[main]
GM :
──C大学病院。
一件すると普通の大学病院だが、ここは時間外の『特別診療』が密かに行われていた。
[main] 水田 恭子 : 「あら、またですか……御堂さん」
[main] GM : 本来ならば、とっくに通常の外来は終わっている夜の時間帯である。
[main] 御堂晃成 : 「ええ……度々すみません……どうしても眠れなくて……」
[main] GM : 御堂晃成は、或る日から不眠症に苛まれ続けていた。
[main] 御堂晃成 : 目をぎらつかせたまま進められる前に椅子に座る。その姿は薬物を求める薬物中毒者のようにも見える
[main] 水田 恭子 : 「もしよろしければ、聞かせてくれませんか? その──あなたの見る”悪夢”について。こちらも医者ですので、ある程度のカルテは必要になるんですよ。処方するにしても」
[main]
御堂晃成 :
「は……」
思わず言葉に詰まる。俺の見ている悪夢はあまりにも……
[main] 御堂晃成 : 「……必要でしたらお話しますが、その、決しておかしな風に捉えないでいただけると……」
[main] 御堂晃成 : 「あくまで夢の話ですから……ね」
[main] 御堂晃成 : そう前置きして、ぽつりぽつりと言葉を絞り出すように語り始める
[main] GM : そして、男は狂気の眼で静かに語り出した──。
[main] 御堂晃成 : 『夢の中で目が醒めると、俺はいつもおかしな空間にいるのです。建物の中にいるようですが、周囲の壁は肉の塊のでできているようで、まるで、巨大な生き物の消化器官に呑み込まれているようで……』
[main] 御堂晃成 : 『恐れ慄いていると、ブゥン……ブゥン……と気味の悪い虫の羽音が続くのです。耳を塞いでもその音は頭の中に直接響いているようで……』
[main] 御堂晃成 : 無意識のうちに膝が震え出していた
[main] 御堂晃成 : 『はぁ……はぁ……理由はわかりませんが……海老にも似た虫のような生き物は……その羽音で俺と"友達"になりたいと……伝えようとしてるようで』
[main] 御堂晃成 : 『様々なものを見せて……来るのです……地上をおぞましい生き物が徘徊する光景や……かつては人間だったと思われる部族が……堕落して怪物のような姿に退化していく過程……を……』
[main] 御堂晃成 : うっ、と思わず吐き出しそうになるのをこらえて持参してきた水を飲む
[main] 水田 恭子 : 「み、御堂……さん?」
[main] 御堂晃成 : 「だ……大丈夫です……」
[main] 御堂晃成 : 呼吸を整え、心の中で己を鼓舞しながら再び続ける
[main] 御堂晃成 : 『生き物は、まるで俺に知識を与えているつもりのようでした。ただ、その内容はあまりに冒涜的で……』
[main] 御堂晃成 : ふとくぐもったフルートとオーボエの音色が響いてきた。それに野蛮な太鼓に合わせて理解の及ばない存在が狂ったように踊り続ける光景が続く
[main] 御堂晃成 : おぞましい宴の中心で鎮座するそれは──
[main] 御堂晃成 : 「ひっ……うわあああああ……!!!」
[main]
水田 恭子 :
「御堂さん、御堂さん……!」
慌てて近づき、背中を摩る。
[main] 御堂晃成 : 泡を吹いて椅子から転がり落ちる
[main] 御堂晃成 : 「は……はやく……薬を……!こ、これ以上は……!!」
[main] 水田 恭子 : 「その前に、1つだけ……答えてください」
[main] GM : 女医はわずかな瞬間だが、冷徹な目つきで、彼を哀れむように覗いてくる。
[main] 御堂晃成 : 意識を失わないのは俺の中にいる"友人"が善意で真実を見せてくれるからなのだろう。クソったれめ、普通の人間ならとっくに意識を失えていただろうに
[main]
御堂晃成 :
「な……なにを……」
憐れむような視線に思わず凍りつく。やはり話すべきではなかったのだろうか
[main] 水田 恭子 : 「御堂さんの夢ですが、それは……どのような場所だと感じますか? ここではないどこかの場合、多くは地球の果て、地底世界、宇宙の深淵、異世界、現実の変異のいずれだと思い込みます。あなたの夢は、どこにありますか?」
[main] 御堂晃成 : 「わから……ない……ただ……」
[main] 御堂晃成 : 「現在なのか遥かな未来なのか……現実の地球の……現実の話のように感じられるのが……」
[main] 御堂晃成 : 「とても……おそろしい……」
[main] 御堂晃成 : 友人が語る物語が、友人が見せて来る光景が、いずれも真実だとしたのなら
[main] 御堂晃成 : この世界の、いや、この宇宙の全ては───
[main] 水田 恭子 : 「わかりました。では、利き腕と反対の腕を出してください。これから、ラボナールを打ちます」
[main]
GM :
それは、バルビツール酸系の麻酔薬の一つ。静脈注射により、鎮静・催眠効果を示す。
アメリカでは死刑執行時に意識を無くす薬物として知られいた。
[main] 御堂晃成 : 「……!」
[main] 御堂晃成 : その言葉に瞬時に反応して左腕を差し出す
[main]
GM :
しめやかに注射の針がキミの腕に侵入する。
本来ならば、侵蝕率を数%は下げてくれそうな代物だが……キミの”悪夢”を一時的に遮断するくらいしか効果はないだろう。
[main] 御堂晃成 : (悪夢から逃れるために夢に逃げ込む……まったくバカみたいな話だが)
[main] 御堂晃成 : (こうするほか……ない……からな……)
[main] 水田 恭子 : 「それと、ラボナ錠を出しておきますね。これ、あまり在庫ないですから……」
[main] 御堂晃成 : 「助かります……」
[main] GM : すらすらと女医はカルテに筆を運び、鍵つきの金庫から錠剤のブリスターを取り出してくる。
[main] 御堂晃成 : 意識がぼんやりとしてきた。そう、これでいいのだ
[main] 水田 恭子 : 「では、お会計は──」
[main] GM : 医師のタブレットに表示された金額は、診察・投薬・処方にしては異常なまでの金額が示されている。
[main] 御堂晃成 : 「……桁が2つほどおかしくないです?」
[main]
水田 恭子 :
「あら、御堂さん。こちらも、相応のリスクは承知の上で特別診療を行っているんですよ」
優し気な声色をしているが、冷たい微笑を湛えたような顔をしていた。
[main]
御堂晃成 :
「……カードで」
とはいえ背に腹は代えられない。苦虫を噛み潰したような顔でそう絞り出した
[main]
水田 恭子 :
「いえ、現金でお願いします。審査会社は通したくありませんので」
どこか、彼女の口角が上がっているような気がした。
[main] 御堂晃成 : 渋々と財布の中身を確認する
[main]
GM :
裏社会の情報屋であるキミならば、時に現金しか融通か利かない局面があることは知っている。
その甲斐あり、どうにかギリギリで足りていただろう。
[main] 御堂晃成 : (そうか……さっきのクスリはそういうシロモノってことか……)
[main] 御堂晃成 : 鞄の中から緊急時のための現金袋を取り出して渡す
[main]
水田 恭子 :
「はい、お大事に。それと、効き目が薄いからとODしたら死にますからね。それ」
札巻きを長い指で数え、机の中にしまい込む。
[main] 御堂晃成 : 「ええ、気を付けます」
[main] GM : そして、女医から教わった”裏口”を使用して警備員に遭遇せずにC大学病院を後にした。
[main] 御堂晃成 : 何気ない様子で大学病院から出て雑踏へ
[main]
GM :
この街の夜は、騒がしい。
雑踏の中を多くの人が行き交い、猥雑な様はまるで香港の九龍砦めいていた。
[main] 御堂晃成 : いつもより冷たい夜風が今日はやけに心地よかった
[main] 御堂晃成 : (とはいえ財布の方はお寒くなっちまったな。どこかで仕事を探さないと)
[main] GM : 酒も食事も雑多に氾濫している夜の街を素通りしていく、素寒貧な男。
[main] GM : 空腹を凌ぎながら小走りにしていたキミは、ふと……不思議な匂いをその鼻に捉える。
[main] 御堂晃成 : 「……ん?」
[main] GM : 飢えたキミは、その甘露のような香りに誘い込まれるように裏路地の方に向かって歩を進めてしまうことだろう。
[main] 御堂晃成 : 匂いに引き寄せられるようにふらふらと路地裏へと向かう
[main] GM : そして、無意識の中で路地の奥へ奥へと進むと……気が付けば、周囲の景色はキミがたびたび垣間見る”悪夢”そのものが広がっていた。
[main] 御堂晃成 : 「…………?!?!」
[main] 路地裏の怪物 : 『くぁwせdrftgyふじこlp──』
[main] 御堂晃成 : 頭部を何かで強打されたような衝撃を感じた。さきほどまでのまどろみは瞬時に消え去りいつもの思考力が戻って来る
[main] GM : 名状しがたい何かが、凡そ人間の発する音程ではない声を上げていた。
[main] 御堂晃成 : 「待て……待て待て待て待て……俺はまだ寝てないはずだぞ」
[main] GM : ここで、御堂は衝動判定を。難易度は9
[main] 御堂晃成 : 2dx+1 メンタルはよわい (2DX10+1) > 8[3,8]+1 > 9
[main] 御堂晃成 : お、成功しましたね
[main] GM : 侵蝕率が+2D10してしまう。
[main] 御堂晃成 : 2d10+36 侵蝕率上昇 (2D10+36) > 8[6,2]+36 > 44
[main] system : [ 御堂晃成 ] 侵蝕率 : 36 → 44
[main] GM : 脂汗を額から垂れ流しても、どうにかキミは正気を保てている。
[main] GM : そして、キミは眼をごしごしと拭う。
[main] 御堂晃成 : 「クソッ……マジかよ……!」
[main] GM : すると、君の目の前には──。
[main] GM : 可憐な少女が、独り居た。
[main] GM : そして、いつしか周囲の風景もただの路地裏になっている。
[main] 御堂晃成 : 「あ……?」
[main] GM : さらは登場をどうぞ
[main] 御堂晃成 : クスリが効きすぎて寝ぼけていたのだろうか?ほっと胸を撫でおろす
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれりり♪ とぅれりり♪ …………んう?」
路地裏から見える僅かな空を仰ぎ見ながら、調子はずれの音を響かせ歌っている。
そして、ようやっとといった様子で、近づいてきた男性に気付き振り返る。
[main] GM : その少女は、ようやく……見つけることができた。
[main] GM : 失踪した”父親”以外に、己が近づいても逃げたり、叫んだりしない人間を。
[main]
愛蔵 さら :
「……!」
ぱぁっと顔を輝かせ、素足でそのまま御堂に近づく。
下から、顔を見上げるように覗き込む。じぃっと覚えるかのように。
[main] 御堂晃成 : 「……こんなところで何やってるんだ?夜も遅いしこのあたりは物騒だから一人でいると危ないぞ」
[main]
愛蔵 さら :
「にげない、きえない、さけばない……。ねぇ、あなたが」
質問が聞こえていないかのように呟き、じぃと見上げたまま、嬉しそうな輝く笑顔で。
[main] 御堂晃成 : 「お、おい……聞いてるのか?」
[main]
愛蔵 さら :
