二次元裏@ふたば

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184831 B25/09/29(月)22:05:29No.1358158844+ 23:08頃消えます
別に好きじゃないって言ったら嘘になる。隣に住んでたから、昔からの遊び相手だったから…。たまたま学校も一緒だったから…

なんて、そんなのどうでもよくって。
「おーい」
優しい寝顔をゆさゆさと動かし、遠慮なく隣に座り、お昼寝模様の寝顔に目を合わせる。
「お昼休み、終わっちゃうっすよ」
「………うーん…ああ、シオン、英語の授業…キツくって…」
「もー、授業で何度も起こしたこっちの身にもなってください」
ムスッとすると、背をのばした彼はごめんごめんと笑う。
「いつもシオンに助けられてばっかだな」
背伸びをする姿と、自分より高い背丈。
「はいはい、はやく食べるっすよー」

そう、たまたま、いつも隣の席だから。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/09/29(月)22:06:04No.1358159101+
……………

やっぱり、切り出せる勇気が無い。

あたしと、アイツ。
何年も過ごしても、ずっと平行線。

少し前から、少女漫画を読む時があった。
かっこいい人が、女の子をエスコートして。
逆に、お互いに支えてる2人が…時にデートとかして。

現実は。こんな風にダラダラ過ぎてくだけで────

お出かけアイツの家族と一緒。
家族付き合い、昔からの幼なじみ。それだけで──。
225/09/29(月)22:06:27No.1358159277+
(………難しいな)
悶々とする気持ち、頬が熱いのは、多分ストーブの熱のせい。

この黙々と食べる時間も、なんか変に感じてしまって、何とか声をひり出した。


「あ、…そ、そういや、来月…、年末の冬休みにあたしの家族と旅行行くの聞いてるっすか?…その……」
まで言いかけて、頭がさらに茹で上がる気がした。
「温泉か、あ、来月で思い出した、来月さ…」
勝手な妄想が広がる、デートしない?とか。
旅行で2人きりで…とか。
そういう変な期待。
それらを簡単に打ち破って来るのがアイツだって知ってたのに。
325/09/29(月)22:06:45No.1358159408+
「冬休み前にテストあるじゃん」
「へ?」
そんな気持ちもよそに。アイツ同じ調子だから。
「………英語、超苦手で、へへ…ご教授を願いたく…」
「………………………ふーっ……」
「シオン?」
「なんでもないっす」

やっぱり嫌いだ、大っ嫌いだ。
なんでこんなやつ好きになったんだ、バカシオン、さっさと───

さっさと…………


…………
425/09/29(月)22:07:32No.1358159740+
────

放課後、もう冬になって、外は小さな雪が振り始めてる。
駐輪場の前で、ただ静かに彼を待つ。
遅れてくるのはいつもの事。あのだらしない性格に反して人の頼み事は断れない奴だ。
だから今日も…誰かから頼みを受けてるんだろうな。

「シオンちゃんの彼氏さん?素敵だよねー」
隣にいる同級生が話しかけて、ふと見る。
「彼氏じゃないっす、というか嫌いっす、腐れ縁です」
「そ、そうなの!?」
そんなに驚くことだろうか。
だって、アイツの嫌いなところを上げろと言われたら10くらいなら簡単に言える自信がある。
「…いつもマイペースであたしに迷惑かけるし、今だって人の頼みを断れないからこうやって待たせてるし…あ、それだけじゃないっすよ、昨日なんかあたしの弁当のサンドイッチを──」
なんて、指で嫌いなところを数えてると──
525/09/29(月)22:08:00No.1358159954+
「なにそれ、めっちゃ好きじゃん!」
───思ってたのと、全然違う回答が来た。
「……えっ?」
「それくらい嫌いなのに、隣にいたいって思える人ってことでしょ?」
「んなわけ……」
と返答すると、彼女は少し試すような目で見てくる。
「例えば────」
「今頼み事してる子が、彼が好きで、彼と仲良くなるために──頼み事をわざと作ってたりして」
625/09/29(月)22:08:56No.1358160361+
ズキリ。

確かに───胸が、今痛かった。
そんなこと考えたこと無かったから。
「それは…………」
………………………………………嫌だな。
バカシオン、そんな訳ないだろ。
でも純粋なアイツの事だ、知らずに知らずに仲良くなってたり…とか。
もしかしたら、もうそういう仲…とか。
「あっもう時間!じゃあね!」
「あっ──────ちょっ、その話!詳しく────!!ああ…」

