この校舎の流れで来るのがもう面白い

「シンプルさは究極の洗練である」
オナルドの有名な台詞である。正直ぼくはこの言葉について特に何か思ったことはなかった。なぜなら能力バトルに対してそもそも興味がなかったからだ。
能力は喧嘩やくだらない犯罪行為よりももっと別の事に使えばいいのに…なんて思うのだが、芋毛学園では言っても仕方ない事だ。
そんな事を美術室のオナ・リザの印刷されたコピー用紙の前で考えていたのだけれど、その僕の考えはある一件で改めさせられる事になる。
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また生徒引いてないの笑う

重石と極百合荘からの抑圧が爆発したようだな…"ぼく"

ぼく来たな…

また物質系か

引きがひどい

「───薬物事件？」
「ああ、闇部活の間でダウナー系の薬物が流行っててさ…。これは本格的に風紀に関わるんだ！」
珍しく友仲のほうから呼び出されたと思ったら、これだ。なんて最悪な学校なんだここは。
「…それで、ぼくになにしろって？気を付けて帰れってことでいい？」
「手伝ってくれないか！俺たち2人でこの事件を解決しよう！」
「えーっと…こういうのって僕以外にも誰かあるだろ？複写委員長とか…。」
「複写委員長は胃痛で休み、七森先輩も燃男を追っかけて帰ってこない！」
「生徒会は？」
「子宮副会長が壁に埋まって出られないんだってさ。」
「えぇ…。」
この学園はどうなってるんだ？転校しようかな。
「まぁいいや…じゃあこれ解決したらぼくとあら先のデート計画を一緒に考えてくれよな」
「あぁ、まかせろ！」
…こうして薬物事件なんていう警察が介入すべき案件に関わってしまった僕なのだった。

ぼくは風紀委員会からも一目置かれてるからな…

カスみたいな学校！

ぼく…教師まで狙ってるのか…

本格的に胃痛で複写が休むのやばくない？

僕に頼らなければ回らない学校は潰れた方が夜のためだぞ

「薬物事件は俺も触れにくくてね…彼らは喧嘩もしてないし常にハッピー、善意100％なんだ。だか俺の能力を使うと逆に取り込まれる可能性が高い。」
なるほど、薬物中毒とは厄介なものだ。たしかに友仲には天敵かもな。
「ここだ。」
学園領内の端の使われていない寮が彼らの本拠地だ。たしかに少し変な…臭いがする。
というか学園もこんな場所放置するなよな。
中に入ると、毒々しいピンク色の蛍光灯が光るのみで誰もいない。…と思ったら、受付と思われる場所に誰かがぐったりと倒れていた。
「…これは…？」
「薬か酒で酔って寝ているのだろうか…。」
奥に進むと、倒れている人が一人、二人と増えていく。妙だがこれなら制圧しやすいな。
もしかしたら生徒会がもう来ているのかもしれない。そんな事を思っていると、奥に立っている人影があった。
それはまるで────テレビ番組のヒーローようだった。
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何気に登場シーンちゃんとかっこよさ文章で書けるのすげえな…

シチュエーションが敵すぎるだろ

早速ヤバいの来てない？

正義だから助かったな

暗がりに立つ緑のヒーローは朝に見た

よく考えると不審者なのだが、状況的にはこちらの味方だ。
これならぼくの仕事は不要だな。そうほっと安心しながら近づくと…。
「…ウォォォッ！」
獣のような叫びともに、僕のほうへ飛びかかってきた！
「っ！？」
なんとか避けられたが、これは明確に敵対行動だ。何が起きている？彼は単なる狂戦士なのか！？
「待ってください！僕たちもこの部活をどうにかしに来ただけなんです！」
「"ぼく"！手をつないでくれ！彼の君への敵対心を軽減する！」
とっさに友仲に手をつなぐと、友仲はそのまま踏み込んで拳を振り上げた戦士の腕を掴んだ。
「どうだ！？」

