● メイド長 冷え込みが厳しくなる冬の夜、屋敷内のメイドはリラクゼーションルームで思い思いに休息を楽しんでいた。 「ほーらラドリー、スモアできたよ~口開けて」 薪の燃える暖かな音と可愛らしい声に包まれた部屋の中は、使用人の物としては似つかわしくない 使い古されてない、快適な家具が不足なく用意されメイド達に安らぎを与える 「ん…あーん…」 「こらこらパルラ、寝ながら食べさせたらダメよ?」 主の意向で用意された調度品の数々、自分達には過ぎた物だと、苦言を呈す家政婦に対して 「他者に豊かさを見せつけたいだけ」 と、軽薄そうな作り笑いを浮かべ心にもないそれらしい理由を付けてで流した主 ため息と感謝の言葉を述べ、それを許した家政婦はここにはいない。 鍵束の音を響かせ、施錠の確認をして回るドラゴンメイドハスキー 私がいては落ち着けないでしょう。と何時もリラクゼーションルームは利用せず 自室で休息を取るが、仕事好きの彼女は明日の予定を確認し終えるとやることもないからと 休みもせずに寒い中で見回りをしていた。 丁度全ての部屋を見終わるころ、廊下の先に人影が一つ 「ご苦労様メイド長」 銀のメッシュを入れた緑の長髪を靡かせ、飄々としたどこか怪しげなモノクルの青年 この屋敷の主アレイスターがハスキーを呼び止める。 「旦那様、いかがなさいましたか」 「こんな夜だ、付き合ってもらおうかと」 微笑を浮かべる主に対してハスキーは少し間を空けてから承知いたしましたと 何処か嬉しさが籠ったような白い溜息のあと、一礼してアレイスターの後を付いていく。 招かれた書斎、天井まで伸びた本棚に並ぶ魔導書の数々と旦那様が可愛がる アルミラージにセキュアガードナーが手を振り、遅れてクロシープが編み物の手を止めて めぇ。と会釈して微笑ましい姿につい頬が緩んでしまう 「さぁメイド長」 ただ来るように言えばいいのに、優しく手を差し伸べる旦那様 世の婦人が見ればとても魅力的なのでしょう。 けれど私には蟲惑魔の誘いに思えてしまう、旦那様は私たちに甘すぎる ハウスキーパーとして、自分たちは使用人であり過度の歓待を受ける身分ではないと。 「お戯れが過ぎます」 そう言ってその場に立ち止まり、歩み寄ろうともせず窘める素振りをする 「では仕方がない」 畳んだ翼ごと腰を抱かれ、本棚の前へエスコートされる…こうなるのは分かっているのに 分かっていながら旦那様が来るのを待つように尻尾を軽く振り、言葉だけの拒絶をしてしまう。 「皆、後を頼みます。」 甘糖人参をかじるアルミラージやセキュアガードナーにニット帽を被せるクロシープが 留守番は任されたと手を上げる。 旦那様の手の甲の赤い魔法陣が光ると、本棚が仰々しく動き隠し扉が現れる 曰く「男はいくつになってもこういうのが好きなんです」 そう、何時もと違うどこか少年の顔で、年上に語り掛けるように言っていたのは今でも覚えている。 「ようこそハスキー」 ドアの先はバーカウンター等を備えた娯楽室と言った内装で、季節を感じさせない適温が心地いい どういう仕掛けか分からないが、部屋に入ると同時にメイド服から 竜人用のカクテルドレスへお召替えが済んでいる。 「旦那様…何度も言っていますが、私はこのような服を着る身分ではありません。」 魔法交易都市の職人が作ったドレスは着心地が良くて、私の好むような落ち着いた黒とワインレッドのシックなデザイン 尻尾と翼のスリットのサイズから何まで、私に合わせたようでパルラが見たら悪戯な口元がつり上がるだろう。 「私のメイドというだけで理由は十分です。さぁかけてください」 酌は私がと言うが、決まって旦那様は私を席に座らせる。 「本当に仕方のない人です…」 他愛の無い会話から始まり、グラスを傾ける回数が増えるにつれて会話も弾んで 蒸留酒を一瓶空にするころには、はしたないほど言葉が多くなってしまう 「それでラドリーったら、うらら達を見てお化けが出たなんで言うんですよ」 「あの時は大変でしたね」 「旦那様も旦那様です、安心するまで毎晩子守をするなんて私たちに甘すぎます。」 メイドとしての自分を脱がされ、酒で気分を高揚させられて口が緩む 旦那様は何時もそうだ、読みたい本があれば読んだからとおさがりで寄こして 流行りの菓子が出れば土産にと買ってきて、私たちに甘い 「監督役の私にまで甘くして、私まで弛んだらどうするんですか?」 