実験の副作用…だとしたらどれだけ良かった事か。
それならば原因の究明もできる、それを解決する為の研究もできる……何より、私が責任を負える。
だが実際は誰にも責任の無い事故だ…強いて言うならば即座に私を庇って飛び出したモルモット君が悪いとも言えるだろう。
……月桂杯への出走を取りやめた日と同じ、六月の雨の日の事だった。

…幸い一命は取り留めたが…搬送先の病院でも、他を当たっても脚の治療は絶望的だと言われた。
ならば、私がやるしかない、私の実験でなんとかするしかない。
……私がああなる道を選ばなかったのは彼女のおかげなのだから。
そう…思っていたのだが。

弁当のない生活にも慣れた。
苦いコーヒーを啜りながら私はそう思う。
相変わらず苦くて好かない味だが……今の私にはこれがいい。
カフェにも心配されたが…そんなことは今はどうでもいい。
「…………ウマ娘からの脚の移植か…前例はないが理論上は…」
そんな事まで考えていたある日の事だ、モルモット君が突然「久々にタキオンの走りが見たい」と言い出した。
急に何を言い出すんだ、私は君の為に毎日心血を注いでいるというのに。
だがここ数週間…いや、研究室に籠もり始めてからどれぐらい経っただろう。
それからずっと走った事は一度も無かった。
何より今の彼女の前で走るというのは……なんだか憚られてしまう。
だが、どうしてもと押し切られて…気付けば私はグラウンドに立っていた。
仕方がないと走る私を見つめながら…彼女は何か頷いていた。

その翌日だった、理事長が海外の先進医療を受ければ脚を治せるかもしれないという話を持ってきてくれたのだ。
ここまで来て他人に頼るというのは少し癪だが…モルモット君の脚が治るというのなら何も文句はない。
その為には数年、もしくは十数年単位の長期療養が必要というが…なに、一人での生活というのは本来私が得意としていた事だ
それに…共に海外に飛んだっていい、日本のレースなど最早構うものか。
だが肝心の彼女は首を横に振った。
えー！？
……なんだそれ。
何故だ、治るのに、また歩けるようになるのに。
また、同じ目線で歩くことが出来るのに。

「タキオンと離れる事も、ましてやタキオンの足枷になる事も、両方嫌だ」
「タキオンと共に"果て"を見るためなら、自分の脚なんてどうなっても構わない」
…あの目だ
こう言い放つ彼女の瞳は、あの時の目と同じ…いや、あの時よりも濃く、狂っていた。
あぁ…そうだった、彼女はこういう人間だ。
私をスカウトする為に薬を飲み干した時も、プランBを撤回することになった時も、ずっと変わらない。
私はこの瞳に狂わされ続けて来たんだ。
──ならば私は走ろう…いや、私達は…！共に限界の先…その果てを見る為に…！！

……だがその「脚を失う気持ちがわかった！これはアグネスタキオンとのトレーニングに活かせるかもしれない！」という表情はやめてくれないか！！

ウワーッ！このモルモット超狂ってるー！

それからの生活は今までとは一変した。
理事長も最初は驚いていたが…何かを察したような顔ですぐ海外の話を取り止め、代わりとして私達二人の部屋を用意してくれた。
今までは私が介護を受けていたようなものだったが…今では私が介護をする側だ。
………いや、持ちつ持たれつといった所かな。
車椅子でも使えるユニバーサルデザインのキッチンを用意して貰えたのは良かった。
流石はトレセン学園といった所だろうね。
「はーやーくー！」以前のように私は急かす、甘い紅茶を飲みながら。
今の彼女でも出来る事くらいはわがままを言っていいだろう。
それが、生活は変わっても今までと変わらない私達の関係だ。
一つ違うことといえば…同じベッドで寝るようになったことでまぁ……それはいいだろう。

「…という訳なんだよカフェ！」
「はぁ…そうですか」
以前と同じように顛末をカフェに話す。
ただ一つ違ったのは…話を聞くカフェの表情が少し穏やかだということかな。

まぁ翌日また語る頃にはいつもの顔に戻っていたのだが。

こいつはイってやがる！

ねえこれ片足切断または半身不随……

私はタキオンの前で足砕き隊のモルモット
走りに魅せられ狂った瞳をしたモルモットくん♀とタキオンの共依存が見たかった

んー好き

>ウワーッ！このモルモット超狂ってるー！
モルモットちゃんとして正しい行いだ

狂いすぎている…

タキオンの何が女性トレーナーを狂わせるのか…
いや分かるよ…分かる
狂ってしまうよ

タキオンのトレーナーやるなら多少狂ってるくらいがちょうどいい

狂ってるモルモットくんは健康にいい

膝上で脚が切断されて神経もやられてたりすると多分義足もつかん

グラビティなタキモル怪文書を見ると健康になれる

>タキオンの何が女性トレーナーを狂わせるのか…
>いや分かるよ…分かる
>狂ってしまうよ
お互いの狂気を押し付けあう関係性いいよね

少し掛かってしまっているようです

>少し掛かってしまっているようです
私の性癖には合っていますよ

互いに狂っているからこそ
深淵同士で見つめあえる
互いに堕ちる
互いに往く

タキオンは何でこんなに女性トレーナーが似合うのか…

まぁタキオンどっちかというとイケメンだし

デジたん...？デジたん...！？
し、死んでる...

こいつらうまぴょいもしてるんだ！！

>デジたん...？デジたん...！？
>し、死んでる...
満面の笑みで死んでる

私の脚質はタキオンにTSする薬飲まされたあと妊娠させられるのなんですよね
誰か書いてくれるといいのですが

>私の脚質はタキオンにTSする薬飲まされたあと妊娠させられるのなんですよね
>誰か書いてくれるといいのですが
私の脚質にも合っていますね

>私の脚質はタキオンにTSする薬飲まされたあと妊娠させられるのなんですよね
少し倒錯気味のようですね
どこかで一息つけるといいのですが

先に狂った目で見たのはモルモット君だっていうのがキャラストや本編で明言されてるのいいよね…
タキオンよりもこっちの方がよっぽどマッドだったという
育成でも二つ返事で監禁OKするし…

光なのか闇なのか…