ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
ショー=ターキーが帰り着く頃。上気した顔で走って追いついた女性がいた
「ふぅ…ちょっとキミ、いいかな?」そして女性はショーに話しかけてきた
ショー=ターキー [浴場2]
「はい?なんでしょうか」
お風呂上がりの熱気もすっかり冷めて、気分爽快なところに
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「ショー=ターキー君だね?冒険者の」
ショー=ターキー [浴場2]
「…そうですけど」
冒険者としての自分を知っている人は珍しくないけど…なんだろう?
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「キミのことは少し調べたんだ。用があってね」
「まあ会いに来た日に素敵な出会いがあってつい遅刻したわけだが…」
ショー=ターキー [浴場2]
ちょっと怪しい…のか?目を細めて続きを待つ
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「単刀直入にいこう。山賊のアジトにいたアーデニ神官。覚えているかい?」
アンジェ・ルフード [浴場2]
こんな人です
ショー=ターキー [浴場2]
「……ああ、はい。覚えています。彼女がどうかしたんですか?」
あの日の事は、忘れようと思っても忘れられまい
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「アーデニの神殿長が気を利かせて、彼女を私のところに送ってね。|私が彼女の体を元に戻した《・・・・・・・・・・・・》」
ショー=ターキー [浴場2]
「…?……。…!」
一瞬、意味が分からなかった
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
そう言うとゼレーネは妖精魔法の魔力を解放する。強い光の妖精。妖精使いであれば《リジェネレイション》を思い起こさせる力だ
ショー=ターキー [浴場2]
「戻した…って。え、あ、それは…!」
これでも高位の妖精魔法使い。彼女の力が何を意味するものか理解が追い付いた
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「おこがましくも、名乗ろう。私は“神業の”ゼレーネ・モントゥブルク。シーン神殿長だ」
ショー=ターキー [浴場2]
「|始まりの剣《ソーズオブジェネシス》…!」
ショー=ターキー [浴場2]
生ける伝説が、目の前にいる…!
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「…本当におこがましい話さ。私は体であればいくらでも癒せるが、心は癒せない」
「今、アンジェ…彼女は、自発的にシーン神殿で働いている。私はああいう女性に対価は要求しないんだが、気が済まないらしい」
ショー=ターキー [浴場2]
「気が済まない…って…?」
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「私は本来【リジェネレイション】に高額のお布施を要求している。そしてそれをシーン神殿の運営費にしているんだ。彼女はそこが気になったらしいな」
「そこを気にする時点で、彼女の心を癒しきれていない証拠さ」
ショー=ターキー [浴場2]
「心は…魔法で、癒せないですから……」
カームなどで鎮静化はできる。だが、妖精魔法でも"治療"はできない
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「…話を戻すか。彼女に話を聞いてね。山賊のアジトで一人だけ…できる限り優しくしてくれた冒険者がいると聞いた」
「あの場にいた冒険者は騎士団に保護されていたから、名前などの情報は残っていた。そしてたどり着いたのがキミだ」
ショー=ターキー [浴場2]
「え。…………いえ、僕は酷いことをしました」
あれを優しくした、とは言いたくなかった
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「…それだけ、それまでの彼女が酷い状況にあったということさ」
ショー=ターキー [浴場2]
「………」
そうだろうな、と思う
あんな涙を流していたのだから
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「…ここからが本題だ。シーン神殿長として依頼したい。彼女に…会ってやってくれないか」
ショー=ターキー [浴場2]
「僕は…大丈夫ですけど。……いいんですか?」
あの日の記憶が、悪い方向に掘り返されはしないか?という懸念
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「彼女は…キミのことを話す時だけはあまり辛い顔をしていなかった。そこに賭けたい」
ショー=ターキー [浴場2]
「わかりました。引き受けさせてください」
僕になにか出来るなら、やってみようと
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「助かる…必ず彼女の心を救ってくれ、などとは言えない。依頼料は用意した。できるだけやってくれればそれでいい…」
よく見るとゼレーネは銀貨袋を持っている。おそらく5000ガメルは入っているだろう
ショー=ターキー [浴場2]
高すぎない?という心とこれが誠意なら受け取らない方が失礼だよねという心が2つ
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「心は金などに換算できるものではないがね。傷ついた女性を救うのは私の誓いなんだ。だからできるだけのことはしたい…」
ショー=ターキー [浴場2]
「…依頼金、たしかに受け取りました」
ゼレーネさんの言葉に心を動かされて
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
「…ありがとう。よろしく頼むよ、ショー=ターキー殿」
ショー=ターキー [浴場2]
「はい、|始まりの剣《ソーズオブジェネシス》」
「明日にでも会いにいきます」
ゼレーネ・モントゥブルク [浴場2]
ここではこんなところですね!お付き合いいただきありがとうございました!
ショー=ターキー [浴場2]
はーい!お疲れさまでした!