[main] GM : 昨日と同じ今日、今日と同じ明日。このままの日々が、ずっと続くと思っていた。
だが——————世界は知らぬうちに変貌していた。
きっかけは、ある日起きたバス転覆事故。
秘められた力は覚醒し、隠された真実が付きつけられる。
それは、ずっと続くと思われた日常がボロボロと崩れはじめた日————。
ダブルクロス The 3rd Edition 『Crumble Days』。
ダブルクロス、それは裏切りを意味する言葉。

[main] GM :  

[main] GM : OP:PC1
キミはごく普通の高校生だった。少し気になるクラスメイト、綾瀬真花と同じバスに乗り、ちょっといいことがあったと喜ぶような。
しかし、その日を境に変わってしまった。バスが横転して爆発炎上したとき、キミは得体のしれぬ怪物となって真花を助けていた。

[main] GM : まだ侵蝕値ダイスは降らなくて大丈夫です

[main] GM : さて、貴方は色々雑務とか部活とかで忙しくなり、普段より帰るのが遅くなりました。何かやってるって設定とかあります?

[main] 岩国 玄一郎 : 美術部所属で絵画専攻ですけどまあ帰宅時間はまちまちなんでしょうね
部活があればそれなりに遅いしなければ放課後になり次第

[main] 岩国 玄一郎 : だから今日は遅くなったなら少し絵の具の独特の匂いがする

[main] GM : ちょっともうそろそろ夕暮れという具合ではあります

[main] 岩国 玄一郎 : 下校時刻前までキャンバスに絵の具を塗っていたんでしょう

[main] 綾瀬真花 : では綾瀬さんもちょっと図書委員とか色々やってたので遅くなりました

[main] 岩国 玄一郎 : でっか いやなんでもない

[main] 綾瀬真花 : 「…あれ、岩国君? 奇遇だね!
……絵具の臭い、美術部?」

[main] 岩国 玄一郎 : バス停へ向かう背中に声がかかり、聞き慣れたリズムのその声にどきりと胸が弾んだ。

[main] 岩国 玄一郎 : 岩国玄一郎は不思議なことはない、普通の高校生である。

[main] 綾瀬真花 : くんかくんかすーはーすーはー

[main] 岩国 玄一郎 : 普通に両親の間に生まれ、普通に学校に通って育ち、普通に部活に所属している。漫画やアニメの主人公のような境遇はない。

[main] 岩国 玄一郎 : だから、普通に声をかけられて嬉しくなった。

[main] 岩国 玄一郎 : 「綾瀬さん?」
振り返って声を掛ける。聞くまでもなく確信してたけど。

[main] 岩国 玄一郎 : 「あんまり嗅がない方がいいよ。油絵の具だからシンナーの香りだ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「あんまり吸いすぎると頭痛くなる」

[main] 綾瀬真花 : 「あ、それはだめだめ、薬物ダメ絶対」

[main] 綾瀬真花 : 「それはともかく偶然だね!
部活が無い日だと思ってたけど、図書委員とか、先生のお願いとか色々重なっちゃって…不幸かと思っちゃったけど」

[main] 岩国 玄一郎 : 「溶剤だからどうしてもね」
よく手は洗ったけどそれでも服には匂いがこびりついてしまう。絵を描くのは愉しいけれどそれが玉に瑕だ。

[main] 綾瀬真花 : 「岩国君と一緒のタイミングで帰れて良かった!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「そうだね。綾瀬さんこそそんなにあれこれ掛け持ちして……俺は単に部活が長引いただけだけど、大変じゃない?」

[main] 岩国 玄一郎 : 実際、少し心配している。真花という人物はどうもあれこれと抱え込みがちだ。

[main] 岩国 玄一郎 : それは彼女の優しさなのだろうけれど、それに周囲が甘えがちなところがあった。

[main] 綾瀬真花 : 「うーん、まぁ、大変なのはそうなんだけど、なんかこう、つい癖…なのかな?頑張っちゃうのは」

[main] 綾瀬真花 : 「でも誰かに頼られたりとかするのは嬉しいから!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「癖で頑張るのは……」
と言いかけたけれど。

[main] 岩国 玄一郎 : 「………そっか。嬉しいなら仕方ない」
少なくとも、どうしようもなく重荷になっているという様子ではない。なら横からあれこれ口を出すタイミングではないだろう。

[main] 綾瀬真花 : 「それに岩国君みたいに優しい人に手を差し伸べて貰えるんですからそりゃもう頑張りがいがありますよ」

[main] 綾瀬真花 : 「……あれ、臨時バスあるんだって。歩いて帰ってたら良い時間になっちゃうかと思ったけど、これなら街でちょっと遊んでも大丈夫かも」

[main] 岩国 玄一郎 : 「俺が優しい、か……」
あんまりそういう感覚はない。綾瀬さんのように積極的に人助けをするような性分でもない。

[main] 岩国 玄一郎 : 苦しんでいたり死にそうな顔をしている相手がいれば助けたいと思うけれど、それは人として当たり前の感覚だ。優しいという分類にはあたらないだろう。

[main] 岩国 玄一郎 : 「臨時バス?なにかあったかな」

[main] 綾瀬真花 : (…あれ、これ岩国君と街デートチャンス!? 矢神君が手伝ってくれたけど、ひょっとして矢神君これ知ってて狙ってた!? ナイスアシスト矢神君!!)

[main] 岩国 玄一郎 : 記憶を反芻するが特に思い当たるフシはない。なにかイベントとかあったっけ?

