「…うん、こうすればオレとあの二人がここで出会うはず!、このウワサこういうときに便利だねー」 蝙蝠の本棚を開き、万々歳の方を見る鶴乃に似ている魔法少女 「さてと…穢れが空っぽになる前に始めないと」 …琥珀が万々歳に向かっていく 開きっぱなしの本を片付けることもなく 「おねーちゃん達は、どんな感じなのかな~」 万々歳 もうそろそろ営業を始める時間だが。 「うわぁぁぁああ!?」 「ちゃー!?」 万々歳の由比姉妹 鶴乃と星乃の絶叫が響き渡っていた 「お、おおおおお姉ちゃん!?その子は!」 「いやいやいややいやいやい知らない!!本当に知らないよぉ!」 二人が目を覚まし、朝ご飯を食べ、星乃と鶴乃が部屋に戻ってきたら 「んんん…すやぁ……」 知らない女の子が鶴乃の布団の中で眠っていたのだ 「……ふわぁぁ……どうしたのー…鶴乃ちゃん?」 知らない女の子…由比三乃が眠そうに鶴乃に話しかける 「お姉ちゃん…自首しよ?」 「ちゃー!?」 由比家の騒がしい朝が始まったのだった 「うちは由比三乃!」 「由比?…もしかして、私の妹!?…じゃないよね」 「僕は由比星乃!同じ苗字の人と会えるなんてラッキー!!」 三乃曰く、前日に鶴乃と一緒に眠って、朝起きたらこうなっていたらしく 魔法で飛ばされたか、誘拐を擦り付けられたのかは分からない 「んー…星乃ちゃん!うちの事は三乃ちゃんってよんで!」 呼び名を決めながら、三人は取り合えず部屋の外に出て客席まで行くと 「へー…こんな感じなんだ」 鶴乃によく似た少女、由比琥珀が椅子に座っていた 「お客さん!まだ開店してないよ!」 鶴乃が琥珀に注意しに向かい 「新しいお客さんが来たー!よっしゃラッキー!!」 「うーん…」 星乃はラッキーと言いながら、三乃は呼ばれ名を考えながら琥珀に近づいて行く 「勝手に入っちゃてごめんね、オレは琥珀!…由比琥珀だよ」 「……ちゃぁぁぁぁぁぁあああああああ!?」 「えっと…三乃」 「三乃ちゃん!」 「三乃ちゃんが由比で…琥珀も由比なんだよね」 「うん、由比家の琥珀だよ」 「で、もちろん星乃も由比家だね!」 「う、うん…」 「ちゃー…」 由比と言う苗字の知らない少女が朝の間に二人も現れて、しかも魔法少女という状態になっている 「ねぇ琥珀ちゃん!うちのことは三乃おねーちゃんって呼んで!」 「分かったよ!三乃おねーちゃん」 「ふぉぉぉお…これがおねーちゃん!!」 三乃が呼ばれ名を決めた所で、琥珀が星乃に尋ねる 「ねーねー星乃おねーちゃん、メルって居るの?」 「おねーちゃん!?…これはこれでラッキー!!、メルメルなら…」 「いるの!?」 メルという単語に三乃が前のめりで反応する 「居るよ!けどこの時間だと学校だね!」 鶴乃が横からメルが居ることを伝える 「メルちゃんいるんだ!!やったー!!」 テンションがあがりぴょんぴょん跳ねて喜んでいる三乃だったが 「…あ」 「…危ない!!」 着地を失敗し倒れそうになる 星乃と鶴乃が三乃に手を伸ばすが…間に合わず 「いったー!?…くない?」 頭から倒れたが、特にダメージは無い 「三乃ちゃん!無事!?」 「うん!ぜんぜんいたくない!!」 これはラッキー!!と星乃が言い、らっきー!とマネをする三乃 (…こっちでも問題なさそうでよかった!) 琥珀が何かを確認して 「せっかくだしみかづき荘に行こうよ!」 そう3人に提案するのだった 由比達はみかづき荘にやって来て 「あ!