「待って」
「ん、どしたー？」
「あれ…」
アドマイヤベガのトレーナーが指さす先、木の影から飛び出した大きなウマ耳。見覚えのあるウマ耳がユラユラと揺れていた。
「……あー、気のせいだろ」
「いやでもあれアヤ…」
「言うな。気付いてないフリをするんだ」
「でも…」
「でもじゃない。いいか、アレは奴らの常套手段だ。わざと気付かれそうな尾行をして近寄ってきたところを偶然を装って接触。そのままご相伴にあずかろうとする罠だ」
「それは穿って見すぎじゃ…」
「いや、俺の経験談だ。近付かなかったとしても気付いてるのを悟られるのもダメだ。向こうから寄ってくるからな」
「そこまでするならご飯くらい奢ってあげても…あのアヤベがそこまでの積極性を見せるのが俺は嬉しい」
「お前は本当に甘いな。嫌いじゃないがな、そういう態度がウマ娘とトレーナーの距離感を曖昧にして、ひいては婚活会場だ何だと揶揄される要因を産むんだ」
「ああ、タマモクロスがよく言ってる…」
「それに、だ。これから飲みに行こうって言うのに教え子連れて行ったら飲めなくなるだろ。教え子の前でアルコール入れるワケにもいかねぇ」

「そうだね」
「分かったら気付いてないフリしてさっさと行くぞ。お前だって楽しみにしてただろ。何だっけあの名物の卵焼き」
「“鰹出汁香る超☆フワフワ出汁巻き“ね」
「そうそう。居酒屋らしからぬネーミングのクセしてやたら美味いよな、フワフワで」
「アヤベもきっと気に入ると思うんだけどな…」
「……もしかしたらお前もう手遅れかもしれんな。ま、いいや。行くぞ」
アドマイヤベガに気付かなかったフリをして校門を出た二人。目的の店を目指す。が…
「アドマイヤベガのやつ、まだ後ろにいるか？」
「うん、隠れるのを止めて堂々と歩いてるよ」
「くれぐれも気付いたことを悟られるなよ。寄ってくるぞ」
「ごめん、多分もう気付いたのバレてる。さっき目が合った」
「はぁ！？何やってんのお前！？」
「俺もまずいかなぁって思ったんだけどさ、アヤベったら寄っても来ないし何かするワケでもないんだよ。ただ…」
「ただ？」
「目が合った時、物凄く寂しそうな目をしてたんだ。まるで、私を置いていかないでと訴えかけるような」

「お前なぁ……分かった。アドマイヤベガには俺の担当程の積極性は無いと仮定して、敢えて気付く。で、俺が話をつけてくる。これからは大人のプライベートな時間だからまた後日にしてくれってな」
「え？話くらい俺がしてくるよ。俺の担当だし」
「お前が行ったら絶対根負けして連れて来るだろ。いいから任せとけって。おーい、アドマイヤベガー」
そう言って、彼はアドマイヤベガの方を振り向いたが。
「ん？何かウマ娘増えてね？しかもやたら見覚えのあるやつなんだが」
先程まで1人で追跡していたアドマイヤベガ。いつの間にか仲間を増やしていたようである。綺麗な栗毛がトレードマーク。起こると怖い彼女の名は…
「トレーナーさぁぁぁん！！！」
「げぇーっ！？トップロード！？」
ナリタトップロードである。自身のトレーナーが自分達の存在に気付いたことをトリガーに、勢い良く駆け寄っていった。
「“げぇーっ！？”とは何ですか“げぇーっ！？”とは！可愛い可愛い愛バと偶然出会ったと言うのに！」
「偶然じゃねえだろ！いつから追ってきたんだ！？随分と尾行が上手くなりやがって！」

「今回は本当に偶然です！歩いてたらすごくとてもモジモジしてるアヤベさんを見かけたので何してるのかなと思ったら視線の先にトレーナーさん達がいただけです！」
「そういうことは大声で言ってやるなよ！」
ギャーギャーやっている二人を後目に、アドマイヤベガは恥ずかしそうに自身のトレーナーに歩み寄った。
「その…ごめんなさい。貴方にも貴方の用事があるのは分かってるの。でも、知りたくなった。私の知らないところでの貴方は、どんな人なのかって。私がいたら、結局見ることは出来ないのに。いいえ、違うわ。結局の所私は…」
「寂しかった？」
「………」
「俺も似たようなものだよ。彼に散々注意されたのに、君の誘いを断ったことばかり気になって。君のことで頭がいっぱいだ。……だから、さ。良かったら一緒に来ない？君に食べてもらいたいメニューがあるんだ」
「…いいの？」
「お酒はダメだけどね」
「それは……少し待ってもらうことになるけどいつか、また一緒に」
「うん、その時が楽しみだ」