「自分を律することができる貴女だから甘くできるんです」 「………分かってるくせに、ズルい人」 本当はまだ酔いが浅い、お酒のせいだ雰囲気のせいだ旦那様のせいだと…免罪符を握ってしまえば こうして享楽も仕方がないと自分を律せない私、それを知りながら理由を与える旦那様に ぽつりと零しながら、またグラスを傾ける 「貴女は甘えるのも楽しむのも不得意だ、心配になるほどにね」 「私は仕事が愉しみなつまらない女なんです」 本当は違う、こうして旦那様が構ってくれるのが愉しみになってしまっている。 カウンター越しに角を愛でられると、官能が脳を融かし自分は真面目だというポーズも忘れ 強請るようにうっとりと、撫でやすいように身を少し乗り出してしまう 「なら…楽しくしましょう」 旦那様の逞しい手が慈しむように、私の自慢の赤い角先から黒い根元、頭を経て耳から首に撫でて下り 淡いエメラルドのような瞳が近づき、少し怪しげな優しい声で耳元を震わせる 「夜伽を命じます…いいですねハスキー?」 旦那様ができる限り優しい、拒否権の無い言い方で私に同意を求める。 恍惚が胸の中で脈打ち、ふっとため息が溢れて私は上目遣いのままこくりと頷く。 「………少し酔いが深いです、立てるかしら…」 「抱えますよ、さぁ手を伸ばして」 酩酊感と期待感に浸りながら、旦那様に手を伸ばす 月は人を狂わせる。幼いころに月の女神の加護を受けたと噂される旦那様は 人を狂わせる魔性が宿っているのかもしれない ● ティルル 「ご主人様、何度も言いますが食事を抜くのは良くないです!」 濡れたように艶やかな深紅の髪、青のかかった緑の角を冠のように纏わせた、少し大人びたキッチンメイド兼スティルルームメイド ティルルがプンスカと擬音が飛び出る様な、困ったような怒った声色でこの館の主に詰め寄る その不満げなその顔を、もう少し研究がしたいと軽薄そうな笑いで主は誤魔化そうとするが 「ご主人様が食べてくれなきゃ、私の仕事ってなんなんですか…?」 瞳を潤ませ、上目遣いでわざといじらしく見上げるティルルに泣き落としには勝てないな。と 館の主は反省して諦めたという様に、銀のメッシュが入った緑の長髪を掻いて頭を下げる 「すみませんティルル。少し我儘が過ぎました」 「さっ行きましょう、今日はミートパイとオニオンスープですよ」 飄々とした雰囲気の主、アレイスターの後ろを軽やかについていくティルル この屋敷ではよくある光景だが、物語は次の日の午後から始まる 「よかった、ここにいましたね」 キッチンメイドの戦場である台所、1日をほぼここで過ごすこともあるティルルのためにと 居心地に富んだこの部屋にアレイスターが唐突に来訪したせいか、煮込み料理中に読んでいた本がパタンと閉じられた 「ご主人様、殿方が台所に突然来訪するのはよくありませんよ。」 「ハハハ、何時までもマナーには慣れませんね」 メイド長に見つかったら怒られちゃいますよ、とコーヒーを淹れようとするティルルだったが 今はいいと待ったをかけられる、実験に塩か骨でも使うのかと聞き返すがそうではないと 「明日の献立の注文に来たんですよ」 「まぁ珍しい、けど嬉しい何が良いでしょうか」 普段は食に無頓着な主の珍しい注文に、やる気が出たと青い瞳を細めニコリと答える 「では明日は匂いの強い物を避けてください、夕食はステーキ私の分にはガーリック抜きで」 肉は明日の昼に届くと、妙に手際がいいのと匂いを抑えるようにと言いつつも ガッツリとしたメニューに不思議そうに首をかしげる 「スープにはトマトスープ、コーヒーは濃くしてください…それと」 匂いが続く注文が多いなと思いつつ聞いていると、続く言葉に察してティルルが赤くなる 「夜食も頼みます、チョコレートのタルトを二人分」 性の付くステーキに愛の林檎と呼ばれるトマト、それに夜食を二人分という所でティルルが感づいた 少し恥じらいを込めて、それを確信に変えようと手を合わせ口元を隠すように尋ねる 「分かりました、ではタルトにはナッツを沢山…それに飲み物はフルーツティーを」 「えぇ、ベリーやザクロ、それにリンゴも使ってください」 精力を増す食材を並べ二人だけに分かる、夜伽の誘いを確信するとティルルの頬が髪の紅と違う 桃色に近い赤に染まり、嬉しいのと恥ずかしいので身体がかぁっと熱くなっていく バスケットのリンゴを一つ取り出し、いじいじと転がす手にアレイスターの赤い魔法陣が描かれた手が重なる 「物足りない夜にならなくて良かった」 「まったく…ちょっと不躾ですよ?」 