【斑鳩さん2015年以前】 試験を翌日に控えた夜、私の元へ義兄がふらりと現れた 聞けば飛燕の所有を賭けて私に決闘を挑みに来たという 義兄からは以前のように私に怯えるような態度は消え、 こちらを見つめてくる目は静かな情熱をたたえて燃えている しかし私はそこで気付くべきだったのだ、その情熱が肉親に対する劣情であったことを―― 目にも止まらない速さで放たれた鎖は私の四肢をいとも簡単にとらえた 訓練場の床に押し倒され、力なくもがく私の上に義兄の体が覆いかぶさるイヤッハ 「ククク…飛燕もお前も俺のものにしてやる…」 「…何をするのですかお義兄様!今日は危険日です!」 私の必死の抵抗を嘲笑うかのように義兄の手が私の下腹部に伸びt いかなる忍も背後からの不意打ちには無力だ ましてや襲撃者が手練の鎖鎌使いであれば抵抗など出来ようはずもない 私が悲鳴を上げるよりも早く服と下着を引き千切られる 内股には義兄の太腿が差し入れられ、秘部をぐりぐりと押し上げてくるんあー! 「俺の飛燕でお前の白雪のような肌を雪かきしてやる…」 欲望に粘つく声が耳元で囁かれ、嫌悪感に思わず四肢がこわばる 「不意打ちとは卑怯ですお兄様!もう離してください!孕ませてください!」 しかし私の拒絶の声は義兄の耳に入ろうはずもないイヤッハ 必死に体をよじる私をベットに押し倒すと義兄は屹立したその性器を 今夜は実家で久しぶりに斑鳩と夕食をとった 妹と食事をしながら談笑するなど昔の俺からは考えられないことだ こうして心穏やかに斑鳩と過ごせるようになれたのは、セミナーの効果というよりも、 二人の間にあった確執を清算できたからに他ならない それは斑鳩も同じようで、以前にあった頑なな態度はすっかり解きほぐされ、笑顔を見せることが多くなった 自分を呼ぶ時もおにいさま…「お義兄様」ではなく「お兄さま」とでも言うような、 どこか柔らかな響きを含んでいるような気がするのは俺の自惚れだろうか? 「お肉棒(にい)さま」 ブリーフケースを抱え自室に戻ろうとした俺を斑鳩が呼び止めた ここ最近、家業に根を詰めている事を心配してくれたのだろう こんな優しい一面もあったのだな、と苦笑しつつ「大丈夫だ」と斑鳩の頭を撫でてやると 飛燕が煌めき俺の服が 一般的な義兄の皮膚から分泌される未確認物質オニイニウムは 義妹の中枢神経を麻痺させる働きがあるという(※鳳凰財閥調べ) 義兄の下着を口に含んだ際、脚が震え、頭の中に霞がかかったような陶然とした心地になったのは、 十中八九、オニイニウムの効果を見越した義兄の、巧妙きわまる罠であろう 「おのれ卑怯な…!」 早くこの場から去らねば。憔悴する心とは裏腹に、四肢は萎え、下腹部は熱さを増し、口の中の下着は馥郁たる香りを放つ 体の自由がきかず脱衣所にうずくまる私を見つけた時、あの義兄はどうするだろうか いつものように舌なめずりをしながら「俺の子を身籠るがいい」と下卑た笑いを浮かべるのだろうか だが私はそのような辱めに決して負けたりはしない 私は、斑鳩は、誇り高き半蔵学園の善忍なのだから――! 鳳凰財閥ほどの規模をもつ企業体であれば、敵は掃いて捨てるほど存在する 俺への示威や脅迫は珍しいことではない 自分が世間知らずの跡継ぎであれば取り乱すところだろうが、未熟ながら忍の訓練を積んだ身ゆえ、 動ずることもなく、事を荒立てることもなく粛々と対処してきた が、今回の相手はいささか厄介で、こちらへの具体的な要求が一切ないにもかかわらず、 異臭を放つストッキングや黒い下着を枕元へ放り込んできたり、浴槽に長髪を何本も落としていったりと、目的がまるで読めない 「なるほど。それはお兄様を精神的に消耗させる術ですね」 斑鳩によれば精神を消耗させ、そこに付け入り相手を意のままに操る術があるという 忍、こと悪忍相手では分が悪い…が幸いにも斑鳩がしばらく護衛についてくれるそうだ 安堵に胸を撫で下ろす俺の鼻と口に柔らかな布が押し当てられた 唐突な激臭に一瞬で意識が遠ざかる 『この匂い……枕元の…!』気を失う前に俺が見たのは、悪鬼の如き笑みを浮かべた全裸のいかるg 義妹が俺に嫌がらせをするようになったのはいつからだろうか 自室から下着が無くなるのは日常茶飯事で、浴室にいると背中に視線を感じるようになった 密かに買い集めたいやらしい本やBDも気がつけば全て妹×兄の近親相姦モノに差し替えられ、 写真集はモデルの顔に義妹の顔写真が貼り付けられてた 日々エスカレートする行為に流石の俺も堪忍袋の緒が切れ、いい加減にしろと怒鳴りつけたことがあったが、 反省するどころか「脱げとおっしゃるのですね」と見当違いの返答があるばかりだった そして今年の夏期連休、帰省した義妹は俺に会うなり首筋を飛燕の峰で打ち据えてきた 意識を失い、そして再び目を覚ました俺は四肢を鎖鎌で縛られ、ベッドの上に転がされていた いったい何が、と困惑する俺に全裸の義妹が迫り来る――… (村雨奮戦記 第二話「懐妊」へ続く) 【斑鳩さん2015年】 「くっくっく…斑鳩、もっとよく見せてみろ」 下劣な笑みを浮かべながら兄が私の服を剥ぎ取っていく あらわになった胸を隠そうと身をよじっても体を縛る縄がそうはさせてくれないイヤッハ もとより兄の膂力に私が敵うはずもなく、ただひたすら恥辱に耐えるしかなかった 「いい格好だぞ斑鳩」耳元で粘りつくように兄が囁く 無遠慮に乳房を鷲掴みにされ、もはや私の子宮は着床準備万端だ 「誰が飛燕の持ち主にふさわしいか俺がたっぷりと教えてやる…!」 言うが早いか鎖鎌が閃き、腰から下の衣服が全て切り裂かれる 必死に抵抗する私の両足がこじ開けられ、兄の赤黒い怒張g 村雨と書いてけだものと読む、一言で言うならば兄はそういう人間だ 久々の休暇で実家に帰った私を待っていたのは、兄の情欲に燃えた目線だった 顔を合わせて話すたびに兄は私の胸元に視線を泳がせる 私がそれに気付いて睨むと、あのけだものは満足そうな笑みを口の端に浮かべるのだったイヤッハ 兄の狼藉は日を増す毎にエスカレートし、浴場に入った隙に私の下着を盗んだり、自室に忍び込み衣服を漁ったり―― そして遂には私自身へその獣欲が向けられたのだった 「んあー!」助けを求め叫ぶ私の手足を鎖鎌が素早く絡め取る そのままベッドに押し倒された私に出来ることは何もなかった 「俺の飛燕をお前の鞘に収めてやる」兄は自らの一物を取り出し私に咥えさs 最近斑鳩の様子がおかしい 疎遠だった年月を取り返すように会話が増えてきたのは兄としても喜ばしいことだが、 俺の私生活にまで何くれとなく、特に女性関係に対して口やかましくなってきた 鳳凰財閥のため経営学をはじめ日々身を粉にして学ぶ俺には女にかまける余裕など無いのだが、 そう言うと「信用なりませんわ、接吻してください」との一点張りだ ここ数日に限って言えば風呂に身を横たえているとどこからかねっとりとした視線を感じたり、 自室に履き古した女性物の下着や血にまみれた生理用品が投げ込まれていることもあった 斑鳩にそれとなく聞いてみても「私は存じません」と言うばかりだ このままではまずい…はっきりと身の危険を感じた矢先、俺の後頭部を衝撃が襲い、意識が途切れたのだった 次回、村雨血風録第二話「迫り来る性器」、義妹の咆哮が響く―― 兄には常識や良識は通じない 血の繋がりがないとはいえ、私達は兄妹であり、家族なのだ しかしそんな論理はあの獣の前には全くの無意味で、私の体を無遠慮に眺め回したり、 時には答えに窮するような淫らな質問をしてきたり、そしてそういったことに赤面する私の姿を見て、 まるで猫が鼠をいたぶるかのような嗤笑を立てるのだった 「もうやめてくださいヤッハ!」 そんな抗議の声は兄に無理矢理唇を重ねられたせいで私の口から出ることはなかった 「上の唇は初めてか?ならば下はどうだヒエン」 抵抗の余地はなかった、既に私の四肢は鎖鎌に絡め取られ、兄の為すがままになっていたのだから 「俺の飛燕を切れ味を味わうがいい」兄は屹立した性器を私にあてがい一気に挿n 兄のいやらしい視線は日に日に熱を帯びる一方で、流石の私も忍耐の限界が来た そして私は固く誓ったのだった、今夜こそあのおぞましい淫獣、村雨を斬り捨てる――と 皆が寝静まった丑三つ時、気配を殺しながら全裸で兄の自室へ忍び込む 穏やかに眠る兄の顔に、不覚にも憐れみに似た感情が横切るが、ぐっと堪えて刀を抜き放つ が、飛燕の鞘走りよりも素早く投げつけられた分銅が、私の手から得物を弾き飛ばした 同時に四肢へ蛇のように鎖が絡みつき、あっという間に私は自由を奪われ、兄のベッドに押し倒されたイヤッハ 「んあー!」声を上げて必死に抵抗するも、兄の獣じみた怪力の前では何の意味もない 「寝込みを襲うとはいい度胸だな斑鳩」私の乳房を弄びながら兄が嘲笑う 「やめてくださいお兄様!一姫二太郎がいいですわ!」 「くっくっく、俺の股ぐらの飛燕で返り討ちにしてやるヒエン」 下卑た笑みを浮かべながら兄が屹立した赤黒い性器を取り出し、私の両脚を割り開いt 兄は特異体質の持ち主で、黒髪で忍者の義妹にのみ反応する神経ガスを全身の毛穴から散布できる ひとたびこのガスを吸えば手足は萎え、発情して子宮は疼き、兄の体液を求めるようになってしまう 私が毎日浴場の脱衣場で兄の下着を口いっぱいに頬張ってしまうのは、兄の卑劣なガスのせいなのだ このままでは心身が保たない…私は密かに兄を斬る決意を固めた――しかし 「ヒーッヒッヒッエン!甘いな斑鳩!」殺意に勘付いた兄はガスを私に容赦なく浴びせてきた 抵抗する力を失った私は一瞬で鎖鎌に縛り上げられ、為す術もなくベッドに押し倒されてしまった 「やめてくださイヤッハ!孕む準備は完了です!」 私の断固たる抗議の声は兄にとって単に劣情を煽るスパイスに過ぎず、 兄は手を緩めるどころか愉悦に頬を緩めるのだった、何と下劣な男なのだろう 「その刀に真に相応しいのは誰か、俺の飛燕で教育してやるぞ斑鳩」 虫ピンで留められた昆虫のように無様にもがく私に馬乗りになり、兄が両胸を無遠慮に揉みしだいてくる そして反り立った肉の凶器が私の柔穴に押し当てられ、そのまま腰を押s 兄は鳳凰財閥を継ぐべく日夜研鑽しているが、それは世間を欺く偽りの姿に過ぎない 私は見抜いている、兄は私を窮追するために財閥の頂点に立とうとしているのだ いずれ兄は財閥の権力を後ろ盾に私を屈服させ、兄のために守り抜いた純潔を散らされ、 果ては子宮からたぷたぷと水音がするほどお兄様汁を注ぎ込まれてしまうだろうイヤッハ その歪んだ奸計ごと兄を斬り捨ててみせる‥私は飛燕にそう誓った だが兄の業前は想像以上で、背後から下着姿で不意打ちするもたやすく躱され、 二合三合と切り結ぶ間に下着は全て切り裂かれて裸に剥かれ、 とどめとばかりに放たれた鎖鎌で縛り上げられた私は、無様にベッドへ押し倒されてしまった 「放しなさいこのけだもの!EK(エブリデイ キケンビ)仮面!舞い孕みます!」 涙を浮かべ必死に拒む私の両胸にしゃぶりつきながら、兄は下卑た笑いを上げた 「ヒッヒッヒッエン!よく喋る口だ、俺の飛燕で塞いでやろう」 先走りの雫を浮かべた兄の肉刀が眼前に突き付けられ、私は歓喜の悲鳴を上げる そして強引に口内へ剛直が押し入r 町内鎖鎌大会6位の兄が義妹相手に無類の強さを誇る理由は、その鎖の動きにある 振り子の如く分銅を揺らす事で私を催淫状態に陥れ、戦闘能力を奪い去っているのだ 兄に対峙した瞬間に涎が溢れ、下着が秘蜜と嬉尿でぐっしょりと濡れるのはそのせいである 更に兄は素肌に上着を羽織るだけの助平な忍装束を着ることで乳輪をちらちらと見せつけ、 私を極度の興奮状態に誘い込み、正常な判断力を損なわせているのだ‥何と卑劣な男だろうか 善忍たるもの卑劣漢は斬らねばならない――私は飛燕を抜く決意を固めた しかし、兄の自室へ下履き一枚で忍び込んだ刹那、死角から放たれた鎖鎌に四肢を絡め取られ、 「んあー!」と悲鳴を上げる間もなくベッドに押し倒されてしまった 「やめてくださいお兄様!避妊具越しでも受精してみせます!」 全身全霊をかけた抵抗も、鉄鎖の前では意味を為さず、兄は嗜虐の笑いを上げながら私の胸に吸い付くイヤッハ 「くっくっく、俺の飛燕にお前の嬌声を聞かせてやれヒエン」 無理やり下着を剥ぎ取られ、硬く張り詰めた兄の肉棒が私を貫いt 休日に実家で骨休めをしていても、忍者としての鍛錬を欠かした事はない 気取られず敵陣深くへ潜入する技を磨くことが、ひいては性獣・村雨を斬る事に繋がるのだ 標的の衣装棚の下着を全て新品に取り替えておいたり、 標的の部屋の天井に張り付いて鼻血を堪えながら朝まで寝顔を監視したり、 標的の留守中に自撮りした性器の写真を部屋中に貼り付けておいたりと、 こうした苛烈な鍛錬を自らに課しているのは、全てあのおぞましい義兄を屠るためで他意はない だが日々の努力の果てに私を待っていたのは、完全な敗北と燃え上がるような兄の性欲だったイヤッハ 「んあー!」飛燕を奪い取られ丸腰になった私は縛鎖に手足を絡め取られ、ベッドに押し倒される 「放してくださいお兄様!私の子宮は年間フリーパスです!」 身じろぎ一つ出来ない私の両胸に兄の指が食い込み、征服の愉悦に兄が嗤笑を漏らす 「俺の飛燕は渇きに哭いている…お前の肉穴で潤させてもらうぞヒエン」 巧みに鎖を繰って私を四つん這いにさせると、兄は血管の浮いた凶器を挿入s 初夏の熱気に自然と露出が多くなった私を、兄は薄笑いを浮かべて眺めてくる 久しぶりに実家へ帰った私の肢体が、性帝・村雨の瞳で穢されない日は無かった その視線には家族に対する慈しみは一切無く、代わりにあるのは情欲と下劣さだった‥私には分かる 「斑鳩、学院の寮生活では体を厭えよ…いずれ俺の子を産む身なのだからなヒエン」 家人の目を憚らず貞操の蹂躙を宣言されたあの日、私はあの男を刀の露にしてみせると誓った しかし兄はそれすらも見越していた、私の誓いを打ち砕くに足る技を密かに会得していたのだ 即ち、鎖鎌から特殊な振動波を発する事で義妹を発情させ、肉の虜にし、孕ませる忍法だ 手足に幾重にも絡んだ鎖から放たれる震えは私に一切の抵抗を許さず、為されるがままベッドに押し倒されてしまうイヤッハ 「正気に戻ってくださいお兄様!斑鳩、忍転娠!秘臀妊法します!」 立会い前に全裸になっておいた私の乳首をねぶりながら、兄が耳元で嬉しげに囁く 「斑鳩…夏の太陽よりも熱い俺の飛燕を、とくと味わうがいい」 泣いて拒む私の体を押さえつけ、兄が剛直を私の中へ入れt この世には目を合わせるだけで相手に技をかけられる「瞳術」が存在する 瞳術の中には、意のままに他者を操ることが出来るものもあるらしい 兄が飽きもせず私の胸やお尻に卑猥な目線を送るのは何故か? ナプキンを枕元に投げ込むのは止せと身に覚えのない事を喚いて私を睨むのは何故か? 長らくの疑問が氷解した、あの好淫漢は瞳術で義妹を慰みものにするつもりなのだ 私は胸奥で決断した――今日こそ一太刀で兄を斬ってみせると だが兄の瞳術は凄まじく、「ヒエンッ!」の一喝と共に瞳から放たれた衝撃波で、 唯一履いていた靴下が千切れ飛び、飛燕も弾き飛ばされ、バルトリン腺液が吹き出すイヤッハ 戦意を失った私に鎖鎌が巻き付き、身動きの取れないまま無様にベッドへ押し倒されてしまう 「やめて下さいお兄様!お腹の一番奥で特濃ぷるぷるフィニッシュしてください!」 拒絶の声を兄は無視し、玩具で戯れるように笑いながら私の胸を揉みしだく 「くくく、俺の飛燕を研いでもらおうか斑鳩…お前の穴でな」 私の片足が持ち上げられ、脈打つ兄の欲棒が一息に押し込まr 血の繋がりが無いとはいえ、家族相手に欲情するのは異常だ 私が兄に望むのは家族としての愛情だけだ、遠慮無く言葉を交わせるような仲、 笑い合い、心が通じ合い、抱き寄せられ、唇を奪われ、破瓜、挙式妊娠出産イヤッハ しかし兄は家族愛より性への渇望が勝っているようで、今日も「立派になったな斑鳩」と私の足や胸を撫で回したり、 私の部屋から下着を盗み出してしゃぶり回し、素知らぬ顔をしたりしている…なんて破廉恥な男だろう このまま放っておけば、いつか兄の淫らに歪んだ感情がこの身を襲うのは明白だ 我が身と操を守るため、私はあの淫獣・村雨の命を断ってみせると心に決めた 入浴中の無防備な兄へ一閃、だが白刃が弾かれる――私の不意打ちを予見し兄は鎖鎌を備えていたのだ すかさず一糸纏わぬ私の体に鎖鎌が巻きつき、抵抗する間もなく浴槽へ押し倒されてしまう 「縛めを解きなさいこの外道!お兄様汁を中で9999連閃して下さい!!」 必死に拒む私の声など聞こえないかのように、兄は笑いながら私の両胸に舌を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン、俺の飛燕をお前の肉鞘に収めてやろう」 私の両足が強引に開かれ、湯より熱く火照った兄のものが中に入っt 決して結ばれないのなら、兄妹になんてならなければ良かった。 妹が俯いたまま、絞り出すように胸の内を吐露すると、その瞳から涙がはらはらとこぼれた。 俺はそっと妹を胸元へ抱き寄せ、子供をあやすように頭を撫でながら言葉を紡ぐ。 「兄妹であろうがなかろうが、斑鳩、お前が愛しい。その想いに偽りはない」 お兄様、と顔を上げた斑鳩の、涙に濡れた頬へ手を添える。斑鳩の体が微かに強張るのが分かったが、構わず唇を重ねた。 ただ唇を合わせるだけの拙くて不器用な口付け。斑鳩の手が躊躇いがちに俺の背へ回る。俺の気持ちに応えるかのように。 兄の脳内は四六時中こんな妄想で満ちている――いくら隠そうとも私の目は誤魔化せない 兄の穢らわしい妄想を止めんが為に振り下ろした刀は、服ごと鎖鎌で吹き飛ばされ、私はベッドに押し倒されてしまうイヤッハ 「やめてください!お兄様棒でお腹の行為室をたくさんタッチして下さい!」 抵抗の悲鳴は無視され、兄の指が私の胸を無遠慮に揉みしだく 「ヒ-ッヒッヒエン、想像も及ばない快楽を与えてやろう…俺の飛燕でな」 荒々しくそそり立った兄の性器が、私の中に押し込まr 兄は鎖鎌だけでなく縄も自由に操ることが出来る 例え相手が百戦錬磨の忍であろうとも一つ屋根の下で暮らす義妹であろうとも 瞬きするよりも速く伸ばした縄で手足を絡めとって緊縛し 己の欲棒の隷奴としてその歪んで煮えたぎった欲望をぶつけるのだ 背後から服を引きちぎられ、胸元を露わにされた私はベッドに押し倒され兄の玩具に成り果てていた 「んあー!んあー!」恥辱にまみれた格好で私は必死に抵抗する だが兄の圧倒的腕力と子宮の疼きの前には為す術もなく股を濡らすしかないイヤッハ 「縄を解いて下さいお兄様!白い村雨を中でびゅびゅーって降らせてください!」 「くっくっく、縄と俺の飛燕の味を一緒に教えこんでやろうヒエン」 兄が笑いながら私の下着をずり下ろし、滾った肉棒を無理やり入r 緊縛師村雨とは義兄の二つ名である その名の由来を私は身をもって知ることになった 妹への情欲に燃えた狂った兄を斬り捨てるため、全裸で寝床に潜り込んだまでは良かった だが兄の獣じみた第六感は私の完璧な待ち伏せをいとも簡単に看破し、 肉欲にうねる縄で私を縛り、ベッドに押し倒したのであったイヤッハ 「俺の前では不意打ちは無意味だ…俺の飛燕で子を宿すがいいヒエン」 哄笑を上げながら兄は嫌がる私の乳頭を舌で転がす 「嫌ぁーっ!鈴口で子宮口にいっぱいキスして下さい!」 弓のように反り返った兄の生殖器が、痛みとともに私の中に押し入っt 義兄特有の獣臭と、鎖の擦れる金属音は雨で消えていた 無音で放たれた鎖鎌は手足に巻きつくまでその存在を一切気取らせなかった 目で犯すだけでは耐えられなくなった義兄は、遂にその歪んで滾った肉欲を私へ向けてきたのだイヤッハ 忍の習性からか、鉄鎖でこの身を苛まれながらも、私は思考を巡らせた 何が兄の自制心を奪ったのだろうか、毎日目を覚ますと横に妹の姿があった事だろうか? 誕生日に私から贈った椅子が乱歩の短編に着想を得ていたことが今になって露見したせいだろうか? 答えの分からない堂々巡りは、ベッドに押し倒された衝撃でふつと途切れてしまう 我に返った私はこの縛めから逃れようと決死の覚悟で足掻く 「やめてくださいお兄様!十月十日の腹デカ盛りカグラにしてください!」 拒む私を弄ぶかのように、兄は笑いながら私の両胸に熱い吐息をかける 「ヒッヒッヒエン、雨よりも激しく滴らせてやろう…俺の飛燕でな」 もはや逃れるすべを持たない私の両足の間に、熱く硬くなった兄のものが分け入ってk 義兄は毎日毎日飽きもせずいやらしい言葉を投げかけてくる 兄は私が当惑し、頬を染め、床に水溜りを作る様を見て興奮する性的異常者なのである 言葉に対して抗う術はただひとつ、行動で示すこと、即ち兄の一枚上手をいくことだ 「今日はどんな色のパンツだヒエン?」その日から私は下着を身に付けるのをやめた 「俺の子を産む覚悟は出来たかヒエン?」その日から私は毎朝兄の耳元で今日が排卵日ですと囁くようになった そして兄の想像を超える最後の日が来た――あの生殖鬼・村雨を超神速の抜刀で仕留めるのだ 不可視の速度を実現するため、命駆で全てを脱ぎ捨て、兄の腹に飛燕を突き立てる だが兄は既に己が胴へ帷子のように鎖鎌を巻いていた…一枚上手を行かれたのは私の方だったのだ 「ヒエッヒエッヒエン、突かれるのはお前の方だ斑鳩、俺の飛燕でな」 抵抗する私を鉄鎖で縛り上げ、ベッドに押し倒された私の乳首を指で摘みながら、兄が満足気に微笑む 「やめて下さい!斑鳩の卵子を精虫で取り囲んで下さい!」 びくびくと脈打つ兄の凶暴な逸物が、私の泥濘んだ肉穴へ侵入しt 私へ不埒な視線を送る淫行勃起村雨こと義兄の装備は、すべて義妹を陵辱するためにある 鎖鎌は溶鉄の一滴、金床の一打ちに至るまで熱い性欲を込めて鍛え上げられ、 刹那より速く四肢を縛り、鎖が発する昏い精気が雌の本能を疼かせ、私の戦う意志を挫く 純白の忍び装束は「お前に白無垢を着せてやるヒエン」という邪悪な意志を体現し、 逆光を背にすることで身体のラインを透けさせ、私を興奮の坩堝に誘う悪辣な忍法をも可能にする 加えて情欲に燃える兄の膂力たるや凄まじく、私の装束を素手で引き裂くことが出来る 圧倒的な実力差があろうとも私は善忍、義妹を陵辱せんと企む悪党は捨て置けない…私は兄を斬ると誓った 日付の変わる真夜中、天井裏から下着一枚で仕掛けた一撃は、無常にもするりと躱されてしまい、 返す刀で飛燕を弾き落とされ、手足を鎖で絡め取られた私はベッドへ押し倒されるイヤッハ 「嫌あぁぁーっ!!産みます!!義兄の子を!!」 必死に拒んでもがく私の胸を鷲掴みにしながら、愉快そうに兄が笑う 「ヒッヒッヒエン、俺の飛燕とお前の肉鞘で居合の稽古をつけてやろう」 言うが早いか私の下着がちぎり取られ、無理やり淫棒が押し込m 「ヒヒヒエーン!」馬のいななく荒れ野原、ここは西部の開拓地、 法の網をすり抜けて、悪事働くごろつきを、一閃飛燕で黙らせる、 誰が呼んだかKeep the Peace、お守りします平和と操、 正義の忍者保安官、KP仮面は私の事だ 悪・即・斬を胸に秘め、義兄と言えど容赦無し、色と欲の大悪党、 賞金首の村雨を、今日こそ斬ってみせましょう―― 牧童仕込みの縄が跳ね、両手を縛られ為すがまま、ヤッハイヤッハともがいても、 露わな胸に恥辱が燃える、耳に義兄の吐息がかかり、縄が食い込み悶絶至極、 「やめて下さいお兄様!白くて熱い六連発を、受けて斑鳩孕みます!」 泣いて抗う私の胸を、舐めて転がし吸い上げて、義兄の頬が笑いに歪む、 「ヒッヒッヒエン斑鳩よ、一杯ミルクを奢ってやろう、俺の股間の飛燕でな」 熱く脈打つ淫棒が、私の茂みをかき分けて、中に無理やり押し入ってk 飛燕を諦めたあの日から義兄は狂い、私の身体に卑猥な視線を注ぐようになった 全てを賭しても欲する物を手にできない悲嘆に耐え切れず、兄の精神は狂気に安寧を求めたのだ 節度と理性を美徳とし、床に落ちた兄の体毛をしゃぶることを日課にしている私には、 あの性獣の心の飢えを完全に理解できているとは言いがたい 少しでも兄に歩み寄るため、講師生徒総勢一名の『兄との関係修復セミナー』に通ってみたが、 汚れた下着が増えるばかりで芳しい成果を得ることは出来なかった そして、そんな私の努力を嘲笑うかの如く、兄のどす黒い性欲が私に牙を剥いたのだったイヤッハ 「んあー!」抵抗の叫びは鎖鎌の一撃で服ごと散らされ、私はベッドに押し倒される 四肢に絡みついた鎖から逃れようと身を捩るも、狂った兄の腕力の前にはそれもかなわない 「縛めを解いて下さい!お兄様の珍法帳で合体秘所乱舞してください!!」 毅然とした態度で拒んでも、兄は構わず私の胸に指を這わせ、下卑た笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン、俺の飛燕で存分によがり狂うがいい」 随喜に喚く私の両脚を割り開き、兄の肉槍が勢い良く挿入さr 堕とす・服を吹き飛ばす・慰み者にする… 義兄はまるでゲームを楽しむかのように義妹を辱め、悦に浸る いつかシミュレーションゲームの中のシナリオのように、 この身にあの淫獣の子を宿す日も遠くないだろうイヤッハ そして妹を蹂躙すること、例えそれがゲームの中の行為だとしても、 唾棄すべき行いは善忍として看過できない 兄を刀の錆にしてみせる…私は飛燕に誓った 兄の寝室に裸で潜み、寝静まった頃合いを見計らって床下から一撃、 だが驚嘆すべきことに兄は体からシールドを発生させ、私の刃を防いだのだ 呆気に取られる私の四肢へ鎖鎌が巻きつき、そのままベッドに押し倒される 「ダメですお兄様!私の膣内で大乱闘してください!!」 必死の抵抗も意に介さず、兄は私の胸に唇を這わせる 「ヒッヒッヒエン、俺の飛燕で絶頂率999%の先に連れて行ってやろう」 兄が私の身体に覆いかぶさり、硬くなったホームランバットを強引にハートの器に入れt 村雨大車輪とは、鎖鎌を頭上でヒエンヒエンと回し、自在に宙を舞う義兄の忍法である 更には振り回した分銅より鎌鼬を発して義妹の服を切り刻んで辱めることも、 兄が肌から分泌する催淫物質ムラサメ酸ギケインを風に乗せて撒き、私の生殖器を潤ませることも可能だイヤッハ 空を駆ける兄の姿からは、鳳凰財閥に留まらず、天をも制し、必ずや妹を性奴にせんとする驕慢な思惑が透けて見える 奢った総帥の導く組織の未来は破滅のみ…私は財閥の為、そして自身の貞操の為にあの性鬼を両断すると誓った 私にしか見えない装束を纏い、夜更けに窓を蹴破り兄の寝床を奇襲する、だが―― 飛燕の抜き打ちより疾く兄は飛翔し、哄笑を上げて刃の届かない天井へと逃げる 卑怯な、と追撃を図るも鎌鼬に飛燕を弾かれ、次いで放たれた鎖に為す術もなく私はベッドに押し倒される 「放せこの下衆!お兄様の白濁コインで赤ちゃんおみくじをいっぱい引いて下さい!!」 必死に拒む私の胸に、舌で唾液を擦り込みながら、兄が卑猥な笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン、俺の飛燕で意識が飛ぶほどの悦楽を教えてやろう」 上も下も嬉し涙を浮かべる私を引き寄せ、兄の熱くしなった肉竿が私の中に入っt いつの世にも悪は尽きない、だが赦されるべき悪もある 江戸を照らす月の下、屋根瓦を蹴って跳ぶ影が一つ―― 民を苦しめ私腹を肥やす人面獣心の輩の財を、私怨にとらわれず奪い去り、 糧無き貧しい人々へ分け与える盗賊、それが私、義賊忍者斑鳩だ この夜も両替商叢屋と緑豆問屋よみ屋から千両箱を担ぎ出して逃げ去ったが、 不覚にも縄に手足を絡め取られ、義兄こと種付妹改方・村雨ヒエ蔵の手に落ちてしまったイヤッハ 兄の調べは苛酷を極め、縛られ胸を露わにされた私は布団に押し倒される 「おのれ狼藉者!お兄様の一本饂飩で子宮の中をお白洲にして下さい!!」 拒絶する私の胸を指で嬲りながら、加虐の喜悦に兄の口角が上がる 「ヒーッヒッヒッヒエン、女賊め、俺の飛燕で厳しく吟味してやろう」 兄の手が私の腰を掴み、先走りの滴る逸物を押し込んでk (エンディングテーマ曲『インプレグネーション impregnation』) 時折ふと頭をよぎることがある、義妹の斑鳩のことだ 飛燕を継いだのは俺でなく斑鳩だったが、それが妹の生き方を、 自らを財閥の象徴たる刀に相応しい人間たらしめんと、妹を縛り付けているのではないか? 果たして妹は今置かれた己の境遇を飲み込み納得しているのだろうか? 因縁を紐解けば、飛燕を継ぐに足らなかった不甲斐ない俺に十分責はある 意を決し妹へそう尋ねると、妹は「いいえ」と穏やかに微笑んで否定した ほっと胸のつかえが取れたような心地がして、ふと口から冗談めいた言葉が出た 「もしお前が飛燕を継がなかったら、どうなったんだろうな」 「そうですね、兄妹で夫婦になっていたでしょう」答えた斑鳩の目は笑っていなかった 何を――と言うより速く飛燕の峰が俺の首筋を打ち、身体が藁束のように床に転がった 意識に暗い帳が降りる中、俺の服を薄紙のように千切り取る斑鳩の姿が見e 斑鳩の淹れた紅茶の、華やかな香りが鼻をくすぐる 財閥の跡取りとして毎日駆け回り、夜は遅くまで机に齧り付く―― こんな多忙な身になってから、義妹と二人のささやかなお茶会が、俺の心の癒やしになっていた とはいえ、どうにも疲れが溜まっているのか、話し込むうちにこくりこくりと船を漕ぎ、 気が付けばベッドに寝かされ、斑鳩が心配そうに俺の顔を覗き込んでいる‥という事が常になっている ある時などは、寝てる間に下着に至るまで着替えが済ませてあることもあった お茶会を台無しにした挙句に、そこまで斑鳩に気を使わせてしまうとは、義兄として己の至らなさに恥じ入るばかりだ 「いつもすまないな、斑鳩」何度目とも分からぬ俺の謝罪の言葉に、 「お気になさらず、お肉棒(にい)様。それに今日のは多めに入れておきましたから」 何を――そう思った矢先、猛烈な眠気で身体がぐらりと傾ぎ、椅子ごと床に倒れ伏す 混濁する意識の中、餓虎の如き表情の斑鳩が、俺の下着を剥ぎ取るのが見e 今日は父の日、脛を齧る身ゆえ、この日ばかりは親孝行をと思い立ったが、 財閥のトップともなればこの世の愉しみ、贅を知り尽くしているに違いなく、 俺が生半な事をしたところで、父は心を動かされはしないだろう さりとて忍びに鎖鎌にと趣味にかまけてきた俺に妙案が浮かぶはずもない さてどうしたものか‥湯船に浸かりつつ頭をひねっていると、脱衣所に動く影を見た 誰だと声をかけると影は義妹の斑鳩で、女中の洗い物の手伝いに、俺の服を片付けに来たという 脱衣所の扉越しに父の日の事で相談をしてみると、「私と二人で贈り物をしてみては」と提案があった なるほど俺たち兄妹が長年の不和を解消したとあれば、父には何よりの孝行となるだろう 「一人で悩むより最初からお前に相談したほうが良かったな、ありがとう斑鳩」 「お父様も孫の顔を見れば喜びます」扉が四散し全裸の斑鳩が飛び込んできた 何を――状況を理解するより速く飛燕の柄が俺の鳩尾を突き、湯船に身が沈む 遠ざかる意識の中、湯気の向こうに涎と鼻血を滴らせた斑鳩の顔が見e 財閥の跡取りともなれば事業に勉強に毎日多忙を極め、心休まる暇もない 時には食事を取る機を逸してしまい、空きっ腹を抱えながら机に向かうこともある そんな俺を見かねてか、近頃は義妹が手ずから軽食を差し入れてくれるようになった 『財閥の令嬢が自らすすんでする事では‥』という考えもちらと頭をよぎったが、 妹の親切を無碍にしては罰が当たるというもので、素直に厚意に甘えることにしている 今晩も夕飯を食べ損ね、腹の虫を鳴らしながら事業の報告書を纏めていると、 どこかで聞き耳を立てていたかのように自室のドアがノックされ、銀盆を片手に斑鳩が訪ねてきた 「おお、玉子サンドにジャムサンドか」気遣わしげな顔の斑鳩に笑顔を返し、ぱくぱくと差し入れを頬張る しかし斑鳩の手料理はどこか不思議な風味がする、この玉子サンドの黒胡椒も胡椒の匂いが全くしない 「ええ、その粒は焼いた恥毛の灰で、ジャムには経血が」にこりともせず斑鳩が答えた 何を――斑鳩の言葉を理解する前に飛燕の鞘でこめかみを打たれ、俺はその場に崩れ落ちた 霧がかる意識の中、歯をむき出して笑う裸の斑鳩が見e 風評被害とはまさにこのことで、義兄・村雨の自室のPCから幾つもの淫猥な文章が見つかった それも私が身の毛もよだつ事を行った末、兄を襲うという荒唐無稽な内容ばかりで、 あろうことか文章をネット上に投稿した形跡まである始末だ、どこまでも卑劣な男である 己の歪んだ情欲を空想で霧散しようと努めているのだろうが、いつかは私へその毒牙が向くに違いない 今の兄に必要な物は穢れた懸想ではなく、苦痛を伴う現実と罰なのだ――私は飛燕を抜く決意を固めた 着替え中に気が緩む一瞬の隙を捉えるためクローゼットに潜み、布の食感を確かめながら息を殺して機を窺う だが兄の直感は私の想像を超えていた‥繰り出した刺突は容易く躱され、繕うように放った下段からの一撃も、 兄の薄皮一枚にすら届かず、手足を鎖鎌で縛られた裸の私は、あえなくベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「やめてくださいお兄様!0(受精)と1(懐妊)の二娠法でサイバーテロしてください!!」 私の拒絶もどこ吹く風で、兄は欲にまみれた手つきで私の胸を嬲る 「ヒーッヒッヒッヒエン!空想すら超える悦びを俺の飛燕で堪能するがいい」 もがく私の足を押さえつけ、性欲に脈打つ兄の淫棒が挿入さr >面倒な身内 と聞けば義兄の顔が浮かぶほど、あの性獣の行いには辟易している 毎日こちらが赤面するような卑猥な言葉をかけてきたり、性欲にぎらつく視線を送ってきたり、 挙句の果てには全裸に服を纏っただけの格好で屋敷を徘徊する、中古の下着を自室の衣装棚に蓄えるなど、 義妹の心が千々と乱れる様を楽しみ、ヒエヒエヒエと嘲笑う事に余念がない 兄の狙いは私の精神的な消耗、そして屈服からの妊娠出産幸福家庭に相違なく、このままでは私の貞操が危ない 身震いするような卑猥な企みを打ち破るため、私は喜性獣・村雨を斬り捨てると心に決めた ベッドの中という死角に活路を見出したが、寝具に染み込んだ発情物質オニイ酸が私の下腹部を疼かせ、 戦う意志を根こそぎ奪うとは誰が予測しえたであろうか――私は鎖鎌の餌食になり、ベッドに押し倒されたイヤッハ 「目を覚まして下さいお兄様!生命誕生セミナーを体験学習させてください!!」 抵抗の意思を挫くかのように、兄は私の胸を指と掌で蹂躙する 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕の好きな物を教えてやろう、それは義妹の膣肉だ」 足掻く私へ兄の身体が覆い被さり、張り詰めた剛棒が秘所に割り入r ふと気付けば斑鳩はどことも知れない暗闇の中に一人で立っていた。 声を張り上げても誰からの返事もなく、歩けども闇の果ては見えない。 焦燥が斑鳩の心を包み始めた頃、出し抜けに背後から声をかけられた。 「こんな所で何をしているんだ?」 覚えのある響きに振り向くと、そこには義兄の村雨の姿があった。 思わず上げそうになった安堵の声を喉の奥に押し込め、凛とした表情を作って兄の元へ歩み寄る。 だが兄は斑鳩に興味が無いかのように踵を返し、そのまますたすたとどこかへ歩き始めた。 「ま、待って下さい」追い縋ろうとするが、不思議な事に兄との距離が縮まらない。 必死に走っても二人の間は開く一方で、今や暗闇に浮かぶ兄の白い背は、小指の先ほどの大きさになっていた。 「待って下さいお兄様!」 いつもこうだ。駆けながら斑鳩の胸中に感情が淀んでいく。 いつも兄は私を置いていく。そして、私の手をすり抜けていく。 財閥の為に養子となり、忍として生きる日々を送る中で、幼い斑鳩の心の支えは兄の存在だった。 兄の笑顔と愛情は、斑鳩の両肩にのしかかる重圧をどれだけ和らげたことだろう。 二人に血の繋がりは無かったが、そんな事は瑣末に思えるほど、兄弟は仲睦まじかった。 とはいえ、村雨の愛情は家族に対するそれであったようで、斑鳩には兄以上の愛情を示すことはなかったのだが。 それでもいつしか斑鳩の心の中には、兄への敬愛よりも恋慕の情が占めるようになっていた。 忍になる事も、同じく忍者を目指す兄の傍らに居たいがための理由に取って代わった。 自身が飛燕を握る事になり、兄が後継の座を簒奪せんと我が身を狙ってきた時、斑鳩は愕然とした。 だが一方で奇妙な充足感も覚えていた。 飛燕の所有者であるかぎり、兄は私を見ていてくれる。 斑鳩の実力をもってすれば、二度と起き上がれぬ程に兄の心を挫くことも出来たが、それはしなかった。 兄に屈辱を与え、何度も己を狙うよう仕向けていた。兄の関心を繋ぎ留めるために。 そして、それも長くは続かなかった。確執の末、兄は飛燕の奪還を諦めてしまったのだ。 あまつさえ義妹へ忍になる夢を託し、自分は財閥の跡取りに収まる事に甘んじた。 兄の目は、兄自身の人生と、化け物じみた巨大な権力の座へと向いた。斑鳩に向こうはずもない。 これでは一体、自分は。自分は、何のために忍になったのだろう。 もはや兄の姿も黒く溶けた暗闇に向かって、斑鳩は叫んだ。 お兄様、私を置いて行かないで――― 斑鳩は自分の声で夢から覚めた。 いつの間にか自室のソファの上で眠りこけてしまったらしい。 馬鹿な夢を見た。思わず心が沈む。 夢の中で叫んだせいか、じっとりと首筋が汗ばみ、喉がからからに乾いていた。 水を、と自室を出たところで、村雨とばったり鉢合わせした。 先ほど見た映像が頭をちらつき、どんな顔を繕えばいいのか分からず、俯いて苦慮していると、 「お前を置いて行くことはないぞ」頭上から声がした。 顔を上げると、村雨が困ったような顔で目を逸らしていた。頬が紅潮している。 村雨は小さな咳払いをひとつして、そのだな、と更に続ける。 「忍として生きることは、その、死の淵に立ち続けることだ。俺は、斑鳩が死ぬのが何より怖い」 意を決したように村雨の目が斑鳩を見た。 「だから約束してくれ斑鳩。俺を置いて行かないでくれ。兄としてじゃない。一人の男としての頼みだ」 しばらく斑鳩はぽかんとした顔で立っていた。 やがてその目尻から涙がぽろぽろと溢れ、おにいさまと小さく呟いて村雨の胸に飛び込んだ。 胸元で震える黒髪を撫でながら、「さて、どう両親に説明したものかな」と村雨は笑った。 と、このような長文をありもしない出来事を日記に綴るのが義兄の常である 現実の兄は人の身に非ざる情欲の闇に蠢く性鬼であり、義妹への劣情を心中に滾らせている そのような卑しい肉欲が兄の身体を尋常ならざる鍛錬に耐えさせ、果ては狂気の鎖鎌術を得るに至らせた 村雨の名の意は「群れる雨」であり、得物の鎖鎌もその名の由来に違わず、 十指に余る数の鉄鎖を蛇のごとく操り、手足を縛り、煌めく鎌が着衣を切り裂く そういった人間離れした業も、全ては私の性を蹂躙するためにあるのだ 人の道を踏み外した兄は斬られねばならない――私は飛燕の刃にそう誓った だが、下着すら棄てた命駆で浴室の壁を切り刻み、石壁ごと斬り潰す不意打ちも、鬼と化した兄の前では無意味だった 兄は瓦礫の全てから身を躱し、刃を肉棒で弾き、私を鎖で縛ると浴槽に押し倒すイヤッハ 「やめて下さい!お兄様の淫乱ゲージで赤ちゃん揺籃ゲージをMAXにして下さい!!!」 拒絶の声など関係なしに、兄は卑猥な笑いを上げながら私の胸を指で揉み潰す 「ヒーッヒッヒッヒエン、俺の飛燕で家族をもう一人増やしてやろう」 歓喜に瀑布のごとく滴る秘蜜を押しのけ、兄の反り返った雄の凶器が私の中に入っt 実家を離れて半蔵学院の寮に居ようとも、義兄・村雨の手からは逃れ得ない 『もっといやらしく撮るヒエン!』電話越しに兄の粘り付くような声が響く 私はその声に逆らえず、屈辱の表情で自らの下着姿に何枚もシャッターを切る まさか兄が、忍者で黒髪かつ義妹にのみ有効な催眠音声を発する特殊声帯の持ち主だとは…! 催眠状態の私は兄に指図されるまま、下着姿、全裸、自慰に励む姿、 口の部分がふやけて破れた兄のブロマイドに接吻する様など、あられもない姿を何百枚も送信させられるイヤッハ 『くっくっく、ここからが俺の催眠術の真骨頂だ』言うなり電話がブルブルヒエエンと激しく揺れ、 画面から股間を虹色に光らせた兄が飛び出した――私には分かる、これは質量を持った幻術だ 咄嗟に飛燕を抜くが幻術の力は圧倒的で、神速で放たれた鎖鎌が身体に絡み、私は一瞬でベッドに押し倒されてしまう 「術を解いて下さいお兄様!妊娠カグラEcstasyVagina、快膜します!!」 兄は私の拒絶を笑って聞き流し、欲望のまま私の両胸に指を這わせる 『ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の粘膜の温もりを味わってやろう』 嫌がる私を鎖で押さえつけ、兄の熱いレイン棒が私の秘裂に押し込まr 叢雨(ムラサメ)。何と心地の良い響きだろうか。 あの人の顔を思い浮かべる度に、面の下が熱く火照るのが分かる。 数日前の、財閥同士の交流会。羞恥心からいつものように面を付け、 人々の輪から離れて一人所在なく佇む我に、あの人は声を掛けてくれた。 普通の神経の持ち主であればこんな異様な風体の人間に、話しかけることなどはしないだろう。 そう言うとあの人は「少しの事ではもう驚かんからな」と小さく笑った。 その表情に憂いの影が走ったように見えたのは、我の気のせいではあるまい。 財閥の後継者であれば、日々の重責に心を擦り減らすのも当然だ。我にはあの人の心中が良く分かる。 「今後とも昵懇のお付き合いを」握手をして去ったあの人の背は、眩しかった。 昵懇。付き合い。――その言葉に我の鼓動が速くなる。 我知ってるよ、再びあの人に相見える時、あの人は「叢、お前の膣内をじっくり突きたい」と言うってデュフフ 義妹に子を宿すのが趣味だと公言して憚らず、一般的に男性器の隠喩と言われる鎖鎌を振り回し、 下着のような色の忍装束を好んで着る異常性愛者、それが私の義兄・孕雨(ハラサメ)だ そんなおぞましい事実を思う度に全身が嫌悪で粟立ち、内腿に梅雨前線が訪れ豪雨が床を叩く もし次期総帥たる兄が性に狂った異常者だと世間に知れ渡ったら‥と近頃私は危ぶむ 鳳凰財閥も企業体である以上、世論の前に瓦解することは想像に難くない 財閥のため、そして何より妊者、善妊として性獣を野放しには出来ない 今宵こそ兄を斬り捨てる‥私は愛刀にそう誓った―― 深夜、屋敷中に睡眠煙幕を焚いて万難を排し、大気と同等の透過率の装束で身を固め、兄の寝所を奇襲する だが刃が届く直前、「ヒエンッ!」