「そしたら話が盛り上がってねぇ…彼女のあの走りの秘訣を聞いてみたんだよ、すると驚きの答えが帰ってきてねぇ……私も試してみようと思って君に協力を仰ぎたいのだよ」
走りの秘訣…とても気になる、何よりタキオンの走りの為ならどんな事もすると決めたのだ、勿論断る理由は無かった。
「うんうんいい返事だ、話がスムーズで助かるよ、うん…そう、彼女はねぇ……」
「『でちゅね遊び』、赤ちゃんごっこをしているらしいんだよ」
【は？】
「赤ちゃんごっこと言ってもママ役は彼女、赤ちゃん役はトレーナーがやっているらしい……それもノリノリでね」
【は！？】
神の子とまで言われるあのトレーナーが！？赤ちゃんを！？…頭がおかしいんじゃないのか！？

「さて、先程言質は取ったばかりだ、実験と行こうか…」
いやいや待ってほしい、流石の自分も赤ちゃんごっこだなんてそんなことはお断りだ、今日はもう帰らせてもらう。
【……あっ、このパターンは。】
「うんまぁ、お察しの通り、赤ちゃんになる薬は先程既に投与させてもらっているよ」
【やられた！！】
「あぁ安心してほしい…何も肉体や思考回路が赤子になるという訳ではないんだ、それは流石に失敗した時のリスクが高いからねぇ…」
「肉体も思考回路も意識もそのまま、行動原理だけを赤子と同じにする、という作用だね」
【最ッ悪のパターンじゃないか！！】
そうこうしてる間に少しずつ意識が遠くなり…気付けばベッドに寝かされていた。

「ほーらミルクだよ〜、うんうんいい吸いっぷりだ、薬はしっかり効いているようだねぇ」
今まで色んな実験に付き合ってきたが…こんな恥辱は流石に初めてだ。
「ええと、確かミルクを飲ませたあとはゲップをさせるんだったね……こうかな」
けぷ。…さすがウマ娘だ、軽々と成人を抱き上げている。…納得しているような状況でもないが。
……クリークのトレーナーもこういう事をしているのだろうか。
「さて次は…お昼寝だね……ん？あぁ安心したまえ、流石に脱がしてオムツの世話というのは気が引けるからねぇ、排泄関係は同時に投与した薬でなんとかしたよ！」
──良かった、最低限のプライドだけは守られた。
「よしよーし、いい子だ…ねんねしな…」
とんとん、と背中を叩かれる。
……正直な所、彼女に抱かれながらこうされるのいうのは…とても…安心…して…
「おや、眠ったようだね……ふふ、可愛い寝顔だ」

…昼寝から目覚めた後も同じような調子で一日は過ぎていき……夜を迎えた。
「ふむふむ…赤ちゃんごっこによる走りへの影響は……正直よくわからないな」
「まぁいいさ、薬の効果は明日の朝切れる、今夜はもう寝てくれていいよモルモットくん」
勿論だ、こんな時間はもう二度とゴメンだ、……もう二度と…いや…たまになら……
いやいや無い無いあり得ない、とにかく早く眠る事にしよう……………眠れない。
「……おや？寝ないのかい？…あぁ、君は私に抱いて貰わないと眠れないんだったねぇ？」
なんて言い方だ！………まぁ…眠れない事は事実だが…
「ほらほらよしよし…おやすみ……モルモットくん」
そう囁かれて……だんだん眠く………………ならない。
「…ちょっと待ちたまえこうすれば赤ちゃんは無条件で眠るんじゃないのか！？」
びくっ
…駄目だ、今の声を聞いて、寝るどころか……泣き出してしまった。
「えー！！泣くのー！？」

そんな時間がしばらく経ち……
「わーん！！どうすればいいんだよー！！」
タキオンまで泣き始めてしまった、泣きたいのはこっちの方だ……いや泣いているのだが。
がらり、戸の開く音がした。
「何か騒がしいと思ったら…やっぱり貴女ですか」
マンハッタンカフェ。まずい。
「カフェ〜！！モルモットくんが寝てくれないんだよ〜！！」
何だその言い方！？
「はい？…………うわ」
終わった、彼女からは軽蔑の眼が向けられた……だが、だんだん同情の眼に変わっていき…
「はぁ……大体状況はわかりました………赤ちゃんを寝かしつける時はこう…優しく抱き上げてあげて…」
…同じ日に二人の女の子から抱き上げられる日が来るとは、消えたい。
「こうして…少し歩いてあげるなりすれば…ほら」
「おぉ！流石カフェ！」「…静かに」
……そのまま…すぐに眠くなり…

