二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1742000941827.png-(1151848 B)
1151848 B25/03/15(土)10:09:01No.1292424533そうだねx3 12:24頃消えます
デジモンの怪文書書きました。
fu4766831.txt
前回fu4766832.txtの続きになります。

うちの子
fu4766838.jpg
お借りした方達
fu4766834.jpg
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/03/15(土)10:09:32No.1292424650+
「モモち、どしたん?」
浮かない顔をして一人トボトボと下校している真見無目モモの姿を見かけるや否や、千夜桜焔は一目散に駆け寄り声を掛けた。
「学年末試験………追試になっちゃいました…。」
「はぇ~、それは大変だね~」
「他人事みたいに言ってますけど、半分焔さんのせいみたいなものですからね!」
「だからごめんて~。勝手にモモちの夢に出て来た事は謝るからさ~
あっ!そうだ!せめてものお詫びにあーしがモモちの勉強見てあげる」
「えっ!?焔さんが………ですか!?何か不安しか無いんですけど…」
「心配しなくても大丈夫だって~。あーしに任せろり~」
225/03/15(土)10:09:58No.1292424738+
「で…お前がモモに勉強を教えてやる事になったと……」
「それな!」
「アタシの家で……」
焔達が訪れたのは那由多家。当然ながら家の主である那由多ニコは不本意なご様子である。
「…クウ、なんでこいつら家に上げた。」
「ごめんニコ…フランだけならともかく、モモも一緒となると追い返すのは忍びなかった」
「気持ちは分からんでもないが……」
ぶつくさと文句を垂れながらニコは自室全体を見回した。
部屋の中には焔とモモ以外にも二人の客人が居る。
一人はニコと同じ様にタトゥーを入れた黒髪の少女、古藤色葉。この間焔が言っていた例のバンドのメンバーだ。焔は音楽性の違いで解散の危機に瀕しているため活動休止中だとか言ってはしゃいでいたが本人が即否定した。ただ単に今日は休みで時間を持て余していたとの事らしい。
そしてもう一人……
325/03/15(土)10:10:41No.1292424904+
「(こいつ…男、だよな?)」

堀クロ子。モモの友人である堀鉄華の姉……というのは建て前でその実体は女装した鉄塚クロウである。
ハウスキーパーのバイトを終え堀家を出たところで運悪く焔達に捕まってしまい、モモの勉強会へ連れて来られたのだ。女装させられたのも流石に独身女性の家に見ず知らずの男を上げるのはいかがなものかという焔なりの気遣いではあるのだが焼け石に水感は否めない。
案の定、ニコは訝しげな視線をクロウに向けている。
「そんなにガン飛ばしたらクロすけが可哀想だよ、ニコるん」
「いや、だってこいつ…」
「無駄にガタイが良かったりするのはほら、この子レスラーやってるから!」
「……」
「アイアンコングってリングネームなんだけど、聞いた事無い?」
「知らん。」
425/03/15(土)10:11:09No.1292424995+
「…クロすけ!まだ信じて貰えてないみたいだからプロレスしよプロレス!バッチコーイ!」
「いいぞ!やれやれ!」
焔は準備万端とばかりに立ち上がり、色葉はそれを囃し立てる。
すっかり蚊帳の外になってしまったモモは呆然とした表情のまま動かなくなってしまった。
「お前ら勉強会やるって言ってここへ来たんだろ!やんねぇんなら出てけ!!」

ニコの鶴の一声で一同は沈黙し、モモの試験勉強が始まった。
今回モモが赤点を取ってしまったのは数学と日本史。別段彼女の苦手科目というわけでもなく、そもそも赤点の原因は焔のせいでテストに集中できなかったからというのが大きい。試験範囲の復習もスムーズにこなす事ができる…かに思えたが……。
525/03/15(土)10:11:35No.1292425089+
焔が数学の教科書をパラパラと捲り始め、色葉がそれを覗き込む。
「…やっべ、全然わかんねぇ。マジうける。」
「おいおい、これ中学内容だぞ。お前そんなんでよく大学まで行けた、な……はは、アタシもよくわかんねぇや」
勉学はからっきしな焔と色葉。二人して中学一年で履修する数学にお手上げの様だ。
「ニコるんはこれわかる?」
「そんな昔に習った事覚えてねぇ…」
「クウたんは?」
「アタシに聞くなよ」
残るクロウは言葉を発すれば女装した男である事が一発でバレる。各々のパートナー達も望みは薄そうだ。故にモモに勉強を教えられる者はここには一人もいない。
『あーしがモモちの勉強見てあげる』。その言葉通り、不良のお姉さん達が寄って集ってただJCが勉強しているところを見ているだけという状況が完成してしまったのである。
625/03/15(土)10:12:31No.1292425285+
「(はぁ……これならさっさと帰ってウチ一人で勉強すれば良かった…)」
明らかに落胆している事がモモの表情から見て取れる。