[main] 岩国 玄一郎 : とはいえ………確かに好都合なのはその通り。

[main] 綾瀬真花 : 「イベントとかは無い筈だけど…でもせっかくだし乗って行こうよ!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「うん。確かにこのバスに乗れればそのぶん早く着く」

[main] 岩国 玄一郎 : 「少し寄り道する時間もできるかも。門限とか大丈夫?」

[main] 岩国 玄一郎 : ちなみに今のはなけなしの勇気でござる。

[main] 岩国 玄一郎 : もしよかったら一緒にちょっと遊ばない、的な。

[main] 綾瀬真花 : 「大丈夫大丈夫! せっかくなら新しいカフェが出来たって所に行ってみたい!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「………! そっか。じゃよかったら、俺と……一緒に行かない?」

[main] 綾瀬真花 : (あのカフェの路地裏からちょっと進むとラブホ街…ウェヒヒヒ)

[main] 岩国 玄一郎 : どうかな。『え~~岩国くんと~~?』とか言われたらだいぶ傷つくな。帰って寝込むな。

[main] 岩国 玄一郎 : 3日くらい引きずるだろうな。不登校決め込むかも知れないな。

[main] 綾瀬真花 : 「うん! 良かったぁ、ひとりだと気まずいかなーって思ったから」

[main] 岩国 玄一郎 : 「そうか………こっちこそ嬉しいよ、綾瀬さん」

[main] 岩国 玄一郎 : 草葉の陰から見ているか我が妹よ。お兄ちゃんは女の子をプチデートに誘えたぞ。

[main] 綾瀬真花 : 「いえーい! じゃあ早く行こっ!!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「うん。………あ、ちょうどよくバスが来た」

[main] 岩国 玄一郎 : ………見慣れない車体のバスだった。まあ、臨時便ならそんなものか。

[main] 綾瀬真花 : ……バスの中は臨時だというのに、待っている人も多く、それなりに混んでいて、二人が別れて座るか一番奥に並んで座るしかない

[main] 綾瀬真花 : 「……あの、えっと、せっかくなら、一緒に座ろうよ!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「え?うん、そりゃそうだ。せっかく席が空いてるんだから」

[main] 綾瀬真花 : (それで身体を寄せ合っちゃったりして! つい太ももに触れちゃったりして!!)

[main] 岩国 玄一郎 : 妙に間があったことに内心首を傾げながらも俺は車内通路を進む。

[main] 岩国 玄一郎 : 後ろに真花がついてきているのを確かめつつ。先に立って女の子をエスコートできるのは男の特権だろ?

[main] 綾瀬真花 : 「うん!」

[main] 岩国 玄一郎 : 俺は特に疑問に思うこともなく、一番奥の座席の窓側に真花を座らせた。

[main] 岩国 玄一郎 : 「どうぞ、綾瀬さん」

[main] GM : バスのドアが閉まり、走り始めた

[main] 綾瀬真花 : 「岩国君ありがとー!」

[main] 岩国 玄一郎 : バスが発車する。すぐ近く、肩が触れ合うほどの距離に真花がいる。

[main] 岩国 玄一郎 : 「いえいえ、どういたしまして」

[main] 岩国 玄一郎 : ちょっと芝居がかったような返事をしたけれども、内心は割と舞い上がっていた。

[main] 岩国 玄一郎 : だって綾瀬さん可愛いじゃん。

[main] 綾瀬真花 : 「……ところで、岩国君って皆に優しいけど裏があったり? 無かったり?」

[main] 岩国 玄一郎 : うっすらと女の子の甘い香りが鼻先をくすぐって、俺はつい先程まで油絵の具を扱っていたことを後悔した。シンナー臭くて申し訳ない。

[main] 岩国 玄一郎 : 「裏ぁ?いや別に……そもそも優しくしているつもりもないよ、俺は」

[main] 綾瀬真花 : 「えーっ!?それでーっ!?てっきり女の子に優しいのはモテる為かと思っちゃってたのに!」

[main] 綾瀬真花 : 「あるいはもう好きな人が居たりして!?」

[main] 岩国 玄一郎 : 「ないない。だっておせっかいになるだろ、その人ができることまで手伝っちゃ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「もし優しくするとしたら、それが必要な時だと思った時だ」

[main] 岩国 玄一郎 : あ、それで話はそう来るんだ。ちょっと動揺してる。なんて答えるかな。

[main] 綾瀬真花 : 「いやーでも、ケーキ入刀とかだって一人で出来ても二人でしたいみたいに、誰かと苦労を分かち合うのって大事だと思うけどなー!?」

[main] 岩国 玄一郎 : 「………好きな人がいるかは、まだ内緒」

[main] 綾瀬真花 : 「ふっふっふーん、その辺含めてカフェではお話聞かせて貰おうかなーっなーんて───」

[main] GM : PC1が綾瀬越しに外を見ているならば、その先に何かが居るのが見えるだろう

[main] 岩国 玄一郎 : ─────あれ?

[main] シューラヴァラ : 巨大な槍を持つ、人影

[main] 岩国 玄一郎 : 何を持ってるんだ。あれは。まるで石柱のような───

[main] 岩国 玄一郎 : ───そもそも、あれは誰だ?

