[main] GM : では自爆支部キャンペーン第1話「first step/the ephemeral actor」初めて行きます
[main] GM : よろしくお願いします!!!
[main] 玖珂 ゆかり : よろしくお願いします!
[main] 黒耀 真澄 : よろしくおねがいします
[main] GM : 自己紹介……はまあ、いいか無痛以外は何回もキャラシさらさらしてたし
[main] GM : トレーラーをまず再掲
[main]
GM :
トレーラー
世界は既に変貌している
守るべき日常もまた、変貌を遂げようとしている
誰かが変わってしまう
誰が変わらずにいられる?
変わるためにすべきことと、変わらぬためにすべきこと
変えてよいものと変えてはならぬもの
理解できぬものから、区別できぬものから死んで行く
君は、どちらになる?
ダブルクロス The 3rd Edition
「first step/the ephemeral actor」
ダブルクロス──
それは裏切りを意味する言葉
[main] GM : で、PC1のOPから入っていきます
[main] GM : HOはこちらで
[main]
GM :
HO1:玖珂ゆかり 推奨ワークス/カバー:中学生/中学生
ロイス:赤い月 推奨感情:好奇心/不安
君のいた日常は人知れず変わってしまった
近いようで遠かった非日常の世界は今や君の手のひらの中にある
今、学校ではとある事件が騒がれている。怪我人が出たというわけでもないが、騒がれている
赤い月が出るのだ。地平線の向こうでなく、月食でもなく。夜、赤い月が校舎を包むという
陰陽師の家系にある君は、非日常に足を踏み入れる権利を得た君は思った。これは──今、学校が非日常に狙われているのではないかと
[main] GM : OP1:日常 シーンプレイヤー:玖珂ゆかり 他PC登場不可
[main] GM : ではゆかりちゃん登場お願いします
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 登場 (1D10) > 4
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 29 → 33
[main]
GM :
いつものように登校して──いつものように自分の椅子に着席する
クラスもまたいつものように朝礼前のひと時を思い思いに過ごしており賑やかだったが、昨日と今日の会話の内容は一つだった
[main] モブ男 : 「なあ文音、本当に赤い月のこと覚えてないのか?」
[main] 天野文音 : 「しつこいなあ……覚えてないって何度も言ったじゃん」
[main] GM : 天野文音の周囲には人が集まっている。それ自体はいつもの風景だが、彼女が質問攻めにあっている風景は昨日からのものだ
[main] GM : 赤い月が──この中学校で、見れたらしい
[main] GM : 赤い月は通常、地平線すれすれかあるいは月食の際に見られるがそのどちらの条件も満たしていない時に見れた。そもそも中学校内でしか見れなかった。という噂で話題になっている
[main] GM : その時間帯に校舎内にいたのが天文部の部員達で、そのためにこのクラス唯一の天文部である天野文音は質問攻めにあっている、というのはゆかりも昨日の時点で理解している
[main] 玖珂 ゆかり : (赤い月……不思議。私も見たかったです)とかボーッとかんがえています。
[main] GM : ではそのゆかりに隣から声が掛かります
[main] 楚山 隣子 : 「玖珂さん……おはよう」
[main] 黒耀 真澄 :
[main]
玖珂 ゆかり :
「楚山さん、おはようございます」
にこ、と微笑みながら返します。
[main]
楚山 隣子 :
彼女の名前は楚山隣子(そやまとなりこ)。
ゆかりと同じくクラス内にあまり友達はいない。いつもゆかりと話すわけではないが、今の席順で近くになったため、こうして朝の挨拶と少しの会話をする仲である
[main] 楚山 隣子 : tes
[main]
楚山 隣子 :
チラ、と盛り上がっている教室の前の方を見て
「赤い月、話題だね」
彼女と話し始めてゆかりは知ったことだが、結構彼女は噂好きのようだ
[main] 玖珂 ゆかり : 「不思議ですよねぇ。他のところでは見えなかったというのも……。何故この学舎でのみ赤く見えたのでしょうか」
[main] 玖珂 ゆかり : むー、と眉を寄せながらこてりと小首をかしげている。
[main] 楚山 隣子 : 「気になるけど……天野さん、知らないって言ってるもんねえ」
[main] 楚山 隣子 : 「あ、他の天文部の子達も揃って知らない、って答えてるらしいよ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……でしたら赤い月が見えたということ自体が不確かな噂なのでしょうか」
唯一見えたタイミングで、唯一見える場所に居た人達が、皆知らないと言うのなら、それは誰も見ていないということでしょう。
「そうなりますと、噂の出処は何処なのでしょうか?」
[main] 楚山 隣子 : 「う~ん、秘密にするつもりだったけど誰かが漏らしちゃったとか。あるいは天文部以外の誰かが校舎にまだ残ってたとか?」
[main]
玖珂 ゆかり :
「その場合疑問なのは、天文部の方々がわざわざ秘密にする理由があるのでしょうか、ということ。また、他に見た方がいらっしゃるのでしたら、名乗り出ないのも不自然ではありますねぇ」
ぽやぽやしつつも噂を否定していく。とはいえ会話を盛り下げたいという訳ではなく、本人としては単純に気になるところを挙げているだけだった。
[main]
楚山 隣子 :
「分からないね。情報が少なすぎるもん」
隣子としてもゆかりの疑問は当然として捉えていて、その上で判断材料が全然ないなという風だった
[main]
玖珂 ゆかり :
「不思議ですねぇ」
とはいえ今気がかりなのは、噂を確かめようと変に校内に残ったり忍び込んだりする生徒が出ないか、ということ。夜に出歩くのは危ないし。
「……はやめに落ち着いてほしいものです」
[main]
楚山 隣子 :
「天野さん達天文部の人達が知らないって言い続けてるし、新しい情報が何も出なかったらすぐ誰も噂しなくなるんじゃないかな?」
噂好きらしく流行る噂とそうでない噂の区別はつくらしい
[main] 楚山 隣子 : 「また、赤い月が出なかったらの話になるけど」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……楚山さんは、出て欲しいのですか?」
[main] 楚山 隣子 : 「どちらかというと、そっちかな。何だか不思議で楽しそうだし。玖珂さんは、違う?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「私は……そうですね。気になりはしますが……皆様がソワソワなされているこの空気が、あまり得意ではなく。なんだか落ち着かないと言いますか」
[main] 玖珂 ゆかり : 苦笑い。水をさすようで申し訳ないけれど。
[main]
楚山 隣子 :
「……確かに、それはそうかも」
否定はせずに
[main] 楚山 隣子 : 「天野さんも、参ってるみたいだしね」
[main] 天野文音 : 彼女の方を見ると、辟易したのか頬杖をついて槍投げにクラスメイトに対応している。そんな彼女の様子を見たのは初めてかもしれない
[main] 天野文音 : 天野文音はいつも明るい女の子だったから
[main]
玖珂 ゆかり :
「……ああも質問攻めにあっては致し方ないでしょうね」
とはいえ私には止めようがない。皆に物言える立場ではないのだ。
だから、関係ないところで勝手に心配する程度しかできない。
[main] 楚山 隣子 : 「第三者だから適当に話せるけれど。天野さん達の立場だとさっさと流れてくれって感じだろうね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ですねぇ。皆様も、もう少し落ち着いていただければ良いのですが」
[main] GM : 不意に、教室が少し静かになった
[main] GM : 周囲を見回してみると、教室内の視線がゆかりと隣子の方に集まっている
[main]
玖珂 ゆかり :
「…………?」
なんだろう。視線から逃れるように縮こまる。
[main]
楚山 隣子 :
隣子また、それに気付いて
「ああ、そうだ。玖珂さん、もう一つ、噂、知ってる?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「もう一つ、ですか?」
[main]
楚山 隣子 :
「うん、もう一つ」
言いながら、隣子はゆかりの後方を指さす
[main] GM : そこには昨日まではなかった机と椅子が用意されていて
[main] 楚山 隣子 : 「転校生、来るらしいよ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……あぁ、なるほど」
それは聞いた気がする。
なぜこのタイミングで、皆の興味がそちらに移ったのかは、分からないけれど。
[main] 楚山 隣子 : 「どんな人だろうね。玖珂さんは男の子と女の子、どっちがいい?」
[main]
玖珂 ゆかり :
「良い方でしたらどちらでも歓迎いたしますよ。どんな方なのでしょうね?」
クスリと微笑んで。
「お会いするのが楽しみです」
[main] 楚山 隣子 : 「優等生~」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ふふ」
つまらない回答をしているとは思うけど、それを気にせず話しかけてきてくれる楚山さんはありがたかった。
ともあれ。赤い月と、転校生。どうなるのかな、と少しだけワクワクした。
[main] GM : 期待に胸を膨らませていると、HRを告げるチャイムがなった
[main] GM : 皆、自分の席に座る
[main] 担任の先生 : ガララ、とドアを開けて担任が入って来る
[main] 担任の先生 : 「皆、おはよう」
[main] 担任の先生 : 「皆もう知ってるかもしれないが──今日、うちのクラスに新しい仲間がやってきます」
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : OP2 シーンプレイヤー:黒耀真澄 他PC:稲倉紫信のみ登場
[main] GM : では登場振って貰いまして
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 10
[main] 稲倉 紫信 : でーっか
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 35 → 45
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 2
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 35 → 37
[main] 黒耀 真澄 : ありがたい軽さ
[main] GM : 時間を少し巻き戻して──夜。日付が変わる前
[main] GM : 駅から少し離れた商店街の路地裏に、その支部はあった。夜になるとすっかり人通りがなくなってしまう通りから、雑居ビルの2階に明かりが付いていることが分かる
[main] GM : 支部の長の名は”バックインブラック”黒耀真澄。現在は他支部に応援のために2日ほど支部を空けているチルドレンの帰りを待ちながら
[main] GM : 情報収集のために市内に放っているマルチドローンが昨夜齎した情報を纏めているところだ
[main]
GM :
《赤い月》調査報告書
1.昨日20時頃、K市市立中学校にて多量のレネゲイド反応を検知
2.当該時刻、K市市立中学校付近を監視中の《マルチドローン》にて写真・動画撮影を行ったが不審物・人物の発見は失敗
3.昨日21時頃、レネゲイド反応の消失を確認
4.当該時刻、学内にいた人物は天文部の生徒達と判明。計9名
5.天文部生徒は全て違うクラスに所属。うち、2年生の天野文音は玖珂ゆかりと同じクラスに属する
[main] 黒耀 真澄 : 「───稲倉くんは真面目だねぇ」
[main] 黒耀 真澄 : 安っぽい事務椅子の背もたれにもたれかかりながら、印刷した報告書をめくっていく。
[main] 黒耀 真澄 : 電子パッドでも読めるよう電子情報として送られてきたがわざわざ印刷した。古い人間なもので、やはりパッドでは読んだ気がしない。
[main] 黒耀 真澄 : 口元は緩んでいたが、目は笑っていない。何の感情も浮かんでいない眼差しが無機質な紙面情報を撫でていく。
[main] 黒耀 真澄 : 「それにしても、中学校でレネゲイド反応ね」
[main] 黒耀 真澄 : 驚きはない。むしろよくある話だ。小学校だの、中学校だの、高校だの、大学だの。若者が集められる空間でレネゲイドウィルスに関する案件が発生する機会は少なくない。
[main] 黒耀 真澄 : 若者はそれだけ精神が不安定だ。大人よりも些細なことで目覚めてしまう。
[main] 黒耀 真澄 : だからそれ自体に驚きはなかった。事態を冷静に分析し、原因を突き止め、処理の方法を検討するだけだ。
[main] 黒耀 真澄 : どちらかといえば、案件そのものよりも最後の特記事項が気にかかる点だった。
[main] 黒耀 真澄 : 「『玖珂ゆかり』、ねぇ」
[main] 黒耀 真澄 : 事務椅子をキィと軽く軋ませながらその名前を呟く。蝶番に不具合が出てこないだ修理したばかりのオフィスのドアが開いたのは、ちょうどその頃だった。
[main] 稲倉 紫信 : 「”ノー・フェイス”ただいま戻りました」
[main] 黒耀 真澄 : 「ああ、おかえり稲倉くん」
[main] 稲倉 紫信 : ずかずかと自分のデスクにまで行くと荷物をどさどさと置いていく
[main] 黒耀 真澄 : 「ご苦労さん。出向先はどうだった? なかなか苦労したと聞いてるよ」
[main]
稲倉 紫信 :
「奥の手を1枚切らされた。ってくらいですね。なので帰りが遅くなりました」
治療とか、レネゲイドを落ち着かせる処理だとかを受けてから帰って来たんだろう
[main] 黒耀 真澄 : 「あ、そう。ああ、疲れているところ悪いけれど報告書とかかった経費は早めに提出してくれ。今晩中とは言わないからさ」
[main] 黒耀 真澄 : 「あんまり溜め込むと上が払ってくれないからね、経費」
[main]
稲倉 紫信 :
面倒だなあ、という表情をして
「はぁ、分かりました。……昨日のレネゲイド反応への対処って、どうするんですか。その如何によって今日やっておくべきかどうか変わるんですが」
[main] 黒耀 真澄 : 事務椅子から立ち上がった。机の引き出しから報告書に必要な書類を抜き取り、彼の座っている机の前に置く。
[main] 黒耀 真澄 : 「報告書は読んだよ。といっても、中学校の敷地内での出来事だからなぁ」
[main] 黒耀 真澄 : 「あんまり勝手にずかずか入り込むにも建前というやつがいるし、学内に潜伏しているかもしれない発症者をいたずらに刺激するわけにもいくまい」
[main] 稲倉 紫信 : 「まあ、そですね。うちは人員も2人しかいませんから人海戦術なんて取れませんし」
[main] 黒耀 真澄 : 「───そこで、だ」
[main]
稲倉 紫信 :
「はあ」
[main] 黒耀 真澄 : 報告書と一緒に書類を差し出す。中学校への編入に関する書類が一式。
[main]
稲倉 紫信 :
「……まあ、そうなりますよね」
問題はどこの学年、どこのクラスかだ
[main] 黒耀 真澄 : 「そうなるね。UGNはこういう事態のために日本中の学校へ速やかにチルドレンを送り込んで調査をさせられるよう常に手筈を整えているからね」
[main] 黒耀 真澄 : 「さて、配属先の学年とクラスなんだが───ああ」
[main] 黒耀 真澄 : 「もう予想はついてる、という顔だね。稲倉くん」
[main] 稲倉 紫信 : 「変わってくれる人がいるなら変わって貰いたいんですが」
[main] 黒耀 真澄 : 「残念ながら君の知る通り、我がK市支部の構成員は僕と君のふたりだけだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕に今更中学生をやれっていうのかい?」
[main] 稲倉 紫信 : 「老けすぎですね……」
[main] 黒耀 真澄 : 「定時制に通う高校生じゃあるまいし。ねぇ?」
[main] 黒耀 真澄 : 「というわけで頼んだよ、稲倉くん。君が集めてきてくれた情報通り、少々UGNにとっては扱いの難しい家柄の子がいるが………」
[main] 黒耀 真澄 : 「仲良くやってくれ。仲良くね」
[main] 稲倉 紫信 : 「玖珂家当主の妹、ですか……」
[main] GM : 玖珂家。一説に寄れば平安の時代よりレネゲイドの力を引き継いで来たという陰陽師家系。彼らは長らくFH派でありK市のUGNの活動は彼らの顔色を窺いつつのものであったが、3年前にUGN派のものが当主となったことで風向きは変わりつつある──ものの
[main] GM : 真澄の手元には1通の手紙がある。玖珂家当主から送られて来た手紙だ
[main]
GM :
玖珂家当主玖珂縁からの手紙
妹である玖珂ゆかりがオーヴァードに覚醒したことが綴られている
基本、教育は玖珂家で行うとあるが、協力を要請するかもしれない、ともある
[main] 黒耀 真澄 : 「───分かっているとは思うが、玖珂家の存在は我々UGNにとっては福音にも特大の爆弾にもなりうる」
[main] 黒耀 真澄 : 「お上の判断はこうだ。『ハイリスク・ハイリターンを選択しなければならないくらいなら、なるべくどちらにも転がらないようにしておきたい』」
[main] 黒耀 真澄 : 「要するに適度に距離を保った付き合いをしておけ、ということだね」
[main]
稲倉 紫信 :
「その気持ちは非常によく分かりますよ、俺は」
だって今から俺がその天秤を差配しないといけないもんね
[main] GM : こうした手紙のやり取りは、真澄は何度か当主と行っている。ゆえに、だからこそ彼の当主について分かっていることがあり
[main] GM : それは彼が類まれなるシスコンである、ということだ
[main] 黒耀 真澄 : 話の中で何度か続いた文面での遣り取りを思い出す。えらい達筆だった。
[main] 黒耀 真澄 : 玖珂縁という今回の当主は出来た男ではあるのだろう。どこから情報を得たのか、この世界が直面している状況について彼なりの視点できちんと把握ができている。
[main] 黒耀 真澄 : レネゲイドウィルスのこと。オーヴァードやジャームのこと。UGNのこと。FHのこと。ゼノスのこと。その他諸々。
[main] 黒耀 真澄 : その結論にUGNと適度な付き合いをすることに決めた、というのはUGNにとってはありがたい話ではある。
[main] 黒耀 真澄 : が、それはそれで彼らとどういう付き合いをしなければならないか判断を迫られるというのは厄介事ではあった。無論、古代種のレネゲイドウィルスを抱える古家が敵に回るよりは大いに結構だが。
[main] 黒耀 真澄 : そこに今回の件だ。当主の妹である『玖珂ゆかり』なる少女がオーヴァードに目覚めたと。
[main] 黒耀 真澄 : 教育はこちらで施すが必要ならば協力を求む、と。
[main] 黒耀 真澄 : ………たったそれだけ伝えるために、これまでの遣り取りで使ってきた薄い封筒とは厚みが全く違うレターボックスが届いた。
[main] 黒耀 真澄 : どうやら玖珂縁なる男は自分の妹のことが目に入れても痛くないらしい。兄妹仲が良くて素晴らしいこと。
[main] 黒耀 真澄 : 「ただね、稲倉くん」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい」
[main] 黒耀 真澄 : 薄く微笑みながら、行儀悪く資料置きになっている机の縁に腰を乗せながら言った。
[main] 黒耀 真澄 : 「あまり気にしなさんな。ある程度玖珂ゆかりという女の子についての調書は得ているが、概して特に尖ったところのない子とある」
[main] 黒耀 真澄 : 「普通の年頃の女の子なんだろうさ。玖珂家がどうのとか考えず、普通に仲良くしてきなさい」
[main]
稲倉 紫信 :
「ええまあ、可愛いですし。仲良く出来たら嬉しいですけどね」
報告書には重要と思われる人物の顔写真が貼られてある。天文部部員と玖珂ゆかりのものだ
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。いつも言ってるでしょ。部下の仕事は上司の存在をどう便利に使うかだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「責任は僕が取るからさ。適当に頼むよ、適当に」
[main] 稲倉 紫信 : 「では、玖珂家当主への対応は全てお任せします。今まで通り」
[main] 黒耀 真澄 : 「はいはい。やれやれ、面倒くさいなぁ」
[main] 黒耀 真澄 : 「ま、なんとかするさ」
[main]
稲倉 紫信 :
「ええ、お願いします」
言ってから席に座る。明日から潜入任務となれば今日の報告書は今日のうちに纏めなければ面倒だ
[main] 黒耀 真澄 : 「よし、それじゃ僕はちょっと煙草吸ってくるよ」
[main] 黒耀 真澄 : 携帯灰皿と煙草を自分の席から拾い上げ、ポケットにしまう。喫煙所は屋上だ。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺も、報告書書き上げたら寝ます」
[main] 黒耀 真澄 : 「おう、よろしく。あ、冷蔵庫のケーキは好きに食べていいからね。先の事件解決のお礼に昨日隣町の支部長さんが挨拶に来た時もらったものだから」
[main]
稲倉 紫信 :
「分かりました」
言うと同時に冷蔵庫に向かっている
[main] 黒耀 真澄 : そう言い残してオフィスの扉を開け、外に出る。暖房の効いてない廊下はかちこちに空気が冷えていた。
[main] 黒耀 真澄 : オフィスを出てから、真澄は紫信相手に浮かべていた微笑みをすっと消した。
[main] 黒耀 真澄 : 「───仲良く出来たら嬉しい、ね。当たり前じゃないのぉ」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂家のご令嬢だぜ。懐柔しておいて何の損があるっていうのよ」
[main] 黒耀 真澄 : 兄はどうも妹にご執心のようだが、それはつまり玖珂家にとって痛い脛所というのを自ら晒しているようなものじゃないの。
[main] 黒耀 真澄 : 是非とも稲倉くんには彼女と仲良くしておいてもらいたいものだ。
[main] 黒耀 真澄 : いざという時、玖珂家に切る札にできるかもしれないんだからさ。
[main] 黒耀 真澄 : 階段へ向かう。まったく、若い頃と違って今は煙草を吸うのにもいちいち外に出なくてはならない。真冬の寒空だろうが、真夏の酷暑だろうが。
[main] 黒耀 真澄 : 「堪えるぜ」
[main] 黒耀 真澄 : ぼやきながら屋上へと真澄は廊下を歩いていった。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ミドル1 シーンプレイヤー:稲倉紫信 他PC:玖珂ゆかりのみ登場
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 2
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 45 → 47
[main] 稲倉 紫信 : ほっ
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 5
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 33 → 38
[main]
GM :
朝のHRが始まる。転入生が来るという話はとっくにクラス全体に行き渡っており、どんな子が来るのだろうかと皆ざわざわとしている。
苦笑いの担任の先生の表情が目に映った
[main] 担任の先生 : 「皆もう知ってるかもしれないが──今日、うちのクラスに新しい仲間がやってきます」
[main] 担任の先生 : 「稲倉!入って来てくれ」
[main] GM : 担任の先生の声に続いて、ガラリとドアを開ける音がする
[main] 稲倉 紫信 : 続いて入って来たのは、大きめの金髪の男の子だ
[main] GM : クラスから、わーだとかきゃーだとか言った声が上がる
[main] 玖珂 ゆかり : モブ女子たちがきゃいきゃいしてそう。モブ男子達が恨めしい目を向けてそう。
[main]
モブ男 :
「でっけえな……俺と同じくらいか……?」
呟くモブ男
[main] 玖珂 ゆかり : キミも凄いよ……明らかに胸筋が発達してるし……
[main] 担任の先生 : 「自己紹介を頼むよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい。親の仕事の都合でK市に越してきました、稲倉紫信(しなぐらしのぶ)です。よろしく」
[main] GM : また、クラスからわーだとかきゃーだとか言った声があがる。口々に稲倉くんよろしくとか、紫信くんよろしくだとか言い合って
[main] 稲倉 紫信 : それらに僅かに微笑んで返す
[main]
玖珂 ゆかり :
(ま! 随分と落ち着いておりますねぇ)
そんなことを考えてる。転校慣れしてる雰囲気を感じ取っているようだ。
[main]
担任の先生 :
(顔もいいし、受け答えもいい。問題なさそうだな)安堵の表情
「稲倉の席はあそこだ、窓際の、一番奥」
[main]
稲倉 紫信 :
「分かりました」
誘導されるまま窓際の一番奥の席まで歩いて行って
[main]
稲倉 紫信 :
「よろしく」
周囲の席の人達に一言言ってから、座った。それには当然玖珂ゆかりも含まれている
[main]
玖珂 ゆかり :
「はじめまして。よろしくお願いいたしますね、稲倉さん」
薄い笑みを浮かべながら小さめに会釈します。
[main] 担任の先生 : 稲倉が着席したのを確認してから、HRをいつも通りに進行していく
[main] 担任の先生 : 朝のHRは短い。すぐに終わる
[main] 玖珂 ゆかり : キーンコーンカーンコーン
[main]
担任の先生 :
「これでHRは終わりだ。お前達、稲倉をあまり困らせるなよ」
転校生なんて、初日は質問責めにあうものだから無理な相談だろうな、とは理解しつつ
[main] GM : 生徒達の真に受けているんだか受けていないんだか気の抜けたハーイという返事を聞きながら先生は教室を出た
[main] GM : そしてやっぱり転校性はクラスメートに囲まれることとなった
[main] GM : 転校生の目の前の席にいるゆかりも一緒に
[main] 玖珂 ゆかり : 「人気者ですねぇ」その群がりを眺めて……のつもりが囲まれてる!