「でもほら!数学はダメでも日本史なら教えられるかもしんねぇ~し。モモち、日本史の教科書借りんべ!」
今度は日本史の教科書を読み始める焔と色葉。

「うおっ、これ懐!」
「アタシこの辺苦手だったなぁ…」
日本史も駄目そうな雰囲気がもう漂い始めている。
「おっ、ペリーじゃん」
「ペリーだな」
「ペリーと言えば、やっぱこれっしょ!」
モモからシャーペンを一本拝借した焔はペリーの肖像画に落書きを始めた。
725/03/15(土)10:13:09No.1292425423+
「この写真をちょっとロン毛にしてやるだけで~……じゃーん!スネイプ先生!」
「っ!?……やべえ……マジやべえ」
「……!」
焔と一緒にはしゃぐ色葉はおろか、二人のストッパー役を担っていたニコまでもが落書きから視線を逸らし笑いを堪えている。
「あの…それ、ウチの教科書……」
「ミス真見無目、教科書に落書きとは実にけしからん…。グリフィンドール5点減点。」
「あはははっ!似てね~。いろはすのかっこかわいい声で渋いおっさんのモノマネはやっぱ無理あるって」
突然低い声で話し始める色葉に、それを見て大爆笑する焔。教科書に落書きをされた上にこんなにも騒がれて勉強の邪魔をされていては流石にモモが可哀想だろうとついにクロウが立ち上がった。
……が、さっきまでペリーだったスネイプがふとクロウの視界に入ってしまう。
「……ブフッ!」
思わず吹き出してしまい、そして被っていたウィッグがポトリと床にずり落ちた。
直後、一同が唖然とした事は言うまでもない。
825/03/15(土)10:13:47No.1292425583+
「なるほど、そういう事か…。アタシはてっきり女装が趣味の変態が来たのかと…」
焔から事情を聞いて一応は納得したニコ。対してクロウはやや腑に落ちていない様子だ。
「違うからな!?俺には女装の趣味なんか無ぇからな!?」
「あぁ、わかってるよ。全部フランの奴が話した通りなんだろ。まぁ、アタシはそういうの別に気にしねぇから普通の格好で来てくれても良かったんだけどな…
それに、もう見ず知らずの男ってわけでもねぇんだ。だから、その…何だ、次からは気兼ねなく遊びに来てくれても構わんからな」
少し照れくさそうにするニコの話を隣で聞いていた焔の表情がぱあっと明るくなる。
「お前はちょっとは遠慮しろ」
そして一瞬にしてしゅんとした顔へと一変した。
「そう気を落とすなよ。アタシらのライブなら遠慮は無用だ。いつでも歓迎するぜ」
「マ!?いろはすしゅき~!ガチのマジで愛してる~!」
「この間アタシにも同じ様な事言ってなかったか?」
場の和んだ雰囲気に、那由多家に集まった不良達全員が笑みを零す。
ただ一人を除いて……