[main] シューラヴァラ : それがゆっくりと槍を持ち上げると、軽々しくこちらに向かって投げてくる───

[main] 岩国 玄一郎 : 「ちょ────な─────」

[main] 岩国 玄一郎 : バスに向かって飛んでくるその巨大な物体。スローモーションめいて見えた。

[main] 岩国 玄一郎 : 衝撃。

[main] GM : バスが歪み、爆ぜ、炎が噴き出すのを一瞬のうちに見るだろう

[main] 岩国 玄一郎 : ──────どくん。

[main] 岩国 玄一郎 : まるで映画に出てくる破城槌のようなそいつが突き刺さり、車体がネジ曲がっていく。

[main] 岩国 玄一郎 : ──────どくん。

[main] 岩国 玄一郎 : 唖然と見ていた俺の中に“なにか”が湧き上がるのを感じた。

[main] 岩国 玄一郎 : “そいつ”は俺に伝えた。

[main] 岩国 玄一郎 : この力を使えば、今隣にいる大切なものを守ることができる。

[main] 岩国 玄一郎 : お前は妹を喪ったあの時のようにどこまでも他人事ではない。

[main] 岩国 玄一郎 : 力を振るい、大切な何かを救うことができるのだと。

[main] 岩国 玄一郎 : だが俺の視線はかたわらの真花には向いていなかった。その得体の知れない力が湧き上がった時点で、彼女を守ることはもう決めていた。

[main] 岩国 玄一郎 : だから、俺は車内を見た。

[main] 岩国 玄一郎 : 冗談のようにぐにゃぐにゃに曲がっていくフレーム。オイルに引火したのか、またたくまに膨れ上がる炎。

[main] 岩国 玄一郎 : そしてフレームに挟まれ、炎に呑まれ、驚愕と恐怖の表情を浮かべる乗客たち。

[main] 岩国 玄一郎 : 行き先があったのだろう。日常があったのだろう。明日の予定だってあったのだろう。

[main] 岩国 玄一郎 : 湧き上がったこの力を使ったところで、彼らを救うにはあまりにも時間が足りなすぎる。

[main] 岩国 玄一郎 : だとしても、俺は思わずにはいられなかった。

[main] 岩国 玄一郎 : 俺はかたわらの綾瀬さんを救う選択をしたことで、彼らを見殺しにした。

[main] 岩国 玄一郎 : ごめんなさい──────ごめんなさい。

[main] GM : バスが爆発し…乗客の殆どを消し飛ばす衝撃をもたらしたそれは、岩国の力と相殺される……!

[main] GM : ……PC1 OP終了です

[main] GM : PC2:OP
キミはUGNの施設で育てられたUGNチルドレンである。現在、矢神秀人という学生を追跡調査している。
彼には、FHのエージェントではないかという疑いがある。しかし、彼の尾行をしている時に見失ってしまった。
その直後、バスが横転し、爆発炎上する大きな事故が起った。

[main] GM : 登場判定ダイスをお願いします

[main] 阿墨 芹佳 : 1d10 (1D10) > 10

[main] 阿墨 芹佳 : もうだめだ…おしまいだ…

[main] system : [ 阿墨 芹佳 ] 侵蝕 : 31 → 41

[main] GM : 矢神秀人。ひと月ほど前から様子のおかしい姿を見られるようになった生徒を、君は追っていた。

[main] GM : 彼にはFHエージェントの嫌疑がかかっている

[main] 阿墨 芹佳 : 「──────────」

[main] 阿墨 芹佳 : 距離を取って、歩く。歩調は一定に。気配は自然に。

[main] 阿墨 芹佳 : 尾行の訓練は積んできた。それは気配を消して張り付くのではなく、自然体に周囲に溶け込む技術である。

[main] 矢神秀人 : 「…………」矢神はスマホを、腕時計を一瞥しながら、歩き続ける。まるで何かのタイミングを計っているかのよう……と言われれば確かではあるのだが

[main] 矢神秀人 : だが、街を歩く学生生徒らや大人たちもまた、時間を気にして歩く者も少なくない。嫌疑以上のものをかけられないのもまた事実ではあった……

[main] 阿墨 芹佳 : (……まだ推定無罪だけれど)

[main] 阿墨 芹佳 : 心証のみでいえば、眼を細めるに値する挙動だった。

[main] 矢神秀人 : ………何度目かの時間確認のルーチン。行く先自体は学校と市街地の中でも歓楽街的な面のある場所の間。そこに住んだり仕事で通う人間も少なくはない

[main] 阿墨 芹佳 : 雑踏/ストレスの中を歩かされているその甲斐はあるんじゃないかと、頭の片隅で思考する。

[main] 矢神秀人 : 矢神が、ニヤリと笑った。と同時に人影に姿を眩ませる

[main] 阿墨 芹佳 : 「──────────」

[main] 阿墨 芹佳 : まだ推定無罪だが。

[main] 阿墨 芹佳 : 仕留めよう。その方が良い。手遅れでなければ。

[main] シューラヴァラ : その瞬間、肌がひりつく感覚が貴方を襲うだろう!ワーディングだ!!

[main] 阿墨 芹佳 : 靴裏に力が籠る。みしり、とアスファルトが"融ける"。

[main] シューラヴァラ : 人影───そう、人影と呼ぶしかない姿が、巨大な槍を持っている。そしてその眼の先には、大勢の人が乗り合わせたバス

[main] 阿墨 芹佳 : 「──────────、」

[main] 阿墨 芹佳 : ワーディングの中で、アスファルトが弾ける。

[main] シューラヴァラ : それに向かって悠々と槍を投げつけると、その巨大な槍はまっすぐにバスへと向かい───バスを穿ち、爆ぜさせた───ッ!

