コンチの詩が続きます。コンチのスピーカーはとてもチープですが、そういう所がどこかラジオっぽくてニャアンは好きです

学校ないし　家庭もないし　
ヒマじゃないし　カーテンもないし
花を入れる花瓶もないし　
イヤじゃないし　カッコつかないし

サブが流れます。ニャアンは部屋の中からかすかに聞こえるその眉毛が太そうな男の人の歌声に耳を運ばされます
「昔の自分みたい…」
どこかニャアンの心と歌詞が、どこか結ばれたのです
詩というものは古代からそういう物なのです、誰かと共感する為に生み出されるのです

ニャアンはあの狭かった1Kのアパートに思いを馳せます
壁じゅうに貼られたチラシや地図、好きな漫画、漢字なんてロクに読めないけど買った「ジオン科学大学」の赤本
テーブルもおけないくらい狭い居住空間。『将来、客を取る』と脅されて買わされた一人暮らしには不釣り合いなベッド
トイレと一緒で使いづらくて狭いお風呂
けどニャアンの家にはカーテンはあった
学校はなかった、戦争で通えなかった
花を入れる花瓶もなかった。生きていくのにせいっぱいでそんな余裕はなかった。
花を買う心の余裕は産まれている。エグザべくんという
カーテン、カーテンはどうでしょう。
採光性が高いリビングの窓を覆うカーテンは存在しませんが
寝室にカーテンくらいあってもいいのでは？と思うニャアンがいます

ニャアン達の住むサイド3はイズマコロニーと違い完全密封型コロニーです
なので夜時間と昼時間がきっちりと分けられており、5時と18時に30分ほど『人類の習慣』としての朝焼けと夕焼けの時間があるだけで。
カーテンの必要性はあまり感じませんでした。実際隣のマチュとシュウジの部屋にはカーテンがありません
シュウマチュ夫婦は常に「性行動」をしているためゼクノヴァを発生させており、アパートの窓は常に赤く発光しております
…ニャアンはハッとします。団地の3階に住んでいますが、周囲に寝室が見えてしまっているという事実に
エグザべくんと私を覗いている誰かはいないと思いますが、「誰でもみていい」空間ではに事は確かです。
「高い城の男」シャリアブルは常に現アルテイシア公王政権を監視しています。マスク似合いませんね（コモリ少尉談）
とにかくカーテンです。必要性を感じてしまいました。
ヒマじゃないとカーテンもないのです。

夜時間たる18時から1時間半後、少し残業をしたエグザべくんが帰宅します。
いつもの玄関キス。そしてリビングへ、手を洗い、いつもの新しい命が芽生えるお腹を撫でる。
「まってね、今温め直すから」とニャアンお鍋を火にかけます。
本日の献立
鶏肉とねぎとほうれんそうのにゅうめん
かやくごはん
セールで買った「サンマの蒲焼」缶詰
梅奴
エグザべくんはニャアンと同棲しはじめてはじめて「梅干し」を食べれるようになったそうです
「独特な味だね…これでご飯が進むのかい？」と不安げな表情で食べていましたが今は馴れています

夫婦の夕餉は静かに過ぎていきます。
「疲れてるね」ニャアン「夏だからかな…」エグザべくん。常春に設定されているサイド3には夏はありませんが、季節を感じましょう。
「ところで…なんだけど」「どうしたんだい？」
「寝室のカーテン…欲しいの」
「カーテン？」
エグザべくんは聞き返します。
「なんでそんなものが欲しいんだい？人口の明かりが照らしてくれているじゃないか！」
そうです彼には『生活を遮る』という概念が存在しなかったのです。
思春期にはフラナガンスクールで3段ベッド6人タコ部屋というか強制収容施設
士官生になってからはコモリ少尉と共用の士官室（航宙戦闘艦の艦内は狭いので男女別なんて言ってられません）
「そうだけど…なんだか恥ずかしくなって」
ニャアン続けます

「私達の『夜』を…他人に見られたくない…」
ニャアンは含みを持つ言葉を発します
「まぁ君がそういうのなら…今度見に行こう！カーテンとなると家具屋さんだね中心街まで出ないと」
「うん。見に行こう」
ニャアンはコクリと頷いた。
夕餉が済み、エグザべくんとニャアンは氷の入った麦茶を飲んでいる
結露でガラスのコップがよだれを垂らしている。
「黒っぽいカーテンがいい」
ニャアンの要望はそれだけだった。
あまり二人の愛の巣を他人に見られたくない。という独占欲がニャアンをつき動かしていた。
「シュウちゃんとマチュは別―――だって、キラキラでいつも見られてるから」
ニャアンは心の中で話したよ。隣室のシュウマチュも「うんうん」と頷いていたよ
夏の夜は、平和に過ぎていく

これがニャアン人妻概念の全容です
電気グルーヴ「N.O」より引用。名曲ですのでみなさん聞いてください。
明日はお休みです。お盆休みください。今週何回か休みます。ごめんなさい
次回はジークアクスの放送次第で語り足りない所があると思うので続きはまた後日

久しぶりに見た気がする

電気グルーヴ…

あいつ
元気だな

「N.O」は名曲ですのでニャアン「N.O」概念は今後も書いていきたいと思います

今日もありがとう

ゆっくり休め

>鶏肉とねぎとほうれんそうのにゅうめん
>かやくごはん
>セールで買った「サンマの蒲焼」缶詰
>梅奴
やさしい食卓だ

ベトナム人とスペイン人が日本食を食べている謎の風景

ニャアンとエグザベ君にお盆の文化はありません
墓も何もかも失ったからです
サイド2にあったお墓はきっとラグランジュポイントに漂流しています
ただ先祖供養の概念はふたりにきっとあると思います