一喝と共に兄はカッと目を開き、鎖鎌で私を縛りベッドへ押し倒すイヤッハ 「やめて下さいお兄様!私の中で膣内子種手裏剣大会を開催して下さい!!」 必死の抵抗も鎖で封じられ、兄は下卑た笑いを漏らし私の胸を舌で嬲る 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺も、俺の飛燕も決して眠らぬのだ斑鳩、そして萎えることもない」 拒絶する私に兄が覆い被さり、肉の凶器が私の中を貫いt 義兄は経営の座に収まったが、忍術の修行を断ったわけではなかった むしろ飛燕を諦めたことで迷いが消え、私の純潔へ狙いが絞られたためか、 技の冴えは昔の兄のそれではなく、今や鎖鎌の現人神とも言うべき域に達している 放つ分銅は地を砕き、鎌を薙げば雲が割れ、伸びた鎖は四海を跨ぎ、自在に義妹を辱める 古来より荒ぶる神は贄を欲してきた‥性魔神・村雨の目には、私は供物として映っているに違いない だが私は無力な子羊ではなく正義を行う忍、肉欲のまま力を振るう兄の卑劣さに、怒りが燃え卵管が火を噴く 人は贄なれど蛮神を討つのもまた人、私は必ず兄を斬ると心に決めた 勝負は一瞬で決した――真夜中、裸身で天井から斬りかかるも大蛇の如くうねり猛る鎖鎌に迎え撃たれ、 「んあー!」敗北の悲鳴とともに私はベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!合体遺伝子忍法からの受精卵舞、受けて立ちます!!」 渾身の抵抗を跳ね除け、兄は淫猥な笑いを浮かべながら私の両胸を弄ぶ 「ヒーッヒッヒッヒエン!天地海に我は有り、そして俺の飛燕の有るべき場所は斑鳩、お前の肉の中だ」 拒む私の両脚を力ずくで開き、兄の脈打つ肉軸が私の粘膜を刺し貫いt バットがヒエンと鳴り、青空にそびえる入道雲へ白球が吸い込まれて消える 「ファール!」 鳳凰財閥球場で私の肢体を賭け、兄妹における性器の一戦が燃えていた 刺すような日差しに汗が滴る、ここはストライク狙いかそれとも誘い玉か… 巡る思考の向こうでバッターボックスに立つ子宮打撃王・村雨がニヤリと淫猥な笑みを浮かべる 間違いない、兄は私の一手を読んでいる、戦略も、球種も、危険日すらもーー! 伝家の宝刀、魔球「懐妊ボール1号」を放つも兄は悠々とピッチャー返しを仕掛け、 鎌の如き真空刃を纏った球に背番号188のユニフォームが微塵に散るイヤッハ 勝負に負けた私に残された選択肢はなく、鎖鎌に四肢を絡め取られ無様にマウンドに押し倒される 「やめてくださいお兄様!お兄様の肉バットで夏の精子園の卵打戦を制してください!!」 抵抗するも兄はボールで遊ぶかのように私の両胸を揉みしだく 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩、お前の腹のマウンドにマン塁打を食らわせてやろう」 拒む私の足を割り開き、兄のそそり勃ったメジャーリーグ級のバットが挿入さr 気掛かりな案件を片付け、昼食でもとるかと街を歩いていると焔に出くわした バイトの帰りらしく、いかにも腹を空かせた元気のない顔をしている…仕方があるまい チェーン店のステーキ屋に連れて行くと、焔の顔がぱあっと輝いた 持ち合わせは少ないからほどほどにな、と断るも無情にも席には二枚三枚と空き皿が重ねられていく にこにこと笑いながら肉を頬張る焔は、まるで手のかかる妹のようだな、とそんなことをふと思ってしまう 「ほら、もっと落ち着いて食べろ」口元についたソースを紙ナプキンで拭ってやる 「随分と楽しそうだな」背中からの声に振り向くと般若面の女ーー叢が立っていた 「我も相席するぞ」言うなり不機嫌そうにどかりと俺の隣に座る… 今日の昼食は胃にもたれそうだなと俺は心の中でため息をついたのだった 「さあ、もっとカメラをよく見るんだ叢」 我の後ろから村雨の淫らな響きを含んだ声が囁かれる。 拒もうとしても身体を締め上げる鎖と、下腹部を這う村雨の指がそうはさせてくれない。 「駄目、です」意図せず拒む言葉が丸くなる。しかしそれも聞こえないかのように、 村雨の指が我の内にぬるりと入り、くちくちと水音を響かせる。 面を外した顔を晒すだけでも羞恥の極みだというのに、快楽に蕩けた姿を、顔を撮られる――それも、愛する人の手によって。 はぁ、と熱い吐息が溢れ、肌に浮かんだ玉のような汗が両胸からぽたぽた滴る。 なんということだろう。我は村雨に責められることにいやらしい悦びを感じている。 逢瀬を重ねるごとに我はこの人に狂わされていく。そしてその背徳に、例えようのない悦楽を感じている。 どんなことを命じられても従う牙の抜けた狼、いや雌犬と化した我の姿が一瞬脳裏に浮かび、ますます我は愛蜜を滴らせる。 「いい子だ、叢…。やはりお前は俺の伴侶に相応しい」 契りにも似た言葉の後、村雨のそれが我を一息に貫く。 我知ってるよ、今年のC88は我がこういう本を出しちゃうってデュフフ 大財閥の御曹司ともなれば身代金目的の営利誘拐の標的にされるのは珍しいことではない だが、このたび村雨を襲った男たちは金や村雨の地位といったものに執着していないようだった ワンボックスカーに引きずり込まれた村雨は数人の男に手足を押さえつけられた 忍術を齧った村雨の力でもびくともしないところから、彼らが忍者であることが伺えた 「抵抗しても無駄だぜお兄さん」クックッと喉を鳴らしながら、一人が村雨の服をずり下ろす 当惑する村雨の視界へ、男たちの怒張した肉杭が飛び込んでくるデュフフ 村雨は斑鳩の自室に呼び出された。今はもう夜更け、正直ベッドで横になりたい。 だが可愛い義妹の望みとあらば、兄として応えねばなるまい。 財閥傘下の企業巡りで疲れた体を引きずり、義妹の部屋に入ると斑鳩の姿があった。 椅子に腰掛け、紅茶をゆったりとすすっている。下着姿で。 本能的に村雨の脳裏に「死」の一文字が踊った。俺の生涯はここで幕を閉じるのか。 絶望の色を顔に浮かべた村雨に、斑鳩は椅子へ座るよう薦め、ティーカップを差し出した。 斑鳩が言うには海藻、ひじきを煮出した珍しいお茶らしいが、 カップに浮かんでいるのはどう見ても海藻ではなく陰毛で、 香りはナフタリンを思わせる強烈な薬品臭だった。飲めば命はあるまい。 村雨は営業話術を駆使しお茶を固辞して、斑鳩に自分を呼び出した理由を聞いた。 斑鳩曰く、この世には妖魔と呼ばれる人間に仇なすものが存在しており、忍者はその妖魔と戦うさだめにある。 妖魔は強大で、戦えば命の保証はない。ゆえに自分が死ぬ前に、この世に生きた証を残したい。 平たく言えば兄との子供、斑雨(イカサメ)が欲しい‥ということだった。 村雨は頭を抱えた。妖魔云々はさておき、間違いなくこの義妹は狂っている。 「お兄様が信じられないのも無理はありません」 斑鳩がティーカップを手にとる。 「しかし妖魔に心を壊された者を目の当たりにすれば納得していただけるかと」 斑鳩がペンで雲雀と書いたカップを床に落とした。乾いた音を立ててカップは砕けた。 「ひばりーっ!!!!」 カップの破片に縋り付き、眼帯の少女が泣き叫ぶ。少女はピンク色のジャージとブルマを身につけていた。 「ねえ斑鳩この人どこから…」 「ご覧いただけましたかお兄様。妖魔は強大!このように人の心を容易く壊すのです!1!188」 村雨の問いには一切答えず、斑鳩はいそいそと下着を脱いでいく。その瞳は獣のようにギラついている。 まずい。村雨は窮した。このままでは想像を絶する地獄が待っている。 咄嗟にペンを掴み、自分の頬に雲雀と書いて叫んだ。「助けてーーー!!!」 「ひばりーっ!!!!」 憤怒の形相をした眼帯の少女が斑鳩に飛びかかった。 「邪魔をすると許しませんよ!!」「ひばりーっ!!!!」 斑鳩と柳生の両手ががっしりと組み合い、メリメリと骨が鳴った。 そして村雨は気付いていなかった。この戦い、どちらが勝っても己の身が無事では済まないことに。 次回:村雨血風録 第二話『御曹司は二度死ぬ』に続く 肉親は禁忌という概念の存在しない性の暴君(略称:ニクボウ)こと義兄・村雨を斬る―― そう誓った時から、あの淫鬼を葬るため、自室での鍛錬を怠った日は無い 兄を模した鍛錬用の人形は、幾多の打込みで口・股間・両乳首の部位が擦り切れ、 峻烈な体練を物語るかの如く、人形の表面にはあまさず唾液と蜜の跡が刻まれている そして荒行の末、私の心身は研ぎ澄まされ、非情な一振りの刀となった 最早迷いも邪念も失せた‥飛燕に彫り削られ、巨大な松茸の彫像へ姿を変えた人形を前に、私は一人微笑んだ 決行の夜、家人を当て身で眠らせ、衣服という鞘を捨て、抜身の刀たる装いで兄の寝室を襲う だが奇襲実らず、兄はさらしを鎖のように放って私の手足を縛り上げ、乱暴にベッドへ押し倒す 更に兄は卑怯にも、艶めく腹筋を見せて私の性器を熱く蕩けさせ、戦意を奪いにきたのであるイヤッハ 「放して下さいお兄様!私のお腹の中に、お命頂戴仕ります!!」 渾身の力で拒む私を嘲笑し、兄は私の胸に唇を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前はなまくら包丁に過ぎん、それを俺の飛燕で教えてやろう」 私の足が強引に開かれ、怒張したお兄様のお兄様が私の操を散らs 堕落と不実の街ヒエンシティ、ここでは悪党が跋扈し、荒事は日常茶飯事、 そして私はこの悪徳の街で正義を成すため、善忍探偵・斑鳩を名乗り探偵事務所を構えている 今日も依頼がひとつ舞い込んできた――依頼人は黒髪義妹の少女で名を斑鳩といい、 肉欲に取り憑かれ狂った義兄・村雨を捕縛して欲しい、と涙ながらに語った 義兄は夜毎に少女の自室へ忍び、不思議な術で密室を作り少女を閉じ込め、慰み物にするらしい 巨悪許すまじ‥私は必ずや密室トリックを暴いて兄を捕らえ、丈夫な子を産んでみせると愛刀に誓った だが兄の自室の捜査は難航し、いかに密室を作るのかこの名探偵の観察眼でも見当がつかず、 更には証拠として押収しようと下着を頬張った一瞬の隙を突かれ、潜んでいた兄に両手を縛られ、 露わにされた胸を弄ばれ、私はベッドへ強引に押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!探偵斑鳩、子宮ノックスの十回で陥落します!!」 決死の覚悟で抵抗する私を縄で締め上げながら、兄は下卑た笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!探偵よ、俺の飛燕で快楽に蕩けた二十面相を晒すがいい」 兄の赤黒く逞しい逸物が、悔し蜜を流す私の肉穴に押し当てられt 陰茎の化身こと淫兄・村雨が鳳凰財閥の財政面に関わり始めてから程なく、 財界のパーティーや会談の席で、兄の名がたびたび話題に上るようになった 我が強く一癖も二癖もある財界の面々が、口を揃えて兄の手腕を認めている事は、 兄の商才が非凡たる証左なのだろう‥だが私は既に気付いている、 財と才で商売敵を屈させ傘下に置く事は、欲棒と白液で義妹の下半身を屈させ子を増やす演習に過ぎない 兄の真意は財界での成功者になることではなく、義妹との性交者になることなのだイヤッハ 穢れた野望を打ち砕くため、私はあの性鬼を白刃で断罪すると飛燕に誓った 新月の夜、衣擦れの音で気取られないよう服を脱ぎ、闇に紛れ天井から躍りかかる―― だが兄は額に滴った涎に気付いて飛び起き、鎌で飛燕を弾くと私の手足を鎖で縛りベッドへ押し倒した 「放して下さいお兄様!マタニティとウエディング、どちらのドレスも着こなしてみせます!!」 渾身の力で抵抗する私の胸へ兄は指を這わせ、愉快そうに笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩よ、俺の飛燕の突きの鋭さをその穴で味わうがいい」 兄は獣じみた膂力で私を押さえつけ、そそり勃った怒張を挿入しt 忍の者にとって鎖と鎌は淫具の一種であり、人前に晒すことは決して許されない しかし義兄・村雨は『義妹の小水で飯を炊きたいヒエン』と言い放つ性的倒錯者であり、 そのような人間に鎖鎌を視線から隠匿するという良識は無い、私には分かる 今夜も兄は自室に籠り、天井裏に潜む下着姿の私へ淫具の手入れを見せつけ始めた 鎖の鈍い輝きは粘膜の照りを想起させ、鎌の柄は硬く逞しい男性器そのもので、 忙しく動く手指はいつか義妹の肌を這う‥そう思うだけで怖気で身が震え、股布が水気で重みを増す 眼下の兄に隙はない、だが善忍として眼前の悪人は許せない――私は相討覚悟で飛燕を抜くと決意した 天井板を蹴り抜き、顔を上げた兄へ白刃を走らせる、その一撃を兄は首を傾げてするりと躱し、 分銅で飛燕を弾き飛ばすと鎖で私の四肢を縛め、強引にベッドへ押し倒したイヤッハ 「嫌ああぁーっ!産道を乱暴に兄棒(ブラボー)で白く染め抜いて下さい!!」 嫌悪に顔を歪める私の胸を舐めながら兄は卑猥な笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!秋の夜長はお前の艶声を楽しむとしよう、俺の飛燕でな」 抵抗する私の両足が割り開かれ、劣情に反り立つ兄の剛直が入っt 俺の名は村雨、職業は俳優、回ってくる仕事は竿役ばかり、 おまけにどういうわけか、相手はいつも義妹とくる これは演技、本番はない、だというのに義妹は下着を毟り取りにかかってくる 幸いにも貞操は守ってはいるものの、こうも毎回では堪らない もううんざりだ、俺はこんな事のために役者になったんじゃない、 照明の落ちた収録現場に一人佇むと、思わず弱音と愚痴が出る 翌朝の「村雨血風録」の収録で、ポンと眼帯の監督に肩を叩かれた 「ヒバ」疲れが顔に出ているらしい、この監督の前では隠し事は出来ないようだ 「すいません」頭を下げると監督は「ヒバ」と一言残してスタッフルームへ去って行った そろそろ撮影スタートだ、着替えなければ、急いで控室へ走る 扉を開けると全裸の義妹、驚く間もなく首筋に飛燕の峰がめり込み、俺はそのまま意識を失った 俺の名は村雨、職業は俳優、しかし当たり役には恵まれず、銀幕の大スターを夢に見て、 脇役端役竿役で口に糊していたが、このたびドラマの主役の座を射止めることとなった 枠こそ深夜のミニドラマだが、これで夢への一歩を踏み出せたと思うと感慨深い 送られてきた台本を、胸踊らせながら開き、キャスト欄に目を走らせると、 そこに踊るは"斑鳩"の二文字、途端に憂鬱という名の暗雲が心を包んだ どういうわけか、舞い込む仕事には恋愛描写があると必ず相手役に義妹が配され、 キスシーンで性交しようとする、下着を毟り取る等の強烈なアドリブに見舞われるのだ だがそれも義妹の演技熱心さの表れ、同じ役者ゆえ咎めるのも角が立つ 翌朝、現場で沈む俺の肩が、眼帯の監督にぽんと叩かれた「ヒバ」 主役に苦労はつきもの、監督はそう言いたげな顔だった――まったく、この監督には全てお見通しらしい 「ヒバ」雲雀と書かれた下着のような布を食べながら、監督はスタッフルームへ去って行った そうだ、夢のため逆境に勝つ‥決意も新たに俺は控室へ向かった 扉を開けると全裸の斑鳩の姿、声を漏らすより速く鳩尾を飛燕の柄で打たれ、俺はそのまま意識を失った 『雄弁は銀、チン負けは妊』という言葉通り、義兄・村雨の淫らな視線に黙して屈するほど私は寛容ではない だが兄と私の忍の才覚は天地ほどの開きがあるのが現実で、 仮に正面切って挑めば、一瞬で鎖鎌に四肢を封じられて子種を仕込まれ、 銀輪を薬指に嵌められ、生涯の隷属を誓わされるのは容易に想像がつく あの淫獣の隙を一日千秋の思いで待ちつつ、兄を斬る決意が鈍らぬよう臥薪嘗胆の意を込め、 兄の下着を縫い合わせて作った寝具に包まり蜜を噴く日々が続いた――そして機は訪れた ある夜、兄は財界の食事会で酔って帰宅し、自室へ入るなり大きな寝息を立て始めたのだ すかさず窓を蹴破り兄の自室を強襲する、だが兄は即座に目を覚まし、酔漢と思えない動きで飛燕を受け、 裸の私を鎖鎌で縛るとそのまま強引にベッドへ押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!淫姦でお腹の婚姻届に白い捺印してください!!」 拒絶の声を上げる私の胸を鷲掴みにし、兄は下衆な笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の口は喋るよりも、俺の飛燕で喘ぎ声を出すのがお似合いだな」 兄の身体が私に覆い被さり、劣情を漲らせた肉槍が私の中に入ってk 義兄・村雨は義妹の子宮征服を企む大悪党である、私にはお見通しだ 『妹と仲良くする秘訣』というどう読んでも近親婚と婚前交渉を示唆するセミナーに足繁く通い、 セミナーの翌日は決まって私に卑猥な言葉を囁いてくるのが何よりの証拠で、 つい先日に至っては、いつものように一糸纏わぬ姿で兄の部屋に潜入したところ、 私の顔写真が切り貼りされた兄妹ものの書籍や雑誌が床にばら撒かれ、 魚拓のように墨で押された女性器の跡が壁一面を覆う、異様な光景を目撃してしまった 歪んだ異常性欲者はいずれ必ず世に害を成す――兄を斬る、私は足元に滴る墨汁を眺めながら心に誓った その夜、入浴中の兄の背へ飛燕で音速の不意打ちをかける‥が、神速で放たれた兄の鎖鎌に刃を弾かれ、 裸の私は鉄鎖に手足を絡め取られ、無理やり浴場の床へ押し倒されてしまったイヤッハ 「放しなさいこの悪人!不肖斑鳩、必ずや良妻賢母になってみせます!!」 嫌悪に身をよじる私の胸を鷲掴みにしながら、兄が哄笑を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩よ、俺の飛燕でお前の肉穴を模様替えしてやろう」 力ずくで両足を割り開かれ、先走りの雫を浮かべた兄の飛燕鳳閃・零式が私の中に押し込まr 私は道徳と自制を重んじる善忍、故に義兄と男女の仲になる事など決して有り得ず、 そもそも村雨という人間は、義妹の秘裂を狙う人面獣心の卑劣漢であり、 妹へ欲望に満ちた視線を注ぎ、胸元をはだけた淫らな忍装束を纏い、 妹の服を切り裂く為に鎌を研ぎ、妹を鉄鎖で縛める為に分銅を磨き、 夜毎に羞恥の欠片もなく服をヒエンと脱ぎ捨て、天よ見よとばかりに裸体を晒し、湯に浸かり全身を泡で包む、 こうした数々の性的示威で妹の子宮を疼かせるのが常とあらば、兄へ毛筋ほどの好意も抱けよう筈がなく、 むしろ姦物許すまじと一刀断罪を心に誓うのは無理からぬ事であり、 私が床下から下履き一枚の命駆で不意打ちを仕掛けるのも、当然の成り行きなのである だが兄の鎖鎌術の前には私など赤子同然、一瞬で鎖で絡め取られ、ベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!肉棒系男子の膣壁ドンでアンアン言わせてください!!」 全力で抵抗する私の胸に舌を這わせ、兄は下品な笑い声をあげる 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩よ、俺の飛燕を磨く肉砥石になるがいい」 嫌がる私を押さえつけ、兄の赤黒い怒張が乱暴に差し込まr 兄犯罪(ケイハンザイ)に問われ、私・斑鳩は無実の身で絶海の孤島に聳えるヒエン刑務所に収監された 塀の中の生活は、およそ人権などという言葉からは縁遠いものだったが、決して孤独ではなかった なぜなら同房に黒髪で忍者の斑鳩という少女がいたからで、私たちはとても馬が合った ある日、彼女はここを脱獄し、刑務所長の義兄・村雨の不正を白日の下に晒すつもりだと私に打ち明けた そして"ジワコダネホ"なる土地――そこは義兄の手により蜜溢れ乳流れる体にされてしまう楽園――で暮らすのだという 檻の中に居ようとも私の心根は善忍、正義の為に手を貸しますと彼女に誓った だが脱獄決行の当日、早朝の点呼の際、義兄の装束から乳輪が覗き、不覚にも嬉尿を噴いてしまい、計画が露見する たちまち私は縄で両腕を縛られ、取り調べのために所長室のベッドへ押し倒されたイヤッハ 「放しなさいこのけだもの!お兄様の懲罰棒で身も心も終身刑にして下さい!!」 嫌悪に身を捩る私の胸を鷲掴みにしながら、兄は下品な笑みで顔を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩よ、俺の飛燕で独房へ…いや、女房にしてやろう」 抵抗するも私の下着は毟り取られ、硬くなった兄の肉柱が私の中に入っt 義兄・村雨の部屋の窓からは、赤や黄に色づいた庭の木々がよく見える はらはらと葉が散り落ちていく様子は何とも儚げで、私の胸を感傷に似た想いが通り過ぎる、 いつか私もあの葉のように純潔を散らされ、子を成すのだろうか――と 思えば今は天高く馬肥ゆる時節、天を衝くが如く高々とそそり立つ義兄の松茸で、 肥えたかのごとく腹を膨らまされても何らおかしくはないのだイヤッハ そう考えればやはり兄は肉欲にfallした淫獣、善忍たる私が始末をつけねばならない その夜、家政婦の差し入れを装い、全身に料理を盛り付け兄の自室へ自らを搬入する だが腐っても元忍者、兄の眼はこの巧妙な偽装をいとも容易く看破し、 私は奇襲をかける間もなく鎖鎌で全身を縛られ、強引にベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お兄様の秋茄子を私のお嫁さん穴に食べさせて下さい!!」 全力で抵抗する私の胸に指を這わせ、兄は愉快そうに笑みをこぼす 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕の与える快楽の前に、稲穂のように頭を垂れるがいい」 嫌がる私の両足を割り開き、逞しく脈打つ兄のものが挿入さr 「孕‥斑鳩、少し付き合えヒエン」近親姦界の覇帝こと義兄・村雨の唐突な申し出に私は眉を顰めた なんでも机仕事で鈍った身体を動かすために、庭で軽く手合わせして欲しいらしい 溢れる生唾を飲み込み不承不承頷くと、兄は「妊‥そうか」と少年のような表情で微笑んだ 久々に受ける兄の鎖鎌は、私にとっては児戯そのものだったが、拙い技を受けているうち、 幼い頃、兄妹で無邪気にじゃれ合っていた事をふと思い出してしまった 昔の兄は優しさに溢れ、一緒にお風呂に入った時などは惜しげも無く局部を晒してくれた おかげで私は寝る前に幾度も蜜を吹き、何枚も下着を駄目にする羽目になった―― 感慨に耽る私の油断を突き、突如速さを増した鎖鎌が私の衣服を切り裂き、手足に絡みついた 手合わせなど嘘八百、これが兄の真の狙いだったのだ‥!! 悔やんでも時既に遅く、私は庭の土の上に押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!財閥の息子の息子で、息子も娘も産ませて下さい!!」 必死に抵抗する私の胸を弄びながら、兄は淫らな笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で大家族を作ってやろう」 泣いて拒む私を押さえつけ、兄の剛棒が無理やり押し込まれt ある朝、目を覚ますと隣にヒエンヒエンと寝息を立てる義兄・魔羅嵌(マラハメ)の姿があった 淫夢でも見ているのだろう、口元はだらしなく緩み涎を垂らしている 寝入っていたとはいえ、忍の私に感付かれず、何時の間に隣へ潜り込んだのだろうか 戦慄に身を震わせながら涎を吸い上げ、枕元に下着を押し込むと私は兄の部屋を後にした ‥兄の潜入術は日々磨かれ、今や私ですらあの淫魔の気配を悟るのは難しい いずれは音もなく自室へ侵入され、夜這いをかけられ孕まされ、 衆目の前でケーキに飛燕の刃を入れる羽目になるだろうイヤッハ あの淫獣から自らの貞操を守る為、私は兄を斬るとケーキナイフに誓った―― だが何という事だろう、兄は自室に置かれた等身大抱き枕に潜む義妹の存在を即座に見抜き、 鎖鎌を放って私を縛り上げると、そのままベッドへ押し倒したのだった 「放して下さいお兄様!産みの苦しみを味わわせてください!!」 必死に抵抗する私を嘲笑いながら、兄は私の胸に唇を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!我が名"村雨"の如く激しく滴るがいい、俺の飛燕でな」 私の両脚が無理やり開かれ、熱を帯びた兄棒(ケイボウ)が私の中に押し入っt 貧乏ながら職業は俳優、名は村雨、そんな俺の元へ一通の依頼が舞い込んできた いい夫婦の日に特別番組を放送する。ついては竿役で出演されたし。 役の割にギャラは良い、しかし相手役はいつものごとく、俳優の義妹・斑鳩に違いあるまい 丁重に断りたいところだが、折悪しくも懐には寒風が吹き、明日の飯にも事欠く有様で、 そもそも考えてみれば、俺の如き貧乏役者が仕事の選り好みなど出来るはずもない これも銀幕の主演になる為と己に言い聞かせ、是非とも受けますと返事を送った いざ臨んだ現場では、釣り竿を渡され、背景の埠頭で糸を垂らす役になった――確かに竿役だがこれではモブだ にしては金払いが良い‥はてなと困惑する俺の肩を、眼帯の監督がポンと叩いた「ヒバ」 気にするなと言いたげな眼差しに俺は悟った、経済的に窮した俺を助けようと、敢えて監督は役を回してくれたのだろう 「ヒバ」ピンク髪の少女が寝顔を晒す写真をもしゃもしゃと頬張りながら、監督はロケバスへ消えた と、そこで竿がぐんとしなった、引いた糸の先から現れたのは飛燕を携えた全裸の斑鳩、 声を上げる間もなく峰で側頭部を打たれ、俺は意識を失い海中へ引きずり込まれた "いい夫婦の日"の今日にかこつけて、義妹撃墜王の肩書を持つ義兄・村雨は、 俺と夫婦になれと言わんばかりに、朝から私に淫靡な眼差しを向けてくる 「どうかしたのかヒエン?」ととぼけても無駄だ、私は忍者、裸体に刺さる視線は全てお見通しだ 私が毅然と睨み返し床に蜜溜まりを作ると、兄は己の企みが露見したと悟ったのか、 私に上着を投げつけ、視界を塞ぎにかかった‥不意打ちとは何たる卑劣! このままでは婚前交渉を経て挙式、半蔵学院の皆に子供を抱いた年賀状を送る事になる―― この愛刀にかけて、決して下賤に私の体を好きにはさせないヤッハ!! 素早く飛燕を抜き放ち上着を両断、だがその一瞬の隙を兄が見逃す筈もなく、 死角からの鎖鎌に四肢を縛られ、私はそのまま押し倒されてしまった 鎖に特殊な薬でも塗ってあるのか、意思に反し体の力が抜け、卵巣が燃え上がる 「嫌ですお兄様!私に毎朝、お兄様の作る孕みそ汁を飲ませて下さい!!」 拒絶の声を上げる私の両胸をねぶりながら、兄は卑猥な笑みを浮かべる 「ヒェッヒェッヒエン、今この時を俺達の初夜にしてやろう、俺の飛燕でな」 獣じみた力で私の両足が開かれ、熱い肉の刀が私の粘膜を貫いt 明日は11月23日、良い新産(ニイサン)の日である だが義兄・村雨が良き兄であったことは唯の一度もなく、兄として振る舞うどころか、 貞淑な妹への劣情を隠そうともせず淫猥な視線を送ってくる始末だ 近頃は視線に留まらず、鎖のついた淫具を鎖鎌と称して振り回す、自室の床一面に婚姻届を敷き詰める、 隙だらけでベッドへ横たわり就寝する等々、奇行を挙げれば枚挙に暇がない その度に私が胸を痛め、内腿に熱い涙が伝うとは誰が知ろう あのような性の狂者がいずれ財閥の頂点に立つなど言語道断、財閥解体の危機だ 鳳凰財閥の影を司る者としてそれは看過できない――私は兄を斬ると愛刀に誓った 兄以外の家人に一服盛った効果を見届けると、服を捨て身軽になり、静まり返った屋敷を疾駆する 辿り着いた兄の部屋の扉を開く、と同時に私の体へ鎖が幾重にも絡み、ベッドに押し倒されるイヤッハ 「やめて下さいお兄様!私の妊耐力の前には男根など無力です!!」 拒絶の言葉など意に介さず、兄は私の胸を揉みながら嗜虐の笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の我慢など俺の飛燕の前には無きも同然だ」 溢れ流れる蜜をかき分けるようにして兄の逸物が私の中へ入っt 絶対いやらしい村雨ランキング永年一位の座に輝く義兄・村雨は、 風体、所作、忍術の端々に上流階級の出とは思えない卑猥さが滲み出ている 仮にも財閥を継ぐ立場の者が、世間の目を前にそれでは体裁が悪い 愛刀を握り、一糸纏わぬ正装になり、寝床で微睡む兄の部屋へ物申しに行ったところ、 兄は聞く耳持たぬとばかりに飛び起き、枕元の鎖鎌を掴み、高々と頭上へ掲げた‥すると、 ヒエエエエエエエエ――ン!!鉄鎖が突如として軋み、甲高い金属の咆哮を響かせ始めた しまったと思うも時既に遅し、この奇妙な技こそ鎖鎌術の秘奥『着床大成功』、 軋む鎖から発する怪音波が、清楚な黒髪忍者義妹の脳にあるとされる受胎野を刺激し発情させ、 一瞬で戦意を打ち砕くというまさに神業、大淫神たる兄にしか使えない代物だ 技をまともに喰らい、蜜を噴いて蹲った私は鎖で縛られ、ベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!母子共に順調な日々を送ってみせます!!」 嫌がる私の胸を鷲掴みにし、兄は蹂躙の悦に笑みを浮かべる 「ヒェッヒェッヒエン!斑鳩よ、俺の飛燕でお前の中に初雪を降らせてやる」 抵抗する私に兄の体が覆い被さり、肉の凶刃が私を刺し貫いt 今は昔、群雄割拠の飛燕時代、鳳と凰の二陣に別れ、日夜争う勢力があった 一方に与するは正義の善忍、私・斑鳩で、もう一方の陣営には、 義妹の純潔蹂躙を企む悪メ忍、"破瓜影"こと義兄・村雨の姿があった 我々忍の暗躍により戦は長引き、疲弊した両陣は長らくの諍いをやめ、和睦を結ぶことと相成り、 私は敵の忍の頭領たる兄の屋敷に招かれた「よくぞ参った、さあ遠慮せず召し上がエン」 勧められるまま膳の馳走を口にすると、たちまち手足が痺れ、下着の湿り気が増した よく見れば椀の中の煮麺は麺に非ず、細切れにして煮込んだ兄のサラシ、 和睦を結ぶと嘯き、兄特有の分泌物ムラサミン酸コドモウムを一服盛るとは何と悪逆非道な――! 怒りに歯噛みするも、蜜噴き四肢萎えた体では満足な抵抗も出来ず、 胸を曝け出され、両手を縄で縛られた私は為す術もなく布団に押し倒されたイヤッハ 「放せこの下衆!閨房術の教本は熟読予習済みです!!」 拒絶の言葉を叫ぶ私の胸をしゃぶりながら、兄は下品な笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!囚われのくノ一がどんな目に遭うか、俺の飛燕で教えてやろう」 私の両足の間へ、欲望に燃え勃つ兄の肉巻物が差し込まr 「破瓜影参上!!」 兄と妹 マラとホト 飛んだ愛蜜 汁の音 ヒエンと光る やらしい目 受精後認知だ 孕雨だ 手淫剣しゅしゅ しゅっしゅしゅ 兄斑キテル >いい肉棒の日という事を思い知らせてやろう 湯船の中で膝をつき、鼻から鮮血を滴らせた私を睥睨しながら、 義兄・村雨がそう告げてきた、破廉恥なことに全裸のままで… ――己の子種を義妹に仕込むイヤッハ極まる計画『己妹子(オノノイモコ)』を知った私は、 兄を斬る、その一念で密かに夜の脱衣場へと足を運んだのだった 半蔵学院の忍にすら見切る事は不可能な、人外の域にまで磨かれた兄の鎖鎌術、 それを破るため無防備な浴室での不意打ちを選んだのだが、私は失念していた、 得物が無くとも兄は人外の術を使い、そして浴室は忍から目を奪うという事を 服を脱ぎ、浴室の扉を蹴破り突入、だが立ち込める湯気で標的の姿を見失い、 背後に気配を感じて振り向いたところ、足の間で左右に揺れる催眠棒を直視させられ、 卑劣な催眠術で大量の血を失った私は湯の中に崩れ、そのまま押し倒された 「やめて下さいお兄様!睦・棒・精の三宝をお腹で篤く敬わせて下さい!!」 力なくもがく私の双丘を揉みしだき、兄はぺろりと舌なめずりする 「ヒッヒッヒエン、骨の髄まで快楽を届けてやろう、俺の飛燕でな」 嫌がる私の中へ兄の逸物が無理やり押し込まr 義妹忍者業界内で子宝の神として話題騒然の義兄・村雨であるが、 そんな兄の「市場調査だ」という見え透いた嘘にまんまとかかり、 私は兄と二人きりで日本一有名なテーマパークへと足を運ぶこととなった だがそこは目につくもの全てが性を想起させる淫夢と魔棒の世界、 ペニース・アーケード、カリブトの海賊、アロハ・エロ・身籠・妹、空飛ぶ○ンボ… 巨大な秘宝館とも言うべき圧倒的な淫靡さに、思わず下履きから水分が迸る 兄はこの場所に私を誘い出すことで私を手籠めにする気なのだろう 「今日は部屋を取ってある」とホテルに案内され、その予想は確信へと変わった 身を汚されるより前にあの性獣を斬る――私は愛刀にそう誓った 真夜中に兄の部屋へ忍び、鞘と衣服を抜き放ち、神速で寝床を強襲する だが兄は不意打ちを容易く捌くと、私を鎖鎌で縛りベッドへ押し倒したイヤッハ 「嫌ああー!子宮が白く染まるまでお兄様のエレクトでパレードして下さい!!」 必死の抵抗を嘲笑いながら、兄は無遠慮に私の胸を揉みしだく 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で鼠のように子を沢山産むがいい」 私の体に兄が覆い被さり、赤黒い凶棒が入ってk 職業は俳優、名は村雨、今度の仕事は映画の端役、 同業の義妹・斑鳩との絡みは一切無く、それにしては矢鱈にギャラが高い、 どういう事だと蓋を開けてみれば、何と俺は端役どころかスタント役で、 斑鳩と共に山道でカーチェイスする御陀仏覚悟の大仕事を回された 詳しく聞くところによれば、この不可思議な配役は制作上層部から直々の指示だという 流石に眼帯の監督にも躊躇が見え、雲雀と刺繍された下着のような布でヒバヒバと汗を拭うばかりだ しかし事情が事情、ここで俺が首を縦に振らねば映画の完成が望めないのは明白、 俺一人の為に皆に迷惑はかけられない、ええいままよと腹を決め、俺はこくりと頷いた そして迎えた撮影当日、2.0Lの水平対向エンジンを唸らせ、200馬力でアスファルトを猛然と蹴り、 コーナーの横Gに耐えつつ先行した斑鳩の車の背後にビタリと張り付き、撮影終了地点を駆け抜けた――― 道を流しながら無事に終わった安堵に溜息を漏らし、ふと無人のはずの助手席に顔を向けると、 そこに座るは全裸の斑鳩、声を上げるより先に飛燕の柄尻でこめかみを打たれ、俺はそのまま意識を失った チン狂ベル♪チン狂ベル♪鈴口が唸る♪そんな猥歌を唱えつつ夜這いをかけ、 義妹のお腹へ種を188発打ち込む子作人、それが義兄・村雨である そんな兄を斬るためイブの今宵、私は靴下一枚の寝間着に身を包み、寝たふりを続けていた 兄は必ず来る――私は確信していた、というのも先日、おやつ用の下着を探していた際に、 偶然にも兄の部屋へ入ってしまったのだが、そこでクローゼット奥に隠された、 リボンで綺麗にラッピングされたパーティー用ドレスを見つけたのだ 兄は贈ったドレスを私に着せ、衆目の前で「妻ですヒエン」と紹介するつもりに違いない その凶悪無比な企みを思い、怒りに全身の突起が硬くなったところで部屋のドアが開く気配がした 入ってきた人影はやはり兄、お覚悟を、と蜜を噴きながら飛燕を一閃する だが兄は背に担いだ袋から鎖鎌を放って私を縛り上げ、強引にベッドへ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!慌てん棒でクリスマス前を性夜にして下さい!!」 泣いて拒む私を笑いながら、兄は私の胸に指を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で真っ赤なお破瓜のトナカイにしてやる」 兄の手が私の両足を開き、硬くなった逸物を突き入れt イブの今宵、俺は実家で義妹の斑鳩と二人で夕食を取っていた とはいえ自分と義妹の間に会話らしい会話はなく、静まり返った食卓には食器の触れ合う音と、 外を吹く寒風の窓を揺らす音が時折響くのみだ 飛燕を巡る確執に一旦はケリがついたものの、義妹は俺を赦したわけではない―― その証拠に、普段スキンシップを図ろうと名を呼んだだけで義妹は嫌ッとか何とか声を上げる始末で、 酷い時にはその場にくたりと倒れこんでしまう事もある、よほど俺が嫌なのだろう それでもこうして誘えば食事に付き合ってくれるあたり、関係修復の望みはまだ有るともいえる 「い、斑鳩」意を決して口を開く‥セミナーでも言っていた、迂遠な物言いよりも率直な態度の方が良いと 「俺はお前を愛している」そうだ、血の繋がりが無くとも、家族への愛情は本当なのだ 義妹はぱちくりと目を瞬かせ、すぐに穏やかな微笑みを浮かべた「合意という事ですね」 次の瞬間、椅子の上に服だけ残して義妹の姿が掻き消えた 何を――と驚いた瞬間、後頭部に衝撃が走り、吹っ飛んだ俺の体が床に転がる 徐々に薄れる意識の中、『産多』と書かれた赤い下着姿の斑鳩が、俺の服を食い破るのが見e イブの今宵、私は義兄・村雨と二人で食卓を囲んでいた 仲睦まじい兄妹の夕餉‥とはいかず、話すのは学院のこと、財閥のこと、 そんな当り障りのない事柄を二言三言交わす程度で全く会話が弾まない 何故ならば、兄がどことなく私に遠慮しているような態度をとっているからだ 態度の訳は明白、学業と財閥業務を兼ねる兄は、多忙を理由にたびたび私に夜会への代理を頼んでおり、 それを気に病んでいるのだ――もっとも私は苦と思った事は無いのだが その旨を告げると兄は「参ったな」と観念したように笑い、先程からの態度を和らげた そして「そうだ、今日はお前にプレゼントがある」と卓の下へと体を曲げた すかさずグラスへ薬を滴らせる 「たまには兄らしい事をしないとな」渡された小さな箱の中には白金のネックレス、 控えめな装飾をあしらった可愛らしいデザインに、これを選ぶに至るまでの兄の苦心が伺えた 「気に入ると嬉しいんだが」兄は照れ笑いを浮かべ、水を一口飲むと突然卓に突っ伏した 虚ろな目でイカルガ、イカルガ、と小さく呻く兄の襟首を片手で掴み、私の部屋へと引きずる さあ、イブのよるはこれからです、おにいさま 貧しいながら職は俳優、名は村雨、どうした事か近頃は竿役どころか端役の仕事もなく、 同業の義妹・斑鳩と顔を合わせず済む事に僅かな安堵を感じていたがそれも束の間、 稼がねば食えぬこの世の真理の前に蓄えは底をつき、遂にはイブの今夜、 甘くゆるんだ雰囲気の街頭を横目に、洋菓子店の軒先でケーキを売るアルバイトに精を出す事となった 去年撮影所で食べたチキンは美味かったな、などと思う余裕があったのは最初だけで、 日が傾くにつれ来客は増え、たちまち猫の手も借りたい程の盛況ぶりとなった 目の回るような忙しさの中、お客の一人からポンと肩を叩かれた「ヒバ」 振り向けば眼帯の監督の姿、何処で買ったのか、ピンク髪の少女を模した抱き枕を抱えている 監督の視線はどこか気遣わしげで、仕事を離れてもこうして俺を気にかけてくれる、その優しさが身に沁みた 「ヒバ」ケーキを買って監督は帰って行った、抱えた抱枕が動いていたように見えたが気のせいだろう 閉店まであと二時間、店先の在庫補充にバックヤードへ走る、冷蔵庫の扉を開けると中には飛燕を掴んだ裸の斑鳩、 咄嗟に扉を閉じるより先に鞘で顎を打たれ、俺はそのまま意識を失った 今日はイブ、腕によりをかけてもやしチキンともやしケーキを作ったのですが、 食卓についた皆は一様に浮かない顔で黙り込み、誰も箸をつけようとしません どうしてでしょうか、こんなに美味しそうだというのに そこへサンタの仮装で現れたのはお義兄様、「メリークリスマスだ焔紅蓮隊!」 突然の事に私達は目を白黒させていましたが、お義兄様が抱えた何箱ものピザと料理を見て、 紅蓮隊の洞穴は一転歓喜の声に包まれたのでした…私としては少し複雑な気分です 「詠、厨房を借りるぞ」と手慣れた様子でピザを温めるお義兄様 でも、お仕事で毎日忙しいはずなのにどうしてここへ? 「無理やり日程に空きを――っと、イブの夜に野暮は無しだ」 悪戯っぽく笑うお義兄様の人差し指が私の唇へちょんと当てられ、 「ひゃあっ」その仕草に胸がドキリと高鳴り、自分でも分かるくらいに顔が赤くなってしまうのでした 「まあ紅蓮隊の様子が気がかりだったしな‥それにお前の顔も見たかった」とはにかむお義兄様、 その言葉に、思わず私も『あなたに会いたかったです』と口に出s 「村雨ー!!早くピザ持って来てくれー!!!」 観覧車のゴンドラに、面を外した我と村雨の二人きり。 ゴンドラが揺れる音を耳から追い出すほど、我の心臓はドキドキと脈打つ。 今日がイブということもあり、夜の遊園地はきらびやかなイルミネーションで彩られ、 眼下に広がる輝きはまるで――「地上の星海、ってところだな」 そんな台詞を臆面もなく言う村雨に、一段と胸の鼓動が早まる。 この村雨という人は財閥の御曹司だけあってか、そういう振る舞いも様になるのだ。 パーティーでの出会いから、友人として交遊すること数度。我はその度に村雨に惹かれていった。 もう友人のままではいたくない。そう決意して、今夜は村雨を誘ったのだ。 でもいざ好きな人を前にすると、気持ちばかりが空回り、まるで言葉が出てこない。 「どうしたんだ叢?」黙りこんでしまった我の顔を覗き込み、村雨がにこりと笑いかける。 「こういうおめでたいイベントの日に渋い顔は似合わん。笑顔だ笑顔」 それに俺はお前の笑った顔が好きだ、と頬を優しく撫でられた。 「あ…」見つめ合う二人の顔がゆっくり近づき、唇が重なる。 我知ってるよ、今夜はこのままおめでたの日にされちゃうってデュフフ 数の子、里芋、橙に昆布巻き‥エプロン一枚でお節の用意をしていると、 義妹膣肉ソムリエの二つ名を欲しいままにする男、義兄・村雨が帰ってきた この数日は家族と過ごす為に、学業と仕事を一休みするのだという 奇異な事に兄の顔にはいつもの淫猥な笑みは一切なく、それどころか、 『斑鳩、風邪をひくぞ』などと神妙な面持ちで声をかけてくる おそらくこれは己の内に沸き立つ劣情を押し殺し、何気ない風を装うことで、 こちらが油断した隙に襲い掛かり、授かり婚を実現させる算段なのだろう、 長い間兄を天井裏で監視し、蜜を噴いてきた私の目は決して誤魔化せない 悪しき策謀を破るため今夜こそ兄を斬ってみせる――私は飛燕に固く誓った その夜私は暗闇に紛れ兄の自室に忍び込んだ、だが兄は気配を気取って跳ね起き、 恐るべき速さで裸の私を鎖鎌で絡め取ると、そのまま強引にベッドへ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!