[main] GM : 逃がさん……お前だけは……
[main] GM :
[main]
天野文音 :
群がった生徒達は次々に自己紹介をしていく
「私、天野文音!」
[main] GM : 次々にクラスメイトたちが自己紹介をしていって、楚山隣子もして
[main]
玖珂 ゆかり :
(……私の番でしょうか?)そういう雰囲気を感じ取って。
「玖珂ゆかりです。よろしくお願いします」
流れに乗って軽く自己紹介
[main] 稲倉 紫信 : 「ああ、よろしく」
[main] GM : それぞれによろしくと返して行くのはちょっと大変そうだった
[main]
玖珂 ゆかり :
「……皆様、ご挨拶は良いですが、そろそろ授業の時間ですよ?」と周りの生徒達に言っておこう。
[main] 玖珂 ゆかり : 「稲倉さんは逃げないでしょうから」
[main] 稲倉 紫信 : 「教室の隅だしね」と笑って
[main]
玖珂 ゆかり :
(……お固めの方かと思いましたが、存外柔らかく余裕がありそうですね)とか思いつつ。
「大丈夫でしたか?」と小声で。
[main] GM : 玖珂の言葉に誰かが時計を見てあっもうか、と誰かが言ったから解散ムードになろうとした時に
[main]
稲倉 紫信 :
「うん、こういうのは結構経験してるから」
見立て通りに
「ただ大変ではあるから、助かったよ。ありがとう玖珂さん」
[main] モブ男 : 「なあ、稲倉の親睦会ってことで赤い月を皆で見ないか?」
[main] GM : 紫信と同じくらいのガタイのいい男の子がそう言って、クラスメイト達がそれいいねと次々に同意をしだす
[main]
玖珂 ゆかり :
「……それは」渋い顔。
「皆様、門限等はないのでしょうか? あまり遅くまで学校に残っているのは……」
[main] 玖珂 ゆかり : これ、稲倉さんにかこつけて遊びたいだけなのではとか思ってる。
[main] 天野文音 : 「まあ、稲倉くんの親睦会って言えば?クラスの皆でーって言えば、皆納得して貰えるんじゃないかな」
[main]
天野文音 :
「えっと……玖珂さんのお家は分からないけど……」
玖珂家と言えばK市ではちょっと有名だ
[main]
玖珂 ゆかり :
「……」悩みつつも、これで一人だけ乗らないのもなぁとはなる。
「いえ、私も大丈夫です」
[main] GM : その答えに同級生達は笑顔で良かったと言いながら自分の席に戻っていく
[main] 玖珂 ゆかり : まぁ、幽霊の正体見たり枯れ尾花。赤い月とやらも、実際になさそうなのを皆で確認すれば収まるでしょう。と楽観的に考えています。
[main] 稲倉 紫信 : 皆が捌けて行ったからずい、と前の方に身を乗り出して「赤い月って?」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ええと……他愛のない噂話ですよ。なんでもこの学舎でのみ、赤い月が見えたとかなんとか……」
あまり詳しくはないのですが、と前置きして。
「とはいえ、それを見たはずの天文部の方々も何も知らないと仰っていますし、実際の出来事かどうかは定かではありません」
[main] 稲倉 紫信 : 「……へえ。そんなことが。興味深いね、噂の出所含めて」
[main] 玖珂 ゆかり : 「稲倉さんはこういうお話がお好きなのですか?」
[main] 稲倉 紫信 : 「んん、それはどうかな。ただ、他所に転校した時に話の種にはなるからストックしてる節はあるね。怪談話にでもなりそうだから」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……転校が多いと大変そうですねぇ」
ほへー、と感心したように。
「怪談……なるほど、その視点はありませんでした。ですがその場合、嫌な話になりそうですねぇ」
赤い月を見ようと残った中の誰かに被害出たりとか。
[main] 稲倉 紫信 : 「ま、一例だよ一例。赤い月を見るために学校に残ろうなんて気軽に話せるくらいだから怪我人とかが出た話じゃないんだろうし」
[main] GM : 実際、その手の話は上がっていない。噂にもなっていない
[main]
玖珂 ゆかり :
「……それもそうですね」
私が気にし過ぎなのだろう。
「では、懇親会ではよろしくお願いします。お好きなお菓子とかはございますか?」
[main]
稲倉 紫信 :
「甘いやつ」
少々、食い気味であった
[main]
玖珂 ゆかり :
「……なるほど」
端的な答えだ。
「でしたら、いくつかご用意しておきます。月をみるというのでしたら、それくらいの時間はあるでしょうし」
[main] 玖珂 ゆかり : 赤い月がどうのこうのというより、お月見というお題目のパーティだと思うことにしたようだ。
[main] 稲倉 紫信 : 「だったら、俺も玖珂さん達に用意しないと悪いな。俺からも仲良くしたい気持ちを伝えたいしね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「いえいえ、稲倉さんの歓迎会なのですから、どーんと構えていてくださいな」クスクスと笑いながら
[main] 稲倉 紫信 : 「いやいや、俺は親睦会慣れしてるから。親睦会マスターとしての矜持がある」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……し、親睦会マスター……ふふっ」なんかツボに入ったらしく、堪えるように笑う。
「でしたら、マスター稲倉さんに参りましたと言わせるような物を用意したいところですね」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺だけに、というのも親睦会とは言え角が立つ。かと言ってクラス皆の分を一人で用意するのも大変だ。持ち運ぶのもね。俺は大きいからいっぱい持てる」両腕を横に広げるとかなりの幅になる
[main] 稲倉 紫信 : 「どうせなら一緒に買いに行こう」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……あぁ、なるほど。それも良いですね」
家の人を使うつもりだったナチュラルお嬢様思考を改める。
「お買い物……楽しみです」
[main]
稲倉 紫信 :
当方チルドレン買い物に人を使うという発想がまず存在しない
「この街のことも良く知らないしね」
大嘘である
「放課後、よろしく。玖珂さん」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい、よろしくお願いします。他の方にも声をかけてみましょうか……」
[main] 玖珂 ゆかり : 皆でわいわいお買い物するの楽しそう〜な感じで呟いてる。
[main]
GM :
キーンコーンカーンコーン
その時、チャイムの音が鳴った
[main] GM : 1限目の始まりだ
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : では自爆支部キャンペーン第1話「first step/the ephemeral actor」2回目、始めて行きます
[main] GM : よろしくお願いします
[main] 黒耀 真澄 : よろしくおねがいしまーす
[main] 玖珂 ゆかり : よろしくお願いしますー
[main] GM : では早速
[main] GM : ミドル2:校舎調査 シーンプレイヤー:黒耀真澄 他PC:登場不可
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 37 → 38
[main] 黒耀 真澄 : ミス
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 38 → 37
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 3
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 37 → 40
[main]
GM :
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が鳴っている。45になる真澄にとっては懐かしい音だろう。今頃、チルドレンの紫信が天野文音や玖珂ゆかりと共に授業を受けているころだ
[main] GM : 真澄も自らの仕事をするために、やってきている
[main] 事務員 : 「ではこちら入校許可証になりますので、首にお下げください。お帰りの際はこちらで返却を」プラカードを渡される
[main] 黒耀 真澄 : 「ありがとうございます。では確認が終わりましたら伺いますのでよろしくお願いします」
[main] 事務員 : 「はい、よろしくお願いします」
[main] 黒耀 真澄 : プラカードを首から下げる。まったく便利なものだ。電気屋というやつは。
[main] 黒耀 真澄 : どこに出入りしようがおかしくない。この世の中、電気屋でもないと立ち入ったり点検できたりしないものが多すぎるからね。
[main] 黒耀 真澄 : 『黒耀電設工業』の肩書は実に強力で、中学校への侵入も大変にスムーズだった。資格?ちゃんと取ってるよ。
[main] 黒耀 真澄 : 「第一種電気工事士」「第三種電気主任技術者」「消防設備士」「低圧電気取扱特別教育修了」。偽物じゃない。全部本物だ。公安にいた時に潜入のため取った。
[main] 黒耀 真澄 : 火災報知器の点検のため、という名目をUGNの日本支部にかけあって作ってもらい、中学校の敷地の中へ堂々と入っていく。
[main] 黒耀 真澄 : さて。授業が終わって生徒たちが出てくる前に調べなきゃいけないことはあたらないとね。
[main] 黒耀 真澄 : 廊下で一旦立ち止まり、校舎を見上げる。窓からは思い思いの姿で授業を受ける学生たちの姿が見えた。稲倉くんもあの中にいるのかな。
[main] GM : では──《知覚》判定をお願いします、難易度は3
[main] 黒耀 真澄 : 3。
[main] GM : 3。
[main] 黒耀 真澄 : (1+0+0)dx(10+0)+0+0 〈知覚〉判定 (1DX10) > 5[5] > 5
[main] GM : 何故3かというと一般人でも見つけられる難易度でなければならないからです……!
[main] 用務員 : 1dx@11>=3 (1DX11>=3) > 3[3] > 3 > 成功
[main] 用務員 : ヨシ!
[main] GM : ふと、真澄の前を用務員が歩いていく。水を汲んだバケツやブラシを持っている
[main] GM : 中庭に向かっているようで、そちらに目線を向けると中庭の一角に血のような水貯まりが出来ていることに気付くだろう
[main] 黒耀 真澄 : (………………あれは…………?)
[main] 黒耀 真澄 : 工具箱を手から提げたまま、足をそちらに向けた。用務員がバケツを運んでいるのはきっとあれを消すためだろう。
[main] 黒耀 真澄 : 彼が消してしまう前に近寄った。愛想笑いを浮かべ、さも『電気工事に来た男がふと気になった』というように見える素振りを見せながら。
[main] 用務員 : 用務員は水貯まりの前までいくと、バケツとブラシを一旦置いてぼやいた「今日もか……」
[main] 黒耀 真澄 : 「こんにちわ。どうなさいました?」
[main]
用務員 :
と、そこで後ろから近付いてくる人物に気が付く
「こんにちは」
首から下がっているプラカードと持っている工具箱見て
「ああ、電気屋さんですか。ご苦労様です」
[main] 黒耀 真澄 : 「ええ、火災報知器の点検です。それにしても、こいつはなんです…?」
[main] 黒耀 真澄 : 水たまりに視線を落とす。注意深く観察する。
[main] 用務員 : 「ああ……不気味でしょう。ワシもこれを初めて見た時は驚いたもんです」
[main] 黒耀 真澄 : 「ええ、真っ赤ですな。まるで血溜まりみたいで気味が悪い」
[main] GM : 一見──ただの水に見える。ただし、血のように真っ赤だ
[main] 黒耀 真澄 : 可能であればイージーエフェクトを宣言したい
[main] 用務員 : 「一週間前から、毎日校舎のどこかで見つかっていましてな……」
[main] 黒耀 真澄 : 〈プロファイリング 〉
[main] GM : OK
[main] GM : えーと〈プロファイリング〉の効果は、と……じゃ知識レネゲイドで振ってみて貰いましょう
[main] 黒耀 真澄 : 「ほぉ。それはそれは………生徒のいたずらではないのですか?」
[main] 用務員 : 「先生方はそう睨んでおるようですな。ワシもですが」
[main] 黒耀 真澄 : 導きの華を宣言しておこう
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 40 → 44
[main] GM : ガチだ……!
[main] GM : 判定どうぞー
[main] 黒耀 真澄 : (3+0+0)dx(10+0)+6+0 (3DX10+6) > 10[1,2,10]+2[2]+6 > 18
[main] GM : なにぃクリティカルもだと
[main] 黒耀 真澄 : 「なるほど、それはまた困りましたな………」
[main] 黒耀 真澄 : 相槌を打ちながら水溜りに残された僅かな証拠をひとつひとつ推理していく。
[main] GM : では──真澄は《赤色の従者》が崩壊したあとに残す痕跡にこのようなものがあったな、と思い至ります
[main] 黒耀 真澄 : 〈ノイマン〉のシンドロームに目覚めてからできるようになったことじゃない。もともと鍛えていた公安としての勘が真実を導き出す。
[main] 黒耀 真澄 : (………見たことがあるな。この色合い、そして水溜りの形)
[main]
用務員 :
「ええ。生徒達が不安がらないようにはやくに見つけて消してくれてとケンちゃ……校長先生からもせっつかれておりましてな」
ハァ、と嘆息
[main] 黒耀 真澄 : (それなりの大きさのものがいきなり粉々になって崩れ落ちた、みたいな拡がり方だ。そしてこの色……なるほど、〈ブラム=ストーカー〉か)
[main] 黒耀 真澄 : (………知るべきことは得られたな)
[main] 黒耀 真澄 : 一瞬で推理を終わらせ、再び愛想笑いを浮かべる。怪しまれないようにしないとね。
[main] 黒耀 真澄 : 「ああ、それはご苦労さまです。中学生の頃の子供というのはなにか変わったことがあるとはしゃいだり怖がったりする年頃ですしね」
[main] 用務員 : 「ええ、今も赤い月がどうとかで盛り上がっているみたいですな」
[main] 黒耀 真澄 : 「ほう、赤い月ですか。赤い水溜りに赤い月。まるで漫画の中の話みたいだ」
[main]
用務員 :
「かもしれませんな。ま、ワシはこの赤い水溜まりを消すだけですよ」
赤い月にはあまり興味がないようだ。実害を受けていることの方が重要なのだろう
[main] 黒耀 真澄 : 「ええ、ただの色水でしょうが気をつけてくださいよ。薬品が混ざったりしていたら害があるかもしれない」
[main]
用務員 :
「ええ、もちろんです」
そういうとポケットからマスクを取り出して装着する
[main] 黒耀 真澄 : 「ではお互い若者の安全のために働くとしましょう。失礼します」
[main] 用務員 : 「そうしましょう。お引止めして申しわけありませんな」
[main] 黒耀 真澄 : 「こちらこそ。ちょっと気になったというだけでお仕事の邪魔をして申し訳ありません。くれぐれもお気をつけを」
[main] 用務員 : 真澄が背を向けたのを見届けると清掃を開始する。ブラシで擦る音が聞こえてくるだろう
[main] 黒耀 真澄 : 「……………………」
[main] 黒耀 真澄 : 「や、まったく。都合のいい話をどうも」
[main] 黒耀 真澄 : 偶然ではあったが、おかげで事態の肝となる部分が見えた。
[main] 黒耀 真澄 : あとは他に手がかりになりそうなものを探しつつ、この中学校へきた『表向きの仕事』も果たすとしよう。
[main] 黒耀 真澄 : 「嘘、というわけでもないしな。未来ある中学生の諸君らは安全な学び舎のもと、しっかり励んで学んでもらいたいものだ」
[main] 黒耀 真澄 : 校舎に入る。授業中のクラスの話し声を懐かしく思いながら、火災報知器に点検用の装具を被せていった。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ミドル3:へぇ、デートかよ シーンプレイヤー:玖珂ゆかり 他PC登場:稲倉紫信のみ
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 1
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 38 → 39
[main] GM : やっっっっす
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 7
[main] 玖珂 ゆかり : 落ち着いています。緊張とかはないようですね
[main] 稲倉 紫信 : たっっっっか
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 47 → 54
[main] 稲倉 紫信 : 玖珂家の令嬢と二人になっちまったことにびびってるんでしょう
[main] GM : あの(ミドル1)あと──ゆかりはクラスの皆を買い出しに誘ってみた
[main] GM : 皆の反応自体は快いものだったものの、多くは部活動に所属する身。放課後に買い出しに行く時間的余裕がないものが多い
[main] 玖珂 ゆかり : 「皆様……せっかく歓迎会をするのでしたら、お茶菓子が必要なのではありませんか?」
[main] モブ男 : 「確かに玖珂さんの言う通りだ!でも俺部活でなあ……」
[main] 天野文音 : 「私は天体観測室の使用許可貰いに行かないと……」
[main] GM : と──いうことで買い出しに行ける人員は少なかった
[main] 玖珂 ゆかり : 「むぅ。紫信さんの歓迎会ですのに、紫信さん本人にお買い物に行かせてよろしいのでしょうか……?」頬に手を当てて困っている。
[main] 稲倉 紫信 : 「いいよいいよ。こういう会を開いて貰えるだけでありがたいもんさ」
[main] モブ男 : 「悪いな……。買い物行けない組もあとで立て替えるから、頼むぜ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい、では言ってまいります」
立て替えなんてしなくていい、とは言わない。これくらいの額であれば何も問題ないけれど、こういうのはあまり勝手に奢るのはよろしくない。
[main]
楚山 隣子 :
「うーーーん」
ちょっと悩む様子を見せて
「私は皆は買って来なさそうなもの買って来ようかな」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……あまりびっくりするようなものはやめてくださいよ?」と言っておきます。なんか変なの買ってきそうだもの……!
[main] 楚山 隣子 : 「任せて……!」
[main] GM : そういうわけで。少ない買い物組は各々の”あて”に従いK市に散らばり買い出し中、というわけだ
[main]
玖珂 ゆかり :
「……さて。紫信さん、ところでなのですが」
急に真面目な顔になって。
「お菓子を買うには、どちらに行けばよろしいのでしょうか?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……私が好きなお菓子屋さんは、歩いて行ける距離ではないのですよねぇ」困りました、というように。
[main] 稲倉 紫信 : 「……そりゃあ、スーパーとか商店街とか。この辺はイオ〇があるみたいだから色んなお菓子が集まってるのはそこじゃあないかな」
[main] GM : 〇オン。ゆかりは最近1度友人達と訪れたことがある。その時は食品を見ることはなかったが──あるのである
[main]
玖珂 ゆかり :
「なるほど。ではそちらに向かいましょう」
行ったのはあの1度だけだが、迷わずにとてとてと歩を進めていく。わりと方向感覚は良いようだ。
[main]
稲倉 紫信 :
最近この街に来たという体なので大人しく付いていく。道は間違っていなさそうだから一安心。
と──歩幅がかなり違うことに気付く。身長がかなり違うから当然のことであるな、と玖珂ゆかりの歩幅に合わせる
[main]
玖珂 ゆかり :
自然と小走りになっていたが、歩幅が揃えられて。
「……ありがとうございます」
ニコリと微笑んで、少し速度を落とす。
[main]
稲倉 紫信 :
「ごめんね、最初気付かなくって」
普段は誰かと並んで歩く習慣がない。こういう所、チルドレンというか零細支部の悲哀というか
[main]
玖珂 ゆかり :
「いえ、私が遅いのが悪いので。もう少し大きくなりたいものですが」
兄様が大きいのだから私も大きくなるはずです。まだまだ伸びますよ。
小等部の最高学年以降、1cmも伸びていないけれど。
[main]
玖珂 ゆかり :
「……と、そろそろですね」
イ○ンに近付いてきたので指を差す。
[main]
稲倉 紫信 :
「──」
確かに他の同級生よりも目線が下に行くかもと同意しかけて口を噤んだ。これは良くない選択肢だと思う
「平均くらいが、目立たなくてちょうどいいのにな、とは思うね」
[main] 稲倉 紫信 : 「デカいから目立つね、やっぱり」
[main]
玖珂 ゆかり :
「さて……。次なる問題は、何をどのくらい買えばよろしいのか、でしょうか」
難しい顔。既製品のお菓子を買ったことや食べたことがない。
[main] 稲倉 紫信 : 「量かあ、ここはまず、予算から考えてみるべきじゃないかな」
[main] 稲倉 紫信 : 「そこから、自然と買える物と量は決まってくるはず」
[main]
玖珂 ゆかり :
よさん……。
「ええと、お買い物をする時はこれを使えと、兄様が……」
なんか黒いカードを取り出します。
[main] 稲倉 紫信 : 「……ゆかりさん」
[main] 稲倉 紫信 : 「それは、仕舞おう」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……なぜでしょう?」
[main] 稲倉 紫信 : 「スリにでもあったら大変だから」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はぁ……。そうなりますと……」
カードを財布に仕舞いつつ、別の小さめのお財布を取り出す。
「こちらでしょうか」
見るからにみっしりとお札が詰まっていた。
[main] 稲倉 紫信 : 「……ゆかりさん」
[main] 稲倉 紫信 : 「それも、仕舞おう」
[main] 玖珂 ゆかり : いちおう全部1000円札です。自販機でも使えるように、という兄様の気遣い。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……? それではお買い物できないのでは?」
[main]
稲倉 紫信 :
「普通の学生の財布にはそんなに入ってないよ。買い出し組は他にもいるから俺達二人で予算を使い切るわけにもいかないからね」
まあ、こちらも普通の学生ではない。給料を貰っている身だし、使い道もないからまあ結構な額が貯まっている
[main] 稲倉 紫信 : 「まあ、俺達で使っていい額は一人200円……は少ないかな、300円くらいだろう、そこにクラスの人数を掛けて」
[main] 玖珂 ゆかり : 「さんびゃくえん……」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ええと、それでは何も買えないのでは……?」
[main] 稲倉 紫信 : …………あのカードを見せられた時点で凡そ予想はついていたものの、玖珂家の資料を見たことはあったものの、目の前の彼女はとんでもなく箱入りであることを痛感した
[main] 稲倉 紫信 : 「ジャス〇行こう。ジ〇スコ。イオ〇なら必ずあるから」
[main]
玖珂 ゆかり :
「じゃすこ……。なるほど、紫信さんはお詳しいのですね?」
ではお任せします、と一歩下がって付いていく構え。
[main]
稲倉 紫信 :
「〇オンは色んなところにあるからね……」
俺はここのイ〇ンにしか来たことはないけど
[main] GM : ジャ〇コはとどのつまり普通のスーパーであるので、定番お菓子が普通の値段で売られている。あとトップバリュー
[main] GM : 普段ゆかりが見るものとは桁の違う値札が並んでいる。下の方に
[main]
玖珂 ゆかり :
「ま! 色とりどりのものが沢山ありますね!」
キラキラした目でキョロキョロしてる。
「これは……一体どのようなものなのでしょう……!?」
ココ○グミをぐにぐにしている。
[main]
稲倉 紫信 :
甘いものなので当然知ってる
「ああ、ちょっと触感が面白いグミだよ。本当にぶどうの皮が付いてるようなグミで」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ぐみ……?」食べたことないようだ。
[main] 玖珂 ゆかり : それを皮切りに、好奇心の赴くままにぽいぽいと籠に色んなお菓子を入れていく。
[main] 稲倉 紫信 : 取り敢えず見守っている。スマホを取り出して値段の計算を忘れずに
[main]
玖珂 ゆかり :
そうしていると気付くでしょう。ゆかりが満足げに紫信さんの元に戻ってきた時、籠の中のお菓子の総額はピッタリ9600円。
意外、というとあれだが、ちゃんと値段を見ているようだ。しかもちゃんと計算していたらしい。
[main]
稲倉 紫信 :
「おお、買い物上手だねゆかりさん」
スマホの電卓画面もみつつ
[main] 玖珂 ゆかり : 「こういうの、丁度になると気持ち良いですよね」
[main]
稲倉 紫信 :
「釣りが出ないのもあとで立て替えやすくて助かるだろうね」
一路、レジへ
[main] 玖珂 ゆかり : ただし、お値段丁度にする、その弊害で細かいものが増えており。セルフレジで大変なことになってしまうのだった。
[main] 玖珂 ゆかり : 「こ、こうでしょうか……」と混乱しながら一つずつぴっぴしてる。
[main]
稲倉 紫信 :
「合ってるよ。ゆっくり、焦らずでいいから」
荷詰めを担当
[main] 玖珂 ゆかり : 「……あっ、予算を超えてしまいます……!」ここでビニール袋有料に気づいて顔を青くする。
[main] 稲倉 紫信 : 「それくらい俺が持つから」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……むぅ……」せっかくぴったりにしたのに……。少ししょんぼり。
[main] 玖珂 ゆかり : とりあえず全部バーコードを取り終え、北里さん10人をレジに入れた。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……これでよろしいのですね! なるほど、面白いですね。お店の方の体験もできるなど、特別な施設なのでしょうか」
[main]
稲倉 紫信 :
「よいしょっと」
袋詰めを終えて全部持つ。まあ結構な量だ
[main] 稲倉 紫信 : 「大きめのチェーンならどこもあると思うよ。コンビニにもあるしね、セルフレジ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「あ、そんな。全部持たせるわけには」と手を伸ばして紫信さんの拳を掴む。