鶴乃さんと星乃と…だれです!?」 メルと出会った 「メルメル!この子達は」 「メルちゃん!!!!!!!!」 鶴乃が説明する前に三乃がメルに突撃し 「え!?わわ!!」 メルが優しく受け止める 「変わらないメルちゃんだー!!」 「えっと…」 「うちは由比三乃!!うちの事は三乃センパイって呼んで!!」 「三乃…センパイ?」 「そう!!」 困惑しているメルに今まで起こったことを話す鶴乃 「…というわけなの!」 「おんなじ苗字の人たちが4人…しかも三乃センパイは急に現れたです?」 メルは困惑しつつも答えを出そうとするが 「わかんないです!!」 「まぁ、そうだよね」 検討すらつかないでいた (鏡でこっちに来たってわけでもないみたいだし…あの短い時間で部屋に入って三乃ちゃんを置いて行くなんて…ん?) 星乃が考えていると、琥珀がじーと星乃を見ているのに気が付いた (…そういえば、琥珀はどうやって万々歳に入ったんだろう) いつの間にか居た琥珀がどうやって入ったのか…一番分からない状態の琥珀と目を合わせたまま考え続けるが (星乃おねーちゃん、考え過ぎはアンラッキーだよ) テレパシーでそんな風に琥珀に言われ 琥珀はそのままメルの方に向かっていき 「…ラッキー!!」 星乃は自身の頬をたたきラッキーと言いながらメル達の後からみかづき荘に入っていった 「誰かに連れてこられたんです?」 「多分ちがうよ!!」 「じゃあ魔法に巻き込まれたです?」 膝に三乃を載せているメルが三乃に質問をしていくが 情報は増えることなく 「ちゃー…あれ?琥珀は!?」 「…星乃も居ないです!!」 いつの間にか居なくなっている二人 「探さないと!!」 「うちも!!」「ボクも手伝うです!」 鶴乃達はみかづき荘から外に出て星乃と琥珀を探しに行った 一方星乃は 「ラッキー…琥珀がトイレから出て行って何処かに向かっている所を見れたのはラッキー…」 琥珀を尾行していた まるで知っている道かのように細い裏道を使い何処かへ向かっていく琥珀 何とか見失わないように尾行を続ける星乃 (…止まった?) 琥珀が立ち止まり、誰かと話し始めた 「オレ…よ……だから…」 「セメロー」 星乃は詳しく見るために身を乗り出し 「…ッ!?」 琥珀が琥珀と話している所を目撃した 「な…何で!?」 「…あー、付いてこられてたんだ!」 琥珀が後ろを振り返り、星乃に尋ねる 「メルと会議してたんじゃないのー?」 「琥珀がどこかに向かってるのを見て追いかけてきたんだよ!……それよりも!何で琥珀が二人も居るの!」 「星乃おねーちゃんには教えなーい」 問答が終わった所に 「星乃ちゃんと琥珀ちゃんいたー!!」 三乃が二人を見つけて叫んだ 「三乃ちゃん!琥珀が二人居て!」 「みつーん?琥珀ちゃんは一人だよ?」 星乃がそんなわけ無いと思いながら琥珀の方を見ると 琥珀は一人だった 「幻覚でも見てたのかなー?」 その後鶴乃とメルも合流し、一先ずみかづき荘に戻るのだった みかづき荘に戻ってきた鶴乃達はその後も情報収集をしたり 外で何かないか調べたりしたが何も見つからず… 一週間ほど経ったある日 「ちゃー…情報なしちゃー」 「三乃センパイはどうして鶴乃さんの部屋に居たんでしょうか…もう占うしかないです!!」 メルがタロットカードを出して占おうとするが 「「駄目!!」」「だめ!!」 由比達が止める…が 「占うのもいいと思うよ」 琥珀は止めない、それどころか推奨してくる 「メルメルが占っ」 「大丈夫だよ、オレが悪い部分を肩代わりするから!」 