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### 雨降りの放課後

平成の中頃、関東の都心から少し離れたベッドタウン。灰色の空の下、小学3年生の翔太と結衣は傘も持たずに校門を出た。天気予報は「晴れ時々曇り」とか言ってたのに、見事に裏切られて土砂降りだ。道路脇の水たまりに跳ねた雨粒が、まるで小石でも投げられたみたいに波紋を広げていく。

「うわっ、最悪! びしょびしょじゃん!」  
翔太がずぶ濡れのシャツを引っ張りながら文句を言う。背丈は平均的だけど、クラスで一番足が速い彼の運動神経はこんな時でも頼りになる。隣で結衣が小さく縮こまって歩いてるのを見て、少しだけ眉を寄せた。  
「結衣、大丈夫か? 髪、ぐしゃぐしゃになってんぞ」  
「う、うん……わたし、平気……」  
結衣は癖っ毛のショートカットを両手で押さえながら答える。背は平均よりちょっと低くて、濡れた制服が体に張り付いてるからか、いつもより小さく見えた。少し抜けた感じの彼女は、翔太の幼馴染で隣の家に住む女の子だ。親が共働きで、夕方遅くまで帰ってこないのは翔太も同じ。だからふたりは、放課後を一緒に過ごすことが多い。

家に着く頃には、ふたりとも水をかぶった犬みたいになってた。翔太の家は24時間いつでも湯が張ってある風呂が自慢で、彼は玄関で靴を脱ぎながらひらめいた。  
「なあ、結衣。服乾くまで風呂入ろうぜ。一緒にあったまればいいじゃん」  
「……え?」  
結衣が目を丸くして固まる。翔太はなんでもない顔でランドセルを放り投げてたけど、結衣の頭の中は一瞬でぐるぐる回り出した。  
(裸……見せるの? わたしが? 翔太に!?)  
漫画を読み漁ってる結衣は、そういう知識が頭に詰まってる。小学生向けじゃないやつも含めてね。だから「裸を見せる=恥ずかしい」ってことはちゃんと分かってる。でも、目の前にいる翔太はそんなこと微塵も考えてないみたいだ。  
「オレんちの風呂、広いし。ほら、風邪引く前にさ!」  
翔太はガキ大将っぽい笑顔で結衣の手を引っ張る。性的な下心なんてこれっぽっちもない。ただの幼馴染としての気軽さだ。  
(でも……わたし、翔太のこと好きだし……漫画みたいにイチャイチャしたいって思うし……断れないよぉ……)  
結衣の頬がじわっと赤くなる。でも、ずぶ濡れで寒いし、翔太の提案を拒む理由も見つからない。彼女は小さくうなずいて、翔太の後ろをついてった。

浴室のドアが開くと、湯気がふわっと広がる。翔太は「うし、先入るぞ!」と服を脱ぎ始めて、結衣は目をそらしながら自分の制服に手をかけた。  
「結衣、早くしろよー。湯冷めるぞ」  
「う、うん……分かった……」  
心臓がバクバクしてる。でも、結衣は目を閉じて、覚悟を決めたんだ。


浴室の中は湯気がふわふわと漂っていて、まるで夢の中にいるみたいだった。結衣は目をぎゅっと閉じたまま、濡れた制服にそっと手をかけて、ゆっくり脱ぎ始めた。シャツが肌にくっついてて、剥がすのに少し時間がかかったけど、どうにか脱ぎ終えた。小学生の結衣の体はまだ幼くて、ワレメの周りには陰毛なんて生えてなくて、ただのつるっとした肌だけだった。恥ずかしくて顔が熱くなって、耳までぽっと赤くなる。でも、目の前の翔太はそんなこと全然気にしてないみたいで、さっさとズボンを脱いで「うわっ、寒かったー!」なんて大きな声を出してた。

「ほら、結衣。早く入っちゃえよ!」  
翔太が湯船の縁に座って、お湯をバシャバシャかき回しながら言う。結衣は下着まで脱いで、両手で体を隠すみたいに縮こまりながら、そろそろとタイルの上を歩いた。心臓がドキドキしてて、足がちょっと震えてたけど、なんとか湯船のそばまでたどり着く。翔太は「よしっ!」と元気よく叫んで、勢いよくお湯に飛び込んだ。水しぶきが結衣の顔にかかって、びっくりして「ひゃっ」と小さく声が漏れちゃった。

