「ゴールデンレコードさんとオープン馬の立ち位置について」 ① お疲れ様ね、ヘロドさん。 そしてお疲れ様、ゴールデンレコードさん。 この場では珍しく……と言ってしまったら失礼になってしまうわね。 G1制覇には届かなかったけれど、G2を制覇して重賞馬として存在感を示し、 長く愛される競走馬生活だったのではないかしら。 そもそもだけれど、初勝利のタイミングもかなり際どかったことを考えると 十二分に健闘したと胸を張っていいと私は思うわ。 ゴールデンレコードさんの活躍で改めて思ったのだけれど…… G1馬というものが、ごく限られた狭き門だと意識させられるわね。 ゴールデンレコードさんは長い期間オープン馬の立場にいた。 では、オープン馬及びG1馬とはどんな存在なのかしら? ② 生産された馬の全てが競走馬として活動できるわけではないのだけれど、まずは競走馬の生産頭数自体を知ることも大切だと思うの。 ここでは「2024年」を参考にさせてもらうわ。 (JRAや軽種牡馬登録に関するニュースでも色々確認出来るわね。) 「2024年」のサラブレッドの生産総数は「7925頭」にもなるの。 近年、サラブレッドの生産は増加傾向にあるそうよ。 総数は約「8000頭」と考えて計算してみると分かりやすいのだけど…… 実際には中央競馬に進んだ頭数の正確な数字は難しいわね。 私が示すのはある程度の目安として考えてもらえると嬉しいわ。 中央競馬に登録され入厩し、メイクデビューを控える場所にたどり着けるのが全体の70%ほどだとされているわ。 入厩までたどり着いても、残念ながらメイクデビューまでたどり着けない子もいるの。 ここでさらにふるい落とされるのだそうよ。 ……レースに挑むこと自体が本当に大変なことなのだと改めて考えてしまうわね。 ③ 無事にメイクデビューを終えても、勝ち上がりをできるものは全体の30%ほど。 未勝利のまま中央を去る……というケースも決して珍しくないわ。 1勝を掴み取れれば道は開ける……だけど道が開けない場合も往々にしてあるの。 地方への所属変更や、牝馬であれば繁殖へ進む、または乗馬へと転向する場合など、 違う道を探す術は様々ね。 勝ち上がりをしても、道はどんどん狭く険しくなっていく。 「1勝クラス」、「2勝クラス」、「3勝クラス」、その上にようやく「オープン」があるの。 「オープン」にまでたどり着ける馬は全体の3%になるわね。 「オープン」にまでたどりついて、「リステッド」、「G3」、「G2」……と続き、 「G1」に勝利する馬はさらに少なくなるわ。 「G1」に勝利できるのは中央所属全体の0.1~0.3%といったところが妥当ね。 「2024年」で考えてみると、同じ年に生まれた同世代の約「8000頭」の内、G1馬の栄光に輝けるものは本当に限られている。 だからこそ、G1勝利というものは多くの人の心を打つのではないかしら。 ④ 以上、通りすがりのトリプルティアラウマ娘よ。 一括りで判断はできないけれど……中央競馬に所属し脚光を浴びられるのは、本当に幸運なことだと思うわ。 思えば中央に限らず、レースに出走することで誰かに何かを届けることができるのかもしれない。 それは例えば、重賞ウィナーとなれずとも多くの人の「愛」を得られた、愛すべき名馬がたくさんいるようにね。 長文、失礼したわね。 読んでくれた方、ありがとう。 次回も楽しみにしているわ。