結局、占いに頼ることになり メルはタロットカードをめくり、結果が出る 「……ここだね」 占いに従い、由比の4人は夜の水名神社に来た 「占いのとおりだと…由比と夜に縁がある場所!」 三乃がビシッ!と指を指しながらそう言ってそのまま石段を走って上って行き 「三乃ちゃーん!!走ったら危ないよー!!」 「ここに何かあるなんてラッキー!!」 「何があるかなー」 鶴乃、星乃、琥珀の順で後に続き水名神社の中まで入っていく 「一番ー!!…ほ!!」 神社の中に入ってみれば、中には 「「「魔女!!」」」 魔女の結界があった 鶴乃達は魔女の結界に突入し、使い魔たちと戦い始める 「こはー!!」「みつーん!!!」 三乃と琥珀が突撃し始め 「そこ!そしてもう一発!!」 「ちゃぁぁぁああ!!」 星乃と鶴乃が後ろから援護しつつまっすぐ進んでいく 豚のような使い魔を蹴散らして、魔女の元までたどり着いた 大きな大きな、緑色の蛇のような魔女が真ん中に鎮座する [縺ー繧薙?繧薙*縺?♀縺?@縺?h縺峨♂縺峨♀!!] 魔女が叫び、大きな口から炎を魔法少女目掛けて発射する 「とぉぉりゃあ!!」 琥珀は火炎弾を切り 「すごい!…だったらうちも!!」 三乃も抽出をして同じように火炎弾を切る 「星乃!!二人を援護するよ!!」 「うん!!」 星乃と鶴乃も魔女に接敵し、戦いに加わっていく 「炎扇斬舞!!」 鶴乃がマギアを魔女に向かって放つが 「効いてない!?」 「もしかしてまたドッペルじゃないと駄目とか!?」 攻撃が効いておらず、火炎弾で応戦される [繧ー繝ォ繝代き縺√=縺√=縺√=縺√=縺?!!!!!!!!!!!!!!] 「うわぁぁぁぁぁああああ!?」 「三乃ちゃん!!」 火炎弾をよけた所に魔女のしっぽで薙ぎ払われ、吹き飛ばされる三乃 「星乃おねーちゃん!三乃おねーちゃんを護って!!」 「言われなくても!!」 星乃が三乃の防衛に向かい 魔女が星乃を攻撃しようとしたら 「オレが相手だよ!!」 「こっちだよ!!」 琥珀と鶴乃がヘイトを取り、三乃と星乃の方には向かわせないように動く 「三乃ちゃん!!」 「ぅぅ……星乃…ちゃん…」 「大丈夫!?動けそう!?」 「だいじょう…ぶ!!」 ダメージを受けたお腹を押さえながら、三乃は何とか立ち上がる 「星乃ちゃん…うち、あの魔女の弱点、見つけた!!」 「蒼炎斬舞!!」 琥珀がマギアを放つが、やはり効果は無く 「ちゃー…こうなったらドッペルで!!」 穢れもたまってきたがために、ドッペルを放とうとするが [繧?>縺励∪縺?°繧上>縺?◇繝シ!] 「…ほ?」 魔女が穢れを吸い取り食べ始める 「えぇぇ!?」 頼みの綱のドッペルが使えなくなってしまい、穢れを吸って魔女の攻撃が激化し始める (これはまずい!!やりたくないけど本体を呼ぶしか……っ!?) 琥珀が対抗策を考えている途中、魔女目掛けて不幸の弾丸が放たれる [縺翫>縺励>繝シ!] 「よっしゃラッキー!!」 三乃を抱えている星乃がそのまま連続して撃ち続けながら鶴乃達と合流する 「星乃!三乃ちゃん!」 「鶴乃ちゃん!うち魔女の弱点見つけた!!」 三乃は星乃に下ろしてもらいながら、しゃべり続ける 「しっぽのなんか丸いやつ!!あれが弱点だよ!!」 「尻尾の先?……あれだね!!」 鶴乃が弱点の宝玉を発見し 「星乃!あれ打ち抜けそう?」 「さっき試したけど、僕の銃じゃ火力が足りないの!」 