「申し訳ない、しかし私はそういう男なんです」 男を感じさせるゴツゴツとした手に、華奢な指を愛おしそうに絡ませるティルルだったが 続きは明日の夜にと言う風に、アレイスターの手が離れた 「あっ…」 「では頼みましたよ」 掌に残ったぬくもりを寂しそうに確かめるティルルだったが、鍋の様子を見るのを忘れていたと 赤く火照ったはずの身体が、似合わない程に青ざめるのだった。 ステーキだステーキだと調子に乗って、食べ過ぎたラドリーを同僚たちと寝かしつけた夜 何時もならばパーラーメイドのパルラが運ぶ夜食を自ら運び、ドアの前で尻尾を器用につかい 身だしなみを軽く整え、軽くかけた香水を香りを確認し一息 「ご主人様、夜食をお持ちしました」 「ご苦労さぁ入って」 薬品の類を必要としない研究に用いられるこの部屋は、半分は紙の魔導書と魔法陣用のキャンバスだけの殺風景な部屋だが 残り半分はまるでスティルルームと併設したような調度品の棚と、湯沸かしができる簡易キッチン さらにシャワールームとベッドを備えた仮眠室と繋がり、ティルルとの夜伽はよくここで行われる。 「何時もながら美味しいですね、敷き詰めたナッツと生地のザクザク感と滑らかなチョコの対比がいい」 「パルラったらつまみ食いでこぼれた生地に気づかないんですよ」 二人用のソファに並んで座り、少し凝った作りのテーブルを前に日常の談笑を交えながら 少し遅いアフターディナーティーが二人の気持ちを和ませる 「それでその牛の幽霊が後ろから「その牛肉はローストビーフにするべきだ」って」 「ボールを持ったローストターキーは見た事がありますが、そんなのまでいるとは…」 会話が弾むとカップを傾ける回数も進み、アレイスターが紅茶を飲み干したあたりで ティルルがティーポットに手を伸ばす…前にトレイに置いていた料理用のブランデーの栓を開ける 「失礼」 ふっとキスのようにティルルの小さな口から、炎が噴き出しブランデーのアルコールが揮発 フルーツティーに混ぜると、爽やかな香りにまた奥深さが足される 「ありがとう、いい香りだ」 あの一瞬でアルコールが完全に飛ぶわけもなく、アルコールっぽさは多少残るがティルルとしてはそれでよかった 性の出るステーキにナッツ、広義の媚薬に分類されるチョコレートと各種フルーツ それにアルコールを足して口に出さず、自分から夜をねだる。 「ご主人様」 アルコールを飛ばさず、そのままブランデーを一さじ足した紅茶を見せつけるように一口。 そのまま、尻尾の先を触ってほしいといった風にアレイスターの指先へと伸ばす 男の角ばった手で硬質な紅い外側の鱗を一撫で、そのまま白くやわらかな内側に指を這わせると ティルルの口から官能的な吐息がこぼれ、親指と人差し指で優しく先端を弄ばれれば もっとして欲しいと尻尾の先端をはしたなくくねらせる 「あっ…」 だが尻尾よりも先に、アレイスターの左手がティルルの顎を掴むと、上を向かされそのまま唇が落ちてきた 甘い香りとふわりとしたアルコールの香りが混ざり、ティルルの思考を酔わせるように犯していく コクンッと絡まった唾液が喉を通るころには、あれほど欲しがっていた尻尾はくてんと傾れ 白い先端を摘ままれ、撫でられるたびに躰が震えてしまうほどだった 「そろそろ行きましょうか」 髪も洗ってあげますと、耳を出した特徴的な房を愛でる手に愛おしそうに頬ずりをするが 少し我儘を許して欲しいと掌をソファに沈ませ、一昨日のように瞳を潤ませ上目遣いでアレイスターを求める 「酔ってしまったわ…立てないかも…」 「なら仕方がない」 それには勝てないと、先に立ちあがったアレイスターの手が膝裏と背中を尻尾ごと抱え上げ もう少しこうしていたいような早く続きが欲しいような、夢見心地のままのティルルを連れて お姫様抱っこの状態で仮眠室のドアが閉じた。 