このぼくは応援できる

「…うォあああああああっ！！」
…しかし、腕はそのまま力強くそのまま振られ、僕たち二人は壁に強く叩きつけられた。
「…ダメだ。おそらく意識が失われている…！」
「くそっ…」
僕は覚悟を決めて護身用のナイフを取り出す。
これの扱いは"僕"には苦手なんだけど…。
『…手を貸してやろうか？"ぼく"。』
…邪魔な声が聞こえる。
「（いや…要らない。彼は本当は正義の人なのかもしれない。余計に傷つけたくない。）」
『馬鹿だなぁ、"ぼく"は。複雑な勝利条件を決めても勝てないぞ？《シンプルさは究極の洗練である》…あれの真意は脳を殺す事だけに集中させるのが一番強いって事さ』
「いいから黙って…寝てろ！"俺"！」
ナイフは捨てる。今この状況では要らない。可能性に賭けて僕の【無効化能力】を両手で使う。
「友仲…横に飛んで気を引きつけてくれないか？」
「あぁ…任せろ！」

こいつほんと設定かっこよすぎて笑う

ぼくからは嫌な気配を感じるぞ
俺の記憶の底から呼び覚まされるような

​──ようこそ、この素晴らしき惨殺空間へ

セクハラばっかしてる森ちゃんから引き継いでる熱さが往年のラノベ過ぎる

ちゃんとオナルドの格言つなげてて笑う

>ちゃんとオナルドの格言つなげてて笑う
そういえば最初に出てたな…
伏線回収が見事すぎる

友仲は横に飛んで、僕は飛びかかる戦士の上に飛ぶ！うまく位置があえば、戦士の両肩に手が触れる。今ここで能力を発動する！
「うおおおおおおおおおっ！」
「ガアアアアアッ！」
戦士は立ち止まり、よろける。
…しばらくすると、様子が変わるのがわかった。
「…うっ、私は一体何を…。」
意識が戻ったようだ。
「君たちが助けてくれたのか？」
「あぁ…はい！誰だか分からないけど意識が戻ったみたいで良かった！」
「しかし"ぼく"。どうやって彼を目覚めさせたんだ？」
「可能性はふたつあった…。能力による暴走と薬物による暴走。だから両手を使ってどっちにも無効化を発動しただけだよ…。」
「…君の言う通りだ。私は能力の使いすぎで自分の体に幻覚作用が回ってしまったようだ。…すまない、助けられた。まだ若いのに素晴らしい知恵と勇気だ、2人とも。」
無効化能力は普段能力を対象に使ってるけど、実際には「無効化」に縛りをつけてるだけだ。頭の中で常識のリミッターを外していけば、必ずしもそうではなくなっていく。
「（これってシンプルって言えるのかな…？オナルド・オチンチン…）」

なんでまともにカッコイイことしてんだ…

なんだこいつ主人公か？

最近ちょっとぼくに愛着ある俺がいるよ…とほほ…

その後は簡単だった。正義の戦士が制圧していくのを僕たちはサポートしていくだけ。
トータルで言えば、想定よりあっさり解決したと言えるかもしれない。
「よし！だいたい暴力になっちゃったけど解決だな！これで複写委員長…は休みだから生徒会に報告しよう！」
「もう闇部活と関わるのはこりごりだよ、トホホ…。」
しかし、あの背中の大きい正義のヒーロー、結局誰なんだ？
「あの…名前聞いてもいいですか？」
「私は…タイママン。そう名乗らせてもらおう。」
いや、そう名乗られても結局謎の人なままなのだけれど。
「君の名前も聞きたい。正義の少年よ。」
「僕の名前か…。」
実質名乗ってない相手に名乗る必要もないか。
面倒事に巻き込まれるのもごめんだし…そう思いながら僕は一言言って立ち去った。
「僕は"ぼく"さ。名前なんて無い、ごく普通の男子高校生だよ…」
-格言とドラッグと正義の戦士-　END

寮にいない時のこいつは好感持てる
でも女に囲まれてない僕はぼくじゃないというジレンマ

また普通に熱い名作じゃねえか
面白かったわ

面白かったぜ
よく劇物2つを繋げたな

毎回ちゃんと話の緩急つけつつしっかり締めててすごいよ…
さすが"ぼく"だね

乙
自力で239引く最終回まで続けろ

トホホ…これまでダイス計３回降って女子どころか生徒が出たことないよ…

主人公の裏側みたいな雰囲気好きよ

言っちゃ悪いが捨てキャラを拾えるのは僕ぐらいしか居ないからこのまま一生変なのばかり引いて欲しい

タイママンは自滅して暴れ回るのほとんど怪人だろ

このままだとタイママンが名脇役で終わっちまう…
俺がコイツを主役にしないと…！