[main] 玖珂 ゆかり : 「なんと……! 初めて見ましたのに……」おそるべし、せるふれじ。
[main]
稲倉 紫信 :
「いやいやいや」
紫信の拳はごつごつしている。あと触ると気付けるだろうが変な触感を齎す、火傷痕とか傷痕とかのような
[main]
玖珂 ゆかり :
「……」
傷に気付く。
「もう、半分こちらに分けてくださいな」
しかし、それには触れない。安易に言及して良いことではないでしょう、と。
[main]
稲倉 紫信 :
「いいから、いいから」
あ、やべ。と思うものの触られたから後の祭りだ。誤魔化すように歩くスピードを少し早める
[main]
玖珂 ゆかり :
「あ、もう。いけずな方ですこと」
とてとてと、小走りで付いていく。
[main] 稲倉 紫信 : と──紫信の歩みが少し行ったところで止まった。出口ではない方向に視線が向けられている
[main] GM : https://ice-wa-betsubara.com/
[main] GM : 要するに──持ち歩いて食べられるパフェを提供してくれる店である
[main] 玖珂 ゆかり : 「……あちらが気になるのですか?」
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆかりさん、パフェならどんなのが好き?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……食べたことないので分かりかねます」
[main] 稲倉 紫信 : 「ふむ。じゃ俺が好きなのを食べようか」
[main] 稲倉 紫信 : ずんずん進んでレジの前まで
[main] 稲倉 紫信 : 注文、会計、商品を受け取って、スプーンを2つ貰って戻って来る
[main]
玖珂 ゆかり :
「ま!」
なんて素早い動き。お財布を出す間もなかった。
[main] GM : https://ice-wa-betsubara.com/black-honey-and-soybean-powder/
[main] 稲倉 紫信 : 「黒蜜きなこあじ。黒蜜と一緒にアイス食べると美味しいよ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「まぁ……」
その勢いに気圧されるように受け取る。
「あっ、少々お待ち下さい、えっと」
財布を取り出そうにも受け取ったせいで手が塞がってしまった。
[main]
稲倉 紫信 :
「俺が食べたいから俺の奢り。多分大半俺が食べるし、こっちも食べる分空かせておかないと」
ビニール袋を軽く持ち上げて
[main]
玖珂 ゆかり :
「……むぅ。では、ありがたくいただきましょう。このお礼は、また後日に」
あまり好意を無碍にするのも失礼だ。奢り、というのなら払いますと抵抗するのも、殿方の面子を潰してしまう。
[main]
稲倉 紫信 :
「そうそう」
お礼にしても気にしなくていいのにな、とは思うが育ちのいい彼女には難しいのだろう
[main]
玖珂 ゆかり :
じーっとぱふぇを色んな角度から見て。
そっとスプーンで掬って、一口。
[main]
玖珂 ゆかり :
「……ま!」
美味しい。口の中に甘さが広がる。
[main] 稲倉 紫信 : 「美味しいよね。この店ここの〇オンにも入ってて良かった」
[main] 玖珂 ゆかり : 「なるほど……。初めて食べましたが、面白いです。黒蜜ときなこが良い具合にあいすくりーむ部分と絡んでおりますね」
[main] 稲倉 紫信 : 「そうそう和と洋だけど以外と合うんだよね。小豆もいい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……紫信さんは何を頼まれたのです?」
[main]
稲倉 紫信 :
「ん?2つは多いと思って、それの残り食べようかなと」
今ゆかりが持っているそれを指さす
[main]
玖珂 ゆかり :
「……ま! 申し訳ありません」
紫信さんのものなのに、もう既にそこそこ食べてしまった。1/4ほど減っている。慌ててスプーンを戻し、差し出した。
「どうぞ。美味しかったです、ありがとうございました」
[main]
稲倉 紫信 :
「いいよいいよ、俺何度か食べてるし。パフェって一番上が美味しいしね」
袋を全部片腕に引っ掛けて受け取る
[main]
稲倉 紫信 :
「じゃ、そろそろ帰ろうか」
食べながら歩き出す
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい、戻りましょう」
付いていきます
[main] GM : 隣に並んだ2つの影が学校へと向かう、11月初旬、もう冬だ。既にあたりが暗くなり始めていた
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ミドル4:赤い月 シーンプレイヤー:稲倉紫信 他PC:全員登場
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 3
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 7
[main] 稲倉 紫信 : よかった
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 8
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 44 → 51
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 54 → 57
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 39 → 47
[main] GM : 天体観測室に生徒達が集まっている。時刻はもう20時に近付いている。今は──親睦会の盛り上がりどころは大体終わり、以前赤い月が出たという20時を待ちながら残った菓子に手を付けつつ待っている
[main] GM : 主役である紫信もやっと解放された様子で、ゆかりと隣子のもとにやってきた
[main] 稲倉 紫信 : 「お疲れ。結構寒くなってきたね、この時間帯になると」
[main] 玖珂 ゆかり : 「紫信さんもお疲れ様です。人気でらっしゃいましたねぇ」
[main]
稲倉 紫信 :
「しばらくしたら治まってくれるとは思うけど、初日ばかりはね」
苦笑。多少疲れてはいそうだったものの嫌がってはいなさそうだった
[main] 楚山 隣子 : 隣子はというとミミガーをちまちま食べている。人気がなかった
[main] 玖珂 ゆかり : 「まったく、隣子さんはふざけて変なものを買ってくるものですから、そうやって大変なことになるんですよ」未だに未開封のミミガーが3袋残っているのを見下ろす。
[main] 玖珂 ゆかり : 一口食べたがあまり得意ではなかった。
[main] 楚山 隣子 : 「玖珂さんが厳しい……およよよ」
[main]
稲倉 紫信 :
「俺はまあ、嫌いではなかったけど」
甘いものの方が好きだから、好んで食べようとはしなかった。ただ可哀想なので一袋開けてやる
[main] 玖珂 ゆかり : 「ま! 紫信さん、そうやって甘やかしてはなりませんよ」とかなんとか言いつつも楽しそうだ。
[main]
楚山 隣子 :
「稲倉くん……!」
同士を見つけたような目
[main] 玖珂 ゆかり : 「……ふふ、こんな時間まで学舎に居ることなどありませんから、なんだか少しそわそわいたしますね」
[main]
稲倉 紫信 :
「それは確かに」
任務でなかったと言えばウソになるが、こんな大人数では初めてのことだ
[main] 楚山 隣子 : 「修学旅行みたいね」
[main]
玖珂 ゆかり :
「えぇと、それで確か、噂の赤い月とやらが現れるのはそろそろでしたっけ──」
なんの気無しに、窓の外を見上げる。
[main] 稲倉 紫信 : 「もうすぐ20時か…」
[main] GM : と、ここで他の生徒からも寒いね、と声が出始めた
[main] 玖珂 ゆかり : 「20時きっかりに赤くなるというのもおかしな話ですが……」
[main] 天野文音 : その声を聴いて唯一の天文部である文音がじゃあ毛布取って来るね、と立ち上がって天体観測室を出て行く
[main] 玖珂 ゆかり : 「……少々、冷えますね」縮こまるように自分の肩を抱いた後、鞄の中からタオルケットを取り出す。これからの時期の必需品。
[main]
楚山 隣子 :
「……私お手洗い行きたいかも!」
と、隣子も立ち上がって
[main]
稲倉 紫信 :
「準備いいね、ゆかりさん」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ふふ、冷えは大敵ですからね。あと、いつもひんやりしているお友達もおりますので」
[main] GM : 2人が、天体観測から出て行く
[main] 稲倉 紫信 : 「ひんやりしてる友達……?」
[main]
モブ男 :
「あ、文音。俺も行くよ」
扉が閉まってから遅れて、モブ男が立ち上がって後を追う
[main] GM : モブ男も出て行って、扉が何度か開閉された音が、外から聞こえた
[main] GM : そして誰かが、あ、20時だ。そう言った
[main] GM : それと同時だった。《ワーディング》が貼られた。赤い月が出た
[main] 玖珂 ゆかり : 「────え?」
[main] GM : 生徒達からきゃー!と悲鳴か、歓喜に似た声が上がる
[main]
稲倉 紫信 :
「何──!?」
チルドレンは反応が遅れる。経験が豊富故に。赤い月の登場に、ではなく。生徒が誰も気絶していないことに
[main]
玖珂 ゆかり :
赤い月。本当にあったんだ……という気持ちよりも。
身体を突き抜ける不思議な感覚に、困惑する。
[main] GM : そして。天体観測室の真上に、赤い月から何か赤いものが落ちて来て──
[main] 稲倉 紫信 : 咄嗟に、玖珂ゆかりに覆い被さる
[main] 玖珂 ゆかり : 「……きゃっ!」
[main] GM : バリンバリンと突き破って、それは天体観測室の中へと落ちて来た
[main] 血人形Ⅰ : それは赫で、朱だった
[main] 血人形Ⅰ : 血液のような見た目で、けれど人のように立っていた
[main]
玖珂 ゆかり :
「あ、れは……」
身体が強ばる。でも、知っている。
私はれねげいどを知っている。教えられた。その脅威も。
[main] GM : 悲鳴が上がる。生徒達が次々にそれから逃れようと天体観測室から出て行く
[main]
稲倉 紫信 :
「ゆかりさん、逃げろ!」
彼女に実戦経験がないことは知っている
[main] 玖珂 ゆかり : 「……紫信さん、退いてください! そして、早く逃げてください!」
[main] 稲倉 紫信 : 支部長はもうすぐ来る。いつも通りだ、何も問題はない
[main] 玖珂 ゆかり : 玖珂家の者として──兄様のように、責務を果たさなければ、と。
[main] 稲倉 紫信 : 「君こそ!戦ったことないんだろう!?」
[main]
稲倉 紫信 :
「俺はある!何度も!だから気にしなくていい!」
立ち上がって敵と対峙する
[main]
玖珂 ゆかり :
「……へ?」
その物言いに違和感を覚える。それは、もしかして。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……紫信さん、貴方は、もしや」
[main] 稲倉 紫信 : 「オーヴァードだ!ずっと前から。だからはやく」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……なるほど。では、肩を並べるといたしましょう」
立ち上がって。パン、とスカートをはたいてホコリを落とす。さっき庇われた際に少し汚れてしまいました。
[main] 玖珂 ゆかり : 「ご心配なさるのは分かりますが……足は引っ張らないよう、努力いたしますので」
[main]
稲倉 紫信 :
「いや、でも、ああもう!」
隣に立った彼女の表情を見た。覚悟を決めた顔付をしていた。怯えも、恐れもあるけれど、決意をした顔をしていた
[main]
玖珂 ゆかり :
「……私のこと、ご存知なのでしょう?」
彼がおーゔぁーどだというのなら。私を助けるような動きをしているのなら。きっと、兄様から話に聞いたゆーじーえぬの方なのだろう。
であれば、既に調べは付いているハズだ。私のこと、兄様のこと、玖珂家のこと──あるいは、それ以上を。
[main] 玖珂 ゆかり : なら、隣に立つことを、否定はさせない。
[main] 黒耀 真澄 : その時、天体観測室の扉が再び開かれた。蹴破るような激しい勢いだった。
[main] 黒耀 真澄 : 肩から扉をこじ開けるようにして入ってきた人影は、赤黒い人影を見るなり握っていたものを向けて構える。
[main] 黒耀 真澄 : ぱん、ぱん、と。学び舎には似つかわしくない、乾いて澄んだ炸裂音が天体観測室の空気を震わせた。
[main]
玖珂 ゆかり :
「ま! いきなり物騒なものを躊躇なく使われる御方ですこと!」
突然の乱入者に、しかし驚きはない。ゆーじーえぬならああいう人も居るだろう。
[main] 血人形Ⅰ : 弾丸が血人形の1体に命中して、少し血が床に撒かれた
[main] 黒耀 真澄 : 「あら。これはこれは。やっぱり巻き込んじゃったか。仕方ないね」
[main] 稲倉 紫信 : 「すいません。意志が硬いようです。逃がそうとはしたんですが」
[main] 稲倉 紫信 : 「──支部長」
[main] 黒耀 真澄 : 牽制射撃だ。効くなんて思っちゃない。部屋にいる人員を確かめる。自分、稲倉くん、玖珂ゆかり。
[main] 黒耀 真澄 : “不可解な出来事もあったが”、今は目の前のモノと向き合うべき時間だろう。
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。ま、それについては今はいいよ」
[main] 黒耀 真澄 : 「分かっているね?これは〈ブラム=ストーカー〉の生み出す眷属だ」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい。たしか、〈赤色の従者〉」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ぶらむすとーかー……。なるほど、そうなのですね」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂ゆかりさんだね」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい。はじめまして」
やはり私を知っている。兄様から聞いているのだろう。
[main] 黒耀 真澄 : 「僕のことをのんびりと説明している暇はない。ひとまず君に銃口を向けることはないヤツとさえ思ってくれればいい」
[main] 黒耀 真澄 : 「そしてここに残ると決めた以上、自分の身は自分で守れ」
[main] 稲倉 紫信 : 「端的に言うと俺の上司」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい、ご心配なく」
[main] 黒耀 真澄 : 「ざっくりしすぎているなァ」
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆっくり説明してる暇ないって言ったの支部長じゃないですか」
[main] 黒耀 真澄 : 「ともあれ、おしゃべりする時間を認めてはくれなさそうだ」
[main]
玖珂 ゆかり :
懐から一枚の札を取り出す。兄様に“何かあったら”と持たされていたそれ。
それを破ると、溢れた影から出てくるは一本の槍──否、釘。
[main] 黒耀 真澄 : 装弾数は18発。今2発撃って残り16発。マガジンの予備はある。赤黒い不気味な影がゆらゆらと蠢くのを睨んだ。
[main] 稲倉 紫信 : 溜息を吐きながら取り出すのは長剣。年季の入った、チルドレンとなってからの時間をずっと共にしている相棒
[main]
玖珂 ゆかり :
「……兄様、勝手に遺産を持ち出しておられたのですか!?」
出てきたものにびっくりしてる。
[main] 稲倉 紫信 : (今の──モルフェウスか?)
[main] 黒耀 真澄 : 「………僕らの知らないところで家族会議が始まりそうだね」
[main] 稲倉 紫信 : 「全ては生き延びてから、ですけどね」
[main] 黒耀 真澄 : 「むべなるかなァ」
[main]
玖珂 ゆかり :
「もうっ、過保護過ぎます……!」
ともあれ。これがあれば。
「……陰陽術。実際に使うことになるとは、思っておりませんでしたけど……!」
[main]
血人形Ⅰ :
血人形が一歩、前へと踏み出した。君たちへの方へと
ずちゃりと、嫌な音がした
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : 次回!ミドル戦闘!
[main] GM : というところで今日は終わりです!お疲れ様でした!
[main] 玖珂 ゆかり : お疲れ様でしたー。ありがとうございました!
[main] 黒耀 真澄 : お疲れ様でしたー
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : では1話第3回始めていきます
[main] GM : よろしくお願いします
[main] 黒耀 真澄 : よろしくお願いします
[main] 玖珂 ゆかり : よろしくお願いします
[main]
GM :
前回は
支部長の学内調査
へえ、デートかよ。
”赤い月”出現
といった感じの内容でした
[main] GM : 今回はミドル戦闘からになります!
[main] 黒耀 真澄 : イクゾー
[main] GM : エンゲージ見やすくした方がよかったな、敵は一塊、PCも一塊で、エンゲージ間の距離は3mになります
[main] GM : 事前の情報はこれくらいか。ではさっそく戦闘に入っていきます
[main] GM : セットアップ!
[main] 黒耀 真澄 : ファンアウト~
[main] 玖珂 ゆかり : セットアップありません
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 51 → 55
[main] 稲倉 紫信 : なしなし
[main] 黒耀 真澄 : 好きな位置に皆さん移動してください
[main] 黒耀 真澄 : 支部長は後ろからがんばれーって応援します
[main] 玖珂 ゆかり : ファンアウト頂いたので接敵しておきましょう
[main] 稲倉 紫信 : 前線だー!
[main] 黒耀 真澄 : がんばえー
[main] 血人形Ⅱ : 【現地補給】 禍々しき血潮 至近/自身/R間、攻撃力+10/HP5点消費
[main] 血人形Ⅱ : 血液の塊から──針のような何かが出て来て。それを自らにまた突き刺した。既に赤黒かったその身体がさらに濃くなる
[main] system : [ 血人形Ⅱ ] HP : 0 → -5
[main] 玖珂 ゆかり : 「……不気味ですこと!」
[main] 稲倉 紫信 : 「自分の血を使って強化した……ブラム・ストーカーにはよくあるエフェクトだが……」
[main] 黒耀 真澄 : 「………さて、いいかい玖珂さん」
[main] 黒耀 真澄 : 「君のお兄さんとは少しばかりお話をする間柄でね。君がオーヴァードに覚醒しているということも僕は知っている」
[main] 黒耀 真澄 : 「先も言った通り、いろいろ伝えている暇はないから説明は端折る。ただオーヴァードは少なくとも肉体的には通常の人間より遥かに強靭になっている」
[main] 黒耀 真澄 : 「具体的に一例を挙げると、多少の傷ならすぐさま完治する」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……ま!」端的な説明に、目を丸くしつつ。ああ、こういう方なんだな、と理解する。
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。どうやら“彼ら”はやる気らしいからね」
[main] 黒耀 真澄 : 「傷を負うことを恐れるなとは言わないけれど、過剰に恐れる心配はないということだ」
[main] 稲倉 紫信 : 馬耳東風──というやつで。製造理由としても、戦法としても。支部長の言葉を聞き入れる理由がないから。彼女はそうでなければいいなと思う
[main] 玖珂 ゆかり : 「──承りました。御助言、感謝いたします」
[main] 黒耀 真澄 : 「よし。おしゃべりの間に向こうにも用意を整えさせてしまったね」
[main] 血人形Ⅱ : 血人形達の身体が揺らいでいる。波打つ血液の身体からは、いつ何が出て来てもおかしくはないだろう
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くん。いつも通りだ。用意はいいね」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい。”ノーフェイス”。いつでも行けます」
[main] 黒耀 真澄 : 「よろしい。では始めよう。掃討の時間だ」
[main] 黒耀 真澄 : 黒光りする拳銃を訓練を積んだ人間の隙のない構えで握り、真澄は赤黒い血の塊を睨んだ。
[main] 玖珂 ゆかり : 「参りましょう。玖珂の名におきまして、兄様の代行を果たしてみせます」
[main] 稲倉 紫信 : 両手で長剣を握る。紫信の周囲からバリバリと紫電が幾ばくか走る
[main]
GM :
イニシアティブ────行動値:9
該当キャラクター:玖珂ゆかり、黒耀真澄、血人形Ⅰ、血人形Ⅰ(1)、血人形2
──手番優先権:玖珂ゆかり/黒曜真澄
[main] 黒耀 真澄 : まあ動くのは僕からですな
[main] GM : OK
[main] 黒耀 真澄 : 特にマイナーはなし
[main] 黒耀 真澄 : 【Make My Day】:「アドヴァイス」+「要の陣形」+「導きの華」
[main] 黒耀 真澄 : メジャーアクション / 交渉 / 自動成功 / 3体 / 視界
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 55 → 66
[main] 黒耀 真澄 : ふたりは次のCが-1、ダイスが+1個、判定が+6になりました
[main] 黒耀 真澄 : おしまーい
[main] GM : OK
[main] GM : ではお次、ゆかりちゃん
[main] 玖珂 ゆかり : はい。
[main] 玖珂 ゆかり : 同じくマイナーはなしで、メジャーでコンボ《ようするに藁人形的なアレ》
[main]
玖珂 ゆかり :
あの方が仰っていた。多少の傷はすぐに治る、と。
確証はないけれど──それは事実なのだと、そんな直感があった。勘、なんてものに頼るのは、あまりよろしいことではないけれど。
ちらり、と握りしめている釘を一瞥して、覚悟を決める。
緊張で浅くなっていた呼吸を意識的に深くして、震える手を、押し留めて。
[main]
玖珂 ゆかり :
「浅学非才のこの身ではありますが。形代くらいにはなりますでしょう──?」
手の中で釘を回して、先端を自分へと向けて。掲げて、落とす。
すなわち、自らの心臓へと、釘を刺すのだ。
[main] 玖珂 ゆかり : 判定振ります。
[main]
稲倉 紫信 :
「は!?ゆかりさん何を──」
その様子を見て、止めようとして間に合わない
[main] 黒耀 真澄 : 待った
[main] 黒耀 真澄 : 支援射撃を宣言
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 66 → 68
[main] 黒耀 真澄 : RPは判定のあとでー
[main] 黒耀 真澄 : これで判定ダイスの数+2
[main] 玖珂 ゆかり : ありがとうございます
[main] 玖珂 ゆかり : (9+1+2)dx7+4+2+6 (12DX7+12) > 10[1,5,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10]+10[1,1,2,2,3,6,8,8,9]+5[3,4,5]+12 > 37
[main] 黒耀 真澄 : (………なるほど。玖珂家の陰陽術というやつか)
[main] GM : リアクション不可ですが──!
[main] 血人形Ⅰ : 【身代わり】崩れずの群れ
[main] 血人形Ⅰ : 血人形Ⅱをカバーリング
[main] 玖珂 ゆかり : C7にしては物足りませんがまぁ許容範囲でしょう。ダメージ振ります。
[main] 血人形Ⅰ : どうぞどうぞ
[main] 玖珂 ゆかり : あっずるい。あと私も紫信さんに崩れずの群れしておきましょうか
[main] 稲倉 紫信 : 雷鳴の申し子のダメージ出なくなっちゃうから……
[main] 稲倉 紫信 : 56以下のダメージで抑えてもらって……
[main] 玖珂 ゆかり : なるほど。ではまとめて呪われてください
[main] 稲倉 紫信 : 凄いワードだ
[main] 玖珂 ゆかり : 4d10+32 (4D10+32) > 25[6,6,4,9]+32 > 57
[main] 稲倉 紫信 : ぴったりだー!
[main] 玖珂 ゆかり : ジャストキル!
[main] system : [ 血人形Ⅰ(1) ] HP : 0 → -57
[main] 黒耀 真澄 : ひどいものを見た
[main] system : [ 血人形Ⅰ ] HP : 0 → -57
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 57 → 0
[main] 黒耀 真澄 : 負った苦痛のぶんだけ対価を求める。禍福は糾える縄の如しというか。原始的だが理屈としては納得できる。
[main]
玖珂 ゆかり :
釘がこの身を貫く。
それは、古来より有名な呪い。
──依代に釘が打たれれば、呪いは伝播するのが道理だろう。
[main]
玖珂 ゆかり :
「────っ!」
歯を食いしばる。思わず涙が溢れる。治るとはいえ、痛いものは痛い。
でも、だからこそ、呪いというのは強度を増すのだ。
痛みを、傷を、周囲に拡散させる──!
[main] 黒耀 真澄 : 胸中でひとり呟きながら銃を構えた。血袋がぶよぶよと蠢いている。玖珂家の娘の不穏な仕草に応じようというのだろう。乾いた銃声が響いた。
[main]
稲倉 紫信 :
「ゆかりさん──!」
怒号に近い。止めようとして彼女の釘に手を掛けようとして僅かに距離が足らず
[main] 黒耀 真澄 : ノイマンとしての思考能力が相手の呼吸の僅かな隙間を見出して撃ち抜く。どんなに低威力でも一瞬意識を振り向けねばならない。
[main] 黒耀 真澄 : 一瞬で十分だ。────とはいえ───
[main] 黒耀 真澄 : その位置は稲倉くんも巻き込むんじゃないかね。まあ、ある意味では《彼にとっては好都合だが》。
[main]
玖珂 ゆかり :
由緒正しき呪いが、玖珂の遺産によって更に増強されて、血人形を踏み躙った。
……うっかり、近くに居た紫信さんをも巻き込んで。
[main]
血人形Ⅰ :
血人形の1体がより赤黒い個体に取り込まれるようにして前に立ち、代わりに呪われた。
当然の結果として──形を保てずにただの液体に戻る
[main]
稲倉 紫信 :
「────!?」
ガクンと、身体が崩れ落ちる。ついで、大量に吐血。
[main] GM : 血人形Ⅰは両方撃破!