皆の朝食のためティルルの朝は早い、誰かに起こされるのは滅多に無いのだがアレイスターとの次の日だけは例外だ 心地いいコーヒーの香りに擽られ、口元を抑えながら小さなあくびで目を覚ます 「おはようございますティルル」 「おはようございますご主人様」 コーヒーを一口して及第点ですね。とくすりと笑うティルルがベッドから出て畳まれていたメイド服に身を包む 手厳しいなと言うアレイスターにコーヒーが差し出されると、やっぱり君が淹れるほうが美味しい口惜しそうに笑っている 「朝食、何が良いです?」 「なら暖かい卵料理がいいですね」 カップは私がと昨日のティータイムの食器ごとコーヒーカップをトレイに乗せ、活力にあふれた紅い後ろ姿のティルルを見送り ぐっと背を伸ばし1日が始まると、アレイスターも仮眠室を後にするのだった。 ● マルファ アレイスター ある悪魔を追って世界を飛んで旅をする召喚師 見るからに胡散臭いけど幼いころに3人の賢者と二柱の女神に出会ったことで良心を失わずに済んだ 色々あったせい軽薄そうな振る舞いと軽薄そうな見た目に対してとても重い精神の持ち主 けど性事情にとても強いマグナムリリィ風に言えばいわゆるヤリチン。の謗りは免れない マルファ 皆のお姉さん的な性格で頼りになってエリスからもとても慕われていた エリスを逃がすために殿を務め悪魔に囚われて残酷な調教を施され邪魔な救乙女を滅ぼすための手先に… なったふりをして皆の下へは帰れない悪魔の虜にされた自分をエリスに倒させようとしてる 実際に途中までは悪魔を抑えてエリスとの最後の時間を過ごすはずだったが…? 前編(DBGCからPOTEまで) 偉大な魔導王のおかげで魔法技術の発達もあって世紀末したい悪魔が局地的にしか動けない世界 悪魔によってヴェンデットした都市で逃げ遅れた人を守ってたアレイスターが救乙女と合流 プルガトリオとメルカバーの同時使役であまりにも胡散臭いためソフィアにボロクソに貶され 人懐っこいエリスからは信用されて徐々に救乙女との距離も縮まって 悪魔を倒してからはソフィアからも認められてエクソシスターと協力関係になる この時に救乙女からの好感度がとても高くなる(この時エリスからマルファについて聞いてる) 後編(POTEから) 救乙女と別れて旅をしていたアレイスターがマルファと合流した救乙女と再会 マルファに違和感を感じつつもエリスが信頼を寄せる人物ならと自分の思い違いだと気にせず 対するマルファはエリスが自分の知らない男に信頼を寄せて笑っている姿に 「自分が最後に見るエリスは知らない男に心を開いている」と心に暗い感情が現れ その隙を悪魔に突かれて悪魔に操られアレイスターに犯されかけたと陥れてしまう 激昂したエリスに拒絶され追い出されるアレイスターに戸惑いを隠せないステラ達 後に真実が分かるころマルファに取りついた悪魔が本性を現してエリスは対峙を避けられなくなる マルファの魂を救うには倒すしかないと気丈に振る舞うがステラのそれでいいのという問いに 「マルファを助けたい…けど…けどどうすればいいの…?」 と泣き始める…その姿に昔ある賢者を失った日の幼い自分が重なったアレイスターが 策があると慰め救乙女達と共に決戦に向かい激戦の末に魔法名-「 解体し統合せよ 」でマルファを奪還 代わりに悪魔の依代になった自分ごと悪魔を倒させてから召喚魔術により帰還して戦いを終わらせる 「マルファ!!マルファ!!よかった…よかったよぉ…」 「エリス…ごめん…ね…私…」 「マルファお姉様…これからは私達5人でチームリリウムです!どこかに消えてはダメです!」 「…よかった彼女達が私のようにならず…これで良かったんだよなゾロア…?」 こんな感じでマルファを助けた後に陥れた事とかでとても申し訳ないマルファに対して 軽薄な振る舞いで「美人の死は世界の損失ですからね」と気にさせないようにするアレイスターに わざとこういった振る舞いで気にさせないようにしてるのを見抜いてるマルファ この後も一緒に行動する機会があって素でフォローに回ったりするアレイスターに対して お姉さんだったマルファが頼っていい相手が出来てしまいだんだんと気を許してしまったり 軽薄と思っていたのが認識を改めないといけなくなって陥れた事をずっと気に病んだり マジな顔で「…私がやったのは代償行為でしかないんです貴女が気を病む必要はないんだ」 