神浜 ガンダムベース神浜が作られて以来ガンプラバトルの大手となり、ファイターとビルダーの双方がこの街にやって来るようになった 「……」 「もうすぐ着くよ、環さん。」 そんな神浜に向かっている二人の少女、環いろはと黒江 「うん……」 探し物を探しに来た二人は、大きな陰謀に巻き込まれるのだった!! 「わぁ!?」 電車から降り駅から出てきたいろはは遠くに見える大きく白いロボット、1/1ガンダムの像をみて驚いた 「凄いよね…あれが動くらしいし……」 「動くの!?」 黒江とそんな風に話しながらいろはの探し物を探し始めようとした時だった 「そこのお二人さん!神浜に来たって事は、ガンプラ目当てですね!」 緑髪の鋏のような髪飾りを付けた人が二人に話しかけてきた 「がん…ぷら?」 「えぇっと…私達は探し物を探しに来ただけで…」 ガンプラを知らないいろはとやんわりと断ろうとした黒江は 「まぁそう言わずに!見てるだけでも楽しいですよ~」 鋏の髪飾りをした少女に手を掴まれガンダムベース神浜に連れて行かれるのだった 鋏の少女に連れられてガンダムベース神浜にやって来た二人 「凄い…!」 そこは限定品一般品関係なくガンプラが所狭しと置かれており、それらを求めてやって来た人で溢れかえっていた 「お二人はこちらから入ってくださいね~」 鋏の少女に案内され、倉庫に入っていく二人 「…あの、流石にまずいんじゃ」 「店員特権です!」 「………これって」 店員でもないのに倉庫に案内されて流石に駄目なのではと店員に言うが店員の少女はオッケーを出している横で いろはは目の前に置かれているガンプラを手に取っていた 「EGストライクですね!…ライトパッケージなので武器はアーマシュナイダーのみですが----」 店員さんが説明している声はいろはには聞こえていなかった (これ…誰かと……) 何かが引っかかるいろはは 「あの…これ買います!」 「毎度あり!」 ストライクを購入したのだった 「では早速組み立てましょう!…と、初心者でしたよね?」 「はい…」 「大丈夫だよ環さん、ガンダムベースには組み立てるための道具もいっぱいあるから」 店員といろ黒は倉庫からガンダムベースの方に移動しツールの類を見るが 「…高い」 「……まぁ学生には高いですよね…しょうがありません!!」 店員さんはチラシを持ってきていろはと黒江の前に置いた 内容は 「店員とのガンプラバトルに勝てれば」 「ニッパーとやすりをプレゼント?」 「はい!ここにも組み立てコーナーがありますが、ツールは自分で持っていた方が色々都合がいいので!私との勝負で勝てたらツールプレゼントです!」 「…えぇぇぇぇ!?」 いろはの初バトルが決まった瞬間であった 「で、でも!ガンプラ自体が初めてで」 「私がしっかりレクチャーします!」 「うぅ…バトルも初めてだし」 「大丈夫です!皆最初は初心者です!!」 店員さんはいろはを逃す気は無いようだ 両手でしっかりいろはの手を握った店員さんに連れられて いろはと黒江は組み立てコーナーに連れて行かれた 「そういえば…黒江さんのガンプラは?」 いろはは黒江に尋ねると 「えっと…これ…」 購入済みのガンバレルストライカーを鞄から出していろはに見せる 「環さんのサポートに回れるかなって…」 「黒江さん!手伝ってくれるの!?」 「うん…私も初心者だけど…」 そのまま二人はガンプラ作りの基本を教えてもらいながら… 「出来た!」「こっちも!」 いろはと黒江のガンプラが出来上がった 「ふっふっふっ…では次はバトルです!!、さぁ行きますよ!すぐ戦えますから!」 バトルフィールドが設置されている大きなエリアにやって来た三人 「次のバトルは無敗のやちよVSチームかもレのバトルよぉ~」 銀髪の女性が大きなモニターを指しながら次のバトルの案内をしている 「あっちも盛り上がってますね~、流石神浜最強ファイター…あ!お二人はこっちです」 バトルフィールドの隅っこに連れられ 「まずはそこにガンプラをセットしてください、お二人はカードが無いのでゲストログインで--」 店員さんに説明してもらいながらバトルの準備を済ませ 「最後にこのレバーを握ったら…」 「わぁ!?」 互いのガンプラのスキャンが終わり、目の前のフィールドに表示される ゲストファイターVSファイター:Mabayu そう短く表示され 戦いが始まる 「先制させてもらいますよー!!」 まばゆはそう言ってスラスターを全力で吹かせていろはと黒江に近づいてくる 「早い!?」 「環さん!3番のスロット!!」 「えっと…これ!」 ガンバレルストライクはビームライフルで攻撃するが まばゆの緑色のブリッツは軽々とよけて接敵する 「がら空きですよ!!」 ブリッツは右手のビームサーベルでガンバレルストライクのビームライフルを破壊し爆発させる 「きゃぁああああああああ!?」 「ーッ!?いない!!」 爆発に気を取られているいろはの後ろでまばゆを探す黒江だが、ブリッツは居なくなっていた 「…何処!!」「ここですよ!!」 背後からブリッツが姿を現し、ランダートを二本射出しようとするが 「させない!!」 ガンバレルを展開し背後への攻撃を始める 「良いカンですね!!でもその程度じゃ止まりませんよ!!」 しかしブリッツは止まらず、ランダートが放たれ ガンバレルストライカーとストライクの左腕を貫く 「出力が…上がらない!?」 「環さん!ストライクパックを外して!」 パニックになっているいろ黒にブリッツが近づいて行き 「3割引きにはしますね!!」 ビームサーベルを振るう 「とにかく全力で体当たりをして!!」 「!はい!!」 何処かから聞こえてきたアドバイスを頼りにいろはは全力で体当たりをする 「わわ!?…ですが!!」 ブリッツは体勢を立て直し射撃しようとするが 「黒江さん!!」 「うん!」 ガンバレルがストライクから外れ、ブリッツの右腕に向かって飛び 「あ、駄目ですねこれ」 見事命中しブリッツは右腕を失った 「これで武器は無いはず!!」 いろははアーマーシュナイダーを装備し 「やぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」 ブリッツのコックピットを貫いた 「母さん…僕の……ピアノ……」 バトルが終了し、システム音声がいろはが勝ったことを伝える 「勝てた…?」 「勝てたんだよ!環さん!!」 「……やったぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 いろはと黒江はニッパーとやすりを手に入れて、帰路についていた 「環さん…探してる物を探せなかったね」 「そうだね…でもね、無くしたものに近づいた気がするの」 えっ?と黒江が言っている横で、いろははストライクを懐かしそうに見つめながら続ける 「このガンプラがあれば、無くしたものを見つけられると思うの!……黒江さん、一緒に戦ってくれる?」 「もちろん、環さんと一緒なら!!」 二人のファイターは、いつかまた神浜にやって来るだろう