今夜はお猿さんになる所存です!!」 泣いて拒む私を嘲笑いながら、兄は私の胸に舌を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で初夜の鐘を突いてやろう」 私の両足の間に、撞木のような兄の剛直が108回突き入r 【2016年】 自身は財閥を背負って勃つ立場にあるというのに、 義兄・村雨の顔つきは威厳や理知からはかけ離れて実に淫らでしまりがなく、 かといって十人並みの器量は残っているせいで悪相と例えるのも語弊があり、 強いて分類するのなら種付け顔とでも言うべきもので、 その双眸は魔眼に相違なく、一瞥するだけで義妹を孕ませる力がある、と 鳳凰財閥のごくごく一部の人間の間でしきりに噂されるほどである 持って生まれた容姿を宜しからずと断ずるのは非常識と私も理解しているが、 義妹の肢体に卑猥な視線を注ぎ子を成さんとあれば話は別、善忍として許す訳にはいかない 今宵こそはあの性王を斬ると私は蜜に濡れた愛刀に誓った―― そして決死の覚悟で夜襲を仕掛けるも、私の剣技は兄の精緻極まる鎖鎌術には一切通用せず、 裸に剥かれ四肢を縛られた私はベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!義妹のアクメ顔を夜通しご覧になって下さい!!」 嫌悪にもがく私の胸をしゃぶりながら、兄が下劣な笑みを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で顔も腹の中も真っ白に染めてやろう」 歓喜汁を噴き上げる私の肉穴に、硬い兄のものが入ってk ジュタインズゲートと名付けた世界線に飛ぶ必要がある 未来人ヒエン・タイターによれば、遠くない将来、義妹妊娠組織『孕まCERN』が世界を操り、 二親等との婚姻が認められた性のディストピアを建設するからだ その悍ましい未来を変えるため、時空研究の特異点ドクター中出こと義兄・村雨を斬ろうと、 日夜激しい戦いを脳裏で行っていたが、IBN188を巡るラ産ンダーとの抗争は苛烈を極め、 もやしぃ、バリヒ戦士、クリスハンーニャのラボメン達は命を落とし、残るは私、橋田斑鳩ただ一人となってしまった もはや後はない、私は刀型未来ガジェット「飛燕」を携え、ラジ館公演の終わった兄へ奇襲を仕掛けた しかしブラックホール生成技術を応用した兄の鎖鎌術に裸の私が敵うはずもなく、 「んあー!」敗北の悲鳴とともに私は鎖で四肢を縛られ、床へ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!野菜を沢山食べると女の子が産まれる事を証明してみせます!!」 嫌がる私の胸を揉みながら、兄は卑猥な高笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!三百人委員会を作れるほど子を産ませてやろう、俺の飛燕でな」 抵抗する私の足の間に、兄のエロ・臭い・棍棒が押し当てらr 相談が有る、と義妹の部屋のドアをノックしたが返事はない はてなと耳をすませると中からヤッハヤッハと苦しげに呻く声がする おまけにぴちゃりぴちゃりと何かが滴るような水音も微かに響いてくる まさか俺だけでなく、この正体不明の嫌がらせの毒牙が義妹にも!? いてもたってもいられず懐から鎖鎌を掴み出し、渾身の力でドアを蹴破る 「大丈夫か斑鳩!」 だが部屋の中には誰もおらず、何故か俺の下着や写真が散らばるばかりで義妹の姿はない どういうことだ――呆然と立ち尽くす俺の頭上から黒い縄が放たれ、 常人離れした力で俺の首がぎりぎりと締め上げられる 薄れゆく意識の中、天井からその黒髪を垂らし俺の首を締める裸の斑鳩の姿が見e 義兄・村雨は二年前から私を孕ませるべくその機会を伺っている が、それを糾弾しようにも狡猾な兄は物理的証拠を一切残してはいない 私は密かに義兄の部屋に忍び込み、淫らな企みの証をつかむべく念入りな調査を開始した まずはこれ見よがしに棚にしまい込まれた怪しげな布切れ‥義兄はパンツと呼んで偽装しているが、 私にはそのような誤魔化しは通じない、一枚残らず押収! 次は床に隠すように置かれた種々の体毛、これもDNA鑑定には必須のものである、押収!!!!188 ――捜査の基本は足、という言葉がある とあれば足の付根に近い部位を用いれば、何がしか脳裏に閃き、調査は新たな展開を迎えるに違いない 溢れよ霊感、迸れ蜜、そのように念じつつ私が証拠物件を頬張っていると、 突如自室のドアが蹴破られ、性欲の鬼と化した義兄が飛び込んできたのである 義兄が飛燕を諦めると聞いた時は耳を疑わずにはいられなかった あれだけ執心したものをいとも簡単に放棄し、 且つ私の忍としての将来を慮る言葉をかけるなど、 それまでの兄の性分からはまるで想像できない事だったからだ 気でも触れたのだろうかと訝しんだが、兄の目は正気そのもの、 では何故‥と考えた時、私は思考の果てに一つの真実へ辿り着いた 兄は飛燕の後継を譲り渡す代わりに、私の純潔を要求するつもりなのだ よく見れば兄は裸の上半身に上着を羽織っただけの卑猥極まる服装、 手には鉄輪と刃物を組み合わせた淫具と思しき代物をぶら下げている―― Niい様こと歩く猥褻映像放送局・村雨が Hiエンヒエンと下劣な笑いを上げながら Kuさり鎌を振り回し襲いかかってきた 日もまだ高いうちから何と分別のない男だろうか 本気蜜を溢れさせながら私は命駆で服を脱ぎ飛燕を鞘から 放ったーーだが兄はひらりと身を躱し、私の中に子種を 送りこむべく強引にベッドへ押し倒してきたイヤッハ 局部に兄の脈打つ性器が一気に挿入さr 実家に帰る道すがら、電車に揺られつつ経済新聞を読んでいると、 02月13日はお兄さんの日と書かれた記事が目にとまった 『兄にお世話になっている妹や弟は感謝の意を‥』と文は続いており、 それを見て思わず苦笑いを浮かべてしまう 俺は義妹の斑鳩へ兄らしい世話焼きなど殆どしてやれなかった それどころか家宝の刀を継げない事で義妹を逆恨みし、憎んでさえいたのだ もっと言えば、ここ最近は多忙ゆえに実家にも帰れず、義妹と顔を合わせても居ない 義妹からは送信間違いなのか、下着姿の写真が何枚か送られてきたきりだ お土産兼一足先の義理チョコに有名店のものをいくつか買い求めたが、 こんなことしか出来ない自分が少し情けなくなってくる… 屋敷に帰ると誰もおらず、義妹の姿も見当たらない、はてなと自室の扉を開くと、 斑鳩を象った等身大チョコが寝具の上に鎮座していた、よく見れば胸の部分が微かに上下している 何を――と仰天した俺へ、跳ね起きたチョコが当身を食らわせてきた 遠ざかる意識の向こうで、自らの身体に「犯し」とデコペンで書き始めた斑鳩の姿が見e 我が矢をば想ひ届かぬなかぞらに つがえど射てじ鵤(いかる)の白羽 義兄・村雨が戯れに読んだと思しき歌を、兄の自室で見つけた 義妹への肉欲を押し隠し知識人として振る舞おうとしたのだろう だが所詮は人外の淫鬼の浅慮といったところで、 歌から漏れ出る助平さが全く隠匿しきれていない 矢は性器の隠喩、射てはザーメンショッイントゥマイベイビールームの意、 要は義妹を犯し身籠らせて生涯添い遂げてやるヒエンと歌っているのだ その悪しき欲望を粉砕するため、私は妙案を思い付いた 自らを菓子に偽装し、隙を突いてあの性魔を討ち取るのだ―― メンタリティ(mentality)とは、 心のあり方、精神のもち方、心性、精神性の事を指す。 一方で妊タリティ(murasamity)とは、 兄妹間のあり方、精子のもち方、妊娠、避妊性の事を指す。 一般的な義妹忍者の間では、妊タリティが高まると、 己の意識とは裏腹に発情してしまい、義兄に体を許してしまう恐れがあるとして、 NGO(ニクボウガオイシイ)日本兄斑子沢山委員会は、 着衣を脱ぎ捨てる、体毛を煮出して飲む、義兄のベッドで就寝する等の対策を広く呼びかけている。 妊タリティ研究者でもある烏賊田バリ吉教授は「妊タリティの自制は必要。同性間での妊娠もあり得る」と警告する。 今後の研究に注目が集まっている。 そこはギケイ湖と呼ばれる兄型の巨大な淡水湖、湖底には重金属ハラミニウムが堆積しており、 あらゆる義妹を孕ませる危険性があるため飲用、遊泳は禁止されている その湖に夜な夜な腹にさらしを巻いた白装束の妖精が現れ、鎖をヒエンヒエンと振り回し、 周辺住民に蜜を噴かせるので何とかしてくださいとの依頼が寄せられた 人知を超えた怪異が相手とあらば私は門外漢と言わざるを得ないが、 無辜の人々が苦しむ様を放っておくことは私の良心が許してくれない 私は飛燕を携え、水に濡れても良いように着衣を全てゴミ箱に押し込んでから、 怪異の跋扈する現地へと向かったーーしかし 男性という性別の時点で卑猥の極致である義兄・村雨が、 「14日はチョコを誰に贈るんだ?」「当日は俺と交われヒエン」と声をかけてくる 恐らく兄は義妹の肢体に焦がれるあまり、性欲に脳髄を焼かれて狂い、 チョコを"ちょっと子作り"の略だと思い込んで私を毒牙にかけようとしているのだろう やはりこの男は破廉恥淫(バレンチイン)の二ツ名に相応しい性の修羅、 切って捨てる他に道はない――私は愛刀を模したチョコの前で覚悟を決めた 地面に落ちた米粒も見えるほど青褪めた月光が眩しい夜、即ち米青シ夜であるところの今宵、 私は寝床からそっと這い出し、迂闊にも装束を忘れて裸で兄の寝室へ向かった いざや受精とドアを開くと、即座に放たれる鎖鎌、咄嗟に受けようとするも、 カカオマス製の飛燕は分銅に砕かれ、私は無様にベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!特製チ●コで子宮をホワイトデーにして下さい!!」 嫌悪に叫ぶ私の胸を揉みながら、兄は下品な笑い声を立てる 「ヒーッヒッヒッヒエン!ではチョコレートフォンデュと洒落込もうか、俺の飛燕でな」 私の両脚の間へ無理やりヤンヤン種付け棒が押し込まr 我が名は村雨、鳳凰財閥を統べる者にして、神技たる村雨流鎖鎌術を極め、 森羅万象三千世界を掌で弄び、忍道の頂より全ての忍を睥睨する者なり。 現し世に我が分銅の届かぬ処は無く、黄泉路の一里塚を砕き閻魔の首をも締め上げ、 我が鎌に両断かなわぬ物は、我が身の他において唯の一つも在らざるなり。 我には善悪などは些事、常世は流れ揺蕩い、人心は移ろいゆく、 無常と輪廻の理を前に、此れこそ善よ其れこそ義なりと論ずるは愚の極みなり。 天地に唯我有り。神仏も善悪も虚ろに過ぎぬ。我が為業こそまことと知れ。 万民おしなべて我が前に傅き、頭を垂れ、我が覇道の敷石となるべし。 我が足に踏み拉かれる事こそ、民草ども汝らがこの世に生を受けた意味と知るべし。 我を阻む者、たとえ義妹とて蹂躙せしめん。 我が鎖鎌の前に屈し、子を孕み、我が隣にて生涯を終えるべし。 飛。飛。飛。飛燕。兄斑来。毎日排卵日。大好抱擁絶対妊娠。助紅蓮t 名前は村雨、職は俳優、またも竿役を請われるも、 相手が義妹の斑鳩と知り、一旦は固辞したものの、 世話になった眼帯の監督の頼みを無下にするのも如何かと、 胸の中の良心が疼き、不本意ながら仕事を受けることにした それに俺もいつまでも斑鳩から逃げ回るわけにはいかない、 ここらで酷いアドリブは止せとしっかり言っておく必要がある 毎度毎度共演のたびに貞操の危機に晒されては心身がもたない そんな事を考えつつ現場に赴くと、配役は竿竹売りの脇役で、 斑鳩とは二言三言話すだけの役所だと言い渡された これは機を逃したかなと落胆する俺の肩を眼帯の監督がポンと叩いた 「ヒバ」そう気を落とすな、と言いたげな表情に俺も頷かざるをえなかった 「ヒバ」眼帯の監督はピンクのジャージをもぐもぐと噛みながら去って行った…いずれ改めて斑鳩とは話し合う必要があるだろう そう決意しながら控え室の扉を開くと飛燕を構えた全裸の斑鳩の姿、 待て話し合おう、と俺が言うより早く白刃が光り、峰で首筋を打たれた俺はそのまま意識を失った 学業の合間に実家へ顔を出すと、必ず義兄・村雨の姿があり、 「お前の性根を鍛え直してやるヒエン」と私に苛烈な鍛錬を課してくる その厳しさたるや半蔵学院の修練などぬるま湯に思えるほどで、 早朝から淫猥極まる目線を肢体にぶつけてくるぶつかり稽古に始まり、 体臭散布、忍装束からの腹筋見せ、下着咀嚼、添い寝強要と凄まじく、 あまりの厳しさに蜜を出し過ぎ、脱水症状で意識を失う事も珍しくない しかし兄は私を労るどころか「急にどうした!?しっかりしろ!」と声を荒げ、 私の頬を二度三度と張って目を覚まさせ、気を失う事すら許してくれない 流石の私も堪忍袋の緒が切れ、飛燕を掴み斬りかかったのだが、 兄は全ての斬撃を着衣で受ける離れ業をやってのけ、更には卑劣にも、 裸身に見惚れる私を鎖鎌で絡め取り、強引に押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!臍の緒を切る日を迎えさせて下さい!!」 拒む私の胸を弄びながら、兄は淫らな笑みで頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!では男を悦ばせる特訓といくか、俺の飛燕でな」 私の足の間へ、兄の反り立つ精神注入棒が入ってk 名家の生まれでありながら義妹との赤子メイカーとして、 黒髪忍者養子業界に名を轟かせるのが義兄・村雨である 今日が2月25日つまり兄新居子(ニイニイゴ)、兄と子を成し新居を構える意の日であるためか、 兄は悍ましい視線を私のむき出しの胸へ注いでくる―― このように兄が財閥の人間としてあるまじき行動を繰り返すせいで、 兄は影でラブ妹(マイ)バーと揶揄され、つい先日に至っては、 「ラブ妹バーの子種が欲しすぎる!」と月刊『兄斑マガジン』の一面を飾ったほどだ 財閥を影から守る者としてここは私がお灸を据えねば‥私は愛刀にそう誓った その夜、万が一に備え穴だらけにした避妊具を小脇に抱え、兄の部屋へ忍び込むと、 躊躇なく兄へ飛燕を振り下ろした、だが兄は白刃取りで一撃をヒエンと受け止め、 裸の私を鎖鎌で絡め取り、強引にベッドへ押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!ラブ妹棒で私の純潔を穴だらけにして下さい!!」 恥辱に身をよじる私の胸をしゃぶりながら、兄は淫らな笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!25日ゆえニ児(にこ)を産ませてやろう、俺の飛燕でな」 私の両脚が強引に開かれ、欲情に漲る兄のものが入ってk 婚姻師(クインシー)の王、ヤーハハッハこと義兄・村雨が軍勢を率い、 義妹の操と尺八界(コドモコサエティ)を我が物にせんと侵攻を開始した 正義の死神忍者として、貞操と世界の危機を捨て置くことは出来ない 私は斬魄刀飛燕を携え、護廷百八十八隊の最後の生き残り、 眼帯の隊長・ヒバ木チん八と連れ立ち、裸一貫で敵の王宮へと赴いた 戦いは熾烈を極め、私が「ヤギュウチャンダイスキ」と鬼道を詠唱し、 ピンク色に塗った石ころを遠くに投げると、眼帯の隊長は石を追いかけ姿を消した 図らずも戦友を失った悲しみで溢れる涙と蜜を堪え、私は遂に王の寝間へ辿り着いた いよいよ決着の時、飛燕を卍解させ大絶倫懐妊丸に変え、兄へと斬りかかる だが兄の放った鎖状の霊子に四肢を絡め取られ、私はベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!卵巣を真っ白にブリーチして下さい!!」 必死に抵抗する私の胸を鷲掴みながら、兄は下劣な嗤笑を漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の無垢に性文字を刻んでやろう、俺の飛燕でな」 液状の霊圧が滴る私の秘裂に、兄の絶頂部隊(イモートアクメー)が入ってk 名は村雨、職は俳優、脇役竿役の不遇の日々が続き、いい加減に気が滅入る しかしこれではいかんと溜まりに溜まった鬱憤を晴らすべく、今日は街のミニシアターに繰り出した 日頃懇意にしている眼帯の監督曰く良い劇場だそうだが、はて、その割に客は殆ど居ない―― 始まった映画は兄妹の悲恋物、義妹との確執から思わず身構えてしまったが、 話も映像も素晴らしく、特に女優の顔が見えない演出が目新しいせいもあって、 気が付けば銀幕の中で繰り広げられる物語に夢中になっていた おまけに映像に合わせて席が揺れ、臨場感を煽ってくる仕掛けもあり、 小劇場の割に凝った作りだなと感心していると横からポンと肩を叩かれた「ヒバ」 顔を向けると眼帯の監督、今日はオフらしくピンク色のジャージを羽織っている 「ヒバ」最後まで楽しんでいくといい、そんな風に微笑みながら眼帯の監督は席を立った そして遂に物語は最高潮、突如暗転するスクリーン、大写しになる斑鳩の裸体、 驚愕に席を立とうとするも、椅子の背から飛燕が飛び出し、後頭部を打たれた俺はそのまま意識を失った 雛祭りとは女児の健やかな成長を祈る行事で、謂わば女の子の日である 毎日が女性の日である私には兎も角、義兄・村雨には縁の無い行事の筈だが、 兄は率先して部屋を飾り付け、料理を手配したりいそいそと働いている 「斑鳩、たまには兄妹で雛祭りを楽しもう」 その言葉の裏にある淫らな欲望に気付かぬほど私は鈍感ではない 雛祭りにかこつけて白酒で酔わせ、私が前後不覚になったところで、 先走りが滴るちんぼりで桃の花に明かりをつけましょうヒエンと持ち込む算段なのだろう やはりこの男は性獣、飛燕の白刃にて成敗されねばなるまい‥私は愛刀にそう誓った 雛人形を用意する兄の背後へ、衣擦れの音を立てぬよう全裸で忍び寄って一撃を放つ だが兄は私の足元へ滴る蜜の音で奇襲を気取り、素早くその身を躱すと、 モース硬度188を誇る性金属ゼッタイニウム製の鎖鎌で私を絡め取り、その場へ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!十月十日後の産月産日を祝わせて下さい!!」 嫌がる私の胸を吸いながら兄が下劣な笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の純潔を散らし寿司にしてやろう、俺の飛燕でな」 兄の手が私の脚を開き、熱く脈打つものが無理やり押し込まr 義兄・村雨にとって、義妹陵辱破瓜出産も鎖鎌も数ある戯れの一つに過ぎない かつて飛燕に執心していた事から分かるように、そもそも得手は剣であり、 兄は忍たる私ですら足元に及ばない剣客、否、剣鬼なのである その並々ならない殺気は一里先の義妹の下腹部にすら届くと噂され、 現に先日、私が秘蜜のお楽しみ会場の浴室天井裏を訪れたところ、 両足の間にヒエンとぶら下がる肉刀から発せられる淫気に当てられ、 局所的な洪水によりあっという間に下着を駄目にしてしまった程である 兄が相手とはいえ斯様な邪剣、善なる飛燕の使い手として野放しには出来ない―― 高潔な正義の決意を露わな胸の内に秘め、その夜私は兄の自室へと忍び込んだ だが兄は頬を濡らす水気に勘付き、即座に跳ね起きると私を鎖鎌で縛り上げ、ベッドへ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!突きだけで果たし合いといきましょう!!」 嫌がる私の胸に唇を這わせながら、兄が下卑た笑いを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の膜を撫で斬りにしてやろう、俺の飛燕でな」 常人離れした膂力で私の両脚が開かれ、先走りの露が浮かぶ兄の宝刀が入っt 幼い頃に瀕死の重傷を負い、死の淵から蘇ったいやら志貴こと村雨 彼はその時から、義妹忍者の生理周期が見える直視の魔羅眼を有する特異能力者となった 成長した彼がある日街を歩いていると、白い服を纏う黒髪の忍者が視界に飛び込んできた と、突如として脳裏に爛れた強烈な欲望が沸き起こり、視界がぐにゃりと歪む 「孕セ、孕セ、孕セ、孕セ孕セ孕セ孕セ孕セヒエンヒエン」 衝動に命じられるまま義妹の後を追う村雨 そして隠し持っていた飛び出し鎖鎌で義妹の服を百八十八分割し、 己の子供を作るべく襲いかかったのであった―― まさか。嫌な予感が下腹部を走り抜け、私は淫夢から目覚めた 寝床から飛び起きると、口に含んだ収集品を飲み込んで飛燕を掴み、 着るものも着ずに義兄・村雨の部屋へと急いで駆けた 扉を開くと、ああ何という事か、部屋中に貼られた私のあられもない自撮り写真、 床中に散らばった、私の顔写真をモデルの顔に貼った卑猥な雑誌、 そして葬花に包まれた躯の如く、義妹の蜜香る下着の山に埋もれながら、 ヒエヒエといやらしい寝息を立てる義兄・村雨の姿があった その倒錯の極北とも言える光景に、思わず嫌悪の念が液体となり迸る やはり兄は狂った性鬼、斬らねばのちのち必ず財閥に影を落とす事は間違いない―― が、兄は飛燕を抜いた私の気配を悟り、むくりと起きて「莫迦な真似は止せヒエン」と笑った と同時に神速で放たれた兄の鎖鎌が四肢に絡み、私はベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お兄様と私の遺伝子を合体秘伝忍法して下さい!!」 渾身の力で拒む私の胸を唇で嬲りながら、兄が下品な笑いを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!DNA鎖をお前に注いでやろう、俺の飛燕でな」 兄の圧倒的な腕力が私の両脚を開き、肉の凶器が挿入さr 職は俳優、名は村雨、貧乏暮しに喘ぐ俺の元へ、珍しくTV出演の依頼が来た エイプリルフール特番の寝起きドッキリという企画で、嫌な予感に台本をめくると、 企画の相手は同業の義妹・斑鳩、俺に対する毎度の過剰なアドリブを鑑みれば、 こんな事を仕掛けたが最期、何をされるか分かったものではない しかし我が身は売れない俳優、仕事は得がたし‥一考の後、俺は首を縦に振った そして撮影当日、夜明け前のホテルの廊下で渋面を作る俺の肩に、ポンと手が置かれた 「ヒバ」顔を向けると眼帯の監督、その頭には紺色のブルマを被っている 気が進まぬ俺を励まそうとおどけているのだろう――全く、この監督には敵わない 「ヒバ」しっかりとやれ、そんな目線を俺に送り、監督は立ち去っていった そうだ、ここまで来れば俎板の鯉、仕事を遂げるのみだと己を奮起し、カメラを手に義妹の部屋へ足を運ぶ そろりとノブに手をかけた瞬間、ドアが僅かに開き、隙間から全裸の斑鳩が覗いた 咄嗟に踵を返すも、ドアを突き破って放たれた飛燕の鞘が俺の鳩尾に刺さり、 敢え無く気絶した俺はそのまま部屋の中へと引きずり込まれた 試験前日の夜の事は今でも克明に思い出せる。 義兄は肉欲に狂い、半蔵学院にまで忍び込むも私に返り討ちに遭った。 そしていつからか兄は飛燕を諦め、憧憬を捨て、邪に堕した。 義妹の柔肉へ己が魔羅の白き雨を注がんとする意『まらさめ』を、 自らに冠するかのごとく、名を村雨と改めたのはいつだったか。 睾丸を模した分銅、陰茎を象った鎌、それを繋ぐ鎖は陰毛を思わせる、 男性器を象徴した得物を振り回し始めたのも、あの夜からではなかったか。 私は幾度も兄に正気に戻るよう蜜ながらに訴えた。だが兄は「狂ったのは貴様だ」と嗤った。 最早兄に言葉は届かず、それ故に私は愛刀へ成敗を誓うに至ったのだ――。 闇夜へ服を置き去りにし、兄の閨に足を踏み入れた私だったが、狂人の獣染みた勘に悟られ、 奔った鉄鎖に私は敢え無く屈し、ベッドへと押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!百華淫乱記は二人プレイ専用です!!」 嫌悪に戦慄く私の両胸を揉みながら、兄が卑猥な笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の体を存分にフリープレイしてやろう、俺の飛燕でな」 拒む私を組み敷くと、兄が剛直を無理やり押し込んでk 護衛として義兄・村雨の仕事に付き添うようになり一月が経った 間近で見ているがゆえ改めて感心するのは兄の商才である いち早く需要を掴み、情報に裏打ちされた攻勢を一気にかける、 かと思えば不採算と見るや即座に守りに入って損益を一円でも減らす、 そして先々を見据えて惜しむ事無く効率的に買収と投資を進めていく、 まるで魔術の類でも使っているかのような判断と手腕は見事としか言いようがない 忍びの道を諦めた兄ではあったが、その後に選んだ道は決して間違ってはいなかったのだ 前途洋々な兄に、義妹として私も応えねばならないだろう、そう思うと飛燕を握る手に力がこもる 今日も兄は私を伴って車に乗り込むと、私の雇った運転手に命じて街へと車を走らせた 「日曜に呼び出してすまない、斑鳩」隣に座る兄が申し訳なさそうに呟く 「すぐ片づけて休もう‥近頃は働き過ぎた」と目の下の隈をこする兄に、 いえ、今すぐ休憩しましょう、と笑いかけながらドアのスイッチを押した 噴き出したガスに包まれ、何を――と呻いて動かなくなった兄を見届けると、 変装を剥ぎ取った眼帯の運転手に命じ、ラブホテル街へと車を全速力で急がせt GWとはご存じの通りGoldenWeakpoint"黄金の急所"の略であり、 義妹忍者の間では義兄・村雨の股間に備わる一対の黄金球を意味する そんな淫らな略称と同じ連休にかこつけて、兄はしきりに私を連れ出そうとしてくる 「今日は珍棒記念日、祝日だヒエ‥お前の懐妊を祝うためのな」 という下心はお見通しゆえ、頑なに拒んでいるのだがあの性獣は諦めようとしない このままでは来年には蒼穹に靡く鯉幟に我が子の成長を願う事になってしまう… 悍ましい未来が脳裏を掠め、嫌悪に股布から粘性の五月雨が迸る 己の貞操を守るため、私は兄を必ずや斬ると愛刀に誓った―― 家人を残らず絞め落とし、静まり返った廊下に水跡を描きながら兄の部屋へ奇襲をかける しかし兄は淫獣特有の勘で飛燕を躱し、鎖鎌で私を縛りベッドへ押し倒したイヤッハ 「放せ卑劣漢!連休が産休に変わるまで子宮をキュウキュウ突いて下さい早急に!!」 抵抗する私の双丘に指を這わせ、兄が卑猥な笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!行楽シーズンらしくレジャーを満喫させてやろう、俺の飛燕でな」 嫌悪に涙を溢れさせる私の肉穴へ、兄の逞しい物が無理やり入ってk 目覚ましが鳴る前に微睡みから覚め、俺は寝床の中で苦笑した 祝日の今日だけは、財閥の激務から離れて羽根を伸ばすつもりだったが、 身についた習慣は休暇を受け入れる準備が整っていないとみえる 着替えながら今日の予定を考える、義妹を誘って出掛けてみようか… 思えばここ最近は仕事に追われ、兄らしい事を何もしていない ちくりと胸が痛むと同時にドアが開き、下着姿の斑鳩が部屋に入ってきた 「今日は子供!子供の日ですお兄様!!!!188」 何事かと聞けば、祝日が嬉しくて舞い上がり、つい服を忘れたのだという 余程興奮しているらしく、肌は汗ばみ、抱えた飛燕も手汗のようなもので濡れている 「セック…」「ショウブ…」としきりに呟く様子を見るに、本当に子供の日が嬉しいのだろう 義妹にこんな幼い面があったとは驚きだが、そこもまあ可愛いものだ しかし下着姿はまずい、その格好はやめろと叱ると、斑鳩は頷いて下着を脱ぎ捨てた 何を――と驚く俺の首に神速の峰打ちがめり込み、俺はその場に崩れ落ちた 暗く濁りゆく意識の中、飛燕で俺の服を切り裂く斑鳩の姿が見e >義兄の嫁なんか血の繋がらない義妹で十分です そのような世迷言を大真面目に考えている卑猥な輩がいる 私の兄、スケスケの助平こと村雨である 一般常識から考えれば、血縁関係はさておき兄妹で結婚するなどあり得ないことだ ましてや、子種の汁の色を彷彿とさせる白装束を身につける淫隈な男となど、 考えただけでおぞましさに体が震え、下着を何枚も洗う羽目になるのは当然である そんな感情を振り払うべく、読書で気を紛らわそうとゼクシィのページをめくる私に、 兄はヒエヒエと性欲も露わな笑みを浮かべながら話しかけてきたのだ >兄が最も欲しいのは血の繋がらない妹 という事は私の長きに渡る天井裏からの観察および 鼻孔を用いた下着に付着した残り香分析からも明らかである そうではないにせよ、義兄・村雨の淫猥な視線は日を増して大胆になるばかり、 先日などは屋敷の警備のため軽装で巡回する私を目ざとく見つけ、 風にそよぐ私の恥毛へ舐めるような眼差しを注いできたのだ 更には警備の仕事に励む私に対し「頭でも打ったのか!?いいから俺の子を身篭れヒエン」と 思わず蜜をしぶいてしまうような下衆な言葉を浴びせることすらしてきた かような恥辱を前にして唇と陰唇を閉じておくほど私は寛容ではない 忍びは時として名誉を守るため非情に徹せねばならない――私は兄を斬ると飛燕に誓った 性春の情動を女陰(ほと)ばしらせんと企み 近親姦という方向性の間違った肉欲を秘めた男 その名は村雨、私の義兄である 鎖鎌という天賦の才がありながら、 それを義妹陵辱に費やす才能の無駄遣い―― 我が兄ながらなんと愚かな事だろうか 言動の裏に淫らな知略を張り巡らす漢、知漢とは義兄・村雨の事だ 『三日で築ける家族との信頼関係』なるハウツー本を読み始めたのは、 言うまでもなく義妹と爛れた関係を結び子を儲け家庭を築くためであり、 最近部屋から服が消える、すまんが一晩見張ってくれ、と言って私へ自室の合鍵を渡したのは、 信頼の念からではなく、招き入れた獲物を襲う下心からだと見て間違いはないだろう 部屋に踏み入れば獅子の檻に投げ込まれた子牛も同然、私は思わず震えた だがこれは色欲に蠢く悪の陰謀を宝刀で突き崩す千載一遇の好機でもある――今夜こそ兄を斬ると私は飛燕に誓った 宵を待ち、夜食の下着を呑み込むとノブごと鍵をねじ切り、湿り気を帯びながら兄の寝床へ闇討ちをかける しかし兄の巧みな鎖鎌術の前に私は屈し、手足を縛められベッドに押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!子宮に轟くアクメ淫棒で妹を突き崩して下さい!!」 必死で抵抗する私を嘲笑いながら、兄は無遠慮に胸へと指を這わせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で雌獅子を子猫に変えてやろう」 私の足が強引に開かれ、下腹部の黒い密林に屹立した兄のジャングル大帝が千尋の肉谷に突き落t >黒髪清楚義妹忍者が1600人がかりでも勝つ事など不可能な男 鳳凰財閥の一部の人間にそう評されるのが義兄・村雨である 刀剣と鎖鎌の相性は言うまでもなく刀の方が圧倒的に不利であり、 得物の話はさておいても、筆舌に尽くし難い鍛錬の末に得た兄の肉体は、 くノ一など比にならぬ程の頑強さを備え、例え私であってもその鋼の巖へ素手で殴りかかれば、 即座に腰が砕けて蜜を噴き、経皮妊娠するであろう事は容易に想像がつく そんな兄が色に狂い、妹を手籠めにせんと企んでいるのは百も承知、 勝てぬ相手であろうが、淫蕩の姦計を知り捨て置くのは善忍の義に悖る――私は兄を斬ると愛刀に誓った 家人が寝静まった夜、奇襲の一手に賭け、天井裏から痴れ者参上と兄へ挑む しかし兄の鎖鎌は飛燕より素早く煌めき、裸の私はベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!この町の出生率を大幅に上昇させてみせます!!」 必死に抵抗する私の胸に指を這わせ、兄が下劣な笑いを浮かべる 「ヒ-ッヒッヒッヒエン!1600回果てても萎えぬ俺の飛燕で可愛がってやろう」 私の足が獣じみた怪力で割り開かれ、兄の剛直が入ってk 川に流れし大芋を、さくりと割れば産声ひとつ、生まれたるは妹(イモ)太郎、 またの名を善忍斑鳩、正義を愛す清心を胸に秘めたくノ一とは私の事だ ある日のこと、都で性虐の限りを尽くす非道の鬼、義兄・村雨の噂を耳にして、 のさばる悪党見逃せぬ、きっと私が成敗してみせますと、愛刀飛燕を腰に下げ、 黍の団子を携えて、彼奴の寝床たる鬼ヶ島を一路目指して旅の途についた その道すがら出会ったのは、ヤギ・ヒバ・キチの三匹の眼帯たち、 必ずや義の大業成さんと志を共にし、私たちは船に乗り大海原へと漕ぎ出した しかし何たる事か、私が海風に煽られ「タスケテヤギュウチャン」と投げた桃髪の春画を追い、 三匹は即座に海中へ没し、私は一人で鬼に挑む窮地に立たされてしまった そして奮戦むなしく私は兄の鎖鎌に屈し、四肢を縛られ閨に押し倒されたのだったイヤッハ 「放して下さいお兄に肉棒様!子宝を故郷に持ち帰らせて下さい!!」 渾身の力で抵抗する私の胸に舌を這わせ、兄が淫らな笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の桃尻を夜通し突いてやろう、俺の飛燕でな」 兄の体が覆い被さり、私の純潔を黒光りする金棒が奪っt 才も無しに忍者を目指す等、奇行に事欠かない義兄・村雨であるが、 近頃は義妹への色欲に脳を蝕まれた末に幻覚まで見るようになり、 夜な夜な枕元に裸の私が現れては襲い掛かってくる、と煩悶しているらしい 勿論、屋敷から遠く離れた学院の寮に暮らす私の仕業である筈はないのだが、 万が一、それが狂人の妄言ではなく、悪忍の所業だとすれば由々しき事態だ 私は愛刀と共に屋敷へ帰り、怯える兄に「お任せ下さい」と太鼓判を押した 如何な悪忍といえど、我が飛燕の切れ味の前には赤子も同然、必ず捕らえてみせる それに毎晩屋敷と学院の間を往復し鍛えた私の俊足から逃れ得る者はいないだろう その夜、護衛の為の添寝を頑なに拒む兄の鼻口を、蜜で濡れた下着で塞いで寝かしつけ、 物言わぬ兄をベッドへ横たえると、鎖鎌で手足を幾重にも巻いて縛り付けた 虫を捕らえた食虫植物の心境は今のようなものだろうか、と考えて自嘲する ハエトリソウもモウセンゴケも、獲物を前に滾る血潮と燃え上がる卵巣など有りはすまい―― 正義を貫き悪に屈さず――それには何者にも勝る圧倒的な力が必要だ 学院内はもとより、月経女学館やベビー好学園に遅れを取るようでは、 鳳凰財閥を守護する務めを全うする事はとても叶わないだろう ましてや男性器の王、義兄・村雨が生涯を賭して成さんとする淫靡極まる企み、 『義妹婚姻子孫繁栄計画』を挫くなど夢のまた夢、そう、兄は恐ろしく強い 鎖鎌を用いずヒエンッと一喝しただけで巻藁を両断する兄の姿を淫夢で目撃し、 あの技の前には飛燕も無力、と絶望のあまり下着を幾枚も駄目にした事は記憶に新しい だが巨悪を知りながら捨て置くもまた悪、私は今宵こそ兄を斬ると誓った 闇に紛れ兄の部屋の天井裏に這い登り、上空より刃を奔らせる‥が、 兄の卑猥な体つきが発する凄まじい淫気に服と刀を吹き飛ばされ、 目覚めた兄の鎖鎌で私は四肢を縛られベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「放しなさい卑劣漢!性器を貫きアクメに屈させて下さい!!」 凛として拒む私の乳房に指を這わせ、兄が肉欲に満ちた笑みで頬を歪ませる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕に善悪の区別は無い、ただ義妹を孕ませるのみだ」 煩悩に狂った兄の剛棒が、濡れ猛る私の秘肉を刺し貫いt >言うほど邪悪な存在じゃないかもしれない 一時期は執拗に私を付け狙い、悪忍に与してまで家宝の略奪を謀っていた義兄だが、 己の夢を諦め財閥の後継者に収まり、手腕を振るうようになると、 家人をはじめ、財界の面々からの評判はそのように落ち着いたのだった しかし、義妹へムラムラする感情が冷めない男略して村雨が、 その名の示す通り情欲に狂い肉親に淫らな想いを抱く悪しき存在であることは、 幾日にも及ぶ部屋への潜入捜査、衣類を始めとする数々の物証からも明らかだ 邪悪は善に組み伏せられるが世の常――今宵こそ兄を斬る、私は愛刀にそう誓った その夜、可能な限り身軽になり、気配を殺して兄の部屋の扉を開く しかし蜜の匂いを嗅ぎ付け奇襲を察知した兄の鎖鎌に四肢を縛られ、私はベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!お腹に子供を存在させる行為をお願いします!!」 嫌がる私の胸を揉みしだき、兄がいやらしい笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕の乾きを癒させて貰おう、お前の体液でな」 拒絶の声を無視し、はち切れんばかりの劣情が宿った逸物が入ってk 財閥の秘密技術研究所(通称ヒケン)、その一角から爆炎が上がった HK型ロボット・痴態魔忍ムラサメ1号機の起動実験が失敗したのだ 1号機は肉親とZ指定的に触れ合う愛玩機械『愛棒(アイボ)』として開発され、 「斑鳩は時間をかけて信頼を作った自慢の義妹なんだ」と人間相手に会話をする迄に至ったが、 「義妹を押し倒しなさい」という開発者の命令を愚かにも拒否し、倫理回路が爆発炎上、 両目から真紅のオイルを流しながらヒエエンと咆哮、暴走を始めたのだった 忍の才覚は塵芥以下の本物と異なり、こちらの兄はまさしく魔羅の聳える鉄の城、 飛燕の使い手であり開発者の私といえどボディに傷すらつけられず、まるで歯が立たない 狂気のAIはそれを勝機と見て取ったのか、内蔵武器のメカ鎖鎌を秒間188回の速度で振り回し、 私の全身の着衣を微塵に裂くと、鎖で手足を拘束しその場に押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!人工授精シークエンスを開始して下さい!!」 必死に抵抗する私の胸に指を這わせ、機械の兄が冷たく卑猥な笑いを放つ 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で産ム機械に変えてヤロウ」 私の両足が金属の腕で開かれ、淫鋼ミゴモリウム製の男性器が入ってk 名前は村雨、職業は俳優、売れっ子と言うにはまだまだだが、 近頃は竿役端役の依頼もめっきり減り、メディアへの露出が増えてきたため、 俺にも少しはファンがいるだろうと、思い切ってSNSというものを始めてみた しかし待てど暮らせどフォロワーは増えず、それどころか複数の匿名アカウントから、 ここに書くのも憚られるような性的な内容の投稿が連日繰り返される始末であった 俺はファンと触れ合いたかっただけなのに、まさか被害者になってしまうとは… 控室でスマホを前に意気消沈する俺の肩を、眼帯の監督にポンと叩かれた「ヒバ」 ネットの事など所詮は水物、あまり気に病むな――そんな優しげな笑みを監督は浮かべていた 「ヒバ」ピンク色のルーズソックスをポケットにねじ込みながら眼帯の監督は去っていった 確かに盛大に炎上したわけでもなし、くよくよ気にするのもおかしな話だ よし!心機一転!と立ち上がったところで俺のアカウントに一通のメッセージ、 開くと俺の控室のドアの写真、まさかと嫌な予感にドアの前でそろりと聞き耳を立てると、 ドアを突き破って全裸の斑鳩が闖入、驚く俺の首に飛燕の峰がめり込み、俺はそのまま意識を失った 遠くない将来、サイバー堕淫社の人工知能ギケイネットが人類へ反旗を翻し、 近親姦を忌避する人間を全て抹殺、兄妹愛の楽園が築かれ世界は絶望に包まれる そしてギケイネットは、未来で反乱軍のリーダーとなる私、正義の義妹忍者の斑鳩子成(イカルガ・コナー)を襲い、 色欲の限りを尽くした初夜ののち、丘の上の教会で授かり婚を挙式、ブーケを投げさせようと目論み、 卑猥型兵器T-188ターミニーサンこと義兄・村雨を現代に送り込み、恥辱の追跡劇を開始したのであった 正確無比な鎖鎌術と性合金アカゴウミン製の装甲で飛燕の刃をものともせず執拗に追い縋って来る兄に、 遂に私は溶鉱炉へと追い詰められ、煮える溶鉄の暑さで服を脱ぎ捨てた一瞬の隙を突かれてしまい、 武器を取り上げられて四肢を鎖で縛められた私は、為す術もなくその場に押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お腹の中に受精卵をジェネシスして下さい!!」 渾身の力で抵抗する私の胸に機械の舌を這わせながら、兄が下衆な笑い声をあげる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で兄妹関係を肉体関係にリブートしてやろう」 嫌悪に身を捩る私の上に兄が覆い被さり、屹立した金属のモノで種付プレスしt 性犯罪と暴力が渦巻き近親相姦も日常茶飯事、そんなヒエンシティの治安を守るため、 巨大企業ウムニ社の手により機械警官ロボコックまたの名を義兄・村雨が誕生した 職務に忠実、悪には冷徹、一見理想の警官と思えるが、その実、心の中には淫らな情念が燃え盛り、 何食わぬ顔で太腿のホルスター内に義妹の下着や生理用品を何枚も収納していたり、 猥褻な金属製の腹筋を露出する行為、略して猥露(ワイロ)を好んだりと、 兄が言語道断の汚職警官である事は、曇りなき眼で私がとうに見抜きしている 法を犯す者は正しき心によって裁かれねばならない――私は必ずあの性犯罪者を斬ると愛刀に誓った その夜、兄を廃工場に誘い出し、闇に溶け込むため黒い下着一枚で奇襲を仕掛ける‥だが、 兄の鎖鎌オート188の正確な照準は誤魔化せず、鎖で手足を縛られた私はその場に押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!