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 リザレクト (1D10) > 9
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 57 → 66
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 0 → 9
[main] GM : ゆかりちゃんもリザレクトと侵蝕値増加どうぞ
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 47 → 55
[main] 玖珂 ゆかり : はーい
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 10
[main] 玖珂 ゆかり : わぁ
[main] GM : どっちもたけーんだわ
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 55 → 65
[main] 玖珂 ゆかり : まぁ初めて呪いを敢行して自分に釘刺す(物理)なんてしたらそりゃ昂ぶるってものです
[main]
稲倉 紫信 :
(今、何、がっ──)
痛みは感じていない。だが、不明の攻撃に一時戦闘不能にされた衝撃に、一時我を失い、立ち上がることを忘れている
[main] 血人形Ⅱ : その隙を見逃す道理はない
[main] 血人形Ⅱ : 手番開始
[main] 血人形Ⅱ : マイナーなし
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] HP : 25 → 10
[main] 血人形Ⅱ : 【流血】鮮血の一撃+血の宴+C:ブラム+命の剣 白兵/至近/範囲(選択)/ダイス+5個/攻撃力+3【肉体】/HP2点消費
[main] 血人形Ⅱ : 対象をゆかりちゃんと紫信
[main] 血人形Ⅱ : 10dx+4@7 (10DX7+4) > 10[1,2,4,4,6,6,7,8,10,10]+10[1,8,9,10]+10[3,7,7]+10[10,10]+2[1,2]+4 > 46
[main] 血人形Ⅱ : 伸びたあ~
[main] 血人形Ⅱ : カバーリングの判断をどうぞ
[main]
玖珂 ゆかり :
「──紫信さん!」
先程、私の失態で、呪いに巻き込んでしまった。申し訳ない。だからせめて、この身を盾にしなければ。
[main] 玖珂 ゆかり : 崩れずの群れしまーす
[main] 稲倉 紫信 : されまーす
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 65 → 67
[main] 血人形Ⅱ : 血人形が腕を振るう。それはさながら血が流れるように剣の形を伴って、2人を斬り付けようとして
[main] 玖珂 ゆかり : 庇うように、彼の前に出た。その殺意に、小さな身を晒す。
[main]
稲倉 紫信 :
「ぐっ──ゆかりさん!」
何をやっているんだ俺は!初めて戦っている女の子の前に跪いて、庇われて
[main] 玖珂 ゆかり : 跪いて(その女の子のせい)
[main] 黒耀 真澄 : (───なるほど。そういう子なのか。兄が可愛がるのも分かる気がするな)
[main] 黒耀 真澄 : 子供たちが前で戦っているのを淡々と後ろで見つめていた。怪我?あのくらいじゃオーヴァードは死なない死なない。
[main] 黒耀 真澄 : むしろ最初に痛い目を見ておくべきだし、その点では稲倉くんは彼女よりも性能で劣っている。
[main] 血人形Ⅱ : 5d10+13 ダメージ(装甲有効) (5D10+13) > 28[5,7,9,1,6]+13 > 41
[main] 血人形Ⅱ : 伸びるなあ~
[main] 血人形Ⅱ : 庇われるとも──その切っ先を振るう先が変わることはない。朱の一閃が少女を切り裂く
[main] system : [ 血人形Ⅱ ] HP : -5 → -7
[main]
玖珂 ゆかり :
「──ぁ」遺産で防ごうとするが……初めてのことに、そんな上手くいくわけがなく。
あっさりと、切り裂かれた。
[main] 玖珂 ゆかり : リザレクト!
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 9
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 67 → 76
[main] GM : 急に高くなり始めたな…
[main] 玖珂 ゆかり : 初戦闘で興奮しているのですね
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くん。いつまで寝てるの」
[main] 黒耀 真澄 : 「平気なんだろ?」
[main] 稲倉 紫信 : 「分かってますよ!」
[main] 稲倉 紫信 : 怒鳴り返しながら立ち上がる
[main] 黒耀 真澄 : そうこなくっちゃ。古臭い考えかもしれないが、女の子の前で格好つけられなきゃ男の子じゃないよねぇ。
[main] 玖珂 ゆかり : それと入れ替わるように崩れ落ちる。
[main] 稲倉 紫信 : 倒れる背に腕を差し込む
[main] 玖珂 ゆかり : 遠ざかっていく意識をなんとか繋ぎ止めながら、見上げる。
[main] 玖珂 ゆかり : 「しの、ぶ、さん……」
[main] 稲倉 紫信 : 「後は、任せてくれ」
[main] 稲倉 紫信 : そっと彼女を床に降ろして──手番開始
[main] 稲倉 紫信 : マイナーなし
[main] 稲倉 紫信 : 【生体雷撃斬】:アタックプログラム+雷の申し子
[main] 稲倉 紫信 : 対象:血人形
[main] 稲倉 紫信 : 7dx@9+10+6 (7DX9+16) > 10[4,4,5,5,6,8,9]+7[7]+16 > 33
[main] 稲倉 紫信 : 支部長のアドヴァイスが利いている……
[main] 黒耀 真澄 : がんばえー
[main] 血人形Ⅱ : イベイジョンは14、命中
[main]
稲倉 紫信 :
「──ふぅ」
一呼吸。驚きや困惑、不甲斐なさに乱れた心を落ち着かせる。いつもやっていることをしよう。それだけをやって来たことをしよう。
[main] 稲倉 紫信 : 身体全体から紫電を迸らせる。肉体の耐久限界を越えて。
[main] 稲倉 紫信 : (4DX10+59) > 10[3,8,9,10]+1[1]+59 > 70
[main] 稲倉 紫信 : 4d10+48+11 ダメージ(装甲有効) (4D10+48+11) > 29[10,3,10,6]+48+11 > 88
[main] 稲倉 紫信 : 身体全体から迸らせた紫電を長剣に集中/収束させ、血人形に叩きつけた
[main] 血人形Ⅱ : その威力に──血液は一瞬にして蒸発して
[main] 天野文音 : その中から、少女が出て来た。見覚えのある──少女だ
[main] 天野文音 : 血液の蒸発に伴い、崩れ落ち、気絶する
[main] system : [ 血人形Ⅱ ] HP : -7 → -95
[main] 稲倉 紫信 : こちらも──暴走させた発電細胞に身体が蝕まれ崩れ落ちる
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 66 → 73
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 9 → 0
[main] 黒耀 真澄 : 「………いつ見ても君の戦い方は痛々しいねぇ」
[main] 黒耀 真澄 : ぼやきながら周囲の様子を確認する。増援が訪れる様子はない。拳銃へセイフティをかけた。
[main] GM : 戦闘終了────
[main] 黒耀 真澄 : 腋下のショルダーホルスターに拳銃を収納して隠す。
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 0 → 1
[main]
玖珂 ゆかり :
「はぁ、は、ぁ……。し、紫信さん。大丈夫ですか……?」ふらふらと立ち上がりつつ。
「それ、に。天野、さん──?」
[main] 黒耀 真澄 : こつ、こつ、と革靴を響かせながらへたり込む中学生たちに近づく。
[main] 稲倉 紫信 : 「ああ、俺は、大丈夫。いつものことだから」
[main] 黒耀 真澄 : 「そう。お知り合いかい?ああ無理して立ち上がらないように」
[main] 稲倉 紫信 : 「クラスメートです」
[main] 黒耀 真澄 : 「なるほど。クラスメイトの顔までは頭に入れてなかったな」
[main]
玖珂 ゆかり :
「紫信さん、良かった。……ええと、彼女は……」
緊張が解けて、深く息を吐く。そんな彼女は気付いていない。オーヴァードの再生力で既に傷がないからこそ余計に意識が向かない。
[main] 玖珂 ゆかり : ……釘で自らの心臓を貫いたことで、服に大穴が開いていることに。
[main] 黒耀 真澄 : 「………あー」
[main] 黒耀 真澄 : 「おじさんの安物のジャケットでよければ使うかい」
[main]
稲倉 紫信 :
天野文音の手首に手を添えて
「脈はあります」
そう、後ろに振り向いて報告をしようとした
[main] 稲倉 紫信 : 肌色が、目に飛び込んで来た
[main]
稲倉 紫信 :
「────」
おかしいな。この学校の指定の制服は黒だったはずだ。天野文音に目を戻す。血人形に取り込まれていたのかなんなのか────少なくともその影響だろう、少々赤黒かったがそれでも黒い制服だった
[main]
玖珂 ゆかり :
「ジャケット……?」何故でしょう、と首を傾げて。
「紫信さん……?」その視線が、何故か自分の胸に突き刺さった感覚があって。
[main]
稲倉 紫信 :
一縷の希望を抱いて、また振り向いた。
やっぱり肌色だった。
[main] 玖珂 ゆかり : その視線につられて、視線を下ろす。
[main] 玖珂 ゆかり : 「………………ほぇ?」
[main]
玖珂 ゆかり :
ぼん、という音が幻聴として聞こえてくるようなほど、一瞬で顔が茹でダコの如く真っ赤に染まって。
「〜〜〜〜〜っ!」
慌てて、胸元を腕で押しつぶすように隠した。
[main]
稲倉 紫信 :
「どわーーーっ!」
瞬時に自分のブレザーを脱いで彼女に羽織らせた
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くんが紳士的で良かったよ」
[main] 黒耀 真澄 : 「今日びUGN内部でもパワハラだのセクハラだのうるさくてね……」
[main]
稲倉 紫信 :
「言ってる場合ですか!」
めっちゃでかかったな。凄い。
「ゆかりさん……その、ごめん」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……い、え。申し訳ありません、お目汚しを……」ブレザーで身体を隠しながら縮こまる。恥ずかしい、はしたない……。
[main] 黒耀 真澄 : 若者が顔を赤くして見つめ合っている間におじさんは倒れた女学生のそばへと近寄っていた。
[main] 黒耀 真澄 : プロファイリングをかけると判明することとかありますか?
[main]
稲倉 紫信 :
「いや汚いものでは……」
そこまで言ってどう慰めたものか全然分からなくて言葉が詰まった。ひとまずシークレットポケットから予備のブレザーを取り出して羽織る
[main] GM : ありますね
[main] 黒耀 真澄 : ではプロファイリングで
[main] GM : 知識:レネゲイドで判定をどうぞ
[main] 黒耀 真澄 : 今68か じゃ導きの華
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 68 → 72
[main] 黒耀 真澄 : (3+0+0)dx(10+0)+0+0+4 (3DX10+4) > 7[1,3,7]+4 > 11
[main] GM : さっき自分にも掛けられたでしょうし今回分は増加なしでいいですよ
[main] 黒耀 真澄 : お
[main] 黒耀 真澄 : どうもどうも
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 72 → 68
[main] GM : では────天野文音は〈メンタルインベイション〉で身体の自由を奪われた後、〈赤色の従者〉を〈血の戦馬〉で纏わせられていたことが分かります
[main] 黒耀 真澄 : 「なるほど。ひどいことするじゃない」
[main] GM : 恐らく──戦闘の際に血人形が自分に針を突き刺していたのも、天野文音から血を取るためでしょう。塞がっていますが先が尖ったものを突き立てられた傷痕が少女の肌に残っています
[main] 黒耀 真澄 : 意識無く横たわる女学生の身体を検分───誓って言うが、いやらしい意味合いではない───し、かすかに残る痕跡から正体を突き止める。首筋にぷつりと孔が空いていた。
[main] 黒耀 真澄 : 文字通りの血袋だったわけだ。この子は。
[main] 黒耀 真澄 : 「………やれやれ」
[main] 黒耀 真澄 : ひとまず携帯端末を取り出した。短縮からUGNへ要請を送る。
[main] 黒耀 真澄 : 「…………うん、そういうことでよろしくお願いします」
[main] 黒耀 真澄 : 一通り会話したあと、慌てるやら目を背けるやらしている中学生たちへ振り返った。
[main] 黒耀 真澄 : 「とりあえず、撤収準備しようか。いろいろと気になることはあるけどね」
[main]
稲倉 紫信 :
「はい。ゆかりさん、立てる?」
手を差し出す
[main] 黒耀 真澄 : 「天野さんだっけか。今からUGNの処理班がやってくるから彼女は一旦彼らに任せよう」
[main] 黒耀 真澄 : 「天野さんのことは僕が責任を持って無事を約束します。それでいいかな、玖珂さん」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……はい、大丈夫です」立ち上がりつつ、そう答える。
「よろしく、お願いします」
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。詳しい話はまた明日。そうだなァ、放課後に稲倉くんとうちの支部までご足労願えるかい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「かしこまりました」と頷いてこちらは〆でしょうか
[main] 黒耀 真澄 : 「ありがとう。稲倉くんは玖珂さんを家まで送ってから戻ってきてね」
[main] 稲倉 紫信 : 「了解」
[main] 黒耀 真澄 : と言いながら、倒れ伏す天野という女学生を見下ろす。
[main] 黒耀 真澄 : 僕さ。こう見えても市民の安全を守る公僕だったものでさ。
[main] 黒耀 真澄 : こういうの、イラつくんだよねぇ。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ミドル5 シーンプレイヤー:黒耀真澄 他PC:全員登場
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 2
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 1
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 73 → 75
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 68 → 69
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 9
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 76 → 85
[main] GM : ベテランがとても落ち着いているけどまだ昂っておられる
[main] 玖珂 ゆかり : ふふ……私がよく知っているダイスさんです
[main] GM : この出目でさっき紫信を吹き飛ばしたんですねえ
[main] 黒耀 真澄 : ゆかりは興奮している…!
[main] GM : 3人と気絶している1人で伴って天体観測室を出た
[main] GM : 11月の夜は寒く、外気が肌に刺さる
[main] GM : と──そこで校外の方を見やって気付くだろう
[main] GM : 何もなかった
[main] GM : 家々も。電柱も。道路も。何もかもがなかった。ただ、無が広がっていて。赤い月に照らされた校舎だけが存在した
[main] 黒耀 真澄 : ────さすがにぎょっとした。
[main] 稲倉 紫信 : 「これ、は──」
[main] 黒耀 真澄 : 周囲の街並み、いや世界と言ってもいいかもしれない。あるべきはずのものがない。
[main] 玖珂 ゆかり : 「な、なんなのですか……」怯えるように周囲を見渡す。
[main] 黒耀 真澄 : まるで大海原のど真ん中にぽつんとこの校舎だけ浮いているかのようだ。
[main] 稲倉 紫信 : マルチドローンを飛ばす。校外に向けて。しばらく飛んでから、何かに弾かれるような挙動を取った
[main] 黒耀 真澄 : 驚いたが、思い直す。
[main] 黒耀 真澄 : こういうことは、あることだ。
[main] 黒耀 真澄 : こういうことがある世界の裏側で、僕たちは生きている。
[main] 黒耀 真澄 : 「………無くなっちゃったねぇ、街」
[main] 黒耀 真澄 : のんびりとそうぼやいた。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺らが街からいなくなった、の方がきっと正しいんでしょうが」
[main] 玖珂 ゆかり : 「お二方、いささか軽すぎませんか!?」
[main] 稲倉 紫信 : 「稀によくあること、なんだよね……」
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。さすがにこういうのはレアケースだがね」
[main] 稲倉 紫信 : 「こうなった以上は、どこかに捜査拠点を置く必要がありますよね?どこにしますか?」
[main] 黒耀 真澄 : 「そうだねぇ………」
[main] 玖珂 ゆかり : 「どこもなにも……」校舎しかありませんよ……?
[main] 黒耀 真澄 : 答えながら玖珂さんを見る。
[main] 黒耀 真澄 : 「………まずは少し落ち着くべきだろうしね」
[main] 黒耀 真澄 : 特に、彼女のために。
[main] 黒耀 真澄 : 「2階のどこかの部屋にしよう。授業の準備室があるだろう、あそこならいろいろ揃っているはずだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「緊急事態だ。多少備品を拝借しても構わんだろうさ」
[main] 稲倉 紫信 : 「分かりました。並行してドローンを校内に飛ばして状況を調査させます」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……何故そこまで学舎の設備に詳しいのですか……?」
[main] 黒耀 真澄 : 「何故って、調べたからだよ」
[main]
稲倉 紫信 :
「俺も支部長も。用があってここに来ているから」
何もなければ、交わることなどなかったろう
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くんが転校してきたのが偶然だと思うかい?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「な、なるほど……」シンプルな答えだった。
[main] 黒耀 真澄 : 「元から何かが起こり得るということは分かっていたから僕らは調査を進めていたんだ。ま、こんなことになるとはさすがに予想外だけどね」
[main] 稲倉 紫信 : 「一昨日のあれからいきなりここまで大事になるとは予想してませんでしたね……間に合ってよかったと言うべきか。俺の転校がトリガーとなってしまったのか」
[main] 黒耀 真澄 : 「裏にいるのが強力な〈ブラム=ストーカー〉なのは間違いないんだけどなァ。それ以上のことは僕もまだ推理をつけられてない」
[main] 黒耀 真澄 : 「さ、行こうじゃないか。あんな真っ赤な月に見下されてるのも気味が悪いだろ。それに寒いしね」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい」
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] ロイス : 2 → 3
[main] 玖珂 ゆかり : 「い、行きましょう……」
[main] 黒耀 真澄 : ゆかりの返事を聞くと頷き、勝手知ったるという足取りで校舎の中へと入っていった。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : 南校舎2階、化学準備室
[main] GM : 仮拠点として選ばれたのはそこだった
[main] GM : ぞろぞろと3人と1人が入って、文音を寝かせられる場所を確保してあげることでしょう
[main] 稲倉 紫信 : 「ドローンが帰ってくるまではしばらく掛かると思います」
[main] 黒耀 真澄 : 「途中で保健室に寄って正解だったねぇ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「それにしても、一体何がどうなってこのようなことに……」
[main] 黒耀 真澄 : 拝借してきたマットレスに寝かされた天野文音という学生を見下ろして呟く。
[main] 黒耀 真澄 : 「まあまあ、まずは落ち着こうよ。落ち着けるものでもないという気持ちも分かるけどね」
[main] 稲倉 紫信 : うんうんとゆかりの隣で頷いています
[main] 黒耀 真澄 : 「どれどれ、化学準備室だしおそらく……お、あったあった」
[main]
玖珂 ゆかり :
天野さんにタオルケットをかけつつ。
「落ち着く……手慣れておりますね、お二人は」
[main] 黒耀 真澄 : 「アルコールランプなんて久々に使うなァ」
[main] 玖珂 ゆかり : すー、はー。深呼吸。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺ももう、3年くらいになるから」
[main] 黒耀 真澄 : アルコールランプでお湯を沸かし始める。教職員が使っているマグカップとお茶のパックを拝借した。ひとつ、ふたつ、みっつ。
[main] 黒耀 真澄 : 「よし出来上がり。ほら、君も飲むといい。温かいものを口にすれば少しは気分も紛れるさ」
[main] 稲倉 紫信 : この手のは支部長の方が慣れている。手は出さずに任せる。どちらかと言えば自分はゆかりの傍にいる方が大切だろうと思った
[main] 玖珂 ゆかり : 「……ええと、私のことは調べておいでなのでしょうが、改めまして自己紹介を。玖珂ゆかりと申します」マグカップを受け取りつつ、貴方のお名前は? と支部長に水を向けた。
[main] 黒耀 真澄 : 「そうだね。現状はいわば敵の術中ということになるが、じたばたしても仕方ない」
[main] 黒耀 真澄 : 安そうな事務椅子に腰掛ける。薄暗い化学準備室にギィと淋しげな軋み音が響いた。
[main] 黒耀 真澄 : 「僕からも改めて名乗っておこう。黒耀真澄といいます。この市に置かれたUGN支部で支部長を務めているものです」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺は支部長の唯一の部下になる、UGNチルドレンの稲倉紫信」
[main]
玖珂 ゆかり :
「黒耀さん、ですね。よろしくお願いいたします」一礼して。
「そして紫信さんもゆーじーえぬ……なのですね。ええと、お二人だけでこの市を網羅しておられるのですか……?」
[main] 黒耀 真澄 : 「そういうことになる。もっと人員を増やしてくれと掛け合ってるんだけどねぇ……」
[main] 玖珂 ゆかり : 人手不足過ぎませんか? と言外に。
[main]
稲倉 紫信 :
「玖珂家がある、というのもあるけどね」
とはいえ2人だけの支部とか他にないわけじゃないんだよな、と
[main] 黒耀 真澄 : 「ま、我々の慢性的な人材不足に関しては後回しにしよう」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂さん。あなたの家のことも僕らはある程度のことまで知っているし、話してもらっている。だがどうやら君はそうではないようだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「事がこうなった以上、君もいくらか世界の裏側の事情というやつを把握しておくべきだと僕は思う」
[main] 稲倉 紫信 : 同意するように頷く
[main]
玖珂 ゆかり :
「世界の、裏側……」ゴクリ、と息を呑む。
「それは、ええと、れねげいどだとか、おーゔぁーど、だとかの……」朧気には聞いたことのあるものだ。
[main] 黒耀 真澄 : 「うん。それそれ」
[main] 黒耀 真澄 : 「君はどこまでお兄さんからそういったことについて聞いているのかな」
[main] 玖珂 ゆかり : 「そこまで詳しくは……。あまりこの力を使わないように、とは言い含められましたが」
[main] 黒耀 真澄 : 「なるほど。ならどこから話したものかな」
[main] 稲倉 紫信 : 「いっそ最初から話した方がいいのでは」
[main]
稲倉 紫信 :
「思わぬ取りこぼしがあっても後で困りかねませんし」
ノイマンなんだから簡単だろ、と思っている
[main] 黒耀 真澄 : 「最初から、ねえ」
[main] 黒耀 真澄 : 「……………………ようし」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂さん、君が生まれる前の話だが………20年ほど前の中東でね、ある輸送機の墜落事故があった。今でも記事が残っているはずだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「とある遺跡から様々な遺産や調査結果を満載した輸送機だ。そいつはアメリカに渡る予定だったが、そいつはあえなく落っこちちまった」
[main] 黒耀 真澄 : 「今じゃ何者かに撃墜されたのだと言われてるがね。そしてその輸送機に載せられていたものこそが、僕や君たちを人間とは別のものに変質させたもの。レネゲイドウィルスだとされている」
[main] 黒耀 真澄 : 「こう言い換えよう。撃墜によって、空中へ飛散し、全世界へ広まってしまった」
[main]
稲倉 紫信 :
これがなければ俺の人生はいったいどんなものになっていたのだろうとは、たまに思う
実験体になっていなければ、なれていなければ俺は生存できなかったのではないか
[main] 玖珂 ゆかり : 人間とは別のもの……? お二人や私は、人ではないのですか……? と思いつつも口は挟まずに大人しく聞いている。
[main] 黒耀 真澄 : 「それ以来世界中で人知を超えた事件が起こるようになった。超常的な力を使える人間のバーゲンセール状態になったんだからね。当然の帰結ではある。力持つ者が全員善人なんてことはありえない」
[main] 稲倉 紫信 : なんとなく──不安そうに見えたから座る椅子を近づけた。触れるかどうかの距離
[main] 黒耀 真澄 : 「以来今日まで20余年、社会の裏側ではあれこれあったわけだが………そのあたりの膨大な事件の数々を紹介していたらきりがないからね、ここではそれらは割愛しよう」
[main] 黒耀 真澄 : 「今焦点にするべきは、玖珂さん。君の家と社会との関係についてだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「今僕は『超常的な力を振るう人間が現れるようになった』と言ったが……君は知っている側の人間のはずだね。そんなレネゲイドウィルスなんてものがバラ撒かれなくたって、超常的な力を振るう人間はいたことに」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……はい。今代は兄様が継がれていますが……我が家には、『式神』と呼ばれるモノが、代々継承されておりました」
[main] 玖珂 ゆかり : 「それをもって、御祖母様は常々仰っておられました。『玖珂は、詐欺師でしかない凡百の陰陽師とは違い、本物なのだ』と」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……正直なところ、その尊大な特権意識は、あまり好ましいものではないのでは、と思っておりましたが」
[main] 黒耀 真澄 : 「本物か偽物かはともかく、現在UGNではそういった『過去に存在した神秘的なものや超常的なものはレネゲイドの力の産物である』と定義している」
[main] 稲倉 紫信 : 拡散前にレネゲイドの力を長年保有しているのなら、そうなるのは当然だろうな、と紫信は理解している
[main] 黒耀 真澄 : 「本当はそうではなく、レネゲイドウィルスがもたらす超常性とは別の因子による作用なのかもしれない。だがそれは一旦置いておこう」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂家とは実際に強力な陰陽師の家系だ。そして彼らはある『組織』と懇意の関係だった」
[main] 黒耀 真澄 : 「『組織』。現在ではFH(ファルスハーツ)と世界的には呼ばれているが、当時はそういう名前ではなかったんだろうな」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ふぁるすはーつ……」それは、少しだけ聞き覚えがあった。