「わたしと、“あいしあう”をしてくれる……ひと?」
純粋に、混じり気のない喜ぶ色だけを乗せて、少女はただ、まばゆいほどの笑顔を浮かべる。
[main] 御堂晃成 : 「あ……?」言葉の意味が一瞬わからず硬直する
[main] 御堂晃成 : 「"あいしあう"って……まさか、パパ活か?」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ、ふふ……あはは♪」
嬉しそうに、その返事ともつかない声を返答と受け取り、嬉しそうに抱き着く。
薄い布一枚だけしか纏っていない少女の身体の柔らかさが、ダイレクトに御堂に触れる。
[main]
愛蔵 さら :
「ぱぱ……かつ?」
不思議そうな顔を。
[main]
愛蔵 さら :
「ぱぱ……おとうさんはね、いないの……。いなくなっちゃった。あなた、しってる?」
首を傾げて、少しだけ悩むような顔で。
[main]
御堂晃成 :
「……そうか、それは悪いことを聞いてしまったな」
わずかな時間でしかないがこの不思議な少女の反応から推測するに……
[main] 御堂晃成 : 「ところで、キミは何処から来たんだ?」
[main]
愛蔵 さら :
「ん……? んー…………あっち?」
なんと返事をしていいか迷い、暫し唸ってから狭い路地の人が通れぬような隙間を指して、小首を傾げる。
[main] 御堂晃成 : あまりに純粋で……無知な様子の彼女に潜入捜査したカルト教団の子供達を思い出す。閉鎖的な空間で育てられ、外の世界を知ることもなく、無知で残酷なまでに純粋で──
[main] 愛蔵 さら : その答えは曖昧で、少女自身もよく分かっていなさそうなのが、はっきりと見て取れる。
[main] 御堂晃成 : 「はぁ……仕方ない……そりゃ困っただろう」
[main]
愛蔵 さら :
「……ん? あは!」
まじまじと見られているのに気付けば、嬉しそうに笑みを溢し。
ぎゅうと、再び抱き着き、そこに御堂がちゃんといると確かめるかのように顔をうずめる。
[main] 御堂晃成 : 閉鎖的な環境で育てられ、両親が死に、親戚が引き取るのを嫌がって一人でいるのかもしれない。そう思うとほおってもおけなくなってくる
[main] 御堂晃成 : 「こら、誰かに見られるとまずい。少し離れるんだ」
[main] 御堂晃成 : 「そうだな……キミの名前は?」
[main] 愛蔵 さら : 「ん、はぁい……。ねぇ……にげないあなた。わたしと“あいしあう”をしてくれるあなた? ……あなたのおなまえは?」
[main]
愛蔵 さら :
「……あは♪ さら……あいぞう、さら」
同じ質問を、同じようなタイミングでしたことに、嬉しそうに微笑み。
少しだけ身を離してから、名前を告げる。
[main] 御堂晃成 : 「俺か?俺は御堂晃成(みどうこうせい)。晃成でいい」
[main]
愛蔵 さら :
「みどう……こーせー? ……こーせー? ……こーせー!」
名前を何度も繰り返し、舌になじませるように何度も呟き、明るい声と共に名前を呼ぶ。
[main]
御堂晃成 :
「よしよし、わかってくれたか」
少女の子供のような反応に戸惑う。きっと満足な教育も与えられてこなかったのだろう
[main] 御堂晃成 : 「それじゃあさら、ひとまずここを離れよう。さっきも言ったようにこのあたりは物騒で危ない」
[main]
愛蔵 さら :
「ん! んー……♪ ふふ、いっしょ……いっしょ!」
褒められると嬉しそうに笑みを溢し。
こくりと頷いてから、御堂の袖をそっとつまむ。
[main] GM : そうして、男は──少女と出会った。
[main] 御堂晃成 : 「どこか安全な場所に行こう。それからキミのことを教えてくれ」
[main] GM : ──それは、セカイを犯す愛とも知らず。
[main]
愛蔵 さら :
「わたしのこと? えーと、えーとね……」
なにを話したらいいだろうかと、首を捻って必死に考えながら、御堂について歩いていく。
[main] GM :
[main]
GM :
OP 夏目 街輔
夏目は登場を
[main] 夏目 街輔 : 1d10+38 登場 (1D10+38) > 10[10]+38 > 48
[main] system : [ 夏目 街輔 ] 侵蝕率 : 38 → 48
[main] GM : ──C県立S高校。
[main] GM : 夏目 街輔が三年生として所属している県立高校だ。
[main] GM : 不良学生として知られるキミの登校時間は、どうだろうか。
[main]
夏目 街輔 :
「だり……」
周囲から"そういう"目で見られていることは、もうそういうものと諦めている。
[main]
夏目 街輔 :
喧嘩を買っているのは事実ではあるし、何より、目つきの悪さは本人である俺が一番よくわかっている。
だからこそ、というわけではないが、できる限り無遅刻無欠席を貫いている。わざわざ自分から評判落とす意味もない。
[main] GM : そうして、重たい足取りでクラスに向かう。
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
無言でドアを引き、大きなあくびと共に自分の席へ向かう。
[main] GM : 札付きのキミには、誰も話しかけてこない。
[main] GM : はずだった──。そう、彼女を覗いて。
[main] 夏目 街輔 : 周囲から注目されるのをなんとなく察したが、空気を悪くしても意味ないから無視。
[main] GM : 銀色の髪をした、外国人のような顔つきの彼女だけは、キミに臆面もなくコミュニケーションを取ってくる。
[main] カノン : 「――相変わらず、不機嫌そうですね。夏目くん」
[main]
夏目 街輔 :
「んだよ、今日の授業の予習すんだから話しかけんな」
しっしと追い払おうとする。
[main]
カノン :
「ふふ、不良顔に似合わず勤勉ですね。良き事です。主は仰いました、怠惰は罪……勤勉は善、と」
何やら適当なことを言いながら、当たり前の顔をして前の席の椅子を借りて座り、その様子を眺める。
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
目の前の銀髪の女を務めて無視する。兎にも角にも胡散臭く、話を聞いて後悔した記憶は少なくない。
[main]
夏目 街輔 :
カバンから筆記用具と教科書を引きずり出し、黄色の付箋の貼ってある頁を開く。
蛍光マーカーで昨日やったことを思い出しながら文字列をなぞっていく。
[main]
カノン :
「…………いけずですね。やれやれ、夏目くんはもう少し愛嬌というものを身に着けた方が良いですよ。後輩たちを見習って下さい」
無視されれば、少しつまらなそうにつぶやきながら、前髪を弄りつつ、聞こえるように愚痴をこぼす。
[main] 夏目 街輔 : 「身につけたらどうなるんだよ、なんかくれんのか?」
[main]
カノン :
「おや、ナニか欲しいんですか?」
揶揄うネタが出来たとでも言わんばかりに、声もなく笑みを作り、ニィッと片頬を吊り上げる。
[main]
夏目 街輔 :
「個人的な希望としては木製バットなんかが好みだ、夜な夜な徘徊しながら素振りをするのが趣味なんだ。ああ、安心してくれ、将来の夢がアメリカンベースボーラーなだけの善良な市民だ」
脳のリソースを使わない適当なジョークを垂れ流す。
[main] 夏目 街輔 : 「最近は近所でだいぶ有名になってきてて練習の甲斐があったと感じるよ。昨日もお兄さんお話いいですか?っておまわりさんに話しかけられた」
[main]
カノン :
「はぁー……やれやれ、何故そう暴力に走りたがるのですか。年頃の男子生徒ともあろうものが不健全な。もう少し色を求めても良い年頃でしょうに……。おまわりさんもそれは呼び止めますとも」
大げな仕草でやれやれと肩を竦めて首を振る。
[main]
夏目 街輔 :
「おいおい俺は将来の夢が野球選手な善良な市民だぜ?お前はうちの野球部の連中も不健全と称するのか、ああ、そういう人間なんだなお前は」
シャープペンシルに持ち替え、教科書に直接細く説明を書き込んでいく。
[main] カノン : 「ふむ……。私としては健全な野球部員の何人か程度ならば、不健全な道を歩ませられるかやってやれないこともない気がしますが……。もしや夏目くんは、私にそのチャレンジをしろと仰っていますか?」
[main] カノン : 「なるほど、そういう趣味の持ち主でしたか……」
[main]
夏目 街輔 :
「5点だ」
これだからこいつは嫌なんだ。ジョークがまともに通じない、ツッコミのキレもない。もっと世の人間はアメリカンコメディを嗜むべきだ。フルハウスとかな。
[main]
カノン :
「5点満点中でしょうか?」
小首を傾げ
[main] 夏目 街輔 : 「ああ、5点満点のうち5点だ。おめでとう、免許皆伝だ、もう俺が教えることは何もない、あとは1人で道を歩んでくれ」
[main] カノン : 「師匠を置いてなどいけませんね。私は常に貴方と共に歩みますとも。主も仰いました。赤信号……みんなで渡れば怖くない、と」
[main] 夏目 街輔 : 「お、100点。さっきのはやっぱ100点満点中の5点だった」
[main]
カノン :
「不出来な弟子が師の下を離れるなど言語道断ですね。まだまだ研鑽を積ませて頂きます、師よ」
ニコリと笑みを作り
[main] GM : こうして、数少ないクラスメイトと戯れていると、担任教諭が教室にあっという間に入ってくるのだ。
[main]
カノン :
「おっと……それでは、師よ。私はこれで……ふむ、重ねて言うようですが。笑顔……少しは浮かべた方が健康に良いですよ?」
片頬に指を当て、笑みの形を作ってから、自分の席へと戻ります。
[main]
夏目 街輔 :
「笑えるようなことがあれば笑ってるよ」
筆記用具をしまい、腕を組み、担任を見据える。
[main] GM : 規律、礼──。こうして、なんでもない学園の日常がまた始まっていくのだった。
[main] GM : そうして、気が付くと夏目は屋上にいた。
[main] 石上 建 : 「……だから、……で。あ、先輩……起きてます?」
[main] GM : キミの目の前には、2人の後輩生徒がいる。
[main] 瀧本 美浪 : 「おや?お疲れですかい」
[main]
夏目 街輔 :
「…………すまん、宇宙人と交信してた。アルファケントゥリの知識を授かれたよ」
目を覚まし、ゆっくりと伸びをする。
[main] GM : 2年生の石上 建と、1年生の瀧本 美浪。本来ならば、交流を持ちえないだろう後輩たちなのだが。
[main] 瀧本 美浪 : 「それはすごい。次のテストは先輩がぶっちぎりですかね。お零れに預かりたいもんですが」
[main] GM : キミは、”刺青”をその身に宿してから”同類”との邂逅が増えている。彼らもそう、同じく異能を操る超越者(オーヴァード)らしい。
[main]
石上 建 :
「乳酸菌、足りてますか?」
ポット型の弁当箱で、揚げパン入りの中華粥を口にしている。
[main]
夏目 街輔 :
「一緒にチャネリングしてもいいが、宇宙人たちの機嫌次第だな……乳酸菌?」
立ち上がり、ラジオ体操を始める。
[main]
石上 建 :
「人間ってここじゃなくて、腸の方で幸せだとか図るらしいですよ。だから、腸内環境を整えるのがいいんだとか」
コンコンと自分の頭を突いてから、下腹部の方を指す。
[main] 瀧本 美浪 : 「実際先輩は朝早くて夜もお忙しいから、無理が来てるんじゃあ?そりゃあ我々は……無茶が出来る体ですけども」大量の菓子パンをビニール袋パンパンに持ち込んで、大口を開けて齧って消化していく
