蝙蝠の本のページは進む 使い魔はこのページを興味深く見続ける 「へー…オレが普通の魔法少女なんだ…でも、あの時に間に合わないんだー…だったらいいや」 使い魔は本をその場に捨てて何処かに消えていった 気温も下がり万々歳でラーメンを食べる客が増えてきた今日この頃 「うーん…神浜に居られるのが一週間ぐらいで…その間にお姉ちゃんのご飯食べてお姉ちゃん煽ってー…♤」 万々歳でそのようなことを考えている魔法少女に琥珀が話しかける 「ちとせちゃーん!新しい定食始めたよー!!」 「うーん…いつもの餃子と炒飯でー!!♧」 「はーい!」 ちとせはいつも通りの注文をして、テレビに目を向けようとして (見かけない子が二人いるじゃん♢) 万々歳に入ってきた星乃と三乃に気が付いた (ちょとファンサしちゃお♡!) 「そこのお二人さん、万々歳は初めて♤?」 「ううん、よく来るよ」 「うーーーん…なんて呼んでもらおうかなー」 呼ばれ名を考え出す三乃と適当にあしらおうとしている星乃 「…あ!琥珀ちゃん!!」 三乃が琥珀に気が付き声をかけるが 「…えっと…誰?」 「え?」「…え?」 「……えぇ!?」 「えぇっと、二人は琥珀ちゃんと知り合いで、でも琥珀ちゃんは二人を知らないんだよね?♢」 ちとせが確認を取りながら話を進める 「うん、オレは初めましてだよ!」 「僕と三乃ちゃんは会うのは3回目だね」 「うぅーん…なんて呼んでもらおう…りん?」 三乃がまだ呼ばれ名を考えているが、確認は続く 「…じゃあ、ボクが誰か知ってる?♡」 ちとせが自分を指さしながら訪ねるが 「…えっと、誰なの?」 「うちも知らなーい」 二人はそう返事して 「…うん!二人は異世界人だ!!♤」 ちとせは二人が異なる世界から来たというのを確信した 「…もしかして有名人!?」 「そう!テレビをつければ常にボクの話題で持ち切りだし!新聞もネットもボクの話題しかない!」 三乃の質問に立ち上がり、決めポーズを決めながら自己紹介をする 「完璧で究極のアイドル!!七海ちとせとは僕の事だよ!!♧」 キラン! 「おぉー!!」 三乃が拍手をして 「七海…もしかしてやちよお姉ちゃんの!?」 「やちよお姉ちゃんの妹だよ♢」 星乃がやちよの姉妹だと気づきちとせが肯定する 「…二人は別世界の人で、オレじゃないオレと一緒に居たことがあるんだよね?」 「うん、僕が会った琥珀ちゃんはーー」 琥珀の情報共有がされてちとせが違和感に気づいた 「…琥珀ちゃんの十八番の分裂を使ってないの?♧」 「「分裂?」」 琥珀の魔法は肩代わりだ、分裂など出来るはずないが 「琥珀ちゃーん!ちょっと分裂してー!!♡」 わかったー!と言う琥珀の声と共に 「こはー!」「肉ー」「鳥?」「ほうれん草!!」 「分裂したよー!」 琥珀が5人になっていた 「えぇぇぇえええええええええ!?」 「琥珀ちゃん凄い!!」 「本当に分裂してる…でも魔法は肩代わりなんだよね!?」 「うん!分裂したオレが肩代わりしてくれるよ!」 琥珀がそう説明をした後、分裂体が消えてなくなる 「で、魔女を倒したら帰れるんだよね?」 「前の二回はそうだったから今回も変な魔女を倒せば帰れるはず!」 「じゃあさっさと倒しに行こ!!善は急げー!!」 琥珀が星乃の手を掴み走り出し 「ねぇちとせちゃん!うちの事は三のんって呼んで!」 「三のんだね!じゃあ星乃ちゃんは星のんで決定!!♢」 星乃が居ない場所で呼ばれ名が決まり、三乃とちとせも二人を追って外に出るのだった 「星のーん!まってー!!」 「星のん?…もしかして僕の事!?」 「ほしのーん!!」 「三乃ちゃんも!?」 「じゃあオレも!ほしのん!!」 「……多分ラッキー!!!!」 ちとせと三乃が先に外に出た二人と合流し、ほしのん呼びが広まりながら魔女探しが始まった 「前までの魔女はどんなところに居たの?」 「うちの時は水名神社!」 「僕の時はミザリーウォーターが居た下水道だよ!」 