半分義妹、半分義兄の子を誕生させて下さい!!」 抵抗する私の両胸を機械の手で揉みながら、兄がいやらしい笑みで頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で孕ませてでも連行してやろう」 強引に下着を引きちぎられ、歪んだ性欲に滾る兄のコブラ砲が入ってk 「村雨ー!昼飯はなにー?」 焔の脳天気な声が寝不足の頭にがんがんと響く たっぷりの朝食に加え、常人が朝から平らげるには厳しいはずの、 脂の滴る肉やら揚げ物やらを大量に手配しておいたのだが、 焔の猛然たる食欲の前には、生半な物量では何の意味もなさなかったようだ 第二四半期を前に財閥の業務に忙殺される身ゆえ、どうにか取った休日には昼過ぎまで寝ていたいのだが、 大事な時期に備えて護衛を雇ったのは自身であり、旨いものを食わせるという報酬を持ちかけたのもこちらなのだ 無碍には出来んな、と頬を両手で叩いてぼんやりする意識を振り払い、「少し待て」と焔の元へ急ぐ 「落ち着け、というか昼飯前に菓子は控えろ」 どこから見つけてきたのか菓子をぼりぼりと齧る焔の唇をハンカチで拭って席につかせ、 屋敷の給仕に命じて、少し早めの焔の昼食兼遅めの俺の朝食を急いで支度させる ――まったく、まるで手のかかる妹のようだな。 苦笑が漏れ、何の気もなしに思わず焔の頭を優しく撫でてしまう「むっ、村s… 「お兄様!私の許可無く紅蓮隊を招くとはどういう事ですか!!!!!」 名前は村雨、職は俳優、食う為とあらば脇役端役竿役を請け負ってきた 望まざる仕事と言えど役者の矜持として、手を抜いた事は一度も無かったが、 書店で立ち読みした本に、先日出演した映像作品のレビューが掲載されており、 I氏というライター曰く「竿役が弱い」「手抜きに見える」のだという 確かに、同業とはいえ義妹が相手ゆえ、どうにかラブシーンの尺を削った事実はあった 俺の都合が作品全体を手抜きに見せている――それをこのライターに突き付けられたようで、 俺は大きなショックを受けながら翌日の現場に向かわざるを得なかった 控室でため息をついてしょげる俺の肩を、眼帯の監督にポンと叩かれた「ヒバ」 お前が真面目やってるのは分かっている、そんな表情を監督は顔に浮かべていた 「ヒバ」青いリボンをもぐもぐ噛みながら、監督はスタッフルームへ帰って行った そうだ、酷評が何だ、俺はやる事をやるだけだ――心を新たに控室へ走り、 扉を開けると全裸の斑鳩の姿、驚愕する俺の鳩尾に飛燕の柄がめり込み、俺は意識を失った 兄(きょう)キャラである義兄・村雨は、義妹に対しても強キャラである 長大な射程の鎖鎌、極限の身体能力、装束からのぞく淫らな腹筋を兼ね備え、 対戦ダイヤグラムは188:1と圧倒的に兄が有利、戦えば確実に身籠るのは必定、 キャラ対策として着衣を捨てた軽量化で挑んだとしても、全くの無駄であろう そのキャラ性能差の前に反抗は出来まいと、兄は私に憚ること無く淫靡な視線を浴びせ、 寝ている私の口に下着を押し込んだり、自分の入浴姿を天井裏から撮った動画を送ってきたりするのだ さすがの私もかような兄の暴挙にかっと股に血が上り、飛燕で切り捨てる事を心に誓ったのである その夜、慣れ親しんだ天井裏を走り、兄の部屋へ降り立ち、神速の不意打ちを放つ―― しかし兄は強キャラ特有の当たり判定で白刃をヒエンと避け、私の四肢を鎖で縛りベッドへ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お腹の対戦部屋で卵子と精子のマッチングをして下さい!!」 必死で抵抗する私の胸をしゃぶりながら、兄が卑猥な笑みを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で体力ゲージが無くなるまで突いてやろう」 性欲に狂った兄の両手が私の脚を割り開き、赤黒い勃ち大パンチが入ってk 夜空にまたたく星々が今よりずっと若く、沼地の葦たちに吹きつける北風が今よりもっと荒々しかった頃、 索莫たる灰色の空を一羽の不死鳥が横切り、一本の尾羽根を荒れ野に落とした。 落ちた羽根は小さな篝火となって燃え、火の温もりに人々は身を寄せ合い、やがて国となった。 それが霧の彼方にある忍の国、ヒエンランドの始まりと伝えられている。 そのヒエンランドが十余代も続いた頃、次の王位継承者と目される王子が、我が身に忍の才分なきことを悲しむあまり、 国を捨てて辺境の地へ逃れ、何処から知り得たか人ならざる禁忌の術に交わり、鉄鎖と淫気を纏う邪悪なる魔導師へと堕ちた。 王子、否、今や魔導師となった彼は自らをいにしえの言葉で「乳房をしゃぶり秘所の雫を啜る者」を意味するムラサメと名乗り、 心に巣食う欲に動かされるまま、かつての揺籃ヒエンランドを掌に収めんと企み、義妹たる蜜の姫君・イカルガの夢枕に立ち現われ、 まどろみの暗闇の彼方から「汝の国と純潔を余に捧げるべしヒエ」と卑猥な笑い声を夜毎に浴びせかけた。 毎夜の悪夢はイカルガの寝台と寝間着をねっとりと潤し、彼女から眠りの安らぎを奪い去った。 目を閉じれば瞼の裏に響く兄の嗤笑に、イカルガの心身は霜のおりた草葉のように萎えゆくばかりだった。 そんなある日、姫君の姿に心を痛めた眼帯の臣下がイカルガの前に進み出て、彼女の耳元でヒバヒバと囁いた。 曰く、魔導師ムラサメは、峻烈なる山々に抱かれし紅蓮の裾野、その何処かに穿たれた洞穴に居を構え、 怪しげな者共を膝下に侍らせながら、御身の純潔が供されるを待ち侘びているのでございます、 彼奴を討つに能うは、不死鳥の尾の羽軸より拵えた、我が国の宝剣飛燕において他はありませぬ――。 その言葉を聞いたイカルガは瞠目し、手足に力を漲らせた。かつての兄を討つ事に躊躇いが無いと言えば嘘になる。 だが、悪を誅する機を前に彼女の善き心は凛として燃え、確かな決意は赤い潮となって両足の間から吹き出た。巨悪斬るべし。 イカルガは眼帯の忠臣に艶めく桃色の髪束と桃色の履物とを褒美として与えると、すぐさま玉座を立ち、 純白の旅装束に身を包んで宝剣を握り締め、供もつけずただ独りで国を飛び出し、ムラサメの許へ走った。 その日の空が昼から夕暮れに変わり、イカルガが国境の街道に差し掛かった頃、鬼の鉄面を被った女山賊が行く手に立ち塞がった。 どぶに落ちた野犬のような体臭を発しながら、山賊は「我に有り金を寄越せ」と凄んできた。 イカルガは無言で飛燕を抜き、谺より速く白刃を走らせバターを切り分けるように鉄面を真っ二つに断ち割った。 素顔を晒した山賊は羞恥に頬を染め、両手で顔を覆いキャンキャンと泣きながら逃げ去った。 かくしてイカルガは己が携える飛燕の比類なき切れ味を知り、そして兄むらなど虚な戯言に過ぎないことを理解した。 それから先の彼女を待ち受ける旅の道程は決して易しいものではなかった。 ムラサメの住まう紅蓮の裾野へと至るには、一本の河と八座の峰、八つの谷を越えねばならず、 昼も夜も歩き通して三日間が過ぎ、洞穴に辿り着く頃には、彼女の旅装束はぼろぼろに破れ、下履き一枚を残すのみとなっていた。 イカルガは洞穴の表にかかった粗末な扉を蹴り破り、入り口から奥へと伸びる暗く細長い一本道に足を踏み入れた。 下履きを松明代わりに燃やしながら進むと、眼前の闇から、白衣を肩にかけた胸の豊かな女が現れた。 女は言った。「彼の者の倦み疲れた心は年上の婦女にこそ癒せるもの。姉の如き抱擁こそ彼の者が欲すると知れ」 イカルガは答えた。「悪に疲れる心などありはしまい」飛燕を一閃すると、女の姿は暗闇に溶けて消えた。 しばらく進むと今度は短剣を手から下げた刺青の女が音もなく現れた。 女は言った。「彼の者は心の喜びを忘れて久しい。笑みを忘れた同胞こそ彼の者が欲すると知れ」 イカルガは答えた。「悪は同胞など持ちはしまい」飛燕で一突きすると、女の姿は煙のようにふいと消えた。 抜き身の飛燕を携えながら歩を進め、下履きが燃え尽きるのと同時に、彼女は灯りの無い大きな部屋に辿り着いた。 先への道はと逡巡するイカルガの前に、先ほどと同じように三人の女が次々と暗闇から立ち上がってきた。 猫耳の少女は言った。「彼の者はまことなる妹を知らぬ。小鳥のようにさざめく声こそ彼の者が欲すると知れ」 緑衣の女は言った。「彼の者は夢破れた痛みを未だ忘れえず。疵撫でるぬくもりこそ彼の者が欲すると知れ」 日焼け肌の女は言った。「彼の者こそ朝餉・昼餉・夕餉を彩りし偉大なる王である」 イカルガは「んあー!!!」と裂帛の気合を叫び飛燕を三度揮った。女達は砂のようにざらざらと崩れ、黒い影となって消えた。 もはやイカルガを留めるものは何もなく、洞穴の道を下腹部の熱が指し示す方向へと息を荒げながら走った。 こうして遂にイカルガは、悪なる魔導師ムラサメの寝所に辿り着いたのだった。 扉を開けると中には鉄鎖を纏わせながら寝息を立てるムラサメの姿、討つは今なりとイカルガは意を決し、飛沫を散らしながら跳びかかった。 だが彼女が地を蹴ると同じくしてムラサメは目を醒まし、慌てる様子もなく手に持つ鎖をヒエンと放ち、イカルガの四肢を絡めとった。 長旅と闘いで力を削がれた彼女の膂力では、大蛇のように身体を締め上げる縛めを破ることはかなわなかった。 物語はこれにて終わりである。 何故かといえば、世に溢れる幾百幾千の物語において、その結びに姫君が誰ぞの花嫁となるのは珍しくもなく、 この物語もまた幾百幾千の物語の例に漏れぬゆえ、ことさらに語ることもないのだ。 ただ、これ以上言い添えるとするならば、それはただ一言で、兄斑キテル、という事のみである。 収穫を終えて自室に戻る途中、身内にすら"淫靡さ古今に比類無し"と評される義兄・村雨に、 「屋敷で一緒に天の川を見ないか」と七夕をダシにした誘いをかけられた この下心丸出し排卵必至の罠にかかれば私は義妹から母になり、 兄は文字通り父兄になってしまう事は間違いないと断言できる だがこれは普段隙を見せない兄を成敗するまたとない好機でもある―― 『子々孫々の憂いを断つべく必ずや家宝の刃で討つ』という願いを込めて、 子宝と綴った188枚の短冊を体中の突起にぶら下げ、兄の待つテラスへ飛び込み奇襲をかける だが兄は刃の嵐をヒラリヒエリと苦もなく躱すと、鎖鎌で私を縛りその場に押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!今宵の斑鳩は子宮下り姫です!!」 兄ならぬヒエ星と化した兄が私の胸をしゃぶりながら下劣な高笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!カササギではなくコウノトリの橋をかけてやろう、俺の飛燕でな」 川の如く蜜を氾濫させた私の秘裂へ、兄の熱い肉のナタが振るわr 色濃く漂う霧の中から、ヒエエエエ――…ンと義兄・村雨の甲高い排気音が響いてくる 駆るマシンはNINJA600、せめて路上では忍になりたいという虚しい願望の発露なのだろうか 屋敷での生活に何の不満があるのか、兄は毎朝峠で暴走行為を繰り返していた 鳳凰財閥の次期総帥と言えど公序に反する行為は許されるものではない‥私は法に代わり兄を罰すると愛刀に誓った YAHAHA製の羚羊もとい山林を駈ける馬セローのスロットルを煽り、霧に滲む眼下の灯火を目掛けて山肌を走り降りる この不意打ちを前にして、UNDA、種付(スズ)キ、如何なるメーカーのマシンであろうと回避は不可能だ しかし兄は性的異常者特有の勘で頭上からの不意打ちを察知し、咄嗟にマシンを谷底に捨てて白刃を躱すと、 落下する裸の私に鎖鎌を巻き付けてぐいと引き上げ、路上へ強引に押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!単亀頭のピストンで子宮をブローして下さい!!」 抵抗する私の双丘に舌を這わせつつ、兄が愉快そうに笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の産道で8時間耐久レースをしてやろう、俺の飛燕でな」 嫌悪の蜜で濡れる私の純潔の皮膜を破らんと、獣欲に猛る兄の皮裂きが入っt 名前は村雨、職は俳優、竿役や脇役、どうかすると主役を張ることもあるが、 余程の事がない限り、演ずる俺の一存が作品の内容に反映されることは殆ど無い 匿名のファンからは「○○さんと出て下さいデュフ」「相手役には女優の斑鳩さんが相応しい」 といった事を綴った手紙が時折届くが、共演は配役の幸運に恵まれれば叶う話で、 あの人と是が非でも肩を並べて仕事をしたい、と我儘を並べれば、 俺の如き木っ端俳優には忽ち仕事が回ってこなくなってしまうだろう‥現実は厳しいのだ それに餅は餅屋、配役という作品の味付けに俺が口を出すべきではない 配役の打ち合わせの時、そんな想いを眼帯の監督の前でこぼすと、「ヒバ」と監督は小さく笑った 餅屋としての信用を裏切れんな――監督の目はそんな照れ臭そうな感情をたたえていた 「ヒバ」監督は打ち合わせを中座し、桃髪の束を咀嚼しながら俺を一人残して出て行った 机の上に置かれた台本を覗くと配役の欄に書かれていたのは"村雨"と"斑鳩"の二文字、 驚愕する俺の頭上から天井板をぶち抜いて全裸の斑鳩が現れ、首筋に飛燕の峰を食らった俺はそのまま意識を失った 夏の原稿の追い込みの最中、うっかりトーンを切らしてしまい、 背に腹は代えられぬと、買い物に出掛ける四季と連れ立って、久しぶりに街を訪れた 新作は対立する両家の娘と息子を見舞う悲恋物語、初挑戦の分野ゆえに是が非でも入稿は成し遂げたい 四季と別れ急いで画材屋へ走る我の視界の片隅に、ふと僅かに動く影を捉えた 声をかけるとそれは村雨の姿、何故か服が切り裂かれぼろ布のようになっている 不意の再開に胸が躍るのを抑えながら、異様な風体の理由を問いただすと、 「子細は話せんが、少し身内で問題があってな」そう話す村雨は酷く憔悴していた 大狼財閥の影に忍ぶ我には分かる、権力の後継者には必ず闘争がついて回るものだ 己の心情に従うのであれば、ここで彼の味方をすべきだが、我は鳳凰に牙剥く大狼の者―― そんな我の逡巡を悟ったのか、村雨は「これは俺の問題だからな」と小さく笑って背を向けた 「いつか話す、すまない叢」そう言って村雨は鎖鎌を握りしめ、どこかへ駆けていった いつか話す。すまない。彼の残した言葉が脳裏に甘く響いて消える 我知ってるよ、村雨とはいつか破瓜じゃすまない仲になっちゃうってデュフフ 善のシノビであり排卵ダーでもある私は、ミゴモルズ図書館の命を受け、 広大なる義兄樹の迷宮に抱かれた街メトリアへと足を踏み入れた 黒髪巨乳の無垢なる義妹シノビばかりが犠牲になると噂される怪現象、 そして夜毎に響き渡る卑猥なヒエヒエという哄笑、その正体を求めるうちに、 私はラーダ湿性院の長こと義兄・ムラサメとモヤシリカ商店の癒着を嗅ぎ付けた 『全ての性器であること』、その信条は僅かな悪も決して見逃さない 愛槍の飛燕で邪な企みを討ってみせる――瓦礫の山と化した商店の前で私はそう胸に誓った その夜、私は長鳴雲雀の宿に勤める眼帯の店員の手引で兄の寝室へと忍び込んだ 両足の間から血の暴走を滴らせ強襲をかけるも、アニアドネの糸を紡いだ縄を自在に操る兄には敵わず、 私は一瞬で腕と脚を封じられ、両胸をむき出しにされてしまったイヤッハ 「!ああっと!やめて下さいお兄様!シノビから母親に転職させてください!!」 必死に抵抗する私の胸を舐め上げ、兄が欲にまみれた笑いを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の子宮の奥までマッピングしてやる」 私の両脚が開かれ、兄の太く大きいエッチな樹海肉軸(F.O.E)が入っt 心の内に歪んだ性の情動を燃やす性人(セイント)である義兄・村雨は、 義妹への劣情を火炎に変えてその身に纏う不可思議な術を体得するに至った 兄の視線を受けると火が付いたように私の下腹部が熱を持つのはその術のせいなのだ 万物を焼き焦がす兄の淫らな業火は、いずれ私の大事なものを破っ瓜させ、 生涯の伴侶を得た兄の手によって、鳳凰財閥は灰燼に帰してしまうだろう 財閥の未来を護る為、私は今宵こそあの淫魔を斬ると愛刀に誓った―― その夜、私は火を前に可燃物などは不要と衣類を全て脱ぎ捨て、 熱から身を守るため水分で粘膜を潤し、兄の部屋の窓を蹴破って奇襲をかけた しかし兄は卑劣にも寝間着をはだけた姿を見せつけて私を幻惑し熱い蜜を吹き出させ、 その場に崩れ落ちた私を電光石火の鎖鎌で絡め取り、ベッドへ強引に押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!私の中に新たな生命を萌えさせて下さい!!」 渾身の力で抵抗する私の胸を弄び、兄が下衆な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!快楽の熱に身悶えるがいい、俺の火炎(ヒエン)でな」 圧倒的な腕力で私の両脚が割り開かれ、兄の熱い火かき棒が火陰に押し込まr 棒高跳び、ヤリ投げ、床運動、卑猥な競技はこの世に数あれど、 義妹への情欲と性愛を競わせたら世界に並ぶ者は無いのが義兄・村雨である 忍の天賦と磨き抜かれた鎖鎌術の一切を妹へ向けるそのストイックさは、 まさに競技者のそれであり、アスリート、いやシスリートと言っても過言ではない このままでは、玉は金で棒はチン、銀々になった逸物で、胴を赤子で膨らまされ、 子供達だけで7人制ラグビーが出来るほど大家族になってしまうのは明白だ 「話のネタにもなるからな」と嘯き、連日中継に齧りつくあの性鬼を、 今宵こそは刀の錆にしてみせると、私は両胸の先よりも固く硬く決意した その夜、私は古代オリンピックに倣った装いで廊下を駆け、兄の寝床を奇襲した しかし兄の鎖鎌の一撃で飛燕を弾かれ、四肢を縛られた私はベッドの上でフォールを取られてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!今夜は私の開膜式を始めて下さい!!」 嫌悪に身をよじる私の双丘を揉みながら、兄が下劣な笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!ただの兄妹という関係を閉幕してやろう、俺の飛燕でな」 南米の熱帯雨林も顔負けのスコールが降る私の両足の間に、兄の肉バトンが入ってk 善のシノビである私は、ミオモルズ図書館に儀式の遂行を命じられ、 吹き荒ぶ寒風が世界樹の枝葉を揺らすハイランガード国の門をくぐった そして儀式を執り行うハメドリア公国のプリンスこと義兄・村雨と共に、 幾多の苦難が牙を剥く迷宮を歩み、群がる魔物を蹴散らして、 私たち兄妹は遂に、太古の遺跡ギンギンガヌププへと辿り着いたのであった すると突然、私だけの脳裏に不思議な声が響いて着衣が自然と床に落ち、 一方の兄は純白の忍装束を纏う異形の性騎士ファックニールへと変貌した その瞬間私は悟った、儀式とは真っ赤な嘘、人目もつかぬ迷宮の最奥で、 肉欲の限りを尽くさんとするのが兄の描いた奸計なのだ、と―― 即座に愛刀を抜くも近親姦マスタリを極めた兄に斬属性は意味を成さず、 アニアクメの糸で編んだ縄で両腕を封じられ、私はその場に押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!太い男の根菜と女の卵で新たな樹海料理を開発します!!」 必死に抵抗する私の胸をしゃぶりつつ、兄が淫猥な哄笑を響かせる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛‥いやアナコンダでエクスタシーを味わうがいい」 清廉な雪解け蜜が流れる私の秘裂へ、兄のモノホシ竿が突き入r 白いスーツに身を包み、鎖鎌を煌めかせ、月夜のビル群を駆ける男、彼の名は村雨、 表向きは大財閥の聡明な跡継ぎ、しかし裏では財界の裏に淀む闇を泳ぎ、 悪辣非道の輩を法に代わって誅する正義のスパイなのである 村雨の降り立ったビルの屋上、其処は大手製薬会社の研究所、 確かな情報筋によると、ドクターIという謎の科学者の助力により、 非合法の薬物、端的に言えば強力な睡眠薬を研究所内で大量に精製、 それを上水道に混入し、社会を混乱の渦に陥れるテロが計画されているという 引き起こされる惨禍を思い、村雨の胸の内に義憤が燃え上がる 「険しい顔をしていますねお義兄様」と背後から声がかかった 声の主は斑鳩、彼女こそ村雨の義妹にして情報屋、そして良き相棒なのである 彼女からの情報提供がなければ、この一件を掴むことは出来なかったであろう 斑鳩は優しく微笑み、「これを飲んで落ち着かれては」と村雨に水筒を差し出した 礼を言いそれを一息で飲み干した村雨の視界が、突如として眠気で霞む 困惑する村雨の首筋に衝撃が走り、彼の意識はそこで途絶えた 次回:スパイ村雨 第2話(終)『本当の敵』 諜報活動に身を置くにあたり、私情私欲は禁物である 嫉妬や強欲といった感情が七つの大罪と呼ばれるのは、 それらが早かれ遅かれ己の身を焼く引き金になるからだ しかしスパイの身でありながら、義妹への肉欲を隠そうともせず、 七つの禁忌など素知らぬ顔、義妹の乳房をしゃぶる王セブンと異名を取るのが、 エージェント村雨、つまり私の義兄なのである そんな兄が同じく諜報部に属する5人の女スパイ達と共に姿を晦ました 少なくとも、昨夜に私がハニートラップの実地訓練を敢行するまでは、 背任の素振りなどは欠片ほどにも見せていなかった 兄の胸中に何があったのか確かめねばならない――私は愛刀にそう誓った 奇跡の聖杯を賭けて英霊を召喚し互いに争う魔術師達の狂宴、 それが冬木市にて秘密裏に繰り広げられる聖杯戦争なのである しかし聖杯は万能の願望器に非ず、その本質は死と災厄を撒き散らす悪夢の代物なのだ 私は聖杯戦争を食い止めるため、鎖鎌とブリーフを依代にニンジャのクラスに属する英霊、義兄・村雨を召喚したのだった 「斑鳩、ここはどこだ」食事中だったのか茶碗を片手に首をかしげる兄に、私は事のあらましを説明した しかし私は気づいていなかった、召喚の余波で着衣がちぎれ飛んだ私を見つめる兄の目線が邪念に満ちていることに 英雄色を好むという言葉に違わず、兄が性の狂戦士であり白濁を子宮へ射かける弓兵であり、 肉の性剣にて処女膜を切り裂く剣士を兼ねる存在であることを私が知るのはその僅か数日の後であった あきらめて 夢を にんじゃみまんまん むらさめ にんじゃみまんまん blade blade blade 家宝継げない 才無し にんじゃみまんまん 商売をやったら 驚きの才能が どうして にんじゃみまんまん 叶わぬ 忍者未満マン ヒエン ヒエン ヒエン 町内6位 義妹を 鎖に巻き 子供作るのは 妊 妊 妊 兄だけだから https://www.youtube.com/watch?v=teMdjJ3w9iM 貧弱な栄養事情に喘ぐ焔紅蓮隊の元へ、胃袋の救世主である飯ア(メシア)こと、 鳳凰財閥の御曹司たる村雨がやってきたのは二週間ほど前のことである 毎食のように炭水化物が、蛋白質が、油脂が摂取できる。さらば野草をしゃぶって飢えを誤魔化す日々よ。 そんな夢のような状況に紅蓮隊の面々は歓喜し、悪忍の矜持などというどうでもよい物を脇にどけ、 たちまち村雨の足元に傅いて貴方こそが頭領ですと永遠の忠誠を誓ったのだった 「村雨様ー!今日はお肉が食べとうござりまするー!!」 変なTシャツを着てよだれを吹き出しながら村雨に懇願する焔とその他四人、美女に囲まれ慕われるという、 世の紳士諸兄からすれば垂涎の状況だが、対する村雨の表情は晴れやかではなかった というのも村雨は経営する飲食店の余剰在庫を無駄にするのは忍びない、 せめて有効に食べてくれる者はいないかと思案したところ、 ふと紅蓮隊の事を思い出し、これ幸いと食材を担いで参上しただけなのである 飢狼の如く食材を貪る紅蓮隊に村雨は安堵し、それ以降も幾度もアジトを訪れたのだが、 回を重ねる毎に異様に懐かれ、中でも詠などは村雨を「お義兄様」と呼び、こちらを見ては頬を赤らめてくる もともと思いつきで始めた事、更に言ってしまえば在庫の押しつけであるから、ここに至って村雨は、 「俺は不当に好感を得ているようなものだ、努力も無しに対価を受け取るのは如何なものか」 と、心の中でいささか後ろ暗さを覚え始め、それが先程の苦みを含んだ表情の理由であった さて、ここで「紅蓮隊がドン引きするような下衆な要求をすれば彼女たちは失望し俺から心が離れるだろう」と考えるのは誤りである なぜならば彼女達からすれば村雨は窮地から命を掬い上げてくれた大恩人、忠誠は本物も本物の超モノホン、 永遠の忠誠というのも比喩ではなく、現し世から黄泉路の果てまで添い遂げる覚悟で言った言葉なのだ だが村雨はそれと気づかずにうっかりと「飯代は各々の身体で払ってもらおうか」と口走ってしまったのであった 「ははー!仰せのままに!」村雨の目の前で、紅蓮隊の服が宙を舞い、視界に飛び込む肌、肌、肌―― あまりの刺激に耐えきれず、村雨は鼻血を滝のように滴らせてその場に倒れた 夜のファミレスで二人の男女がじっと向かい合っていた。 一人は褐色の肌をした制服姿の少女。もう一人は珈琲をすする三白眼の男。 互いを包む雰囲気は重苦しく、傍から見れば別れ話を切り出す寸前のカップルのそれである。 沈黙は解決にならないと悟ったのか、少女が伏し目がちにおずおずと口を開く。 「村雨、私たちはお金に困っているんだ…だから働き口を」「断る」 懇願をにべもなく拒否され、焔は身を乗り出して憤怒の形相で村雨の首に掴みかかる。 「なんでだ!このケチ!あ、すいませんオムライス一つ追加で!」 「ぐあーっ!離せ!あと勝手に料理を頼むな!」 頭をガクガクと振られるのに合わせ、村雨の眼前で焔の豊かな双丘がばゆばゆと揺れる。 色々マズい、と村雨は朦朧としながら必死に手をもぎ離そうと試みるが、 樋熊か類人猿を相手にしているかの如く首にかかった手はびくともしない。 徐々に村雨の意識が遠のいてきたあたりで席にオムライスが到着し、ようやく焔の手が離れた。 ひどく咳き込みながら村雨は襟元を正し、ふたたび焔へ告げる。 「以前も言ったがな。焔紅蓮隊の働き口はない」 そう。一度ならず二度三度と彼女らを雇って村雨は悟ったのである。この面々を使うのは難しい、と。 まず焔紅蓮隊は全員が抜け忍であるため一箇所に留まれず、短期雇用が前提となる。期間はおよそ一ヶ月程度。 更になるべく人目につかない、または容姿を誤魔化すのが簡単な業務が望ましい。 となると必然的に裏方の仕事、キツめの肉体労働や味気ない単純労働に就くこととなる。 そこで問題が生じる。彼女らは忍の訓練を受けた精鋭であり、肉体労働や単純労働への適性が非常に高い。 そのような人材であればどんどんと仕事を任せ、それに見合う対価を支払うところである。 しかし前述の通り、ごく短期間での不定期な雇用ゆえに一人工としてシフトを組むのが難しい。 戦力としてのカウントが期待できないため、何時抜けても良いように、任せる仕事は能力に照らして数段低いものになる。 無理やり職場へ前歴不明の優秀な人員をねじ込んでおきながら、能力を満足に生かさない業務を委任し、 更にはある日突然退職するのを許容する。職場の士気も落ちる。これほど経営側にとって扱いづらい人材はない。 そのような理由を何度となく説明したにも関わらず、焔はまた自分の元へやってきた。 それも金を無心するのではなく、労働で報酬を得ようとしている。考えてみればいじましい姿勢だ。 オムライスを頬張る焔を見やりつつ何とか手助けを――、とそこで村雨の思考が止まる。 以前も働き口の相談を持ちかけられたが、その時も腹を空かせた焔が忍びなく、これでもかと飯を奢ってやった。 「…まさかお前、相談をダシに飯を食ってるんじゃあるまいな」 焔は無言でぷいと顔を横に向けた。今度は村雨が焔の首に掴みかかった。 二人の様子を傍から見れば、切り出された別れ話に逆上したDV男のそれであった。 そしてたまたまそれをファミレスの外を通りかかった詠に目撃され、早合点した詠が焔を救わんと大剣を店内に投げ、 ガラスをぶち抜いて目の前に飛んできた大剣に、村雨が驚愕し、敢え無く意識を失うのはこの僅か5分後のことであった。 「シーズン終わりの海も良いものだヒエ」 子種を体に蓄えし者またの名を義兄・村雨の甘言に乗せられ、 私達は人もまばらな海辺を兄妹二人で訪れることとなった 多忙な日々から捻出した休日を満喫しようとしているのか、兄は西瓜を脇に抱え、 クルーザーを駆り、私にも乗るよう助平な声と体つきで誘ってくる だが私にはお見通しだ、兄は洋上に出てから私の胸を責め立て、 私を乳頭の快楽に敗北したビーチクルーザーへ仕立て上げた末に、 西瓜割りならぬ肉の棒で瓜を破り、両親に世継ぎの誕生を報告するつもりなのだ―― その悪辣な謀略に善忍の義憤が燃え、身体に描いた水着が汗と蜜で全て流れ落ちる 奸物生かしておけぬ、必ず兄を斬ると私は愛刀に誓った 舵を切る兄の背後に忍び寄り、白刃を一閃する‥が、兄は潮風に混じる私の潮の香りで襲撃を気取り、 飛燕を躱すと私の四肢を縛り上げ、そのままデッキへ強引に押し倒したイヤッハ 「放して下さいお兄様!私の子宮を産みの家に改装して下さい!!」 縛めに藻掻く私の胸に指を這わせ、兄が下劣な笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で快楽の大海原へ沈めてやろう」 私の両脚が割り開かれ、兄の大海亀が入ってk 忍者未満の拙い技を出す兄は ミマンマン 叶わぬ理想を追い求め 「いまだ!コックをつかえ!レイプだ!」 見ても無駄な夢を見る 孕ませ義妹を ミマンマン 子供向けの忍術大会出る兄は ミマンマン 町内6位を鼻にかけ 「いまだ!チンポのチャンス!穴だ!」 家宝の権利が宙を舞う 身籠れ義妹よ ミマンマン 放棄してたあの日の夢に泣く兄は ミマンマン 義妹の性器を舐めしゃぶり 「いまだ!蕩ける一撃!アクメだ!」 未来の夫が膜を裂く 兄斑キテるよ ミマンマン https://www.youtube.com/watch?v=pPM7Wh8k79I 善忍である私は地球経済圏に蔓延る腐敗を滅するため、 日夜脱衣所や浴室、自室の天井裏で秘密裏に調査を進めていたが、 その過程で私はギケイホルンに属する兄ムラサメ=マクヤブリスと、 貧困集団・鉄焔団との邪悪な癒着を暴き出す事に成功した 潤沢な食料を代償に提供される少女兵達の武力と絶対の忠誠、 それはまさに暴力の循環装置、これを世界の歪みと言わずして何と言おう 悪は必ず誅すべし…私は今宵こそ兄を斬ると愛刀に誓った その夜、私は着衣を捨て、全身を透明なナノラミネートで覆い、兄の自室へ疾駆した 私の蜜は止まらない、加速する――!!寝息を立てる兄の首へ飛燕を抜き放つ、 しかし兄は近親姦者特有の勘で目を覚ますと私を荒縄で縛り、ベッドに無理やり押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!いのちの糧は、下腹部にあります!!」 私の抵抗など意に介さず、兄は私の胸に唇を這わせ卑猥な笑みを上げる 「ヒ-ッヒッヒッヒエン!阿頼耶識まで快楽で塗り潰してやろう、俺の飛燕でな」 嫌がる私の脚が強引に開かれ、硬くなった兄の仮性ヤシが入ってk 「すまん叢、待たせた」親しげな声に振り向くと、息を弾ませた村雨の姿があった 積み上がった仕事をどうにかやっつけて、ここまで走ってきたらしい 彼に無理をさせてしまったようで申し訳なくなり、我の胸に罪悪感が湧き上がる 忙しいなら断っても良かったのに、そう我が言うと村雨は「約束は守らんとな」と朗らかに笑った 我と村雨が財閥同士の友人として交友を初めてふた月ほどが過ぎ、 今日のように二人で連れ立って出掛けることは珍しい事ではなくなった 買い物に映画、有名なカフェ、水族館、テーマパーク… 一緒に過ごした時間が増えるに連れ、我は友情を超えた感情を村雨に抱くようになっていった だが彼の方はどうだろうか、と横を歩く村雨の顔を見ながらそんな事を考えてしまう 最初のうちこそ「デートスポットばかり連れ回してすまん」と謝られた事もあったが、 今ではそんな事も言わなくなり、先日などは別れる間際に手を繋いでも快く応じてくれた たぶん。いやこれはひょっとして。我の心の中に甘い期待がどんどん膨らんでいく ――我知ってるよ、このままいけば村雨にGスポットばかり突き回されちゃうってデュフフ この世を乱す貧困集団『焔鬼宗』を成敗すべく、良夫婦蜜湛(リョウフウミツジン)こと私・斑鳩は、 眼帯の豪傑である狂雲雀(キョウウンジャク)、そして旅する鎖鎌使い義兄・村雨と共に、 彼奴らの住まう洞穴へと、果ての見えぬ困難な道のりを歩み始めた 西幽から来たと語る兄は度々淫猥な視線を私に送ったり、装束から腹筋を覗かせたりしたが、 國が違えば風習も異なるもの、兄はそういう文化の人間なのだと私は身体の湿度を増しながらも納得していた だが旅立ちから半日後、何者かが投げた風笛により全身を桃色に塗られた魑翼が飛来、 眼帯の豪傑は歓喜の表情で怪鳥の足を掴み、そのまま何処かへ飛び去ってしまった 全ては兄の仕組んだ罠だった――そう気付き咄嗟に剣を抜いて斬りかかるも時すでに遅し、 兄は二ツ名たる忍不才(チンんほぉ)の本性を露わにし、私の両手を荒縄で縛り上げてきたイヤッハ 「放せ下郎!私のお腹に妊侠の精神を叩き込んで下さい!!」 氣功を練って抵抗する私の胸をしゃぶりながら、兄は卑猥な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で36人の子の名を目録に記してやろう」 私の脚が開かれ、粘膜の桂花園に兄のチンボーダルトが強引に押し込まr 体面や風評など意に介さず義妹に欲情する男、それが義兄・村雨の本性であり、 体躯の内から湧く圧倒的な性欲は、兄気と呼ばれる私にしか見えない特殊なエネルギー波となって 体中から放たれ、私の下着の内側を秋雨が降ったかの様に濡らすのである 体育の日を明日に控えた今夜、遂に兄は狂って歪んだ性欲が制御不能になったと見え、 体を動かしに行こうヒエン、と祝日を理由に私に淫猥な行楽の誘いをかけてきた 体毛と恥毛が逆立つような嫌悪感を覚えながらその誘いを断り、私は部屋に戻ると、 体目当てのあの破廉恥な淫獣を斬るは今宵が好機、と愛刀を引っ掴み、夜の屋敷を疾走、 体液を腿の間に滴らせドアを蹴破り、寝具に包まる兄を目掛け飛燕を振り下ろす――が、 体に刃が届く前に音速の鎖鎌が閃き、私は四肢を絡め取られベッドに押し倒されたイヤッハ 「放して下さいお兄様!今日を体位でイく日にして下さい!!」 体を捩って抵抗する私の胸の揉みながら、兄が淫靡な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!体の育ち具合を内側から確認してやろう、俺の飛燕でな」 体の上に兄が覆い被さり、十月十日後に赤子が生まれる穴へ兄の剛棒が入っt 職は俳優、名は村雨、明日の飯にありつくために、 脇役竿役裏方と色々仕事をしてきたが、中には変わった仕事が来る事もある その日の依頼はパチンコ営業、地方のケーブル局の番組で、 座ってパチンコする様子の撮影のみ、玉代は局持ち、拘束時間の割に報酬も良い 顔出しの仕事は次に繋げるチャンスでもある、初めての仕事内容だが了承の返事をした そしていざ現場に臨むとホールの中は貸切状態、撮影スタッフの姿もない リハーサルで人払いをしたのかと訝しんでいると、ピンク色の体操靴を履いた眼帯の監督が現れた 事情を聞くとと、どうも監督は掛け持ちで番組制作にも携わっているらしい 慣れぬ営業の仕事に緊張している旨を告げると、監督に「ヒバ」と肩を叩かれた 誰でも最初はそうだ、安心しろ――その瞳は優しげにそう語っていた 「ヒバ」一言残し、準備があるのか監督は店の奥に引っ込んでしまった しかしパチンコ屋など初めてだ、店内を回ると通路に義妹に酷似したポップが飾られていた 随分似ているな、と顔を近づけるとポップが二つに割れ、奥から現れたのは飛燕を掴んだ全裸の斑鳩、 声を上げようとした喉に飛燕の柄頭がめり込み、俺は意識を失った 以前から情報を集めていた大型ショッピングモール、そのオープン日となれば商売人の血が騒ぐ。 財閥の仕事をこなしていけば、いつかこんな大きなプロジェクトを手掛けることもあるだろう。 後学のために色々な店舗を回り、更には第三者の意見を伺うため、紅蓮隊も同伴させた。 個性的な面々である事は承知の上だが、女性層の需要は女性に直接聞くのが一番なのである。 フード類はどういう店が出店しているのか。「村雨!あれ大盛りで食べたい!」 ファッション関係は充実しているのか。「この紐みたいな下着って私に似合うかしら?ね?」 小物類、雑貨の価格帯は適当であるか。「両刃のナイフが売ってないやん…」 ニッチ層のフォローもしているのか。「限定画集がもう発売してたなんて!不覚だったわ!」 カップル向けのイベントもあるのか。「カ、カ!?わ、私にそんな事を聞かないでください…!!」 やっぱり全然参考にならなかった。俺一人で良かった気がする。 分かっていながら何故連れてきたのか、と言えば前述の通り情報収集のためである。 別にショッピングを楽しむ紅蓮隊の笑顔が見たかったから、とかそういう私情の挟まった理由は一切ないのである。 忍の道を諦めた義兄・村雨はプロレスに傾倒し、新団体「チェーン&サイズ」を立ち上げ、 日本のプロレス界と義妹の純潔を手にする為、ルール無用の非道な試合を繰り広げていた 善忍かつレスラーでもある私はその企みを挫くべく、善忍の眼帯レスラーと共に勝負を挑んだが、 眼帯レスラーは前座の試合中に私の招いた桃髪少女のレフェリーに興奮し鼻血を吹いて昏倒、深紅のマットに沈んだ 正々堂々の試合で仇を討ち必ずや正義を成してみせる――私は控室でそう固く胸に誓った 覆面を着けギマイガーマスク(和名:月経仮面)となり、凶器の飛燕を掴み、コスチュームを捨てリングイン、 しかし兄ことギケイエローデビルは卑劣にもタイツに上半身裸の淫猥極まる衣装で登場、私に蜜を吹かせダウンを奪うと、 手にした鎖鎌で私の四肢を縛り、そのまま強引にリングの上へ押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!性器のパンチをぶちかまして下さい!!」 渾身の力で抵抗する私の胸をしゃぶり、兄が喜悦の笑いを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!母だ、お前は母になるのだ、俺の飛燕でな」 鍛え上げられた腕に両足を開かれ、私の虎の穴に魔羅の処刑が執行さr 鎖と鎌 絡み合う夢 惑わすまだ兄を ただ進むべく道は唯一つ 人並み 義妹と兄 月とスッポン 現実と夢 違い過ぎない? 義妹に負け 吹き飛ぶ理念 家宝は夢のまま だって無駄な努力を目一杯 忍の腕は六位町内  さあ負け惜しめ 心折れるまで ah 天賦の 才 無い 無い 天賦の 才 無い 無い 天賦の 才 無い 無い 天賦の 才 無い 無い King of the 卑猥 卑猥 卑猥 King of the 卑猥 卑猥 卑猥 King of the 卑猥 卑猥 卑猥 卑猥 卑猥 ヒエン! 忍び込む部屋パンツ一枚 溢れる蜜バケツ一杯 起き上がる義兄 押し倒せ義妹 自室の闇の中 だって鎖と鎌に義妹全敗 舐めもしゃぶりも義妹おっぱい さあ種付け 種尽きるまで んあー!義妹はワイフ https://youtu.be/iThAssqfr-E?t=58 義兄・村雨の修めた金剛海綿体流鎖鎌術は天下無双の武術、 その技は神速と喩える他なく、分銅の閃きに比すれば雷光も牛歩同然、 袂から鎌が覗くより先に敵は血を流し斃れるが必定と書物に記されている そしてそれは正しい、兄と刃を交えても私を待つのは敗北、妊娠、挙式だ 私は天を呪った、なぜ兄にあの異才と義妹に懸想する邪心を同時に与えたのか 私は恐れた、兄の秘めた欲が周囲に露見し求心力を失った財閥が崩壊する事を 懊悩の果てに今宵こそ全ての終焉の時であると私は愛刀に誓い、 あの妖怪下着汚しを葬る事を決意し、そっと自身の日記帳を閉じた その日の夜、『裸身に勝る鎧無し』の格言通り素肌で夜気を裂き疾走、兄の部屋に飛び込むも、 水音に勘付いた兄は即座に跳ね起き淫気を放出、私は卵巣を乱され股から血を流して斃れ、 鎖鎌に抵抗できぬまま強引にベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!両親へ両親になった事を報告させて下さい!!」 必死に抵抗する私の乳房を舐めつつ兄が淫らな笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!明るい家族計画を始めてやろう、俺の飛燕でな」 両足を開かれ、私の中に逞しい棒状のお兄様が入っt カレーも寿司もラーメンも焼肉も前に食わせたことがあったぞ、 ピザは昨日食べたし、そもそも本当にもやしを食べたいのか? と村雨から問われ、紅蓮隊は全員揃って頭を抱え渋面を作った そして十分間以上に及ぶ緊急の紅蓮隊会議を経て、彼女らが出した結論は、 「牛でも合い挽きでもいいのでハンバーグが食べたい!」だった ちょっと待てハンバーグは三日前に皆で店に並んでまで食べたじゃないか、 村雨がそう言うと、焔がニヤリと笑い、村雨の作ったハンバーグが食べたいのだと告げた 俺の手料理、確かにそれはいつもと違うものだ――村雨も焔に応えてニヤリと笑う この卑しい肉奴隷どもめ!