[main] 夏目 街輔 : 「受験生に無茶言うんじゃねえよ、勉強勉強勉強だ。飯食う暇ありゃ知識を詰め込んで寝る暇あったら記憶する。あと2〜3年後にはお前らもこうなんだぜ」
[main]
石上 建 :
「そんなに苦労して大学にいって、それからどうするんです? まさか、先輩が会社勤めするようには」
ずずず……と残りの粥を啜る。
[main] 瀧本 美浪 : 「健康に悪いですよそれ絶対」
[main] 夏目 街輔 : 「バカお前、良い大学入れば良い会社に行けるんだよ。俺はしっかり社会人になるの」
[main]
石上 建 :
「でも、身体検査でひっかかりません? それ」
彼の背後の方を指差す。
[main] 夏目 街輔 : 「最悪消す手術すっから良いんだよ。てか普通の企業に身体検査って項目は無いだろ」
[main] 瀧本 美浪 : 「無理して背伸びしても良い目は無いと思いますが……まぁチャンとした身分ってのは大事ですな」
[main] 夏目 街輔 : 「俺は普通に生きて普通に働いて普通に死ぬんだ。オーヴァードなんかにゃ関わらねえでな」
[main] 石上 建 : 「普通──か。お嬢、普通って何だろうね」
[main] 瀧本 美浪 : 「それが一番なのは確かですがねぇ……」
[main] 瀧本 美浪 : 「普通ってのも難しいでしょうよ。平均って訳でも無いんですから」
[main] 夏目 街輔 : 「はん、んな難しく考える必要もねえよ。バケモンじゃなくて人間として生きて人間として働いて人間として死ぬってこった」
[main] 石上 建 : 「僕にとって、山で生きていくことは普通だった。でも、その山を師に追い出されてしまって此処にいる。そうなると、僕は普通じゃないんだな。こうして、S高にいるのが」
[main] 瀧本 美浪 : 「ウチも生まれも育ちも一般的って訳じゃあないんでなんともですな。使わないのも勿体ないですが、そう決心されてるなら大したもんだ」
[main] GM : オーヴァードとしての年季の違いか、彼らはキミとは主張を異にしている。
[main] 夏目 街輔 : 「は、お前らとの価値観の違いなんか関係ねえよ。俺は俺だからな……」
[main] 瀧本 美浪 : 「まぁ……凄腕オーエルってのも居るみたいですからね。先輩の夢もそう無理じゃないでしょう」
[main] 夏目 街輔 : 「なんだよ凄腕OLって……バリキャリなだけじゃねえか」
[main]
石上 建 :
「それもそうですね。先輩、今日も昼食抜きで大丈夫です? よかったら、芒果プリン。いいですよ」
使い捨てのプラカップを取り出し、差し出す。
[main] 瀧本 美浪 : 「残業こなしつつ夜の街でも大活躍らしいですよ。……勉強するにも糖分は必要でしょうに」
[main]
夏目 街輔 :
「お、サンキュ、もらっとく。一応言うけど、俺食ってねえわけでもねえんだわ」
プリンを受け取る。
[main]
石上 建 :
「そうなると……経済的な?」
もう2つ同じものがあるようで、瀧本にも1つ配る。
[main]
夏目 街輔 :
「んにゃ、1日7食くらいになってっから、飯食う時間が合わねえの」
<超人的代謝>のせいだ。
[main] 瀧本 美浪 : 「あー……」わかるーという顔
[main] 夏目 街輔 : 「バイト代やらなんやらも飯代に消えるのは辛え、世の中金金金だ」
[main] 石上 建 : 「先輩まで、お嬢みたいな早弁を……なるほど。S高は空前絶後の早弁ブーム、と」
[main] 瀧本 美浪 : 「急にカロリーが必要になっても……周りの理解も難しいですからねぇ。それは確かに……大変ですね」
[main] 夏目 街輔 : 「親父が農家継げ大学は行くなっつうしよ、今のうちに家出て行く金貯めてえってのに……」
[main] 石上 建 : 「カロリー取りたいなら、スニッカーズとかいいですよ。確か、登山食としても勧められているとか」
[main] 夏目 街輔 : 「世の中金じゃねえって言ったやつ出てこいよ、金じゃねえか結局」
[main] 瀧本 美浪 : 「今の世は資本主義ですからね。金がパワーです」
[main]
夏目 街輔 :
「甘えの苦手」
プリンを頬張る。
[main] 石上 建 : 「なのに食べてくれてるんですね。すみません、まかないに付き合わせて」
[main] 瀧本 美浪 : 「真っ向勝負する気概の先輩はカッコいいですね。……何かあれば、相談には乗りますから」と言いつつ、(ヤクザには)頼らないだろうなという信頼感のある言葉
[main] 夏目 街輔 : 「ちょっと食うくらいは好きなんだがな、ショートケーキで胸焼けするレベル」
[main] 石上 建 : 「なるほど、憶えておきます。甘さ控えめのデザートの需要あり、と」
[main] 夏目 街輔 : 「は、晩飯何食うか困ったら相談するよ」
[main]
石上 建 :
「はい。熊猫軒、ちょっとくらいは遅くまでやってますので」
営業スマイルで返す。
[main]
瀧本 美浪 :
「たまにはウチで食っててもいいですよ」
にやりと悪い笑顔で返す
[main] 夏目 街輔 : 「俺は菜食主義者だからな、人で出汁取ってそうだから遠慮させてもらう」
[main] 瀧本 美浪 : 「ははは。そんなそんな、ははは」
[main] 石上 建 : 「そういえば、猿の肉って意外とコリコリしてるんだ。蜜柑とか主食にしていると仄かなハーブ感もあって悪くなかったのを思い出したよ。なんとなく」
[main]
夏目 街輔 :
「おいおいおい、じゃあ今度菜食主義者で出汁取ってくれよ、そうなりゃ俺でも食える。俺の信じてる神様だって許してくださるだろうよ。おお神よ」
プリンのカップをぐしゃりと握りつぶす。
[main] 瀧本 美浪 : 「機会あったら試してみますよ」
[main] 瀧本 美浪 : 「先輩がコッチと違う道に挑戦してるのは重々承知なので……応援することしか出来ませんが、御武運を」
[main] 夏目 街輔 : 「これ俺殺人教唆になるのかしら、法律も勉強してみるわ」
[main] 夏目 街輔 : 「どうでも良いけど、俺に厄介事持ち込むんじゃねえぞ。全身全霊で拒否してやるからな」
[main] 石上 建 : 「先輩から厄介ごとを持ち込まれたときは、またあの時みたいに力になりますよ」
[main] 瀧本 美浪 : 「ははは、がんばってみます」
[main]
GM :
後輩と他愛もないランチタイムを過ごす。
会話はやや物騒だが──これも、キミの学校での日常の一幕だ。
[main] GM : そんな日々が続くと思っていた──夜までは。
[main] GM : 夏目の一日は長い。
[main] GM : 学校に登校し、勉強し、少しだけ仮眠を取ってから、夜の街に繰り出す。
[main] GM : 今夜も、”あの店”に向かおうとしていた。
[main] GM : その道中、キミは昨夜のことを思い浮かべていた。
[main] 蘇芳 綾音 : 「お、ガイじゃん。どうしたの?」
[main] GM : タトゥーショップ「cold glycerin」。そこは、未成年であっても施術を行う違法店舗。
[main] GM : ちょっと背伸びしたかったはずのキミが、非日常(オーヴァード)となってしまった因縁ある場所だ。
[main]
GM :
キミを出迎えたのは、下腹部にバラのタトゥがある露出の多いパンクファッションの女。この店の店員の蘇芳 綾音だ。
彼女もこの店で施術を受け、オーヴァードへ覚醒してしまった先輩とも呼ぶべき人物である。
[main]
夏目 街輔 :
「どうしたもこうしたもねえよ、色々教わりにきたんだよ」
ため息を吐き、腕を組む。
[main]
蘇芳 綾音 :
「へぇ~へぇ~。アンタ、見かけによらずウブなんだ♪」
にやりと笑い、己の顎に親指と人差し指をかける。
[main] 夏目 街輔 : 「ああ、隠してたが実はウブなんだ。生まれがキャベツ畑でお医者様が言うにはコウノトリに埋められてたらしい。だからか性的なコンテンツの情報を全く知らないんだ。話変わるがドラッグストアでコンドーム買う時紙袋入れてくれるけど、あれって一種の羞恥プレイじゃねえかな、どう思う?」
[main]
蘇芳 綾音 :
「アタシ、使わないからわかんなーい♪」
舌をぴっと出して、棚からテキーラの瓶を手にし、雑に並べたショットグラスへ、これまた雑に注いでいく。
[main]
夏目 街輔 :
「この身体になって得したことはねえ、今じゃ二日酔いだって恋しい」
グラスを奪い、一息で飲み干す。
[main]
蘇芳 綾音 :
「そう? プラシーボでも、飲んだ方がアガると思うけどなぁ」
同じく一気に飲み干す
[main] 夏目 街輔 : 「とにかく身体が矢継ぎ早に分解しやがる。酔えない酒に何の意味があんだ、ただの苦い水だ。コーラでも飲んでた方がマシだよ」
[main] 夏目 街輔 : ショットグラスを所在なさげに手元で弄る。
[main]
蘇芳 綾音 :
「んじゃ、分解されないくらいキッツいの……する?」
十徳指のイージーエフェクトで、彼女の左手がまるで凶悪な玩具に化していた。
[main]
夏目 街輔 :
「おぉい、店内で火遊びのお誘いか?奥から怖いお兄さん達が出て来ねえなら乗ってやっても良いが……今日は気分じゃねえ」
ヘラヘラと両手を上げ、降参の構え。
[main] 夏目 街輔 : 「店長は?いねえの?」
[main] 蘇芳 綾音 : 「え~ケチ。あ、アンタ……やっぱ、ああいうのが好みなの? わかるー」
[main] 夏目 街輔 : 「んなわけねえだろ、俺は胸の小さくてケツのでかい女が好みだ。巨乳はダメだ、老後を想像して萎える」
[main]
蘇芳 綾音 :
「アタシもさ、店長と何回か寝たけど……あれで結構攻められるの好きだったり──え、違う?」
空いたグラスに、雑にお替りを注いでは、飲み干す。
[main] 夏目 街輔 : 「店長さんにこのタトゥのこと聞きてえんだが……毎度毎度躱される」
[main] 蘇芳 綾音 : 「そっか。今日は出掛けてていないよ。また、明日きなよ」
[main] 夏目 街輔 : 「は?マジ?無駄足じゃん」
[main]
蘇芳 綾音 :
「だから、しようってのに。ガイ、いい男の癖にチキンなんだから♪」
指先で彼の胸元をなぞる。
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
言い表せない倦怠感とか怒りとかが溜まって、爆発しそうになるけども、大きなため息にすることで抑える。
[main] 夏目 街輔 : 「お前はもうちょいケツデカくしろよ、そしたら抱いてやる」
[main]
蘇芳 綾音 :
「いったな、こいつ。生意気じゃん、クソガキ~♪」
分厚いソールで、彼の股座を悪戯に軽く蹴りつける。
[main]
夏目 街輔 :
「痛いもんは痛いからやめろっ……あとケツに筋肉がうっすら乗ってるとより良い。最近の日本の女はダメだ、椅子に座りすぎてて潰れちまってる。嘆かわしいことこのうえない」
膝から崩れ落ちながらも口を止めることはない。
[main]
蘇芳 綾音 :
「アンタさ、ブラジルにでも行って来たら?」
机の上の匣から煙草を1本口に咥え、夏目にライターを投げつける。
[main]
夏目 街輔 :
「ブラジルぅ?何があんの?」
胸の前で受け取る。
[main]
蘇芳 綾音 :
「アンタ好みのデカケツ女が、ふりふりしながらサンバしてんじゃね?」
顎を突き出して、着火を促す。