二人から情報を聞き居そうな場所を考え出す 「うーん…下水道は取られてるし、みかづき荘とか万々歳に居たらわかるはずだし♡♧」 「……オレも思いつかないこはー、こうなったら足で探そう!!」 結局歩いて探すことになるが…一つ問題がある 「じゃあ分散した方がいいよね、ボクは完璧で究極のアイドルだから人がいっぱい来ちゃう!!♤」 ちとせにファンが殺到すると、魔女探しできなくなってしまうのだ 「じゃあうちがちとせちゃんと一緒に行くね!!」 「となると、僕は琥珀ちゃんとだね」 「よろしくね!ほしのん!!」 メンバー分けも終わり、二チームはそれぞれ動き始めた 「取り合えず、琥珀ちゃんと関係がありそうな場所を探してみよう!」 「あいあいさー!!」 星乃の提案が承認されたため、星琥チームは琥珀が思いつくところを取り合えず走り回る作戦となった 「うぅーん…オレの思いつく限り……」 「…なにかあった場所に向かうんだよ?」 「じゃああそこ!!」 琥珀が指を指したのは、ヘリポート 「オレの初陣があそこだったの!!」 「初陣の場所…それにヘリポート!行ってみよう!!」 二人はヘリポート目指して走り出した --------------------------------------- 「うぅーん、三のんとしてはどのあたりが気になる?♧」 「うちはー…あっちのたこ焼き!!」 三乃がお腹を鳴らしながらたこ焼き屋に吸い込まれるように近づいて行き カラン… 「…三のーん!何か落としたよー!!♢」 三乃が落とした手鏡をちとせが拾った 「…?なんか知ってる魔力な気が」 ちとせが手鏡をジーと見つめ…答えにたどり着く 「…瀬奈ちゃん?え?少し体貸してって?いいけど♢」 前に瀬奈が割り込んだ 「ふぅー…バレずに済んだ、私だよね?」 瀬奈は手鏡に話しかける 「そっちの私はアイドルとか見る?」 『見ない…そんなお金無いの知ってるよね!!』 「だよね、私も偶然知って、そのままSGの中に入るくらい推してるし!」 瀬奈と手鏡はそのまま会話を続けてながら 「…で?前まで会ってた魔女はどんな感じだったの?」 『…うーーん、三乃ちゃんや星乃ちゃんに似てる感じ』 「…琥珀ちゃんとは近くないの?」 『前までの琥珀はどっちかと言うと』 鏡が何かを言おうとしたが 「ちとせちゃん!!」 三乃が戻ってきたため急いでちとせに戻り 「え!?なに!!」 「はいあーん!」 「あーん…あっつ!?」 三乃にあーんされたたこ焼きでやけどするのだった 「ここだよほしのん!!」 一方星琥チームはヘリポートまでたどり着いたが 「…………何も居ないね」 魔女の影も形もなく、魔力も一切ない 「じゃあハズレ?」 「琥珀ちゃん、他の候補は?」 「うぅーん…万々歳!!」 他の当ては無いようだ… 「一旦、三乃ちゃん達と合流してみよう!何かあるかも!!」 「うん!」 星琥チームは一旦三ちとチームと合流しに万々歳に向かうのだった ------------------------------------------------------------- 「ちとせちゃん、ここ?」 「ボクに縁がありそうなのは後はここぐらい♢…何もないけどね…♤」 三ちとチームはかつて記憶ミュージアムど呼ばれた場所に来ていた もっとも、外れのようだが 「ここじゃ無いってなると下水道とかかなー…被るけど♡」 そう言いながら辺りを探るが本当に何もなく ブー、ブー、ブー、 「電話だ!!もしもーし!」 『もしもし、三乃ちゃん!そっちは魔女見つけた?』 「見つけてなーい…そっちは?」 『こっちも…琥珀ちゃんの初陣の場所とか見たけど何もなかったよ…』 両チームで情報共有し、互いの進捗は0のまま 「暗くなってきたし、取り合えず一旦万々歳に集まろう」 「「わかった!」」「はーい!♡」 四人は万々歳に一旦集まり、探索一日目が終わったのであった 「ボクはみかづき荘に帰るねー、ばいばーい!!」 万々歳で集まった後、ちとせはみかづき荘に帰っていき 「三乃おねーちゃんとほしのんの部屋確保出来たー!!」 