たらふく食わせてやるから覚悟しろ!! そう村雨は宣言し、まずは買い出しのため紅蓮隊を引き連れ、 「お菓子は一人200円までだぞ」と厳命し、近所のスーパーへ乗り込んだのであった そして作ったハンバーグは紅蓮隊たちに好評で、この日以降紅蓮隊のアジトで、 ちょくちょく鍋を振るう村雨の姿が見られるようになったのはまた別の話である 「そうだピザ釜を作ろう」そんな思い付きに至ったのは、 紅蓮隊の面子が阿呆のようにもりもりと飯を食うからである 別に飯を食うのは健康な証拠なのでそれは一向に構わないのだが、 その食欲が勤め先の売り物にまで向けられるとなれば話は別だ ピザ店の経営を引き継いで地区内6位にまで売り上げを回復した今、 ここらでつまみ食いにブレーキをかける必要がある そんなわけで手ずからピザを食わせておけば商品に手を出すまいと画策し、 元よりつまみ食いに手を染めていない詠に手伝いを頼むに至ったのである 重たいレンガブロックをひょいひょいと運ぶ詠の姿は何とも頼もしく、 「詠がずっと俺を手伝ってくれればなぁ」と思わず冗談を口走ってしまうほどだ するといきなり詠がレンガをドサドサと取り落とし、お義兄、おに、おにと口走り始めた レンガで指でも挟んだのか、と駆け寄り詠の手を取ると赤らんだ詠の顔g 「村雨ー!私も手伝いに来たぞーーー!!!!」 名前は村雨、職は売れない俳優業、 安アパートの窓から見える木々の葉は赤く色付いて、 読書、食欲、スポーツと楽しみを数える季節へと移ろうも、 空の冷蔵庫を前にどうしたものかと肩を落とす俺にとっては、 秋の楽しみなど縁遠く、なればこそ来た仕事に四の五の言えず、 山中でのロケ手伝いなどという裏方を考え無しに引き受けてしまった 現場に着くと眼帯の監督と同業の義妹・斑鳩の二人が待っており、 麓からロープウェイで山頂を目指し撮影班と合流する手筈らしい 斑鳩からは嫌な視線を感じるが、監督と一緒では何も出来まいと僅かに安堵する そして流石に監督は山に慣れているのか、既に動き易そうな桃色のジャージを着込んでいる しまった自分もそういう服装ならなぁと顔を顰めた俺の肩を、眼帯の監督がポンと叩く「ヒバ」 場馴れするまでは致し方なしだ、眼帯の監督はそう言いたげな眼差しだった いよいよ山頂に向けて出発、三人乗りのゴンドラが動く直前「ヒバ」と眼帯の監督が扉から出る 仰天する俺の横には着衣を脱ぎ捨てた全裸の斑鳩、待て、と声を上げる寸前、 斑鳩の放った飛燕の峰に額を打たれ、俺はそのまま意識を失った 妹配給法とは脳の188%が性欲で構成され、鎖鎌という性具を振り回す義兄へ、 血の繋がらない黒髪清楚忍者義妹を性奴として配給する悪夢の法律である その法の制定を推し進めるは財閥の後継、義兄・村雨で、 自室で着替えて下着姿を晒し、浴室内での全裸徘徊に飽き足らず、 帰宅直後に「疲れたヒエ」とネクタイを緩め襟元から鎖骨を覗かせる痴態を展開し、 義妹に蜜を吹かせ屋敷中の床を汁びたしにさせて悦に浸る性の権化なのである 淫らな人間が定めし悪法でも法は法、善忍が率先して法を破る事は出来ない 兄は法を盾に私を護衛から解任後に懐妊させる算段なのだろう やはり兄は悪心の者、善忍として斬らねば――私は着衣を畳みながら愛刀に誓った その夜、服も無く廊下を駆け、兄の部屋に配給の時間ですと扉を蹴破り侵入、 善戦虚しく兄の放った性具に手足を縛られ、私はベッドへ押し倒されたイヤッハ 「放して下さいお兄様!妹を配偶者にしてください!!」 必死に抵抗する私の乳房に指を這わせ、兄が卑しい笑みに顔を歪ませる 「ヒーッヒッヒッヒエン!忍法も民法も俺の飛燕が与える快楽の前には無意味だ」 私の腰が引き寄せられ、兄の子種配給棒が押し込まれt 突如顕界したアサシンの英霊・村雨を従え聖杯戦争に挑む士郎 村雨が聖杯に求める物は義妹との関係修復と聞き、士郎は涙した 必ず村雨を勝たせてやらねば。そこには友情に似た奇妙な絆があった 一戦目セイバー!風王結界の衣を纏う全裸の剣士に村雨は敗北した 二戦目アーチャー!経血で染まった赤布を纏い蜜を飛ばす弓兵に村雨は敗北した 三戦目ライダー!村雨を昏倒させ執拗に騎乗を迫る長髪女英霊の前に村雨は敗北した 四戦目バーサーカー!理性を失い九つの生命を産もうと迫る狂戦士に村雨は敗北した 五戦目キャスター!村雨の顔に生気は無く、戦う前から石段の前で泣き始めた 村雨を説得し鼓舞し寺の前に辿り着き、傀儡術を使う巨乳の女英霊と相対するもなぜか女は無事に帰してくれた 次はどうする…士郎が聞くと村雨はもういいさ、と呟いて俯いた しかし運命に慈悲はなく、二人の前に眼帯の神父と金の下着を纏った英雄王ギマイメッシュが現れた まともに戦えば勝ち目無し、だが「士郎!今まで付き合ってくれて感謝する!さらばだ!」 村雨は宝具の鎖鎌を携え無謀にも強敵に挑みかかった それはこの聖杯戦争で出会ったどの英霊よりも勇ましく気高い姿だった 義妹と寝て子を成す男、略してネコ男とは義兄・村雨の事だ 異名はそれだけでなく、「とにかく服を着ろヒエン」と義妹の性器に手を伸ばすマン痴漢、 入浴時に天井裏へ向けてタオルの間からわざと局部をちらつかせるチンチラ、 獄炎の如く燃える歪んだ欲望を己の陰部に宿した火マラやん等々、枚挙に暇がない そして異名全てが意味する通り、兄が虎視眈々と私の体を狙っている事は間違いない 捨て置けば私は鼠を狩るように操を奪われ、義兄と寝て子を成すネコ女になってしまうだろう だが私は窮鼠ではなく悪を狩り立て爪牙で引き裂く善の獅子なのだ 我が身を守り兄の邪悪な思惑を破るべく、私は今宵こそ兄を斬ると愛刀に誓った―― 深夜、スフィンクスを模した格好で兄の部屋に忍び、素っ首目掛け飛燕を抜いた しかし兄は猫科動物のような靭やかな動きで刃を躱すと鎖鎌で私を縛りベッドへ押し倒したイヤッハ 「放して下さいお兄様!百万回産んだね子と言われるぐらい孕んでみせます!!」 必死に抵抗する私の胸を揉み、兄が下劣な笑いを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で股に快楽の旅をさせてやろう」 私の中をぬっこぬっこすべく、兄の左曲がりチン五郎が強引に入っt 「ハメッコorトリート!」日頃から忍者の仮装を嗜む義兄・村雨が私の自室の前で叫ぶ 兄の考案した村雨式ハロウィンとは、義妹へ性的イタズラか犯し、または受精の三択を迫り、 最終的に粘膜同士をこすり合わせるプレイつまりコスプレをする淫らな催しである 扉の鍵穴から見える南瓜の被り物をした兄の姿は、誰が見ても男性器を連想させ、卑猥な事この上ない 世間の行事に言語道断のオナリジル要素を加え、素知らぬ顔で禁忌に触れる行為を企む… そんな悪漢に対する怒りに蜜が噴き出し、ちぎれ飛んだ股布が窓に貼り付いて落ちる 現し世を彷徨う霊魂の如く、妹の肢体を求め徘徊する兄を斬るのは今こそが好機――私はそう愛刀に誓った 抜き身の飛燕を掴み、ダビデ像の仮装でドアを開き、すかさず兄の喉へ突きを放つ だが兄は先読みしていたかの様に鎌で切っ先を受け、私の身体を鎖で縛りその場に押し倒したイヤッハ 「放して下さいお兄様!悪戯も前戯も両方して下さい!!」 渾身の力で抗う私の胸を舐め回し、兄が下劣な笑みに頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の純潔を収穫してやろう」 圧倒的な腕力で私の足が開かれ、兄のニック・ボー・ブランブランが挿入さr 名前は村雨、職は俳優、脇役、端役、時には竿役もこなしているが、 それでも財布の中が寂しい時はアルバイトに精を出して口に糊をしている―― 「ニンジャマン参上!」勇ましい掛け声とともにステージでポーズを決める この日は屋外でのアルバイト、忍者モチーフのヒーローの中の人というわけだ 仮装の中は汗塗れの重労働だがどんな形でも主演は主演、あまり悪い気はしない それに同業の義妹・斑鳩と共演する事を考えれば、億倍はマシな仕事である 一段落ついて舞台袖に引っ込んだ俺の肩が「ヒバ」の声と共にポンと叩かれた そこには眼帯の監督の姿、というのもこの仕事を紹介してくれたのも監督なのだ 何故かブルマの入った紙袋を抱えているが、恐らくは仕事の小道具か何かなのだろう 中々似合うじゃないか、そんな視線で俺を見ると「ヒバ」と一言残し監督は帰っていった 俺も次の出番に備えスーツを脱ぎに更衣室へ走る、と途中の通路で悪役怪人と肩がぶつかった 怪人の頭からマスクが外れて転がり落ち、中から出てきたのは斑鳩の顔、 驚愕し逃げようとした俺の首筋に飛燕の峰がめり込み、俺はそのまま意識を失った >肉もやし炒めマシマシの魚介ベースのラーメンだ!! と言いながら麺を茹でる村雨、実は既にスープは仕込み済みで、 煮干しが香る琥珀色の液体が寸胴の中で湯気を立てている 「焔!強火で頼む!」茹で上がる間に焔の火でごうごうと熱した中華鍋の中へ、 白飯と卵、ネギとハムを投入し、手早く鍋を振って炒飯を作る 「未来!鉄板から引きあげろ!」と村雨が命じると、未来が少し慌てながら、 皿の上にぱちぱちと油の弾ける餃子を並べた、皮が所々破れているのはご愛嬌だ 絶妙の機で麺を湯から引き揚げ、日影のナイフで刻んだ焼き豚と、 詠が炒めたもやしを乗せ、春花がてきぱきと卓にどんぶりを並べ、夕飯の支度が完了した 奴隷ども!席につけ!村雨の声と同時に五人が椅子にぴしりと座る 「「「「「「いただきまーす!」」」」」」 紅蓮隊合作の村雨中華定食をぱくつきながら、秋の夜長はふけていくのであった 義兄・村雨が「斑鳩…」と寝床で苦し気に呻く姿を目の当たりにした私は、 今までの努力が全くの無駄に終わった事を悟り、深い悲しみに包まれた 私は兄の中に残る僅かな良心を信じ、幾度も兄を正気に戻そうと試みてきた 下着を食み、残り湯を啜り、時には部屋中に恥毛を撒く事も厭わなかった だが結局、夢で義妹を求めるほどの異常性欲を兄から排する事は出来なかったのだ―― そんな己への無力感に幾粒もの涙が足の間に溢れ、下着をじっとりと潤した もはや兄に更生の余地は無く、一対一の決闘で組み伏せて斬るより他に手はない 『今こそ雌雄を結すべし』と記し、股で血判を押した果たし状と飛燕を携え、 必ずや彼奴を斬るという誓いを胸に、何も着ない服装で再び兄の部屋を訪れると、 兄は卑劣にも目を覚まし、私の四肢を鎖鎌で縛り上げ強引にベッドへ押し倒してきたイヤッハ 「放して下さいお兄様!義妹を血統に組み込んでください!!」 渾身の力で抵抗する私の胸を舐め上げ、兄が下劣な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!雌と雄のどちらの子も産ませてやろう、俺の飛燕でな」 圧倒的な腕力で私の両足が開かれ、兄の赤黒い果たし棒が秘肉を掻き分けt 今日は地球に最も月が近づくスーパームーンが見られると聞き、 義妹の斑鳩へ「い‥一緒に月見でもしないか」と誘いをかけてみたところ、 少し考えるような仕草をした後に「はい」と承諾を貰う事が出来た 手前味噌だが、俺と義妹の関係はかなり改善出来ているように思う 以前のようにあからさまに俺を避ける様子は無くなり、ここ最近などは、 「一緒に入浴しませんか」「今夜は添寝しましょうか」と冗談を言ってきたり、 俺の服をこっそり隠す悪戯をしてきたりと、斑鳩の態度は随分と和らいでいる 今夜も肩を並べて月見をすれば、俺と義妹の距離はより一層近づくに違いない 屋敷のバルコニーに出ると既に義妹が待っており、長年の習性なのか手には飛燕が握られていた 夜空に堂々と照り輝く月は迫力満点で、思わず「月が綺麗だな」と在り来たりな言葉をこぼすと、 義妹は「私もです」と能面のような無表情で呟き、着衣を脱ぎ捨て、すらりと飛燕を抜いた 何を――と驚愕する俺の側頭部が飛燕の峰で打たれ、俺は膝を折ってその場に崩れ落ちた 夜より暗い闇へ意識が溶けゆく中、股から月のものを滴らせた裸の義妹が、俺の下着をもぎ取るのが見e 「斑鳩よ‥俺の妻となりハネムーン、いや月見と洒落込もうではないかヒエ」 超孕む(スーパーハラムーン)である今夜、義兄・村雨が月見の誘いをかけてきた この世全ての性を司ると言われる兄のことだ、私の生理周期などとっくの昔に把握しており、 月見と称して私が鮮血を滴らせる様子を鑑賞した後、破瓜の血を流す様を楽しむつもりなのだろう そのあまりに歪んだ妄執に寒気が走り、嫌悪で迸った蜜が下着を貫いて床を濡らした だがこれは兄を討つ又とない好機、一瞬で思考を纏め上げ、その誘いに乗ることにした 隙を見せぬよう容易に脱げる装束に着替えながら、今宵こそ兄を討つと私は愛刀に誓った―― 月は遠くにあるから美しい、とは誰の言った言葉だったか。 彼方に輝く月は夢に似て、決して甘やかで美しいばかりでなく、 近くに寄ってみれば、醜く苦く、己の心を厳しく責めるものなのだ。 もっとも、俺はその月に近づく事すら出来なかったのだが。 そんな自虐めいた想いが頭に浮かび、振り切ったはずの思い出に胸がざわつく。 雄大な月はどうも眺める者の心に、感傷的なさざなみを立てるようだ。 「こわい顔しとるな、村雨はん」横から日影に声をかけられた。 知らぬうちに顰め面をしていたらしい。いかんな、と眉から力を抜く。 向こうでは他の紅蓮隊の面々が月の光を背に何やら騒いでいる。 大方、団子の取り合いでもしているのだろう。思わず笑いがこぼれた。 風流などどこ吹く風、紅蓮隊にかかれば満月の輝きも形無しだ。 月の光も霞むような奴らを傍らで眺める…それはきっと夢を見るよりも楽しい事だ。 何とはなしに、俺の中にやるべき事が見えたような気がした。 「俺にとっての月はお前達だな」僅かに怪訝な表情を浮かべた日影の頭をくしゃりと撫で、 まだ騒がしく声を上げる焔達を止めるべく、俺はゆっくりと立ち上がった。 郊外の洋館に白装束の怪人や巨大な烏賊の化物が出没するという通報があり、 すわ一大事とシSTARSのベテラン隊員ヒバリーが派遣されたが、 突如として音信不通になった為、救出作戦が敢行される運びとなった 警官であり善忍の私は、同僚の窮地に手を差し伸べんと、 義兄の隊長アニバート・ヒェスカーと共に洋館へと踏み込んだ そこで私達を待ち受けていたのは、ヒバリーの肢体を貪る眼帯のゾンビ、 恐るべき光景に困惑するもよく見れば、此処は洋館でなく只のラブホテル、 そう、全ては混乱に乗じて義妹の体を エロい うま する為に、 チンブラリ社の元研究員ヒェスカーこと村雨の仕組んだ巧妙な罠だったのだ おのれ悪漢、とコンバット飛燕を抜き放ち兄に斬りかかるも、 ギKウィルスで強化された鎖鎌術には敵わず、私は四肢を縛られ押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!汁(ジル)とクリ**スを両方とも堪能して下さい!!」 渾身の力で抵抗する私の両胸を揉みつつ、兄が淫らな笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!破瓜の血で俺の飛燕をクリムゾンヘッドにしてやろう」 圧倒的な膂力で私の両足が開かれ、欲望に歪んだ兄の六角クランクが入っt 何処の誰が吹聴したか、義兄・村雨に忍の才無しと侮る声があるがそれは出鱈目である 町内六位の称号も、己の実力を一割も出さぬまま戯れに終止した結果に過ぎない 兄が本気を出せば、ただ佇むだけで義妹の下着を蜜でぼろ雑巾のように変え、 目線を送るだけで義妹の胸の先端を鋼よりも固く尖らせ、 「斑鳩、今日もいい天気だな」と声を出した瞬間、この世の因果律が捻じ曲がり、 義妹の薬指に銀輪が輝く未来を創造する事をも可能にするのだ しかしいかに才有れど、肉親を汚す悪しき欲あらば、善忍として断罪せねばならない 例え兄と私の間に彼岸の彼方ほどの腕の開きがあろうともだ――私は愛刀にそう誓った 実力差を埋めるには捨て身あるのみ、と服を捨て、闇夜に紛れ兄の寝床を急襲する だが兄の鎖鎌術の前に飛燕は無力、私は為す術もなく手足を縛られ、強引に押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!町内一位のおしどり夫婦になってみせます!!」 必死に抗う私の乳房を舐め、兄が卑猥な笑いに頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で出産数日本一の記録を樹立してやろう」 常人離れした腕力で私の体が引き寄せられ、兄の熱い肉樹が押し込まr 頭脳労働も腹が減る。夜食は体に毒と知りつつも、つい握り飯に手が伸びる。 熱い緑茶を啜りながら、書類に目を通していく。これは承認、これは却下。 書類を一山片付けてほうと溜息をつき、次は大学の課題に手を付ける。 卓上の万年筆を手に取り、レポート用紙に18金のニブを走らせる。 手書きのみ受領、という妙な課題に今更ながら舌打ちが出る。レポート作成も楽ではない。 そのうち両目にじわりと疲労を覚え、眠気覚ましにふたたび緑茶に口をつける。 心地良い苦みが舌に咲き、幾分か目蓋も軽くなった。欠伸を噛み殺しながら筆記を続ける。 己の選んだ道ではあるが、やはり学業と仕事の両立は身体に堪える。 最後に壁掛けの時計を見た時は、午後の11時をとうに過ぎていた。今は何時だろうか。 ところで――「もう夜更けだ、先に寝ても構わんぞ」俺の横にじっと佇む焔に声をかける。 「私も村雨の仕事が終わるまで寝ない」と、目をしょぼしょぼさせながら焔が答えた。 依頼した護衛の任務は昼の内に終わっているのだが。変なところで律儀な奴である。 そうか、と俺も答えて目の前の作業に戻る。静かに二人の夜が過ぎていく。 11月22日は良い夫婦の日、それゆえか義兄・村雨の淫らな視線は日頃よりも鋭く、 瞳の底には義妹を善忍から猥婦へ墜とそうとする狂気の謀略が光り輝き、 隙あらば兄は私を恥辱で縛る帯、即ち恥ずバンドに成るべく機を伺っている だが、白装束を纏い、血のような紅い道を歩み、己に銀輪の枷を嵌める修羅の生き様、 それこそが善忍の覚悟と誇りであり、その蹂躙を企むとあれば兄とはいえ容赦は出来ない 今宵は必ずあの淫獣を斬る、それが健やかな時も病める時であっても――私は愛刀にそう誓った その日の夜、私は夜の屋敷を駆け、初夜権当選の告知と共に入浴中の兄に奇襲をかけた しかし兄は卑怯千万にも全裸を晒し、私が蜜を流して崩れ落ちるのを見届けた後、 巧みな鎖鎌捌きで裸の私を一瞬で拘束すると、そのまま強引に押し倒してきたイヤッハ 「やめて下さい旦那様!乙女を娶ってめおとになって下さい!!」 渾身の力で足掻く私の乳房を弄びながら、兄がいやらしい笑みに顔を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!では浴槽の中で披露宴、略してヒエンを開いてやろう、俺の飛燕でな」 兄の手で両足が開かれ、私の濡れたウェディングセーキに兄のナイフが入刀さr 良い夫婦、結婚、そんな単語を聞くと無意識に身構えてしまうのは、 自分が鳳凰財閥の後継になった影響があるのは間違いない 女性経験が皆無の自分には結婚など遠い国の出来事の様なものだが、 所謂ハイソなパーティーに顔を出せば、玉の輿を狙う女性達に付き纏われ、 遠い親類からこの娘はどうかと見合いを持ち掛けられたのも二度や三度の話ではない 尤もどれも明らかに財産狙いゆえ全て断ったが、良い気分はしなかった まったく縁談など迷惑だ、と珍しく詠に愚痴をこぼしたところ、 最初は笑っていた顔が何故か段々と曇り、終いにはすっかり不機嫌になり、 「そうですか」と適当な相槌を打つだけになった、何か俺はまずい事を言ったらしい 親しい仲の詠でも何を考えているか計りかねる俺に、やはり結婚などまだ早い それに婚姻に人のさもしさや家同士の政治的配慮といった面倒な物が絡むのなら、 いっそそんなものに縛られない身分違いの恋でもした方が余程マシな気がする… そんな事を呟くと、真っ赤な顔の詠が「わ、わ、私もそう思います!」と返してきた はてさっきまで不機嫌だったはずだが――女性の機微は難しい、俺が誰かと良い夫婦になる日は遠そうだ 今日はいい兄さんの日というが、俺が良い兄かと問われれば、 決してそんな事は無く、未だに義妹の斑鳩との溝は埋まっていない 例えば挨拶しても、義妹は何かに耐える様に眉を顰めて黙るばかり、 他にも俺が服をはだけたり、風呂上がりについ薄着で屋敷内を歩いたりすると、 鋭い視線で「あまり私を困らせないで下さい」と厳しい叱責を浴びせてくるし、 兄妹で遊ぼうと誘っても「一人遊びします」ときっぱり断られるのが常である 身も蓋もない言い方をすれば、全くもって取り付く島もないのが現状だ 俺の胸中を吐露し、一度は和解したと思ったのだが、それは思い違いだったらしい… そう悲観しつつも、中庭の木々が秋風に葉を散らす様を眺めながら考えを巡らせる 時折、義妹の部屋からヤッ、ハッ、と息を弾ませる鍛錬の声が聞こえる事から察するに、 もしかしたら義妹は家宝を継いだ責任感で、自分自身を追い詰めているのではなかろうか 一度話し合ってみるか、と中庭から去ろうとした目の前に現れたのは全裸の斑鳩、 何を――と驚く俺の鳩尾に飛燕の柄尻が刺さり、俺はその場に倒れ伏す 徐々に遠のく意識の中、義妹が"良い初産(ニイサン)の日です"と言ったのが聞k 11月23日は良い兄さんの日、だが義兄・村雨は良い兄どころか、 義妹に対して「今日は陰嚢顔射の日だヒエン」と卑猥な欲を抱く悪の兄であり、 月日が示す通り1+1+2+3=7つまりロクでなしである事は明白だ 更に天稟と人格は相容れぬのか、そんな悪逆の輩であっても兄の忍の腕は凄まじく、 先程も窓の外の中庭で兄が「孕ましてみるか…」と唇を動かしただけで、 木立の葉を残らず地に落とし、私の股から大量の蜜を滴らせるという、 もはや妖魔の域にまで達した不可思議な術を使ってみせたのである 善忍として、人外の化性に堕ちた兄を野放しにする事は出来ない 戦慄を打ち払うように服を捨て、今こそが兄を斬る時――私は愛刀にそう誓った 素足で窓を蹴破り、兄の佇む中庭目掛け、飛沫の虹を描きながら飛び降りる、 だが兄は獣欲に冴えた勘で不意打ちを躱すと、私を鎖鎌で縛りその場に押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!いい兄さんから良い旦那さんになって下さい!!」 必死で抵抗する私の胸に指を這わせ、兄が下品な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!望み通りいい父になってやろう、俺の飛燕を使ってな」 淫棒姦者となった兄が私の足を開き、無理やり剛直を押し込n 「村雨兄さん!肉をくれ!」焔を筆頭にした紅蓮隊の要求に、 「駄目だ」と村雨はぴしゃりと一言で拒否の姿勢を示した。 その声音には真剣さがこもっており、何を言われようと村雨が答えを曲げない事は明白だった。 「兄と呼ばれて悪い気はしない。だが今日が良い兄の日とはいえ、肉はやらん」 腕組みをしながら、村雨がじろりと紅蓮隊を睨みつける。う、と気まずそうに焔が口をつぐむ。 その身は忍に非ずとも、村雨の目には異様な気迫が宿っており、 未来や詠などは気圧されて、思わず半歩後ずさりしてしまうほどだった。 「譲渡に応じるほど俺は甘くない。対価としてなら話は別だがな」 不敵な笑みと共に、村雨が財閥傘下のピザ店の制服を五着取り出す。 いつの間にか村雨も制服に着替え、メモと伝票を山ほど挟んだバインダーを手にしている。 「祝日は書き入れ時だ。さあ焔紅蓮隊、肉が食いたければ死ぬ気で働け!」 給料は俺の奢りで焼肉だ――村雨の声に紅蓮隊の心は一つになった。 その日のピザ店のキッチンは多忙を極め、まさに戦場と例えるに相応しいものだった。 ひっきりなしに注文の電話が鳴り響き、カウンターにはお客が列を作る。 焔と春花が悲鳴を上げる中、びしびしと村雨が指示を出しつつ次々にピザを焼き上げる。 徒歩、否、全力疾走で配達を終えて戻ってきた未来に「次はこの家だ」と箱を手渡す。 涙目で走っていく未来の背中を見届ける村雨の横で、詠がふふ、と微笑んだ。 「すごいですねお兄様は」村雨の切り盛りに心底感心した様子だった。 そうでもない、と村雨は肩をすくめ、「それよりも制服のサイズは合っているか」 「ええ、誂えたように丁度良いですけど…」袖元を手で摘みながら詠が答える。 「服飾も少しは齧ったからな。大体の寸法は見ただけで分かるようになった」 詠の胸元を指差しながら、村雨が得意気に続ける。 「最近また少し大きくなったようだが、それにもしっかり合わせたぞ」 紅蓮隊の奮戦のおかげで、店の売上は過去最高を更新した。バイト料の焼肉は脂の滴る霜降りで、 飢えた五人の忍と、頬に平手の跡がついた村雨は、大いに飲んで食べたのであった。 聖夜の静寂に沈む屋敷の廊下を、一つの影が忍び足でそろそろと歩いていた。 影の正体は、サンタクロースの衣装に身を包んだ村雨である。 白い布袋を背負い、顔には長い付け髭までするという念の入りようだ。 義妹の部屋へ歩を進めながら、村雨の脳裏に「斑鳩は喜んでくれるだろうか」という考えがちらりとよぎった。 肩から下げた袋の中身は、クリスマス用のプレゼントとして買った女性物の腕時計だった。 貯めていたお小遣いで買い求めたものゆえに、財閥令嬢が身に付けるに相応しい由緒ある代物とはいかなかったが、 それでも斑鳩の同世代の学生からすればそれなりに高価といえる品には間違いなかった。 村雨は以前、斑鳩が無骨で洒落っ気もない腕時計を嵌めているのを見たことがあった。 その時の斑鳩は、幾度も手からゴムボールを地面に落とし、時折、腕時計に視線を移してはメモを取っていた。 何かの時間を計測しているようだった。 おそらくは忍の訓練の一環なのだろう。そう思った村雨はそれ以上踏み込むことはしなかった。 ただ、あの飾り気のない腕時計が、器量の良い義妹に似合っていなかった事が心に残った。 年頃の女子なのだからもう少し着飾っても…。ついそう思ってしまうのは、身内の余計なお節介かもしれない。 だがやはり義兄としては、義妹には綺麗でいてほしいものなのだ。 そんな事を考えているといきなり足元の床がガチャンと開き、村雨はそのまま垂直に落下した。 縦穴はすぐ勾配のついた坂に変わり、村雨は暗闇の中、体のあちこちを穴壁にぶつけながら下へ下へと転がり落ちていった。 どれだけ転がっただろうか。「うあぁっ!」村雨の体が天井の穴から吐き出され、床に叩きつけられた。 暗闇を抜けた先にあったものは、照明に照らされたコンクリート製の広い地下室だった。 「い‥一体何が起きたんだ…?」 揺れる三半規管が催す吐き気と全身の痛みを堪えながら、村雨は床に這いつくばったまま、朦朧とした意識で視線を巡らせた。 と、壁際に下着姿の斑鳩と、ピンクのジャージを着た眼帯の少女が、クイズ番組のような回答席に座っているのが見えた。 そして二人ともに首と両手首に鋼鉄製の黒い枷が嵌められ、ガッチリと椅子に固定されていた。 「斑る…」体を起こし、声を上げようとした村雨の前に、猿轡を噛まされ金属ワイヤーで簀巻にされた桃髪の少女がドサリと落ちてきた。 すると、『問題です』ジャカジャン!という音と共に天井から斑鳩の声が響いた。 椅子に座る斑鳩の唇が微動だにしていないところから察するに、天井からの声は予め録音しておいたもののようだった。 『ヒノキやサワラといった樹木の別名を何と言うでしょうか?』 何かを操作したような動作が一切無かったにも関わらず、ピンポンと音が鳴り、眼帯の少女の回答席のランプが光った。 「ヒバ」『正解!』 天井の声と同時に、眼帯の少女の首から枷が外れた。 『歌謡界の女王と称され、昭和に活躍した歌手美空○○り。○に入るのは?』 「ヒバ」『正解!!』眼帯の少女の右手から枷が外れた。 『大豆の加工食品の一つで、豆乳を加熱した際に液面に形成される膜の名称は?』 「ヒバ」『正解!!!』 左手も解き放たれて自由の身になった眼帯の少女は椅子から飛び降り、簀巻にされた桃髪の少女に駆け寄ると、 体をヒョイと小脇に抱え、村雨の落ちてきた天井の穴へ跳躍し、「ヒバ」と一声呟いて地下室から姿を消した。 何もかもが唐突な出来事だった。 状況を整理しきれず混乱する村雨の頭上から、また斑鳩の声が響いた。 『新潟県長岡市に本社を置き、鏡餅で日本一のシェアを誇る食品製造会社は?』 斑鳩の回答席のランプが光った。 「越後製菓!」『正解!』 斑鳩の首から枷が外れ、それと同時に胸を覆う下着が千切れ飛んで床に落ちた。 『初の性交で操を散らし受精する心構えの出来た女性器の事を一般的に何と言うでしょうか?』 「覚悟性器!」『正解!!』 斑鳩の右手から枷が外れ、下半身から忍法の炎が噴き出して下着が燃え尽きた。 『兄妹間の性交後に妊娠が判明する事を一般的に何と言うでしょうか?』 「エッチ後成果!」『正解!!!』 枷が弾け飛び、斑鳩は左手を高々と自らの頭上に掲げた。 ガチャンと音が鳴り、回答席の天井から落ちてきた飛燕を斑鳩はその手で掴むと、ゆったりとした動作で鞘から刃を抜いた。 そして村雨が今まで一度として見たことのない、うつくしい微笑みを浮かべた。 床に雫を垂らし、じりじりとこちらに迫ってくる全裸の斑鳩を前に、村雨は全てを諦め――そっと目を閉じた。 12月31日とは一般的に年の締め括りに黒髪忍者義妹を襲い、 純潔の膜を開けまして、お腹のポチ袋に落とし胤を注ぐ孕晦日(はらみそか)だ 一生忍者に成れぬ身ゆえに妊者として大成する事を目論む義兄・村雨が、 「除夜の鐘とお前の中を突いてやるヒエ」と妙に張り切り、 お節料理を眺めて「数の子…」「クリ…」と淫らな言葉を呟き、 着物の下に下着を付けない着物レスの私へ卑猥な視線を向けてくるが、 それは兄がこの日に乗じ、私の肢体を貪る算段を立てているからであろう 年末でも不埒な策謀を巡らす、そんな兄に対し善忍としての憤怒が液状になり床へ滴る やはり悪は滅せねばならない――私は必ずや奴を斬ると愛刀に誓った その夜、襲撃者の正体を悟られぬよう男物の下着で覆面をし、斑鳩参上!と兄の部屋を奇襲する だが兄の冴え渡る鎖鎌の前に私は一瞬で捕縛され、強引にベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!ぬく時さす時をずっと続けて下さい!!」 拒絶の声を上げる私の双丘を揉み、兄が下衆な笑いに頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!鶏が産卵するように子を産ませてやる、俺の飛燕でな」 必死に抗う私の両足が開かれ、兄の剛直が押し込まr 【2016年その他】 貴族は着飾るのが常であるが、人目に付かない部屋着などは簡素そのもので、 それは私とて例外ではなく、屋敷にいる時は図らずもつい薄着になってしまう しかしそれが悪しくもカズマの劣情を刺激したようで、 ある夜カズマは目を血走らせながら私の寝室へ押しかけてきた 咄嗟に声を上げようとするも、盗賊顔負けの機敏さで瞬く間に組み伏せられてしまった クルセイダーといえど所詮は女の細腕、男の膂力には勝てよう筈もない 「ダクネス‥お前を買ったのは俺だ。お前は俺の物なんだ、理解しているか?」 くっくっ、と愉快そうに喉を鳴らしながら、カズマが耳元で囁く この下衆と罵ってやりたかった…が、この男の言う事もまた事実、 反論出来ず悔しさに歯噛みする私へ、カズマは更に言葉を続ける 「つまり俺の物をどうしようが俺の勝手なんだよ、ララティーナ」 カズマの指が私の腹筋をゆるゆると這い、私の理性がとろとろと蕩けていく だがたとえ純潔をスティールされ、クリエイトベイビーを注ぎ込まれても私は負けない、 私はダクネス、敬虔なエリス教徒にして頑強なる狂性ダーなのだから――!! アクセルの街の中には、領主の娘として勤めを果たす私を快く思わない者もいる 寝食を共にするカズマがそんな人間の内の一人だという事は、私にとって大いなる悲劇だと言えよう 今日も粘液滴るスライムを用いた卑猥な企てを未然に防ぎ、意気揚々と帰宅したのだが、 カズマは私の顔を見るなり怒りの形相を浮かべ「お前が巻き上げたのは医療用スライムだ」と理不尽に私を怒鳴りつけてきた 明らかな言い掛かりに私も反論したが、この男は聞く耳を持とうとしない それどころかよく見ればクズ特有の加虐の光をその目に浮かべ、明らかに私を詰ることに悦びを見出している様子が伺える 狼藉者めと掴みかかった私だったが、所詮は婦女の細腕、荒事に慣れ親しんだ冒険者に敵うはずもなく、 獣じみた膂力でたちまちその場へねじ伏せられ、為す術もなく裸に剥かれてしまった 「忘れたかララティーナ?」下衆極まる笑みとともに、未来の夫の指がつつと私の腹筋を這う「お前は俺の所有物だ」 モノ扱いされる恥辱に悔し涙が内腿を伝う、だが私は決して屈しはしない 我が名はダクネス、清廉潔白な性騎士、狂性ダーなのだから―――! 義に厚く人望もあるアクセルの街の人気者領主といえばこの私ダクネスの事だ 清廉潔白な行いを旨とし今日も弱きを助け強きを挫くべく街へと繰り出したのだが、 冒険者仲間のカズマにぐいと肩をひっぱられ屋敷の中へ連れ戻されてしまった この男は自身が下衆極まる性格であるためか、あれこれ私へ言い掛かりをつけ、 果ては謂れのない罵詈雑言を浴びせ悦に浸るという、アクセルの街きっての悪漢なのだ このたびも「お前が押し入った店はただの骨董店で娼館でも何でもない」と、 怒った様子で赤子でも分かる嘘八百を並び立て始めた 忍耐力に定評のある私だが、そう言われては左様ですかと引き下がるわけにはいかない 邪魔な鎧を脱ぎ捨てカズマに挑みかかると、この男はニヤリと卑猥な笑みを浮かべ、 スティールで私の湿った下着と着衣を剥ぎ取り、腹筋へとむしゃぶりついてきた ファントム召喚にはやっぱり血を使った方が良い気がするなあ――。 うっかりそんな事を呟いてしまい、しまったと慌てて口を噤んだが、 時既に遅し、舞先輩の瞳に加虐の炎が燃え、ボキボキと指を鳴らし始めた 「血を集めるのを手伝ってあげる」「待っ」言い終えるより早く僕の左頬に掌底がめり込む 続いて水月に貫手が刺さり、堪らず僕は胃液を吐き、海老のように背を曲げて倒れた 突然始まった残虐ファイトに、小糸さんは興奮を隠しきれないのか頬を桃色に染め、 飛び散る血に恍惚としながら白痴の如くあーあーと奇声を上げる 一方で玲奈ちゃんは、「美味しいですお姉様!!」 僕が拳の雨に晒される姿をおかずに猛然と白飯を頬張っている ひとしきり殴って満足したのか、先輩はとどめとばかりに僕の陰嚢を蹴った「ぅぐっ」 股間を押さえてすすり泣く僕を睥睨し、先輩は「むかつくわね…」ともう一度陰嚢を蹴った 三人が帰った後、鼻血に塗れた頬を拭い、僕はよろよろと起き上がった そして、くたばれファントムと呟き、今夜はルルを尻穴に入れて自慰してやると固く心に誓いながら帰路についた 「貴方は被虐に興奮する性格のようですね」姫野先生がにこりと笑った 勿論僕はそんな性格ではないのだが、阿頼耶識社の元研究員に言われては流石にぞっとしない 違う、と声高に否定しようにも動揺からか上手く声が出てこない こういう時に頼りになるのは口やかましく場を掻き乱してくれるルルなのだが、 生憎とルルは昨夜から僕の直腸内に収まったままになっている 役立たずめと内心で舌打ちし、半ば自棄になって「し、失礼します!」と立ち去ろうとしたが、 背後から不意に現れた久瑠美ちゃんに、下着ごとズボンを剥ぎ取られてしまった 「おねがい、アルブレヒト」裸になった僕の下半身へ熊のぬいぐるみが迫り、尿道に頭部が勢い良く挿入された そして胴を亀頭からぶら下げたまま、ぬいぐるみはパンチングボールの要領で睾丸をリズミカルに殴打し始めた 「けぇー!!」強烈な痛みに僕は奇声を上げ、その場でばったりと倒れた 徐々に暗転する意識の向こうで、舞先輩達がいそいそと駆け寄ってくる足音が聞こえた 「私達も混ぜなさいよ、ムカつくわね…」 そうだ、彼女たちがこの狂宴を見逃すはずがないのだ―― 拳法家の二人組ファントムに敗北し、対抗策として僕は拳法の特訓をすることになった だが舞先輩のシゴキは想像を絶し、何かにつけて平手が飛ぶなど序の口で、 弱音を吐けば全身を竹刀で滅多打ちにされ、うっかり口答えなどしようものなら、 泣くまで睾丸をしこたま蹴飛ばされるという全く以て酷い仕打ちを受けた だが僕はシゴキに耐え、人並みに拳法を使えるまでになったため、 先日の雪辱を果たすべく、再び舞先輩と共にファントム達と対峙した 玲奈ちゃんは闘う前から既に僕の敗北を確信しているようで、 僕がサンドバッグにされる姿をおかずにすべく丼へ白飯をよそい始めている このクソアマ、と胸中に湧いた怒りのままにルルを括約筋で締め上げたその瞬間、 十年間我慢した下痢便のような小糸さんの怪声が空を裂き、ファントム達は爆散した 横槍で一件落着、としたいところだが舞先輩はそれで済むほど温厚な性格ではない 「ムカつくわね…」先輩の瞳が僕を睨む、だが今日の僕は一味違う、拳法を覚えているのだ 「かかってこいやー!」この雌ゴリラめ返り討ちにしてやる――が、次に僕が目を覚ましたのはICUの中だった 微睡みに沈んでいた意識が晴れると同時に身体に違和感を感じる。 筋肉の詰まった硬い手足。背中にはマットレスの感触。 まただ。私が、いや、私の身体が瀧君になっている――。 上半身を起こし、足の間に視線を泳がせると、 おかげさまで健康的に育ちました!と言わんばかりに泌尿器が下着を盛り上げている。 その光景に思わず頬が緩んでしまう。「瀧君がおるぅ…!」 硬くなった瀧君の瀧君を手の平で包み込んで撫でさすると、不思議と心が落ち着くのが分かる。 「瀧君、瀧君、瀧君、瀧君…」幾度幾度も彼の名を呼ぶ。 そうすると、今は奥飛騨に居る私の身体の奥ヒダの間から、 口噛み酒のような白濁が迸るような気がしてくる。何とも不思議な感覚だ。 と、そこで我に返り、身支度のため洗面所へと急ぐ。 瀧君の歯ブラシを掴み、味を確かめるようにして口腔内を縦横無尽に往復させる。 私の東京での生活は、いつもこうして始まるのだ。 自分の体の下側からアラーム音が鳴るのが聞こえ、徐々に意識が覚醒していく。 身体がベッドに沈んでいる感触と、ごつごつと固く引き締まった手足の感覚。 いつもと異なる目覚めに、またも自分が瀧君と入れ替わってしまったことを悟る。 ゆっくりとベッドから身を起こし、意識と体の違和感をアジャストするため、軽く腕を振る。 続いて肩を回し、首を動かす。動作の一つ一つにいつもと違う力強さを感じ、どことなくくすぐったい気持ちになる。 続いて、おかげさまで健康的に育ちました!と下着を盛り上げて主張する瀧君の瀧君を握る。 硬さと柔らかさ、そして熱さを備えたそれの感触をひとしきり堪能し、続いて下着を下ろしてしげしげと眺める。 自分が今日一日付き合う身体なのだ、眺めて記憶しておいて損することはない。 入れ替わりの朝の習慣を終え、弾む心で私はキッチンへと向かった。 >司はホモの偽装よ! いい加減なことを言うのはやめてくれませんか 確かに一緒に昼食を食べたり男同士でカフェに行ったり あいつを心配して旅行に同行したりはしましたが あくまで俺と瀧は友人であって恋愛感情はもとより 性的な感情や関係なんてものは一切ありません ですから安心してください、俺はホモじゃありません ただ同年代の同性の性器がどうなっているか興味があるだけです 瀧…コロッケサンドしようや… まあ瀧が男子にモテるのも分かる気がする もともと喧嘩っ早いが根は優しいさっぱりしたヤツだけど ここ最近は甘いものを食べるといい笑顔を浮かべたり 肩組んだりするといちいちリアクションが可愛かったり ギャップ萌えというかそんな感じが見受けられるからな 友人として同性としてとても魅力的だと俺は思う だから不意の仕草に胸がときめいてしまうのも仕方がない事だ 言っておくが俺にそんな趣味はないし瀧はあくまで友人だ なあ瀧…コロッケサンドしようや… 瀧!お前スイーツ巡りにハマってるんだって!? 何で知ってるかって?ブログに書いてあっただろ? ここ最近の文体はやけに可愛いな瀧…女の子みたいだぞお前 それに俺は一時間ごとに巡回してるからお前のブログの読み逃しは無いからな まあそんな事はどうでもいい 俺たちと下校しないと思ったらそういう店に入り浸ってるなんてな 水臭いな…俺にも一言相談してくれればよかったんだ 分かっているとは思うが俺は先っぽからクリームが出る体質なんだ瀧 お前が生クリームが欲しいと思ったらあんな店には行くな 俺に言ってくれればいつでもクリームを飲ませてやるからな よし瀧…クリームコロッケサンドしようや… >性癖が歪んだ司くん 歪んでいるとは妙なことを言うな瀧 それじゃまるで今の俺が異常者だと言っているように聞こえるぞ 俺はただ心の動くまま素直に生きているだけだ カフェの梁を見て思ったことを口に出すのは良くないことなのか? 友達がいきなり山奥に一人で行くとか言い出したら心配して同行するのは駄目なことなのか?違うだろ? 可愛いものを可愛いと感じることは正しいんだよ 人生において大事なのは思った通りに生きる事だ 周囲の目がどうであれ自分の願いが叶う事が望み薄だとしても 可能性に賭ける生き方には価値があると俺は思う だから瀧…コロッケサンドしようや… >周りからは司とデキてると思われてたtkkn 瀧、最近俺とお前に変な噂が立ってるって聞いたぞ たまに肩組んだりいつも飯食ってるだけなのに変な風に勘ぐる奴らもいるもんだな 別にそんな関係じゃないのにな、まあ俺はそんな噂は気にしないし 人間関係の形がどうあろうとそれは個人の自由だと思ってる 東京みたいに人間が大勢いればそれだけ考え方にも多様性が出てくるわけだしな だから恋愛も異性相手だけなんてつまらない料簡からは脱するべきだし 可愛いものは可愛いし好きなものを好きと胸を張って言うよ俺は 分かるか瀧…なあコロッケサンドしようや… 同性の友人である瀧に対し不自然な胸の動悸を覚える事がある その際瀧は普段の行いからかけ離れた可愛い動きが目立ち 話す言葉も方言が混じったようなイントネーションになる おそらくこれは瀧の身体からタキニウムと呼ばれる物質が放射され 俺の循環器系のリズムに著しい影響を与えているに違いないという結論に至った そして放射する本人にもタキニウムが多大に作用し、記憶の混濁などが発生、 その上であのような可愛さを獲得するとすれば全ての現象に説明がつく ただこのタキニウムの影響は個人差があるらしく、同じく友人の高木などは全く影響を受けておらず、 「何だか瀧はちょっと変な事言う時があるよな」とまるで意に介さない様子で、 俺がいかに瀧が可愛いかを説くと奇異な目でこちらを睨んでくる始末だ だが俺に分かるのはここまでで、これ以上の詳細については更なる調査が必要だ それには同性同士の友情を超えたコミュニケーションが不可欠なのである なあ瀧…コロッケサンドしようや… 駅の改札口を出ると日はまだ高く、空の端が僅かな橙色に潤んでいるのみで、 昨晩の粉雪が嘘だったかのように、午後4時のやわらかな寒気が勅使河原の頬を撫でた。 