「私もこの力に目覚めた折に、兄様に聞いたことがあります。その方々が私に接触を図ってくるかもしれないから気をつけるように、できるだけ無視するように、と……」
[main] 玖珂 ゆかり : 「どのような方々なのかは、言葉を濁しておられましたが……」
[main] 稲倉 紫信 : 無視も無視で危険な気はするが……その間に当主自身がどうにかするつもりだったのだろうか
[main] 黒耀 真澄 : 「彼らをどういう集団と定義するべきか。ひとまずこういう方向性を投げかけよう。FHは個々の持つその超常性を進展させることを目指す団体だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「多少のリスクは覚悟の上で、より高次の存在へと至りたいわけだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「彼らは20年前までなら世界全体から見ればごくごく少数の存在だった。そうだろ?人間を超えた人間なんてものは社会の裏側にひっそりといるだけなんだから。時々トラブルを起こすかも知れないが、あくまで局所的なものだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「だが20年前のレネゲイドウィルスの拡散がそれを根本から変えた」
[main] 黒耀 真澄 : 「世界中にたくさん発生するようになってしまったのさ。超常的な力を持つ人間というやつが」
[main] 稲倉 紫信 : 「豊富に実験体を確保できるようになったのもその影響でしょうしね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「その割には……世間一般的、というほどではないようですが。ゆーじーえぬも人手不足のようでいらっしゃいますし」
[main] 黒耀 真澄 : 「そう。そこで登場するのがUGNという団体なんだ。ユニヴァーサル・ガーディアンズ・ネットワークというのが正式名称となる。横文字で発音すると仰々しくてなんだかなァとなるが」
[main] 稲倉 紫信 : (とくにガーディアンズ部分が……)
[main] 黒耀 真澄 : 「先程FHというものが『超常性を進展させる』という方向性だと言ったが、UGNは逆に『超常性を管理する』という方向性を目指している。社会秩序のためにね」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕らUGNは社会の裏側に潜み、世界に発生するレネゲイドウィルスの発症者……これをオーヴァードと呼称するんだが」
[main] 黒耀 真澄 : 「オーヴァードを保護したり、レネゲイドウィルスが引き起こす事件をひっそりと処理してこの社会の安定を図っている。そしてゆくゆくは世界にオーヴァードを認知させ、レネゲイドウィルスと隣合わせの世界の軟着陸を目指そう……というのが、UGNの最終目的だ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……なるほど。おおよそ穏健派のゆーじーえぬの方々と、急進派のふぁるすはーつの方々……という理解でよろしいでしょうか?」
[main] 黒耀 真澄 : 「だいたいその認識で大丈夫だよ。より正確には、オーヴァードのための世界を作ろうとしているのがFHで、オーヴァードと普通の人々との融和を図ろうとしているのがUGNという感じかな」
[main] 黒耀 真澄 : 「どちらに正義があるかは僕は口にしない。どちらにも理はあるからね。ここで問題になってくるのは玖珂家がFHに属していたという事実だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「あえて棘のある言い方をすれば、UGNと玖珂家は敵対する間柄であると言える。いや、言えたと言うべきだろうな」
[main] 稲倉 紫信 : その時代を知らないのは幸運なのだろうなと思う
[main]
玖珂 ゆかり :
含みがある言い方。そして、それでいながら私を助けてくださっている現状。兄様から言われた方針。そこから推察できるのは。
「現在の玖珂家は……いえ、違いますね。兄様は、貴方がたと協調する姿勢を取っていらっしゃるのですね?」
[main] 黒耀 真澄 : 「そう。現在の玖珂家のご当主、つまり君のお兄さんの決定で玖珂家はUGN派へと方向転換した」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂家は陰陽師の大家だ。UGNの認識においては古くからレネゲイドウィルスの力を継いできたであろう家系となる。当然、UGNでもVIP待遇だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「それはつまり、君もUGNにとっては無視できない重要な相手だということになる」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺が──ゆかりさんのクラスに転校してきたのも、この事実に依るところが大きい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「監視と、護衛と、いざというときには確保するため……でしょうか」
[main] 黒耀 真澄 : 「ほお………」
[main] 黒耀 真澄 : 「いや、すまない。少し感心したんだ。さすがは玖珂家の御息女と言うべきかな」
[main] 黒耀 真澄 : 「とはいえ、UGNとしてはなるべく平和的に玖珂家とは付き合いたいと思っている。少なくとも僕はそうだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「でもそれだけなら基本的に注目するべきは玖珂家のご当主、玖珂縁さんだけのはずだった」
[main] 黒耀 真澄 : 「話が変わってきたのは、君がオーヴァードとして覚醒してしまったことにある」
[main] 黒耀 真澄 : 「つまるところ、君の家でいうところの『式神』使いにだ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……本来式神を継承することのない私が、件のれねげいど拡散によって、余計な力を手に入れてしまったものですから、頭を抱えておられるのですね」
[main]
玖珂 ゆかり :
すっ、と頭を下げる。
「ご迷惑をおかけしているようで、申し訳ありません」
[main] 黒耀 真澄 : 「大丈夫だよ。レネゲイドに覚醒するというのは交通事故みたいなもので誰が悪いわけじゃない」
[main] 稲倉 紫信 : 「それは違うだろう」
[main] 黒耀 真澄 : 「…………………」
[main] 黒耀 真澄 : (稲倉くん、珍しく怒ってるな)
[main] 稲倉 紫信 : 「全てはレネゲイドの拡散を基点として、この世界はおかしくなったんだから」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺にしろ、ゆかりさんにしろ。こうなってしまったのは俺達自身にどうにか出来る範疇を越えている話で」
[main] 稲倉 紫信 : 「それは誰に謝らないといけないことじゃないはずだ」
[main] 稲倉 紫信 : 「それに──俺はゆかりさんに迷惑を掛けられているとは思っていないよ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……ありがとうございます。やはりお優しいのですね、紫信さんは」強張っていた表情が、少しほころんだ。
[main] 稲倉 紫信 : バツが悪そうに頬を掻く。この支部長と2人で過ごしているとこういう場面と遭遇することはまずない
[main] 黒耀 真澄 : 「………ともあれだ。玖珂さんに目覚めたレネゲイドの力が特別なものであるにせよそうではないにせよ、玖珂家のオーヴァードというだけで多角度的にデリケートな存在であることは残念ながら間違いはない」
[main] 黒耀 真澄 : 「そこで、今回のこれだよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「否応なく巻き込まれることになってしまった」
[main] 玖珂 ゆかり : 「なるほど、困った話ですねぇ……」ふぅ、と息を吐いて頬に手を当てる。
[main] 稲倉 紫信 : 「当主の反応が怖い所だ……」
[main] 黒耀 真澄 : 「当然おかんむりだろうが、僕らは彼の元へまず玖珂さんを無事にお連れしなければならない」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕は事態の解決のために使えるものはなんでも使う主義だ。こうなった以上、玖珂さんにも最後まで協力してもらうつもりでいる。少なくともこの奇妙な空間を抜け出るまではね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい、遠慮なく利用してくださいませ。お二人に任せきりなどと、安穏とした卑怯かつ失礼な行いをするつもりはございません」
[main] 稲倉 紫信 : (そう言うんだろうなとは思っていたが、そうは言って欲しくはなかったなという気持ちだ)
[main] 黒耀 真澄 : (これが玖珂家の教育の賜物というやつか。覚悟が決まっているというべきか、それとも決まりすぎていると言うべきか)
[main] 黒耀 真澄 : 少なくとも最初から彼女は一般人とは違う眼差しと視点を持っていた、ということは間違いないようだ。
[main] 稲倉 紫信 : 「支部長はああは言っているが──それこそが俺達UGNの業務でもある。ゆかりさんに義務がある話では、ない」
[main] 稲倉 紫信 : 「無論ゆかりさんがするというなら俺に止める権利は存在していないが……」
[main] 黒耀 真澄 : 「義務?馬鹿言っちゃいけない、稲倉くん」
[main] 黒耀 真澄 : 「これは義務とか権利という話じゃない。強制だよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「そのためにチルドレンがいるんでしょうに……」
[main] 黒耀 真澄 : 「で、そのためのチルドレンが何人在籍してるんだい?」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺一人だけです」
[main] 黒耀 真澄 : 「だろ?」
[main] 黒耀 真澄 : 「残念ながら現場徴用だろうと猫の手でも借りにゃならんのがUGNの台所事情だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「その代わり、責任は僕が持つ」
[main] 稲倉 紫信 : 「……………………。どの道、俺に選ぶ権利はありませんが」
[main] 稲倉 紫信 : 「使い潰すのは俺だけでいいと思っていますし、そうさせて貰いますよ」
[main] 黒耀 真澄 : 「もちろん。いざという時はしっかりと玖珂さんの盾になってくれたまえ」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい」
[main] 黒耀 真澄 : 「………そういうわけだ。早速だがこの異常な空間から抜け出す手がかり探しを始めようじゃないか」
[main] 黒耀 真澄 : 「ああそうそう、言い忘れていた。玖珂さん、君のお兄さんは『レネゲイドの力は多用するな』と君に言い含めていたそうだが、それは正しい」
[main] 黒耀 真澄 : 「レネゲイドの力は使おうと思えば際限無くどこまでも使えるし、なんなら使えば使うほど侵蝕率が上がって強力な異能を行使できる」
[main] 黒耀 真澄 : 「“人間であること”から離れていくのを引き換えにね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……」少し身震いする
[main] 黒耀 真澄 : 「僕らオーヴァードはかろうじてまだ人間としての原型を保っている状態、と言うのが正しいところだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「一歩踏み外せば、人ではなくなる。それがどういうものかはいつかそういったものに出くわした時に実感すればいい」
[main] 黒耀 真澄 : 「────あるいは、すぐに出会うことになるかも知れんがね」
[main] 黒耀 真澄 : 窓から空を見上げた。赤い月が煌々と、そして不気味に校舎を照らしている。
[main]
玖珂 ゆかり :
脅すような、諭すような言葉。
同じように、赤い月を見上げた。
[main] 稲倉 紫信 : 「無論──ゆかりさんがそうならないように俺たちはしなければならないし。そのために俺が盾になるから。だから使いすぎにだけ気を付けてくれたらいい」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい。……お心遣い、感謝いたします。頼りにさせていただきますね」
努めて平静に、微笑みを作って。
「ですが、盾、だなんて。紫信さんだけに痛みを押し付けるような恥知らずな真似は出来ませんよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「ああ、それならそれこそ気にしなくていいんだよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺は痛みを感じないから」
[main] 黒耀 真澄 : 「………………。少し僕は煙草を吸ってくるよ。隣の理科室でね」
[main] 黒耀 真澄 : 「ここじゃ禁煙のルールもありはすまい」
[main]
玖珂 ゆかり :
……平然と、当然のように告げられたそれには。
ほんの少し、眉を顰めて。どことなく怒ったような顔をした。
[main] 稲倉 紫信 : 「今はないと思いますけど。まあ、どうぞ」
[main] 黒耀 真澄 : それじゃ、と言って準備室の扉を開け、隣の理科室へと移っていった。
[main]
稲倉 紫信 :
ゆかりさんに向き直って
「だから、気にせず押し付けてくれたらいい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……紫信さん。貴方のそういった姿勢は、私を尊重しているようでいて、恥知らずの汚名を被せようとしている、と。お気付きでしょうか?」
[main]
稲倉 紫信 :
「…………?」
心底分からないと言った表情。何を言っているんだろうと
[main]
玖珂 ゆかり :
そっと、その手を上から包み込むように握って。
「貴方が、ではなく、貴方と。そうであるべきなのです。私にも、やれることをお手伝いさせてくださいな」
[main]
稲倉 紫信 :
温かいなと思った
「いや、けれど。俺はそのために調整されたわけで」
[main] 稲倉 紫信 : 「戦うなとは──言わない。言えない。ゆかりさんは俺とは違う強みを持っていることは、さっき分かったから」
[main] 玖珂 ゆかり : 「痛みを感じない、などと。いえ、それは事実なのでしょう。ですが、だからといって……貴方に苦しみを全て押し付けて、ふんぞり返るだけの誇り無き愚か者に、私をさせないでください」
[main] 玖珂 ゆかり : 「言いましたよね。私にも、隣に立たせてください。肩を並べさせてください」
[main] 稲倉 紫信 : 「…………」
[main] 稲倉 紫信 : 「それは……俺が盾になっていたら実現できない?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「守ろうとしてくださるのは、庇ってくださるのは、非常に光栄ですし嬉しいです。殿方の意地だとか、そういったものがあるというのも存じております。ですが、貴方は物ではなく、人ではありませんか」
[main] 玖珂 ゆかり : 「危険を押し付けるのは心苦しいですし、自分を蔑ろにするような姿は胸が痛みます」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……仲間外れは、寂しいものなのですよ?」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺は…………蔑ろにしているつもりはないんだけど…………」
[main]
稲倉 紫信 :
「便利だなーって…………」
痛みを覚えない身体はそれだけ、戦闘に従事するのに。戦闘継続が困難な怪我を負えばリザレクトをすればいいだけだから
[main]
玖珂 ゆかり :
「……お馬鹿」
口を尖らせて、思わずといったように、小さくそう呟いた。
[main]
稲倉 紫信 :
「……ごめん」
俺が悪い空気だというのは理解できた
[main] 稲倉 紫信 : 「正直……ゆかりさんの言っている言葉の意味を、全て理解出来ているとは言えないけど」
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆかりさんが俺にどうして欲しいかは、なんとなく分かった」
[main] 稲倉 紫信 : 「君の盾であり続けようとはしない。けれど危険が迫っていたらその時は盾になることを許して欲しい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……はい。いざというときはお願いしますね、私の騎士様。ですがどうか、無理だけはなさらずに」
[main] 稲倉 紫信 : 「どこまでが無理なのかは今度話し合おう…………」
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] ロイス : 3 → 5
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] ロイス : 2 → 5
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] ロイス : 3 → 6
[main] GM : 21時!開始の時間だ!
[main] GM : First Step/The Ephemeral Actor第4回始めていきます、よろしくお願いします!
[main] 黒耀 真澄 : イクゾー
[main] 玖珂 ゆかり : よろしくお願いいたしますー
[main] 黒耀 真澄 : よろしくおねがいします
[main]
GM :
前回のあらすじ!
血液を人型にしたような奇妙な化け物に襲われるPC達!
これを撃退の後、何が何やらなゆかりちゃんに現状の説明をしました
シーンそのままに情報収集に入ります!
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : 支部長が煙草を吸い終えて化学準備室に戻ろうとすると同じタイミングで紫信の放ったマルチドローンが帰還しました
[main] 黒耀 真澄 : 「………おや。そつがないね稲倉くん。お疲れ様」
[main] 稲倉 紫信 : 「お帰りなさい。リフレッシュは出来ましたか」
[main] 玖珂 ゆかり : 「おぉ……」どろーんを見て感嘆してる。知識としては知っているけど見たのははじめて
[main] 黒耀 真澄 : 「ニコチンの摂取は頭の回転を早めるのに欠かせないよねぇ」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕がオーヴァードになってよかったと思った数少ないことのひとつは身体が丈夫になって煙草をいつまでも吸えるようになったことだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「こいつの無い人生には砂粒ほどの価値も感じないね」
[main] 稲倉 紫信 : 「それと蕎麦語らせると相変わらず長いですね。ドローン貸してください」
[main] 黒耀 真澄 : 「はいはい」
[main] GM : というわけで情報収集に入ります
[main] GM : こちらにもぺたり
[main]
GM :
情報収集
マルチドローンで集めた写真や動画を解析し、情報を集める。解析はRラボが配信している動画解析アプリ『YUGOにお見通し』を使い行うことができ、有料プラン(財産点使用)を利用することもできる。また、〈情報:~~〉でない判定でもコネ:情報収集チームを使用可能
1.校内の様子〈知識:機械操作〉5
2.天野文音の状態〈知識:医療〉6
3.赤い月〈知識:レネゲイド〉8
4.血人形〈知識:レネゲイド〉8
[main] 黒耀 真澄 : まあむつかしいとこは支部長が行くべきだろう
[main] 稲倉 紫信 : 財産点5点とモデルチルドレンがあるからどこでもいけるはずではある
[main] 玖珂 ゆかり : RP的には2か3ですねぇ
[main] GM : ではでは行くところ決まった方からどうぞー
[main] 黒耀 真澄 : となると調査能力的にはゆかりちゃんには2にいってもろて
[main] 黒耀 真澄 : 3と4を稲倉くんと支部長で分担かしらね
[main] 稲倉 紫信 : 了解です
[main] 玖珂 ゆかり : 私もダイス5個は振れるのに……!
[main] 稲倉 紫信 : 固定値は何にも勝るっ……!
[main] 黒耀 真澄 : こっちは固定値の暴力があるからね
[main] 黒耀 真澄 : じゃ順番に処理していきますか 2はこの場に当人が寝てるからスムーズだね
[main] GM : 触診とかするかもなこと考えたら唯一の女の子がやるのは妥当も妥当であった
[main] 黒耀 真澄 : 確かに…
[main] GM : 紫信と支部長が寝てる女の子を触ったり動画撮ったりする救いようのない外道になっちゃうよ
[main] 黒耀 真澄 : まあ支部長は必要とあらばやるが必要でないなら控えるくらいの弁えもある
[main]
GM :
えらいねえ……
ではゆかりちゃんお願いします
[main] 黒耀 真澄 : お願いします
[main] 玖珂 ゆかり : はーい
[main] 玖珂 ゆかり : 能力訓練【精神】を使用してっと
[main] 玖珂 ゆかり : 6dx10+1 (6DX10+1) > 7[2,3,3,6,6,7]+1 > 8
[main] 玖珂 ゆかり : 「天音さん……大丈夫ですか……?」と容態を確認。
[main] 天野文音 : 反応はないが、苦しそうな様子はなさそうだ。
[main]
GM :
天野文音の状態
命に別状はないが昏睡状態から回復の予兆は見られない
またレネゲイドウィルスも非活性状態であり、非オーヴァードであると思われる
詳細な状況は検査を要する。今は分からない
[main] GM : 今分かる範囲では大丈夫そう、ということです。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……はやく、目を覚ましていただきたいのですが。そのためにも、早く異変を解決せねば……ですよね。このままではお医者様にかかることもできません」
[main] 稲倉 紫信 : 「(記憶処理とかも含めて)この異変を解決したらすぐに病院に送ることになるだろうから、それまで変調がないように気を付けておかないとな……」
[main] 稲倉 紫信 : では次、赤い月行きます
[main] 稲倉 紫信 : 情報収集チーム(サディ)を使用
[main] 稲倉 紫信 : 4dx+1>=8 (4DX10+1>=8) > 6[4,4,6,6]+1 > 7 > 失敗
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 財産 : 5 → 4
[main] 黒耀 真澄 : 稲倉くん?
[main] 黒耀 真澄 : よかった財産点
[main] 稲倉 紫信 : あ、モデルチルドレンの補正を入れ忘れていた
[main] 稲倉 紫信 : まあいいか
[main]
GM :
赤い月
赤い月出現と同時《ワーディング》が貼られたこと、《ワーディング》が貼られたにも関わらず非オーヴァードであろう生徒達が一人も気絶していないこと、校外に出られない閉鎖空間のようになっていることから《虚実崩壊》の影響を受けていると考えられる
[main] 黒耀 真澄 : 「────そうだね。それが落ち着いたら話し合いたかったことだ」
[main] 稲倉 紫信 : 「《虚実崩壊》以外、やはり考えられませんね」
[main] 黒耀 真澄 : 「あの場の全員がオーヴァードというのは考えにくいしねぇ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「きょじつほうかい……なるほど……」真剣な顔をしていますが何もわかっていません
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くん。説明」
[main] 稲倉 紫信 : 「ジャーム……行き過ぎたオーヴァードというのは、特別強力な力を行使できるようになるのだけれど、今回の赤い月なんかはそれの一つである《虚実崩壊》と呼ばれる能力によって引き起こされているのだろう……っていうことだね」
[main]
玖珂 ゆかり :
嘆息する。
「……本当になんでもアリなのですねぇ、おーゔぁーどは」
[main] 黒耀 真澄 : 「ま、個人差はあるけれどもね」
[main] 稲倉 紫信 : 「こういった能力を複数扱うジャームもいるらしいから、気をつけよう。気を付けようもあまりないけど……」
[main] 黒耀 真澄 : 「今回の場合、自分の中のイメージを現実に投影して世界を捻じ曲げているわけだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「先も言った通り、こういう能力には個人差がある。この校舎を丸ごと飲み込むレベルというのはなかなか妄想たくましい手合だよ」
[main] 黒耀 真澄 : 「想像の中ではどんな法律がまかり通る王国の建造も自由だ。現実とは違うルールが敷かれていることも多い。稲倉くんが言う通り、気をつけていこう」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……気を引き締めて参ります」気合をいれる
[main] 黒耀 真澄 : じゃわたしかしらん
[main] GM : ですな
[main] 黒耀 真澄 : 4.血人形
[main] 黒耀 真澄 : 情報チームコネ使用 稲倉くんと違って財産点かつかつなので遠慮なく導きの華
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 69 → 73
[main] 黒耀 真澄 : (3+0+0)dx(10+0)+0+0+2+6 〈情報:警察〉判定 (3DX10+8) > 10[4,8,10]+6[6]+8 > 24
[main]
GM :
血人形
ゆかり達を襲った何者か。今も学内を徘徊している。その正体は《赤色の従者》と思われる。
天野文音に纏わり付いていた血人形は、他の個体よりも強化されていた。生徒達の保護は当然行わななければならないことだが、この血人形を纏わせる素体にされることも避けなければならないだろう。
[main] 黒耀 真澄 : 「ひとつ間違いのないことは、この事件を引き起こしているのは〈ブラム=ストーカー〉のオーヴァード、ないしジャームだ」
[main] 黒耀 真澄 : 「それは先程戦ったモノからしても、昼間得られた証拠からしても、ハズレではないだろう」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……なるほど、ぶらむすとーかー」
[main] 黒耀 真澄 : 「ああ………玖珂さんに分かりやすく言うと、そうだね。吸血鬼のイメージだ」
[main] 稲倉 紫信 : 「単独犯っぽい要素しかないのはありがたい話ですね」
[main] 黒耀 真澄 : 「手口も一緒。エフェクトの傾向も一緒。まだ警戒には値するが、十中八九そうだろうな」
[main] 玖珂 ゆかり : 「吸血鬼、ですか。なるほど、ですから血を……」
[main] 黒耀 真澄 : 「そう。血液を媒体に異能を行使する事が多いシンドロームを我々は〈ブラム=ストーカー〉と呼称している。……まったく、誰がこんな名前つけたんだか。エイブラハム・ストーカーも草葉の陰で渋面だよ」
[main] 黒耀 真澄 : 「……先程のあの気持ち悪いやつは天野文音から吸血することで自身を強化していた節がある」
[main] 黒耀 真澄 : 「直前まで屋上に生徒たちがいたことを考えれば、校内にはまだ彼らはいると考えて動いたほうがいいだろう」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はっ……皆様も危ないのですね!? 急がなくては……!」
[main] 黒耀 真澄 : 「もし彼らが天野さんのようにあの血袋に取り込まれれば同じような目にあう、ないし『もうあっている』可能性は高い」
[main] 稲倉 紫信 : 「彼らがどこに逃げたかが分かれば……」
[main] 黒耀 真澄 : 「とはいえ、天野さんを放ってここから我々が出ていった隙をつかれて再び敵の手へ彼女が落ちる愚は避けたいな」
[main] 黒耀 真澄 : 「もう少しドローンで得られた情報を精査してみよう。なにか分かることがあるかもしれない」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……むぅ……どうしましょう」
[main] GM : というわけでラス1を情報収集する方は再登場ですね。紫信か?
[main] 黒耀 真澄 : 侵蝕点的にはそうかもしれない
[main] 玖珂 ゆかり : 機械わかりません
[main] 黒耀 真澄 : 支部長はなるべく低く抑えておきたい
[main] 稲倉 紫信 : マルチドローンで使うから機械操作Lv1がある。モデルチルドレンがある。情報収集チーム(サディ)で+1。つまり2出れば成功
[main] 稲倉 紫信 : 行きます
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 2
[main] 稲倉 紫信 : 安い!