「皆同じ部屋だけどね!ふんふん!!」 三乃と星乃も鶴琥と同じ部屋で眠る…のだが 「…そう言えば、メルメルは居ないの?」 「メルちゃんと会いたーい!!」 二人の世界では当たり前に居たメルの話をし始めようとして 「あはは…メルは…」 「オレの世界でメルはね」 「…え?」 「………ラッ……」 この世界の当たり前を知った 翌朝 「完璧アイドルちとせちゃん登場ー!!拍手!!♢……ってあれ?」 ちとせが万々歳に朝一で入って来たが、空気が重い 「ねぇ琥珀ちゃん、何があったの?♡」 「…メル」 琥珀がそう言い、ちとせも察して 「…じゃあ、今日は魔女探しは♤」 「行く!!」「メルちゃんに合いたいから行く!!」 ちとせの提案を食い気味に否定して、二人は外に行こうとし 「ちょっと待った!!探し物の前に最強朝食を食べてね!!」 鶴乃に止められて由比4姉妹とちとせは朝ご飯に炒飯を食べて 「朝ご飯も食べたし!」 「ちとせアイドル隊出撃ー!!」 由比4姉妹とちとせで改めて魔女探しを始めるのだった 「ちゃー…」「こはー…」「みつーん…」「ほしー…」 時刻は13時、5時間ほど探したが見つからず、完全に疲弊していた 「…ここまで見つからないものなの?」 「僕達の時はさっくり見つかったけど…僕の場合は見つけてたのは琥珀ちゃんだった…」 「ウチはメルの占いで…琥珀ちゃんが肩代わりしてたけど」 「…どっちもここじゃ無理だよーー」 由比4姉妹がベンチ休憩しながらぼやいていると 「コンビニで色々買って来たぞ!♢」 ちとせがビニール袋をもってベンチに近づいてきた 「オレはホットドック!」「うちは焼きそば!!」「ちゃー!!天津飯!!」「残り物は…よっしゃラッキー!!」 各々好きなものを取り食べ始める 「…んで、魔女を見つける有効な手段は思いつきそう?♧」 「ぜんぜーん」 「せめてメルが居たら、肩代わりはオレでも出来るし…」 「…あー」 メルの魔法をあてにしているのだろうと思ったちとせは 「メルちゃんは居ないけど…メルちゃんの魔法だけはあるよ🃏」 魔法だけはあることを伝えたのだった 「…どういう事?」 「ボクの魔法は、死んじゃった人の魔法を貰って自分の魔法にするの…お姉ちゃんが勘違いしてた魔法だね🃏」 ちとせは自身の魔法を説明し、かなえとメルの魔法が有る事を伝え 「…ごめんね、メルちゃんの命を守れなくて…メルちゃんが死んじゃったの、ほとんどボクのせいだから♢」 メルと会えないことを三乃と星乃に謝罪した 「…顔をあげてよちとせちゃん!!」 「そうだよ!こっちの世界のメルも、ギリギリだったから、こんな世界もあるのは…」 二人がそう言い、ちとせは少ずつ顔をあげていき 「…せめて、占いは成功させるから!!♢」 タロットカードを懐から出し、琥珀が分裂し肩代わりをし始める 「…これって」 引いた三枚のタロットカードは 正位置の塔 正位置の運命の輪 逆位置の世界 「……悲劇があって、でも大きな転機もあったけど、崩壊した場所…」 「何かやばそう!!」 ちとせはそんな場所を考えて… 「こはーん」「あ、オレが一体死んだ」 「死ぬほどの事が起こってるの!?」 考えて、解を出す 「予期せぬ破壊やトラブルを通じて運命的な好機が訪れている…このチャンスを掴むためには、現状に満足せず、物事を最後までやり遂げる努力と、次のステージへの移行を完了させることが必要…てことかな♢」 ちとせは考えをまとめながら目的地を探そうとし始める 「予期せぬ破壊は…メルちゃんの話をしたこと…運命的は転機はこの占い…」 だとしたら 「現状に満足するなは…一回探しただけでは見つからなくて、最後までやり遂げるは二人を元の世界に返すこと!!♢」 恐らく魔女が要る場所は 「みんな!ヘリポートに行くよ!!みんなで!♢」 タロットカードの占いに従い、ちとせアイドル隊はヘリポートにやって来た 「…何も変わってないよ?」 「…ううん、変化はあるよ!!」 星乃がそう言い空を指さした先には、無人のヘリが飛んでいた 「………ーッ!!