誰かさん曰く、この世界は滅ぶらしい 誰かさん曰く、人類はいなかったことなるらしい でも、どうでもいいや かなえお姉ちゃんが居ないんだし お姉ちゃんの友達も居なくなったし 「せめて、もう一回会いたかったわ…」 空に向かって手を伸ばす もう来るか分からない明日に向けて 「まったく、ここで人類が消えたら僕たちの努力が水の泡だよ」 キュゥべえが露骨に近くにやって来た 「何の用かしら」 「魔法少女になってほしいんだよ」 「…人が絶滅するって時でも変わらないのね」 「当然さ、早く願いを言ってくれ」 て言われても、考える時間なんてない なら、一つだけ 「お姉ちゃんを、今度こそかなえを助けたい!」 「願いは叶ったよ」 僕は魔法少女となり、使い魔に気づかれる前に魔法で別世界に移動した 今度こそかなえを生き残らせるために 「誰も知らないなかったことになった記憶、でも…僕は覚えてるわ、あの時の全部を…」