居なくなってしまった。
白い息の中、自然とまた指で数えてしまう
「マイペースだけど、あたしのしたいことを知ってて、人の頼みを断れないから、いつも困った時は真っ先に助けてくれて───昨日だって、あたしが作ったサンドイッチ、食べて欲しかったのを……多分見て、分かってくれてたから…」
725/09/29(月)22:09:17No.1358160560+
ああ、ダメだ。
すごくモヤモヤする。
「───好き、なのかな」
「シオン〜!ごめん!待たせた!」
「うぇぁぁっ!」
「なに!?」
「なんでもないっす!!!!!なんでもないっす!!!!忘れて!忘れてください!」
「いや、何も……さっき来たばっかだから、忘れろって言われても…」
「………〜〜っ!」
825/09/29(月)22:09:59No.1358160907+
─────
「落ち着いた?」
「……はい」
今日は変だ、変になったんだ。
……最近読んだ本のせいだ、きっとそいつのせいだ。
「あっそうそう!ねぇシオン」
「なんすか」
若干の自暴自棄と、悶々とした気持ちはまだ消えてない。
「12月…クリスマス…空いてる?」
「えっ」

思ってたのと、やっぱり展開はいつも違うから。
925/09/29(月)22:10:34No.1358161173+
────
あの唐突な誘いから、しばらく頭が空っぽのまま時間が過ぎ去っていった。
『クリスマス…空いてる?』
『えっ』
あたしが誘う色んなコツを勉強…と言えるか分からないけど、してきたつもりだった。
けど、それは、それはずっと───
『いや、だから…普通に駅前ライトアップするでしょ、見に行かない?』
『…………っす、行くっす』
…すごく簡単に飛び越してきたから。
1025/09/29(月)22:10:57No.1358161336+
「……………」
コツコツと靴を鳴らす。
服装、これで大丈夫かな
アイツ、そういうの気にしないタイプだから、やっても無駄かもしれないけど…。

時間よりかなり早くついてしまった商店街。
雪はもう結構降っていて、吐く息は白く、もう駅前のネオンは光っている。

待ち合わせの場所をクルクルと回り、持ち物を何度も確認して。
「…落ち着けシオン、これは良くあること、クリスマスに待ち合わせ…腐れ縁だし、良くあること…」
…そういや、最近ちょっと読んでた少女漫画も、クリスマスの時期の話だったな。
最後はライトアップしてるところで、き、き、キス…
「っって!!何考えてるんだ!!………うう」
バシバシと頬を叩く、手のひらよりずっと熱い頬を少し擦って、当たりをキョロキョロと見回して。
「……ふぅ、バレてない」
1125/09/29(月)22:11:14No.1358161469+
遅いなぁ、待ち合わせ時間より早いから当たり前なのに…。
……脈ないのかな、もしかしたら、来ないなんて事、あるかもしれない。
いや。アイツに限ってそんな事は無い、分かってる…分かってるのに…。

かじかむ指に息を吐く。ちょっと、ほんのちょっと…寒いな。

「ごめん!待たせた?」
「……あっ、へへっ、今とこっすよ!」
待ち合わせより10分早く、アイツはやってきた。
ぐるぐると落ち着かず待ってたの、バレちゃったかな。
1225/09/29(月)22:11:30No.1358161612+
けれど───
「今年も綺麗だね〜、駅前を夜歩くの、夏のねぶた祭り以来?」
「そうっすね…あっ、その…今日は……えへへ…」
キラキラ光る妄想、クリスマスだし、ちょっと贅沢な洋食でもいいなとか。
その時はあたしが払いますよ、なんて言いた
かけたのに───
「あっ…夜はラーメンでいい?」
「………この朴念仁」
一瞬で、その幻想が壊されてしまった。
1325/09/29(月)22:11:48No.1358161770+
「…………ふんっ」
「……シオン……?」
行きつけの駅前のラーメン屋さん、青森で有名なミルク味噌ラーメンを2人分。
拗ねたあたしの機嫌を取るように大盛りトッピング全乗せだった。
「お、怒ってます…?」
「別に、なんも無いっす」
「チャーハンもつけた方が良かった…?」
「そういうことじゃないっす!!」
「2人とも仲良いねぇ〜」
「親父さんは黙っててください!!!」
「…いやーここくらいしか空いてないと思ってて…」

