⑪サラキア・希声・ヴァンツェッタ編 リアルワールドに迷い込んでしまい帰れなくなってしまったゴリモンをデジタルワールドに帰すべく奮闘していたサラキア・希声・ヴァンツェッタとそのパートナー、ジェリーモン。 ジェリーモンがサラキアの腹を殴り続けてゲートを拡大させて行くもゴリモンが通るにはまだまだ小さい。 「お困りの様ですわね。」 「ここは私達にお任せを……」 そこへ虚空蔵 優華子と千年桜 織姫がやって来た。 詳しい事情を聞いた二人はそれぞれ織姫がゴリモンの前面に優華子が背面に立った。 「準備は宜しいですか?」 「えぇ、いつでもいけますわよ!」 「「せーのっ!」」 二人が両面から一斉にゴリモンを押す。前後からプレスされたゴリモンはたちまち紙の様にペラッペラになってしまった。 「できましたわ!」 「これなら狭いゲートでも通る事が出来る筈です」  「ゴリモンがペッタンコに!?」 「いや、そうはならないでしょ!?」 ⑫サラキア・希声・ヴァンツェッタ編part2 「キサラが身長155cmって絶対嘘だろ…」 「う、嘘じゃないし……」 「私様が155だ。キサラの方が私様より背が高いのは一目瞭然なんだから、もっとある事にしないと普通にバレるぞ」 ⑬都路 めあ編 ひょんな事で出会い、共闘する運びとなった闇、風、氷の三人の闘士。これは戦いを終えた三人の何気ない会話の一幕である。 「そうですか…あなたの真名は†コキュートス†というのですね」 「左様。都路めあとは世を偲ぶ仮の姿…我が名は†コキュートス†。全ての悪に絶対零度を齎す者!」 「では…私も真名を明かさなくてはなりませんね… 『悠久の刻を彩る、千の桜と天ノ川』……それが私の真名です」 織姫が名乗った真名のネタを瞬時に理解した遥希はクスリと笑みを浮かべる。 一方のめあはと言うと…… 「(何それ!?超かっこいい!!)」 目を爛々と輝かせながら食い付いていた。 ⑭鉄塚クロウ編 食事のため『優雅堂』を訪れた織姫。今回は瑠璃ではなく新しく入ったというバイトの少年、鉄塚クロウが対応をする事になった様だ。 「少年…あんたからは中華の匂いがするな。さぞ美味い中華を作る事だろう……青椒肉絲を貰えるか?」 クロウはえ?良いのか?これ…と言いたげな視線を少し離れた場所に居た瑠璃へ向ける。 瑠璃はあの客またメニューに無い物頼んでる…と少々呆れた表情だ。 そこへ店の奥から瑠璃の母親らしき女性が現れ、「いいわよ」。そう一言告げると再び奥へ戻って行った。 「「(良いんかい!!)」」 従業員二人の心の中のツッコミが見事にハモった瞬間であった。 ⑮新篠アイリ編 「発注ミスで余ってしまった花火を大量にいただいたのですが、お一つ如何ですか?」 「ナイスなタイミングですよ、千年桜さん ちょうど今無性に花火を打ち上げたかったところなんです、ワタシ」 そう言ってアイリは受け取った大量の花火に一斉に火を付け、空へ打ち上げた。 ところが花火は途中で勢いを失うと見る見るうちに高度を下げ、歩きタバコをしていたグラサン男の頭上に落下し爆発した。 「へっ!きたねえ花火だ」 ⑯琴吹 彩音編 「大変お待たせしました。では……始めましょうか。客席には興奮と感動を……あなたには、死を届けましょう……!」 織姫が短剣片手にポーズを決めながら口上を述べる。 「………どうでしょうか?琴吹さん」 「凄く良い感じです!まるでプリンシパルの真似をするエマちゃん先輩みたいでとっても可愛いです!」 「…それ、どういう意味ですか…」 ⑰奈良平 鎮莉編 優雅堂近辺にて異常発生した巨大玉葱であったが、テイマー達の尽力により鎮圧に成功、暴れていたカオスドラモン完全体も無事退治された。 「これで一段落、ですわね。来られなかった織姫さんの分も残しておきませんと…」 「織姫ちゃんの分なら必要ないですよ〜。あの子、玉葱が苦手みたいですので〜」 巨大玉葱を抱え上げた優華子を鎮莉が制止する。 「そうなんですの!?」 