糸守の冬に比べればまだ東京の寒さなど優しいものだ。この大都会に移って初めて迎えた冬、 雪かきに追われることのない気楽さに感動を覚えたことはまだ記憶に新しい。 ――さてどうしたものか。まばらに無精ひげが生えた顎を撫でながら勅使河原は思案した。 勤め先の現場の進行が予定より早く、今日は珍しく定時前に仕事が終わってしまったのだ。 このまままっすぐアパートに戻ったところで早耶香はまだ帰っていないだろう。 仕事着が洗濯機の中で回ってる間、独りでぽつねんと居間に座り、TVでも見ながらだらだらと時間を潰すだけ。 それではいかにも味気なく、喫茶店にでも寄ろうかと足を向けたが、眉を顰めてそれも取りやめた。 半年前に禁煙を始めたばかりの勅使河原にとって、喫煙席の向こうで紫煙をくゆらせる人々は羨望の対象でしかない。 結局、勅使河原は寄り道せず家に帰ることに決めた。横断歩道で信号を待ちながら、ついでに部屋の掃除でもしようか、 早耶香が持って来た式場のパンフレットでも読んでみようか、などと取り留めのない事をぼんやり考えていると、 信号が青になり、交差点へ一斉に人が溢れ出した。それに続いて勅使河原も歩き出す。 人の話し声、足音、信号の音、車のエンジン音‥雑多な音に包まれながら、本当に東京は人が多いなと勅使河原は実感する。 避難してすぐ、早耶香が目を輝かせながら「お祭りみたいに賑やかやね、東京って」とはしゃいでいたのも頷ける。 町民総出で神社に集う糸守の祭りでも、ここまでの騒々しさは無かった。あれはあれで楽しいものだったのだが。 そして、その祭りはもう開かれる事はない。彗星ティアマトの落下により糸守町は醜く巨大なクレーター湖へ姿を変えたからだ。 夜空にオーロラの天蓋をかけながら、星々の輝きを嘲笑うかのように虹色の尾を引いた落下直前のティアマトの荘厳な姿は今でも克明に思い出せる。 あの時は彗星から町民を避難させるために随分と無茶をした。その結果何年か懲役を食らったが、勅使河原はそれを後悔してはいない。 むしろ勅使河原は己の犯した罪よりも、その時自分の中に芽生えた感情を畏れ、忌避するようになった。 原付のバックミラー越しに見えた赤々と立ち昇る炎。風切り音の中でもはっきり聞こえた爆音。その直後に訪れた漆黒の闇。 一生縛られるはずだった町をぶち壊し、掌握してやったという例えようもない高揚感と達成感。 あの感情は俺を狂わせる――自らの中に恐るべき牙と爪を持つケモノが眠ることに気付いた勅使河原は、心の奥底に蓋をした。 二度とケモノが目を覚まさないように。ほんの少しの名残惜しさを覚えながら。 アパートのドアには鍵がかかっていた。やはり早耶香はまだ帰っていないようだった。 と、そこで勅使河原はドア横の郵便受けから畳まれたコピー紙が顔を出しているのに気が付いた。またダイレクトメールの類だろうか。 そう思いながらコピー紙を開くと、中には簡便な文がしたためられており、それを読んだ勅使河原の背筋に冷たいものが走り抜けた。 "勅使河原 克彦様へ"。そして文章はこう続いていた。"爆弾の調達を依頼させていただきたい ツカサより"。 『今日は仕事で遅くなる』と早耶香にLINEを送り、勅使河原は自転車を漕ぎ出した。 手紙に書かれていた場所はアパートから一駅先にあるカフェで、勅使河原も何度か訪れたことのある店だった。 指定された時間より少々早めに着いたが、店内に目を向けると、差出人と思しき人物は既に席に座ってゆっくりとコーヒーを飲んでいた。 向こうも勅使河原に気付いたようで、店のガラス越しに勅使河原に顔を向け、ニコリと穏やかな笑みを浮かべた。 ツカサは眼鏡をかけた色白の若者だった。スーツ姿に虹色のネクタイを締め、顔立ちはやや幼く、歳は勅使河原より二つか三つは若そうな印象を受けた。 「この手紙の差出人はあんたか?」そう勅使河原が問うと、対面に座るツカサはええ、と微笑みながら頷いた。 「俺のことをどうやって知ったんだ」ひとつずつ慎重に質問を切り出していく。 勅使河原からすればこの青白い若者の胸ぐらを掴み上げ、洗いざらいぶち撒けやがれと怒鳴りつけてやりたい気分だったが、 こういうどこかネジの外れた手合いをいたずらに刺激するのは得策でない事を勅使河原は懲役暮らしで知っていた。 「まあ俺にも色々と友人がいましてね。中には情報屋みたいな事で飯を食ってる人間もいるわけです。  アゲたてのアツい情報をくれるんで、仲間内じゃクロケット・マンなんて呼ばれていますが」 柔らかな表情を崩さずツカサはすらすら答えた。 「そのツテで勅使河原さんがその昔、糸守で何をしたか知ったというわけです」 「……」 「だからこそ、この話をお願いしに来たのです」 そう言ってツカサは自分の横に置いた革製の黒いビジネスバッグを探り、中から茶封筒を取り出して卓の上に置いた。 封筒は分厚く膨れ、3センチほども有るように見えた。中身は言うまでもなく現金だろう。 「これは前金です。お受けしていただければこちらをまずお支払いします。調達に成功すれば――」 ツカサがふたたびバックの中に手を入れ、先程と同じ厚さの茶封筒を新たに二つ卓に置いた。 「成功報酬として前金の倍額をお支払いします。いかがですか」 勅使河原は三つの封筒をちらと一瞥し、落ち着いた風を装ってコーヒーを啜った。 元からこんな馬鹿げた依頼を受ける気など無いつもりだった。いくら金を積まれようが首を縦に振ることなどあり得ない。 だが、目の前の金はツカサのような二十代前半の若者が簡単に用意出来るような額ではない。そこに微かな好奇心を覚えた。 「ちょっと聞きたい。あんた、どうやってこの金を用意した?」 勅使河原がそう尋ねると、ツカサは初めて笑顔を翳らせて俯いた。 「車を売ったり貯蓄をはたいたりまあ色々と。俺にはもうお金なんて必要ありませんから」 その言葉の意味するところは勅使河原も察することが出来た。 このツカサという男は人生を投げ出す覚悟をしている。死ぬ気なのだ。それも、爆弾を使って。 「正気やない」思わず岐阜訛りが出てしまったが、それに構わず勅使河原はツカサを睨めつけた。 正気を疑う決意をさせるほどの何がこの若者にあったというのだろうか。そしてそんな事をして何になるというのだろう。 俯いたツカサの表情からはそれを読み取ることは出来ない。 しばらく沈黙が続いた。いつの間にか日は暮れ、店の外は夜の暗がりに包まれていた。 二人の頭上を他の席からの話し声やかちゃかちゃと食器の立てる音が通り過ぎていった。 先に口を開いたのはツカサの方だった。 「勅使河原さんはLGBTってご存知ですか」 「えるじい…?」 「いえ、ご存知でないのならいいのです。そういう考え方があるとだけ思ってくだされば結構です」 とツカサが言いながら、すっかりぬるくなったコーヒーのカップに手を付けた。 「俺は自分の考えが受け入れられない世の中を変えるためにずっと活動してきました。それが何にも勝る正義だと信じていました。  とは言っても過激なことはしていませんでしたよ。大事な友人‥アイツにも迷惑がかかるから」 アイツ。ツカサが言ったクロケット・マンとかいう友人とは別の人間だろうか。 「でも全て幻想でした。世の中は変えられなかった。何もかも無駄だったんです。そしてアイツは、アイツ自身より大事な人を見つけました。  もうアイツが振り向くことは永遠にない。俺のタマゴサンドの夢は未来永劫潰えたんです」 そう言ってツカサはカップに残ったコーヒーをがぶりと一気に飲んだ。目の端にはうっすらと涙が滲んでいた。 ツカサの言うタマゴサンドがどういう意味なのか勅使河原には分からなかったが、ツカサにとって人生を賭けるほど重要な事らしいのは理解できた。 勅使河原にとってそういうものがあるだろうか。職場か。友人の三葉か。いや、早耶香だろう。それとも――。勅使河原の脳裏に山肌から上がった爆炎の映像が掠める。 気がつけば勅使河原は茶封筒を掴んでいた。そのまま胸元へ無造作に押し込んで席から立ち上がる。 「勅使河原さん」 「三日後にモノを職場から持ち出す。受け渡し場所はそっちが決めろ。成功報酬の支払いもそのときや」 ツカサは勅使河原の手を取り、ありがとうございますと何度も頭を下げたが、勅使河原はもうツカサの事を見てはいなかった。 店のガラス越しに覗くビル郡の灯りと大都会の夜空、勅使河原はそこにはっきりと輝くあの日のティアマトの虹色の尾を見ていた。 己の内側でまどろみから目を覚ましたケモノが大きく咆哮するのを感じながら、勅使河原は夜風の中、自転車をアパートへと漕ぎ出したのだった。 金曜日は翌日に休出なんて目に遭わないように 仕事を一気に終わらせてから帰ってくる もしも明日は仕事だから…などと三葉に言おうものなら 可愛い顔がたちまち不機嫌な表情になるのを見る羽目になってしまうからだ だから土曜日の朝はいつも疲れが抜けず体が気だるい カーテンの隙間から差す朝日に重いまぶたを開くと 目の前には子供のように眠りこける三葉の顔があった 普段からも思うが殊更にこういう気が抜けた時の三葉は 自分より三つも年上の女性とはとても見えない むしろ俺よりも年下なんじゃないか、と感じることすらある たぶん今日もこのねぼすけは自分が起こすまでベッドで夢を見続けるだろう 仕方のないやつだな、と小さく笑って三葉の頬に軽くキスをする そういえば今朝は俺が食事当番だ、さっさと支度をしないと そう思い出してベッドから体を起こすと背中の方から三葉の声がした 「…そういうのは起きてる時にしてほしいんやけど」 >今起きただろ?ってもう一回するんだ… 身を横たえたままの三葉へもう一回優しくそっとキスをする 顔を離すとねぼすけがえへへー、と子供のように笑った 三葉の感情のままに表情をコロコロと変えるところはとても魅力的だと思う もともとが明るい、というかむしろファンキーなやつなのだから当然かもしれない 三葉のファンキーさは付き合い始めから籍を入れた今になっても衰えることは全くない 仕事から帰ってドアを開けたら「あなた、夕食にする?お風呂にする?それともわ・た・し?」 などと聞かれた時は流石に度肝を抜かれた ちなみにそれが昨晩の出来事で、三葉の提示した選択肢のうち、 俺がどれを選んだか…なんてことはとてもここでは言えない スクラップ・アンド・ビルド。 あれから3年が経った今でも糸守の復興の兆しは見えていない。 元土建屋の息子として何か出来ることはないか、と色々考えたこともあったが、 個人として出来ることなどたかが知れていた。 いや、新たな生活の基盤を築くのに追われてしまい、 ろくに行動に移すことすら出来なかったと言った方が正しいか。 大災害からの避難民とはいえ、懲役帰りの人間に世間の目は冷たかった。 だが、今はなんとか仕事を見つけ、自分の隣には早耶香がいる。 これもひとつのスクラップ・アンド・ビルドの形なんだろうか。 そう思い、東京の夜空を見上げるとかすかに心がざわつく。 山の向こうで上がった爆炎。訪れた闇と静寂。ひりつくような高揚感。 おれはまだ、あの時の事を忘れたわけではないのだ… >建設会社で現場の監督やらされたtkknが現場あがりのてっしーにどやされるのいいよね… 飛騨弁丸出しの、勅使河原の怒鳴り声が飛ぶ。 重機の駆動音にも負けない声量を叩きつけられ、瀧の体がびくりと竦む。 監督の経験は皆無であるにも関わらず放り込まれた瀧には、いささかキツすぎる現場だった。 このままいけば計画の遅延は明らかだろう。士気も落ちるに違いない。 勅使河原は日焼けした太い腕を瀧の首に回し、耳元で囁いた。 「今夜も"接待"やね?」と口元を歪ませる。 その言葉に瀧は力なく頷く。 勅使河原と作業員、男優のエッグサンド司とコロッケ高木をまじえた、尻穴を使った秘密の接待。 男たちの夜の掘削作業が幕を開けようとしていた。 朝はも定食屋やに! ベッドに転がりむにゃむにゃとそんな寝言を呟く三葉 はも定食、そんなものがこの世に有るのだろうか? 俺が知らない糸守の郷土料理かもしれない、と考えてもみたが、 飛騨方面の山奥ではもを食うはずがないことに気づく どうせどこかの旅行ガイドブックでも読んだのだろう それにしても‥と寝息を立てる三葉の身体に視線を向ける 糸守では味わえなかった味覚を東京暮らしで楽しみすぎているのか、 記憶の残滓が示す三葉より今の三葉は少しばかりふくよかな体型になっている気がする 「えへへ…もう食べられないんやよぉ瀧君…」 いや、俺がここ最近ずっと彼女を甘やかしすぎているせいだ 今夜から二人でジョギングでも始めてみるかと考えながら、 俺はふたり分の朝食を作るためにベッドから身を起こした タキニウム欠乏症なんやよ、と三葉が言い出した時は耳を疑った 何がタキニウムだとかそもそもそんな病状あるわけないだろだとか 至極まっとうな思考が頭の中をぐるぐる回ったが、彼女の中に流れる宮水の血には、 なにか不可思議な体質が備わっているのかもしれないと結論付けてそれ以上の追及を押し殺した そもそも俺と三葉は、普通ではあり得ない奇跡が起こった末に出会ったのだし、 帰宅してドアを開けると明らかに泣いていたような顔で出迎えられたリ、 残業で帰宅が遅くなるんだと告げると電話口の向こうでこの世の終わりのような声を出したり、 抱き枕のようにぎゅうぎゅうと俺の体を抱えながら就寝するのを強制してきたリ、 こんなファンキーな言動が続けばタキニウム欠乏症とやらも納得せざるをえないというわけだ 「行ってらっしゃい瀧君」今朝も玄関先で送ってくれる三葉の頭を胸元に引き寄せてきゅっと抱きしめ、 彼女のさらりとした黒髪から良い香りをすんすんと吸い込む それに俺も言わせてもらえば、ミツハニウム欠乏症に苦しむ患者なのである そしてこれはたぶん、いや確実に不治の病なのでお互いに一生をかけて付き合っていくしかないのだ 恋人であり近々夫となる同居人は、今日も帰りが遅くなるらしい。 師走は業務が立て込み、尚且つ忘年会シーズンときている。ここ一週間は一緒に夕食をとった記憶がない。 仕事に忙しいことを責めるつもりはないが、寂しいという感情を覚えているのもまた事実。 寂しさを紛らわすために缶を傾け、瀧君が一人、瀧君が二人、と酔いに任せて独り言をつぶやく。 呟くたびに瀧君が増える。…瀧君が、十人。 ここに宮水の巫女による瀧君ハーレムが完成した。己の妄想にでへーと笑う。 右には中学生の頃の瀧君。左には高校生の、カタワレ時に出会った頃の瀧君。 二人とも耳に顔を寄せながら、三葉、好きだ、と囁いてくる。もー!瀧君たら! そして顔を上げると正面には大人の瀧君。「帰りが遅くなってゴメ…酒臭いな!」 はてな。確か瀧君は今夜は帰らないと言ってたはず。たぶんこれも酔いの見せる妄想の一部なのだろう。 呆れたような表情を浮かべる彼に、寂しくさせちゃ嫌やよ~、と告げると、 妄想の瀧君はとてもすまなそうな顔をして、こちらをぎゅっと抱き締めてきた。 その温かさが心地良くて、私は妄想の大人瀧君に抱き着いたまま、ゆっくりと眠りへ落ちていった。 シエルより深夜12時より特別な打ち合わせがあると伝えられたが そんな予定を組んだ記憶は一切ないのでシエルに尋ねると タブレットの画面に目を落とし「いえ、確かに了承済みです」と真顔で答えられた ここ最近は感応種の対応で緊急任務が続いている、忙しさで忘れてしまったに違いない 打ち合わせに招集するメンバーは、と聞けば自分とシエルの二人のみ、 可能な限り綿密な打ち合わせにしたいからとの事だった 「遅くなるかもしれないので入浴を済ませてきて下さい」 そう告げるシエルの瞳には真剣な光が宿っていた それは「探究に終わりはない」と言っていた時のハルさんの目によく似ていた… まあそれは錯覚だろう、シエルにそんな邪な感情があるはずがない ブラッドの未来を担う副隊長の期待に応えるため、自分は打ち合わせの準備のために部屋に戻った そしてその夜、官能種という言葉を知るとはその時の自分は夢にも思っていなかったのだ―― 彼のリングネーム「レッドケツマスク」は伊達ではない 圧倒的な握力に裏打ちされた、固く固く握り締めた拳、 それを勢い良く自らの肛門に納め、括約筋から大量の鮮血が迸る 激痛が前立腺を駆け抜け、快楽と共に赤き死の国が彼の脳裏に瞬く ゴングを待たずして始まった惨状に、観客全員が悲鳴を上げ、 さしものタイガーマスクもリングの外で腕組みしたまま棒立ちになる 「ハァー!」更に上空高く飛び上がり、落下の勢いで全体重をかけ、 拳を更に深く突き入れる必殺技レッドケツドロップが炸裂し、 飛び散った血液がタイガーマスクの仮面を深紅に染め上げる 「ギブアップ!?」「ノー!」常人離れした比類なきタフネスと、 プロ団体モノ堀リーに属する信念が彼に決して敗北を許さない 嗚呼恐ろしき哉、悪逆非道の虎の穴!そして誰が知ろうか、 緩み切った肛門から黄褐色の汁を垂れ流すイエローデビル、 彼もまたタイガーマスクと因縁深きレスラーなのである―― 高身長に縞パン着用、されど胸は一年生より控えめ―― そんな室戸先輩と親睦を深めるうち、俺は彼女をもっと撮りたいと思い始めた。 世の誰も、いや、俺だけが知る室戸先輩のシャッターチャンスを求めて、 俺は南米ベネズエラの山中深く、秘境ギアナ高地に足を運んでいた。 辿り着くまでの労苦は凄まじく、ガイドとのトラブル、麻薬組織との銃撃戦、 その全てを独力で解決する必要があったが、ダーツを覚えていた事が功を奏した。 飽き性だった自身に感謝する日が来るとは、人生どう転ぶか分からないものだ。 俺は溜息をつき、汗に濡れた額を手で拭い、濃い靄の中に目を凝らした。 すると一陣の風が吹き、白い帳の向こうに聳えるテーブルマウンテンが姿を現した。 俺の心は歓喜に満ちた。疲労を忘れ、夢中になって幾度もシャッターを切った。 3000mを超える標高、垂直に切り立つ断崖絶壁、山肌に白い縞を刻む瀑布。 何もかもが室戸先輩だった。バッテリーが無くなるまで俺のフォトセッションは続いた。 鉈で草を掃いながら帰路に着く途中、ふと木々の陰に人の姿を見た。こんな秘境に人…? 「あ、前田君…?良かったら一緒に帰らない?」俺は逃げ出した。 砂塵を巻き上げて吹き付ける熱風に、俺は思わず目を瞑った。再び開いた目の端で、 滔々と流れる大河のほとりにしゃがみ込む深角さんを見た気がした。 が、それは俺の錯覚だったらしく、改めて目を向けるとそこには何も無かった。 苦笑し、ふと川面に笑顔を作る在りし日の深角さんを思い出し、胸が痛んだ。 彼女が転校してひと月になる。一人残された俺は悲しみに暮れ、毎日を泣き明かした。 そして俺は深角さんの姿をファインダーに求め、遥か彼方のインドに飛び、 辿々しいギターを片手に路銀を稼ぎ、遂にヒンドゥーの聖域、ガンジス川へと辿り着いた。 聖なる流れは黄褐色にどろりと濁り、それは辛気臭い深角さんの姿そのものだった。 俺の求めていた全てがそこにあった。シャッターチャンスだ!! 幸薄そうな老僧がのろのろと沐浴する。深角さんだ。 荼毘に付された人骨がぷかりと浮かぶ。これも深角さん。 足元の水面がボコボコと泡立ち、また深角さんかな?とすかさずカメラを向ける。 水面から立ち上がったのは女性だった。見覚えのある顔と体。俺は絶句した。 「あ…前田くん。今から私も帰るところなんだけど‥一緒に帰らない?」俺は逃げ出した。 くっくっく…お前たちは何もわかっちゃいねーな 二期だからといって望むものが出されるかどうかはまた別だ 大ヒットしたからこそ角川上層部の横やりで無茶苦茶な改変をされることすらあり得る そう考えればこのすば二期は安パイでも何でもないのさ むしろ期待せずに見た方が得策なんだよ オッズだけで勝負は決まらない…その裏に潜むものに目を向けなければ このペナントレースでリカオンズが勝ち上がる事は出来ねーぜ まず原作付きだからある程度見られるアニメなはずという幻想は捨てるべきだ 1クールに収めるためにどれだけの改変が加わるか本当にお前たちは理解しているのか? 特にゲーム原作のアニメ化は鬼門だ‥ シナリオがあってもプレイヤーごとに原作の解釈や重視する点が異なるのがゲームというものなのさ そう考えるとグランブルーやスクストましてやFateに勝負を賭けるのは大間違いだ それよりも漫画や小説を原作にしたアニメにベットすべきだろう 現状において球界の大きな流れは原作付きこそ安定株… お前たちも無意識のうちにそういうチョイスをしていないか? ムルワカや出口は「原作があるから」と鬼平を選んでいたがあれも大きな間違いだ 実写のアニメ化もまた鬼門だということを考慮すべきだろう そこで俺はまずオリジナル作品を取るべきだと思っている これには原作との齟齬という欠点が一切存在しない…分かるか児島? まず前提はオリジナルであるという事だ 次は時流に即したアニメであるかという点 そして矛盾するようだが‥型破りであるという点だ パッと見で凡百の設定やビジュアルならば 第一話を見るかどうかのスタートラインにすら立てない これではいくら中身が凝っていても各チームを破っての優勝は難しい 以上の点を考えると次期アニメはアイドル事変に間違いはない くっくっく…オーナーのぶったまげる顔が目に浮かぶようだぜ いいかよく聞け まずオリジナルであるという点はクリアしている 次にアイドルアニメというものは個々の出来は さておき今や一種のスタンダードとして成立している 47都道府県のアイドルが出てくるアイドル事変は まさにスタンダード‥時流に即したアニメと言えるだろう 次に型破りであるという点だが「47都道府県のアイドル」 これはかなりキャッチーだし近年のアニメでは滅多に見ない設定だ 俺はアイドル事変に賭ける理由は十分だと思うがね 聞き及んでいた通りだった。寮の片隅にある人気のない一室。 ドブスンがそっとドアを開けると、部屋の中には彼女――シャーロットが、 そのほっそりとした肢体をカウチに沈め、オキシコドンの酩酊に耽っていた。 入学からずっと目をつけ、待ち侘びていた獲物が目の前にいる。思わず笑みが漏れてしまう。 「こんなところでお楽しみってわけか」 ドブスンが声をかけると、彼女はつい今しがた彼に気付いたというように、ゆっくりと顔を向けた。 「ああ、君か――ドブスン」 そのハスキーな声音は、普段見慣れているものについて語るような、或いは見知った友人に挨拶するような響きで、 いつもシャーロットがドブスンに突き付けている、非難と拒絶の棘は一切含まれていなかった。 オキシに浸された脳髄は、彼女にいかなる幻想を見せているのか。 人気のない場所に二人きりというこの状況においても、彼女は大声を上げるどころか、逃げ出すそぶりさえない。 それを見て取って、ドブスンは理解した。 今目の前にいるのは、鋭い爪を持つ猛禽ではなく、ナイフが入れられるのを待つばかりの皿に乗った七面鳥であることを。 もはや遠慮はいらなかった。"くるみ女"の殻を割るのは今なのだ。 ドブスンが歩み寄り、シャーロットの肩に手をかける。 「酷いザマだ。やっぱりお前みたいなジャンキーには、俺以外の相手なんていないんだよ」 にやにやと笑いながらドブスンが顔を近づけてくる。それをシャーロットはどろんと濁った灰色の瞳で見つめ返す。 「…そうだな。確かにそうかも、しれない」 感情の抜け落ちた返事。そこには僅かに自棄の影が含まれていたが、ドブスンのような男がそれに気付くわけもなかった。 「やけに素直だな。…へへ、おい、舌を出してみろ」 ドブスンの強い口調にシャーロットの目が泳ぐ。が、それも一瞬だけだった。 「んぁ」形の良い唇が開かれ、桜の花弁を思わせるつまやかな舌が差し出される。 すかさずドブスンがその舌を目掛け、無遠慮にしゃぶりつく。舌同士を絡め、お互いの唾液を練り合わせる。 「む、ぷぁ…っ」シャーロットがほんの少し苦しげな吐息を漏らす。 しかしドブスンの両手に頭をがっちりと掴まれ、顔を逸らすことはできない。 擦りつけられるように唇が重なり、その間から漏れた透明な滴が幾筋もシャーロットの顎を伝い、首筋へと流れていく。 興奮に焚き付けられたドブスンの舌が、シャーロットの唇を、歯を、頬壁を這い回り、蹂躙する。 たっぷり五分以上経ってからドブスンの顔がシャーロットから離れた時、彼女の口の周りは唾液でべったりと濡れていた。 「抵抗しねえところを見るに、こういう事に慣れてんのか?ビッチめ」 自分の口周りについたシャーロットの滴を手の甲で拭いながら、ドブスンが尋ねる。 「ああ…いや。私は、こういう経験は‥ない」 「はぁ?」 予想外なシャーロットの答えに、思わずドブスンの喉から気の抜けた声が出る。 どこを見ているのか、焦点の合わない目線をドブスンに向けながら彼女は言葉を続けた。 「これまで‥セックスをしたことは、一度も、ない…」 自身がいま誰と何を話しているのか、シャーロットはほとんど理解していなかった。 オキシの酩酊が彼女の理性をかぎりなく希釈し、知性を鈍麻させ、目の前の人物への無抵抗を作り出していた。 一方のドブスンは、シャーロットの言葉にどす黒い征服の予感をたぎらせていた。 確かにシャーロットの周りには、男の気配が全くなかった。 とはいえ、彼女はウォッカの杯を干しながらカードを切り、一晩で千ドル以上稼ぐあばずれで、つむじまでドラッグに漬かった快楽中毒者だ。 当然、既に男の何人かは知っているだろうと決め込んでいた。少なくとも、ドブスンが相手にしてきた異性は皆そうだったから。 「マジで俺がくるみを初めて割って食う男ってワケか。いいね。最高の気分だ」 高揚したドブスンの両手がシャーロットの白いオックスフォードシャツを掴み、無理やり胸元を割り開く。千切れて飛んだボタンが床を転がった。 シャーロットの胸があらわになる。光量の足りない寮の蛍光灯の下でも分かるほど白く透き通った肌。 呼吸に合わせて上下する、柔らかな二つの膨らみ。それを守るように覆う、カップのふちに控えめなレースをあしらった黒い下着。 「ああ、台無しだ――シャツが駄目になってしまった」 まるで遠い国の出来事を眺めているように、眠たげな口調でシャーロットが呟く。 「へっ、うるせえ。今からそんなことも気にならなくなるぜ」 ドブスンの太い指が下着をぐいとずり上げると、まるで追い出されるようにしてシャーロットの両胸がこぼれ、色素の薄いピンク色の先端が外気に晒された。 「へぇ。綺麗なカラダじゃねえか、ええ?」そう言いながら、ドブスンが乳房を鷲掴みにする。 乱暴な指の動きに合わせ、膨らみはゴムボールのようにぐにぐにと自在に形を変える。 親指と人差し指に乳頭が挟まれこね回されると、痛みからかそれとも別の感覚からか、「っ…ふ」シャーロットの唇から細い吐息が漏れた。 その様子に気をよくしたドブスンが、更なる蹂躙へと進むため、シャーロットの濃紺のタイトパンツに手を伸ばす。 興奮に震える指でベルトのバックルが外され、黒いショーツごとパンツが一気に足首へとずり下ろされる。 その間も、彼女は着替えを手伝われる幼児のように、男に為されるがままだった。 シャーロットの、無垢の下半身が露わになる。彼女がカウチに背を預けて座しているため、両足の間までは見えないが、 白く引き締まった足のラインと、年齢に比すればやや薄い下腹部の茂りは、彼女を見下ろすドブスンの目にも克明に見て取れた。 腿からヒップに伸びる曲線をぴっちりと覆う紺のパンツ。その下にあるものを、彼は幾度となく頭の中に描いてきた。 それが今、目の前に、抵抗もなく差し出されている。頭の中は焼き切れる寸前だった。こんなにも興奮したのは、いつぶりだろうか? 「くそっ!もっと見せてみろ、俺に見せるんだよ、ジャンキー!!」 半ば憤怒にも似た獣欲に促され、未だ力なくカウチに沈むシャーロットの足元にしゃがみ込むと、彼女の両足を持ち上げて割り開く。 その茂みの奥にある、ぴっちりと閉じた秘所を指で押し広げると、にちゅ‥と小さな水音が立ち、やわらかな粘膜が姿を現した。 ドブスンが顔を近づけ、ボディーソープとシャーロットの肌から立つ汗の匂い、それとほんの微かなアンモニア臭を鼻孔に吸い込む。 「ひひ…!ずっとスニッフしても飽きねえ匂いだな」 そして更にドブスンはシャーロットの足の間へ顔を寄せ、その分厚い舌で、躊躇することなく彼女の秘所を舐め上げた。 愛撫という言葉からは程遠い、一方的な、ただ自身の好奇を満たすためだけの"味見"。 「う――」今まで経験したことのない未知の感触に、シャーロットの理性の欠片がドラッグに編まれた鈍色の迷宮から目を覚ます。 「ドブ‥スン、ああ……やめろ、やめるんだ…ドブスン」 のろのろと腕を伸ばし、己の下腹部にしゃぶりついているドブスンの頭に手をかけ、引きはがそうと試みる。 だが、オキシは既に彼女の腕から強靭さを奪い去っていた。死にかけた蜘蛛のように、白い指は凌辱者の短く刈り込んだ髪の中で虚しくもがくだけだった。 そのささやかなシャーロットの抵抗が、ドブスンの昏く歪んだ加虐心の雷管を叩いた。 ドブスンが涎の糸を引きながら、シャーロットの足の間から立ち上がった。 にやにや笑いながらジッパーを下ろし、欲望で固く反り返ったペニスを取り出す。 「やめろ、だと?」言いながら、ポケットから出したワセリンを指に取り、ペニスに手早く塗りつける。 「二度とそんな口が聞けねえようにしてやるよ、ジャンキー」 野太い両腕に掴まれたシャーロットの足がふたたび割り開かれ、唾液にまみれた膣口へドブスンの怒張があてがわれる。 「…やめろ…その手を、はなせ…」決定的な屈辱の瞬間から逃れようと、シャーロットの上半身がカウチの背もたれでくねる。 「嫌だね」一瞬の間の後、ドブスンの腰が無情に突き入れられた。 みち、と音を立てて、肉の凶器が男を受け入れたことのないシャーロットの中へ埋没していく。 何かに引っかかるような抵抗感に遅れて、ペニスが熱い粘膜に包み込まれる快さをドブスンははっきりと感じ取っていた。 「ははっ」つい笑い声がこぼれる。それは友人たちの誰もが成し得なかった"くるみ割り"を成功させた優越感からか。それとも、 「―――ん……ぐっ」下唇を噛みながら、ドラッグですら希釈しきれなかった痛みと尊厳の凌辱に耐える獲物の姿が滑稽に映ったからか。 ドブスンは笑みを顔に貼り付けたままシャーロットに覆いかぶさり、彼女の苦痛などお構いなしに腰を前後させ始めた。 そのたびに結合部からワセリンと唾液が混じった水音が立ち、カウチがすすり泣くようにぎしぎしと軋む。 そしてオキシはどこまでも残酷だった。わずかに醒めたシャーロットの理性を再び蕩けさせ、思考の中にうっとりと甘やかな霧をかけ始めたのだ。 「はぁ…っ……あ…」噛み締めた唇が開き、シャーロットの口から艶めいた息が絶え絶えに漏れ出す。 ドブスンの無遠慮な動きに合わせ、シャーロットのむき出しになった胸の膨らみが小刻みにふるふると揺れる。 「へへ、何だ?俺のモノで、よがってんのかよ?」 歯をむき出して笑いながらも、ドブスンの声に余裕はなかった。シャーロットの中の感触は、彼の想像以上だった。 トリップした女とセックスしたことは何度かあった。1パイントのビールと一緒にコデインを飲んだ女。あるいは、髪の毛のように細く引いたコカインのラインを半分だけ吸った同級生。 シャーロットはそのどれとも違った。薬物の魔性の成せる業か、粘膜がぎちぎちと絡みついてうねり、突き入れるペニスの性感を煽ってくる。 荒い息を吐きながら、ドブスンは自身の限界が近いことを悟った。 同時に自分が避妊具を付けていない事が頭をよぎったが、こみ上げる射精感の前にはそんな事はどうでもよかった。 「っ、食らいやがれジャンキー!」 咆哮と共にペニスが大きく脈打ち、シャーロットの中に白濁が存分に放たれる。 下腹にじわりと広がる熱い感触に彼女の白い脚が小さく震え、「…ぅ」声とも息ともつかない音が喉から漏れた。 「いい具合だったぜ、おい」 ドブスンが満足げな声で嘲りながら、ぐったりとしたシャーロットから体を離す。 「だいぶ汚れちまったからな。舐めて綺麗にしてくれよ」 そう言うと、ドブスンはシャーロットの顔の前に破瓜の血とワセリンと体液でまだらのピンク色に染まったペニスを突き出した。 混濁した意識が作る従順に命じられるまま、シャーロットはのろのろと上半身を起こし、小さな唇で汚塊を咥え込む。 その光景を見下ろしながら、ドブスンはスマートフォンのカメラを向け、何度もシャッターを切ったのだった。 この事件に関わる疑わしい人間を洗い出す作業は予想以上に骨が折れた。 何しろ人数が膨大で、校内の生徒を絞り込むだけでも少なくない時間を要した。 リストを詰め込んだバックパックを背負って約束の午後4時にラボへ足を運ぶと、 中ではホームズが雑多な走り書きの踊るメモを片手に、 机の上にぶち撒けられた写真や書類に目を走らせていた。それも鼻歌を歌いながら。 延々と続く地味な作業をホームズは苦にしないどころか、むしろ楽しんですらいるようだった。 「時間ぴったりだな、ワトソン」そう言って彼女は机から顔を上げた。 「捜査には積み重ねが必要なんだ。物的な、或いは状況、様々な物を地道に揃えなければならない。  ニッケル(5セント硬貨)やダイム(10セント硬貨)を拾い集めてロールスロイスを買うようなものだ。  直感や閃きの出番はそういうものが手元に集まってからだ」 だが効率よく事を運ぶ必要もある、と言葉を続けてホームズは机から立ち上がり、煙草に火をつけた。 うまそうに煙を深く吸い込みながら、彼女はぼくに数枚の写真を差し出してみせた。 「彼らと接触する。わたしときみの二人でだ」 写真にはスティーブンスン寮で何度か見かけた顔が写っていた。 そのうちの一人は、ぼくがリストの中で"注視"の添え書きと共に名前に赤い下線を引いた人物でもあった。 揉め事に飲酒。パーティの時に売人の傍にいたなんて話もある。 「良い噂を聞かない連中だね」 僕が少し眉をしかめて見せると、ホームズはふん、と鼻を鳴らした。 「ああ。だからこそいろいろと聞き出す価値がある」 ホームズの提案を聞いたぼくの胸中はあまり穏やかではなかった。 こういう連中にはどこかの段階で必ず暴力に訴えてくる。またホームズがあんな目にあったとしたら。 あの時は彼女がドラッグでひどい状態だったとはいえ―― 「ワトソン。きみには聞き込みのいろはを教える必要があるな」 ホームズの声にぼくはハッとして思考を打ち切る。 彼女はぼくの目をじっと見てから、机の端に煙草を押し付けて火をもみ消した。 「きみのように根が善良な人間はえてして感情を顔に出しやすい。何を考えているか分かりやすい、ということだ。  それは美点ともいえるが捜査においては大きな欠点になる」 ホームズがポケットを探り、二本目の煙草に火をつける。 「相手から望む答えを引き出すには演技が不可欠だ。演技に必要なものは何か。自分をコントロールする事だ」 唇から細い紫煙をふーっと吹きながら彼女が目を細める。そこにはフォールディングナイフの冷たい刃を思わせる光があった。 この目付きは以前にも見たことがある。どこだっただろうか。 「だがわたしがこういうアドバイスをしようとしているにも関わらず、きみはわたしの提案に乗り気ではない。  なぜか。それは以前ドブスンにレイプされたように、わたしが再び同じ目に遭うと考えているからだ」 頭を殴られたような衝撃に頭の中が真っ白になる。何だ。彼女は一体何を言っている? 「その考えは誤りだ。同じ過ちは犯さない。それに気遣いは無用だ。私はあれしきでダメージを受けたりしない。  まあ処女だった、というわけでもないしな。男とはそれなりに経験もある」 やめろ。やめてくれ。手足の先から血の気が引く。声が出ない。ぼくは棒立ちになったまま彼女の言葉を受け続ける。 「初めてはコカインで入れられたリハビリ施設の職員だ。まだ肉付きの薄いわたしの身体がお気に召したらしい。  だが酷いやつだったよ。モルヒネを打たれた。そして自由がきかなくなったところを裸にされて無理やり、だ」 ホームズの煙草から灰の塊がぽとりと落ちる。 「シェリングフォードに入る前には密売人とも何度か寝た。代金の持ち合わせが足りない時はいつもそうしていたよ。  その時に後ろの方も経験したんだが、あまり好きにはなれなかったな。二人の男に挟まれて前と後ろを同時に楽しまれた時は――」 「もういい、十分だ!…やめてくれ!」 ぼくはやっとの思いで声を絞り出した。目から涙がこぼれるのが止められなかった。 【斑鳩さん2017年】 なぜ紅蓮隊に、私達に良くして下さるのですか、と詠が尋ねると、 村雨はふむと言葉を選ぶように首を傾げ、詠の方へ向き直って答えた 「俺にとってお前たち紅蓮隊は、そうだな、太陽のような存在だからな」 村雨の言葉の意味するところが汲み取れず、詠は困ったような表情を浮かべた それには構わず、村雨はなおも言葉を続ける 「俺の好きでやっていることだ、ただの我儘とも言えるな」 村雨はゆっくりと空を仰ぎ、自分の目の前に手をかざして眩しそうに太陽を見た 「天は雲や雨に太陽を陰らせる事を許すがな。俺はお前たちが陰るのを見たくはない」 まあそういう我儘というわけだ、と村雨は少し恥ずかしそうに笑い、 「皆の、詠の笑顔が陰るのは、アレだ、色々と我慢ならんのだ」 そう言って、何故か俯いてしまった詠の頭を、ワハハと照れ隠しのようにくしゃくしゃ撫でた 勿論、村雨はこれ以上無いほど頬を赤く染めた詠の顔には全く気付いていなかった 善忍のフレンズである私はヤハリパークの平穏のため蜜を流しながら日夜活動している その甲斐あってか、シロサイ(素人同然の才能)のフレンズな義兄・村雨が、 義妹を襲って子を産ませんと企む淫獄の悪鬼、孕まセルリアンである事が判明した このまま兄を捨て置けば、パークが八百万を超える兄妹の子で溢れるのは間違いない 卑猥な陰謀を挫くため、私は兄を斬る決意と共に飛燕を携え、眼帯のフレンズを従えて旅に出た だが旅路は筆舌に尽くし難いほど険しく、私は二日と経たぬうちに全身の毛皮を失い、 眼帯のフレンズは私が桃色に塗ったバスを抱えて渡河中に流され消息を絶った――まあ騒ぐほどでもないか そして辿り着いたは兄が根城とするロッジ、機は今なりと飛燕を抜いて扉を蹴破り、 下の口でプレーリー式挨拶を試みるも、兄の鎖鎌に四肢を縛られ私はその場に押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!ずっこんばっこん大騒ぎして義妹を母性開放して下さい!」 渾身の力で抗う私の胸を揉みながら、兄が下劣な哄笑を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の子宮口を多突きしてやろう」 私の両足が強引に開かれ、活火山のように熱い兄の産ドスターが入っt 性器より生まれ出た男、義兄・村雨が「衣替えだヒエン」などと称し、 二の腕や鎖骨といった局部に類する部位を露出して屋敷内を徘徊し始めた 義妹の視界を肌色で犯し、隙あらば蜜を噴かせる兄の真意は掴めないでいたが、 兄の着衣に残る残留物を味覚で調査した結果、兄が言ったのは"衣替え"ではなく"子供種"、 つまり兄は妹との子作りを密かに画策している‥という偽りなき真実へ私は辿り着いたのだった 淫らな企みは打ち砕かれるがこの世の摂理、私は今宵こそ兄を斬ると愛刀に誓った 皆が寝静まった夜、忍に装束は無用と着衣を破り捨て、身軽さを極めた姿で兄の部屋を奇襲する―― しかし兄は床に滴る露と唾液の匂いに勘付いて跳ね起き、巧緻極まる鎖鎌術で飛燕を弾き飛ばすと、 そのまま私の四肢を鎖で縛り上げ、強引にベッドへ押し倒したのだったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!ベビー服の準備は箪笥いっぱいに出来ています!!」 全身全霊の力で抗う私の乳頭を吸い上げながら、兄が下衆な笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!学生服からマタニティドレスに衣替えさせてやろう、俺の飛燕でな」 液状の嫌悪感がこぼれる私の秘部に、皮の服に包まれた兄の怒張が押し込まr 連休明けの仕事は兎に角憂鬱で仕方がないもので、休みの間に山積した案件を考えるだけでも気が重くなる… というのは世間一般での考え方であり俺には当てはまらない そもそも自分は財閥の仕事に携わる身、まとまった休みなどとは無縁なのである そんな俺がこの時期に二日間とはいえ連休を確保出来たのは、他ならぬ優秀な秘書・詠の存在があればこそだ 「お義兄様は働き過ぎです」と半ば無理やり休暇を取らせてきたのには面食らったが、 俺のスケジュールを空けるため獅子奮迅の働きをした事は十分に理解できた それゆえにこの連休は全力で遊び倒すつもりで街に繰り出したのだが、初日に朝から焔に出くわしたのが不味かった この大飯食らいに飯を奢る羽目になり、続いて現れた未来にホビー店へ付き合わされ、 次の日は暇潰しと称する日影と春花に引きずられて混雑する遊園地に同行することになった メリーゴーランドに乗った日影はどう見ても楽しんでいるように見えたが、感情がないから分からんという本人の意思を尊重し深く追求するのはやめた そんな休みを終えて出勤すると、妙に不機嫌な詠に出迎えられた 曰く、お義兄様は少し働き過ぎていた方がいい、とのことだった 古来より日本では上着をはだける事は性交と同義とされており、 義兄・村雨が忍者の真似事をする際に好んで襟元を開く格好をするのは、 そのような文化的背景は百も承知な上で取っている行動であり、 更には「俺は妹と致したいヒエ」と周囲に知らしめるためである 私は何度も、そのような格好をされては下着が汚れて困る、 と兄を諫めたが、兄は全く私の言葉に耳を貸す事は無く、 あまつさえ鎖鎌などという聞いたことも無いような淫具を振り回す遊戯に興じる始末、 そして私は遂に、性欲に狂った暗愚に財閥を委ねるは過ちと決断し、 鳳凰財閥の未来のためにあの肉に飢えた獣を斬ると愛刀に誓ったのだった その夜、私は夜伽用の下着に身を包み、天井裏から眠る兄へ闇討ちをかけた しかし目を覚ました兄の淫具が唸りを上げ、私は手足を縛られベッドへ押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!