[main] 阿墨 芹佳 : 身体は音を置き去りにして疾駆する─────だが、遅い。

[main] 阿墨 芹佳 : 鈍化した時間間隔の中で、阿墨芹佳はそれを見届けた。

[main] 阿墨 芹佳 : 瞳は冷たく澄んだまま。

[main] 阿墨 芹佳 : なんて─────気持ちの悪さ。

[main] シューラヴァラ : 「あまり遊んでいる暇は無いが…プランの為にも、多少は足止めをしなければなぁ!」

[main] 阿墨 芹佳 : その情景を認識する脳髄だけが、嫌悪感に怖気立つ。

[main] 阿墨 芹佳 : 怖気が立つから───── 

[main] シューラヴァラ : 貴方の足元に3本の槍が瞬間的に穿たれる。

[main] 阿墨 芹佳 : 突進の踏み込みの勢いそのまま、その槍衾を片腕で薙ぎ払った。

[main] シューラヴァラ : 人影は遠くに逃げながらも槍を貴方の周囲にばらまき続ける

[main] 阿墨 芹佳 : 「─────、」

[main] シューラヴァラ : 彼を追うか、それともバスの救助に行くべきか

[main] 阿墨 芹佳 : 飛来する槍を叩き落しながら、即決した。

[main] 阿墨 芹佳 : ─────逃げるFHエージェントから視線を外して、バスへと向かう。

[main] シューラヴァラ : 「………間に合ってくれよ、春日たち…!」

[main] シューラヴァラ : 人影は誰にも聞こえぬほど小さな声で呟き吐き捨て、姿を消した。

[main] GM : さて、爆発、横転したバスは真ん中からへし折れるように歪んでおり、生存者は居ないように見える

[main] 阿墨 芹佳 : 「─────、─────」

[main] 春日恭二 : 「───潮時か、撤収せねばな」

[main] 阿墨 芹佳 : …………脳裏に、十二年前の光景がフラッシュバックしたのを、理性で耐えた。

[main] GM : 白スーツの男が一瞬居たかのように思われたが、瞬時に姿を消した

[main] GM : そして、バスの残骸には数人の死体、そして……

[main] 阿墨 芹佳 : あの男は─────思い出そうとする思考を即座に切り捨てた。

[main] 阿墨 芹佳 : 嫌悪感。罪悪感。吐き気。眩暈。

[main] GM : ではPC1さん、登場判定お願いします

[main] 岩国 玄一郎 : 1d10 (1D10) > 6

[main] 阿墨 芹佳 : それらを呑んで、今は何よりもまず、生存者を─────

[main] system : [ 岩国 玄一郎 ] 侵蝕 : 33 → 39

[main] : ────その時。ごとんと何かが剥がれ落ちる音がした。

[main] : 砕けたバスの最後部の座席のあたり。未だオイルが燃焼しているアスファルトに落ち、ゆっくりと転がる。

[main] 岩国 玄一郎 : それはまるで、バスの車体を構成する鋼材や部品を無理やり捻じ曲げてくっつけたような球体だった。

[main] 岩国 玄一郎 : ごろごろとそれはアスファルトの上を慣性のままにゆっくりと転がり……止まった。

[main] 阿墨 芹佳 : 「……………………」

[main] 阿墨 芹佳 : 何かしらこれ。

[main] 岩国 玄一郎 : 芹佳の見ている中、その歪な球体はがらがらと音を立てて崩れていった。

[main] 岩国 玄一郎 : 中から現れたのは─────

[main] 岩国 玄一郎 : 「…………う………………」

[main] 岩国 玄一郎 : 気を失った少年と、同じく気を失った少女。

[main] 岩国 玄一郎 : 少女を庇うようにして抱きしめたまま、少年はバスの構造材が散らばる真ん中でぐったりとアスファルトの上に伸びた。

[main] 阿墨 芹佳 : 「……………………………………………」

[main] 阿墨 芹佳 : 「そう。………………目覚めたのね、貴方も」

[main] 阿墨 芹佳 : ぽつりと、呟く。

[main] 阿墨 芹佳 : 嫌悪感。罪悪感。吐き気。眩暈。

[main] 阿墨 芹佳 : ああ、なんてことだろう。

[main] 阿墨 芹佳 : 私は、また一つ罪深い。

[main] 阿墨 芹佳 : 「…………………ごめんなさい」

[main] 岩国 玄一郎 : 少年がその謝罪に返事することはない。ただ苦悶の表情のまま、意識を途絶させて倒れていた……。

[main] GM : では、PC2のOPシーンは終了となります

[main] GM :  

[main] GM : PC3:OP
キミは、UGN・N市支部の支部長を務めている。緊急に日本支部長の霧谷雄吾から呼び出しを受けた。
大きな事故から奇跡的に生還したというPC1という学生が保護され、オーヴァードだったことが判明したという。
そして、この事故の裏にはFHの関与があるらしい。

[main] GM : 登場判定お願いします

[main] 榛はるか : 1D10 (1D10) > 5

[main] system : [ 榛はるか ] 侵蝕 : 28 → 33

[main] 榛はるか : 可もなく不可もなく

[main] 榛はるか : (呼び出し喰らった時はマジビビったわー……)
(いやアタシには身に覚えなんかないけどさ。ほら、下がなんか変なことやってるかもしれないから)

[main] 榛はるか : (……いや、言うほどウチに変なことしそうなやついねえか?)

[main] 榛はるか : (まあとりあえず怒られじゃねーならとっとと片しますか……)と思いつつ会議室扉手前まで火のついてない葉巻をがじがじ未練がましそうにかじりながら歩いて行きます

[main] 霧谷雄吾 : では、中には霧谷さんが資料を用意して待っています。

[main] 霧谷雄吾 : 「急にお呼び出しして申し訳ありません榛さん」と頭を下げる

[main] 榛はるか : 「”矛盾殺し”、ただいま参上でっす。待ちました?」表情を然程変えず、無遠慮に椅子を引いて正面にどかりと座る

[main] 霧谷雄吾 : 「いえ、こちらも資料を用意していたので、先ほど着いたばかりです」

[main] 榛はるか : 「そりゃ何より。そんじゃ早速拝見っと」資料を手元に引き寄せて聞く姿勢

[main] 霧谷雄吾 : 「……お話と言うのはその資料に書いてある通り、”ディアボロス”春日恭二がFHエージェント”シューラヴァラ”───こちらはまだ正確には正体が掴めていませんが、N市にて動きを見せていることが明らかになりました」

[main] 霧谷雄吾 : 「そして先ほど起きたバス横転事故……阿墨さんから話は聞いてますね? その中でも春日恭二の姿が確認されたとのことです」

[main] 榛はるか : 「”ディアボロス”ねー。またかよ……」
「ああはい、聞いてます聞いてます。一瞬だけーとは言ってましたけどね」

[main] 霧谷雄吾 : 「現場に急行した救助班により、負傷者の何人かを確保。死者は一人、そして……」

[main] 霧谷雄吾 : 「……その負傷者の中に居られました、岩国玄一郎、彼はオーヴァードとしての覚醒が確認されております」

[main] 榛はるか : 「ほーん。……指導はこっちでやっていいんで?」

[main] 霧谷雄吾 : 「ほぼ無傷であり、それもバスの残骸をまとめて防護するようにしていた……既に相当の力を使用出来るようです」

[main] 霧谷雄吾 : 「可能であれば。勿論彼の承諾は必要ですがね。彼は今、こちらの病院で検査を受けております」

[main] 榛はるか : 「了解。まー流石にお優しいアタシもやる気のないヤツに教えるほどは慈愛に満ち溢れちゃいないんで」
「向いてなさそうなら適当に記憶消してもらって監視処分にでもしますわ」