[main] 夏目 街輔 : 「ワビサビがわかってねえな……日本人だからエロいんだろが。あと1本寄越せ」
[main]
蘇芳 綾音 :
「アンタ、甘いの嫌いじゃないっけ?」
火を灯してやった彼女の吸い口からは、甘ったるい香が立ち込めている。煙草の匣に目をやると、小さな悪魔が描かれていた。
[main]
夏目 街輔 :
「ああ……あんた趣味悪いのな……」
げんなりした。
[main] 蘇芳 綾音 : 「なによ、アタシが何吸おうがいいじゃない。だいたい、アンタが前に吸ってたバチバチ音が鳴ってたアレこそ、公害よ公害」
[main] 夏目 街輔 : 「あれずっと残ってんだけど、明日持ってきてやるから、受け取ってくれ」
[main] 蘇芳 綾音 : 「やーだよっ。でも、ま……タダなら受け取ってあげてもいいか」
[main] 夏目 街輔 : 「お、マジか……多分10本くらいあるわ」
[main]
蘇芳 綾音 :
「アンタさぁ。向こう見ずな人?」
呆れながら、引き出しの中にある、メンソール系のたばこを1本手渡してくる。
[main] 夏目 街輔 : 「は、この店の客だぞ?そんくらい分かんだろ」
[main]
蘇芳 綾音 :
「これ、店長のだから。ちゃんと新品買って来いよ、後輩クン♪」
近寄り、彼の煙草に向かってシガーキス。
[main]
夏目 街輔 :
「……吸うけどさぁ」
なんとも言い難い表情をしながら、タバコを咥える。
[main]
夏目 街輔 :
「トコトン趣味合わねえなぁ……」
スースーする感覚に顔を顰めながら、ぼはぁと息を吐いた。
[main]
GM :
気だるげな、それでいてどこか居心地が悪くはない夜をキミは過ごす。
そして、それは今夜も繰り返されると──信じていた。
[main] GM : ──店に向かう途中、キミは馴染のある、厭な匂いを感じた。
[main] GM : 噎せ返る酸っぱい錆鉄のようなそれは、喧嘩のときによく嗅いでいる。
[main] GM : 血、だ。
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
あの店で何かトラブルがあったのか、はたまた"普通"の殺人事件か。
兎にも角にも、巻き込まれたくはないが、前者だった場合いやが応にも当事者になる。
[main] 夏目 街輔 : 嫌だけど、すっげえ嫌だけど、匂いのする方へ向かう。
[main] GM : 一つ奥の路地に踏み込むと、キミの視界がチカチカと点滅する。
[main] 蘇芳 綾音 : 「──。」
[main] GM : どこかでよくみたことのある形をした残骸が、壁にバラの花を咲かせていた。
[main] GM : その隣には、見知らぬ男だったものが辺り一面に転がっている。
[main]
夏目 街輔 :
舌打ち。
顔見知りの肉片やら内臓やら、気分は良くない。
[main]
夏目 街輔 :
「"店長"さんは何やってんだ……」
がりがり頭を掻く。
[main] GM : 異常な死体を目の当たりにした夏目は衝動判定。難易度は6
[main] 夏目 街輔 : 2dx+1 うーん雑魚メンタル (2DX10+1) > 3[1,3]+1 > 4
[main] GM : 1D10をどうぞ。そして侵蝕率が+2D10されます
[main] 夏目 街輔 : 1d10 (1D10) > 2
[main] 夏目 街輔 : 2d10 侵蝕率 (2D10) > 19[9,10] > 19
[main] system : [ 夏目 街輔 ] 侵蝕率 : 48 → 67
[main]
GM :
思わず、キミは凄惨な現場から逃げ出そうとする。
が、上手く足が動かない。
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
店へ行こうとするが、足が思ったように動かない。思っていたよりも衝撃は大きかったらしい。
[main] GM : せり上がる胃液をどうにかしていると、キミの視界に1つの人影が映し出される。
[main] 夏目 街輔 : 「あー……」
[main] 神城 長月 : 「なんて──綺麗」
[main] GM : 彼女は言葉を発している。だから、生者であるのは間違いないだろう。
[main] 夏目 街輔 : 「状況証拠的に───あ?」
[main]
夏目 街輔 :
「なんだあんた、これの知り合いか?」
肉片を指す。
[main] 神城 長月 : 「いえ、特に存じ上げませんのよ」
[main] 夏目 街輔 : 「あ、そう……悪いな、こう見えても内心は大恐慌でな」
[main] 夏目 街輔 : 「あんたはどうしてこんなとこに?」
[main]
神城 長月 :
「まぁ、貴方……同胞なんですの」
壁を眺めていた彼女は、シャフ度で振り返り、キミに鋭い視線を投げかける。
[main] 夏目 街輔 : 「あ?」
[main] 神城 長月 : 「だって、この”ワーディング”の中で意識を保てているということは、そうではなくって?」
[main] 夏目 街輔 : 「ああ、そうなの?そういうのもあんのか」
[main]
GM :
ワーディング、確か屋上で後輩達から聞いたことがあるような気がする単語だ。
そうであれば、オーヴァード用語なのだろうとキミは納得するかもしれない。
[main] 夏目 街輔 : 「ニュービーなんだ、これから学んでいこうと思ってる。バブちゃんと言っても良いな」
[main]
神城 長月 :
「まぁ、そうでしたの。なら、このわたくしと出会えたのはきっと運命かもしれませんわ」
つかつかと、ヒールを鳴らして近づいてくる。
[main] 夏目 街輔 : 「なんだ、その筋では有名な人だったのか?」
[main] 神城 長月 : 「ええ。神城グループの娘でしてよ」
[main]
GM :
世界有数のコングロマリットとして、それは名を馳せている。
C県S市には、傘下たる神城化学工業の施設がある事は市民にとって有名な話しである。
[main] 夏目 街輔 : 「神城ォ!?大企業じゃん」
[main] 神城 長月 : 「うふふ……そして、わたくしも貴方と同じく飢えた獣。これから、お見知りおきを」
[main] 夏目 街輔 : 「……よくわかんねえが、大企業とコネが出来んのは良いことだな」
[main]
神城 長月 :
「今夜は、もう満ち足りましたから……また近いうちに。それまでに、強くなることですわ」
キミの唇に人差し指を当てて。
[main] 夏目 街輔 : 「……そうですか」
[main] 神城 長月 : 「ええ。またお会いしましょう……バブちゃんさん」
[main] 夏目 街輔 : 「ああ、じゃあな」
[main] GM : 彼女は夜の街に溶け込むように、去っていった。
[main] GM : その整った、いい尻に視線を奪われそうになったのだが──。
[main] GM : 彼女の足元に向かって、壁から血が河のように流れて行ったのを、キミは見逃さなかった。
[main] 夏目 街輔 : 「もぉ〜……なんか絶対面倒なやつじゃ〜ん……」
[main] 夏目 街輔 : 頭を抱えて、その場にしゃがみ込んだ。
[main] GM : ──蘇芳綾音の下手人は誰なのか?
[main] GM : キミは、その謎を解き明かす必要があるように感じていた。
[main] 夏目 街輔 : 「……"店長"んとこ行くか」
[main]
GM :
ダブルクロス The 3rd Edition
魍魎跋扈
Monster A GoGo
[main] GM :
[main]
GM :
OP 白炭 梨沙
登場を
[main] 白炭 梨沙 : 1d10+32 登場 (1D10+32) > 10[10]+32 > 42
[main] system : [ 白炭 梨沙 ] 侵蝕 : 32 → 42
[main]
GM :
心霊専門のコンサルタント事務所『オフィスF』。
それは、C県S市の雑多なビル群の中にひっそりと構えていた。
[main] GM : ここの数少ない所員であるキミは、外出から戻った所長を労うようにお茶を出すだろう。
[main]
白炭 梨沙 :
「おつかれ。いつものでいいでしょ?」
手袋、タオルなどを挟んでティーポットを持つ
[main]
緑埜 菫玲 :
「うん。よくわかっているね、梨沙ちゃんは」
外套をハンガーに掛け、所長席の椅子に腰を落ち着ける。
[main]
白炭 梨沙 :
「外回り、順調?」
中身を注ぐと同時に塵が集まって器になっていく
[main]
緑埜 菫玲 :
「面白いお仕事が見つかったよ。受けてくれるね、梨沙ちゃん」
既に確定したような言葉で、彼女の方を見上げながら告げる。
[main] 白炭 梨沙 : 御茶の水位の上昇とほぼ同値の早さで形成
[main] 白炭 梨沙 : 「……所長の言う面白い仕事を?わたしが」
[main] 緑埜 菫玲 : 「そう。今回は刑事さんからの依頼だから」
[main]
GM :
所長たる菫玲のいうところの刑事というのは、もちろん普通の刑事などではない。
“ワンダフル・ガイズ”という二つ名で恐れられている、公安警察特殊犯罪調査室の実働部隊の隊長的存在のオーヴァードだ。
[main] 白炭 梨沙 : 「そっちのお仕事!?わたしで大丈夫……なんだろうね、所長が振って来るんだから」
[main] 緑埜 菫玲 : 「公安が関わっているから、表立って私が動くと都合が悪いんだって」
[main] 白炭 梨沙 : 「あんまり……”ワンダフル・ガイズ”さんみたいな熱血は……合わないけど。がんばる」
[main] 白炭 梨沙 : 「具体的には……なにすればいいの」
[main]
緑埜 菫玲 :
「本題を話す前にお茶にしよう。梨沙ちゃん、適当にお茶請けも持ってきて」
机の上の両肘をつきながら、気だるげに。
[main]
白炭 梨沙 :
「……(所長が動けないのヤだな)はぁい」
散らばる雑誌や机に転がってる石材の破片とかが塵になって腕のようになり、奥の戸棚の中からクッキー缶を転がり出す
[main] 白炭 梨沙 : 「クッキーでいいよね」
[main] 緑埜 菫玲 : 「うん、悪くないね。そうだ、ロシアンティーにしたいからジャムも持ってきてくれるかな? 真っ赤な、イチゴのやつ」
[main]
白炭 梨沙 :
「はぁい(注文が多い……)」
給湯室の冷蔵庫の扉に穴が開いてジャムの小瓶が飛び出してくる
こちらは底に節足動物か蟹のような足が付いてちょこちょこ歩いてくる
[main]
白炭 梨沙 :
梨沙が使用済みのFAX用紙を丸めて冷蔵庫に投げると
当たった際に塵に変換され、扉に空いた穴がキレイに戻った
[main]
緑埜 菫玲 :
「よく誤解されているけれど、ロシアンティーは紅茶の中にジャムを入れるんじゃなくて、飲んでいる途中にジャムを舐めるのが正しいよ。梨沙ちゃんは、知っていたかな?」
グラスの紅茶の香りを愉しんでいる様子。
[main] 白炭 梨沙 : 「前にテレビで見た時は芸能人もお茶にジャム入れてたよ。初耳」
[main]
緑埜 菫玲 :
「そういうことで、このお茶を口にしてから、舐めようか。ほら」
自分の人差し指の指先にジャムを塗りたくり、それをキミの目の前に差し出してきた。
[main] 白炭 梨沙 : 「む……」
[main]
白炭 梨沙 :
「(いつもの揶揄いが始まった……)」
面倒だなぁ飲んじゃえば一緒じゃんと初手ジャム投入を考えていたが……無視すればもっと面倒だなとも思う
[main]
白炭 梨沙 :
「ぐびり」カップを傾ける
「あー……、れろ」一瞬唇を噛んで……舌を伸ばして目の前の指先を綺麗にする
[main] 白炭 梨沙 : 「ちびり」再びカップの中に口を付ける
[main]
緑埜 菫玲 :