「えぇ、ついこの前二人で優雅堂に行った時も…」 『はい、デカ盛りナポリタンと今日の賄いの親子丼ね』 『………』『織姫ちゃん、具合でも悪いんですか?』 『私の事を守って下さる…奈良平さんは以前そう仰いましたね?』 『言いましたけど、何故それを今?』 『私にもどれだけ死力を尽くそうと敵わぬ敵というものはございます…』 『玉葱、ダメなんですか?』『………』 「なんて事がありまして〜」 「あのすぐ義足を壊してしまう以外に欠点の無さそうな織姫さんにそんな一面が…。何だか可愛らしいですわね。」 「でしょ〜。つい守ってあげたくなっちゃうんです」 二人の談笑はその後も暫し続いたという。 ⑱灰庭 音糸編 テイマー達によって巨大玉葱の異常発生が鎮圧されてから翌日の事、灰庭 音糸は巨大玉葱を背負ったキュウビモンを連れ千年桜邸を訪れていた。 使用人に玄関ホールへと案内され、暫し待っていると織姫がやって来る。が、キュウビモンが背負っている玉葱を見た途端に顔を顰めた。 「あ、来た来た。昨日は用事で来られなかったって聞いたからさ。これお土産」 悪気の無い様子で音糸がキュウビモンの背中から玉葱を降ろす。織姫の表情がどんどん引き攣って行く。 「あ…ありがとうございます……依頼の報酬を持って参りますので少々お待ちを」 織姫はまるでその場から逃げ出す様に急ぎ足で階段を登って行くが、踊り場付近で足を滑らせ盛大にずり落ちてしまった。 「えぇ!?大丈夫?」 心配する音糸をよそに何事も無かったかの様に立ち上がって平静を装う織姫。 「何も問題ありません…お気遣いは無用でふ…」 「(あ…噛んだ)…何か具合悪そうだし、今日は帰るよ。報酬はまた後日渡してくれたらそれで良いから」 「……わかりました。本日はわざわざありがとうございました」 音糸が帰ったのを確認すると織姫はすぐさまスマホを取り出し電話をかけた 「もしもし、奈良平さん……?」 ⑲真見無目 モモ編part2 「北極生ま〜れの〜大きなか〜ら〜だ〜♪ 私、今度は北極に行きたいな!もんもお姉ちゃん連れてってー!」 「……」 ⑳青石 守編part2 「今度うちの大学でオープンキャンパスがあります。青石さんも是非お越し下さい…」 「え!?でも千年桜さんとこの大学って、女子大なんじゃ……」 「それが何か…?」 「問題大ありですよ!!新手の拷問ですか!?そもそもオープンキャンパスなんて言ったところで通えるわけなi「通えますよ」 「…へ!?」 「通えますよ。私、理事長の娘ですので…その程度の些細な問題など……」 「やっぱり新手の拷問だ!?これ!!」 ㉑霜桐 雪奈編 織姫は魔術の才能に目覚めた霜桐 雪奈とその付き添いで来た千明 遥希を連れ、とあるバッティングセンターに来ていた。 「魔術を扱うにも最低限の体力は必要となるでしょう……ですので、本日は気軽に実践できるトレーニングをお教えします。」 そう言って織姫はバッターボックスに立つ。 「内容は150km/hで飛んで来るボールに書かれている数字を読み取る…と言ったもの……まずは私がやってみますので、霜桐さんは見ていていただけますでしょうか?」 「チソ訓練ってやつですね!」 「??」 付き添いの遥希はとても楽しそうにしているが、当の雪奈は頭の上に沢山の?を浮かべている。 「3!」 唐突に叫び出した織姫は飛んで来たボールを見事素手でキャッチ。ボールに書かれていた3という数字を雪奈に見せた。 「ではやってみて下さい、霜桐さん。」 「えぇ〜〜……」 ㉒霜桐 雪奈編part2 「5!」 織姫に言われた通り、チソ訓練を始める雪奈。だがどうにも上手くいかない様子。 「出鱈目を言ってはいけません、霜桐さん。当てずっぽうで答えていては鍛錬になりませんので…」 「ごめんなさい……ところでこのトレーニングには一体何の意味が?」 「実のところ私もよくわかっていないので知りたいです!織姫さん」 「…残念ながら私にもこの鍛錬を考案した者の意図を理解するまでには至っておらず……ですが魔術師としての才能を開花させた霜桐さんになら必ずや……」 「出鱈目を言わないで下さい。