[main] 霧谷雄吾 : 「…ええ、そうですね。向いてない者を無理に現場に出しても、新たな被害者、時には加害者側になりかねない……」

[main] 霧谷雄吾 : 「バスの爆破事故は春日恭二のエフェクトによるものではありませんでした。恐らくは”シューラヴァラ”によるものでしょう。それも含めて調査を行うつもりです。では、まず岩国さんの元へと行きましょうか」

[main] 榛はるか : 「ふぅん。名前聞いたことねーエージェントだし新人とその見守りの”ディアボロス”……とかだったりして」
「はいはい。まずは顔見るとこから始めねーとですね」

[main] 霧谷雄吾 : 「ではまいりましょう」と霧谷さんは席を立ちます。「……ああ、それと、出来れば歳の若いエージェントやチルドレンの方にもお声がけしていただけると」

[main] 霧谷雄吾 : 「大人が圧迫面接をするのはパワハラになりかねませんからね。歳が近い子が居れば安心もするでしょうし」

[main] 霧谷雄吾 : 「よろしくお願いします」

[main] 榛はるか : 「了解です。うちで若けーのってーと……小迎と、……阿墨くらいか?まあパッと声かけてきそうなのっつったらそんくらいですか」
「パワハラねー。緊張とかしたことねーからアタシにゃ分からん感覚ですね」

[main] 榛はるか : 資料をくるくるっとまとめて袖に突っ込んで《四次元袋》に仕舞い込みながら

[main] GM :  

[main] GM : PC4:OP
キミは、UGNに協力しているオーヴァードである。 UGN日本支部長、霧谷雄吾から“シューラ・ヴァラ” というジャームの調査を命じられた。キミは、早速調査を行ない、春日恭二とともに活動しているところまでつきとめた。

[main] GM : 登場判定お願いします

[main] 小迎 七八日 : 1d10 (1D10) > 10

[main] 小迎 七八日 : 昂ぶってるぜー!

[main] system : [ 小迎 七八日 ] 侵蝕 : 33 → 43

[main] GM : うお…でっか…

[main] GM : では、N市の外れにある廃ビル群の一つに、電力供給が行われており、そこが今のFHのアジトであることまで突き止められました

[main] GM : そこには人員こそいませんが、監視カメラや赤外線センサーなどが取り揃えられており、侵入者を待ち構えております

[main] 小迎 七八日 : 「ほーほーあそこがFHのアジト。うーん厳重! わたしじゃ気付かれずに入るのは無理だなー……」

[main] 小迎 七八日 : 「……まぁ、今人居ないならバレるの前提で突っ込んで荒らしちゃおっかなー!」

[main] GM : え、突っ込むんですか!?
じゃあアラートとか鳴りますけど…

[main] 小迎 七八日 : 「とはいえ流石に皆に迷惑はかけないように……」
とRCで電気ビリビリして機材をショートさせる『セキュリティカット』しときます!

[main] 小迎 七八日 : 性格的には突っ込むタイプだけど皆に迷惑かけるのはダメなので。そういうことすると自分を許せないので

[main] GM : ではセンサーの類はダウンし、無力化されました

[main] GM : では無力化されたセンサー類を辿ってアジトへと向かいますかね?

[main] 小迎 七八日 : 「むっふっふ、わたしにかかればこんなもんよー!」
ドヤドヤしつつ。
「とはいえ、センサー壊した時点で後で調べたらバレるからねぇ。はやくお仕事終わらせないと!」

[main] 小迎 七八日 : アジト向かいまーす

[main] GM : では、コンクリートではありますが一部だけ妙に片づけられている部分があります。通電が確認されていたのも含め、恐らくFHのアジトでしょう

[main] GM : そこでは、少年の怒声と壮年の冷徹な声がぶつかっています

[main] 小迎 七八日 : (おっ、誰かいるー。こそこそっと……)
さしあしぬきあししのびあしー

[main] シューラヴァラ : 「被害者は出さないんじゃなかったのか? しかも、死者だと!?」

[main] 春日恭二 : 「UGNの人間が想定以上に早く来たせいだ。私の後にもこちらから人員は出したが、助けられなかった者も出てしまったな…正直に言えば、私としても非常に残念に思っている」

[main] シューラヴァラ : 「……死ねば、もう、その人は何にもなれない…だからこそ、被害者が出ないようにプランは何重にも検討を重ねた筈だ…!」

[main] 小迎 七八日 : (な~にUGNのせいにしてるのさこらー! あーんな危ないこと計画するのが悪いんでしょー!)

[main] 春日恭二 : 「それは私とて分かっている。だが、出てしまった以上、こちらでは最早どうにもならん……」

[main] 春日恭二 : 「……我が一族では被害者が出た時には、生きた者が被害者以上の成果を出さねばならないと考えられている」

[main] シューラヴァラ : 「被害者以上の成果…?」

[main] 春日恭二 : 「要するに、何も為せなくなった者の代わりに、生き延びた者がそれ以上のことを果たす義務が生じる、ということだ」

[main] 春日恭二 : 「完全に被害者を0にすることは出来ない。そして現実、自力で蘇生出来たのはバス内の半分、あとは我々で蘇生させたとは言え……それでも尚死者が出てしまった」

[main] 春日恭二 : 「…お前ならその事実の重さを理解出来る筈だ、シューラヴァラ」

[main] シューラヴァラ : 「……ああ、そうだな……しかし気になることがある」

[main] 春日恭二 : 「岩国玄一郎と綾瀬真花の事か。岩国だけが覚醒し、綾瀬は覚醒しなかった……あのバス内で一番の有力候補は彼女であった筈なのだがな」

[main] シューラヴァラ : 「彼女は…搾取される者だ…力を持ち、搾取などされぬ強き者とならなければ……」

[main] 小迎 七八日 : (岩国さんって人と綾瀬さんって人を特に狙ってるのかな……?)