ふたりは翔太が自慢する広い湯船に並んで入った。お湯はちょうどいい温かさで、冷えた体がじわじわ温まっていく。でも、結衣はいつもみたいにおしゃべりできなかった。裸で翔太が隣にいるなんて、頭の中がぐるぐるして、恥ずかしくて顔を上げられない。普段なら「今日の給食、変な味だったね」とか「宿題、忘れちゃったよぅ」とか、のんびり喋って笑えるのに、今は言葉が出てこない。湯船の中で膝をぎゅっと抱えて、顔を半分お湯につけて、ぽこぽこ泡を浮かべてた。

翔太はそんな結衣を見て、「ん? 結衣、どうしたんだよ。なんか静かだな」と首をかしげる。いつもみたいに話が弾まないのが気になるみたいだ。結衣は「う、ううん……なんでも、ないよぅ……」と小さな声でつぶやくけど、声が震えてて自分でも分かるくらい頼りない。すると翔太は急にニヤッと笑って、「お、オレが元気出させてやるよ!」と立ち上がった。お湯がチャプチャプ波打って、結衣が「え?」と顔を上げるその瞬間――翔太が突然「ちんちんタッチー!」と叫んで、結衣の顔に自分のちんちんをぺちっと押し付けてきた。

「ひゃああっ!」  
結衣は目を大きくして、びっくりした声を出した。顔に当たった感触がびっくりするくらいリアルで、頭が真っ白になっちゃう。慌てて後ろに下がろうとしたら、湯船の中で足が滑って、バシャンと尻もちをついてしまった。お湯が跳ねて、浴室中に水滴がぱらぱら落ちる。翔太は「うははは! 結衣、すげえ顔!」と腹を抱えて笑ってる。翔太にとって「ちんちん」は小学生の定番ネタだ。クラスで「ちんちん言ったら負け」とかふざけてるくらいで、変な意味なんて全然ない。ただの笑いものなんだ。

でも結衣はそうじゃなかった。顔を真っ赤にして、両手で頬を押さえながら「え、え、なにっ?」と小さな声でつぶやく。心臓がドキドキして、恥ずかしさと驚きで頭がぐちゃぐちゃ。でも、心のどこかで分かってた。翔太はただのバカで、こういうことで笑わせて元気を出させようとしてるだけだって。結衣は湯船の中で膝を抱えたまま、心の中でそっとつぶやく。  
(翔太って、ほんとバカだなぁ……でも、わたしのこと気にしてやってくれたんだよね。こういうとこ、嫌いじゃないよ。ううん、好きだよ。翔太のこと、ほんとに大好きだから……こんなバカでも、なんだか愛おしいなぁ……)

翔太は笑いすぎて目尻に涙が浮かんで、「次はお前がオレに何かやれよ!」なんて言いながら湯船の縁に腰かけた。でも、結衣がまだぼーっとしてるのを見て、「お、おい、結衣。大丈夫かよ?」と少し心配そうに覗き込む。結衣は「う、うん……だ、大丈夫だよぅ……」と小さくうなずいて、どうにか気持ちを落ち着けた。お湯の中で指先がふやけてきてたけど、頭の中はまだふわふわしてた。

すると、翔太は湯船から出て、「じゃ、オレ体洗うわ」と言いながらシャワーの方へ向かった。スポンジとボディーソープを手に持って、泡を立て始めたところで、ふと思いついたみたいに振り返る。「なあ、結衣。オレ、いいこと思いついた。お前、オレの『ちんちん洗い係』な!」  
「……え?」  
結衣が目を丸くして固まった。翔太は「ほら、お前さっきオレにちんちんタッチされてただろ? 責任取って洗えよ!」と真顔で言うけど、その目は完全にふざけてる。結衣は「え、ええっ!?」と声を小さく上げて、泡だらけの翔太を指さす。「な、なに? なにそれぇ?」  
「いいだろ、幼馴染なんだからさ! オレのちんちんピカピカにしてくれよな!」  
翔太はスポンジを結衣に押し付けてきて、ニヤニヤしながらシャワーを浴び始めた。結衣はスポンジを手に持ったまま、湯気の中でぽかんと立ち尽くす。  
「え、ちょっと……なにぃ?」  
頭の中がまたふわふわだ。でも、翔太の無邪気な笑顔を見てるうちに、結衣は小さく息をついた。  
(ほんと、バカだなぁ……でも、こういう翔太だから、わたし、そばにいたいんだよね……)  
結局、結衣はスポンジを握ったまま、ゆっくりシャワーの下に近づいていった。浴室は笑い声と水しぶきでいっぱいになって、雨降りの放課後はまだまだ終わりそうになかった。