「ちゃー…」 「だったら!うちら全員でやろうよ!!」 三乃が星乃と鶴乃に手を伸ばし、コネクトをする 星乃の二丁の銃が連結し、大きな狙撃中となって 三乃の偃月刀が弾丸としてセットされ 鶴乃のセンスがバイポットとなり固定する [縺斐⊇縺??縺ァ縺吶°縺√=繝シ繝シ!!] 蛇の様な魔女が見逃すはずもなく、火炎弾を何発も放つが 「させないよ!!」 琥珀が火炎弾を打ち返し、魔女の目の前で爆発させた 「今だよ!おねーちゃんたち!!」 三乃が全力で抽出をして 「うちらは!!」 星乃が狙いを定め、トリガーに指をかけ 「最強魔法少女姉妹!!」 鶴乃が星乃と一緒に引き金を引く 「「「由比!」」」 「鶴乃だぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!」 「三乃だぁぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」 「星乃だぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」 放たれた偃月刀は饕餮のような魔力を纏い、尻尾の先にある弱点と思われる宝玉目掛けて飛んでいく 「オレが最後にトッピング!」 琥珀が魔女の動くのを肩代わりし逃げれなくなり 魔女の尻尾は消えてなくなった [縺ー繧薙?繧薙*縺!?] 宝玉を失った魔女は地に倒れ伏すが、まだ消えない 「皆!!」 鶴乃号令に姉妹たちは魔力を武器に込める 「…行くよ!!」 「うん!」「はーい!!」「ラッキー!!」 四人の武器に炎が迸る 「炎扇!!」 「炎刀!!」 「炎弾!!」 「蒼炎!!」 魔女は動くことも許されず 「「「「斬舞!!!!!!!!」」」」 四人分の炎を正面から受け取め [繧?>縺励∪縺??繧薙*縺√=縺√=縺?!!!!!!!!] 魔女の身体は砕け、消えてなくなり GSとなった 「「「「やったー!!!!!!」」」」 四人はハイタッチをし、勝利の喜びを分かち合ったのだった ハイタッチをして、GSで浄化もすまし さぁ帰ろうとしたその時 「…三乃ちゃん!」 三乃の身体から光があふれ、体が薄くなり始める 「…えぇ!!もう帰らないと駄目なの!?」 星乃が三乃に触れようとするが、すり抜けて触れれない 「そうみたい、星乃ちゃん!琥珀ちゃん!…うち!うちの鶴乃ちゃんに二人の事いっぱい話すね!!……あと!!」 三乃が右腕の小指を星乃の小指に 左手の小指を琥珀の小指に絡ませて 「また会おうね!!約束だよ!!」 そう笑顔で言って、消えていった 「…絶対、また会おうね!!三乃ちゃん!」 星乃が約束を噛み締めている間に、琥珀の身体も消えそうになっていた 「…次はオレだね!、オレも星乃おねーちゃんと三乃おねーちゃんの事、絶対忘れないから!」 そう言って琥珀は走り出し、石段から大きくジャンプをして着地する直前に消えてなくなった それと同時に、銀色の虎の様な魔女が海から消えていったが、知る者は誰も居ない 「……」 「…星乃…」 鶴乃が星乃に声をかけようとしたその時 「同じ苗字の人と出会って!いっぱい遊んで!…最後はちゃんと帰れた!!すっごいラッキー!!!!」 星乃はラッキーと何時ものように言いながら歩き出し 「次はもっと遊んで、別世界のお姉ちゃんの話も聞かぞー!!」 「どの世界の私も最強だっちゃー!!」 鶴乃と一緒に、万々歳に帰るのだった