「あの……ウチもう帰っても良いですか?」
925/03/15(土)10:16:00No.1292426067+
1本目は以上。続いて2本目です。fu4766862.txt
焔は小学生の頃にデジタルワールドを訪れた事があるという設定なので、その冒険の一幕を書きました。
1025/03/15(土)10:16:34No.1292426198+
キーンコーンカーンコーン…
校舎中に響き渡るチャイムの音が下校の時刻である事を告げる。
校庭で遊んでいた者、教室で勉強していた者…まだ残っていた生徒達が一斉に下校する。
「先生、さようなら~」
「はい、さようなら」
帰路につく生徒達を見送り手を振る天使型デジモン__ピッドモン。
ここはデジタルワールドにあるというデジモン達が通う小学校。
そこで教師を勤めるピッドモンは元気に帰る教え子達を見送った後、まだ学校に残っている生徒が居ないか校舎の見回りを開始した。
生徒達で賑わっていた日中とはうって変わって静寂に包まれた夕刻の学校というのは何とも不気味さが漂う。
実はこのピッドモン、生徒達の前では悟られない様に振る舞っているがかなりの小心者であり、内心ではこんな巡回など一刻も早く終わらせたいとかなりの急ぎ足で校舎内を回っていた。
1125/03/15(土)10:17:05No.1292426295+
そんな折…
ガタンッ!
自身が歩いている廊下の手前から二番目の教室で何か物音がした。
ピッドモンは気が気ではなかった。とは言え、天使型特有の正義感の強さ故に見過ごすわけにもいかない。ただ様子を見るだけ…そう言い聞かせて音がした教室へと足を踏み入れた。
誰か居る。目を凝らしてみるとそれは人間の少女であった。
赤い着物に身を包んだおかっぱ頭…齢にしておよそ10歳前後といったところであろうか…
選ばれし子供…この世界に訪れる人間の少年少女達の総称であり、今やその存在は決して珍しいものではないと聞く。
彼女もまたその一人なのだろう。旅の無事を祈って送り出してやりたいが、なにぶん今は日も沈みかけている。どうしたものかと考え、ピッドモンは再び少女に意識を向けた。
いつの間にか少女は移動していた様で先程よりもこちらに近付いて来ている。
何か言葉を発するでもなく、着物と同じ赤い色をした瞳がピッドモンをただじっと見つめている。
1225/03/15(土)10:17:50No.1292426462+
「お嬢ちゃん、選ばれし子供って奴だろ?今日はもう遅いし、こんなところで良かったら一晩泊まってくか?保健室やら元宿直室だった部屋やらあるし、寝泊まりには困らな…い…」
ピッドモンが窓の外の夕闇を一瞥し、もう一度少女に視線を向けた。
目を離したのはほんの一瞬だった筈だ。ピッドモンと少女の間には結構な距離があった。…にも関わらず、少女はすぐ間近にまで迫って来ていたのだ。
変わらずその赤い瞳でピッドモンを凝視しながら…
1325/03/15(土)10:18:08No.1292426528+
「……」
流石に気味が悪くなったピッドモンは踵を返し、教室をあとにした。
「(何なんだ、あれは……選ばれし子供じゃないのか?そもそも人間なのか?)」
一目散に昇降口へと向かうピッドモン。だがその時…
グイッ!
何者かに髪を引っ張られた。思わず足を止めたピッドモンは恐る恐る振り返った。
例の少女だ。ピッドモンの後ろ髪をガッチリと掴みながら顔を上げ、相も変わらずその視線は彼へと向けられたままでいる。
そしてここへきて初めて口を開き、何やらボソボソと呟いた。

「な、何!?」
「お腹…空いた…」
「や、やめろ!よせ!……うわああああああああああああああああああっ!!!」
1425/03/15(土)10:18:35No.1292426628+
「ねぇ、こけしの怨霊って知ってる?」
「知ってる。出会ったが最後、デジコアの髄までしゃぶり尽くされちゃうってやつでしょ?」
「何それ?怖い」
「でも単なる噂じゃないの?」
「この前も隣街の小学校で放課後に一人残ってた先生が犠牲になったらしいよ。」
「一人で残ってたんでしょ?なんでそいつにやられたってわかるの?」
「わかんないよ。でも学校中で騒ぎになったって…」
「流石にそれは誇張し過ぎでしょ」
「でね、この話には続きがあって…そのこけしの怨霊…噂を聞いた人のところにも現れるんだって」
「は?なんでそんな話したのよ」
「ねぇ…お腹空いた」
1525/03/15(土)10:19:15No.1292426776+
以上になります。
誤字脱字、解釈違い等があったらごめんなさぁい!
1625/03/15(土)10:42:14No.1292431610+
まさかの二本立てか
1725/03/15(土)10:44:37No.1292432144そうだねx1
いいよね勉強会
まったく役に立ってない…
1825/03/15(土)10:45:29No.1292432363+
前半後半で温度差が
1925/03/15(土)11:04:55No.1292436254そうだねx1
知らぬ間にニコが使われている!解釈違いはないですよいいぞもっとやれ
ニコはダイス振って21歳ってことになってるけど21でフリーターってことは多分大学入ってないだろうし仮に同年代だったとしても聞かれて答えられる成績ではないと思う
なんなら高校卒業できてるかも疑問
2025/03/15(土)11:14:28No.1292438118+
女装しとるーやっぱゴリラだよねありがとうございます
2125/03/15(土)11:18:44No.1292438923+
>前半後半で温度差が
焔の過去編はこんな感じのガチめのホラー系で行こうかなと思いこうなりました。