……こんなやつ、好きになるんじゃなかった!!
この辺は美味しい店たくさんあるんすよ!海鮮物系だってあるし、エスコートするのにいつもの店とか…
………あ。
1425/09/29(月)22:12:11No.1358161946+
今、あたしアイツのこと好きだって…
「冬に食べるラーメン美味しいよねぇ」
「………そうっすね」
スープを飲む、温かい。
……なんか、変に意識しすきだな。
このまま二人でいれれば、それでいいだけなのに。
「…親父さーん!これお代!」
「はいよー」
「…あ、ダメっすよ、ちゃんとあたしの分はあたしが払います」
「………」
アイツの手を止めて、自分の分をちゃんと払う。
その時…店主さんが、いつもよりニコニコしていた気がする。
1525/09/29(月)22:12:27No.1358162058+
「あんたら、クリスマスにこんな店に寄れるくらい仲良いんだから、大切しなよ!」
「もちろん、シオンは───」
「あっ!!美味しかったっす!!ありがとうございました!ほら!行くっすよ!!」
一瞬、怖かった。
………へたれシオン、「友人」だって、それでいいのに。
それすら言わせたくない、怖いんだ。
「───ほんと、お似合いさんの二人だねぇ」
去り際の店主の言葉。
何となく、あたしの心情を察して……励ましてくれてるように聞こえた。
1625/09/29(月)22:12:59No.1358162335+
「……うーっ寒い」
震えながら、外の雪山に照らされたネオンを二人で見る。
「……あの」
「なに?」
「来年も、来たいっすね、…クリスマス」
「あーっ…うん」


「「…………」」

周りは活気があって、声がうるさいのに。
ただ沈黙が続いて二人だけの時間になる。
こういう時、…女の子が好きって言うシナリオを読んだことがあって…そんなの、真似しようとして出来るものじゃないのも知ってて。

そもそもコイツにそんなのが通じるかなんて無理だって分かってて…
1725/09/29(月)22:13:31No.1358162629+
「シオン…!?」
ぎゅっと、手を繋ぐ。
だからこそ、これが精一杯の抵抗だ。
「…ずっと、一緒がいいっす」
「……俺も……シオンの手、すごく温かい」
「へへっ、ウマ娘ですからね」
もしかしたら、コイツと出会わなければ
あたしの未来は…中央のレース場を駆けるウマ娘だったのかもしれない。

けれど。
それもこれも全部狂わせたコイツのせいだ。
そういうことにしてやる。
「…ずっと、一緒がいい」
「……へへっ、来年も…これからも…ずーっと…よろしくっす」
ずーーーっと、一緒っすよ。
1825/09/29(月)22:14:12No.1358162940そうだねx6
大将
幼なじみ恋煩いシオンちゃんクリスマスデートトッピングください
1925/09/29(月)22:15:36No.1358163547そうだねx3
お前が…もう書いてる!
2025/09/29(月)22:19:19No.1358165188+
シオンは余っちゃんに激重感情持つし深海にも連れて行きたがるくらい情念が濃いから
そんな子が幼馴染君に向ける思いをちゃんと受け止めてほしいですね
2125/09/29(月)22:20:04No.1358165558+
良い余…
2225/09/29(月)22:20:09 ID:1FRKlEBsNo.1358165600+
スレッドを立てた人によって削除されました
ヒジキ=糞虫=上野原=神楽坂=くれお=青粘=sageG=糞口=杏=悪霊=デュネイ=小宮=毬王=ハゲ雑巾=シャニガ=糖尿病=冷え爺=FA爺=ソフ爺=初芝=鯖アキ=ネギパン=堂本
https://x.com/FutabaKanri2/status/1971978808904544574
2325/09/29(月)22:22:40No.1358167046+
結局遠回りしても両思いなの良い…
このまま温泉で発展して欲しい
2425/09/29(月)22:28:25 ID:1FRKlEBsNo.1358169623+
スレッドを立てた人によって削除されました
ヒジキ=糞虫=上野原=神楽坂=くれお=青粘=sageG=糞口=杏=悪霊=デュネイ=小宮=毬王=ハゲ雑巾=シャニガ=糖尿病=冷え爺=FA爺=ソフ爺=初芝=鯖アキ=ネギパン=堂本
https://x.com/FutabaKanri2/status/1971978808904544574
2525/09/29(月)22:29:29No.1358170279+
スレッドを立てた人によって削除されました
弱者男性の妄想すぎる…
2625/09/29(月)22:36:47No.1358173825+
下手に高級店で食う必要なんかない
二人の関係ならラーメンでも充分だと言うことなのにそれに気づけないシオンチャンありがたいですね
2725/09/29(月)22:39:59No.1358175359+
抱けーっ!
2825/09/29(月)22:44:34No.1358177699+
可愛い早く性の24時間に突入して
2925/09/29(月)22:49:13No.1358179970そうだねx1
>抱けーっ!
>可愛い早く性の24時間に突入して
1人でやってそう
3025/09/29(月)22:50:26No.1358180558+
こういうのでいいんだ余


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