とか目を伏せる姿や誰かから受けた優しさを分け与えるように誰かに接する姿を見て だんだんと惹かれてしまう…というのがアレイスター×マルファの構築です 悪魔の残酷で悪辣で尊厳を踏みにじるような拷問でしかない調教のせいで半淫魔化の淫紋をつけられ 時々ひどく苦しむマルファを何とかしようとするけど解呪方法が性魔術しか無くて お互いに複雑な感情で愛し合ったりそういうエッチが似合うカップリングなのでアレマルは好きです ●ディアベルスター 「だるいー…」 うざ絡みしてくるゴブリン共はとりあえずタンコブのトリプルにしてやった クソ面倒な仕事が終わってやっとの帰り道だったのに最悪 ソファが硬い…あぁ無理!もう無理ブーツだって脱ぐの怠いのに ここで寝るベッドまで行くのは無理シルウィアやめて 「遅くなりましたね…何も聞かないでおきましょう」 ぎぃっと建付けの悪いドアが開くと眼鏡…アレイスターが紙袋を抱えて帰ってきた キッチンに行くってことは晩飯にありつけそう チビがあいつの頭に乗ってついてくと火加減の手伝いでもしてんのか声が聞こえてくる 「君のご主人の好きな味かい?…そうかならよかった」 私より早く出て私より遅く帰るのに晩飯から何からやってくれるのは感心感心 「ベルお疲れのようだが食べますか?」 「あー…そこ置いといて」 寝ながら食べるのはチビの教育に良くないってテーブルまで抱えられたけどまぁいいか 焼いたバゲットとサラダの代わりに有り物の野菜をクタクタにしたスープ それにチーズを添えたオムレツ…まぁ悪くないわね 「口に合いましたか?」 「…普通」 あぁシルウィアとルシエラがなんかフォローしようとしてる 「いいんですよ聞いたのは私だ」 「そ、こいつはそういう奴だからいいの」 インスタントのヌードルかレトルトでも食べて満足してそうな面なのに まぁどうせ他の女にでも食生活怒られたんでしょ チビは頬を押さえて美味そうに食ってるけど…あぁこら一口で飲み込まない 「ちゃんと噛む…よし」 「いい子ですねデザートもつけましょう」 チビがすげぇ顔になって魔力吸い始めた…毎回これ見させられる私の身にもなれと 少し愚痴ってからぐっすり眠るチビを横目に私の身体も栄養が廻った 「ごちそうさま…あんたあんなに魔力吸われて平気なの?」 「えぇこれでも建物を動かす程度にはあるので」 げっまた冗談ではぐらかしてきた…まぁいいか暖かい飯で腹も膨れて気分が良いし寝… ルシエラ…明日の朝にシャワー浴びればいいでしょ怠いの 「ちょっと下ろして」 「入ってから寝たほうが疲れが取れますよ」 やばいこの抱え方…ヤる気だ何にムラっとしたか知らないけどまずい! ルシエラとシルウィアが後を頼むって面してるそこは助けて! 「盛ってんじゃないわよ馬鹿」 「男というのはこういう生き物なんですよ」 あぁったくっもう!!絶対にこっちからはしないから! こういうなんかぐだぐだしてる関係がいいなと作りました アレイスターはポプルスを可愛がってるといいなと思います 「エロ眼鏡…私で何人目なわけ?」 「ベルの想像してる程度かと」 こいつこんな雰囲気で身長190もあるのは理不尽じゃない…鍛えてる私が馬鹿みたいじゃ♡ 胸ばっかり…うざいっ♡うざいだけだッてッぇ!! 「あんた自分が上手いと思ってるでしょ…んぁっ♡」 「えぇそのつもりです」 「ばっばっかじゃない!そういうとこキモい!んぃっ!」 締め付けたくないのに♡別にこんな事の為に鍛えてるわけじゃ!あぁくそっなんで… 奥…ぐりぐりすんのも…乳首ごりごりしながら揉むのもやめ… 「ッてぇ♡あぁ違う止めてこの色情ヤリチン!!」 そんな顔で見んな変態!悔しいのに何でイくのよ…あぁダメまた来るあっっあっ♡ 目覚めた時身体は軽いんだけど気分は最悪 結局あの後自分で腰動かして…ムカついてきた!あいつをぶん殴りたいけど 仕事に出かけていない…ご丁寧に朝ごはん置くとか彼氏面でもしてんのかってあの胡散臭い笑い顔に1発入れてやりたいけど… 「………普通」 なんか疲れたし今日は寝るか…殴るのは帰ってきたときにすりゃいい 「おいでチビ…もう1眠りしよ」 シルウィアが引っ張るけど昨日はゴブリン共に絡まれてアレイスターにされたんだしいいでしょ ………しばらくはこんな日が続けばいいか