[main] 春日恭二 : 「それについても手を打たねばなるまいな…我々で彼女をFHアジトに引き込み、覚醒させる。ぬかるなよ、シューラヴァラ」

[main] シューラヴァラ : 「…ああ、今度こそ、絶対に───誰だッ!!?」

[main] 小迎 七八日 : 引き込み、覚醒させる。その言葉で、ついに我慢できなくなる。

[main] 小迎 七八日 : 「ああもう黙って聞いてれば、悪いことばっかしてやがってー! むりやりオーヴァードにするなんて、さいてーなコトなんだよ!」
かつて“選ばれる”ために自分が受けた様々な事柄を思い出し、そう断言する。

[main] 小迎 七八日 : 「その綾瀬さんが悲しむ前に、貴方達はとっちめてあげる!」
その手の中で、レネゲイドの奔流が暴れだす──!

[main] シューラヴァラ : 「うるさいッ! そのまま搾取されるだけの存在で居させることなど、僕は許さないっ!!」

[main] 小迎 七八日 : 「ふつーの人を搾取される扱いするなばかぁー!」

[main] シューラヴァラ : 無数の小さな槍が貴方の足元に突き立ったかと思うと、胴体目掛けて巨大な槍が飛んでくる!

[main] 春日恭二 : 「UGNめ、ここも嗅ぎ付けていたか…」

[main] 小迎 七八日 : その槍を、避けない!
同時にその槍の生成の隙に力を飛ばす!

[main] 小迎 七八日 : 「我慢比べの時間だー!」
迎撃する魔眼で殴り合いじゃー!

[main] 春日恭二 : その魔眼に触腕が取りつき

[main] 春日恭二 : 引きはがされる!

[main] シューラヴァラ : 「撤退するぞ! プランは必ず遂行してみせるッ!!」

[main] 春日恭二 : 「そういうことだ、UGNの諸賢らに伝えると良い。我々は貴様らがどれだけ堅牢に固めようと、策を為して見せるとな」

[main] 小迎 七八日 : 胴体を槍で貫かれ、リザレクトで傷を直しつつも服はボロボロになりつつ。
「あー! 逃げるなー! 難しいこと言うなー分かりやすく言えー!」

[main] GM : そういうや否や、アジトが大爆発を起こし、コンクリートが散らばり、砂煙が落ち着く頃には……二人の姿は無くなっていた……

[main] 小迎 七八日 : 「……ぷはっ」
大爆発した瓦礫の下から這い出てきて。
「これ……やっちゃった?」
怒られちゃう──迷惑かけてしまったかもしれない。
「ああ……本当にダメだなぁ、わたし……」

[main] GM : 春日の最後に残した言葉、それに覚醒させるプラン…貴方は二人を取り逃したものの、様々な情報を得ることが出来ました
新たなアジトの捜索含めて、一旦支部に戻り報告するのも良いのではないかと思います

[main] 小迎 七八日 : 戻りましょう!
「とりあえず報告しなきゃ……。隠し事するのが一番迷惑かけちゃう……」

[main] GM : では支部に戻る最中に、支部長から連絡があり、まず生存者の中で覚醒した者と病室で立ち会う、という話になります

[main] GM : ではシーン終了になります

[main] GM :  

[main] GM : シーン:病室
PC1,3は確定、二人は一応出るか任意で

[main] 榛はるか : 1D10 (1D10) > 9

[main] 岩国 玄一郎 : 1d10 (1D10) > 5

[main] system : [ 榛はるか ] 侵蝕 : 33 → 42

[main] 阿墨 芹佳 : 1d10 (1D10) > 1

[main] system : [ 阿墨 芹佳 ] 侵蝕 : 41 → 42

[main] 小迎 七八日 : 1d10 (1D10) > 10

[main] 阿墨 芹佳 : まぁ出ますね

[main] system : [ 岩国 玄一郎 ] 侵蝕 : 39 → 44

[main] system : [ 小迎 七八日 ] 侵蝕 : 43 → 53

[main] 小迎 七八日 : 怒りが収まらないみたい。
もしくは自分の情けなさへの申し訳なさ。

[main] 霧谷雄吾 : では岩国さんが目覚めると、そこは病室でした。

[main] 岩国 玄一郎 : フラッシュバックする。鋼鉄の軋む音。炎が空気を焦がす音───

[main] 岩国 玄一郎 : 「───……………はっ!?」

[main] 榛はるか : 「おう、おはよう。お目覚めの気分は?」

[main] 岩国 玄一郎 : 飛び起きた。上半身がバネ仕掛けの玩具のように跳ね上がる。

[main] 榛はるか : 偉そうにベッド横の椅子に座り、ふんぞり返った女がそう問いかける

[main] 阿墨 芹佳 : 「……………………………」壁にもたれ掛かって立ったまま、じぃーっと視ている。

[main] 岩国 玄一郎 : 「………………。ええと…………」
声をかけられているのは分かるが、状況が飲み込めず混乱している。

[main] 霧谷雄吾 : 「やはりと言うべきか、身体は完全に回復していますね」

[main] 岩国 玄一郎 : 返事するよりも先に部屋の中をゆっくりと見回した。

[main] 岩国 玄一郎 : 知らない天井。おそらく病室と思しき部屋。

[main] 岩国 玄一郎 : 態度の大きな格好で座っているスーツ姿の女性。壁に背を預けている黒いセーラー服姿の美人の女の子。

[main] 岩国 玄一郎 : それと、30台半ばくらいと思われる……ぴしりとスーツを着こなした男。

[main] 岩国 玄一郎 : 「…………。すみません………何が、何やら………」

[main] 霧谷雄吾 : 「こちらこそ突然申し訳ありません、私ユニバーサルガーディアンネットワークの日本支部、霧谷と申します」

[main] 岩国 玄一郎 : 記憶を反芻する。ところどころ穴ができて抜け落ちたような気持ち悪さ。

[main] 榛はるか : 「お。説明任せて大丈夫な感じ?んじゃお願いしまーす」

[main] 岩国 玄一郎 : 「ユニバー………なんです?」

[main] 岩国 玄一郎 : 知らない団体だ。というかここはどこだ。いや病院なのは分かる。何故俺はこんなところにいる。

[main] 岩国 玄一郎 : かなり俺は混乱している、ということを俺自身が理解できるくらい困惑している。

[main] 霧谷雄吾 : 「簡単に言えば……超常的な現象を起こせるようになった人間の保護をしたり、あるいはそうした人間が起こす事件から民衆や社会を守る為の組織です」