「……うん、よくできました。えらいえらい」
目元だけは全く笑っていないのだが、微笑で返す。
[main]
白炭 梨沙 :
「ん。……作法としては落第だと思うけど」何だかんだ付き合えば褒めてくれるから
ちょっとしか言い返せないのだ
[main] 緑埜 菫玲 : 「いいんだよ、そんなこと。ここは日本の隅っこだし、露助も気にしていないよ。いちいち、ね」
[main] 白炭 梨沙 : 「一応ココに置いてもらって結構経って……成長して、常識ってヤツも知って。……所長が結構無茶ぶりするってわかったよね」
[main]
緑埜 菫玲 :
「そうでもしないと、梨沙ちゃんに出すお給料もないからね。働かざる者食うべからず──いい言葉だと思うな」
自分のジャムは、きちんとスプーンに乗せて、それを舐めている。
[main] 白炭 梨沙 : 「ソウダネ(そうかな……って疑問に思ってる顔)」
[main] GM : 楽しいアフタヌーンティタイムを過ごしながら、所長はジャムを舐めている彼女に1つの写真を手渡した。
[main] 緑埜 菫玲 : 「刑事さんがね、昨日の夜に現場検証してるときに撮ってくれたみたい」
[main] 白炭 梨沙 : 「コレが、次の飯のタネ」
[main] GM : それは、1人の女性だったものが赤い薔薇に変わり果てた姿を映し出していた。
[main] 白炭 梨沙 : 「………」ジャムスプーンを口にくわえたままもごもごと口を動かす
[main] 白炭 梨沙 : 「このためにロシアンに?」
[main] 緑埜 菫玲 : 「この子に限らないけれど、ここ最近──S市では失踪者と、奇怪な死体が多発しているみたいなの」
[main]
白炭 梨沙 :
「美味しいからいいけど……」
お高めの果肉入りのヤツだから尚更アレだなぁと
口の中で舌でイチゴの塊を圧し潰す
[main] 緑埜 菫玲 : 「こんな狭い路地裏で、まるで大型トラックに刎ねられたようにひしゃげているよね。もう、わかっているだろうけれど”心霊”の仕業なんだ」
[main] 白炭 梨沙 : 「警察が目を付けるくらいに?……事故や獣害じゃ無いだろうね」
[main] GM : 所長のいう心霊事件とは、もちろん本当に霊的な事件を指している訳ではない。レネゲイド事件ということだ。
[main] 緑埜 菫玲 : 「ところが、警察の方は捜査が立ちいかないみたい。”心霊”事件だからっていうより、圧力がかかっているって言ってたな。刑事さん」
[main] 白炭 梨沙 : 「しかも野良じゃないっぽいってコトかぁ……”ワンダフル・ガイズ”さんもイライラだろうね。そりゃ所長に投げもするか」
[main] GM : この街で圧力をかけてくるような団体は、たかが知れている。”結社”と呼ばれる秘密組織、或いは反社会勢力の集団、それか──。
[main] 白炭 梨沙 : 「”企業”……とかの圧力なら、面倒だね。利益とか面子とか、とにかく細かいから。担当部署とかで」
[main]
緑埜 菫玲 :
「フフ……梨沙ちゃんも、鼻が利くようになったね」
所長は、これが”企業”──神城グループの仕業であると仄めかす。
[main] 白炭 梨沙 : 「ヤの人とかだったら所長は別のお楽しみ使ってくるだろうからネ」
[main] 緑埜 菫玲 : 「それでこそ、数少ない有望な所員だよ。だから今回は頼れるのが、梨沙ちゃんだけってところなんだ。探偵さんに外注もできないよね」
[main] 白炭 梨沙 : 「外から持ってきたのか、つくったのか……」
[main] 白炭 梨沙 : 「所長がそう言うなら、そうなんだろうね。……働かざる者って言われちゃったら……はりきるしかないし」
[main] 白炭 梨沙 : 「任せて。所長の期待には、応えるから」
[main]
緑埜 菫玲 :
「うん、頑張ってね。梨沙ちゃん」
キミの頬に手を添えて微笑みかけるのだが──やはり、目元は笑っていない。
[main]
緑埜 菫玲 :
「──そうだ。無事に解決したら、熱海にでもいこうか」
ふと、何かを思いついたかのように。
[main] 白炭 梨沙 : 「(コレ解決すれば、褒めてくれるでしょ……あ、やっぱりご褒美あった)」
[main] 白炭 梨沙 : 「……うん、いいね(ソコに行けば……笑って褒めてくれるかな)」
[main] 緑埜 菫玲 : 「お部屋に露天風呂のある温泉旅館にしよう。そこで新鮮な海の幸やお肉を食べて──海を眺めながら、2人で温泉で癒されるの。それって、すごくいいと思うよね」
[main] 白炭 梨沙 : 「楽しみに、してるよ」
[main] 緑埜 菫玲 : 「うん。その慰安旅行が今回の出来高報酬に相応しいと思うな。いってらっしゃい、梨沙ちゃん」
[main]
白炭 梨沙 :
「………ん、がんばる。いってきます」残りのジャムを紅茶に投入
グイっと飲み切る
[main] GM : 事務所を出て、少し歩いてからキミは思った。
[main] GM : どうして、所長の旅費まで当然のように自分の出来高報酬に含まれているんだろう──か。
[main] 白炭 梨沙 : 「…………まぁいつものことだけど。”あの人は自分が一緒に”の部分が報酬になるって自覚的に言って……るんだろうな」
[main] 白炭 梨沙 : 「置いてもらってる身だし……親(代わり)孝行と思いなさい、ってね」と自分を納得させた
[main]
GM :
こうして、キミもS市の猥雑な夜に紛れ込んでゆく。
[main] GM :
[main]
GM :
ミドルシーン①
さらと御堂は登場をどうぞ
[main] 愛蔵 さら : 1d10+36 (1D10+36) > 2[2]+36 > 38
[main] system : [ 愛蔵 さら ] 侵蝕 : 36 → 38
[main] 御堂晃成 : 1d10+44 登場です (1D10+44) > 4[4]+44 > 48
[main] system : [ 御堂晃成 ] 侵蝕率 : 44 → 48
[main] GM : 彼女を連れ歩いていては人目に付きそうだったと考えた御堂は、ひとまず自宅に戻ることにした。
[main] GM : 単身者用のアパートメントに住んでいる彼の暮らしぶりはどうだろうか?
[main] 御堂晃成 : そこら中に散らばっているカップ麺やコンビニ弁当の容器をいそいそと燃えるゴミ袋の中に突っ込んで彼女が座れるスペースを作る
[main] 御堂晃成 : 「狭くて汚いがガマンしてくれ」
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれ?」
部屋の中をキョロキョロ覗いて興味深そうに眺めている。
[main] 愛蔵 さら : 「んーん、へーき。ここが、こーせーのおへや?」
[main] 御堂晃成 : 「ああ、そうだな」空のビール缶を潰してかん・ペットボトルの袋へ放り込む
[main] 御堂晃成 : 「その格好で寒くないか?暖房入れるぞ」
[main] 愛蔵 さら : 「そうなんだー! あは、ふふふ♪ んん、へーきだよ」
[main]
御堂晃成 :
「ならいいが……」
かくいう彼も周囲の者と比べると薄着に見えるが本人は気づいていない
[main] 愛蔵 さら : 「こーせーはへーき? わたしはどっちでもいいよ!」
[main] 御堂晃成 : 「わかった。じゃあこのままでいいだろう」
[main]
愛蔵 さら :
「ね、ね? ここで、“あいしあう”してくれるの?」
猫のような仕草ですりより、キラキラとした目を御堂に向ける。
[main] 御堂晃成 : (今月は少しでも節約したいからな……)
[main] 御堂晃成 : 「…………」
[main] 御堂晃成 : 「……少し落ち着こうか。いや、そういうつもりで連れ込んだわけじゃないんだ」
[main]
愛蔵 さら :
「……ちがうの?」
残念そうに、露骨にがっかりと意気消沈する。
[main] 御堂晃成 : 「というか、だ。まずそれがどういう行為なのか知っているのか?」
[main] 愛蔵 さら : 「んっとね、ふく?をぬいでだきあうの! あのおくのばしょで、たまにひとがやってきて、そうしてからだをいっしょにしてた! それが“あいしあう”でしょ? すてきなこと!」
[main] 愛蔵 さら : 「おとうさんも、わたしに“あい”をしりなさいって、ずっといってくれてた。だから、わたし、“あいしあう”したいの!」
[main]
御堂晃成 :
「ん~……んんん……」
眉間にしわができる。間違ってはいない。間違ってはいないんだが
[main] 御堂晃成 : 「最後の最後はそうなるんだが……途中色々とすっとばしてないか?おとうさんからどう教わったんだ?」
[main]
愛蔵 さら :
「んー……よく、わかんない。わたしに、あいはいいものだ。おまえもあいをしりなさい。ってずっといってくれてたけど……いなくなっちゃった」
しょんぼりと肩を落として、床を見る。
[main] 御堂晃成 : 「そうか……まあ、焦ることはない。これから学んでいけばいいさ」
[main] 愛蔵 さら : 「ん……ありがと、こーせー!」
[main]
愛蔵 さら :
「ふふ、こーせー?」
じゃれつくように、御堂へと腕を延ばし、また身体に横から抱き着く。
[main]
御堂晃成 :
「お、おい……」
戸惑いながらも強く拒否することもできない
[main] GM : これでは恋人同士というよりは、娘か愛玩動物に近いようなものを御堂は感じるかもしれない。
[main]
愛蔵 さら :
少女らしいしなやかな体付き、未発達だからこその柔らかさ。
……愛くるしい仕草のはずの中に、何故か一抹の違和感を覚えさせながらも、さらは無邪気にじゃれつき続ける。
[main] GM : 御堂は意志の難易度6で判定を。
[main] 御堂晃成 : ヒエッ
[main] 御堂晃成 : 2dx+1 い、意志! (2DX10+1) > 2[1,2]+1 > 3
[main] 御堂晃成 : アッ
[main] GM : しかし、どこかこの少女には危うい色香を感じてしまっているのもまた事実だった。
[main]
愛蔵 さら :
「どうかした、こーせー?」
下から、無邪気に危うく、見えてはいけない部分まで見えそうな無防備さで、身体を密着させ上目遣いに顔を見る。
[main] 御堂晃成 : 「い、いや、なんでもないんだ……」
[main] 愛蔵 さら : 「あは、へんなこーせー!」
[main]
御堂晃成 :
「そのうち……わかる……」
目の前の少女を汚したくなる衝動をおぼえたことに内心ショックを受ける。肉体の変容だけではなく精神の変容も進行しているのだろうか?
[main] 御堂晃成 : 「とりあえず……これからのことを考えよう」
[main] GM : そうして、どうにか僅かに残された正気を頼りに、彼女へ失踪したという父親のことを改めて尋ね始めた。
[main] 愛蔵 さら : 「とぅれ、これから?」
[main] 御堂晃成 : 「ああ。キミは父親がいなくなって今一人ぼっちになってしまっているようだからな。住む場所も通う学校もないのは困るだろう?」
[main]
愛蔵 さら :
「が……こー……?」
言葉の意味が分からないという感じで。
[main] 御堂晃成 : 「これからのことを考える上でどうしてこうなっているのか、改めて経緯を聞かせてくれないか?まずはキミの父親についてもっと詳しく教えて欲しい」
[main] 愛蔵 さら : 「んっとね……」
[main] 愛蔵 さら : 「あのね、おとーさん。せんせーってよばれてたの」
[main] GM : ──先生。学校教諭か医者なのだろうか?