魔の手と魔羅で妹を可愛がって下さい!!」 必死に抵抗する私の乳房に指を這わせ、兄が淫らな笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!襟元ではなくお前の膜を開いてやろう、俺の飛燕でな」 敗北の涙を浮かべる私の粘膜の穴へ、兄の逞しいものが入っt 私たち人類は類人猿を起源とするが、義兄・村雨においてはその限りでなく、 一部の黒髪義妹忍者の間では、猥褻物が突如知性を持ち兄になったのではと推測されている その証拠に兄は顔、体、声に至るまで助平そのものであり、 うっかり無断で寝床に入り込み、隣に添い寝しようものなら、 0.23秒以内に蜜を吹き出しんあー!と悶絶、脱水症状に至ることが実地試験で証明されている 如何に兄妹とはいえ、そんな常軌を逸した怪生物と一つ屋根の下で暮らすのは危険極まりなく、 妖魔に並ぶ人ならざるものを放置する事は、善忍を擁する半蔵学院のクラス委淫長として許すべきではない 忍の務めを果たす為、今宵こそあの男性器保有者を斬ると愛刀に誓った 深夜、私は五感を鈍らせぬよう服を捨て、兄の部屋の窓を蹴破り奇襲をかけた しかし兄はその淫らな寝顔で私の戦意を挫くと、目を閉じたまま鎖鎌で私を縛りベッドに押し倒してきたイヤッハ 「嫌ぁーっ!お兄様の猥褻物で私の猥褻物をチン裂して下さい!」 抗う私の胸を舐めつつ、兄が愉悦に頬を歪ませる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の股を梅雨入りさせてやろう」 私の両足が開かれ、先走りの露が浮かぶ兄のものが入っt 「今日は癒し炸裂だぞ」と焔が言い出したので何事かと思っていると、 何故かいつもの装束ではなくフリルのついたメイド服を着て現れた 「仕事は分かっているのか」「護衛!」元気のいい返事だが全然違う 大学の課題を片付ける間に荷運びや掃除の雑用を頼む気だったが、 少し動くだけでひらひらと裾が揺れ、健康的な太腿がのぞく服装では、 とてもそんな事は望めまい――俺とてそれなりに思うところのある男子なのだ しかし困った何をさせるか‥と考え込む俺に、焔は少しばつの悪そうな顔をした 「最近村雨は疲れてるみたいだったから、癒やしとか必要かな、って‥」 ぽつぽつと話し始めた中身をよく聞けば、どうも春花の入れ知恵が透けて見える話だったが、 結局のところ焔なりに俺に気を遣っての行動だったようだ ならば無碍にはできんな、と俺は焔の気遣いに乗ることにした 「よし、ではメイドらしくお茶を淹れて貰おう」「了解だご主人様!」 威勢のいい返事をして焔がキッチンへばたばたと走っていく その直後に、ばったり義妹と出くわしたのか二人の言い争う声と食器の割れる音が聞こえてきた この後に起こる展開を予想しながら、俺は頭痛に眉間を押さえた 善忍の私は鬼殺隊に身を寄せた、世の平穏を乱す鬼や兄を滅する為だ 股間に鬼頭ならぬ亀の頭をぶら下げる全ての元凶、ヒエ辻無才こと義兄・村雨は、 助平妹助や我妻斑鳩と名を変え顔を変えながら闇に潜み、 私がこうして全力受精の呼吸を続け、鍛錬の汗を脚の間から流す今も、 白く濁った新たな卑猥の種をその体内に育んでいるのだ 兄を斬り悲劇を止める――私は月に一度赤く染まる刀身の日輪刀「飛燕」に誓った そして捜索の末、私はとある洞窟に兄が潜むことを突き止めた 今こそ世の闇を払う好機、私は窒素と酸素を主成分とする装束を纏い、夜襲をかけた 洞窟の中には財力は下限以下の貧乏臭い醜女鬼達がたむろしていたが、 私の斬撃でまとめて片付けると、そのまま寝静まる兄に刃を振り下ろした だが兄は目を覚ますと血鬼術で鎖鎌を生成、私は一瞬で鎖に縛られ押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!私の中で肉柱の柱合会議をして下さい!!」 足掻く私の稀乳を揉みつつ、兄が淫猥な笑いをこぼす 「ヒーッヒッヒッヒエン!家族ごっこじゃない本当の家族を作ってやる、俺の飛燕でな」 私の両足が強引に開かれ、長女だったら快楽に耐えられない兄の孕ませ物が入っt 鎖鎌は忍具としては珍しくもなく、陳腐とも揶揄される代物だが、 それを用いて尚も忍界の王たる圧倒的な力を誇る義兄・村雨は、 まさに『陳腐王』の呼び名に相応しい、不世出の大忍者といえるだろう その実力が義妹への肉欲に転じぬよう、私は日々天井裏から監視を続けてきた 兄に卑猥の兆候はなく、時折昔に撮った私達兄妹の写真を眺めては嘆息していた しかしたとえ行動を起こさずとも、悪の芽は予め摘んでおくのが善なる者の責務、 私は今日を兄の百年目とするべく、非情の決意を胸に秘め愛刀を握った―― 深夜、私は闘争心と素肌を剥き出し天井裏を疾駆、兄の部屋に辿り着くと、 幾度も水気に晒され腐った天井板を蹴り抜き、直下に眠る兄へと刃を踊らせた しかし兄は即座に起床、鎌で容易く飛燕を受けると、私を鎖で縛りベッドに押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!禁忌の近親姦で忍者を妊婦にして下さい!!」 全力で抵抗する私を押さえ込み、乳頭をしゃぶりながら兄が淫靡な笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で斑鳩にいかがわしい真似をしてやろう…いかがかな?」 返答を待たず私の足が強引に開かれ、男根が陰唇を掻き分け本番へと場面転換しt さらしを巻いた腹部を見せつける公然猥褻に、 義妹の体に淫猥な視線を叩き付ける婦女暴行、 貞淑な黒髪妹くノ一の純潔を盗まんとする窃盗未遂等々、 よろず荒事なんでもござれとの悪評名高い男、それが義兄・村雨なのである 今日も分銅投擲の修練と称して裏庭で荒縄を振り回し、 滴る汗と弾む息遣いを見せつけて私が蜜を溢れさせるのを誘い、 挙句「俺の特訓を見にきたのか?」などとわざとらしく笑いかけてくる 吹き出した蜜で他人の股布に大穴を開けさせておきながら、 よくもそんな事が言えたものだと兄の態度に失望すると同時に、 私の双丘の先端が正義の憤怒で果てしなく硬度を増した やはりこの大悪人は切るしかあるまい…私は愛刀にそう誓った だがこの時私はまだ気づいていなかったのだ、荒事を生業とする兄が、 荒縄術に長けた緊縛の性王だということに 読書に熱中する人間を本の虫と呼ぶことがある 真剣に鎖鎌の鍛錬に励む義兄・村雨は忍者の虫と言うべきか ただ虫と言うのは、遊戯とはいえ物事に熱中する兄に対してあまり良くない響きだ ここは虫という事に基づき和名を付けるのが適当だろう ムラサメニンジャモドキ、ギケイシノビダマシなどはどうだろうか そこで兄に、あなたは虫です、相応しい名を用意しました、と先の二つの名を告げると、 兄はがくりと膝を折ってその場に蹲り、幼児のようにすすり泣き始めた 名前は村雨、職業は俳優、とはいえ暮らしは食うに事欠く赤貧ぶりで、 その日の飯にありつく為に、端役から竿役まで何でも受ける生活を送っている そんな俺が空きっ腹を抱えつつ、薄汚れた運動靴で河川敷を毎日走るのは、 『役者の端くれならば、外見を整える体作りはしておくべし』という、 俺なりのポリシーがあるからなのだ、まあそれで当たり役が引けるわけでもないのだが… 荒い息を吐いて走る俺の肩が、並走する眼帯の監督にポンと叩かれた「ヒバ」 監督はどこかで俺の体作りの事を聞いたらしく、桃色のジャージを羽織り、 準備万端という出で立ちで、今日わざわざ足を運んでくれたのだ 何かと目をかけてくれる監督の心遣いに、俺の胸の内が熱くなる いつかは役者として監督の期待に応えねば、と俺は決意を新たにした しばらく二人で走ると、監督は「ヒバ」と河川敷に停まる白いバンを指差した 走り終わったらあれに乗って帰るぞ、ということなのだろう と、いきなりバンのドアが開き、中から飛燕を掴んだ全裸の斑鳩が走り出てきた 驚いて踵を返した俺の後頭部に飛燕の鞘が投げつけられ、衝撃とともに俺の意識は暗転した 若い男女が連れ立って焼肉に行く、とだけ聞けばいかにも深い間柄というように聞こえるが、 実際のところは男一人に対して女五人の構成で、どいつもこいつも色気より食い気が先走る連中ときている 「村雨!今日はおかわり自由か!?」そんなわけないだろう 「盛り放題や」いやそんなに高い肉を頼まれると俺の小遣い貯蓄が死ぬのだが まあなんだ、とにかくきちんと焼いて食え!それと未来、デザートは抹茶アイスがいいぞ俺は! そして焼肉奉行と化した俺は、網の上を見ながら肉奴隷たちに焼きあがった肉を配給していく たまに春花が「はいあーん」と言いながら俺の口に熱々の肉をねじ込んでくる ぐあー!と悶絶し涙を浮かべながら咀嚼していると、詠が矢鱈に不機嫌な目でじっとこちらを見てくる むっ、しまった!肉の配る量が少なかったか!?すまん詠!! 店を出る頃には積み上がった皿の枚数は凄まじく、それは過ぎ去った嵐のような夕食の光景を物語っていた 支払いでしばらくは懐が寂しくなるな、と眉根を寄せつつ抹茶アイスをぱくつく俺に対し、焔が無邪気な顔で言い放った 「村雨!二軒目はラーメンがいいな!」 名は村雨、職はしがない俳優、稼ぎは日々の費えに消える貧乏生活をしながら、脇役から端役、時には竿役までこなしてきた さてそんな仕事の中で分かったのは、与えられた役にifはないという事だ 例えば竿役などは演技を主張しすぎる事は往往にして好まれない、 つまりは竿役が強かったなら…というifはプロの俳優としてありえない 与えられた役を逸脱することは、作品そのものを破壊しかねない蛮行なのだ しかしそれは自分の個性を殺すということでもある、俺は俳優としてどうあるべきか近頃ずっと悩んでいた そんなある日、とあるドラマで端役として配され、撮影現場で悶々としていると、 「ヒバ」と肩をポンと叩かれた、振り向くとそこには眼帯の監督の姿、 撮影衣装なのか小脇にピンク色のジャージを抱えている 悩むより当たって砕けろ…眼帯の監督の瞳はそう語っているように見えた 「ヒバ」一言残して監督はセットの奥に歩いていった そうだ、俺は何を悩んでいるんだ…答えがわかった気がして、俺は控室に戻りドアを開けた するとそこには抜き身の飛燕を構えて頬を上気させた下着姿の斑鳩、 逃げるより早く放たれた峰打ちが首筋にめり込み、俺はそのまま意識を失った 自室に戻るとソファの上で詠がすやすやと寝息を立てていた …護衛が依頼主を差し置いて眠るとは何事だろうか 確かに護衛が役立つ機会は未だに無いが、食っちゃ寝を許したつもりはない 雇い主として詠にはきつくお説教をせねばなるまい しかし気持ち良さそうに微睡む顔を見ると、ここで無理やり起こすのは気がひけてしまう そこで詠が目を覚まさぬよう、そっと背中に右手を差し入れ、左手で膝裏を持ち、 見た目よりもずっと軽い詠の身体をゆっくり持ち上げた ふはは!見たか!密かに鍛えたこの腕は女子の体など容易くお姫様だっこする事も可能なのだ! …いや、見たかと言っても寝ている詠には分からんな とにかく今は見逃してやるから、俺の寝室でゆっくり休むがいい 詠の体をベッドに横たえると、足音を立てぬよう自己流忍足でそろそろと部屋を出た 1時間後、目を覚まして寝室から戻ってきた詠に、なぜか俺がきつくお説教をされた 頭に大量の疑問符を浮かべつつ怒りの理由を尋ねると、詠の憤怒はますます激しくなったようだった いやはや紅蓮隊は気まぐれで理不尽だ、と仁王立ちになる詠の前で正座しながら俺はため息をついた 唾液にまみれた男物の下着を触媒にした魔法陣から現れたのは、 事もあろうに義兄のクラスに属するサーヴァント村雨だった 困惑する私の脳裏に、かつて眼帯の魔術師が記した禁忌の魔導書を紐解いた時の記憶が蘇る… 『すなわち村雨とは、股間に豪剣を屹立させ、性欲滾らせること狂人の如し、 その助平な目線で魔法にも似た不可思議さで肉親を発情せしめ、 暗殺者のように寝室に忍び入り、義妹の子宮を白濁の矢で射抜く、 まさに性杯を手にするためだけに存在する淫欲の英霊なのだ』 善忍でもあり魔術師の端くれでもある我が身、なればこそこのような存在を許しておくことは出来ない 魔法陣の上で「そろそろ家に帰りたいのだが」と首をかしげる兄を斬ると私は愛刀に誓った―― やめてくださいお肉棒様、 義妹の体を狙うなどとは、 淫靡極まる不貞の悪行、 たとえ天が目を瞑ろうと、 善の心と家宝の飛燕、 二つの光が許しはせぬと、 沸き立つ怒りが下着を濡らす、 今宵こそはあの淫獣を、 この家宝のただ一太刀で、 永き眠りへ落とすを誓い、 上着も下着もかなぐり捨てて、 忍んで入るは深夜の寝所、 しかし手練れの兄の前では、 私などは赤子も同じ、 鎖に捕らわれ押し倒されt 「今日は淫曜日、プレグナント不埒デーだヒエ…鰻でも食べに行こう」 陰部を連想させる笑みを湛えつつ義兄・村雨はそう言った 鰻、なるほど鱗の数が自身の忍の才を表すとすれば、確かに鰻は兄にとってこれ以上なく相応しい食材といえるだろう そして兄が精のつく食べ物で己の歪んだ狂気の性欲を増進させ、 義妹の無垢に白く濁った精を出そうと画策している事は明白だ その愚かな謀略に対し、善忍としての憤怒が下着の湿度をぐんと引き上げる 今夜こそあの悪鬼の身を捌いてみせる――私は愛刀にそう誓った 出発前の身支度で自室に引っ込んだ兄、その天井裏へ素早く駆け、 私は外出用の全裸姿で飛燕を構えつつ、着替え中の兄へと挑みかかった だが兄は悪辣にも自分の下着を見せつけて私の戦意を奪い、 内股を濡らし膝を折った私の四肢を鎖鎌で縛り、その場へ押し倒してきたイヤッハ 「放せ卑怯者!お兄様の濃厚シラスで義妹の中を蜜まぶしにしてください!!」 必死に抗う私の両胸に指を這わせ、兄が卑猥な笑い声を漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!今日を怒張の産みの日にしてやろう、俺の飛燕でな」 私の両足が串打ちの身のように割り開かれ、兄の逸物が挿入さr 淫石ティアマトの接近が報じられる中、義兄・村雨が身籠の町で要職に就いたのは、 自身に忍の才が全全全然無い事を悟ったためと目されていた しかし善忍の正体を隠し、巫女・蜜葉として活動する私の慧眼は、 兄が物乞い同然の女達を雇い、ふしだらなカフェ建設に乗り出した上、 過疎対策に義妹を孕ませるという、兄が町長となった真の理由を看破したのである 公職と民間の癒着に妹への性行為‥その邪悪すぎる謀略に、 足の間から怒りの股噛み酒が滴り、地面に「すきだ」の水文字が躍った 悪行誅すべし――私は必ずやあの性獣を斬ると愛刀に誓った 「ヒダ」その夜、眼帯のテロリストが変電所を爆破した混乱に乗じ、 もはや巫女服は不要と服を打ち捨て飛燕を掴み、私は闇に落ちた町長室へ突入した しかし兄の天下一品の鎖鎌術に勝てるはずもなく、私は四肢を封じられその場に押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!兄妹の遺伝子で組紐細工を作ってください!!」 狐憑きの如く暴れ抵抗する私の胸を揉みつつ、兄が淫猥な笑いを漏らす 「ヒーッヒッヒッヒエン!快楽のスパークルを弾けさせてやろう、俺の飛燕でな」 強引に両足が開かれ、私の洞穴に兄の魔羅五郎が入ってk 村雨と焔の関係は一貫してビジネスライクなものである。 情けなどという曖昧模糊なものが入り込む余地はなく、 ほのぼのぬくぬくとした雰囲気などは二人の間には一切無い。 それは村雨が善忍をルーツとする大財閥の人間であり、 焔が足抜けしたとはいえ元悪忍であることに依るところが大きい。 根底には相反する信念を持ちながら、信念に生きる者同士なのだ。 馴れ合いはアイデンティティを打ち砕く暴挙ですらある。 仕事を依頼し、報酬を受け取り、契約を反故にすればそれきり。 忍の正道から離れた二人が、忍のあるべき姿に最も近い形に収まっているのはなんとも皮肉なものだった。 「今日の任務は寝ずの番だ、俺が決算報告書を作るのを監視しろ、寝たら起こせ」 「任せ…夕飯は出るのか?」 「好きなものを出前で頼むといい、あと前みたいに居眠りしたら報酬はなしだぞ」 嗚呼、何と恐ろしくも厳しい冷徹な雇用主!それを意に介さず仕事を淡々と受ける忍! そして夜中にソファですうすうと寝息を立てる焔にタオルケットをかけながら、ビジネスライクって何だろうなと悩む村雨であった。 冷房を求めてゾンビのように毎日屋敷をふらふらと訪れる紅蓮隊の面々、 聞けばアジトの洞穴はさほど涼しくはないようで、昼間ともなれば蒸し焼き寸前、 じゃんけんで団扇を扇ぐ当番を交代し、なんとか凌いでいたらしい 知らんうちに死なれては困ると屋敷の一部屋を提供していたが、 浜辺に転がるトドの一団のようにだらだらと寝ている姿を毎日毎日見ていると、 少しは勤労意欲を見せてみろと小言の一つも言いたくなるものだ 「いっそ俺のところに永久就職するか」と愚痴がわりの軽口を詠に言ってみると、 「???」と手をぱたぱたさせた後にその場に倒れてしまった 医師に見せたところ「軽い熱中症ですな」とのことだった 冷房の中で熱中症になるとは何とも器用なやつである しかしこの冗談がいたく詠の機嫌を損ねたらしく、しばらくは俺と顔も合わせてくれなかった 「俺は弱い」と光の消えた目で力なく呟いた村雨に、 「せやな」と日影が返し、村雨は床に伏してわっと泣いた。 軽い気持ちで提案したババ抜きが村雨に地獄を呼んだ。 30連敗という不名誉な戦歴は村雨の自尊心を傷つけるのに十分だった。 とはいえ、そもそも元忍者相手にカードで村雨が勝つというのが無茶な話なのだが。 村雨がいくらポーカーフェイスを装っても、表情筋の僅かな動き、 呼吸の乱れ、視線の動きを紅蓮隊は安々と読み取ってしまうのである。 そして相手も食わせ物の春花を筆頭に、表情のない日影、口で喧しく三味線を弾く未来、 にこにこ笑って全く表情の読み取れない詠、とおよそテーブルゲームで敵に回すべきでない曲者が揃っている。 焔だけはすぐに手札の中身が顔に出るが、なんとも大人気ないことに、 村雨がカードに手をかけた瞬間すり替える忍者ならではの力技のイカサマを敢行し、勝ちをもぎ取っていた。 「納得いかん、もう一度勝負だ!」涙で頬を濡らしながら再戦を申し込む村雨。 その顔が31連敗目の屈辱に歪むのは、その僅か10分後のことであった。 寝苦しさで目を開けると視界が柔らかな肌色で埋まっていた。 「…むぐ」「おー、おはようさん」気怠げな声が俺に朝の挨拶をする。 「ああ、おはよう」下着姿の日影を押しのけ、ベッドから起き上がる。 普通こんな起こし方をされては気が気でないものだが、毎朝の恒例行事と化した今ではすっかり動じなくなってしまった。 寝間着を脱ぎ捨て、クローゼットからスーツを取り出し、日影の目の前で着替えを始める。 別に日影と俺は"そういう"間柄ではないのだが、万事がこんな調子なので、お互いに肌を見せる事に慣れてしまった感がある。 しかし、だ。「その…着替えをじっと見るのはやめてくれないか」さすがの俺も少し恥ずかしい。 気が利かんですまんかったわ、と言い残し、渋々といった感じで日影が部屋から出る。 日影とは護衛任務で長く一緒にいるせいか、ここ最近は距離感を誤っていると思う。 このまま放っておくと風呂にも一緒に入ってくるんじゃないか、と危機感を覚えた俺は、 今日こそはビシリと言うべく決意を新たにし、胸のネクタイをキュッと引き締めた。 そして次の日の朝。俺が寝苦しさで目を開けると視界が柔らかな肌色で埋まっていた。 勝機はなく才もない義兄・村雨が飛燕相続の敗北者となったのは、 至極当然の成り行きであったが、兄は実のところ家宝など眼中になく、 義妹を手籠めにして娶り、敗北者どころか配偶者になろうと企んでいる、 そう気付いたのは、下着姿の私へ毎日のように注がれる兄の卑猥な目線のせいに違いなかった 肉欲に正気を失った兄の淫らな謀略がこのまま成就してしまえば、 私が家宝に替わって子宝を手に抱くという毎夜の淫夢が現実になってしまう 飛燕を継ぐ者としてそれは阻止せねばならない 今日を兄の命日とする――私は己の乳頭よりも固い決意を愛刀に込めた その夜、隠密の死に装束は肌なりと裸になり兄の部屋の天井裏へ疾駆、 寝静まる兄の元へ蜜の滴と共に踊りかかった、だが兄は即座に目を覚まし、 音速の鎖鎌で飛燕を受けると、私を鎖で縛めベッドへ押し倒してきたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お兄様の極太ウインナーで義妹を敗北させてWinnerになって下さい!!」 抵抗する私の乳房を指で弄びつつ、兄が下品な笑い声を立てる 「ヒーッヒッヒッヒエン!お前の子宮に白旗を上げさせてやろう、俺の飛燕でな」 私の両足が無理矢理開かれ、兄の勝ッチ勝チな逸物が挿入さr >村雨は弱いんだから というのも実のところそれは忍術に限った話である 「王手」将棋盤へ打った飛車の音が洞窟内にピシリと響き、 「うーっ!」駒の大半を取られ、涙目になった焔が呻く 10戦10勝、村雨と焔の将棋対決は村雨のワンサイドゲームのうちに終わった そもそも村雨は財閥の次期後継者、戦略・戦術・定石のツボを押さえ、 この手の頭脳ゲームにはえげつないほどの実力を発揮する男である 猪突猛進、脳みそ筋肉な思考の焔に負けることは万が一にもありえない 「あのなぁ、いくらなんでも直感で打ちすぎだぞ。二手三手先を読まないとだな…」 正座する焔へ説教モードになった村雨がつらつらと戦術のイロハについて講釈を垂れる 「…忍術は駄目なくせに」正座しながらボソッと呟く焔に村雨が食ってかかる 「お前ー!言っていい事と悪いことがあるぞ!」「うるさい馬鹿村雨!」 ぎゃあぎゃあと口喧嘩を始めた二人を宥めるように、詠の「夕飯ができましたよー」という声が聞こえ、 喧嘩が中断され、紅蓮隊の皆での賑やかな夕食が始まったのであった 村雨の頭上でビュンビュンと轟音を立てながら回る鎖鎌の分銅が、 「やっ!」短い気合と同時に、弾丸のような勢いで日影の眉間へと放たれる それを日影は僅かな首の動きだけで躱すと、村雨の懐を目掛けて一直線に駆け出す 「ぬぅっ…!」それを見た村雨が手首を捻ると、鎖がぐわんと大きく波打ち、 分銅が弧を描いて宙に鎌首をもたげ、駆ける日影の背後に再び迫った だが日影は更に速く足を送り、短く前方へ跳んで難なく分銅の追撃を振り切る 冷や汗を流しつつすかさず村雨も受けに転ずべく鎌を片手に構えるが、 『来る』と思った次の瞬間には、鋭く光るナイフが村雨の頸にぴたりと当てられていた 「…今日の特訓はこれで終わりやな」と得物を収めながら息ひとつ乱さず日影が告げる 続いて淡々と至らない点を述べ始める、村雨は分銅に頼りすぎて鎌の扱いが今一つである、 明日からは自分が短刀術を手ほどきする、だから今日の所は帰って寝る… 「ちょっと待て。護衛任務は日没までだぞ」しかめっ面の村雨に、背後から二の腕を掴まれて引き留められ、 日影はしぶしぶ――勿論彼女に感情など無いのだが――といった感じで頷いたのだった 鎖鎌のギアスに覚醒した義兄・村雨は王国ならびに家宝後継者の座を奪還すべく、 黒衣と仮面を身に着け、自らの忍の才を表す「ゼロ」と名乗り、 食卓の騎士ことお金が無イツ・オブ・ラウンズを味方に引き入れ、祖国に反旗を翻したのであった だが兄の目的は王の座ではなく、姫たる義妹の操をゲットーする事であるのは明らかで、 股間のシャブレイヤの剣を妹に入れブンする結末こそが兄の真の望みなのだ そしてそんな淫猥な野望を挫く事こそが善忍たる者の務め、 必ずや常軌を逸する肉欲に狂った兄を斬ると私は愛刀に誓った―― 眼帯の魔女CC(Crazy-psyCho-lesbian)の助勢を得た私は、 護衛の騎士達を残らず蹴散らし、空中要塞ミゴモレスの最奥に踏み込んだ しかし兄と対峙するも驚天動地の鎖鎌術の前に裸の私は一瞬で敗れ、 四肢を鎖で絡め取られてその場に押し倒されてしまったイヤッハ 「放して下さいお兄様!棒肉のアクメを感じさせて下さい!!」 全力で抵抗する私の乳房を揉みながら、兄が淫らな笑い声を上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕で解読不能な強姦感を味あわせてやろう」 兄の逸物が子宮口突きカレンすべく私の中に入っt >外見だけで判断しなさい 外見だけで人を判断してはいけないとの言葉があるが、 風体から敵を推し測るのは忍者としての力量が問われるところであり、 術の得手不得手、懐に呑んだ得物、それらが見えないようでは、忍の世界でその日を生き抜く事すらかなわないだろう そして私の眼力にかかれば義兄・村雨などは、義妹に毎日蜜を吹かせる不埒な相貌、 性交に特化した体つき、硬く黒光りする男性器に酷似した得物たる鎖鎌等々、 いかに取り繕おうと人の皮を被った淫魔なことは容易く看破できる やはり兄の本性は狂気の欲望で濁っていると見て間違いあるまい 兄妹で過ちが起こる前に粛清せねば――私は愛刀にそう固く誓った その日の夜、私は「夜影ニ衣ハ用イズ」との秘伝通りに裸になると、兄の部屋の窓を破り奇襲をかけた しかし兄の神速の鎖鎌に私は一撃で敗れ、鎖で全身を絡め取られベッドへ押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!生まれてくる子供の外見はお兄様似だと思います!!」 全力で抵抗する私の胸を揉みながら兄が下劣な笑いを立てる 「ヒーッヒッヒッヒエン!相手が義妹でなければ俺の飛燕がイケん!!」 屈辱の念に濡れそぼる私の中に、兄の極太が入っt 義兄・村雨が月見の団子に添えたのは月見草の造花、 だがそれは風流を演出すると見せかけた義妹への婚前交渉の宣言である 月見草の花言葉は「密やかな恋」「無言の恋」「近親相姦」、 まさに爛れて歪んだ兄の昏い欲望に相応しい淫花なのだ 兄は月見の終わった後に私へ愛を囁いて押し倒し、月見茶臼の後に、 兎より白い兄汁(ブラジル)を注ぎ、月の物を止めるつもりなのだろう やはりこの性の怪物を生かしておくわけにはいかない… 今こそ奴を斬る時なり、と決意とともに愛刀を音もなく抜き放って蜜を流し、 因幡の白兎よろしく皮ならぬ服と下着を脱ぎ捨て、月を眺める兄の背後に忍び寄った しかし兄は鎌の刃に映った背後の影を気取ると即座に振り向き、 裸の私は投げつけられた分銅に一瞬で絡め取られ、その場に押し倒されてしまったイヤッハ 「やめて下さいお兄様!今夜すぐに臨月を迎えてみせます!!」 必死の抵抗をする私の胸をしゃぶりつつ兄が下劣な笑みを浮かべる 「ヒーッヒッヒッヒエン!性欲でムンムンになった俺の飛燕を味わうがいい」 私の足が割り開かれ、団子ならぬ男根が入っt 秋の夜風が全身の素肌を撫でる今日この頃であるが、 『運動の秋』の言葉に感化されてか局部大帝こと義兄・村雨が、「二人で山へハイキングに行こうヒエ」と誘ってくる カレンダーを見ると明日は10月3日、成る程登山の日だからというわけだ しかし兄の真の狙いは登山にかこつけて人気のない山頂で私を襲い、 天衝くほど反り立った珍峰で私を絶頂へガイドするつもりなのは明白、 己に宿した忍才にも似たあまりに稚拙かつ淫猥な謀略に、 怒りで卵巣が噴火し、蜜の火砕流が下履きを一瞬で焼き尽くす 今日こそ兄を亡き者にする――私は正義を成すべく愛刀に誓った その夜、私は情と共に着衣を打ち捨て、自室で登山の準備に勤しむ兄へ奇襲をかけた だが兄は刃が届くより早く頭上に滴る蜜の音に勘付き、ザックから鎖鎌を掴み出すと、 私に分銅を投げて四肢を絡め取り、ベッドへ無理やり押し倒してきたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!アブノーマルルートで婚姻への頂に至って下さい!!」 必至に抵抗する私の二つの山を揉みながら兄が下劣な笑いを立てる 「ヒーッヒッヒッヒエン!俺の飛燕でお前の中を峰打ちしてやろう」 私の体に兄が覆い被さり、登山ならぬ父さんになる棒が入っt 名は村雨、職は俳優、鳴かず飛ばずの日々でも腹は減る、 ゆえに脇役端役から竿役と、遮二無二食い扶持を稼いできたが、 貧乏暇無しな暮らしの中でも、芝居の勉強を欠かした事はない いつかは銀幕の千両役者、そう思えば空き腹も夢で膨れる気がするものだ しかし浮世は世知辛く、学ぶもやはり先立つ物が要るわけで、 映画や劇で先達の技巧を見て盗むのも、寂しい財布では叶わぬ話、 そしてここ半月は食費を削るも限界で、いよいよ学びも窮するか、 と撮影現場で天を仰いでいたところ、「ヒバ」と肩を叩かれた 振り向くとブルマを咀嚼する眼帯の監督、手にはディスクを持っている これを見て勉強しろ――そんな目をしながら監督は俺を控室へ押し込んだ 監督がモニターのスイッチを入れると『ギマイケル・ンーア監督 華氏188』の文字、 ハテな知らん映画だぞと首を傾げるが早いか、画面に同業の義妹・斑鳩の裸身が映る、 これは一体!?驚愕して横を向くと、そこには監督の代わりに飛燕を掴んだ下着姿の斑鳩、 咄嗟に悲鳴を上げて席を立つも、それより素早く俺の喉へ飛燕の柄頭が刺さり、 続いて側頭部を鞘で打たれた俺はその場に崩れ、意識を手放したのだった 『鎖鎌術の真髄はヒ・エ・ンを以て善しとす。 技の兆し、ヒは火花なり。閃光の如き疾さこそ要なり。 技の流るはエ、枝なり。菩提樹の枝の数を知るは能わず、変幻流転は無辺際の枝数、即ち敵が汝の技を知るは能わず。 技の終尾はン、結ぶ口から声は出ず。寂を尊ぶべし。』 子作男子(コサックダンス)の呼び声高い義兄・村雨は、ヒエンと嗤う癖から伺えるように、鎖鎌術の真髄に至った者である しかし兄は突如肉欲に狂い、義妹と不義の子を成さんと謀り、 毎朝「おはよう」と耳を覆いたくなる淫語を私に放ってくるようになった 暗愚と化した跡継ぎは財閥を脅かす、兄の腕が私に勝ろうとも、 財閥の守護を果たさねばならない――私は愛刀に非情を誓った 深夜、刀身と素肌を夜風に晒し、私は蜜の飛沫と共に天井裏から兄へ踊りかかった だがヒ・エ・ンの業前に私は一撃で敗れ、手足を鎖で縛られベッドへ押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!本日10月10日が十月十日始まりの日です!!」 拒む私の乳頭を舌で転がし、兄が淫猥な表情に顔を歪ませる 「ヒーッヒッヒッヒエン!卑しく艶ある卑艶の声を上げるがいい、俺の飛燕でな」 私の両足が開かれ、兄の肉鎌が純潔の花弁を切り裂i 産まれた瞬間から飛燕継承の機会をロストしている男、 略してカイロスの義兄・村雨は、義妹を性欲の捌け口としか思っていない 素肌へ淫らな視線を注がれる程度であればまだ自衛は出来るが、 財閥から公に「一流忍者の俺が考えました!義妹は兄の配偶者です!」と発表されれば、 『兄斑ってあのラブラブの?』と認知され、私が「兄は忍者じゃないよ~」と否定しても、 決して覆らず、披露宴後に兄の寝所で泣き寝入りする羽目になるだろう(最悪) そして自身が被害者となるに止まらず、下手をすればその発表で財閥が傾くかもしれない そうなる前に手を打つべく、私は善忍として今日こそ兄を斬ってみせると愛刀に誓った その日の夜、奇襲といえばヌギヌギですよね!と服から肉体を抜刀し疾走、 扉を蹴破り奇襲をかけた――が、跳ね起きた兄の鎖鎌に捕縛され、私はベッドへ押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!お腹を子種で満たしてやめられなくして下さい!!」 力の限り拒む私の乳房を揉みしだき、兄が陵辱の笑みに頬を歪める 「ヒーッヒッヒッヒエン!今日から産サミちゃんを名乗らせてやろう、俺の飛燕でな」 私の足が強引に開かれ、兄の凶暴なチンこれェが入っt 買い物を済ませ、画材店から出ようとした足を止める 扉の向こうには無数の雨粒がアスファルトの上を跳ねる光景、 店に入る前に鈍色だった空は、我が画材選びに夢中になる間に、 不機嫌な黒い雨空へと表情を変えてしまっていたらしい 傘を持ってくるべきだったか、と後悔のため息を漏らす 最寄りの駅までは距離があり、走っても濡れ鼠になるのは確実だ 仕方ない、雨脚が落ち着くまでは暫く雨宿りを…と思っていると、 「お、叢じゃないか」覚えのある声が扉のガラス越しに聞こえた そこにいたのは傘を差す村雨、「奇遇だな」と笑って店に入ってくる 「どどっ、どうしてここに!?」偶然の邂逅に思わず我の声が裏返る 聞けば買い物の途中で義妹が体調を崩して帰宅し、一人で街を歩いていたらしい 「街歩きも一人じゃつまらんな。叢、良かったら珈琲でも一杯どうだ」 そう言って傘を差し出す村雨、こここ、これは相合傘デートというやつでは…!? 真っ赤になった仮面の下を悟られないよう、「う、うむ」と控えめに我は頷く ――我知ってるよ、この後お腹の中を村雨ので一杯にされちゃうってデュフフ 善忍の傍ら漁師も務める私は、今日も豊漁を願いつつ漁場へ足を運んだ この時期はブリ漁の真っ盛り、真っ白く踊るブリ達が目に眩しい しかし漁の最中、私は机の引き出しから突如姿を覗かせた、 義兄・村雨の日記帳に驚愕し、大量に頬張った純白のブリーフを胃の腑へ嚥下した 鍵付きの表紙を毟り取って中を読むと、そこには悍ましい欲望が赤裸々に綴られており、 『どうしてこんな…』『いつか斑鳩に俺の心が届けば良いのだが…』『敵わぬとしてもいっそ力づくで…』 その狂った肉欲に戦慄した私は、足の間に滝のように流れる冷や汗をちぎったページで拭うと、 日記帳ごと机の中へ戻し、留守で静まり返った兄の部屋からそっと立ち去った ――あのような思惑を知った今、このまま兄を放置しておくことは決して出来ない 兄は淫獣、慈悲なく斬るべし…そう愛刀に誓った直後、兄の部屋に人が戻った物音を感じ、 私は鞘と服をその場に捨てて天井裏に飛び込むと、全力で蜜を流しながら疾走、 水気でぐしゃぐしゃになったページと日記帳を片手に、呆然と部屋の中で立ち尽くす兄の頭上へと奇襲をかけた 油の弾ける音と香ばしい匂いが紅蓮隊のアジト内を包む 飲食店経営の経験を活かし俺は次々に詠と共にコロッケを揚げていく なんでも春花が言うには、悪忍には台風の前日にコロッケを食する慣習があり、 これは高カロリーな兵糧を任務前に大量摂取しておくことで、 悪天候時における長期間の待機を乗り切るという先人の知恵に由来するものらしい なるほど本物の忍者は食生活も一般人のそれとは多少違うものらしい そしてそういう事であれば俺も雇用主としてここは一肌脱がねばなるまいと、 コンロと鍋、それに冷凍コロッケを担いで紅蓮隊のアジトを訪れたのだが―― 「あのお義兄様…それ、嘘です」「嘘だと!?」 すまなそうに告げる詠の言葉に、油の中へコロッケを落としそうになる 詠によれば、どうしても揚げ物を食べたくなった春花が、 嘘八百を俺に吹き込みまんまと謀った、ということらしい 「事情は飲み込めたが…」そういう事はもっと早く言ってくれ、と詠を諌める 「申し訳ありません。でも…その、お義兄様に少しでも長く居て欲しくt」 「村雨ー!もうコロッケは揚がったのかー!?」 俺の名は村雨、職は売れない俳優業、脇役端役竿役から副業まで、 仕事を幾つも渡ってきたが、労働における報酬について学んだことが一つある それは『体を張った度合いで報酬の多寡が決まる』ということだ 今度の仕事は竿役で、それにしては滅多矢鱈に給金が良い、不審に思って詳細を聞くと、 時代劇の端役ではあるものの、走ってきて竿立ちになった暴れ馬の前に立ち塞がるという、 スタントマンも顔負けの体を張った危険な役で、 竿役とはそういう意味か、と思わず苦笑いを浮かべてしまった "雲雀"と書かれた学生服を着た眼帯の監督が、「ヒバ」と俺を見る 俺の身を案じているのだろう、だが俺は受けた仕事を断れない性分だ―― そして迎えたリハーサル当日、折悪しく監督は体調不良で不在だったが、 予定通りにリハは敢行され、俺は走ってくる馬の前にずいと仁王立ちになる 嘶いて竿立ちになる馬、ふと馬上に黒い影が見えた気がして視線を向けると、 そこには裸で馬に跨り、片手に飛燕を握った同業で女優の義妹・斑鳩の姿、 咄嗟に逃げようとするも馬上からの峰打ちを食らって俺は気を失い、 妹は俺を肩に担ぎ上げると、馬に鞭を入れその場から走り去った 台ヒエ188号こと義兄・村雨はその奇妙な渾名の通り、 義妹の下履き内の粘膜列島へ股下浸水をもたらす男として、 黒髪義妹忍者業界では特段に忌避される存在なのである 先日なども、私が屋敷内の警護と風紀維持に一肌脱ぎ、巡回を始めたところ、 即座に私の行動を咎め、「どうかしたのか」「少し休んだらどうだ」と嫌味を放ち、 その間ずっと恥知らずにも、私の恥毛に視線を注ぎ続けてきたのだ―― あのような下衆を放置すれば、いつ私の寝室に上陸されるか知れない 自らの純潔を守るべく、今日こそ兄を斬ると私は家宝に誓った その夜、風に着衣を吹き飛ばされつつも屋敷の外周を走り、 荒れ狂う風雨の音に紛れて兄の寝室へと飛び込み刀を抜いた だが兄は滴る雨の雫と蜜の音に感づいて起床、鎖鎌で私を縛るとベッドへ押し倒してきたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!私の水門が溢れている様子を見て下さい!!」 全身全霊の力で抵抗する私の胸を舐めつつ、兄が淫靡な笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!大型で強い精力を持つ俺の飛燕を味わうがいい」 私の卵(ラン)を白く染めるべく、兄の逸物が入っt 世の鎖鎌使いが目指す究極とは、その身を鎖鎌と化すことであり、義兄・村雨もまた例外ではない 忍者になりきる事を至上の悦びとする兄にとって、鎖鎌のふりをするのもまた何よりの楽しみなのであろう―― そして兄は長きに渡る修行の末に、鎌と化した手刀は大木を両断し、分銅を模した拳は巨岩を砕き、 腕は鎖のごとく敵の頸を締め上げるという、地獄の鬼も震える業前を持つに至ったのだ 「ヒエェ!」夢の中でそう叫んだ兄は、一撃のもと私の純潔の膜を破り、 圧倒的な妊娠力で私の乳腺を限界まで張り詰めさせたのだった 寝汗と蜜にまみれて兄のベッドの下からほうほうの体で這い出した私は、 これが正夢となる前に奴を斬ってみせると愛刀に誓い、清めの潮を部屋中に撒いて自室へと引き上げた 今日はハロウィン、そして義妹の斑鳩が屋敷へ帰ってくる日でもある 仮装で出迎えて義妹を驚かせてやろうと衣装作りに手を出したが、 仕事で時間を取られ、当日になっても衣装に針を通すという体たらく、 寝不足と疲れ目から船を漕ぎ、うっかりすると横になってしまいそうになるが、 折角の兄妹で楽しむイベントに失敗するのは御免だ、と頬を叩いて気合を入れる 以前は忍に憧れ、自分で装束を作った事もあったな、と苦い記憶に思いを馳せる 家宝を欲する俺の我儘で義妹には迷惑をかけた、だからせめてもの償いとして、 こういう日は兄らしく、義妹を楽しませてやらなければならないだろう そこで玄関の呼び鈴が鳴る、義妹が帰ってきたのだ、丁度俺の衣装も仕上がった 急いでカボチャを頭に被り、「お帰り斑鳩!いたずらするぞ!」と義妹を出迎える 突然の出来事にぽかんと目を丸くした義妹だったが、すぐ真顔になり「望むところです」と呟いた 何を――と思った瞬間、飛燕の峰で首筋を打たれ、俺はその場に崩れ落ちた 遠のく意識の中、『義兄のウィンナーを義妹にハメるのがハメウィンです』、 と言い、俺を玄関から自室へ引きずり服を脱いでいく斑鳩の姿が見e 善忍は仮の姿、人呼んで霊界探偵・孕飯とは私の事だ 眼帯の閻魔からの情報により、とある屋敷に住む富豪、 玉金珍棒こと義兄・村雨の正体が、義妹の股に境界トンネルを開き、 この世を近親姦の蔓延る魔界へ変えようと企む、ダークヒエンジェル貧才忍であることが判明し、 私は矢も盾も堪らず、兄の潜伏先と思しき貧乏な瘴気に満ちた洞窟へと駆けつけた 戦いに備えて透明な気鋼闘衣を纏い、飛燕を手に洞窟に飛び込むと、 中から現れたは狂科学者(ドクター)、糵(グルメ)といった兄の配下達、 んあー!と気合一閃で蹴散らすと、私は洞窟の最奥部に急いだ そこに居たのは昔の私と兄が映った黒の章に涙を浮かべる兄、 それに惑わされる私ではない、成敗の声と共に白刃を振るう…が、 兄の放った薔薇の鞭に四肢を縛られ、私はその場に押し倒されたイヤッハ 「やめて下さいお兄様!100%中の100%の確率で孕んでみせます!!」 抵抗する私の胸を舐めつつ、兄が下卑た笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエイ!66兆2000億回絶頂させてやろう、俺の飛燕でな」 私の足が開かれ、そそり勃つ兄の次元刀が純潔の結界を斬りs 今日のようにしんしんと冷える寒い日の夕飯は鍋に限る。 炬燵に入ってつつく鍋の旨さは、絢爛豪華な美食に遥かに勝る。 護衛のねぎらいを込めて皆で食おう、すき焼きでもどうだ、 と持ち掛けると、紅蓮隊の皆は諸手を挙げて賛成をしてくれた。 だが鍋を囲むにあたって誤算があった。 屋敷の一部屋に用意した炬燵は六人で座るには少々狭すぎたのだ。 ぎゅうぎゅうと肩を寄せ合い炬燵に収まると、天板の下で足同士がぶつかり合う。 日影の生足の感触に驚いて慌てて足を引っ込めると、今度は横に座った詠の肩に体が当たる。 「ひゃっ」炬燵の熱に当てられたのか、詠の顔は既に赤らんでいる。 ううむ。賑やかに鍋をつつこうと思ったが、これではどうにも落ち着かん。 そんな俺の様子を見ながら「まあ、これはこれでいいんじゃない?」と春花が楽しそうに笑う。 そして横から未来と焔に「早く肉を入れろ」とせっつかれ、護衛達とのすき焼きが始まったのだった。 