[main] 岩国 玄一郎 : 「超、常………」
なんのこっちゃ。
「あの、いわゆるギフト持ちの天才児を預かるような………?」

[main] 岩国 玄一郎 : 持っていた知識を総動員して出てきた結論がそれだった。

[main] 霧谷雄吾 : 「それにまぁ似ていると言えばそうかもしれませんが…」

[main] 阿墨 芹佳 : 「……霧谷支部長。もう少し、順を追って話した方が」

[main] 榛はるか : 「それか、わかりやすく現物見せた方がいいんじゃねーですかね」

[main] 阿墨 芹佳 : 壁際から口を出す。視線は、玄一郎/キミをじっと見ている。

[main] 霧谷雄吾 : 「そうですね、失礼しました。とは言え私は現物を見せられるような能力ではないですが…」

[main] 岩国 玄一郎 : 横にいた妙齢の女性と壁際にいた同年代くらいの女の子が口を開いた。どうやらこの霧谷という男と同じ立場の人たちらしい。

[main] 岩国 玄一郎 : 「あ、あの………いいですか、それより先に」

[main] 霧谷雄吾 : 「どうぞ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「………どうして僕はこんなところにいるんです?」
セーラー服の女の子がじっとこっちを見ている。その視線にどぎまぎしながらおずおずと尋ねた。

[main] 阿墨 芹佳 : 「……………バスに乗っていたときのことを、覚えている?」

[main] 岩国 玄一郎 : 「バス……………」

[main] 岩国 玄一郎 : そうだ。俺は。

[main] 阿墨 芹佳 : その反応を吟味するように見つめながら、ゆっくりと言葉を選ぶ。

[main] 岩国 玄一郎 : 真花とバスに乗って。他愛ない話をして。街で新しくできたカフェに行こうというとしていて。

[main] 岩国 玄一郎 : 「そう……………不意に、バスの前に人影が出てきたんだ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「危ないと………思って…………」

[main] 榛はるか : 「死者1名、怪我人数名……うち一人がお前」
「アタシが聞いた、バス爆発事故の被害状況はそんな感じ」

[main] 阿墨 芹佳 : (死者一名?)報告はきちんとしたはずだが。

[main] 岩国 玄一郎 : 「───………う………っ!」

[main] 霧谷雄吾 : 「どうしましたか?」

[main] 岩国 玄一郎 : そう………そうだ。

[main] 阿墨 芹佳 : 眉を上げるが、しかし今は口を挟むべきではない。

[main] 岩国 玄一郎 : あの人影がなにか大きな物をバスめがけて投げて。それがバスをひしゃげさせて。

[main] 榛はるか : (細かくは追って話すから後でな)と阿墨さんには視線で返す

[main] 岩国 玄一郎 : 一瞬でバスがめちゃくちゃになって。炎に包まれて。それから───

[main] 岩国 玄一郎 : そこでようやく俺の認識が現実に追いついた。

[main] 岩国 玄一郎 : 「──────綾瀬さんは!?あの子はどうなったんです……!?」

[main] 阿墨 芹佳 : 「─────落ち着いて」有無を言わせない響き。

[main] 霧谷雄吾 : 「乗客が少なかったのか、被害者が少なく済んだのは幸いですが……はい、綾瀬真花さんも無事に保護されました」

[main] 阿墨 芹佳 : ス、と片手を挙げて静止する。……支部長が続きを言ってくれた。

[main] 岩国 玄一郎 : 「………そう、ですか………」
身を乗り出しかけた身体を少女の玲瓏とした響きの声音が打つ。

[main] 岩国 玄一郎 : それで少し落ち着いて、事情も聞けたことで………。

[main] 阿墨 芹佳 : 同時に、その反応をじっと、視ている。

[main] 岩国 玄一郎 : あの時、最後に見た光景のことを思い出した。バスが破壊されていき、乗客がそれに飲み込まれていくのを。

[main] 岩国 玄一郎 : 死者1名。死んだ。死んだのか。あの中で。たったひとりなんて言わせない。

[main] 岩国 玄一郎 : 「………う…………」
気がつくと、目頭が熱くなっていた。

[main] 岩国 玄一郎 : 「うう……………う………………」
死んだのか。俺のすぐ目の前で、人が。あんなふうに理不尽に。

[main] 阿墨 芹佳 : 「………………………、」

[main] 岩国 玄一郎 : 「あんまりじゃないか………ひどいじゃないか………あんな一瞬で………」

[main] 榛はるか : (まあ、そりゃそうもなるか)と一人僅かに落胆する
野郎ぶっ殺してやる!ともなればおっしゃアタシがメキメキに鍛えてやらぁとも言えようものだが……

[main] 阿墨 芹佳 : 鳥肌が立つ。気分が悪い。頭痛がする。吐き気。眩暈。目を逸らしたい。

[main] 岩国 玄一郎 : 「どこかに行く予定だったかも……家に帰るつもりだったかも……明日の予定だってあったはずなのに……」

[main] 小迎 七八日 : そんな沈んだ、どんよりとした空気の中。
「ごめんなさい遅くなりましたー……」
カラカラと病室の扉を開けながら入ってくる。病院なので声のボリュームは抑え気味。
「はるかさんすいませぇん……。戦って逃げられてビル爆発しちゃいましたぁ……」