[main] 愛蔵 さら : 「よくわかんないけど、わたしがね。けんきゅーじょ?っていうところにいたら、きてくれたの。“かみしろ”ってみんなよんでた!」
[main] 御堂晃成 : (先生、研究所、神城……)
[main] 御堂晃成 : 「神城って……あの神城か……?!」
[main] 愛蔵 さら : 「でも、ちょっとまえに……いなくなっちゃった。おとーさんはね、わたしみたいなちからはなかったの。でも、いっぱいくわしくて、いっぱいいろいろはなしてくれた」
[main]
GM :
この時点で、情報屋のキミには嫌な予感しかなかっただろう。
たしかに、この街には神城グループ傘下の神城化学工業の研究所があるのだ。
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれ……?」
何に御堂が驚いているのか、まるで分かってない様子。
[main] 愛蔵 さら : 「えっとね、それで……おとーさんいなくなって、なんだかすごく“かみしろ”にいるのも、いやになったから、こっそりぬけだして、それからはずっと、あそこにいたの」
[main] 御堂晃成 : 「確かにキミの"おとうさん"は先生と呼ばれるだけの人だったようだ」
[main] 愛蔵 さら : 「せんせーって、すごいの?」
[main] 御堂晃成 : 「ああ、教師や教諭の言い換えでしかない場合もあるが、普通『先生』と呼ばれる人間は尊敬される仕事をしている人だ」
[main]
愛蔵 さら :
「ん? んん? えっと……おとーさん、すごい! ……ってこと?」
よくわかっていない顔。
[main] 御堂晃成 : 「そうだ。続きを聞かせてくれないか?どうして"おとうさん"は"かみしろ"が嫌になったのか、それから、キミとおとうさんは何処にいたのか」
[main]
愛蔵 さら :
「やった! おとーさん、すごい! すごい!」
ぴょんぴょんと跳ねて喜びを示す。
「えっとね……ごめんなさい、それはよく、わからないの。いつも、わたしはおなじところにいたから、どことか……そういうのは」
[main] 愛蔵 さら : 「おとーさんも、きづいたらいなくなってた……。そしたら、いやで、つまらないひとたちばっかりになったから……それで、わたしもぬけだしちゃって。あとは……ぜんぜん」
[main] 愛蔵 さら : 「えっとね……たぶん、なんにち、か……まえかな? おとうさんがいなくなったの。よくおぼえてないけど、それくらいだったとおもう」
[main] 御堂晃成 : おぼろげながら事情が読み取れてきた。この少女はカルトの二世ではなく神城の研究所で何らかの目的のために飼われていたのだろう
[main] 御堂晃成 : 「ということは……だ。外に出たのもここ何日かの話か……」
[main]
愛蔵 さら :
「……あんまり、わからなくて……ごめんなさい」
また、しょんぼりと肩を落とす。
[main] 御堂晃成 : 「気にしなくていい。わからないことは誰にだってある」
[main] 愛蔵 さら : 「ん……えへ、こーせー、ありがとう!」
[main]
GM :
彼女から、ある程度の情報は聞き出せた。
あとは街に繰り出して情報を収集するのが手っ取り早いだろう。
[main] 御堂晃成 : 「とりあえず住む場所も頼れそうな人間もいないのはわかった。これから先どう生活していくかという問題はあるが……何をするのかが決まるまでは俺の部屋を自由に使ってくれていい」
[main]
GM :
ついでに、腹も減っていた。
夜市のように賑わっている飲食店町に行くのも悪くはない。
[main]
愛蔵 さら :
「やった! こーせーだいすき!!」
首に向かって抱き着く。
[main] 御堂晃成 : 「あとはそうだな……頼れそうな人間がいないかどうか探してみるか。キミの"おとうさん"の居場所も誰か知っているかもしれない」
[main]
愛蔵 さら :
「しってるひと、いるの? ん、おとーさんもみつけたい!」
真剣な顔で、こくりと頷く。
[main] 御堂晃成 : 「よし、方向性は見えてきたぞ。最初にやるべき大事な仕事は」
[main] 御堂晃成 : 「腹ごしらえだ」
[main] 愛蔵 さら : 「とぅれ?」
[main] 御堂晃成 : 「メシだよ、メシ」
[main] 愛蔵 さら : 「メシ……ごはん!」
[main] 御堂晃成 : 「食わなきゃ体も動かないし頭も働かないからな」
[main]
愛蔵 さら :
「わかった、たべる! ごはん、ごはっん♪」
るんるん気分でその場でくるりと回って見せて。
[main] GM : 御堂はふと思った。夜の街へ連れまわすなら、下手にハイティーンや20代よりは幼い少女の方が親子を偽りやすいのかもしれないと。
[main]
御堂晃成 :
(その前にしまむらにでもよって適当に服を揃えるべきかな……)
と無防備すぎる彼女を見て思った
[main] 御堂晃成 : 外では"こーせー"ではなく"パパ"と呼ばせるべきだろうか?疑われたら嫌だしなあと考えながらも
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれ? こーせー! はやくいこ! ね、はやくぅっ!」
外に行く気満々でワクワクしながら袖を引っ張る。
[main]
御堂晃成 :
「お、おい、慌てるなって」
苦笑いしながら立ち上がる
[main] 御堂晃成 : 「そうだ、さら」
[main] 愛蔵 さら : 「なぁに、こーせー?」
[main] 御堂晃成 : 「外では"こーせー"ではなく"パパ"と呼んでもらっていいか?」
[main] 愛蔵 さら : 「…………やだ」
[main] 御堂晃成 : 「な、なぜ……」
[main] 愛蔵 さら : 「ぱぱは、おとーさんでしょ? こーせーはこーせーだもん。わたしと、“あいしあう”してくれるひと!」
[main] 愛蔵 さら : 「だから、やだ!」
[main] 御堂晃成 : (そ、そうきたかァ~~~ッ!)
[main] 御堂晃成 : 「んー……んんん……」
[main]
愛蔵 さら :
「わたしに、こーせーってよばれるの……いや?」
じぃっと……哀しそうな顔で、みつめる。
[main] 御堂晃成 : 「仕方ない……その代わり目立つような真似はナシだぞ」
[main]
愛蔵 さら :
「はぁい!」
腕に抱き着き、楽しそうに鼻歌を歌いながら。
[main] 御堂晃成 : はぁ……とため息をついてから2人で夜の街へ繰り出した
[main] GM :
[サブ]
:
"店長"の店、タトゥーショップ「cold glycerin」の店内はコンクリート打ちっぱなしで飾りっ気なんかありゃしない。
曰く、摘発されてもスムーズに夜逃げができるように最低限の設備しか置いていないらしい。
[サブ]
夏目 街輔 :
「おォい、"店長"」
俺はポケットに手を突っ込み、施術台へ腰掛ける。
「死んでたぞ、店員が」
[サブ] "店長" : 「そうか」
[サブ]
:
"店長"は目線一つ寄越さずに、レジスターの前でスマホをいじっている。
なんとなく、この女はそういう反応をするんだろうと予想はしていた。
[サブ] 夏目 街輔 : 「どーいうことだ、不死身なんじゃないのか」
[サブ] "店長" : 「例外はあるさ、何事にも……ところで、近くこの店畳むから」
[サブ] 夏目 街輔 : 「は?おま、それ、聞いてねえぞ」
[サブ] "店長" : 「言ってないからね、当たり前だろう……とはいえ、店名と場所を変えるだけだ。廃業するわけじゃない」
[サブ] "店長" : 「可愛い可愛い店員が殺されたんだ、かよわい少女である私は尻尾を巻いて逃げ出すんだ。ん?どうだ?慰めの言葉だよ、早くしたまえ」
[サブ]
夏目 街輔 :
「少女って歳じゃねえだろ」
鼻で笑い、大きく息を吸った。
[サブ] "店長" : 「君、女の子はいつだって若くありたいものなんだよ。乙女心だ。ああ、近いうちに君の高校へ転入するのも良いな、先輩と呼んでやろう」
[サブ] 夏目 街輔 : 「後輩は図々しすぎるだろ。そういうお店じゃねえか」
[サブ] "店長" : 「ならば保険医か?保健体育の実技をお望みかい?」
[サブ] 夏目 街輔 : 「わお、男子の夢のシチュエーションだ。是非とも巻き込まないでくれ」
[サブ]
"店長" :
「……手の震えは止まったかい?」
店長は苦笑しつつ、煙草とライターを俺に放った。
[サブ]
夏目 街輔 :
「……はん、何の話だよ」
放られた煙草とライターが俺の体に当たって床に落ちる。
[サブ] "店長" : 「君、ポーカーフェイスはそれなりだが、身体は正直だね」
[サブ] 夏目 街輔 : 「高校生男子の言われたいセリフ第2位ではあんだけど、相手がなあ……」
[サブ] "店長" : 「ああ、わかった、わかったとも、指摘はしないでおくさ……なんだ、君、格好つけるとかそういうことするんだね?」
[サブ]
夏目 街輔 :
「…………」
顔全体で不機嫌ですと主張しながら、震えの収まった手をポケットから引き抜く。
力の入らない身体を動かし、煙草に火を着ける。
[サブ]
夏目 街輔 :
ハイライトは美味かった。
女が吸うには重すぎる煙草だ。
[サブ]
夏目 街輔 :
「勝手なイメージなんだけど、おっさんとかが吸うやつだと思ってたわ」
息を吐く。声が若干震えた。
[サブ] "店長" : 「おい、おいおい、やめてくれやめてくれ、そういう可愛いところを見せるな。虫唾が走る」
[サブ] 夏目 街輔 : 「慰めようとかそういう気にはならねえのな」
[サブ] "店長" : 「そういう間柄じゃあないだろ」
[サブ] 夏目 街輔 : 「は……そうかよ」
[サブ] "店長" : 「ああ」
[サブ]
:
それきり、2人して黙り込んだ。
俺が煙を吐く音だけが、コンクリート貼りに反射した。
[サブ] "店長" : 「ああ、言い忘れていた。君、店員を殺したやつを探せ」
[サブ] 夏目 街輔 : 「急だな」
[サブ] "店長" : 「うん、今思いついたからネ。やられっぱなしなのも嫌だし」
[サブ] 夏目 街輔 : 「……嫌
[サブ] "店長" : 「無事探し出せたら、次のお店の場所を教えよう」
[サブ] 夏目 街輔 : 「は、ちょ、おま、教えねえつもりかよ!?マジか!?」
[サブ] "店長" : 「丁度よかったね。縁を切りたければ断ってくれても構わないが、どうする?ん?」
[サブ] 夏目 街輔 : 「クソがよ……」
[サブ] "店長" : 「ん?ん?嫌なら良いんだよ?私は悲しいけど、君との思い出を背負ってこれからの人生を生きていくとも。実質未亡人じゃないか?」
[サブ] 夏目 街輔 : 「勝手に籍入れさせたうえで殺すな……」
[サブ] 夏目 街輔 : 「はァ〜?え、マジ?マジ……マジかぁ……」
[サブ] "店長" : 「君が今考えてること当ててあげよう。絶対嫌だけど断れないからせめて今のうちに不満をぶちまけておこう、とかそんなところかな?」
[サブ] 夏目 街輔 : 「超能力者の肩書きでテレビ出ねえ?絶対そっちのが儲かると思う。俺も宇宙と交信できる霊能少年役で出るからさ、ギャラは山分けな」
[サブ] "店長" : 「で、答えは?」
[サブ]
夏目 街輔 :
「…………」
最後の一息まで煙草を吸い込んで、
[サブ]
夏目 街輔 :
「やりまぁす……」
煙と一緒にその言葉を吐き出した。
[サブ]
:
[main]
GM :
ミドルシーン②
[main]
御堂晃成 :
1d10+48 登場 (1D10+48) > 9[9]+48 > 57
[main]
system :
[ 御堂晃成 ] 侵蝕率 : 48 → 55
[main]
愛蔵 さら :
1d10+38 (1D10+38) > 3[3]+38 > 41
[main]
system :
[ 御堂晃成 ] 侵蝕率 : 55 → 57
[main]
白炭 梨沙 :
1d10+42 登場 (1D10+42) > 7[7]+42 > 49
[main]
system :
[ 愛蔵 さら ] 侵蝕 : 38 → 41
[main]
system :
[ 白炭 梨沙 ] 侵蝕 : 42 → 49
[main]
夏目 街輔 :
1d10+67 登場 (1D10+67) > 3[3]+67 > 70
[main]
system :
[ 夏目 街輔 ] 侵蝕率 : 67 → 70
[main]
GM :
それぞれの目的で調査を開始した4人。
[main]
GM :
超人的代謝のせいもあり、とにかく飯を喰らっている学ランの青年がいる。
[main]
御堂晃成 :
「凄い食い方してるな……」
[main]
愛蔵 さら :
「こーせー、こーせー! なにかいっぱいある!!」
[main]
御堂晃成 :
「ここはレパートリー豊富だからな。俺はマーボー定食にしようと思うがさらはどれにする?」
[main]
白炭 梨沙 :
「(多分……オーヴァード、だよね。噂の男子高校生でもあそこまでは食べないでしょ……)」とちょっと引く
[main]
愛蔵 さら :
「ん、よくわかんない……。こーせーがえらんで、わたしソレ食べる!」
[main]
夏目 街輔 :
「……」
[main]
御堂晃成 :
「それじゃあ同じのにするぞ」
[main]
愛蔵 さら :
「はぁい!」
[main]
夏目 街輔 :
ペットボトルの烏龍茶(3本目)を空にしたところで、一息吐く。
[main]
白炭 梨沙 :
では親子連れ?の次に注文
[main]
愛蔵 さら :
「……ぴっ!」
[main]
白炭 梨沙 :
「肉まんをとりあえず、10個!」
[main]
夏目 街輔 :
(クソ……食費が痛ぇな……)
[main]
白炭 梨沙 :
「ん?」声を出した小さい子をチラリと見る
[main]
愛蔵 さら :
「こーせー……これ、へいきなの? ……さわったら、ジュッとかいわない……?」
[main]
御堂晃成 :
「いうわけないだろ。ただの水だから安心してくれ」
[main]
御堂晃成 :
そう口にしてから、酸か何かで拷問のような行為をされていたのだろうかと想像してしまう
[main]
愛蔵 さら :
「そう……? ……んっ! ……ほんとだ!」
[main]
夏目 街輔 :
(……探せっつってもなぁ、手がかりもねえしどうすっか。神城グループくらいか?なんか関わりあんの)
[main]
白炭 梨沙 :
「(あの子も……昔のわたしみたいにあんま食べたことない子なのかな……)」と外食よく解ってない?さらを見て思う
[main]
御堂晃成 :
しばらくして2人分のマーボー定食がテーブルに運ばれてくる
[main]
御堂晃成 :
「これがマーボー定食だ。食ったことは……なさそうだな」
[main]
愛蔵 さら :
「ふわー……あかくてぐつぐつ……これ、たべられるの?」
[main]
白炭 梨沙 :
とりあえず運ばれてきた肉まんを両手に持って
[main]
御堂晃成 :
「勿論。ここのは少し辛めだが慣れるとウマいんだ」
[main]
GM :
肉まんを両手に持つ彼女のバストは、それに劣ることのない豊満であった。
[main]
御堂晃成 :
「それじゃ、いただきます」
[main]
夏目 街輔 :
力が強くなったのはまだ良い(よくはない)が、この食欲だけはどうにかならないものか。
[main]
愛蔵 さら :
「へー……じゃあ、いただきます?」
[main]
御堂晃成 :
続いてレンゲで真っ赤なマーボーを掬って一口
[main]
御堂晃成 :
「……ん?今日はいつものような刺激がないな?」
[main]
愛蔵 さら :
「……いぴゅっ!? こーせー! これ、あつい!!!!」
[main]
御堂晃成 :
テーブルに置いてある唐辛子をドバッとかけて再び口へ
[main]
御堂晃成 :
「そうそうこれくらいで……って」
[main]
御堂晃成 :
「そうか……箸や匙の使い方から教えなきゃいけなかったな」
[main]
夏目 街輔 :
(子供がうるせえな……落ち着かねえ)
[main]
白炭 梨沙 :
「騒がしいな……やっぱり外食が珍しいのかな……って、んん?」思わず視線を向けて麻婆豆腐に手を突っ込んでる娘を見て左手の肉まんを落とす
[main]
愛蔵 さら :
「うー……“かみしろ”だと、そんなのおそわらなかった。てでたべられるのだけだされたよ……?」
[main]
夏目 街輔 :
(かみしろ?)
