エアライダー来るんよ…！

真人':(どこだ…どこに居る…っ！？)
息を殺し、気配を限りなく消して周囲を確認する
路地裏には太陽の光は届かず、薄暗い
排気ダクトから流れる湿度のこもった空気がねっとりと体を包んでいる
真人':…集中しろ、集中………
目を閉じて感覚を研ぎ澄ます
相手とて生き物、必ず動きがある筈……

真人':(っ！見つけたぞ！)

排気ダクトって

ネズミの駆除でもしてるのか

少女:むぎ〜！良かったぁ！無事だったんだね！
むぎ:にゃーん
焦茶の猫を抱きしめて笑みを見せる少女
対する猫は少々鬱陶しそうだったか…まぁ逃げ出す方が悪いだろう
真人':にしても新しい首輪にしようとした途端逃げ出しちゃったとは…
少女の親:そうなんです〜、この子首輪が大嫌いで…
むぎ:にゃーん！
そうだそうだ！と訴えるむぎ
だが首輪にはGPSが取り付けられてる為、今後この子から首輪が外れる事は無いだろう…哀れむぎ
少女:
1.おじさん
2.お兄さん
dice1d2=2 (2)ありがとう！

お兄さん！

真人':おう！今度は迷子になるんじゃないぞ？
少女:？迷子になったのはむぎだよ？
少女の親:どっちもよ…
むぎが逃げたのを追った少女も行方知れず
途方に暮れた母親を見かけた黒羽根が連絡してくれたお陰でなんとかなったが…
少女:お兄さん、黒い服のお姉さんは？
真人':あのお姉さんは用事があるからって先に行っちゃった
少女:そっか…もし会えたらお礼伝えてくれる？
真人':ん！勿論、お兄さんの知り合いだからね
少女の親:本当にありがとうございました…あのフードの子にも何とお礼をしたらどうか…
真人':お気になさらないで下さい、彼女もお礼の言葉だけで大丈夫だと思いますし…

若く見られてよかったの〜

黒羽根の子はモブ羽根なのかな…

少女:ばいばーい！
母親に猫を抱えて貰い、少女は手を振って帰路へ着く
真人':今度は離れ離れになるなよー！………ふぅ
その姿が見えなくなるまで見送った後、溜息をつく
最近色々あり過ぎて感覚が麻痺してしまいそうになるが、こうした細かな出来事がなくなったわけでは無いのだと
AH:『何溜息吐いているんですか？』
真人':別に、なんでもないよ
プレシア:溜息を吐くと幸せが逃げていくわよ？
真人':はいはい…

お母さんなにやってんですか

プレシア？！

真人':………ん？

しれっと

なんでって思ったけど本当になんで？？？

真人':貴方は…
カジュアルな格好の上に白衣を着た女性に目を凝らす
何処ぞの金の閃光に似た顔立ち、髪型の女性はやれやれと顔を左右に振る
プレシア:貴方随分と派手にやったそうじゃない、フェイトが警戒するのも無理はないわね
真人':プレシア・テスタロッサさん…
高町なのはについて調べていた時に見た事があった
確か次元犯罪者で、現在は高町なのはの故郷の地球で暮らしてる筈の相手だが…
プレシア:さんを付ける人間だとは思わなかったわ
真人':なんか今バカにされた気がする

フェイトの母親ってのは分からんのか

真人':で、なんで貴方が此処に？
プレシア:アストレアハートのメンテナンス、ハナミに頼まれたのよ
相変わらず人をこき使う子ね全く…と諦めとほんの僅かに怒りの表情を見せる
真人':…自分でやれますよ
AH:『お断りします』
それにそういう事はルーチェに頼めば良い…という訳にもいかないのが実情
フォーミュラシステムを搭載したアストレアハートはちょっと前の戦いでだいぶガタが来てしまっている
ただでさえボロボロなのにルーチェにとって未知のシステムまで組み込まれているアストレアハートの整備を丸投げするのは幾ら何でも…

フォーミュラシステムどころかナノマシンまでガン積みした魔改造デバイスだからな…

プレシア:大体、私が受け取りに行くってハナミから連絡受け取って無いのかしら？
AH:『削除しました』
真人':じゃあアストレアハートの事お願いします
自信満々に言い放つアストレアハートをプレシアに手渡し、頭を下げる
プレシア:任せて頂戴、フォーミュラシステムの事もね
真人':ありがとうございます
AH:『いや何サラッと彼女に渡してるんですか我が主！？ねぇ我が主！？きーてますかー！？』
真人':
1〜3.ハナミからのメールを削除した罰だ
4〜5.ガタが来てるのは本当だし、彼女は信頼出来る相手だからな、偶にはちゃんと休め
6.がんば！
dice1d6=1 (1)

勝手に消すのはダメ！

他にも消してるメールあるのかな

AH無しか…ドミニオール持ってる？

プレシアそれにしてもこっち来ていいのかまあハナミだし

>プレシアそれにしてもこっち来ていいのかまあハナミだし
どうにかしてくれたんだろう

AH:『あの女のメールなんてどうでも良いじゃないですか！』
真人':オイコラ俺の娘をあの女呼ばわりするな
プレシア:(何となく似てるとは思ってたけど…彼が生みの親とはね…)
ギャーギャー言っているAHを他所にプレシアは魔法を使いその場から転移する
プレシア:それじゃ、ハナミに宜しく伝えて頂戴
真人':わかりました！
AH:『我が主！すぐ戻って来ますからね！絶対戻ってきますからぁぁぁぁぁ！！！』
……アイツあんなに騒がしい奴だっただろうか
とはいえ彼女の手腕ならそう時間は掛からないだろう、問題は…その後
AHが戻ってきた後の事を考えながら真人'も帰路へ着くのであった…

という訳で今日は此処まで

ごちゃ混ぜ終わった辺りだからってジェラシーに満ち溢れ過ぎだろAH

AOAにセーフティ付けられた時も一時的に主の手を離れた時も自分の代わりにハナミが主の武器になってたのがそんなに嫌か

メッセージ消すのはちょっとライン越えてない？