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 75 → 77
[main] 黒耀 真澄 : すばらしい紫信くん
[main] 稲倉 紫信 : お前買い出しの時10出してたのさあ
[main] 稲倉 紫信 : お前さあ
[main] 稲倉 紫信 : 情報収集チーム(サディ)を使用してGO
[main] 稲倉 紫信 : 3dx+1+2+1>=5 (3DX10+4>=5) > 10[3,10,10]+4[1,4]+4 > 18 > 成功
[main]
GM :
校内の様子
複数体の血人形が校内を練り歩いている。数は少ない。また、逃げた生徒達は幾つかのグループに分かれて教室等に隠れて血人形から身を守っているようだ。
マルチドローンからの映像でも校外の様子が分からないようになってしまっており、校外へ向かわせても何らかの力により脱出できないようにもなっている。
[main] 黒耀 真澄 : 「………分かっちゃいたが外の様子は完全にシャットアウトだな」
[main] 黒耀 真澄 : ドローンを操作する稲倉くんの後ろから覗き込んでぼそっと呟く。
[main] 稲倉 紫信 : 「逃がすなんてわざわざ許しませんよね、そりゃ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「そもそも、なんのためにこのようなことを……」
[main] 黒耀 真澄 : 「これが《虚実崩壊》によるものなら世界にぽつんとこの校舎だけ浮いているというのは正鵠を得ているわけだしなァ」
[main] 黒耀 真澄 : 「なんのためか」
[main] 稲倉 紫信 : 「覚醒したてなら出来たからやった、とかそれくらいシンプルな答えになることもよくあるけれど」
[main] 黒耀 真澄 : 「得られた証拠から鑑みれば、あの血液でできた人形に取り込む血袋探しという一応の理由は用意できる」
[main] 黒耀 真澄 : 「だがこんな空間を用意できるようなやつの思惑はぶっ飛んでいることが多い」
[main] 黒耀 真澄 : 「ここでその理由について推理を進めても無意味かもしれない」
[main] 稲倉 紫信 : 「相対しないと分からないことがジャームは多い。とりわけ、誰がそれかも今は分かっていないのだし」
[main] 黒耀 真澄 : 「これが実は当人の中では宗教的かつ高尚な儀式でした、という可能性もなくはないからねェ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「つまり……とにかく捕まえるしかない、と?」
[main] 黒耀 真澄 : 「そういうことになるな。すまないね、僕はシャーロック・ホームズとはいかない」
[main] 黒耀 真澄 : 「とはいえ玖珂さんの言う通り急いだほうがよさそうだ。ドローンが撮影してきた写真には複数の人形が映っている」
[main] 黒耀 真澄 : 「隠れている生徒を見つけ出すのは時間の問題だろう」
[main]
稲倉 紫信 :
「こうしてる内にもそのリミットは近付いて来てるでしょうし」
立ち上がっておく
[main] 黒耀 真澄 : 「ふむ………強力なオーヴァード、ないしジャームに見つかれば砕かれてしまうものだが無いよりはマシか。僕がこの化学準備室には『施錠』しておこう」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕らが駆けずり回っている間くらいは天野さんの無事を守ってくれるはずだ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ありがとうございます、黒耀さん」頭を下げた
[main] 黒耀 真澄 : 「こういうのも僕らの仕事のうちだからね。気にしなさんな」
[main] 黒耀 真澄 : というわけで支部長は領域封鎖を化学準備室にかけるのです
[main] GM : がちゃん
[main] 黒耀 真澄 : ラスボスが直々にこじ開けに来ない限りは大丈夫でしょう
[main] 黒耀 真澄 : 「さて。では早速行動を開始しようか」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい」
[main] 玖珂 ゆかり : 「頑張ります……!」
[main] GM :
[main] GM : ミドル6 全員登場可、任意登場
[main] GM : というわけでまずFS判定もどきの説明に入ります
[main] GM : まず──今回のFS判定もどきで使う判定類がこちらになります
[main]
GM :
出動組:〈白兵〉〈射撃〉〈RC〉〈交渉〉〈回避〉8
後方支援組:〈知覚〉〈知識:機械操作〉8
[main] GM : イメージとしては出動組が直接生徒の救出に赴いて、後方支援組はドローンの映像をリアルタイムで見ながら出動組に指示を出す、とそんな感じです。
[main] GM : どちらか片方にPCが偏っても問題はないです。
[main] 黒耀 真澄 : まあRP上でも玖珂ちゃんは出動したほうがいいだろうな
[main] GM : さて今回のFS判定は3Rまでで終了します。それまでに目標進行度を得られれば生徒を全員救出できた。出来なければ進行度に応じて取りこぼしが発生した、となります。
[main] GM : そして今回の目標進行度は、10です。
[main] GM : 進行度の求め方を説明します。まず先程上げた判定のうち、いずれかを行って貰います。
[main] GM : 1回ゆかりちゃんにやってみて貰いましょうか。
[main] GM : お試しなので、エフェクト使っても侵蝕増加なしで。
[main]
玖珂 ゆかり :
質問ですが、射撃の判定は攻撃扱いになりますか?
具体的には雷将神器の+4が乗るかどうか
[main] GM : 血人形蹴散らしてるイメージなので武器を使うのもOKです
[main] 玖珂 ゆかり : はーい。ではでは
[main] 玖珂 ゆかり : オールレンジとコンセントレイト使用で、器物使いを添えて
[main] 玖珂 ゆかり : 11dx8+6 (11DX8+6) > 10[1,3,4,4,5,5,6,7,7,8,10]+10[8,8]+7[6,7]+6 > 33
[main] GM : やべ
[main] GM : まず、判定の難易度が8なので、成功により「1」の進行度を得ます
[main] GM : 次に達成値を見ます。2桁の位の数字の分、さらに進行度に加えることができます。この場合は33なので「3」ですね。つまり合計値が「4」です
[main] GM : この時──進行度に加えられる達成値には制限があります。ほとんどのFS判定では「30」ですね。これ以上の達成値を出しても「30」扱いとして「3」しか加算されません。
[main] GM : 今回のFS判定もどきでも、達成値30までの制限を設けます。
[main] 玖珂 ゆかり : けちー
[main] GM : だって制限なかったらどんどんコンセ使うでしょきみたち
[main] 黒耀 真澄 : それはそう
[main] GM : また──本来のFS判定では1R経過ごとに登場判定を振り直していただきますが
[main] GM : 今回はなしです。その代わりFS判定クリアの経験点もありません
[main] GM : 説明は以上!以上の条件で進行度10を獲得してください
[main] GM : また──進行度0でもシナリオ進行には影響がなく、そのままクライマックス戦闘に移行が可能になります
[main] 玖珂 ゆかり : いやです!
[main] 黒耀 真澄 : ですよね
[main] GM : そんな……素体いっぱい回収して敵が強くなるだけなのに……
[main] 玖珂 ゆかり : そういう実利抜きに助けたいのです、全ての方を
[main] GM : では!FS判定もどきに参加するPCは登場判定をどうぞ!
[main] 玖珂 ゆかり : でます
[main] 黒耀 真澄 : まあ出るよね
[main] 稲倉 紫信 : 出る出る
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 8
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 9
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 4
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 77 → 81
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 73 → 82
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 85 → 93
[main] GM : 出動組か後方支援組どちらかの宣言をお願いします
[main] 稲倉 紫信 : 出動組
[main] 玖珂 ゆかり : 当然出動します
[main] 黒耀 真澄 : 後方にいても強くないんだよなァ 出勤
[main] 黒耀 真澄 : あ、後方にひとりはいないとダイス振れないとか?
[main] GM : いなくても問題ありませんよー、極論後方組だけでもいいです
[main] 黒耀 真澄 : では出勤
[main] GM : では1R目開始!
[main] GM : 行動値9組どうぞ
[main] 玖珂 ゆかり : 今回支援投げませんよね?先に行きましょう
[main] 黒耀 真澄 : なげるなげる 判定する直前で止まって
[main] 黒耀 真澄 : 支援射撃する
[main] 玖珂 ゆかり : はーい。では釘を構えながら、呪力(ゆかりの認識)を目線に込めます。
[main] 黒耀 真澄 : 支援射撃
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 82 → 84
[main] 黒耀 真澄 : 次の判定のダイス+2
[main] 黒耀 真澄 : タンッタンッ
[main] 玖珂 ゆかり : 使用は白兵! 神器は白兵でも使えるので。そして能力訓練肉体
[main] 玖珂 ゆかり : ……と思ったけどやっぱり射撃で!
[main] GM : どうぞどうぞ
[main] 玖珂 ゆかり : レトロバイザーのほうが能力訓練よりつよい
[main] GM : +2えらい
[main] 玖珂 ゆかり : エフェクトはなしで
[main] 玖珂 ゆかり : 10dx10+6 (10DX10+6) > 9[1,2,3,4,6,7,8,8,8,9]+6 > 15
[main] 玖珂 ゆかり : 2点。うーん微妙
[main] system : [ FS判定もどき ] 進行度 : 0 → 2
[main] 黒耀 真澄 : 「よーしよし。こっちで引き付けておくから救助を頼む」
[main] 黒耀 真澄 : 9mmの弾丸が赤黒い人影を撃つ。
[main] 黒耀 真澄 : 判定~ 期待はしないで
[main] GM : がんばえ~
[main]
玖珂 ゆかり :
──目を向ける。視線を交わす。視る。
それは、最も原始的で、単純な呪いだ。
[main] 黒耀 真澄 : (4+0+0)dx(10+0)+0+0 〈RC〉判定 (4DX10) > 4[3,3,4,4] > 4
[main] 黒耀 真澄 : ですよね
[main] GM : 0点!失敗してもペナルティとかはないです
[main] 黒耀 真澄 : はい稲倉くん
[main] 黒耀 真澄 : 支部長は支援射撃するだけの置物だ 頼んだぞぅ
[main] 稲倉 紫信 : 「先頭に立って戦うのがお仕事なのでっと」
[main] 稲倉 紫信 : アタックプログラム使用
[main] 稲倉 紫信 : 5dx+4+2+4 白兵 (5DX10+10) > 10[5,5,5,10,10]+10[1,10]+2[2]+10 > 32
[main] 稲倉 紫信 : 4点
[main] system : [ FS判定もどき ] 進行度 : 2 → 6
[main]
GM :
生徒の救助が進んでいく……
「玖珂さん……無事だったんだね!」「稲倉くんも!」「誰?先生?あんな人いたっけ」
[main]
玖珂 ゆかり :
的確に救助する様子に顔が華やぐ。
「紫信さん、流石ですっ!」
[main] 稲倉 紫信 : 「こういうのも俺の仕事のうちだからね」
[main] 黒耀 真澄 : おっと。銃声は仕方ないが拳銃はなるべく見せないほうがいいな。どうせ記憶処理はするだろうが。
[main] 黒耀 真澄 : 余計なことは喋らず生徒たちは稲倉くんたちに任せておくか。
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 81 → 83
[main] GM : では2R目!
[main] GM : 行動値9組どうぞ
[main] 黒耀 真澄 : もうどうせ梨の礫なので先に判定しておこう
[main] 黒耀 真澄 : ちゃちゃっと終わりまーす
[main] 黒耀 真澄 : (1+0+0)dx(10+0)+1+0 〈白兵〉判定 (1DX10+1) > 10[10]+4[4]+1 > 15
[main] 黒耀 真澄 : 支部長?
[main] GM : やる気だした
[main] system : [ FS判定もどき ] 進行度 : 6 → 8
[main] 黒耀 真澄 : タンッ、タンッ。乾いた銃声が真っ暗な廊下にこだまする。
[main] 黒耀 真澄 : びすびすと赤黒い血の塊に突き刺さる。注意がこちらに向いた。
[main] 黒耀 真澄 : 「よし。早めに頼むよ~。僕、直接的な戦闘は向いてないオーヴァードだからさ」
[main]
GM :
ほとんどの生徒の救出に成功した……
「ああ、稲倉くん……君も無事だったんだね」「ねえ玖珂さん……モブ男くんと楚山さん、見てない……?」
[main]
玖珂 ゆかり :
ではお次行きましょう。
「お二人は見ておりません……探してきます!」
[main] 玖珂 ゆかり : 先ほどと同じく射撃で。呪いをばらまきましょう
[main] 玖珂 ゆかり : エフェクトはなしー
[main] 黒耀 真澄 : 8なら支援射撃無くても大丈夫だね
[main] 玖珂 ゆかり : 10dx10+6 (10DX10+6) > 9[1,2,3,5,5,7,8,8,9,9]+6 > 15
[main] 黒耀 真澄 : そのままどうぞ
[main] system : [ FS判定もどき ] 進行度 : 8 → 10
[main] 玖珂 ゆかり : 先ほどと全く同じ出来栄え
[main] GM : うおおおお、と男の子声が聞こえた。叫びのような、声がした。
[main] 玖珂 ゆかり : 「! あちらですね!」
[main]
モブ男 :
「こ、この野郎……!」
見慣れた顔の少年が血人形と対峙している。恐怖に顔を引きつらせながら、それでも。
[main]
玖珂 ゆかり :
「……!」
目に呪力(レネゲイド)を込める。呪いとは単純だ。縁が結ばれれば、それだけで容易に起こりうる。
で、あるならば。その意図を込めて視線を絡めるだけで、確定する。
……勿論、この遺産があればこそ、ではあるけれど。私だけでは、ここまで強力な呪いは扱えません。兄様じゃあるまいし。
[main] 玖珂 ゆかり : 浸透する呪いは、血人形をあっさりと動かぬ塊へと変貌させた。
[main]
玖珂 ゆかり :
「よかった、間に合いました……!」
モブ男さんに駆け寄って、その手を握り締める。良かったぁ……。
[main] モブ男 : 「く──玖珂!それに稲倉も!……あと知らないおじさん!」
[main] 黒耀 真澄 : 「どうも~、おじさんだよ~」
[main] 稲倉 紫信 : 「無事でよかった」
[main] 黒耀 真澄 : 「というのは冗談で、署から駆けつけてきたものです」
[main] 黒耀 真澄 : 「君たちの保護のために来ました。従ってくれますね」
[main] モブ男 : 「署……警察か!良かった!俺、犯人を知ってるんですよ!」
[main] 黒耀 真澄 : 「────ほぉ」
[main] 黒耀 真澄 : 「どんなことでもかまいません。話してくれますか?」
[main]
モブ男 :
「あ、あいつ。あいつが文音に……」
声色は震えていた。
[main] 黒耀 真澄 : 「あいつ。あいつとは一体誰のことですか」
[main] モブ男 : 「あいつがさっきの血みたいな気持ちの悪いやつと一緒にいたんだ。あいつが文音を呼び止めて、それで、文音はあれに取り込まれた!」
[main] モブ男 : 「──楚山。楚山隣子」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……え?」
呆然と、思わず声が漏れた。
[main] 黒耀 真澄 : 「………………………」
[main] 稲倉 紫信 : 「…………。そうなったか」
[main] モブ男 : 「あいつは体育館に行った!鍵も用意して、俺も行くところだったんです」
[main] 黒耀 真澄 : 「稲倉くん。僕は救助した学生たちを押し込んだ部屋を〈オルクス〉の能力で隔離する用意をする。すぐに戻るよ。彼から話を聞き出しておいてくれ」
[main] 稲倉 紫信 : 「了解。並行して落ち着かせておきます」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……楚山、さん。そんな、どうして……」
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆかりさん。レネゲイドの覚醒の際には、決して少なくない数がジャームへとそのまま堕ちてしまう」
[main] 稲倉 紫信 : 「楚山さんが──覚醒前の楚山さんが、どんな人物であったとしても。ジャームになってしまえば人が変わる。その内に秘めていた衝動が抑えられなくなる」
[main] 稲倉 紫信 : 「だから止めなければならない。楚山さん自身のためにも。ゆかりさんが彼女がそんなことをする人物ではないと思っているのなら、なおさら」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……わ、わた、し、は……」
俯いてわ言い淀んで。しかし、すぐに顔を上げた。
「──分かりました。ですが、まだ楚山さんがじゃーむになったとは限りません。そう、力を抑え切れずに暴走しているだけかもしれません」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ですから、早く止めます。そして、一緒に訓練するんです」
新人おーゔぁーど同士、一緒に。
[main]
稲倉 紫信 :
「…………そうだね。そうしよう」
その思いを否定はすまい。
[main] 黒耀 真澄 : 「───そこの君!これから応援を呼びますから、皆と同じところにいてください。外側から施錠をして私以外誰も入れないようにしておきます」
[main] 黒耀 真澄 : 玖珂さんが救出した少年を呼びつける。どうやら話は終わったようだ。
[main] モブ男 : 「あ、はい!」
[main] モブ男 : 「…………玖珂、稲倉。頼む」
[main] モブ男 : モブ男は支部長の誘導に従って移動しました
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂さんと稲倉くんは案内のために一緒に行動してもらわなければなりません。なにか危険なことがあっても私が守りますから安心してください」
[main] 黒耀 真澄 : 「ではこちらへ」
[main] モブ男 : こくんと頷いて
[main] 黒耀 真澄 : ま、本当のところは守られるのは僕の方なんだがね。白兵戦能力に乏しいオーヴァードだから。
[main] 稲倉 紫信 : 「突入、ですね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい。……参りましょう」
[main] 黒耀 真澄 : そうして改めて生徒を教室へと押し込んだ後、《領域封鎖》で空間を閉じてから戻ってきた。
[main] 黒耀 真澄 : 「だいたい把握している。決着をつけに行くとしよう」
[main] 稲倉 紫信 : 「はい!」
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : クライマックス:全員登場
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 3
[main] 黒耀 真澄 : 1d10 (1D10) > 3
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 83 → 86
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 84 → 87
[main] 玖珂 ゆかり : 1d10 (1D10) > 5
[main] 稲倉 紫信 : 今日ずっと低いなお前
[main] 黒耀 真澄 : 自覚がある
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 93 → 98
[main] GM : 体育館の鍵を開け、扉を開け放ち、中に侵入する。
[main] GM : そこに、彼女はいた。幾体の血人形を携えて、ステージの上に。
[main]
楚山 隣子 :
「……掘り出し物だと思ったものだけど。見込みが甘かったかな」
3人を見て
[main] 楚山 隣子 : 「私と同じ力を扱える──3人。玖珂さんと稲倉くん、もう一人は知らない人だけど。このタイミングで転校だなんて、決して偶然じゃあなさそうだもんね」
[main] 玖珂 ゆかり : 「楚山さん。どうされたんですか? 早く一緒に帰りましょう」
[main] 楚山 隣子 : 嘆息を、一つ
[main] 楚山 隣子 : 「どうして?」
[main] 黒耀 真澄 : 「………………」
[main] 黒耀 真澄 : なにか言いかけた稲倉くんを止める。
[main] 黒耀 真澄 : 知るなら、早いほうがいい。
[main] 稲倉 紫信 : 「…………分かってますよ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……え? どうしてもなにも、こんなところに居ては、気が滅入ってしまうではありませんか」
[main] 黒耀 真澄 : 「酷ではあるだろうがね」
[main] 楚山 隣子 : 「玖珂さんはそうだろうけど。嫌がってたものね、赤い月でクラスが盛り上がること」
[main]
玖珂 ゆかり :
「ほら、はやく、皆様と一緒に……ね?」
涙目で……縋るような。震えた声で。
[main] 楚山 隣子 : 「でも、私は違ったわ。覚えてるでしょう?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……楽しそう、でしたね」
[main]
楚山 隣子 :
「そう!楽しいの!いきなり血液の塊みたいな人形が私の傍に現れた時はそれはもう驚いたけど!」
心底、楽しそうに。そして興奮した様子で。
[main] 玖珂 ゆかり : 「で、ですが。こういった非日常は、偶にだから楽しいのです。旅行だって、帰る場所があるから、いいのです。毎日がこの様では……それが当たり前になっては、それもまた飽いてしまうのではありませんか?」
[main]
楚山 隣子 :
「?」
心底わからないと言った表情で。
[main] 楚山 隣子 : 「もう、これが私たちの日常でしょう?」
[main] 楚山 隣子 : 「それにこんなに楽しいことを手放すなんてありえない!まだまだ私の”人形”は脆いから、もっともっと強くしたいの!」
[main] 玖珂 ゆかり : 「い、いっしょに、そう、一緒に。私と、紫信さんと、ゆーじーえぬさんで修行致しましょう? そうすれば、きっと強くなれますよ?」
[main] 楚山 隣子 : 「私──今までこんな気持ちになれることはなかった!他人に怯えて、自分を守るために自分の殻に潜んで!」
[main] 楚山 隣子 : 「そう、一緒。一緒よね!いい言葉だわ!」
[main] 楚山 隣子 : 「ねえ、だから玖珂さん」
[main] 玖珂 ゆかり : 受け入れてくれた、と一瞬パッと標準が明るくなって。
[main] 楚山 隣子 : 「私のお人形になって?そうすればずっと一緒だわ!稲倉くんも、誰も彼も!」
[main] 玖珂 ゆかり : 「──────ぇ、あ…………」
[main] 楚山 隣子 : 「あなたたちなら──天野さんよりずっとずっと優秀な人形になれるから!」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ど、して……」呆然と。
[main] 玖珂 ゆかり : 「お、お人形さんでなくては……駄目なのですか? 私達が側にいるのでは……足りないのでしょうか?」
[main] 楚山 隣子 : 「え──?」
[main] 楚山 隣子 : 「それじゃあ、私の”人形”は強くなれないじゃない」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……そ、」そんなに強くならなくても、と言いかけて、やめる。それは言ってはいけないと思ったから。
強くなりたいと、怯えなくていいと、言っていたから。それを否定したら、きっと。
[main] 玖珂 ゆかり : ……いや、もう、既に。
[main] 楚山 隣子 : 「ゆーじーえぬ。UGN?何かの組織の名前かしら?」
[main] 楚山 隣子 : 「私達みたいな人が、もっといっぱいいるってことよね?」
[main] 楚山 隣子 : 「あはっ」
[main] 楚山 隣子 : 「ねえ玖珂さん!持つべきものは友達って本当ね!ありがとう玖珂さん!あなた達を取り込んだら──次はUGNを取り込んでいけばいいのね!」
[main]
玖珂 ゆかり :
「楚山、さん……」
だからこれは、最後のお願いだ。
「もう、止めて……ゆっくり、休みましょう?」
頬を伝う冷たいものが、徐々に、顎先まで降りていって。
[main] 楚山 隣子 : 「ええ、そうするわ!──あなた達を取り込んだあとでね」
[main] 玖珂 ゆかり : ──彼女の拒絶と共に、ポタリと床に弾けた。
[main] 稲倉 紫信 : 「そろそろいいですか?」
[main] 黒耀 真澄 : 「いいんじゃないかな」
[main] 黒耀 真澄 : 「あまり長々とおしゃべりしていると校舎内に彼女が放った血の塊が生徒たちを嗅ぎつけないとも限らないしね」
[main]
稲倉 紫信 :
「ですね」
ゆかりさんの前に出る
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆかりさん」
[main] 稲倉 紫信 : 「残念だけど、これがジャームだ。説得が通じる相手じゃ、ないんだ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……これが。兄様が、れねげいどをあまり使わないようにと仰っていた、理由なのですね」
[main] 稲倉 紫信 : 「君の優しさはよく分かった。君の強さもよく知った。けれど。これが最後の確認だ」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺は君の盾であればいいかい?」
[main]
玖珂 ゆかり :
「──いえ」
涙を、拭う。
赤く染まった目元を、けれどしっかりと開いて。
「共に、隣に立っていてください。側にいてください。……支えていて、ください」
[main]
玖珂 ゆかり :
「お恥ずかしながら……私一人では、悲しくて、足が竦んでしまいそうですので」
楚山隣子を、友人を、しかと見据えた。
[main]
稲倉 紫信 :
「それが君の選択ならば。仰せの通りに」
[main] 黒耀 真澄 : 「気丈だね。では今後はともかく、今だけはお客様扱いをやめよう。玖珂『くん』」
[main] 黒耀 真澄 : 「目標は敵性ジャームが1体。シンドロームは〈ブラム=ストーカー〉。血の眷属を多数配置している。これらを撃破し、この《虚実崩壊》を終わらせる」
[main] 稲倉 紫信 : 「了解」
[main]
玖珂 ゆかり :
「──玖珂家の一員として。当主の妹として。私には、果たさねばならぬ責務があります」
手の中で、くるりと、釘を回す。
「楚山さん。世の安寧を脅かす|妖怪《あやかし》は、鎮めるのが、我らが役目ですので」
[main] 玖珂 ゆかり : 「僭越ながら、兄様の代行を、させていただきます」
[main] The Ephemeral Actor : 「そっか。あなたの家、陰陽師家系だなんて眉唾ものだと思っていたけれど」
[main] The Ephemeral Actor : 「本物なのね。そう」
[main] The Ephemeral Actor : 「ありがとう。そして安心して、玖珂さん」
[main] The Ephemeral Actor : 「あなたのご家族も、取り込んであげる」
[main] The Ephemeral Actor : 《ワーディング》を展開する
[main] The Ephemeral Actor : 確かな殺意に3人のレネゲイドが反応する。させられる。
[main] GM : 衝動判定!目標値8!そして!