[main]
御堂晃成 :
指でしーと合図
[main]
白炭 梨沙 :
「んん……!?」右手の肉まんも落とす
[main]
夏目 街輔 :
(考えすぎか?神城グループっつったらそりゃあ大企業だ、街中で広告も大々的に流れてやがる)
[main]
御堂晃成 :
「外で"かみしろ"の名前を出すのはマズい。誰が聞いているかわからないからな」小声で諭す
[main]
GM :
──その刹那、白炭と夏目に戦慄が走った。
[main]
愛蔵 さら :
「どうしたのこーせー? ……へんなかっこう! これなに? しー?」
[main]
御堂晃成 :
とはいえ既に2人には気づかれている
[main]
白炭 梨沙 :
「てで食べられ……?」齧っていた口に含んでいた肉まんを呑み込む
[main]
御堂晃成 :
「……そこからか?そこから教えないとか?」
[main]
愛蔵 さら :
「わかった、もう言わないっ! “かみしろ”ダメ!」
[main]
夏目 街輔 :
(ただ口走っただけなら隠す必要もねえ、つまりはそういう事だろ)
[main]
GM :
この男と少女は、何かしらで己のヤマに関わっている可能性が高い。
[main]
愛蔵 さら :
「……おとーさんいなくなっちゃったのも、いっちゃだめ?」
[main]
御堂晃成 :
「……誰かと話をする時は話していい人かどうかを考えてから口にするんだ。残念ながら世の中はさらに優しい人ばかりじゃないからな」
[main]
御堂晃成 :
「おいおいわかると思う。それより……」
[main]
夏目 街輔 :
(訳ありにも程があんだろ……)
[main]
愛蔵 さら :
「ん……じゃあ、こーせーにだけはなすね!」
[main]
御堂晃成 :
周囲を見渡す。こちらの様子を気にかけていそうそうなのが2人
[main]
御堂晃成 :
(高校生と……デカパイちゃんか……ぱっと見たところ神城の関係者ではなさそうだが……)
[main]
白炭 梨沙 :
「あー……ごめんなさい。今、”かみしろ”って言いましたね?」椅子を座りながら動かして近寄って小声で
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれ……? ……んっ!」
[main]
白炭 梨沙 :
「それも……訳アリそうで」おとうさんが~の部分を指して
[main]
御堂晃成 :
「……キミは?」小声で
[main]
白炭 梨沙 :
「……わたし、この街で心霊関係の揉め事とか扱ってるんです。”心霊”の」あるなら名刺もその皿に乗せましょう
[main]
白炭 梨沙 :
「あ、コレ良かったら」と名刺ごと皿を勧める
[main]
GM :
御堂ならば、心霊コンサルタント事務所『オフィスF』の存在は聞いたことはあるだろう。
[main]
愛蔵 さら :
「しん、れー……?」
[main]
白炭 梨沙 :
「超常現象とも言う。……フツー、じゃないこと?」
[main]
御堂晃成 :
「『オフィスF』……だと!?あの……!?」
[main]
愛蔵 さら :
「ふつー……わからない。……こーせーがねらいなら、あげないよっ!」
[main]
白炭 梨沙 :
「有名……というか、すごいのは所長ですけど」
[main]
白炭 梨沙 :
「コーセーさん?狙い……とかじゃないよ。話聞きたいのは……そっちの方?」
[main]
御堂晃成 :
「大丈夫だ、さら。この人はキミに害を為すような人ではなさそうだから」
[main]
愛蔵 さら :
「…………そう、なの?」
[main]
白炭 梨沙 :
「神城が、何かを隠したがってるみたいなの。最近の事件に関わってるコトを……ね」
[main]
愛蔵 さら :
「しー、しなくていい?」
[main]
御堂晃成 :
「それは……」
[main]
GM :
そして、これ以上の話しをオープンなスペースでやるのは身の危険もある。
[main]
御堂晃成 :
「そうだな……話す前に場所を移そう」
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
[main]
夏目 街輔 :
ため息を一つ。最近マジで増えた。そのうちストレスで髪の毛抜けるんじゃねえかな、マジで。
[main]
夏目 街輔 :
「すまん、俺も噛ませてもらって良いか」
[main]
白炭 梨沙 :
「あ、やっぱり君もコッチの人」
[main]
愛蔵 さら :
「……っ! かむきなら、あげないよっ!!」
[main]
GM :
人数、そして見た目が未成年もいることからオーセンティックなバーに連れて行くわけには行かず、御堂は個室が完備されている雀荘を目指すことにするだろう。
[main]
夏目 街輔 :
「こんなオープンスペースで堂々とオハナシしようとしてたから、あんたらがどっちか判断できなかった。悪いな」
[main]
御堂晃成 :
「話をするつもりはなかったがな。偶然とはいえ恐ろしいものだ」
[main]
白炭 梨沙 :
「まぁ、いきなりだったから」
[main]
白炭 梨沙 :
「でも、この巡りあわせは大事にしなきゃだと思う」
[main]
愛蔵 さら :
「こーせーがいいっていうなら、いいけど……」
[main]
御堂晃成 :
「とりあえず……急いで食ってしまうから少しだけ待っててくれ」
[main]
夏目 街輔 :
「……ああ、ごゆっくりどうぞ」
[main]
白炭 梨沙 :
「どうぞどうぞ」こちらも肉まんを頬張る
[main]
御堂晃成 :
猛スピードで白米とマーボーをかき込む
[main]
愛蔵 さら :
「……こーせー、これ、つかいかたこれでいいの?」
[main]
御堂晃成 :
「あってる。初めてにしてはなかなか上手いぞ」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ、あ……えへへぇ♪」
[main]
白炭 梨沙 :
「(はじめて……)」ぽいぽいと2人より先に食べ終わるようにと肉まんを口に放り込む
[main]
愛蔵 さら :
「ごちそーさま! ちょっとしたがピリピリしたけど、おいしかったぁ!」
[main]
御堂晃成 :
数分後、テーブルの上には空になった食器だけが残されていた
[main]
御堂晃成 :
「ごちそうさま。口に合ったようでよかった」
[main]
夏目 街輔 :
「…………」
[main]
御堂晃成 :
「さて……話の続きは俺の馴染の店でいいか?」
[main]
白炭 梨沙 :
「んぐ。……うん、大丈夫です」
[main]
GM :
御堂は、この4人の中では一番年齢も高く、ひとまず彼に従うのが得策に思えるだろう。
[main]
愛蔵 さら :
「んっ!」
[main]
夏目 街輔 :
一瞬、「cold glycerin」跡地も考えたが、犯人がうろついているとも限らない。顔色悪いオッサンについていくことにした。
[main]
夏目 街輔 :
「ああ、それで良い」
[main]
御堂晃成 :
「理解が早くて助かるよ」
[main]
御堂晃成 :
そうして情報交換のため個室が完備されている雀荘へ3人を案内する
[main]
GM :
卓に着き、4人は情報交換を始める。
[main]
御堂晃成 :
「……高校生のキミ、神城の名前に反応していたようだが何かあったのか?」
[main]
夏目 街輔 :
「俺からかよ、順番的にお姉さんじゃねえの?」
[main]
白炭 梨沙 :
「…………何も書いてない、はずれ」パンフレット片手にとりあえず並べる
[main]
白炭 梨沙 :
「わたしは一応神城が隠してるコトを探りたいって大本の事情は言ったけど……男子高校生が何で神城を気にしてるのかなって」
[main]
白炭 梨沙 :
「就活ってやつ?」
[main]
愛蔵 さら :
「かみしろ、つまらないよ? ずっとおなじところにいるか、へんなばしょにつれてかれてなにかジロジロみられるの!」
[main]
夏目 街輔 :
「あ〜、あぁ……」
[main]
夏目 街輔 :
「知り合いが殺されてな、赤いペンキぶちまけたみたいに。そんでそこに神城グループ所属って自称する謎の人間がいたワケ」
[main]
白炭 梨沙 :
「へぇ……」
[main]
御堂晃成 :
「なるほど……にわかには信じがたいがキミがここにいる理由は理解できた」
[main]
夏目 街輔 :
「高校生探偵とかじゃねえから安心してくれ……」
[main]
白炭 梨沙 :
「気になっちゃうお話だね。こっちもソレ関係だよ」
[main]
御堂晃成 :
「それなら神城を探るのがスジだろうな」
[main]
愛蔵 さら :
「とぅれ……ころされる、ってなぁに?」
[main]
夏目 街輔 :
「ああ、それと、こっちじゃ俺はニュービーだから。そこんとこよろしく」
[main]
白炭 梨沙 :
「最近噂のジャムみたいになっちゃう多分殺人事件。それの警察の捜査が圧力でストップかけられてるってコトらしいから」
[main]
白炭 梨沙 :
「現場にグループの人がいたんじゃあ……神城も頑張っちゃうか」
[main]
御堂晃成 :
「生命活動を停止……つまり死に至らせることだな」とさらに
[main]
愛蔵 さら :
「し……」
[main]
夏目 街輔 :
「ああ、死んでた。それも、俺らの同類が」
[main]
御堂晃成 :
「なら犯人は"こっち側"というわけか」
[main]
夏目 街輔 :
「そういうもんなのか」
[main]
白炭 梨沙 :
「超人を何とか出来るのは、同じ超人だけだしね」
[main]
御堂晃成 :
「ただの人間にやすやすと殺されたりしないだろう?」
[main]
夏目 街輔 :
「さっき言ったろ、俺はニュービーなんだ。そういう話は専門外だ。どっかに教科書とかあんのか?それとも塾か予備校か?」
[main]
御堂晃成 :
「教えてくれる奴はいたぞ。俺の時は少々変わった奴だったが……さて、俺の……いや、俺達の話がまだだったな」
[main]
白炭 梨沙 :
「たいていは師匠に習う徒弟みたいなもんだよ」
[main]
白炭 梨沙 :
「大きいところはたいてい秘密結社だからね」
[main]
愛蔵 さら :
「こーせーのこと、ばかにするならおこるよ!」
[main]
夏目 街輔 :
「……調子狂うな」
[main]
御堂晃成 :
「神城の名は出したが2人のような事件とは直接関わりのある話ではないかもしれない。そこいるさらの父親的存在が神城の研究者だったようだが数日前に突然失踪した。それで彼女の父親を探し出すために神城の人間に当たれないかと考えていたところだったんだ」
[main]
愛蔵 さら :
「はえー……こーせー、すごい。うん、そんなところ!」
[main]
GM :
御堂はうっかり忘れているが、彼にとってはさらとの出会いこそが事件ではあるのだが……。
[main]
御堂晃成 :
それはそう
[main]
夏目 街輔 :
「結局振り出しか、どうするよ」
[main]
白炭 梨沙 :
「そのおとうさんが消えた時期と事件の時期が……って2つの点を線で結んで相関って言ってもいいけど……」
[main]
白炭 梨沙 :
「何にせよ普通にやってたら大企業バリアでろくに調べられなかったんだから、手掛かりになりそうってだけでヨシ!じゃんね」