当てずっぽうで答えないで下さい。」 ㉓日野 勇太編 「織姫さん、この子が日野 勇太さん!以前話した特撮大好きな男の子です。」 同じ趣味を持つという事で馬が合うだろうと遥希は日野 勇太を連れ千年桜邸へとやって来た。 「なるほど、君があの……よろしく日野少年!」 「あ…はい、よろしく……お願いします」 織姫は握手を求める様に右腕の萌え袖を差し出すが、どこに手があるのか分からず勇太は困惑する。 「ところで日野少年。君は特撮を作る方には興味があったりするか?私様の大好きな作品のリメイクが一向に作られる気配がないからもう自分で作ってしまおうかと思ってな。良ければ君にも出て貰いたいと考えているんだが、どうだ?」 「是非参加させて下さい!!」 二次創作とは言え特撮に出られると聞いた勇太は目を輝かせながら二つ返事で快諾した。そして… 織姫、遥希、勇太の三人は変身アイテム片手にポーズを取り、高らかに叫んだ。 「「「重甲!」」」 織姫は青、遥希は緑、勇太は赤のアーマーを纏った戦士にそれぞれ姿を変え名乗りを上げる。 「ブルービート!」「ジースタッグ!」「レッドル!」 「なぜこんなことになってしまったんだ」 完成した映像を観ながら一人嘆く勇太であった。 ㉔心のマグマが目覚めたら 突如織姫の前に現れた彼女のクローンと名乗る少女、一年桜 織姫(ひとせざくら おりひめ)。 「私様はあんたの優れた部分だけを集めて造られた謂わば上位互換。オリジナルのあんたに勝ち目は無いよ」 織姫(おりひめ)はレーベモンに進化し、槍先を織姫(ベガ)へと向ける。対する織姫(ベガ)には武器を眼前まで近付けられてもなお物怖じする様子など微塵も無かった。 「命ある者は、常に前へ進みます…。昨日までのデータになど……負けはしないのですよ…」 そしてその後、織姫(おりひめ)は地獄を見る事となる。 ㉕ラブリーデビモンは二度死ぬ イレイザーベースではクティーラモンとネオデスジェネラルとの激しい闘いが繰り広げられていた。 8対1という圧倒的不利な状況ながら一歩も引かないクティーラモン。 「みんなよけろ。クティーラモンだけはゆるせない!」 ウォーティラノモンが叫んだ。 「やれるものならやってみなさいな」 「テラーズイグザーション!!」 ぐいっ! 「なに!?」 「あなたがくらいなさい!」 「ぎゃーーーっ!!」 ラブリーデビモンは、クティーラモンのたてがわりにされてしんだ。 クティーラモンは、ラブリーデビモンのダークネスローダーをてにいれた。 なにをたくらんでいるんだ? 「なんてやつだ!」 「おーっほっほっほ、ゆかいですわ〜」 (おわり) EX.図書館戦争導入 助平飯店でお出しされたサバ味噌に舌鼓を打っていた冥梨栖と織姫のもとへ3体の小型ギュウキモンがやって来た。 かつてヴェノムバウタモン、ラブリーデビモン、そして反転世界の冥梨栖をそれぞれ担当していたスプシモンだった者達だ。 ギュウキモン達は唸り声の様なものを発して何か言いたげにしている。 「姉様、こいつら何か言ってるぞ。……里帰りしたいってさ」 「あら織姫、この子達の言っている事がわかりますのね。」 「姉様に出来るのだから私様にだって出来る。」 「随分と大きく出ましたわね、織姫。まぁそれはともかくとして、確かにそうですわね…この子達も色々と頑張って下さっている事ですし、暇を与えても宜しいかもしれませんわね。そうと決まれば善は急げですわ!破廉恥メイドさん、サバ味噌ごちそうさま」 サバ味噌を食べ終えた冥梨栖は一万円札をテーブルに置いて立ち上がり、ギュウキモンを連れて店を出た。 「里帰りか……私様もたまには前世の両親に顔出してみるかな…。メイドちゃん、ごちそうさま」 冥梨栖に続いて織姫も食べ終え、新たに取り出した一万円札を置いて店をあとにした。 「あのやりたい放題令嬢ども……いつも投げ銭感覚でお金置いて行きやがって…」 二人が帰った後、ぶつくさ不平を言いながら万札を回収し、食器を片付ける薄帯 瑠璃であった。