「うん！実験は失敗だね！！」
……全くだ、たった一日で人としてのプライドは地の底に落ちた。
「はぁ…こんな行為が走りに繋がるとは……クリーク、彼女、ちょっとおかしいんじゃないか？」
それを試すタキオンもどうかと……と、言おうと思ったがやめておいた。
【それを試すタキオンもどうかと思うよ】
…言ってしまった。
「あー……まぁ、今回に関しては自分でもそう思うよ……本当……疲れた」
「…………ふぅン…まぁ…いずれ役に立つかもしれない経験…にはなったかな…」
何やら小言で言いながら少し満足気な顔をしていたが…よく聞き取れなかった。
……しかし…カフェ…彼女に次会うときはどんな顔をすればいいのだろうか……

アイツらやっぱイカれとるわ…

なんでカフェ詳しいの…？

この薬は危険すぎるぞ.....
スーパークリークによる最悪赤ちゃんテロが起こっても不思議じゃない

カフェのうわ...が本当にうわ...って感じがする

>スーパークリークによる最悪赤ちゃんテロが起こっても不思議じゃない
🐴💡！

狂いが大狂いに飲まれてる...

現場を目撃したカフェが可哀想すぎる…

>この薬は危険すぎるぞ.....
>スーパークリークによる最悪赤ちゃんテロが起こっても不思議じゃない
全人類に飲んで貰うべきですね

>…頭がおかしいんじゃないのか！？
お前が言うなすぎる…

アグネスデジタルはどう思う？

…>アグネスデジタルはどう思う？
寝顔は毎日見ていますが赤子の寝顔を見る慈愛の表情は貴重でこれは…ありがたい…

カフェの察しがよすぎる

確かにカフェはなんとなく赤ちゃんの扱い上手そうだな…

後日タキオンの研究室を訪れるクリークの姿が

そりゃ普通大の大人が赤ちゃんになってるのを見せつけられたらうわってなるよ…

タキオンもさすがにこの薬は破棄し、二度と蘇ることはなかった…

>後日タキオンの研究室を訪れるクリークの姿が
ウチは今から赤ちゃんにされる

…うわ

su4740795.jpg

タキオンだって赤ちゃんみたいなもんだからおあいこだよ

>タキオンだって赤ちゃんみたいなもんだからおあいこだよ
えー！！

こんなプレイ見せられるカフェの気持ち考えろよ

でもモルモットくんこの後コロッとカフェの方に転がっていかない？大丈夫？

>こんなプレイ見せられるカフェの気持ち考えろよ
くくく…実に愉快だ！

>でもモルモットくんこの後コロッとカフェの方に転がっていかない？大丈夫？
えー！

後日紛失する薬
何故か食堂の厨房にいるクリーク

カフェと赤ちゃんプレイしちゃうんだ…

クリークは薬使わないでやってるんだからいらないじゃん
…やっぱりあいつらおかしいで

これは...！きっと赤ちゃんになったトレーナーを観察する事で心の底から初心に帰ろうというトレーニングだわ！
流石はタキオンさん...私も見習わなきゃ！

>これは...！きっと赤ちゃんになったトレーナーを観察する事で心の底から初心に帰ろうというトレーニングだわ！
>流石はタキオンさん...私も見習わなきゃ！
ウワーッ！節穴！

カフェは
……仕方ないですね……はい…おっぱいですよ……
って吸わせてくれそう

>でもモルモットくんこの後コロッとカフェの方に転がっていかない？大丈夫？
この程度のことで他の子に転がるような奴はモルモットになる前に脱落してるからな…

憧れてたトレーナーが赤ちゃんプレイしてたことを知った時のモルモットくんの気持ちとは

>憧れてたトレーナーが赤ちゃんプレイしてたことを知った時のモルモットくんの気持ちとは
💡

この文書はちょっとレベルが高すぎるぜ…

トレーナーさん！これは私とのトレーニングに生かせるかもしれません！
タマちゃんで試してみましょう！

>トレーナーさん！これは私とのトレーニングに生かせるかもしれません！
>タマちゃんで試してみましょう！
ウチは今から

う
今
あ

これには理事長も困惑

>これは...！きっと赤ちゃんになったトレーナーを観察する事で心の底から初心に帰ろうというトレーニングだわ！
>流石はタキオンさん...私も見習わなきゃ！
という訳でタキオンさんから薬を分けてもらったわトレーナー！
ぼさっとしてないで早く飲みなさい！おしゃぶりも哺乳瓶も準備OKよ ママでも私が一番になってやるんだから！

>ぼさっとしてないで早く飲みなさい！おしゃぶりも哺乳瓶も準備OKよ ママでも私が一番になってやるんだから！
ウワーッ！赤ちゃんプレイがトレセンに広まってるー？！

タキオンはモルモット君とどうなりたいの…

今さら何を言っているんだ？ウマ娘の速さのその先を見たいだけだよ？

>ぼさっとしてないで早く飲みなさい！おしゃぶりも哺乳瓶も準備OKよ ママでも私が一番になってやるんだから！
>うわ...

ライスママは少し掛かり気味ではないでしょうか