[main] The Ephemeral Actor : Eロイス:《堕落の誘い》 衝動判定に失敗した場合、侵蝕率が99%以下の場合は、即座に100%になる
[main] The Ephemeral Actor : 「一緒になりましょう……」
[main] 玖珂 ゆかり : 能力訓練【精神】使用! そして器物使い!
[main] 稲倉 紫信 : 4dx+2+2>=8 意思 (4DX10+4>=8) > 10[4,7,8,10]+4[4]+4 > 18 > 成功
[main] 稲倉 紫信 : 10多いな?
[main] 玖珂 ゆかり : 6dx10+1+1 (6DX10+2) > 10[2,2,5,8,8,10]+5[5]+2 > 17
[main] 稲倉 紫信 : 2d10 (2D10) > 13[3,10] > 13
[main] 玖珂 ゆかり : 2d10 (2D10) > 9[2,7] > 9
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 86 → 99
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 98 → 107
[main] 稲倉 紫信 : うおおおぎりぎりリザレクトできる
[main] 玖珂 ゆかり : 巻き込んでも大丈夫ですね!
[main] GM : そうだね×1
[main] 玖珂 ゆかり : 実のところ紫信さん別にマイナー開いてるのでファンアウトでゆかりだけ突っ込んでちょっとエンゲージ離れてもらえば巻き込まないんですよね
[main] 黒耀 真澄 : 思い出の一品使用
[main] 黒耀 真澄 : (4+0+0)dx(10+0)+0+0+1 〈意志〉判定 (4DX10+1) > 9[1,1,6,9]+1 > 10
[main] 黒耀 真澄 : 2d10 (2D10) > 9[5,4] > 9
[main] 稲倉 紫信 : ラストアクションまだ使えないからファンアウトは必要ないとも言えるしゆかりさんをカバーリングできなくなるから必要とも言えるし
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 87 → 96
[main] 稲倉 紫信 : だが選択の権利はなくなったのである
[main] 黒耀 真澄 : だねぇ
[main] GM : では、戦闘開始!
[main] GM : セットアップ!
[main] 玖珂 ゆかり : ありません!
[main] The Ephemeral Actor : セットアップ:【The Ephemeral Actor】 血の戦馬
[main] 黒耀 真澄 : 残念ながら
[main] The Ephemeral Actor : 血人形Ⅲを対象に行使
[main] 血人形Ⅲ : はい……血人形Ⅲ消えます……
[main] The Ephemeral Actor : 楚山が──”The Ephemeral Actor”が血人形を纏う。右手には爪。左手には弓。そして血人形による装甲。
[main] The Ephemeral Actor : 「さあ──行くわ、玖珂さん!」
[main]
GM :
イニシアティブ:行動値9
対象:玖珂ゆかり、黒耀真澄、The Ephemeral Actor、血人形Ⅰ改式2体
優先権:PC2名
[main] 黒耀 真澄 : まあ自分からですね
[main] 玖珂 ゆかり : お願いします
[main] 黒耀 真澄 : マイナーなんもなし 即メジャー
[main] 黒耀 真澄 : 【Make My Day】:「アドヴァイス」+「要の陣形」+「導きの華」
[main] 黒耀 真澄 : メジャーアクション / 交渉 / 自動成功 / 3体 / 視界
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 96 → 107
[main] 黒耀 真澄 : 残念ながらタイミング的にレベル+1はなし
[main] GM : 100になったらバフも100の+1適用されますよ
[main] GM : なので+1ありです
[main] 黒耀 真澄 : このタイミングでもいいんだっけ?
[main] GM : 実質同じですね
[main] 黒耀 真澄 : 諸々処理後に侵蝕率乗るんじゃ?
[main] 黒耀 真澄 : まあ適応OKということならよろこんで
[main] 黒耀 真澄 : ではクリティカル値-1、ダイス+2、判定値+8を2人に
[main] 黒耀 真澄 : 「やる気満々みたいだね、彼女」
[main] 黒耀 真澄 : 「────やれるかい、玖珂くん」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい、黒耀さん。お任せを」
努めて冷静に、言葉を吐く。
[main] 黒耀 真澄 : 「そうか。僕は君の選択を尊重するとしよう」
[main] 黒耀 真澄 : 「どちらにせよ、僕は白兵戦には向いていないオーヴァードでね。矢面は君たちに任せるしか無い」
[main] 黒耀 真澄 : 「せいぜい情けない大人と笑って彼女と向き合ってきたまえ」
[main] 黒耀 真澄 : 「────君自身のために」
[main] 玖珂 ゆかり : ありがとうございます、と、内心で告げて。視線は、楚山さんをじっと捉えている。
[main] 玖珂 ゆかり : では行動もらいましょう
[main] 黒耀 真澄 : OK
[main] 黒耀 真澄 : 判定直前で止まってね
[main] 玖珂 ゆかり : マイナーで移動、相手のエンゲージへ
[main] 玖珂 ゆかり : そしてメジャー。当然、私にできる最大の呪いを。
[main] 玖珂 ゆかり : 【ようするに藁人形的なアレ】:コンセントレイト+ウルトラボンバー+オールレンジ+[器物使い]
[main]
玖珂 ゆかり :
呪いとは、縁を辿って繋がるもの。
だからこそ、よく知っている相手には、友人には──見知らぬ他人よりも、より響く。
「此なるは、痛みを通ずる共有の呪い。貫かれる痛みを……一緒に、味わいましょう?」
依代は自分自身。丑三つ時にはまだ早いけれど、鬼門など介さずとも、強引に結実させる術を持ち合わせている。
[main] The Ephemeral Actor : 「何を────っ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「お人形遊びをするのなら。私からも釘を刺してあげましょうね?」
[main] 玖珂 ゆかり : 判定します! バフください!
[main] 黒耀 真澄 : ゆかりの行動の機先を取って迎撃しようとした仕草に乾いた銃声が刺さる。
[main] 黒耀 真澄 : オーヴァードにとっては何の変哲もない9mmの弾丸の威力自体は微々たるもの。
[main] 黒耀 真澄 : 微かな呼吸を乱すだけ。───ノイマンの思考能力がその間隙を縫うだけ。
[main] 黒耀 真澄 : 支援射撃宣言 ダイス+3
[main]
The Ephemeral Actor :
「チッ!」
しかし確かに、行動は止まった。
[main] 黒耀 真澄 : 更にDロイス「指導者」宣言
[main] 黒耀 真澄 : 先程のバフにダイス+8、C値-2
[main] 黒耀 真澄 : 合算すると クリティカル5、ダイス+10、判定値+8
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 107 → 109
[main] 玖珂 ゆかり : 23dx5+6+8 (23DX5+14) > 10[1,1,1,2,2,3,3,4,4,4,6,6,6,8,8,8,9,9,9,10,10,10,10]+10[1,3,3,4,4,4,5,5,5,6,9,10,10]+10[3,4,6,8,9,10,10]+10[1,4,4,6,6]+10[5,7]+10[3,8]+10[5]+10[5]+10[10]+4[4]+14 > 108
[main] The Ephemeral Actor : ウソでしょ
[main] 黒耀 真澄 : 妖精の手宣言
[main] The Ephemeral Actor : C5だぞ!?
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 109 → 113
[main] The Ephemeral Actor : これが…………しゅじんこうちからとでもいうのか…………
[main] 玖珂 ゆかり : 1dx5+104 (1DX5+104) > 10[9]+10[9]+2[2]+104 > 126
[main] The Ephemeral Actor : 嘘だろ
[main]
玖珂 ゆかり :
縁、それすなわち呪いなり。
私と友誼を結んだ貴女へ、これが私の│想《のろ》いです。
[main] The Ephemeral Actor : ガード!血人形Ⅰ改式はイベイジョンで回避失敗!ってリアクション不可じゃねええかあああああ!
[main] The Ephemeral Actor : ダメージをどうぞ!
[main] 黒耀 真澄 : はい待った
[main] 黒耀 真澄 : 力の法則宣言
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 113 → 117
[main] 黒耀 真澄 : ダメージロール+5D
[main]
玖珂 ゆかり :
釘が、心臓を貫いた。
──痛みが、傷が、伝播していく。
[main] 玖珂 ゆかり : ダメージふります
[main] 玖珂 ゆかり : 18d10+37 (18D10+37) > 92[10,5,6,3,8,3,7,1,5,8,6,5,9,8,1,4,2,1]+37 > 129
[main] The Ephemeral Actor : っべえ~
[main] The Ephemeral Actor : 血人形はどちらも即死!
[main] 黒耀 真澄 : 当然である
[main] The Ephemeral Actor : 装甲6点で弾いて123ダメージ!
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 107 → 115
[main] system : [ The Ephemeral Actor ] HP : 0 → -123
[main] 玖珂 ゆかり : 楚山さんのロイスを取得し、そのままタイタスへして昇華。立ち上がります
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] HP : 10 → 12
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] ロイス : 5 → 6
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] タイタス : 0 → 1
[main]
The Ephemeral Actor :
「な、あ”っ!?なに、なにをしたの……!?」
未明の攻撃。経験の深いオーヴァードですら困惑したその呪いに、経験の浅いジャームであるならそれはとても。
[main] 黒耀 真澄 : 「───ちょっと僕は後ろからちょっかいをかけただけ」
[main] 黒耀 真澄 : 「これがもともと玖珂ゆかりの持っている───素質というやつだ」
[main] The Ephemeral Actor : 「ぐ、うっ。ふ。ふふふふ。そう、そういうことなのね」
[main]
玖珂 ゆかり :
それはもはや、痛みの共有ですらない。それだけでは収まらない。
ゆかりという形代を通じて、幾重にも反射し累積し、精神をも蝕む、魂をも侵す、塊根の呪いだ。
[main] 黒耀 真澄 : 「怖いね、この国は。在野にこんなのが眠っているんだから」
[main] The Ephemeral Actor : 「あなたは私と同じだと思っていたのに!」
[main] 稲倉 紫信 : 「玖珂家が在野というのも少しおかしな話とは思いますけどね……」
[main] 黒耀 真澄 : 「それは言わないこと」
[main] The Ephemeral Actor : 手番、開始
[main]
玖珂 ゆかり :
「同じだったら……良かったと、そう思いますよ」
悲しげに、微笑んだ。
[main] The Ephemeral Actor : マイナーなし
[main] The Ephemeral Actor : メジャー:【血豆】滅びの一矢+C:ブラム+埋め込み+流刑者の大鎌
[main] The Ephemeral Actor : 対象:PC全員
[main] 玖珂 ゆかり : ガード
[main] The Ephemeral Actor : 13dx@7+3 (13DX7+3) > 10[3,3,3,4,4,5,5,5,6,7,9,9,10]+10[1,2,7,10]+10[3,8]+4[4]+3 > 37
[main] The Ephemeral Actor : う~ん大人しい
[main] 稲倉 紫信 : 自分の分はガード宣言しておいて
[main] 黒耀 真澄 : わたしゃ装甲点もないしドッジするしかありませんわな
[main]
稲倉 紫信 :
【挺身】:マグネットフォース
で支部長庇いましょう
[main] The Ephemeral Actor : 6d10+7 ダメージ(装甲有効)・HPダメージ付与時、R間ガード値-6 (6D10+7) > 32[7,6,2,4,10,3]+7 > 39
[main] 稲倉 紫信 : 死。リザレクト
[main] 稲倉 紫信 : 1d10 (1D10) > 7
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 1 → 7
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 99 → 109
[main] 黒耀 真澄 : かばわれました
[main] 玖珂 ゆかり : んー……39点かぁ
[main] 玖珂 ゆかり : 【それは魔除けの護符みたいな】:デモンズウェブ+“雷将神器”+[器物使い]
[main] 黒耀 真澄 : 「ッ!すまんね、稲倉くん」
[main] 玖珂 ゆかり : 6d10+9 (6D10+9) > 36[1,10,9,10,3,3]+9 > 45
[main] 稲倉 紫信 : 「それが仕事なんで。構いませんよ」
[main] 玖珂 ゆかり : ノーダメージです。
[main] GM : うお……出目高すぎ……
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 115 → 117
[main] 黒耀 真澄 : しなぐらくんあのヒロインかたない?
[main] The Ephemeral Actor : The Ephemeral Actorの弓が奇妙な軌道を取って3人に襲い掛かる
[main] 稲倉 紫信 : びっくりするくらい硬い。
[main]
玖珂 ゆかり :
──呪いに抵抗する術も、ないわけではない。
遺産である釘が五芒星を描き、ドプリと零れ落ちた影が広がる。それが、血の浸透を遮って、その全てを打ち消し去った。
[main] The Ephemeral Actor : 少年は確かに貫いた。支部長の盾になられてしまったが。目の前の少女には────
[main] The Ephemeral Actor : 「な、あっ」
[main] 黒耀 真澄 : 「いや…………驚いた」
[main] 黒耀 真澄 : もうここまで使いこなすのか。先程ああ言ったが、やはり血のなせる業だというのだろうか。それとも。
[main]
玖珂 ゆかり :
「──兄様。陰ながらのご助力、感謝致します」
小さく息を吐いた。
[main] 黒耀 真澄 : 少なくとも分かったことはある。これまで様々なオーヴァードを目にしてきたが………。
[main] 黒耀 真澄 : 「………素質だけならてっぺんに近いかもしれんな」
[main] 稲倉 紫信 : 「器用ですね。異様に。俺はああはなれないな」
[main]
GM :
イニシアティブ:行動値6
対象:稲倉紫信
[main] 稲倉 紫信 : オートで決闘者の剣を装備。マイナーで移動して2人のエンゲージへ
[main] 稲倉 紫信 : 【生体雷撃斬】:アタックプログラム+雷の申し子
[main] 稲倉 紫信 : 10dx9+4+6+8 判定/100未満/生体雷撃斬 (10DX9+18) > 10[1,1,2,2,5,6,7,9,9,10]+10[1,4,9]+5[5]+18 > 43
[main] The Ephemeral Actor : ガード
[main] 稲倉 紫信 : 5d10+11+50 ダメージ/100以上/生体雷撃斬 (5D10+11+50) > 20[5,2,5,4,4]+11+50 > 81
[main] 稲倉 紫信 : 肉体の限界を越えた電を発生させる。それを叩きつける。このチルドレンに出来ることはたったそれだけだ。
[main] system : [ The Ephemeral Actor ] HP : -123 → -195
[main] The Ephemeral Actor : 「ぐ、くっ。くそっ。こんなはずじゃ」
[main]
GM :
イニシアティブ
全キャラクター行動済み
[main] The Ephemeral Actor : イニシア:【悪足掻き】加速する刻Lv1
[main] The Ephemeral Actor : 手番を得る
[main] 稲倉 紫信 : あ、死ぬの忘れていた。楚山のロイスをタイタス昇華して復活
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 7 → 15
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 109 → 116
[main] The Ephemeral Actor : マイナーなし
[main] The Ephemeral Actor : メジャー:【血爪】鮮血の一撃+血の宴+ブラッドバーン+C:ブラム
[main] The Ephemeral Actor : 対象:玖珂ゆかり、稲倉紫信
[main] The Ephemeral Actor : 14dx@7+4 (14DX7+4) > 10[1,2,2,3,5,5,6,6,6,7,7,8,9,10]+10[4,5,6,8,9]+10[4,10]+10[9]+2[2]+4 > 46
[main] 玖珂 ゆかり : ガードもせずにリアクション放棄、崩れずの群れでカバーリング
[main] 稲倉 紫信 : ラストアクションしたいからカバーリングは不要だよ~
[main] 玖珂 ゆかり : あーなるほど。ではやめておきましょう
[main] 稲倉 紫信 : なのでリアクション放棄
[main] The Ephemeral Actor : 6d10+16 ダメージ(装甲有効) (6D10+16) > 39[8,9,9,8,2,3]+16 > 55
[main] The Ephemeral Actor : 右の爪を振り回す。出鱈目に。駄々っ子のように。
[main] 玖珂 ゆかり : お、良いダメージじゃないですか。
[main] 玖珂 ゆかり : 【きっと呪詛返しのような何か】:鏡の盾
[main] 玖珂 ゆかり : 55点ダメージあげる♡
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] HP : 15 → -40
[main] system : [ The Ephemeral Actor ] HP : -195 → -250
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 117 → 123
[main] The Ephemeral Actor : ぐあああああ
[main] 黒耀 真澄 : しなぐらくんとうとうあの子♡マーク使い出したよ
[main] 黒耀 真澄 : あれが本性だよ
[main]
玖珂 ゆかり :
爪が、身体を切り裂いた。
だが、先ほど、心臓を釘で貫いた時。既に彼女とは繋がっていたのだ。それなのに、切り裂いたとなれば。
──呪うのなら、呪われる覚悟はするべきだ。
[main] 稲倉 紫信 : 小悪魔を自称していましたからねえ。
[main] 黒耀 真澄 : 舌なめずりが似合うタイプだったか~
[main]
The Ephemeral Actor :
「があああああっ」
理屈が分からぬまま──呪詛返しに合う
[main] 稲倉 紫信 : 【強制再起動】:ラストアクション
[main] 稲倉 紫信 : セレリティ使用
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 116 → 126
[main] 稲倉 紫信 : 攻撃を受け、倒れる刹那。身体を強制的に起動させる。血塗れになりながら、跳ね上がった。
[main] 稲倉 紫信 : 【生体雷撃斬】:アタックプログラム+雷の申し子
[main] 稲倉 紫信 : 1回目。
[main] 稲倉 紫信 : 8dx10+4+2+4 (8DX10+10) > 9[1,2,4,4,4,7,8,9]+10 > 19
[main] The Ephemeral Actor : ガード
[main] 稲倉 紫信 : 2d10+11+57 (2D10+11+57) > 10[8,2]+11+57 > 78
[main] system : [ The Ephemeral Actor ] HP : -250 → -337
[main] 稲倉 紫信 : 血と共に。紫電が生じる、爆ぜる、爆ぜる、爆ぜる。
[main] The Ephemeral Actor : 「こん、な。こんなあああああ────!」
[main] 黒耀 真澄 : 「────いつもながら無茶するんだから」
[main]
稲倉 紫信 :
「もう一発────」
許容限界量をとっくに越えて、まだ、倒れない。
[main] 玖珂 ゆかり : 「もう、無茶は控えてほしいものですのに」
[main] GM : しかし────
[main] The Ephemeral Actor : どさりと力なく倒れた。
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] タイタス : 1 → 2
[main] The Ephemeral Actor : ばしゃり、と羽織っていた血人形が床へと溶ける
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] ロイス : 5 → 6
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] タイタス : 2 → 1
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 126 → 133
[main] 稲倉 紫信 : それを見届けてから、倒れる
[main]
玖珂 ゆかり :
「おわった……の、ですか……?」
同じく、そこで緊張の糸が切れて。
ぱしゃりと、力なく、血溜まりに膝を付いた。
[main] GM : ────戦闘終了
[main]
GM :
バックトラックは
Eロイスは《虚実崩壊》と《堕落のいざない》の2つ!
[main] 稲倉 紫信 : 使用
[main] 稲倉 紫信 : 2d10 (2D10) > 15[6,9] > 15
[main] 玖珂 ゆかり : 使っておきましょう
[main] 黒耀 真澄 : まあそりゃ君はね
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 133 → 118
[main] 黒耀 真澄 : これって使わないメリットあるんだっけ
[main] 玖珂 ゆかり : 123−2d10 Eロイス分
[main] GM : とくにないですね。通常振りの点数に影響するかもくらいで
[main] 黒耀 真澄 : だよねー
[main] 黒耀 真澄 : じゃ使いまーす
[main] 玖珂 ゆかり : 123-2d10 (123-2D10) > 123-17[9,8] > 106
[main] 黒耀 真澄 :
[main] 黒耀 真澄 : 2d10 (2D10) > 12[6,6] > 12
[main] 稲倉 紫信 : 通常振り
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 117 → 105
[main] 稲倉 紫信 : 118-5d10 (118-5D10) > 118-36[5,10,5,7,9] > 82
[main] 黒耀 真澄 : 通常振り~
[main] system : [ 稲倉 紫信 ] 侵蝕 : 118 → 82
[main] 黒耀 真澄 : 6d10 (6D10) > 26[1,5,4,3,4,9] > 26
[main] 玖珂 ゆかり : 106-5d10 (106-5D10) > 106-28[9,6,4,7,2] > 78
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 105 → 79
[main] 黒耀 真澄 : 問題ナーシ
[main] GM : 全員5点と
[main] system : [ 玖珂 ゆかり ] 侵蝕 : 123 → 78
[main] GM : では自爆支部キャンペーン:First Step/The Ephemeral Actor:1-5始めていきます
[main] GM : よろしくお願いします!
[main] 黒耀 真澄 : よろしくお願いします
[main] 黒耀 真澄 : イクゾー
[main] GM : カーン
[main] 玖珂 ゆかり : わーい
[main] GM : 戦闘終了後のRPから入ります
[main] GM :
[main] GM :
[main] The Ephemeral Actor : ばしゃり、と羽織っていた血人形が床へと溶ける。
[main] GM : 次いで、ゆかりと紫信も倒れ込む。
[main] 黒耀 真澄 : 「………うちでは全部終わった後には見慣れた光景だったが、ひとり増えるとはね」
[main] 稲倉 紫信 : 倒れ慣れているためか、復帰は早い。
[main]
稲倉 紫信 :
「倒したかどうかはちゃんと確認しているんで……」
と言いつつ、ゆかりと楚山の様子を見やる。
[main]
玖珂 ゆかり :
「あ、ふ……」
血溜まりに横たわりながら、虚ろかつとろんとした眼で、息絶え絶えに、荒々しく。
[main] 黒耀 真澄 : 「そうかい。ならこの空間もひび割れ出していいものだが」
[main] 黒耀 真澄 : そうぼやきながら血溜まりへと近づく。慎重に。だって僕は臆病者だからね。
[main] 黒耀 真澄 : 稲倉くんは放っておいても自分でどうとでもするだろう。
[main]
稲倉 紫信 :
「ゆかりさんは寝ていていいよ。……失礼」
抱き上げて血溜まりじゃないところに連れて行く。
[main] 黒耀 真澄 : 「おう。稲倉くんは玖珂くんを頼んだよ。で、僕はこっち、と……」
[main] 玖珂 ゆかり : 抱き上げられて、そっと目を閉じる──
[main] The Ephemeral Actor : 楚山は完全に沈黙している。が、息はある。
[main] 黒耀 真澄 : ぴくりともしない女学生を見下ろす。
[main] 玖珂 ゆかり : 安心したように。やがて、穏やかな寝息に変わった。
[main] 黒耀 真澄 : GMへの質問、ひとつは意思疎通が可能であるかどうか
[main] 黒耀 真澄 : もうひとつはプロファイリングをかけて何か分かることがあるか
[main]
GM :
1.気絶しているので不可能です
2.判定をどうぞ。知識:レネゲイドで
[main] 黒耀 真澄 : てれれん、みちびきのはなー
[main] system : [ 黒耀 真澄 ] 侵蝕 : 79 → 83
[main] GM : ここで4点上げても帰還は叶ってるからヨシ!
