「き…来たかネオデスモン…あれが研究の成果だ…」 白衣の研究者が、アクリルで囲まれた部屋の向こう側を指差した。 その向こうには、素手でダンベルを握りつぶす少女と、首から生えた足でサンドバッグを切り刻んでいる少女がいた。 「素晴らしい。ドクター・リー、流石です。生産からどれぐらいであそこまで成長を?」 「さ…3週間だ…ネオデスモン…我々もそろそろ勝負の時が近い…!早く支払いを…!」 「その件ですが…」 ネオデスモンは目だけをぐるりと動かし、リーの方を見た。 「気が変わりました。やはりあの二人のデータは独占しておきたい。と、いうことであなたには死んでいただきます。」 「ま…待て!話がちが───────── ネオデスモンが彼の胸に手を突っ込むと、彼はそのまま動かなくなった。 「さて、アラク、ナクア!君たちの出番です!おいでなさい!」 彼は腕を広げ、二人に語りかける。 すると二人はアクリルを破り、ネオデスモンの元へとやってきた。 「ようやくオレ達の出番かよぉ〜!で、姉貴とはいつ戦えんだネオデスモン?」 「お姉ちゃんじゃなくても良い!早く誰か殺したいな…ネオデスモン。」 「彼女とは急がずともすぐに戦うことになるでしょう。あなた達に初めての仕事を与えます。ここを破壊しなさい。全てです。」 「わかった」「はいはい!」 かくして、FECNクローン研究所は崩壊したのである。