二次元裏@ふたば

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901783 B25/11/23(日)21:28:20No.1375546321そうだねx2 22:28頃消えます
 シュウジはあっさりと帰ってきた。予告もなくいきなり帰ってきたからビックリした。
―――幸せだった。
 シュウジとの再開。此処に二時間尺ほどの感動のドラマがあれば、テレビの前のみな様にも納得して貰えると思うのだけど。そんなドラマは現実には存在しない。想い人は突然返ってくるものなのだ。わたしの経験則ではそうなってる。

「うん、元気にしてたよ、わたしはいつだって元気だよ」

 答えた。眼の前にいるシュウジに恍惚と惚れながら答えた。あの日、イズマコロニーの高架下。 キラキラという名のグラフティが見守る中。出会ってからずっと惚れているのだ。キラキラだ。
「ボクは元気さ、あの時。マチュが口づけてくれた。あの瞬間から刻(とき)が止まっているよ」
 シュウジは答える。あの黒く、何もかも吸い込んでしまいそうな瞳はもう姿を隠している。澄んだ赫い瞳がわたしを見つめてくれている。
「ボクはあの瞬間のままさ、マチュ達の世界はちょっと時間が経ったようだね」とシュウジ
「うん、『ちょっと』、ちょっとだけね…わたし18歳になったんだよ!」

「お誕生日を迎えたんだね、おめでとうマチュ」
125/11/23(日)21:28:43No.1375546500+
 その時、終末装置と呼ばれていた彼は、剥き出しの肉体で赤い髪を揺らす彼女の躰(からだ)を抱きしめていた。そこに終末装置らしい恐ろしさはなく、ただ等身大の17歳男子青年の姿がそこにあった。うれしかった。
「ありがとうシュウジ、わたしぃ?ちょっと年上になっちゃったかな?」
「そんな事ないよ、ボクはマチュと同じ世界で生きる事に決めたんだ、キミとボクは同じ刻(とき)を刻んでいる。同い年さ、もうこの時間軸から離れるつもりはないよ。」
「ダメダメ、別の世界なんて絶対いっちゃダメ!」怒るわたし。
「もちろんさ、『愛』は不変。不変なんだ。どんなに離れていても、別の宇宙にいても、別の世界にいても。『愛』だけは不変なんだ。ボクはその愛を知った。マチュ、きみのおかげでね」
225/11/23(日)21:28:56No.1375546635+
「『愛』って、そんな立派なものじゃないよ」
「いや立派だよ」シュウジが耳元で呟く。わたしより少し、いやかなり大きい肩でマチュを抱く、すこし背を丸めて、わたしの躰を抱き寄せて。耳元で囁いてくれる。うれしい。
「マチュの愛でボクは目覚めたんだ。『愛』は生命が生命たる所以さ、ありがとうマチュ。この世界にボクを見つけてくれて。もう彷徨う必要がない、マチュがいるからね。」
「そうだよ、これからはずっとわたしと一緒にいようねシュウジ」
 涙が溢れてきた。悲しくないのに、嬉しいのに。涙が溢れてくるんだ。なんだろう、感情が混じり合ってどう表現したらいいのかわからなくなってるのかな?感情の波が押し寄せて。涙として表現されている。こういう時、こういう感情をどう顕(あらわ)せばいいのかぁ。もうちょっと学校で勉強しておけばよかった。国語なんて適当に済ませちゃったから言葉が思いつかないや
325/11/23(日)21:29:07No.1375546785+
「マチュ、泣かないで」
 シュウジが躰をギュと抱き寄せる。男の子らしい強い力を感じた。「もう離さない」とでもいいたげな力だった。離れていったのはシュウジのくせに!
「うん、ゴメンねシュウジ。けど、うれしくて」
「わかっているよ、マチュの気持ちはボクに伝わっている。ほら―――」
 視界は光に満ちている。翠色の海にお日様の光が広がるような空間に満ちていく。

 キラキラだッ!

 シュウジとわたしだけのキラキラだッ!
425/11/23(日)21:29:23No.1375546938+
「ぜくのゔぁ」とかそういうむつかしい言葉は知らない。シュウジとわたしだけの世界。
キラキラが広がっていた。何時ぶりだろうなぁキラキラ―――。おぼえてないや。
「マチュとこうして同じ世界が見える。この世界が恋しかったんだ。もう手放さないよマチュ」
「うん、そうして。手放しちゃ絶対ダメだよシュウジ。ずっといっしょだよシュウジ」
「そうだね、ずっと一緒にいようねマチュ」
「わたし、シュウジのおよめさんになってもいい?」
 ナニ言ってるわたし!?およめさんってナニよ。もう脳みそで言葉を選んでいない。
 心で、肉体で、そしてキラキラで言葉を紡いでいる。キラキラが『およめさん』という単語をひねり出してしまったのだ。しょうがない。

「うん、番(つがい)になろう。僕達は出会ってしまったのだ。これから一生、番だよ」

 少年らしいあどけなさが残る17歳下らの求愛の言葉がそれだった。
525/11/23(日)21:29:54No.1375547240+
『番(つがい)』―――好き。番っていう響きがもうすき。
「僕らはもう番だよ、一生離さない。この世界に出会わせてくれたララァに感謝しないとね。ありがとうララァ」
「そうだね、ありがとうララァさん!」
 ララァおねえさまに一瞥の謝礼を述べた後、すぐさま唇を重ねた。
「好きだよマチュ」
「シュウジだいすき、ぜったいはなさない!」
 小鳥の囀りのようなささやかな口づけだったが、確かなものであった。
625/11/23(日)21:30:04No.1375547320+
ここに、「シュウジのおよめさん」が誕生する。

 ヒゲマン達がもてはやした「ニュータイプ」の物語は、この少年少女の再開によって終幕する。
 これから始まるのは、少年少女による夫婦善哉めいた物語。

 小さな恋のメロディである。

 60億年ぶりのアダムとイブが此処に再会する。
725/11/23(日)21:34:32No.1375549806そうだねx4
続きはwebオンリーので!
11月29〜30日に行われるシュウマチュwebオンリー【KIRAMAV fes】に参加します。
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タダで読めるよ。新婚初夜程度の軽い濡れ場があるからR-18だよ
ちょっとエッチだよ。みんな読みにきてね
825/11/23(日)21:37:06No.1375551349+
シュウマチュ助かる
925/11/23(日)21:42:58No.1375554404そうだねx3
閃光弾助かる
1025/11/23(日)21:46:04No.1375556188+
閃光弾だ!
1125/11/23(日)21:50:57No.1375559111+
閃光弾ももうすぐ1周年か
1225/11/23(日)21:53:15No.1375560388そうだねx1
あなたのような人がいるからこそ摂れる栄養がある
ありがとう
1325/11/23(日)21:56:15No.1375561803+
みんなもシュウマチュ書こうね
1425/11/23(日)21:57:03No.1375562132+
はよ何かしら展開しろ
割とすきやは良かった
1525/11/23(日)22:00:58No.1375563904+
すき家まだ言ってないや
1625/11/23(日)22:10:10No.1375568154+
シュウマチュはいい
いずれ癌に効くようになる


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