[main] 黒耀 真澄 : (3+0+0)dx(10+0)+0+0+4 (3DX10+4) > 9[4,7,9]+4 > 13
[main] GM : はい、ではこのジャームの力は気絶とともに弱まっていることが分かります。時機に《虚実崩壊》の力で閉じられたこの領域も元通りになることでしょう。
[main] 黒耀 真澄 : 血溜まりに倒れ伏す少女のそばで跪く。血溜まりはばっちいから膝をつくのはやめておこう。
[main] 黒耀 真澄 : レネゲイドの反応を………調べるまでもなく、急激に減衰しているのが伝わってくる。
[main] 黒耀 真澄 : じきにこの空間を維持することはできなくなるだろう───
[main] 黒耀 真澄 : 「………つまり、こいつはお役御免というわけだ」
[main] 黒耀 真澄 : 弾丸を排莢し、拳銃のセーフティをかけた。腋下のホルスターへとしまう。
[main] 黒耀 真澄 : まあ、ジャーム化している時点で社会的にはほぼ死人みたいなものなのだが。それでも若者の息の根を止めるのは流石に後味が悪い。味わわずに済んでよかった。
[main] GM : ジャーム、The Ephemeral Actorは拘束され、冷凍処分されることになるでしょう。いつか訪れるかもしれない未来に、希望を遺して。
[main] 黒耀 真澄 : ───UGNのエージェントなら誰もが薄々思っている。“そんな未来は到達し得ない”と。
[main] 黒耀 真澄 : 最前線で戦うエージェントであればあるほど、実感している。ジャームとはもう人間ではないのだ。心を失ったそれは猛獣でしかないのだ。
[main] 黒耀 真澄 : それでも明日戦うために、自分たちの心の呵責から逃れるように、UGNは拘束したジャームたちを冷凍保存する。
[main] 黒耀 真澄 : ジャームが元通りになる可能性を未来に託している?冗談じゃない。
[main] 黒耀 真澄 : 『UGNのエージェントが自分の心を誤魔化して戦い続けられるように』、冷凍するのだ。
[main] 黒耀 真澄 : だが、まあ、今回でいえば………。
[main] 黒耀 真澄 : 「ビギナーが味わう苦味がいくらか軽減されたっていいだろう。なんせビギナーだからね」
[main] 黒耀 真澄 : 僕はこの空間が壊れゆくまで、意識を失った少女のそばに佇んでいた。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : では、経験点配布です
[main]
GM :
経験点
・諸々:5点
・ミドル6FS判定もどきで生徒を全員助けた:3点
・シナリオの目的を達成した:10点
・最終侵蝕率:5点
・Sロイス:各自計算
[main] GM : 計算して申告お願いします
[main] 玖珂 ゆかり : 28てん!
[main] 稲倉 紫信 : 28
[main] 黒耀 真澄 : きりたにくん…Sロイスとってもいいかな…?
[main] 黒耀 真澄 : イイヨ
[main] 黒耀 真澄 : ありがとう…28点
[main] GM : では平均も28点ですよ、と
[main] GM : ありがとうございます
[main] GM : ではEDへ!日常へ帰還するといたしましょう。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ED1-1 シーンプレイヤー:玖珂ゆかり
[main]
GM :
翌朝。いつの間にか家へと帰っていて、そして朝を迎えた君は、いつも通り学校へ向かおうとした。事件に巻き込まれた翌日くらいは──と休むことを懇願されたが、結局登校することにした。
そんなことがあったから、いつもより登校は少し遅れて、HRが少々迫っている時間に教室の前に着いた。
[main] 玖珂 ゆかり : 「はぁ、はぁ……。な、なんとか間に合いました……」
[main] GM : 扉の奥からは──いつもと変わらない賑やかな話声、笑い声が聞こえてくる。
[main] 玖珂 ゆかり : 兄様が無駄に引き止めるからこんなことに。扉に手をかけて、その笑い声に一瞬躊躇って、それを振り切って開ける。
[main] 玖珂 ゆかり : 開けた先の教室が視界に入る。そこには見慣れた景色。見慣れた級友達。
[main] 玖珂 ゆかり : ……そして、隣の席に居たはずの姿は──
[main] GM : 認めることはできなかった。空席だった。鞄もかけられていない。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……楚山、さん」その微かな呟きは、喧騒に飲まれて、誰に届くこともなく。
[main]
玖珂 ゆかり :
溢れそうになった涙を堪えて、拳を握り締めて、教室へと足を踏み入れる。
「……皆様、おはようございます」
[main] 天野文音 : 「あ、玖珂さん……おはよう」
[main] モブ男 : 「おはよう玖珂。昨日は楽しかったなあ!」
[main] GM : 赤い月は結局出なかったけど、と続けると、クラスから苦笑の声が上がった。誰もそんなの本気で信じていなかったよ、と。
[main]
玖珂 ゆかり :
「………………」
その雰囲気に、明るさに、察する。察してしまう。
「……そ、うですね。せっかくの、しのぶさんの、かんげいかい、ですものね……」
あぁ、楚山さんは、“なかったことになった”のだと。
[main]
玖珂 ゆかり :
……れねげいどの力。思えば、それが周知の事実でない以上、隠匿のための術はあるのでしょう。なんでもありだというのを、聴いておりました。
だから、理解はできます。こうなった理由も分かります。こうなるべきというのも、頷けます。
[main] 玖珂 ゆかり : でも。
[main]
玖珂 ゆかり :
「……あんまりでは、ありませんか」
小さく漏らして。スカートの裾を、握り締めていた。
[main] GM : その小さい声は喧騒に掻き消されて、誰にも届くことはなかった。
[main] モブ男 : 「と、いうか──その主役はまだ来ないのか?もう朝のHR始まっちまうぞ」
[main]
天野文音 :
釣られて、3人の席の方を見て。
「楚山さんも、まだだね」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……ぇ」
もしや、紫信さんまで。事件が解決したのなら、もう用はないと。
消えてしまうので、しょうか──。
[main] GM : 疑問に答えを得られないまま、HRの開始を告げるチャイムがなった。皆、慌てて自分の席へと着く。
[main]
玖珂 ゆかり :
呆然としながらも、席についた。
寂しくなった、近くの席の空寒さを感じながら。
[main] GM : その時──横目に入った。楚山の机。彼女は置き勉をする方ではなかったけれど、机の中には予備の筆記用具やノートを入れていたのを、君は知っている。
[main] GM : 何も、入ってはいなかった。昨日は確かに、入っていた。
[main] 玖珂 ゆかり : 唇を、噛み締めた。
[main] 担任の先生 : ガラリ、と扉を開けて先生が入って来る。
[main] 担任の先生 : 「皆、おはよう」
[main] GM : おはようございます、と昨日から2つほど声の減った挨拶で返した。
[main] 担任の先生 : 「まず、始めに。悲しいお知らせがある」
[main] 担任の先生 : 「楚山が……転校になった。急に決まったらしく、もう、K市を離れているらしい」
[main] 担任の先生 : 「先生も何も聞いていなかったから驚いているんだが……そういうことになった。放課後、楚山の机は片づけるから日直は残っていてくれ」
[main] 玖珂 ゆかり : 目を伏せたまま、耳だけを向ける。
[main] GM : 少しだけ、驚きの声があがった。
[main] GM : 急な別離を悲しむものはいなかった。ただ一人だけを除いて。
[main] 楚山 隣子 : たったこれだけが楚山隣子の残した足跡だ。
[main] 担任の先生 : 「それじゃあ、出席確認」
[main] 担任の先生 : いつも通り、淡々と読み上げる。一人ずつ。名前を呼んで、応えて。その繰り返し。
[main] 担任の先生 : 「玖珂ゆかり」
[main]
玖珂 ゆかり :
「はい」
顔を上げて、毅然とした声で返事をする。
内心を飲み込んで。玖珂家の娘として。
[main] GM : 彼は──その内心に気付くことはない。いつも通りの作業を行っているだけゆえに。
[main] 担任の先生 : 「稲倉紫信。……………あれ?」
[main] 担任の先生 : 「休みか?連絡は入ってないけどな……誰か、稲倉の連絡先知ってるやつ、いるか?」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……お馬鹿。いけず。あんぽんたん」
それでも、その罵倒を吐いてしまうのは、堪えられなかった。
[main] GM : 誰も声をあげなかった。
[main] 担任の先生 : 「誰も知らないなら仕方ないか……」
[main] GM : その後は、恙なくHRは進行した。
[main] 担任の先生 : 「それじゃ、今日もちゃんと授業を聞いて勉学に励むように」
[main] GM : 先生が出て行って、1限目が始まる前のわずかな談笑の時間が始まって。
[main] GM : 皆が、日常に戻っていく。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ED:1-2 シーンプレイヤー:稲倉紫信 他PC登場:玖珂ゆかり
[main] GM : それは昼休みの、お昼ご飯の最中だった。突然、がらりと扉が動く音がした。
[main]
稲倉 紫信 :
「……………………………おはようございます」
目に──隈をびっしりと作って。やって来た。
[main] 玖珂 ゆかり : 目を丸くする。何かを言いかけて、飲み込む。結果として口をぱくぱくしてしまった。……はしたない。
[main]
玖珂 ゆかり :
そうやって、ようやく振り絞れたのは。
「……よかった」
そんな、安堵の吐息だった。
[main] GM : クラスの誰かが、もう昼だぞと呼びかけた。
[main]
稲倉 紫信 :
「寝坊ってことで…………」
昨日、一緒に隣を歩いたゆかりなら気付けるかもしれない。少し、足取りがふらついてた。
[main] 玖珂 ゆかり : 「……お怪我は大丈夫ですか?」と耳元で囁きましょう。
[main] 稲倉 紫信 : それは完全に寝坊だろ、とそんな声を掛けられながら自分の席にまでやってきて、席に着いた。
[main]
稲倉 紫信 :
「ああ、怪我は大したことないよ。俺にとっての怪我は動けるものか動けないものかのどちからしかないし」
座るなり、ゴン、と机に勢いよく突っ伏す。
[main] 稲倉 紫信 : 「動けてるなら問題はないってことになる」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……問題ないの基準がおかしくはあまりせんか?」むぅ、と。
[main] 稲倉 紫信 : 「そういう身体だからさ。今更、戻すわけにもいかないし。戻せるのかも、知らないけど」
[main] 玖珂 ゆかり : 「ともあれ、良かったです。……紫信さんまで、消えてしまったのかと」
[main]
稲倉 紫信 :
「ん、ああ」
そうか、そういえばそのことまでは支部長も、俺も、説明はしていなかった。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺もそうなるかと思っていたんだけど。支部長が稲倉君、学校は?ってさ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……そうなるかもと思っていた?」何言ってるんですか貴方は、といった感じに目を細める。じとー
[main] 玖珂 ゆかり : 「終わったからはいさよなら、とでも?」
[main]
稲倉 紫信 :
「赤い月の件は無事に……」
結局、被害者は出なかったからUGN的には無事に、だ。間違いなく。
[main]
玖珂 ゆかり :
「……そういった言い方は嫌いです」
むにー、と紫信さんの頬を抓る。
「楚山さんのことを、なかったことにしないでください」
[main]
稲倉 紫信 :
痛みは感じない、そういう身体だからだ。彼女が手加減しているのか、そうでないのかも分からない身だ。
「彼女は……冷凍保存することになったよ。ジャームの治療法は、今はまだない。けれど、それはあくまでも今の技術では不可能、ということにすぎない」
[main]
玖珂 ゆかり :
堪えていない様子に、ぷんすこしながら指を離す。
そして、冷凍保存という言葉に。
「……です、か。でしたらまたいつか……楚山さんにお会いできるのでしょうか」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……あまりに遠かったら、中学生の楚山さんに対して、私がお婆ちゃんになってしまいますね」
[main] 稲倉 紫信 : 稲倉紫信はUGNチルドレンだ。生粋の。ゆえにジャームの処理方法を気に掛けたことなどない。殺すのも、冷凍するのも、同じことだ。
[main] 稲倉 紫信 : けれど。
[main] 稲倉 紫信 : 「ああ、いつかまた。必ず」
[main] 稲倉 紫信 : 「だからそれまでゆかりさんは生きないといけない」
[main]
玖珂 ゆかり :
「……楚山さんを起こす時には、呼んでくださいね」
それが、唯一言える、ゆーじーえぬとの繋がり。
[main] 玖珂 ゆかり : 「長生き、致しますとも」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……貴方も、ですよ」
[main] 稲倉 紫信 : 「…………俺も?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい。紫信さんも、目覚めた楚山さんを叱ってあげなくては」
[main] 稲倉 紫信 : 「叱る」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい。あれだけ随所に迷惑をかけたのですから。叱って、反省していただいて。……それから、おはようございますと」
[main]
稲倉 紫信 :
「……大変な作業になりそうだ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「はい。ですから、勝手に居なくなっては駄目ですよ?」
[main] 玖珂 ゆかり : 「紫信さんは、ふらっと消えてしまうような、そんな気配がいたしますから」
[main] 稲倉 紫信 : 困ったような表情しかできなかった。死にたいと思っているわけではない。けれど生きたいと思う理由もとくに持たない生だったから。
[main] 稲倉 紫信 : ぽりぽりと頬を人差し指で掻く。何かを誤魔化すように。
[main] 稲倉 紫信 : 「チルドレンって、まあ、大体そんなもんだと思うよ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……チルドレンの方々の、そういうところは嫌いです」
[main] 稲倉 紫信 : 同じ研究所で育って、実験体になって、その時から既に生死不明の別れを何度も経験している。あの研究所を生きて、チルドレンの身分を与えられて共に外に出られた仲間の内、一体どれだけと再会が叶うのだろう。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺達自身がそうあれかしと思ってそうなったわけでもないけれど。受容しているのも事実では、ある」
[main] 稲倉 紫信 : 「ゆかりさんには……いや、”普通に”日常を生きて来られた人達からすれば。俺たちはとてもとても異常なんだろう」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……そのように、異常などと、自分を卑下なさるところも、好ましくありません」
[main] 玖珂 ゆかり : 「私を“普通に”生きてきたと、どこか壁を作っているところも」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……いえ。紫信さんのような方々と、同じように立派に働けていないというのは分かります。のうのうと平穏に生きてきたというのも。チルドレンの方々の気持ちや生き様を、分かる、と安易に言えるわけがありません」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……それでも。だからこそ。皆様に襟を開いていただきたいと。……そうしても良いと思っていただける存在となるべく、精進してまいります」
[main] 稲倉 紫信 : 「俺は、だからこそ」
[main] 稲倉 紫信 : 「普通に生きられる人には普通に生きて欲しいと思ってるよ。ゆかりさんが、それをただ受け入れるつもりはないというのも、よく分かったけど」
[main] 稲倉 紫信 : 「これは能力が足りてるとか、足りてないとかの話なんかじゃあないんだ」
[main] 稲倉 紫信 : 「君には、普通の身体があるんだから。誰にも弄られたことなんてない、身体が」
[main] 稲倉 紫信 : 「いいじゃないか。戦うのなんて、傷付くのなんて、そのために散々弄られた俺みたいな存在だけで」
[main]
玖珂 ゆかり :
「────」
その、ある種の明確な拒絶。安易に踏み込むことは許さないと言わんばかりの。
そこに何かを言えるほど偉くはない。文句を付けられるほど立派ではない。
だから、せめて。
「……そうやって傷付く貴方を、見たくはない。私の我儘です」
[main] 玖珂 ゆかり : 「……知りませんでしたか? 私は、箱入り娘の我儘お嬢様なのですよ?」
[main] 玖珂 ゆかり : そう言って、悪戯気に微笑んだ。
[main] 稲倉 紫信 : 「……箱入り娘なのは、昨日知った」
[main] 稲倉 紫信 : 軽く、溜息をついた。嫌気のあるものではない。
[main] 稲倉 紫信 : 「俺も、ゆかりさんが傷付くことは、嫌かな……」
[main] 玖珂 ゆかり : 「その気持ちが、私が抱いているものと同じものです。勉強になりましたね?」
[main] 稲倉 紫信 : 「盾にもならせてくれないしなあ」
[main] 玖珂 ゆかり : 「身を挺して守る、だなんて物語の中の悲劇だけでよろしいのです。現実はお互い協力して障害を乗り越えるべきなのです。一人の犠牲などでは物事は解決しないのですから」
[main]
稲倉 紫信 :
「……」
彼女の言葉は、全く正しい。けれどもそれを肯定するわけにはいかないから黙ることにした。
[main] 稲倉 紫信 : それを認めることは──彼女に、力になって欲しいと思っていると認めることになる。
[main] 稲倉 紫信 : それは出来ない。個人的感情でもそうだし、組織に属する者としてもだ。
[main] 稲倉 紫信 : 答えの代わりに、再度机に突っ伏した。腕を枕代わりにして、目を閉じた。会話を勝手に打ち切るために。
[main]
玖珂 ゆかり :
「あ、逃げましたね。こらー!」
といった声が頭上から降ってくるでしょう。
[main] 稲倉 紫信 : あれから一睡もしていない身体は、やっとの休息をすぐにでも受け入れようとする。
[main] 稲倉 紫信 : 降り注ぐ言葉も、無視した。どうせ──無理に叩き起こすなんてしやしない。傷付くところを見たくないと言ったのは彼女自身なのだから。
[main] 玖珂 ゆかり : むくれながらも寝落ちる紫信さんにタオルケットをかけましょう。
[main] 稲倉 紫信 : すぐに──穏やかな寝息を立て始めた。
[main] GM :
[main] GM :
[main] GM : ED2 シーンプレイヤー:黒耀真澄
[main]
GM :
夜。昨夜の事件の処理の全てがようやく終わり──たばこを吸いに屋上に出た。
1本目を吸い終わったところで、見計らったように、スマホの着信音が鳴り響く。
[main] 霧谷雄吾 : 「お久しぶりです。”バックインブラック”」
[main] 黒耀 真澄 : ───着信画面の名前を見て苦笑した。彼、ひょっとしてどこかから見下ろしているんじゃないかな、ここのことを。
[main] 黒耀 真澄 : 通話ボタンを押す。ゆっくりと耳元へ端末を近づけた。
[main] 黒耀 真澄 : 「それは監察部局員だった時のコードネームですよ、霧谷日本支部支部長」
[main] 黒耀 真澄 : 「今じゃそう呼ぶ者は誰もいない。あなた以外に」
[main] 霧谷雄吾 : 「おや、そうでしたか?では名前でお呼びしましょうか。黒耀K市支部長」
[main] 黒耀 真澄 : 「───ええ」
[main] 黒耀 真澄 : 「あなたがここへ僕を送り込んだ理由のひとつ目くらいは果たせたようで」
[main] 霧谷雄吾 : 「ええ、報告書は拝見させて頂きました。いつかこの日が来るとは思っていました。特に、玖珂家現当主の妹君、玖珂ゆかりさんがオーヴァードに覚醒してしまったとあなたから報告があってからは。想定を遥かに飛び越えて早かったですが」
[main] 黒耀 真澄 : 「ま、そうでしょうな」
[main] 黒耀 真澄 : 玖珂ゆかりがオーヴァードに覚醒したというのはあらゆる方面にとって寝耳に水の事態だったろう。
[main] 黒耀 真澄 : UGNにとっても、それ以外の組織にとっても、もちろん玖珂家にとっても。
[main] 黒耀 真澄 : かく言うこの黒耀真澄だってそんなことは予見などしていなかった。彼女にも言った通り、オーヴァードへの覚醒とは交通事故のようなものだ。
[main] 黒耀 真澄 : ある日前触れもなく窮地は降りかかり、それに応じるように覚醒したとしてもそれを拒否する権利さえない。
[main] 黒耀 真澄 : 「語弊を恐れず言えば、今回の一件は“たかだかこの程度の出来事”だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「波は押し寄せてくるでしょう。待った無しに」
[main]
霧谷雄吾 :
「やはり、あなたにK市支部を任せてよかった」
その言葉に、安堵の表情を見せる。スマホ越しだが。
[main] 霧谷雄吾 : 「その通りです。形はどうあれ、UGNは玖珂家との結びつきをさらに深めた。まだ、決して強い結びつきとは言えません。いえ、だからこそ」
[main] 霧谷雄吾 : 「我々の間では動揺が生まれざるを得ません。未だ決して友人となれたわけではないのですから。その間隙を突こうとする者は必ず、現れるでしょう」
[main] 黒耀 真澄 : 微かに通話口から漏れ聞こえた吐息に苦笑した。無線の繋がる彼方、きっと彼のいる局長室で彼が表情を和らげているのが目に浮かぶ。
[main] 黒耀 真澄 : 君はいささか人を信用しすぎるな。あいも変わらず。
[main] 黒耀 真澄 : 「コントロールの効きづらい玖珂家の御当主と違いその妹君、おまけにオーヴァードへ覚醒したてとあれば惑わす方法なぞいくらでもある」
[main] 黒耀 真澄 : 「僕がもしUGNの急進派やゼノス、それに類する組織に属していたとしても、もし玖珂家の切り崩しを狙うとしたら当然彼女だ」
[main] 黒耀 真澄 : 「備えは僕なりに進めているつもりですが……そろそろ応援のひとりやふたり、都合をつけてもらえないものですかねぇ」
[main] 霧谷雄吾 : それには曖昧な笑みを返した。
[main] 霧谷雄吾 : 「それは……申し訳ありません。中々、エージェントの都合がついていなくて。派遣の準備自体はこちらでも行っているんですが」
[main] 黒耀 真澄 : 「でしょうね」
[main] 黒耀 真澄 : 微笑んだ。この要求について回答をここで口にできないのはお互い理解している。端末の通常回線など〈ブラックドッグ〉にかかれば一発で盗聴できてしまう。
[main] 黒耀 真澄 : 玖珂家という因子の存在によって重要性が高いはずのK市支部に稲倉くんしかエージェントを送り込めないなどというのは、UGN内部にも霧谷雄吾とは別の思惑が蠢いている告白と同義だ。
[main] 霧谷雄吾 : 「何かK市で大きな動きがあれば──いえ、これは失言でしたね。忘れてください」
[main] 黒耀 真澄 : 「あればね、あれば………」
[main] 黒耀 真澄 : 「………しばらくは経過観察ですな。もし“敵”がいるとして同じことを考えていることでしょう」
[main] 黒耀 真澄 : 「玖珂ゆかりというオーヴァードの価値を計っている」
[main] 黒耀 真澄 : 「ま、何か分かればまたご連絡します」
[main] 霧谷雄吾 : 「お願いします。くれぐれも、お気をつけて」
[main] GM : 通信が切れる。
[main] 黒耀 真澄 : 「………………………」
[main] 黒耀 真澄 : 煙草を取り出した。咥えて、火を点ける。
[main] 黒耀 真澄 : 心もとなく立ち上った紫煙は夜闇に紛れてすぐに見えなくなる。今日は生憎の曇り空で星はおろか月さえ拝めない。
[main] 黒耀 真澄 : 夜風は冷たく骨に染みるようだ。4階建ての古びたビルの屋上、その欄干に身体を預けて地上を見下ろした。
[main] 黒耀 真澄 : 例え4階からの高さでも俯瞰からの景色は普段歩き慣れている道がまるで知らない土地の道のようだ。とりとめもなくそう感じ、今回の一件について連想した。
[main] 黒耀 真澄 : 今回の件を経た玖珂ゆかりにとって、世界はどう見えるようになったのだろう。
[main] 黒耀 真澄 : 動じず全く変わらないだろうか。それとも自分の住んでいる世界が薄氷の上の危うい秩序でしかないと知って見方が変わったろうか。
[main] 黒耀 真澄 : 必ず彼女は再び渦中へと引きずり込まれる。これは絶対だ。残念ながら玖珂ゆかりは本人の意志に関わりなく、玖珂家というゲームの重要なプレイヤーである。
[main] 黒耀 真澄 : 口さがないものはオーヴァードをさしてこう呼ぶことがある。“裏切り者”と。
[main] 黒耀 真澄 : 玖珂ゆかりは何を裏切り、あるいは何に裏切られたのだろうか。
[main] 黒耀 真澄 : 友人か。玖珂家か。UGNか。現実か。それとも。
[main] 黒耀 真澄 : どちらにせよ、彼女のこれまで通りの生活は間もなく終わりを告げるだろう。社会の、現実の、世界への見方も変わらざるを得ない。
[main] 黒耀 真澄 : その時彼女は何を見出し、どんな道を選ぶことになるのだろうか。
[main] 黒耀 真澄 : ────とりとめもない思考だよ。言ったはずだ。とりとめもないんだ。それであの子がどうしようと、何者になろうと、僕は僕の役目を果たすだけだ。
[main] 黒耀 真澄 : ただ、僕は嫌味な男だろうが。ひとりの大人として、玖珂さんや稲倉くんのような若い子にはなるべく望ましい未来があって欲しいと思っているのも間違いではないんだ。
[main] 黒耀 真澄 : 柄にもなくね。
[main] 黒耀 真澄 : ………短くなってきた煙草の火を携帯灰皿に押し付けて消した。
[main] 黒耀 真澄 : 踵を返す。ビルの屋内に入れば再び現実が僕を待っている。
[main] 黒耀 真澄 : きっとそう遠くない内にまた忙しくなるだろう。きっと七面倒なことになるだろうが、願わくばなるべくスマートに片付いて欲しいものだ。
[main] 黒耀 真澄 : 夜風に巻かれて瞬く間に残り香さえ残さない、煙草の紫煙のようにさ。
[main] GM :
[main] GM :
[main]
GM :
これにて自爆支部キャンペーン1話:First Step/The Ephemeral Actor
終了です!