魔女結界もあのヘリにあるみたい!!」 鶴乃がヘリ内の魔女を探知で見つけ出し 「ちとせちゃんのゲリラ声出しライブー!!」 ちとせが盾を地面に設置しマイクを取り出す 「せーの!ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 ちとせは思いっきり叫び、盾に内蔵されているスピーカーが音を何倍にも大きくし ヘリは音の壁に体当たりされ、フレームが拉げてローターが破損し、回りながらヘリポートに不時着し爆発する 「…ちとせちゃん…」 「…けが人無しなら問題なーし!!♤」 「ちとせちゃん凄い!!」 「アイドルの爆音を聞けたのはラッキー!!」 「ちゃー…真横で叫ばれるのは辛い…ほ?」 ヘリを落とされた怒りか、魔女がちとせに狙いを定め近づいてくる 「ライブスタート!!🃏」 アイドル親衛隊は魔女結界に取り込まれ、戦いが始まる [縺ー繧薙?繧薙*縺??縺。繧?≧縺倥g縺ァ繝シ縺?] 黒き亀のような魔女は見かけによらず高速でちとせに体当たりをし潰そうとするが 「ボクが主役のライブだから『大人しく座っててね!!』♡」 [繧後§縺?■!?] ちとせのSG内にいる瀬奈の魔法で動きを止め 「さんのん!ほしのん!つるのん!琥珀ちゃん!!」 「ちゃー!!」「いっくぞー!!」「僕の全力を!!」「琥珀流分裂奥義!!」 由比4姉妹が全力で攻撃を仕掛けるが… ガキン!!カァン!! 「ーッ!!」「固い!?」「不幸弾が跳弾してコッチに来たぁ!?」「うちの武器折れてないよね!?」 亀の魔女は甲羅に覆われてなくとも固く、まともな攻撃は意味をなさない 「ボクの音は通ると思うけど、拘束解いたらまずいよー!!…ていうか!ちょっとずつこっち来てる!?♧」 あまり時間はかけられない、このままだと暗示を自力で解き、高速タックルを繰り出し続けるだろう 「だったらドッペルで!!」 琥珀がそう言い放つとともに自身のドッペル、会議のドッペルを展開し銀虎が背後に表れる 「うちも続くよ!!」「私も!!」 三乃は龍生九子を偃月刀に纏い自身の姿を変え、鶴乃は金色の豚を自身の上空に出現させる 「すぅー、はぁー…」 星乃も深呼吸をし 「ラッキーだから行けるはず!!」 銀華のドッペルを出現させ、空間に閉じこも、ドッペルによる同時攻撃が始まる [縺翫?縺?■繧?s繧ゅ◎縺?>縺??縺サ縺励>繝シ!!] 「…!?暗示が!!」 魔女が動き出そうとするが 「琥珀一番乗りー!!」 銀虎が力で魔女を抑え込み、銀華の方に投げ飛ばす 「………!!!!」 銀華が飛んできた魔女を受け止め、そのまま不幸を魔女に浴びせ続け 「三乃ちゃん!トドメは任せたよ!!」 金豚が不幸まみれの魔女を転倒させ 「任されたー!!」 転倒して唯一の弱点をさらしている魔女を、饕餮は喰らいつくさんと突撃し […!!!!] 『魔女は寝てて!!』 「トドメだー!!!!」 2体の炎龍は魔女を焼き尽くし、GSだけが残された 「みんなー!!応援ありがとー!!♡」 ちとせがライブの終わりを告げるとともに、結界も消えてなくなった 「…魔女は倒したけど、三乃おねーちゃんとみつのんはどうやって帰るの…」 「だいじょーぶだよ!!」 「いつも通りなら…来た!」 三乃と星乃の身体が薄くなり始め、光があふれ出す 「ちゃー!?…倒したらすぐお別れなの!?」 「だったら今渡すしかないよね!!……あった!はい!!♤」 ちとせは消えかけている二人に色紙を渡した 「これなに?」 「最近アイドルちとせちゃんのサインだよ!元の世界でいっぱい自慢してね!♧」 「…うちとほしのんの世界にちとせちゃん居ないから自慢できない!!」 「実在しないアイドルのサイン!ラッキー!!」 そう言って二人は消えて元の世界に帰っていった… 「…ねぇちとせちゃん、占いで次のステージに移行しろって言ってたよね」 「言ってたね……次のステージって何なんだろうね♢」 謎が残ったまま、ちとせたちも帰路についたのだった