浴室の中は湯気でいっぱいで、シャワーの音がコポコポ響いてた。翔太は「ほら、結衣! さっさと洗えよ!」とニヤニヤしながら、スポンジを持った結衣を急かす。結衣は顔を真っ赤にして、スポンジにボディーソープを付けて泡立てながら、そろそろと翔太のちんちんに近づけた。翔太はまだ子供で、こういうことに変な気持ちなんて全然ない。ただ、結衣が妙に恥ずかしがってモジモジしてるのが面白くて、「うひゃ、お前顔赤すぎ!」なんて笑ってる。気分が良くて、なんだか自分が王様にでもなったみたいに得意げだ。

結衣はスポンジを手に持って、泡をちんちんにそっとこすりつけた。両親が漫画好きで、家にはいろんな本が転がってるから、結衣はこういう行為が何を意味するのか、ちょっとだけ知ってる。小学生向けじゃないやつも読んじゃったことがあるから、「ちんちんを洗う」ってことがただの遊びじゃないって分かってる。でも、心の中はぐちゃぐちゃだ。  
(うう、わたし、何やってるんだろ……翔太のちんちん洗うなんて、漫画みたいだよぅ……恥ずかしいよぅ……でも、翔太が笑ってて楽しそうだから、嫌じゃないよ。ううん、嬉しいよ。翔太のこと大好きだから、こうやってそばにいられるなら、ちょっと嬉しいかも……でも、やっぱり恥ずかしいよぅ……頭ぐるぐるするよ……)

結衣の手が震えながらも、泡でちんちんをくるくる洗っていく。翔太は「くすぐってぇ!」と笑いながら体をよじるけど、特に変な感じはしないみたいだ。ただのバカ騒ぎでしかない。でも、しばらく洗ってると、結衣はふと気づいた。翔太のちんちんが、なんだか固くなってる。別に翔太が気持ちいいとかそういうんじゃない。ただの体の反応だ。でも、結衣は漫画で見た知識が頭に浮かんで、「ひっ」と小さく息をのんだ。手がピタッと止まって、スポンジから泡がぽたぽた落ちる。


「ん? どうした、結衣。もう終わりか?」  
翔太が不思議そうに首をかしげる。結衣は「う、ううん……その、えっと……」と口ごもって、顔がさらに熱くなった。頭の中がパニックで、目をそらしたまま「なんでも、ないよぅ……」とつぶやくしかできなかった。翔太は「ふーん」と気にも留めない感じで、「じゃ、オレ流すわ!」とシャワーを手に持って、体にジャーッとお湯をかけた。泡が流れ落ちて、翔太は「さっぱりしたー!」と満足そうに笑う。

「もう一回湯船入るか!」と翔太がまたお湯に飛び込んで、結衣も慌ててシャワーで泡を流した。ふたりは湯船に戻って、少しだけ温まり直す。翔太はいつもの調子で「風呂って最高だな!」なんて言ってるけど、結衣はさっきのことが頭から離れない。翔太のちんちんが固くなった瞬間がリプレイみたいに浮かんで、顔がずっと赤いまま。お湯の中で膝を抱えて、目を伏せてた。

風呂から上がると、翔太はタオルで頭をガシガシ拭きながら、「お前、顔まだ赤いぞ。熱でもあるんじゃねえの?」とからかってきた。結衣は「う、ううん! なんでもないよぅ!」と慌てて手を振るけど、声が上ずっちゃって全然誤魔化せてない。翔太のこと、今まで以上に意識しちゃって、目が合うたびにドキッとする。心臓が落ち着かなくて、タオルで顔を隠すみたいに拭いてた。

翔太は「変な奴」と笑いながら、リビングで服を着始めた。結衣も濡れた制服を乾かすために、翔太の部屋から借りたTシャツに着替える。でも、心の中ではこっそり考えてた。  
(次、もしまた一緒に風呂入ったら……今度は、わたしも翔太に体洗ってほしいなぁ……恥ずかしいけど、漫画みたいに、ちょっとドキドキしたいよぅ……翔太なら、笑いものにするだけで済むよね……でも、わたし、翔太のことほんと好きだなぁ……)  
結衣はそんなことを思いながら、翔太の後ろをついてリビングへ向かった。雨はまだ降ってて、外は暗くなり始めてたけど、ふたりの放課後はまだまだ終わりそうになかった。