。
「わかった。なんで髪を伸ばしてたのか」
ん、と優しく、その先を促してくれる声が心地よくて、口が滑らかに回る。
「風が吹きぬけていくとき、こんな感じなんだ。
その日の風のなかに髪がたなびいていると、アタシはどこに行けばいいか、教えてくれる気がする」
きみに優しく撫でられていて、わかった。
胸いっぱいに広がる匂いも、髪をくすぐるやわらかな感触も、アタシの好きな風がくれるものだって。それを少しでも感じていたくて、髪を長く伸ばしていたんだ。
826/01/18(日)00:43:36No.1393489608+
答えを聞いたきみは、少し歯がゆそうにアタシを抱きしめた。指が髪に深く沈んで、背中に触れる感触がこそばゆい。
「風が羨ましいな」
「ん?」
「こんなにいいものに、ずっと触れてたなんて」
髪は敏感だ。きみの撫でる手つきが変わったことも、手に取るようにわかってしまう。
それがアタシには、他の誰かのためにアタシが髪を伸ばしていて、妬けてしまうと言っているように見えたのだった。

髪は敏感だ。触れられている感触だけじゃなくて、きみの想いもわかってしまう。
「ふふっ。
でも、風は自由だからさ。こんなたくさん、アタシだけを見てはくれないんじゃない?」
風は好きだ。優しくそよぐ風のなかに、髪と尻尾が溶けていくような気持ちになるとき、地球の息吹とひとつになれたような気さえする。
風に髪がたなびくのを感じて、この風はどこまで吹いていくんだろうと思いを馳せたことが、アタシの旅の始まりだったのかもしれない。
──でも、伸ばした髪が心に届くなんて、昔のアタシは知らなかったな。
926/01/18(日)00:44:35No.1393489920+
きみに撫でられていると、風のなかにいるときと違う感触が、髪から伝わってくる。気ままに吹く風が髪を揺らす感触も好きだけれど、触れる手つきのひとつひとつに、「愛してる」を見つける楽しみは、きみと一緒でなければできないことだ。
ただひとつ、髪には触覚がないということだけが残念だけれど。
薬指にそっと巻きつけた髪に彼がきみを落としても、どれだけそれがやわらかくて心地いいのか、わからないのだから。
「…ふふふっ」
だから、きみの微笑みから読み取る。きみがアタシの髪を撫でる手から、想いが伝わればいいのにと願う。
アタシとこうして結ばれていることが何よりもうれしいと、きみにも思っていてほしいから。
1026/01/18(日)00:45:13No.1393490099+
「もっと撫でてよ。
きみの手は春風みたいにあったかくて、気持ちいいからさ」
きみの目がとろりと甘く蕩けて、そうなるのが当たり前だったようにぴったりと、きみの腕の中に抱きしめられる。
「…うれしいこと言ってくれるな」
「でしょ。
きみを喜ばせる天才だもん」
髪に沈んだ掌から、ぬくもりがじんわりと伝わってくる。春の陽だまりのなかにいるような、やさしい温度だ。
「…花が散っても、春が終わっても、ずっとここにいたい。
…春風は、きっとそう思ってるよ」
1126/01/18(日)00:46:00No.1393490329そうだねx1
季節を感じるための器官はなにかと訊かれたら、アタシは髪と答えたくなる。留まることも戻ることも知らないその旅路が、アタシの髪に宿っている。

もう、過ぎゆく春を惜しむことはないだろう。
──アタシだけの春風を、ここに持っているのだから。
1226/01/18(日)00:46:22No.1393490439そうだねx2
おわり
シービーの髪はその日の外の匂いがするらしい
1326/01/18(日)00:47:59No.1393490991そうだねx1
真っ直ぐさらさらじゃなくてちょっとワイルドな感触がするけど気持ちいい
1426/01/18(日)00:49:52No.1393491586+
撫でられ待ちCBキャッツいいよね
1526/01/18(日)00:52:29No.1393492491+
授業サボって昼寝してるとお日さまの匂いがするからわかる
でも気持ちいいから結局許しちゃう
1626/01/18(日)00:57:40No.1393494208+
お風呂上がりにだけ見られるレアな髪まとめCB
1726/01/18(日)00:59:15No.1393494611+
ちょっとぴょこんと外ハネしてるのいいよね
指で戻したらくすぐったがる
1826/01/18(日)01:03:53No.1393495865+
>撫でられ待ちCBキャッツいいよね
なつくと風呂上がりの髪の手入れをおねだりされるらしい
1926/01/18(日)01:13:33No.1393498559+
雨に濡れてるとしっとり張り付いててこれはこれで味わい深い
2026/01/18(日)01:25:45No.1393501862+
散歩帰りでたまに蝶々がついてたりする
2126/01/18(日)01:42:01No.1393505429+
手で撫でないと拗ねるんだ…
2226/01/18(日)02:01:22No.1393509321+
寝癖も自由な髪
そのまま散歩に行こうとするとシビトレが直してくれるのにちょっと味を占めてるといい
2326/01/18(日)02:01:47No.1393509417+
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なんかぴゅるぴゅる出てるんですけおおおおおお!!!!!!
2426/01/18(日)02:03:40No.1393509796+
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弱者男性の妄想すぎる…
2526/01/18(日)02:12:36No.1393511639+
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>弱者男性の妄想すぎる…
男女恋愛前提の怪文書はどっかのイメ損自演スレと違って感想レスも賑わうからって嫉妬しないで
2626/01/18(日)02:30:43No.1393514492+
スレッドを立てた人によって削除されました
去年大晦日だと桃ちゃんの入籍と妊娠も追加だ!
2726/01/18(日)02:41:04No.1393515693+
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