[main] 阿墨 芹佳 : それら全てを呑んで、じっと見ている。

[main] 岩国 玄一郎 : 「…………はっ!?」

[main] 榛はるか : 「来たか。……あ、ちょ、今霧谷さんが――」ミスについて言及するのはやめろ、と制止しようとして間に合わず
「――……」あちゃー、という顔

[main] 岩国 玄一郎 : 扉が開く音で我に返った。

[main] 岩国 玄一郎 : 慌てて目を擦る。思わず感極まって涙してしまった。女の人たちが見ている真ん中で。少し恥ずかしい。

[main] 小迎 七八日 : 多分服の破れで下着見えてるしなんなら下着の下も少し見えてます。

[main] 榛はるか : 「……あー、まあ、いいや。とりあえずお前もちょっとこいつ慰めんの手伝ってくんね」

[main] 霧谷雄吾 : 「破れた衣装は後でお渡しして下されば縫ってお返し致しますよ」

[main] 岩国 玄一郎 : で、我に返ったので、すみません取り乱しました、と口にしようとして。

[main] 岩国 玄一郎 : 部屋に入ってきた人物のことを改めてまじまじと見て、俺はとても驚きました。

[main] 岩国 玄一郎 : 「うお………」

[main] 榛はるか : 「でけえよな。わかる」

[main] 岩国 玄一郎 : 見えてる見えてる。

[main] 岩国 玄一郎 : あとでっけぇなおい。

[main] 岩国 玄一郎 : 「いきなり代弁しないでくれますか!?」

[main] 阿墨 芹佳 : 「……………………」

[main] 阿墨 芹佳 : 首を傾げる。ちょっとよくわからない反応だった。

[main] 榛はるか : 「あっはっはっは。いやぁ、あんまりにも何考えてるか分かりやすすぎてな」

[main] 阿墨 芹佳 : でも、少し落ち着いてくれたみたいだから、いい。

[main] 岩国 玄一郎 : 「と、とりあえず隠すもので隠してもらってくださいよ!!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「でないとなんというか………そう!!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「発射されそうで!!」

[main] 岩国 玄一郎 : 「まろびでて!!」

[main] 榛はるか : 「お前ももうちょっと隠せよ……」呆れ気味にくつくつ笑う

[main] 小迎 七八日 : 「な、慰めるですか? えーっと、よしよし……?」
近付いて頭を撫でます。当然目の前に行きます。揺れます。

[main] 岩国 玄一郎 : うわぁ俺何言ってるの。壁際からじっとこっちを見ている子の視線が超痛いんですけど。

[main] 岩国 玄一郎 : 「うお」

[main] 岩国 玄一郎 : でっけ。

[main] 榛はるか : 「拝んどけ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「ありがたやありがたや……」

[main] 岩国 玄一郎 : 「………違うよ!!そんなこと言ってる場合じゃないんだよ!!」

[main] 霧谷雄吾 : 「アハハ…まぁ、落ち着いたのでしたら、これからのことをお話しましょう」

[main] 榛はるか : 「チッ。誤魔化し切れんか……」

[main] 岩国 玄一郎 : 「着て!着てなにか!気が散るから!」

[main] 阿墨 芹佳 : 「………小迎さん」とりあえずジャケットを脱いで差し出す

[main] 岩国 玄一郎 : 頭をなでなでしてくれる優しいお胸の大きい少女に必死で懇願する。

[main] 岩国 玄一郎 : でないとシリアスがピンチだ。混乱しているのは本当なんです。

[main] 小迎 七八日 : 「あっ、嫌だった? ゴメンね……何すればいいかわかんなくて……」
ショボンとしつつ離れてジャケットを受け取ります。

[main] 岩国 玄一郎 : 「いや嫌ではないです」

[main] 岩国 玄一郎 : 食い気味だった。

[main] 榛はるか : 「だってよ。んじゃ」

[main] 榛はるか : 「もうそろそろ、真面目な話に行きますか」

[main] 岩国 玄一郎 : 「……………………はい」

[main] 岩国 玄一郎 : よかった。スーツ姿の女の人が軌道修正してくれた。

[main] 小迎 七八日 : 「えっ最初から真面目な話じゃなかったんですかぁ!?」

[main] 岩国 玄一郎 : 「真面目な話にしたかったよ!?」

[main] 榛はるか : 「お前はもうそれでいいや」

[main] 阿墨 芹佳 : 壁際にすっと戻る。視線は相変わらず固定だ。

[main] 岩国 玄一郎 : 「はぁ…………………」
溜息を付く。というか深呼吸だ。そうでもないと切り替えづらかった。

[main] 岩国 玄一郎 : 「………………わかりました。聞きますよ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「あんなふうにバスがぶっ飛んで、俺も綾瀬さんも無事で死者が1名だけ」

[main] 岩国 玄一郎 : 「なにかあったんでしょうから」

[main] 岩国 玄一郎 : 俺は真剣な表情を作り、病室に集まった面々を見回した。

[main] 岩国 玄一郎 : そしてこう思った。

[main] 岩国 玄一郎 : ─────今気づいたけど、スーツの人も壁際の女の子もすごい…いやかなり…いや尋常ではなく…胸大きいな。

[main] 岩国 玄一郎 : 「こほん」

[main] 岩国 玄一郎 : 俺は咳払いと一緒に邪念を捨てた。

[main] GM : はい、ではここでセーブします。
皆さまお付き合い頂き有難うございました!
続きは来週!情報共有してからミドル前までを予定しております!

[main] 榛はるか : お疲れ様でしたー

[main] 阿墨 芹佳 : お疲れ様でしたー

[main] 岩国 玄一郎 : おつかれさまでしたー

[main] 小迎 七八日 : お疲れ様でしたー

[main] GM : お疲れ様でした!