>いいよね勉強会
>まったく役に立ってない…
不良達が集まったらそりゃこうなるかなと…
2225/03/15(土)11:21:45No.1292439538+
>知らぬ間にニコが使われている!解釈違いはないですよいいぞもっとやれ
>ニコはダイス振って21歳ってことになってるけど21でフリーターってことは多分大学入ってないだろうし仮に同年代だったとしても聞かれて答えられる成績ではないと思う
>なんなら高校卒業できてるかも疑問
読んでいただきありがとうございます。
もっとやれとのお声もいただいたのでもっとやらせていただきます。今後もよろしくお願いします。
2325/03/15(土)11:29:15No.1292441218+
>女装しとるーやっぱゴリラだよねありがとうございます
こちらこそ読んでいただき感謝です。
女装させた上に変なリングネームまで付けちゃってごめんね、クロウくん
2425/03/15(土)11:44:18No.1292444576そうだねx2
    1742006658190.png-(80133 B)
80133 B
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
2525/03/15(土)11:47:31No.1292445367+
書き込みをした人によって削除されました
2625/03/15(土)11:49:48No.1292445930+
1742006658190.png
お手書きありがとうございます!めっちゃ可愛い!
ポケモンの件と言いホビーアニメに関してはニコちゃんって結構博識?
2725/03/15(土)11:57:38No.1292447753+
>ポケモンの件と言いホビーアニメに関してはニコちゃんって結構博識?
博識だったらデジヴァイスをモンスターボールと勘違いしたりしないよ!?
小さい頃に遊んでたけど最近のは知らないみたいなタイプかもしれない
2825/03/15(土)12:05:33No.1292449628+
>博識だったらデジヴァイスをモンスターボールと勘違いしたりしないよ!?
>小さい頃に遊んでたけど最近のは知らないみたいなタイプかもしれない
なるほど…次に怪文書を書く時の参考にさせていただきます
2925/03/15(土)12:07:27No.1292450090+
スレッドを立てた人によって削除されました
いいよね勉強会
まったく役に立ってない...
3025/03/15(土)12:09:41No.1292450651+
(一方TSしたクロ子はサイドテールのペチャパイで真菜ちゃんの胸を揉たがってクロウに食い止めてられていた)
3125/03/15(土)12:15:16No.1292452167+
ふふ…今うちの子が出てるのに気づいた
前回のから読ませていただきます…
3225/03/15(土)12:15:51No.1292452343そうだねx1
赤字が出ました。読んでいただいた方、ありがとうございました。今後ともうちの子をよろしくお願いします。
3325/03/15(土)12:16:38No.1292452565+
スレッドを立てた人によって削除されました
「お嬢ちゃん、選ばれし子供って奴だろ?今日はもう遅いし、こんなところで良かったら一晩泊まってくか?保健室やら元宿直室だった部屋やらあるし、寝泊まりはは困らな…い…」
ピッドモンが窓の外の夕闇を一瞥し、もう一度少女に視線を向けた。
目を離したのはほんの一瞬だった筈だ。ピッドモンと少女の間には結構な距離があった。…にも関わらず、少女はすぐ間近にまで迫って来ていたのだ。
変わらずその赤い瞳でピッドモンを凝視しながら…
3425/03/15(土)12:17:24No.1292452772+
>ふふ…今うちの子が出てるのに気づいた
>前回のから読ませていただきます…
ありがとうございます。もうすぐスレは落ちてしまいますが楽しんでいただけると幸いです。
3525/03/15(土)12:18:23No.1292452997+
スレッドを立てた人によって削除されました
‌以‌上‌に‌な‌り‌ま‌す‌。‌
‌誤‌字‌脱‌字‌、‌解‌釈‌違‌い‌等‌が‌あ‌っ‌た‌ら‌ご‌め‌ん‌な‌さ‌ぁ‌い‌!‌
3625/03/15(土)12:19:08No.1292453190そうだねx1
最後に今描いている途中のものをチラ見せ
fu4767173.jpg


fu4766831.txt fu4766834.jpg fu4766838.jpg fu4766862.txt fu4767173.jpg 1742000941827.png 1742006658190.png fu4766832.txt