キャハ☆

陽キャと思わせて闇の陰キャだからね姫

藍家:やめてヒコ君！
夜の公園、1人の少年が自らの人生に終止符を打とうとしていた
藍家:どうしてヒコ君が死ななきゃいけないの！？
少年に縋り付き、嫌だ嫌だと首を振る少女に少年はワザとあしらう様に言い放つ

1.ヒコ:僕がいなければ…ひめなはもう傷つけられずに済む
dice1d1=1 (1)

>ひめなはもう傷つけられずに済む
これも割と怪しいラインなんだよね

木に吊り下げられたロープ
それに触れ、少年は少しだけ寂しそうに笑みを見せる
ヒコ:だとしたら、僕にできるのはこれしかない…
自身という存在の所為で、愛する人が謂れなき暴言に傷付けられることも無いだろう
藍家:ヤダ！
涙をボロボロと溢し、少女は首を横に振る
藍家:ヒコ君がいないなんて無理！私チャンはヒコ君といたいのに…！

必死に頭をフル回転させ、どうにか引き止めなければと考える
だったらもう逃げてしまおう、2人だけで生きようと
少女はどんな方法でも良いから少年と居たいと訴えた
だが、その願いに反し…少年は首を横に振る
自分の存在が少女を傷つけ、そしてそんな未来はずっと続く…そんな事は耐えられない、と
それでも尚縋りつこうとする少女を、少年は突き放した

1.ヒコ:この世界で僕を生かそうとするなら…ひめな…たとえ君でも僕は恨む
dice1d1=1 (1)

圧倒的な矛盾
彼を止めれば嫌われ、自身の生きる意味が無くなる
だが、彼を止めなければ彼の命は失われる
失って傷付くのは今だけだと
そんな事を言われ、少女の心は大きく揺らぐ
それを白い小動物が何を思う訳でもなく観察している中、少年は少女への愛を口にし…首を括ろうとする
藍家:ぁ…あ、ヒコく…
止めたくても、止められない
そんな矛盾を抱えた少女は訳も分からず少年に近付こうとし…
藍家:…キャッ！？

小石に、足を躓かせた

いつ見ても美しい流れだ

おっと

ヒコ:えっ？…グガッ！
あとは勢いのまま、首の骨が折れればこの世界から去る事が出来る
だが幸か不幸か、首を吊った瞬間
足を躓いた少女が背後から衝突する
人間2人分の重量が木の枝にのし掛かり、バキッ！という音と共に枝は勢い良く折れ
少年と少女は、地面に倒れた

小石で運命が変わるのいい…

苦しいだけの運命なんて変わってしまえば良いの

藍家:イタタ…はっ！ヒコ君！ヒコ君！
偶然によって回避出来た少年の死
少女は微かに息がある事を確認し、喜びを露わにする
藍家:良かった…良かったよぉ…！
1〜3.私チャン、やっぱりヒコ君が居なくちゃ…！
4〜5.でも、どうしよう…ヒコ君の邪魔をしちゃった…！
6.ヒコ君が私チャンを嫌うからって…それでヒコ君が死んじゃうのはおかしいよ…っ！
dice1d6=4 (4)

人が死ぬのは是が非でも邪魔しないと駄目なんだよね

これでは先程少年が言っていた通り
自分は少年に嫌われてしまう
ダラダラと汗を垂らし、焦燥に駆られる少女の元へ一部始終を観ていた白い小動物が側に寄って来る

インキュベーター:キミは残酷な事をするんだね、藍家ひめな

残酷でもあり当然でもある

藍家:な…なんで…！？
確かに、自分は少年の意思を徐にしてしまった
だがそれが何故残酷だと…
インキュベーター:彼の脊椎は先程の衝撃で損傷してしまった、ボクの見立てだと彼はもう首から下は動かせないだろうね
やれやれと首を横に振り、呆然とするひめなを見上げる
藍家:ぇ…うそ、なんで…
インキュベーター:でも死んで欲しくないから死なない様にするには良い方法だと思うよ、それが故意であろうと偶然であろうとね

本当の事を言ってるかは…まあ練り物だからな！

練り物がまた言葉責めしてる

>本当の事を言ってるかは…まあ練り物だからな！
損傷は本当だけど治る怪我かは疑った方が良いんだよね

神浜の中で随分やってんな練り物
ハナミは見てるんだろうか

藍家:ち、違…私チャンはそんな…！
インキュベーター:どうして悲しむんだい？彼はもう自分の意思で死ぬ事は無くなった、キミは彼を失わずに済むんだよ？
訳がわからないとでも言うように首を傾げる
藍家:ヤダ…ヤダよぉ…！
インキュベーター:キミは彼に死んで欲しかったのかい？
藍家:そんな訳ない！！
何をしたいのか理解出来ないと再度首を傾げた後、未だ後悔を顔に露わにしている少女へ提案する
インキュベーター:なら…望みを口にすると良い、キミにはその望みを叶える素質がある

杏子ちゃんさやかちゃん
これが前に言ってた自分しか頼れないようにする事なんだね

>ハナミは見てるんだろうか
気付いてなくても練り物が勧誘した辺りからは見てそうなの

初めて見た

藍家:素質…？
インキュベーター:ボクと契約すれば、キミは望みを叶える事が出来る…勿論叶えた場合、キミは常に死の危険性と隣り合わせになるけどね、例えば────
説明を始めようとした途端、少女はインキュベーターの体を掴み、顔を近づける
藍家:説明なんていい！私チャンの願いを叶えて！
インキュベーター:説明を聞いた方が良いと思うけど…わかったよ、キミの願いを言ってごらん
藍家:私チャンの、私チャンの願いは────！

1.ヒコ君を、ヒコ君を私チャンと一緒に居られるような人にして…っ！
dice1d1=1 (1)

漠然〜〜〜〜！！！

早く叶えなければ少年の命はない
焦燥に駆られた少女の不定形で、我儘で、純粋無垢な願いはインキュベーターへと届けられた

1.おめでとう、キミの願いはエントロピーを凌駕した
dice1d1=1 (1)

という訳で今日はここまで

すごい…なんて具体性のない危険な願いなんだ…