二次元裏@ふたば

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26638 B21/04/26(月)00:00:00No.796456286そうだねx1 01:03頃消えます
『ツインターボ!! 大きく大きく離す!! 選抜レース前代未聞の大逃げ!! 一バ身、二バ身、三バ身と後列を引き離していく!! しかしスタミナは保つのかーー!!?』

あの子に出会ったのは、選抜レースの当日だった。
トゥインクルシリーズを共にする担当のウマ娘を決めるための大事なレース。
トレーナーにとってもウマ娘にとっても、この学園で名を挙げるには必要以上に気合が入る日である。
レースで良い印象を勝ち取ったウマ娘、前々から期待されていたウマ娘、波長が合いそうなウマ娘、色んなトレーナーが色んなウマ娘に向かっていった。

『レースは第三コーナーに差し掛かりました! 後続のウマ娘たちもどんどん、どんどんと前に来る!! ツインターボ逃げ切れるかー!?』

しかし、俺はどうもしっくり来ていなかった。
トレーナー試験ではトップ成績。上からは他の同期よりも期待されて調子に乗っていた俺は、ただ優秀なウマ娘だけでは物足りなかったのである。
どうせ選ぶなら華を。
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
121/04/26(月)00:00:30No.796456445+
勝たせることならトレーナーなら、俺ならば出来る、だから強烈な印象を持つ、華のあるウマ娘を。
そうやって探し続けて、見つけた。

『ぁおーーーーーっとどうしたツインターボ!? スタミナ切れか失速! 後続のバ群に埋もれていくぞーーー!!』

スタート開幕全力疾走。スタミナ切れを気にしないめちゃくちゃなペース配分。ヘロヘロになっても走り続けるその往生際の悪さ。
悪くない。いや、良い。最高だ。
先輩は言った。「大逃げする割にはスピードは思ったほどないし、パワーも足りない。そしてスタミナ不足だな。レースで勝つには厳しいだろう」
同期は言った。「ベテランならともかくペーペーの俺たちは結果出さなきゃすぐに切られるぞ。せっかく中央に勤務できたんだ。こんなチャンスを無駄にするわけにはいかない」
221/04/26(月)00:00:55No.796456610+
『今一着でユウシュウワキヤクゴーーーーーール!! 二着、三着と続いていきます!』

目をつけていたそのウマ娘は最下位。ゴール直後に倒れ伏し、虫の息でもぞもぞと蠢いていた。
観ていた者たちがあの子を笑っている。それは感心か、もしくは嘲笑か。だが彼女に近づいていく者はいない。
自分以外は。

「ぜぇ……ぜぇ……くっそー! また噴射しなかったかぁー!!」
「なぁキミ」
「うん? 何だおまえ! ターボに何のようだ!!」
「俺はトレーナーだよ。なぁキミ、勝ちたいか?」
「勝ちたいに決まってる!! ターボ一着になりたい!!」
「はは、だよな。キミをスカウトしたいんだ。俺の担当にならないか? 俺の担当になれば、キミを勝たせてやる」
「ホントに!? ターボなる! トレーナー!! ターボを勝たせて!!」
321/04/26(月)00:01:22No.796456743そうだねx5
決まりだ。と、俺はニィっと笑った。
彼女を勝たせるのはきっと骨が折れるだろう。だがやり甲斐がある。絶対に面白い!
そんなことを、その時は考えていた。
白状して仕舞えば、ゲーム感覚だったのかもしれない。難易度ハードでするような、縛りのあるゲーム。
俺はバカ野郎だ。
もし過去に行けるのならこの頃の俺をぶん殴ってやりたい。
だけど、もし褒めるところがあるとするならばそれは。

ツインターボに声をかけた。
これに尽きるのだった。
421/04/26(月)00:01:41No.796456844+
「はぁ〜〜〜〜〜〜〜」
「あ、ターボのトレーナーさん。何かお困りごと? ネイチャさんが聞いてあげよっか?」
「あぁ、聞いてくれるかネイチャ……ターボのことなんだが」
「ターボ? ターボがどうかしたのよ」
「ターボがさぁ……ほんっと………………可愛い」
「…………はい?」
「あいつがさぁ、さっきさぁ、いつもお世話になってるからってこれくれてさぁ」
「……『かたたたき券』?」
「違う。『かたたたたき券』だ」
「……それで?」
「もうこれだけでも涙出るのに見ろよこれ。期限無限だぞ。無期限じゃなくて無限。それ言うとさぁ、顔真っ赤にして『これ一枚で無限にしてあげるから無限なの! ターボ間違ってないもん!!』って言うんだよ。はぁぁぁ………………くっそかわいい」
「………………」
「他にもさぁ「アーソウイエバネイチャサントレーナーマタセテルンダッタ。ハヤクイカナキャ」あ、おい! ……やれやれ、まぁ用事があるなら仕方ない」

「またいつか話してやるか」
521/04/26(月)00:02:08No.796457009+
そしてバカ野郎は大バカ野郎になる
621/04/26(月)00:07:26No.796458836+
親バカだコレ
721/04/26(月)00:07:41No.796458927+
これは叩いても治らんタイプの大バカ野郎だな
821/04/26(月)00:08:10No.796459104+
バカがバカなことしただけだな!
921/04/26(月)00:09:00No.796459361+
でも楽しそうだよこのバカ
1021/04/26(月)00:09:55No.796459658+
なんて羨ましい大バカ野郎なのだろう
1121/04/26(月)00:12:37No.796460521+
子供っていいもんだな
1221/04/26(月)00:28:48No.796465836+
ターボ子供じゃないもん!!
1321/04/26(月)00:29:14No.796465971+
親だこれ
1421/04/26(月)00:31:35No.796466691+
感情移入しちゃってるね
1521/04/26(月)00:37:02No.796468422+
親バカじゃねーか!
1621/04/26(月)00:40:13No.796469430+
バカな子ほど可愛いものだ
1721/04/26(月)00:42:40No.796470143+
ターボの親になりたいだけの人生だった
1821/04/26(月)00:44:20No.796470608そうだねx1
馬鹿と馬鹿が組んで馬鹿やるのはサイコーだな!
1921/04/26(月)00:50:45No.796472610+
ターボの担当トレーナーってアニメ2期のカノープスのトレーナーか親バカやってるトレーナーかのどっちかでイメージが固まりつつあるな…
私の解釈には合っていますよ!
2021/04/26(月)00:55:34No.796473928+
ターボのこと娘扱いしてぇ〜
三年のうちに身体も中身も成長してってることに気付いてお互いどぎまぎしてぇ〜
2121/04/26(月)00:57:05No.796474320+
ターボの本物の親御さんてどんな人なんだろ
2221/04/26(月)00:57:59No.796474565+
ターボ馬鹿じゃないもん!トレーナーさんも馬鹿じゃないもん!
2321/04/26(月)00:59:15No.796474904+
トレーナー「スタートから全力で行こう!」
ターボ「うん!」

〜happy end〜
2421/04/26(月)00:59:21No.796474926+
トレーナーは親バカしてるけどターボの方はトレーナーに甘えるとき父親みたいに思ってるとは一言も言ってないのが味噌だと思いますね
2521/04/26(月)01:01:02No.796475396+
ターボドロップしちゃうの…?


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