「うふふ、良かったですねアヤベさん！背中を押した甲斐がありました！」
「はー、結局連れて行くことになっちまったかぁ………何だよトップロード」
「奥手な友人の背中を押して、良いムードを作ったんですよ？ご褒美の一つや二つあってもいいかなぁと思いまして」
「それが主目的では？」
「失礼ですね！すごく悲しいです！」
「冗談だよ。君もおいでトップロード」
「やったー！二人ともー！トレーナーさんが奢ってくれるそうでーす！」
「そこまでは言ってない！トレーナー二人で割り勘だからな！？」
お酒は飲めずとも楽しい夕飯だったとさ。

>「ああ、タマモクロスがよく言ってる…」
なんや

タマちゃん･･･

>お酒は飲めずとも楽しい夕飯だったとさ。
めでたしめでたし

よかった…"鰹出汁香る超☆フワフワ出汁巻き"のフワフワに惹かれたアヤベさんはいなかったんだ

成人するまでは一緒なの確定か…

トプロが外食連れて行って貰えるの初めて見た

ほのぼの怪文書は明日が月曜でも頑張ろうという気持ちを沸かせてくれる

怪文書ってかただのssだな

アヤベさん怪文書増えろ

>怪文書ってかただのssだな
良いよね…

>成人するまでは一緒なの確定か…
良いだろ俺の愛バだぞ

判断し難いけどご自分でスレ立ててもらって…

やっぱり婚活会場か！

なんか変な話出てきたと思ったら別の人が書いたのか…
自分でスレ立てなよ…

スレ「」じゃないのかよ！

コワ〜…

えっ怖いんだけど…

>やっぱり婚活会場か！
このレス”そういうこと”ですか？

なりすましで勝手に続き書くとか頭おかしいんじゃないか

いつかアヤベさんがお酒飲める年になったときトレーナーとお酒飲む続編も書いてほしい

>このレス”そういうこと”ですか？
そのネタ不快だからやめてくんない？

まだ怪異の季節には早いぞ

でも今日蚊に刺されてかいい思いしたし…

怪文書とは怪異が現れる文書だったか…

自分抜きの時のトレーナーを知りたくてつい尾行しちゃうアヤベさんかわいい

本来の意味ではこれが正しい怪文書な気がする

怪文書をAIのべりすとにかけて勝手になりすましで続きを書く荒らしは前からいるから見かけ次第無言で消していいぞ

>怪文書をAIのべりすとにかけて勝手になりすましで続きを書く荒らしは前からいるから見かけ次第無言で消していいぞ
ボーノってこんな喋りしたっけ…
耳と尻尾の下り変すぎる…
とか思ったけどそれ使ったのか…

なるほどのべりすとか…

今回は本当に偶然ですって普段からトプロ何やってんの…

“鰹出汁香る超☆フワフワ出汁巻き“食いてえなぁ…

>今回は本当に偶然ですって普段からトプロ何やってんの…
トレーナーのセリフから察するにご相伴にあずかろうと色々してるんだろう…

それで良いのか委員長！

最初の時点でお互い両思いなの分かるのが好き

>いいか、アレは奴らの常套手段だ。わざと気付かれそうな尾行をして近寄ってきたところを偶然を装って接触。そのままご相伴にあずかろうとする罠だ
ここまで言わせるとは…一体過去に何があったんだろうね…

トプロトレかと思ったらやっぱりトプロトレでダメだった

たっぷり奢らされたんだろう…

アヤベさんを絆してしまったらもう手遅れなんだ…責任を取るしかないんだ

用事があるから断るだけで罪悪感に満ちる人だしもう覚悟決めてそう
いや決めててほしい

普段からトプロほっぽっていいもの食いに行ってるんだろうな…

そりゃ彼女も怒るな…

実際アヤベさんが寂しそうな顔をしたらホイホイ声をかけちゃうよ

学生連れで酒飲めないってのは食い道楽には割と辛い

>普段からトプロほっぽっていいもの食いに行ってるんだろうな…
そのクセ食レポだけは確実に送ってるんだろうな…

あの顔しそう

トプロはすごく…すごくおいしいです！しか言わなそうだし…

鰹出汁香る超☆フワフワ出汁巻き食べた時一瞬パッと明るくなるんだけどすぐにいつものクールな表情に戻るアヤベさんなんだけど尻尾と耳がメッチャブンブンピコピコ動いてて欲しい

でもお金厳しいから食べるお店はお手頃なとこにしたいって言えばトプロは許してくれると思ってるよ

優しめの怪文書が日曜の夜に効く

fu3619924.zip
ちょっと色々あって貼りづらい気もするけどトップロードさんとトレーナーさんがちょっと話題に挙がってて嬉しいから過去作

少佐！年末まとめはまだですぜ！

最近アヤベさん育てたからアヤベニウム供給助かる

まとめありがたい…