[main]
愛蔵 さら :
「わたしは、おとーさんさがすよ! おとーさん、こーせーがいうには、せんせーですごいっていってた! だから、なにかしってるんじゃない?」
[main]
愛蔵 さら :
「あとね、こーせーと、“あいしあう”するの! おとーさんさがして、“あい”みつけたよって、いうのっ!」
[main]
御堂晃成 :
「……後で言葉の勉強をしようか」
[main]
白炭 梨沙 :
「あい……!」
[main]
夏目 街輔 :
「そいつに話聞ければ良いんだけどな、顔も名前も知らねえときた。おまけに幼女と愛し合ってて最高だな。最近俺の中で倫理観が崩壊してんだ。助けてくれ」
[main]
白炭 梨沙 :
「学生は大変だね……」
[main]
愛蔵 さら :
「???」
[main]
御堂晃成 :
「人をおかしな目で見るんじゃない。俺は正常だぞ」
[main]
夏目 街輔 :
顔を両手で覆う。タトゥー入れただけでこんなことになるか。そんなに悪いことだと知らなかったんだ。おお神よ。
[main]
白炭 梨沙 :
「わたしは心霊というかオーヴァード事件に首を突っ込むぶっちゃけ裏家業だし……そちらさんも裏の人でしょ?」
[main]
御堂晃成 :
「ただ神城を探るというのならお互いに協力できる部分はあるかもしれない。名乗り遅れたが俺はこういう者だ」
[main]
御堂晃成 :
名前と携帯だけが書かれたいかにも怪しげな名刺を差し出す
[main]
夏目 街輔 :
「どいつもこいつも裏裏裏だ。もうちょい表側行かねえ?大学選びについてとか聞きてえんだけど」
[main]
白炭 梨沙 :
「御堂コーセーさん……なるほど漢字はこうなの」読みはもう解ってるから
[main]
愛蔵 さら :
「むっ、またこーせーのことばかにしたっ」
[main]
御堂晃成 :
「裏の裏は表だろう?万物は表裏一体、どう見るかだ」
[main]
白炭 梨沙 :
「こっちの仕事に学歴関係無いし……何ならわたし学校行ってないし……」
[main]
愛蔵 さら :
「がっこー……ってそんなにだいじ? おいしいの?」
[main]
夏目 街輔 :
各々の答えを聞き、今日一デカいため息が出た。
[main]
夏目 街輔 :
「いやもう……いったん置いておくぞ」
[main]
夏目 街輔 :
「名刺もらったは良いけど、あんた何屋さんなんだ。名前と電話番号だけとか怖えよ。肩書きなり何なり書いたほうが良いと思うぞ。高校生からのアドバイスだ」
[main]
御堂晃成 :
「俺か?俺は情報屋というやつだ」
[main]
夏目 街輔 :
「おお、男の子の憧れの職業だ。生きてて出会う機会があるとは思わなかった」
[main]
白炭 梨沙 :
「わっ!今一番欲しい人」
[main]
夏目 街輔 :
「都合よく情報屋さんがいるんだ。色々調べてもらおう」
[main]
白炭 梨沙 :
「コーセーさんは情報屋。わたしもオーヴァードや警察系のコネはあるし、ニュービーの夏目くんは現場で参考人に会ってる」
[main]
白炭 梨沙 :
「とりあえず、お互い色々持ちよれば……出来ることもある、よね?」
[main]
愛蔵 さら :
「わたし! わたしも、なにかてつだう! てつだえるよ!」
[main]
御堂晃成 :
「勿論。『オフィスF』の協力を得られるならこれほど心強いものはない」
[main]
白炭 梨沙 :
「もちろんさらちゃんは……重要参考人!貴重なお話が聞けそうだもんね」
[main]
夏目 街輔 :
「なんとかうまいこと働かずに情報だけ貰えねえか、高校生に任せねえでくれ」
[main]
白炭 梨沙 :
「『働かざる者食うべからず』……らしいよ、夏目くん」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ! ……しー、しなくていいよね、こーせー?」
[main]
御堂晃成 :
「情報はカネと同じだ。自分のとこに流れて来る仕組みさえつくりゃ働かなくても入って来るが、仕組みを作るまでは汗水たらして働かないといけないぞ」
[main]
御堂晃成 :
「大丈夫だ。この2人なら話してもいいぞ」
[main]
夏目 街輔 :
「学生は学ぶことが仕事だろ?俺は受験生だ。寝る間も惜しんで勉強をする時期だ。参考書と友達にならないといけないんだ」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ、わかった!」
[main]
白炭 梨沙 :
「学生って大変なんだね……やっぱ学校行かなくてよかったのかも」
[main]
夏目 街輔 :
「基本的に未成年でも容赦なく使い潰そうとしてくるよなこの界隈……」
[main]
夏目 街輔 :
「……あ、続けて?」
[main]
御堂晃成 :
「未成年だからできることもある」
[main]
御堂晃成 :
「倫理的にはどうかと思うが学校に怪物が紛れ込む話を聞くと綺麗事ばかりも言ってられないのだろう」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ、おとーさんはすうじつまえにきえちゃった。なんできえたかはわからないけど、せんせーってよばれてたよ。わたしはね、おとーさんがいなくなってから、“かみしろ”からにげだして、こーせーとあったの!」
[main]
白炭 梨沙 :
「結構お偉いさんっぽいねおとうさん」
[main]
愛蔵 さら :
「こーせーはね、わたしをみても、にげたり、さけんだり、しなかったの! わたしといっしょにいてくれるひとなんだって、すぐわかった! だから、おとうさんのいってた“あい”をおしえてくれるひとだって、わかったの!」
[main]
愛蔵 さら :
「だから、こーせーと“あいしあう”。おとーさんをみつける。それが、わたしのもくてき。いじょー!」
[main]
白炭 梨沙 :
「……にげられたことあるの?だれかに」
[main]
愛蔵 さら :
「ん、いっぱい。わたしをみると、こえをあげてにげだすひと、いっぱいいた」
[main]
愛蔵 さら :
「おとーさんは、そんななかでも、わたしをかわいがってくれた。さら、あいをしりなさいって、いって」
[main]
白炭 梨沙 :
「こんなにかわいいのに」撫でようかなと手を伸ばしてみる
[main]
愛蔵 さら :
「んっ……」
[main]
御堂晃成 :
「初めて出会った場所は路地裏だったな。危なっかしくて見てられなかったから保護したわけだ」
[main]
白炭 梨沙 :
「おお……まぁ夜中に小っちゃい子が一人でいたら怖いかな?色んな意味で」とりあえず所長の真似で撫でておく
[main]
夏目 街輔 :
「厄介ごとにゃ巻き込まれたくないわな」
[main]
愛蔵 さら :
「にげないひとは、すきよ?」
[main]
GM :
それぞれの背景に何処か疑念もあるが、今は手分けして協力するのが目的に近づける最短の方法であるのには間違いない。
[main]
夏目 街輔 :
「まあ、良いよ。仕事はする。けど分かんねえからああしろこうしろみたいな指示はくれ」
[main]
御堂晃成 :
「助かる。受験生だからなるだけ負担をかけないよう努力はする」
[main]
白炭 梨沙 :
「こまめに色々共有したいね。とりあえずここのみんなで協力……していきましょー!」
[main]
愛蔵 さら :
「こーせー、わたし! わたしは、いっぱいてつだうからなんでもいって!」
[main]
夏目 街輔 :
「元気良いな……」
[main]
御堂晃成 :
「ああ、さらも頼りにしてるぞ」
[main]
愛蔵 さら :
「えへへへ……♪」
[main]
御堂晃成 :
それでは……出発でもよろしいです?
[main]
白炭 梨沙 :
ですね
[main]
愛蔵 さら :
OK
[main]
夏目 街輔 :
「ああ……案外長居したな」
[main]
白炭 梨沙 :
「それじゃ何かあったら名刺の番号にお願い。こっちもすぐ教えるから」
[main]
御堂晃成 :
「ああ。お互い協力できるところは協力していこう」
[main]
愛蔵 さら :
「んっ、なにかわかったらおしえてね!」
[main]
夏目 街輔 :
「ああ……」
[main]
御堂晃成 :
そうして料金を精算して店を出る。雀卓の上には麻雀をやっていたとは思えないような出鱈目に並べられた牌が残されていた
[main]
GM :
4人は情報収集の為、C県S市の混沌とした街の中に入り込んでゆく。
[main]
GM :
全員登場をどうぞ
しかし、腹ごなしや小休憩のために飲食街の一角の店に入り込んでいた。
学ランの少年に視線を向けてから
レバニラ炒めを酸辣湯で流し込み、餃子を3つ纏めて口へ放り込む。
呼び鈴を鳴らして店員を呼び注文を伝える
「春巻き……饅頭……んー……」
店員にお冷を持ってこられると、警戒するようにビクリと身を震わせる。
薄くなった財布とその中身に思いを馳せつつ、肉夾饃へかぶりつく。
水を警戒して、遠巻きに。
おそるおそる、顔を寄せて唇をつけて……パっと明るい顔で笑う。
皿上を全て空にして、椅子にもたれかかった。
肉まんを食べながら次に食べる肉まんを考えてる
両手を合わせる
"店長"に詳しく聞いてはいないが、超人でも餓死するとかありそうで食わないわけにもいかねえし。
御堂の仕草を見て、真似するように手を合わせる。
おもむろに手を麻婆豆腐の中に突っ込み、慌てて手を引く。
飯も食ったし、店を出ようと立ち上がる。
ふーふーっと手に息を掛けながら涙目で。
立ち上がった姿勢で、固まる。
見た目が幼く、言動や行動がどこか怪しい少女が自分の調査対象である『神城』と言い放ったからだ。
アハハっと笑いながら真似をして、自分の前に指を立て、シーっと音を立てる。
ディスコミュニケーションこわい
素直に頷きつつ、最後に大きな声で告げてしまい。
一度立ち上がったが、再び座り、背もたれに体重を預ける。
(あの親子を追うか)
見逃す訳にはいかないだろう。ただでさえ、相手が相手なだけあって苦戦しているのだから。
こてんと首を傾げる。
ややげんなりとしつつ、親子が食べ終わるのを待ち構える。
口の前で、指を立てて、しーの構え!
肉まんが乗った皿を2人のテーブルに乗せる
ぅーっと威嚇するように、御堂の手を掴み、警戒の声をあげる。
もう一人の高校生に視線を向ける
御堂ならば、裏社会の情報交換に使われている隠れ家のような店を幾つか知っているはずだ。
御堂の腕にぎゅっと抱き着き、大事に守るように睨む。
なんだか納得いってない感をだしつつ、渋々と。
鷲掴みにしてレンゲを片手に見様見真似で四苦八苦しながら食べていく。
嬉しそうにしながら、一生懸命食べて。
もっとも信頼している御堂に全て任せると頷き。
──無論、麻雀を打つフリをして。
どこまで正直に話すか逡巡し、神城グループを名乗る人間と出会った旨を明かすことにした。
言葉の意味すら理解できてないといった様子で。
御堂の方を見て、にこやかな笑みを浮かべる。
何が悪いのか分かってない顔。
名刺を受け取る。
幼女へ続きを促す。
目を細めて猫のような顔で心地良さそうに撫でられる。
生返事。今日は疲れた。