今日は11月22日であり良い夫婦(11 22)の日として知られているが、…① 義兄・村雨は兄さん(23)の立場を利用し義妹と夫婦(22)になろうと企むばかりでなく、…② 妹へ己の欲望を注ぎ込んで孕ませ、いい父さん(11 10)になろうとすらしている…③ 11+22=33…① 23+22=45…② 11×10=110…③ ①+②+③= 嗚呼、何たることか!私は今日という日に込められた兄の淫猥な暗号に気付いてしまった! 兄が胸に悪心を抱く奸物なれば、いい兄妹で居続ける事は叶わぬ願い―― 自身の純潔を守るべく、私は今宵こそ兄を斬ると愛刀に誓った そして深夜、フウフウと深呼吸で逸る心を鎮め、私にも見えない特製の装束を纏い、 屋敷中に香を焚き家人を全て昏倒させると、闇に乗じて兄の部屋へ奇襲をかけた だが兄は義妹愛好者特有の勘で目を覚ますと、私の四肢を鎖で縛り上げベッドへ押し倒したイヤッハ 「やめて下さいお兄様!妻にも母にも転身してみせます!!」 渾身の力で抵抗する私の胸を揉み、兄が肉欲に歪んだ笑いを上げる 「ヒーッヒッヒッヒエン!斑鳩よ、巨根なる俺の飛燕で許婚となるがいい」 圧倒的な膂力で両足が開かれ、私のバージンロードに兄の熱くそそり勃つキャンドルが入っt 焔紅蓮隊、彼らは腐っても元悪忍である 長らく続いた護衛の報酬として村雨に要求したのは、 金銭や物品ではなく、なんと村雨自身の貞操だった にやにやと笑いながら村雨に迫る五人、必死の思いで放った鎖鎌も所詮は素人芸、 こともなげに焔に片手で弾かれ、鎌は乾いた音を立てて地面に転がった そしていつの間にか背後に回った春花が、村雨の白いうなじに注射針を突き立てると、 村雨の顔はたちまち虚ろな表情となり、くなくなとその場に崩れ落ちてしまった 力なく長々と横たわる獲物の装束を日影が切り裂き、その家柄に相応しい豊かな乳房が露わにされた 続いて未来が下衣を剥ぎ取ると、年齢に似合わぬ子供っぽいプリント柄のショーツが現れた 滅多にありつけぬとびきりのご馳走を前に、紅蓮隊の皆は一様に股間のものを隆起させた 「そこまでだ紅蓮隊!義姉さんから離れろ!」 凛々しく響いたその声に振り向くと、そこには宝刀を掴んだ義弟・斑鳩の姿があった 白刃に全裸という出で立ちで、反り立った性器の先端にはティッシュが付着している 「…お前この様子を見てヌいてたろ」「黙れ悪忍!」 焔の言葉を遮るように、斑鳩が躍り掛かった 【2017年幼女戦記】 「精液が出グレチャフ!」獣慾に駆り立てられるままに レルゲン中佐が容赦なく精液をターニャの中へと注ぎ込む 普段の怜悧さを湛えた風貌は今や興奮でだらしなく崩れ、 己の幼女趣味を満たす何物にも代え難い喜びに体を打ち震わせていた 大の男、それも軍人に組み伏せられては如何にターニャと言えど抵抗はままならず、 もはやその身にレルゲン中佐の子を宿すのは時間の問題といえた 「産め!軍人の子を!!」そう叫び、一度果てたとは思えぬ荒々しさで 再びターニャの幼い粘膜を蹂躙するレルゲン中佐 終わりなき戦いにターニャの意識は次第に白濁していった そもそもレルゲンは幼女愛好者であり、早くから自らの歪な欲望を自覚していた。 それ故に一般社会に溶け込む事を放棄し、軍属の身となったのである。 幼女などとは無縁の、血と鉄と火薬に秩序で作られた世界。 レルゲンはひと時、ほんの僅かな間だったが、己の性癖を忘れることができた。 だが運命とは数奇なもので、そんな彼の目の前に現れたのは、見目麗しい可憐な少女、ターニャだった。 忘却の彼方に追いやったはずの欲が再び鎌首をもたげ、レルゲンの心は千々に乱れた。 この少女を踏み躙り、犯し、肢体を味わい尽くしたい。そして子を孕ませたい。 眠りに落ちたターニャの体を前にして、レルゲンの心は肉欲の戦場へと飛び立った。 ほんの僅かに隆起した乳房。色素の薄い桃色の乳暈。 全てがレルゲンを狂わせるに十分だった。 「カウパーが溢れ出グレチャフ!」 そう呟くと、レルゲンは未だ瞼を開けぬターニャの胸にむしゃぶりついた。 唾液にまみれた舌が胸の突起を這い回り、ターニャの唇から苦しげな吐息が漏れた。 手のひらで押しつぶすようにして胸を揉む。 「貴官は軍服よりそちらの方が似合っているな、ターニャ」 嘲るような笑みに頬を歪ませながら幼女偏愛主義者レルゲンは言った。 ターニャはレルゲンの命により、フリルの縁取りがついた肌が透けて見えるような卑猥な下着を身に着けていた。 羞恥のあまりターニャはその細腕で体を隠そうとするが、レルゲンはそれを制し、舐めるような視線を注いだ。 嗚呼。なんと可憐な娘なのだろう。彼女こそ我が伴侶に相応しい。 未熟な肉付きが生み出す美。そして手折ることも容易い繊細な危うさ。レルゲンは思わずため息をつく。 そしてもじもじと体をくねらせるターニャに迫り、その小さな尻に指を這わせた。 「そういえば貴官は後方勤務を志願していたな。こちらの後方でも存分に務めてもらおうか」 レルゲンの指がターニャのすぼまりにつぷりと沈み込む。 例えば絵画。如何にカンバスを鮮やかに塗りたくろうとも、描かれたものは時を閲すれば色褪せ朽ちてゆく。 例えば巧緻な硝子細工。その輝きは時間という牙には抗えど、卓上から取り落とせばいとも容易く砕け散る。 年端もいかぬ少女が持つ、天が与えたもうた何にも勝る美しさというものは、瞬きほどの僅かな時にしか見出だせぬものなのである。 それは名家の蔵に眠る美酒のもたらす酩酊にも、はたまた阿鼻の戦場の中に見出された英雄的な戦果にも何ら劣るものではない。 レルゲンはこれまでの人生でそう信じてきたし、この戦況にあっても心折れぬのは、 戦場を同じくする同胞たる少女軍人ターニャ・デグレチャフに焦がれているからに他ならない。 ”ターニャはレルゲン中佐殿をお慕い申しております” 彼女のあの可愛らしい唇からそのような言葉が聞けたらば、それこそ至上の悦びであるものを。 レルゲンは小さくため息をついた。 成人男性、それも高位の軍人が年端もいかぬ少女に恋をするなどとは余人には漏らせぬ秘事だ。 決して悟られてはならない。勿論ターニャにもだ。 心に抱える甘やかな欲望を僅かでも向けることが叶ったのなら。 睦み合うとまではいかずとも、親しく言葉をかわすだけでも出来たのなら、 大理石の城塞の如く冷たく凝り固まったレルゲンの懊悩はどれだけ救われただろうか。 戦場にふたたび赴くターニャの背に手をかけ、胸の内を絞り出す。「行くな。傍にさえ居ればいい」 そうしたい衝動を、レルゲンは鉄の理性で何度となく押し殺してきた。 しかしもはやそれも限界だった。己が内に巣食う幼女趣味との度重なる交戦に、理性は疲弊しきっていた。 こうなった兵のとる戦法などただ一つである。銃剣を握り締め、闇雲な突撃に打って出る。 レルゲンは今宵、ターニャの身体を雄の欲で染め上げることを決意した。 レルゲンにとって、少女とは庇護あるいは慈愛の対象たりえず、 自らの雄の欲を注ぐための存在であり、殊に十歳を数えたばかりの幼女を前にすれば、 砂漠を一昼夜歩き通した旅人が水を求むるが如く、乾きの嵐が心に吹き荒れ、 その未熟な肢体と褥を共にする為なれば、前線の塹壕で小銃を握る事さえ厭わぬと、 声を大にしながら肉付きの薄い胸に顔を埋め、日が傾くまで頬擦りしたいと願う有様である。 しかしながら帝国内での良識あるいは軍人としての体面がそれを赦す訳もなく、 行き場のない鬱屈とした桃色の瘴気を長年己の内に抱えたまま人生を過ごすこととなった。 我が心のうちを悟られてはならぬと日夜務め、ひとかどの帝国軍人としての仮面を被り続けた。 それゆえにターニャ・デグレチャフの存在はレルゲンを大いに苦しめた。 裸淫の悪魔。淫翼のターニャ。SEXXXXXXXXXXX(13文字の女神)。 嗚呼!なぜ貴官は自分をここまで狂わせるか! そう呟きレルゲンは涙をこぼした。 他人から好意を持たれるのは悪い気がしない。むしろそれを嫌悪する人間などまずいまい。 ましてやそれが帝国の誇る才媛であり戦場の英雄たるターニャ・デグレチャフとくれば、 人目はばからず私の頬が緩むのも無理からぬ事なのである。 ターニャがまだ十代半ばにも達していない事を引き合いに出し、 私たちの関係に後ろ指を指す者も少なからず居るが、ふたりの愛情の前に年齢などは些末な事と言ってよい。 否、むしろ困難あればこそ、愛という篝火は渦巻き天高く燃え上がり、ターニャと私の歩むべき道を煌々と照らすのだ。 万民の仰ぐ天に座し、あまさずその慈しみをもたらす主に私は感謝せねばなるまい。 「レルゲン中――いえ、"あなた"」 背後の声に振り向くと、そこには如何な花より可憐なる幼な妻ターニャの姿があった。 「どうかなされたのですか」「いや、少し考え事をしていてね」 そう言って私は微笑み、ターニャの膨らんだお腹にそっと手を添える。 おお主よ。私はいま幸福の絶頂におります。そしてどうか私のお願いをお聞きください。 私と我が妻ターニャ、そしてすべての幼女愛好者に幸あらんことを。 おおターニャよ、天翔けし戦乙女よ、我が想いびとよ。 汝の幼き身ひとたび仰ぎしあの日より、我が心は汝の虜囚となれり。 汝の声を聞かば、我が魂は随喜とともに百里の彼方へ駆け、 汝の指が触らば、我が魂は至福とともに天に昇り、雲間を跳ね躍らん。 おおターニャよ、ライヒの女神よ、我が焦がれしひとよ。 汝が唇の艶やかなること、朝露したたる大輪の薔薇にも勝れり。 汝が櫛の麗しきこと、丘を覆う草々を微睡ませし春の陽光にも勝れり。 汝が瞳の輝かしきこと、夜空を潤す星々の瞬きにも勝れり。 汝のうつくしき貌は、まさに主の為せし御業なりしか。 おおターニャよ、願わくば、我が胸の内の音に、ひととき汝が耳傾けたまえ。 そが淡雪の如し柔肌に指すべらせ、薄桃の尖頭を超え、滑らかなる恥丘を下り、 穢れ知らぬ花弁の最奥へ熱き滾りを突き入れ、真白き慈雨を降らせしと、 不断の祈りを捧げし者の名こそ、エーリッヒ・フォン・レルゲンなり。 恋愛とは蜜の如く甘く芳しいものではなく、己の心身を駆使する戦いなのである。 私が想いを寄せるターニャ・デグレチャフの年齢を考えれば、 成る程私の恋は、幼女戦記と名付けるに相応しいものだろう。 あの白銀に愛を囁かれるのを夢見ながら、私は軍務の重責にも耐えてきた。 そんなある日、ダキアの空で、彼女はなんたることか、私への秘めたる想いを高らかに告白したのだった。 私はすぐさま前線から戻った彼女に駆け寄り、その小さな体を抱きしめながら、 私もターニャへの愛を高らかに叫んだのであった。 「ん…ふぅ」濡れた吐息とともに二人の唇が離れる。 人払いをしたレルゲンの執務室に、微かな衣擦れの音が響く。 唇が離れたことを惜しむかのようにターニャはレルゲンの身体にしなだれかかり、 かすかに隆起した双丘をレルゲンの身体に押し付けた。 劣情に蕩けたターニャの瞳がレルゲンを見上げ、縋るように袖を掴む。 「デグレ…」そう言いかけ、レルゲンが口をつぐんでうめく。 わずかな理性がレルゲンに抵抗を試みさせたが、無駄に終わった。 ターニャの指が服越しに隆起した男性器をすりすりと撫で回し始めたからだ。 「中佐のココは既に戦闘態勢のようですが…」 くすり、とターニャが小悪魔めいた微笑みを浮かべた。 そのままゆっくりと、顔をレルゲンの股間へと近づけていく。 「ター‥ニャ…!」張り詰めた男性器に頬ずりされ、レルゲンの身体から力が抜ける。 レルゲン中佐に関する謂れなき風評を正すため、 ここで私、ターニャ・デグレチャフが弁明しておきたいと思う。 レルゲン中佐が年端のいかない少女に性的な興奮を覚えたり、 ましてや恋愛感情を抱くなど、決してそのようなことはない。 レルゲン中佐は分別のある良き軍人だし、婦女子に対する物腰も柔らかだ。 むしろ、そのような人間に私が恋してしまうのも無理はないだろう。 レルゲン中佐の命令とあらば、私は喜んで夫婦となり子を産もう。 私の魂と身体はレルゲン中佐とともにある。永遠にだ。 忌々しいあの悪魔め! 私は胸中でそう唾棄せずにはいられなかった。 先刻から正常な思考を妨げる、酩酊に似た浮遊感。 下腹部をじわりじわりと疼かせる、不可思議な甘い熱。 兵舎の廊下で部下とすれ違うたび、筋骨隆々とした体つきに目を奪われてしまう。 明らかに私は常と異なっている。だがそれを自らの意志で律することが出来ない。 ――存在X。何を目論んでいるか見当もつかないが、奴の差し金に間違いないだろう。 であれば、いくら歯噛みしたところで(私にとって)事態が良い方向に転ぶことは有り得ない。 出来ることはせいぜい自らが被る苦難を如何に小さくするか足掻くことぐらいだ。 そんな思考を巡らせている間にも、身体の疼きは刻一刻と強くなっていく。 自制のタガが外れる前に。何とか、しなければ。誰か、信頼のおける…… 気がつけば私はレルゲン中佐の部屋の前に立っていた。 おゆるしください中佐、と脂汗を流しながらターニャが懇願する 腹を押さえて私の足元へかがみ込むその姿には滑稽さすら漂っていた 今の彼女を見ても、彼女がラインの悪魔と称される兵だとは誰も信じないだろう 「ぅ…」苦しげにターニャが呻くと、下腹部からぐぎゅ‥とくぐもった鳴動音が聞こえた 既に彼女は尻穴からシリンジ三本分の冷たい牛乳を飲み込んでいる 内臓を針で突かれるような腹痛と、猛烈な便意に襲われているのは間違いあるまい 彼女の年齢に似合わぬ強靭な精神力を以てしても生理現象までは堪えきれないらしく、 呼吸する都度、尻穴からぽたぽたと白い雫が滴り絨毯に染みを広げていた 「っ…トイレに、いかせて、ください…」 顔を上げたターニャは目に涙を浮かべ、決定的な瞬間から逃れようと必死に抗っていた ふむ、と机の置き時計を見ると三十分が経っていた――流石にもう限界だろう 「許可しよう」そう言うとターニャが安堵の表情を浮かべ、よろよろと立ち上がる 「ああ、君のお手洗いはここだ」ブリキ製の粗末な洗面器を床に投げる 私の意図する更なる恥辱を察し、ターニャの顔が絶望の色に染まった >この距離感は完全に間違えてる… ――いやはや、これはこれは。 レルゲン中佐に身体を抱き寄せられながら、私は心の中でそう呟いた。 彼は女性にあまり免疫が無さそうな人間だとは思っていたが、 まさか部下の、それも私のような少女に異性云々の感情を抱くとは予想外だった。 だが、思い返せばレルゲン中佐とは色々と距離感を誤ったふしがある。 先程もそうだ。抗弁の勢いに任せ、身体にべたべたと触り、息がかかるほどにぐいと顔を近づけ、 もしかしたらこの薄い胸を押し付けてしまったかもしれない。 二人きりの部屋の中で抱き合う男と女。 本来ならばもっと焦る場面なのだろうが、不思議と心の中は落ち着いていた。 むしろ、レルゲン中佐のような良識ある人物に好意を向けられている事に、 私はなぜか胸の中が温かくなるような、奇妙な心地よさすら覚えていた。 「散歩向きの良い月夜だ、デグレチャフ少佐」 手綱を引きながらそう独りごち、人気のない兵舎の窓から夜空を眺める 私に付き従うのは丸裸に剥かれ、後ろ手に縛られた首輪姿のターニャ・デグレチャフ少佐、 年齢相応に薄い肉付きの両胸の先端には、大ぶりな洗濯ばさみが二つぶら下がり、 更にその先に結わえられた二本の紐――手綱は私の手の中にしかと握られている 私がぐいと手綱を引くと、「ひっ」と悲鳴を上げながらターニャがふらふらと歩き出す 大人と少女では歩幅が違うとはいえ、ターニャの歩みはまるで牛のようにのろく、 つい先程などは廊下にへたり込み、「いやあぁ‥」と泣きながら失禁する醜態まで見せる始末、 こんな調子ではこの兵舎を一周するだけで夜が明けてしまうことだろう 「うくぅ…レルゲン中佐、もう、私はもう歩けません…」 足の間から尿とも何とも分からない雫を滴らせ、被虐の恍惚に瞳をうるませたターニャが哀願する すかさず私はターニャの傍につかつかと歩み寄り、遠慮なしに平手で彼女の頬を打った 「私は人の言葉を話して良いと許可した覚えは無いのだがね、この雌犬」 あのレルゲン中佐とこのような結末を迎える事になろうとは。 運命とはまこと数奇なものだと思わざるを得ない。 前線の塹壕で、泥水の中を這い回っていた頃は想像だにしていなかった。 軍服に袖を通すよりも花嫁衣裳に包まれる事がこれほどまで誇らしいものだとは。 自分の左手を顔の前に上げ、薬指に嵌まった指輪をしげしげと眺める。 明らかにサイズの小さいそれは、少女である私のために作られた特注品である事が見て取れた。 そして小さいながらも表面には控えめな細工、裏には私とレルゲン中佐の名が彫刻されており、 手間も費用も並々ならない一品であった事は疑いようがない。 これを求めるために、レルゲン中佐のふところはさぞ手痛い打撃を受けたことだろう。 もっともそれは、私が「ライヒの戦姫を娶るのであれば、是非男を見せて下さらねば」と、 初めて結ばれた寝床の中で彼を散々に煽ったせいもあるのだが。 期待に応えてくれたレルゲン中佐のためにも、今度は私が彼の期待に応える番だ。 良き妻に、母親にならねばな――膨んだ自身のお腹を撫でながら、私はふふ、と小さく笑った。 「ああ…ご立派ですレルゲン中佐」うっとりした口調でそう呟き、 デグレチャフ少佐の唇が濡れた音を立てて私のものを呑み込んでいく。 あどけない風貌の少女が顔を歪めてグロテスクな塊を咥え込む、 その何とも異様で背徳的な光景から、私は目を逸らせずにいた。 少佐の持つ年齢に似合わぬ妖艶さで迫られたら、私の自制や良識など容易く崩れ去る。 そう危惧していたからこそ、少佐とは頑なに一線を引いていた。だが無駄だった。 誘うような目線。挑発する口調。頬を撫でる柔らかな手のひら。 気が付けば為されるがままに彼女を受け入れてしまっていた。 ぬるりと先端を這う舌の刺激に抗いながら、私は残った理性で思考を巡らす。 男を狂わせるこの手練を彼女はどこで体得したのだろうか。 彼女の経歴に身体を売っていた事実は無く、孤児院での性的な虐待の跡も無かった。 では男を知り尽くしているとしか思えないこの舌技はいったい―― そんな私の困惑を見透かしたように、少佐は口に逸物を咥えたままニマリと笑い、 頬と唇をすぼめ、じゅるじゅると音を立てて勢いよくすすり上げ始めた。 「うぅっ!」沸き立つ射精感の前に、私の理性は残らず失せていった。 お堅い人事局出身だからか、それとも天性の気質なのか、レルゲン中佐は冗談を好まない それゆえに口から出る言葉は、飾らない彼の本心ばかりだ 一度だけ、レルゲン中佐に私の容姿を男性としてどう思うのか尋ねた事がある 糞真面目な彼が答えに窮する様を皮肉ってやろうとしたのだが―― 『私は参謀本部付きだからな。知見を広げる為に各地へ足を運んできた。 夜汽車の窓から、地平線へ滝のように注ぐ流星群を見た。 滔々と流れる運河で、川面に影を落とす木立と跳ね橋を見た。 岬の突端から、岸辺に白波を立てる広大無辺の大海原を見た。 ある画家の生家で、蘭と百合と薔薇とが咲き誇る庭園を見た。 或いは少年の頃に読んだ冒険譚に描かれていた、傾国の美女達が躍り、 金の天蓋と銀の玉座を設えた、砂漠の果てに聳える白亜の大宮殿。 デグレチャフ少佐、いや、ターニャ。君はそのどれよりも美しい』 レルゲン中佐はにこりともせず私へ向けてそう言い放った その後の事は正直よく覚えてはいない…茹で蛸のように赤くなった顔と、 早鐘のように打つ心臓の音を彼に悟られまいと、平静を取り繕うのに必死だったからだ デグレチャフ少佐の軍靴に股間を踏まれ、私は甘い痛みに顔を歪めた その様を見た彼女はさも愉快そうにくすくすと忍び笑いを漏らす 彼女の責め苦から脱しようにも、私は両手足を縛められて床に転がされ、 更には口に厚布を巻かれ、身動きどころか声すら立てられない有様だ たとえ『白銀』相手でも、即座に抵抗を試みれば逃れ得たかもしれない しかし何故か胸の内に"汝かくあるべし"という不可解な情念が湧き、 私の四肢は萎え、敢え無く彼女の手に落ちてしまったのである 「レルゲン中佐に戦場土産をお渡しするのを失念しておりました」 言いながら少佐がポケットから薄汚れたハンカチを出し、私の前にぶら下げた それはハンカチなどではなく、女性物の小さな下着だった――少佐が戦場で身に着けていたモノだろう 純白だったであろう生地は、履き古されて汗と皮脂で斑な薄茶色に染まっていた 蠱惑的な笑みを湛えた少佐が、私の顔の前で布地を広げて見せる 彼女の局部が幾日も接していた部位は、ひときわ大きな黄色い滲みが出来ていた 「ッッ!!」男根を撫でられながら汚れた下着に鼻を覆われ、私は天国と地獄の狭間で身を捩った 移り変わる戦況のおかげでここ数日はろくに入浴も出来ていないため、 ターニャ・デグレチャフ少佐にその小さな口を使って私を洗体するよう命じた 彼女はわずかに逡巡し、私の指示に躊躇うようなそぶりを見せたが、 服の上から胸の先端を指できつくつねってやると蕩けるような嬌声を上げ、 頬を上気させ、「レルゲン中佐のお望みのままに」とたちまち従順な娼婦へと態度を変えた ちゅ、ちゅ、とじらすように何度も私のモノの先に口づけをするのがもどかしく、 私はターニャの頭を両手で掴み、何の躊躇もなく乱暴に前後へ動かした 食道の奥まで私のモノを突きこんでやると、ごぼごぼとターニャがえずき、 反射的に責めから逃れようと頭を引く、が、それを許さず私は更に腰を突き出す 「実にいい具合だ、歯を立ててくれるなよ、少佐」 涙を浮かべ奉仕するターニャの顔を見下ろしながら、私は彼女の口の中へ久方ぶりの白濁を放った 「いい子だターニャ。さあ一滴残らず飲み込むんだ」 私に頭を掴まれたまま、少佐は目を瞑り、両頬いっぱいに溜まった精液と恥垢のカクテルを、 細い喉をこくこくと鳴らしながらゆっくりと飲み下したのだった 「ん…」椅子に腰掛けたレルゲン中佐の胸元に縋りながら、私は唇と舌とを重ねた 二人の唇が離れるたび、餌をせがむ雛鳥のように、私から何度も唇を合わせた 自分が女として異性を求めるなど、以前の私であれば嘲笑し侮蔑したに違いない だが今だからこそ分かる、命を落とし、幼女としてこの世界に転生した私は、 謂わば着の身着のままに寒風の吹き荒ぶ荒野にひとり放逐された流刑者のようなもの、 私の絶対の孤独を真に理解し、心を慰めてくれる存在など有り得るはずがないのだ だからこそ、自ら望んだとはいえ軍部に身を投じ、闘争に倦み疲れた私が、 良識と誠実さを持ち合わせた心優しい軍人であるレルゲン中佐の腕の中に、 孤独を癒やすぬくもりを求めて惹かれたのも、ごく自然な成り行きだったといえよう 自らが選択した事に、私は後悔の念など微塵も持ち合わせてはいない―― レルゲン中佐が耳元で「ターニャ」と、求めるように柔らかな声音で私の名を囁いた 私は小さくこくりと頷くと、上着をはだけて彼の前に未熟な裸身を晒し、 「今日も愛して下さい、レルゲン中佐…」そう言って彼の頬へ、ちゅ、と口づけした 私の命に従い、裸のターニャがベッドの上で四つ這いになると、 薄暗いランプの光に照らされた彼女の秘部が露わになった。 たっぷりの香油に塗れた指で、ひくつくピンク色の蕾をなぞり、 そのままゆっくり彼女の中へと押し入れていく。「くふぅ…っ!」 艶めかしい吐息と共に、彼女の肉穴はあっさりと私の人差指を咥え込んだ。 じらすように指を前後に動かすと、嬌声が上がり、ターニャの腰が跳ねた。 続いて中指を入れると、彼女は「レルゲン中佐っ…」と私の名を呼んで喘いだ。 排泄の器官で快楽に悶えるその姿は、否応なしに普段の悪魔じみた言動との乖離を感じさせ、 容貌の幼さも相まった形容し難い背徳に、私の加虐心は一層燃え上がる。 ぐりゅ、と指を中で曲げてやると、ターニャはがくりとベッドへ突っ伏し、 小さく背中を震わせ、秘裂から香油以外のぬめりをどっと溢れさせた。 「そろそろ私も楽しませて貰おうか、ターニャ」 指を抜き取り、物欲しげに震える彼女の尻穴に、私は自身のモノを押し込んだ。 官能に震える少女兵の声が、部屋の薄明かりの中にひときわ大きく響き渡った。 「せんせーい!」ダキアの街に私の声が高らかに響く。 私は帝国軍人レルゲン中佐の幼な妻、ターニャです! 私は彼を愛しています!彼と生涯を添い遂げることを誓います! そう叫んでみたところ、大隊の面々は一様に頷き、何を今更と言った表情を浮かべた。 ――待て待ておかしい。そこは目を点にして驚くべき場面だと思うのだが。 「もしかして少佐殿は秘密裏に交際されているおつもりだったのですか」 ヴァイス中尉の言葉に触発されてか、セレブリャコーフ少尉もおずおずと意見を述べる。 「あの、私もお二人のことは公然の秘密だとばかり…」 さらに他の面子からも言葉が続けられる。 「僭越ながら少佐殿、交際は兎も角、部屋の死角でその、始められる時はもう少し声を抑えた方が…」 なんのことはない。私から秘事を白日の下に晒すまでもなく、すべて露見していたようである。 帰投後にレルゲン中佐の部屋を訪れると、彼は苦々しげな顔で胃を押さえつつ、 「やってくれたなデグレチャフ少佐」と憔悴しきった様子で私に詰め寄ってきた。 こうなれば貴官も覚悟を決めるしかあるまいと言い、私の薬指に指輪をそっと嵌めたのだった。 寝床に横たわりながら、夜の静寂の中で私は物思いに耽る。 …いったい、いつ頃からだろうか。 彼を、レルゲン中佐の姿を無意識に目で追うようになったのは。 自分の名をレルゲン中佐に呼ばれるたび、胸に甘い痛みを覚えるようになったのは。 自分の中に生まれつつある変化に戸惑い、必死に湧き上がる情念を否定する。 違う。間違っている。確かに今の私は少女軍人ターニャ・デグレチャフだ。 だがそれはあくまで仮りそめのものに過ぎない。事実は異なるのだ。 ゆえにこの感情は何らかの錯覚に過ぎない、と己に言い聞かせて寝返りを打つ。 そもそも、だ。レルゲン中佐は私が戦場に赴くのに心を痛めるほど良識ある大人だ。 ――仰向けになった自分の、起伏の乏しい胸部から細い足へ視線を移していく。 こんな幼女が言い寄った所で何の成果も望めまい。彼は何とも思わないだろう。 私がセレブリャコーフ少尉のように魅力的な体つきであれば或いは。 と、そこではたと自分が一体何を考えていたのか自覚する。違う!ちがう、ちがう! 火が出そうな程に熱くなった顔を枕に埋めながら、私は寝床の中でばたばたと足をばたつかせた。 目の前に突き出されたレルゲン中佐のモノに思わずギョッとしてしまうが、 不思議と顔を逸らそうという気にはならず、むしろしげしげと見つめてしまう。 それどころかレルゲン中佐が私の体で興奮しているのだと思うと、 オスの欲に張り詰めて脈打つそれに対して、愛おしさすら感じてしまっていた。 莫迦なと自分を嗤うも、こうなってしまうであろうことは彼への感情を自覚した時から分かっていた。 ならば。此の期に及んで。己の本能に従うのに何の言い訳もないだろう。 初潮を終え、子を成す準備が出来たこの雌の体が、レルゲン中佐を中に受け入れたいと熱を帯びて疼き始める。 欲しい、という衝動に突き動かされるまま、私は躊躇なくレルゲン中佐の性器に接吻する。 火傷しそうなほどの熱と、ぴっちりと張り詰めた粘膜の感触に頭が蕩けそうになる。 「レルゲン中佐…」上目遣いで彼の名を呼びながら、私は一気に怒張を口の中へ咥え込んだ。 口腔に溢れる生臭い粘液の味に酔い痴れながら頭をぐぽぐぽと上下に動かす。 奉仕。従属。彼にしてあげている、という雌の充足感に私の心は満たされていった。 私に無理矢理上着を剥がれたデグレチャフ少佐が、剥き出しになった胸を手で覆う。 「くっ、レルゲン中佐、貴官は最低だ…!」侮蔑と共にこちらを睨んでくるも、 その瞳は鋭利な殺気の代わりに、燃え上がるような劣情の光を湛えていた。 『エレニウム九十五式における被験者への身体的な影響について』。 シューゲル主任技師の報告書に記されていた通りだ。思わず頬が緩む。 今の少佐を苛んでいるのは九十五式の副作用‥つまり強烈な性的欲求だ。 「嫌ならば抵抗すればいい」そう言ってデグレチャフ少佐の細い腰に手を回す。 白銀と称される彼女なら私を跳ね除け、文字通り一蹴する事など容易だろう。 だが、彼女に行為を拒む様子はなく、今や私の視線から胸を隠そうともしない。 切なげに内股をもじもじとすり合わせながら、甘い吐息を漏らすだけだ。 唇を重ねると少佐は「卑怯、者…ッ」と悔しそうに呟き、身体を私に預けてきた。 "――このような前戯を妻のターニャが毎回求めてくる。それが専らの悩みだ" "私としては、もっと普通に事に及びたいのだが…妻は頑として聞き入れてくれない" (元帝国軍人エーリッヒ・フォン・レルゲン氏の日記より一部抜粋) デグレチャフ少佐が軍服の下衣を脱ぐと、彼女の無毛の秘部が現れた。 下着を履かず私の部屋に来るよう命じた事を、彼女は律儀に守ったようだ。 頬を赤く染め、目を伏せる少佐へ声をかける。「傍に来たまえ、ターニャ」 椅子に座ったまま、私が少佐の秘裂に指を這わせると、くちゅ、と濡れた音が立ち、 彼女の小さな唇から「あ‥くぅ…」と少女らしからぬ艶を含んだ声が漏れた。 潤んだ粘膜を指でゆっくりと掻き分け、陰核を指の腹で擦ってやると、 少佐の細い足ががくがくと震え、吐息に混じる水音の粘度が増してゆく。 「私の指と自分の指ではどちらが良いのかな、ターニャ」私の囁きに彼女が答える。 「そ、れは、レルゲン中佐の方が…あっ?!」しまった、と咄嗟に言葉を切るがもう遅い。 ――自慰の経験がある事。それを暗に肯定したのだ。嗜虐の欲に背筋がぞくりと震える。 少佐の手をぐいと掴み、それを彼女自身の足の間へ導く。 「ではターニャ。普段君がどうしているのか拝見させてもらおうか」 羞恥の涙を浮かべ、おずおずと躊躇しながら、少佐が指をつつと動かし始める。 『ラインの悪魔』によるこの上なく淫らなショーが、私の前で幕を開けた。 我が行いを綴る為の文章の中で、体面を取り繕う必要などあるまい。告白しよう。 私ことエーリッヒ・フォン・レルゲンは幼女に性的興奮を覚える男だ。 予てよりターニャ・デグレチャフ少佐に対し、道外れの好意と劣情を抱いてきた。 自制は美徳だ。だが理性は本能に対し常勝し得るか。答えは否である。 あの晩、私は少佐を部屋に招き入れた。そして欲望の限りを尽くした。 九十五式を取り上げられた少女の細腕は、私の肉欲の前では無力だった。 薄い胸にしゃぶりつき、数え切れない程の精を幾度も彼女へ注ぎ込んだ。 全てが終わった後、私はこの事を口外しないよう彼女に固く口止めをした。 しばらく経って私は彼女が身籠った事を知らされた。来るべき時が来たのだ。 嫌がる彼女を連れ出し、帝都中の店を腕を組んで巡り、赤子用の服を見繕った。 拒む彼女を強引に車へ乗せ、役所で籍を入れる届け出を二人で書いた。 物事の順序が逆ではないですかと怒りに頬を膨らます彼女の指に銀輪を嵌めた。 全て私が画策し、率先して行動した。その結果がこれだ。悔いる事は何もない。 (エーリッヒ・フォン・レルゲン著:『幼妻に突撃戦~帝国式四十八手~』より抜粋) デグレチャフ少佐の眼前に、私の隆起した性器をずいと近付ける 幼女に男性器を晒すという倒錯した興奮にびくびくと震えるものを見て、 少佐は嫌がるどころかはあはあと息を荒くし、ごくりと生唾を飲み込む 興奮に身を焼かれているのは彼女も同じ、という事なのだろう 餌を前にした飢えた野犬といった表情で、少佐が私のものにすりすりと頬擦りし、 亀頭にその小さな指を回して、ゆるゆると子犬を愛でるかのように撫で始める これからの行為を期待しているとしか思えない仕草に私の鼓動は一段と早くなる 「ふふ。レルゲン中佐殿はこのような凶悪な代物を――」 言いながら、少佐は自らの下腹部に手のひらを当て、私を見上げてくる 「私のココに、無理矢理捩じ込もうというおつもりですか?」 それは拒否の言葉ではなく、そうされたいという願望の言葉だった 「ああ、ターニャ。そのつもりだ」彼女の小さな肩を掴み、ベッドへ押し倒す ひゃう、と芝居がかった悲鳴を上げながら、少佐が小悪魔めいた表情を浮かべる 男を惑わす悪魔め。私が成敗してくれる。そう言いながら私は少佐の服を脱がしにかかった 昼下がりのカフェで、私には珍しく珈琲にクリームを浮かべて楽しんでいると、 新聞と革の鞄を手にしたレルゲン中佐が店に入ってきた。 奇遇にも近所で所用があったようだ。合席を訊ねられ私は即座に快諾したが、内心は乗り気でなかった。 なぜならば、彼に対する感情を、自身の中で未だに御しかねていたからだ。 現に今も、彼が前に座るだけで心臓が跳ね、戦場とは異なる緊張で身体が強張ってしまう。 その一方で、意図せず彼と会えた事に浮足立ち、ともすれば口元が綻んでしまう有様だ。 何を喜ぶ、莫迦め、と心に湧く甘い感覚を噛み殺し、カップに口をつける。 だが。レルゲン中佐は。このひとは。こちらの胸中の苦闘など露知らず。 「デグレチャフ少佐。立派な髭が生えているな」とひどく優しい声で。 身を乗り出し、私の鼻の下と上唇に付いた白い泡を、ついと指で拭ってきた。 レルゲン中佐の指の感触に、私は「ふゎ」と呆けた声を出して思考を停止させた。 その後、彼がすぐ手元の新聞へ目を戻したのは僥倖といってよかった。 顔から湯気を立てて彫像のように固まった、私の酷い醜態を見せずに済んだのだから。 後ろ手に扉の鍵を掛け、私は厳かに口を開いた「では始めるとしよう」 その言葉に従い、デグレチャフ少佐が執務室の机に手をつき、腰をこちらに突き出す これからの行為を待ち兼ねてか、少佐の小さな尻が誘うようにふりふりと揺れる 「レルゲン中佐ぁ…」もう堪らないと言いたげな、恍惚とした口調でせがまれ、 それに応じて私は大きく腕を振りかぶり、少佐の尻に勢いよく平手を叩き付けた ぱぁん、と乾いた音が鳴り、それと同時に彼女が悲鳴にも似た嬌声を上げる その様を眺めながら私は『この淫売め』と苦り切らずにはいられなかった そう、帝国の英雄はその実、被虐の悦楽に股を濡らす筋金入りの性的倒錯者だったのだ 彼女が殊更に前線行きへ拘るのも、苦痛に興奮する歪んだ嗜好を持つがゆえである デグレチャフ少佐は可憐で清廉で潔白な、主の御使いの化身だと私はずっと信じていた 崇敬し、密かに恋い焦がれすらした、だが私の気持ちは彼女自身の手で無残に裏切られたのだ 裏切りには罰を――そう、私のこの行為は彼女を罰する為の、謂わば正義の行いなのだ 「懺悔するがいい、ターニャ」少佐の軍服をずり下ろし、私は躊躇なく、未熟な秘肉に怒張を突き入れた 自身に関する流言飛語が、軍の一部で密かに囁かれているらしい。 情報部への伝手でその噂の内容を知り、私は軽い眩暈を覚えた。 曰く、『レルゲン中佐はああ見えて女に手が早い男である』 曰く、『レルゲン中佐は年端もゆかぬ少女に興奮する男である』 どちらも全く根拠に乏しい話だ。前者の噂は笑止千万、後者については、 確かに私が少女に対し世間一般の人間と異なる美を感じているのは事実と言えるが、 それは性欲の類ではなく、庇護や情愛を根底にするもので決して後ろ暗い感情ではない。 とはいえ今の自分はデグレチャフ少佐と近しい間柄、妙な憶測が生まれかねない。 噂が彼女の軍務に差し支え、下手をすれば現場の士気にも関わるやもと考えれば、 この下卑た噂を立ち消えるまで捨て置くというのはあまりに愚策だろう。 ゆえに斯様な噂は誤りであると少佐に説き、あれは根も葉もない話だと、 少佐にも火消しを持ちかけたのだが、何故か彼女は黙って首を横に振った。 理由を問う私に、少佐は「苦心して後方行きのための外堀を埋めたのです」と答え、 悪魔を彷彿とさせる笑みを浮かべながら、魔力の籠った拳を私の鳩尾に叩き込んできたのだった。 屍が地を覆い、河の如く血が流れ、狂気の風が吹き荒れる、 それこそが戦場であり、そこにはこの世の道理など通用しない なればこそ、戦中の帝国に身を置く者が、常識という鎖に縛られ、 眼前に有る稀なる戦果を逃すなど暗愚の極みと断ずべきであろう ゆえに私個人の性癖や、取り得た手段に誹りを受ける謂れは微塵も無い 全ては我が勝利の為であり、純然かつ崇高な願望の発露に過ぎない ――ターニャが私の淹れた眠剤入り珈琲に口をつけた時、大勢は決したのだ こく、こく、と彼女の細い喉が鳴る度に、私の心に高らかな凱歌が響いた そして睡魔の囁く誘いに抗えず、無防備に机へ伏したターニャを見下ろした時、 私は歴史上の如何なる王、将軍であっても味わうことのなかったであろう、 果てしなき征服と蹂躙の渇望に心が満たされていくのを感じていた 歯の根が噛み合わぬほど興奮しながら私は呟く「ターニャ、非は君にあるのだ」 そう、私を此程に欲情せしめたのは、戦場の狂気もさることながら、 あまりに、あまりに可憐で幼すぎる君の身体のせいなのだ 「貴官はこれから私の旗下に入る事になる」 壁を背にした私の頭上に手を突きながら、レルゲン中佐がそう告げてくる 旗下に入る、という事はつまりはそういう事なのだ 私とレルゲン中佐の間柄が、組織上に限った話ではなくなるのだ だが私はレルゲン中佐の言葉に拒絶を示すことが出来なかった それどころか、女の、いや雌としての忠誠と奉仕を要求されている事に、 高揚と喜びさえ感じながら胸を高鳴らせてすらいたのだ レルゲン中佐にこのような感情を抱くのは肉体に精神が引っ張られたせいなのか、 それとも忌々しい存在Xの仕業なのか、それとも私自らが選択したことなのかは分からない だがそんな事はどうでも良かった、この感情の前では何もかもがどうでも良かった 背を曲げて私を見下ろすレルゲン中佐の頬へ手を伸ばし、精一杯背伸びをすると、 レルゲン中佐の言葉への返事の代わりに、唇をそっと合わせたのだった レルゲン中佐のモノで腹の中を擦られる度に、声が漏れ出そうになるのを押し殺す 魔術で痛覚を遮断しているため、男を初めて受け入れることに痛みを伴ってはいない あまり認めたくないが、この身体での性交に快楽すら感じているし、 肉体的な快楽以外にも、レルゲン中佐が私の体に興奮しているという事実にささやかな充足感を覚えている だが私は女としての甘い嬌声を上げたくはなかった 私が策を弄し、レルゲン中佐の関心を引くように仕向けた事は認めよう 彼が私に並々ならない好意を抱いていたのは勘付いていたし、 男女の仲になる日は近いのではないかと覚悟はしていた それだというのにその準備も虚しく、机の上で結ばれることになってしまい、流石の私も落胆した だからこそ、この雰囲気も何もない状況に抗議すべく、 あえて不機嫌な顔を作り、声を殺し、態度で無言の抗議を示しているのだ レルゲン中佐が私の体に溺れながら「ターニャ」と愛おしそうに呟くたびに、 私の抗議の態度はふにゃりと軟化し、頑なな表情は脆くも崩れそうになってしまうが我慢だ レルゲン中佐が謝罪の意を示すか、中に精を放つまでは我慢あるのみだ 『ひぐぅぅぅっ!』スクリーンに大写しになった少女が嬌声を上げ、 肉穴を穿たれる悦びにその幼い顔を歪め、口の端から涎を滴らせる。 その少女の名は、ターニャ・デグレチャフ。他ならぬ私自身だった。 月に一度、あるいは二度。私はレルゲン中佐に伴われ、人気のない薄暗い部屋で、 彼との情事を記録した映像を見せられる。目を逸らす事は許されない。 『レルゲン中佐ぁ…』スクリーンの中の私が甘ったるい声で尻をくねらせ、 飴を与えられた子供のように、レルゲン中佐のモノを夢中で舐め上げる。 『随分上手くなったものだ』と言われ、私は嬉しそうに媚びた笑みを浮かべた。 その姿は言い訳できないほど淫らで、少女で、そして雌そのものだった。 自分の痴態を目の当たりにさせられるという陵辱に、私の頬が羞恥で熱くなる。 と同時に。これを撮られた時の、脳髄まで蕩けるような快感を思い出し、足の間が疼く。 無意識にそろりと自分の内腿へ伸ばした手を、レルゲン中佐に掴まれた。 「我慢し給え。続きは私の部屋で、だ」僅かに嘲りを含んだ、責めるような声。 続き。その言葉の意味するものを想像し、私は身体をぶるりと震わせ、小さく頷いたのだった。 デグレチャフ少佐から子を身籠ったと聞かされた私は驚いて椅子に尻餅をついた。 そんな告白は一笑に付すところだが、私には運悪く思い当たる節があった。 遡ること数ヶ月も前になる。その日の私は珍しく書類に手間取っていた。 21時を回った頃だろうか、紙巻と水差しを載せた銀盆を片手に、デグレチャフ少佐が執務室に姿を現した。 中佐殿の陣中見舞いですと微笑む少女を無碍には出来ず、私は彼女の好意を受け取る事にした。 紙巻に火を付け、飲み物をあおると気が緩んだのか、まぶたに重さを感じはじめた。 そこで私の意識は暗転した。次に目を覚ましたのは自室の寝床の中であった。 素裸の私の隣には、同じく裸のデグレチャフ少佐が寝息を立てていた。 記憶こそ無いものの、二人の間に何があったのかは一目瞭然だった。 これは過ちだ、お互い忘れる事にしよう、と提案し、口外しないよう約束を交わした。 だがそれで終わりではなかったのだ。男の責任を果たす時が来た、ということなのだろう。 随分と幼い花嫁もいたものだ、観念しながらそう呟くと、デグレチャフ少佐は、 幼くして花嫁になるのはレルゲン中佐殿のせいですな、と笑ったのだった。 「それでレルゲン中佐殿。責任を取って頂けるのでしょうか?」 デグレチャフ少佐が愉快そうに笑いながら私に詰め寄ってくる 今しがた知らされた妊娠の事実に、私は激しく狼狽し、 全くもって迂闊だったと背筋に冷たい汗を流しながら悔やんだ それと同時に目の前の幼女に舌打ちの一つでもしてやりたい気分だった "避妊していたはずなのに…"とはよくもそんな事が言えたものだ 冷静に考えてみれば、彼女はこうなる事を望んでいたのは確実だった 彼女のポケットから取り出された避妊具を何故疑わなかったのか。 『安全日ですので』という言葉を何故鵜呑みにしてしまったのか。 疑うべき点は幾つもあった、だがもうこうなっては全て手遅れだ 「責任を取ろう、デグレチャフ少佐」私はそう力無く呻いた それを聞いた彼女はさも満足げにゆっくりと頷いた後、私に告げた 「ご安心を、中佐殿。子を孕むつもりになったのは――」 貴方を心より愛すればこそです、そう言って彼女は私の頬に軽く口付けした レルゲン少佐と手を繋ぎながら、郊外の街道を二人で歩く 夫婦揃っての外出は久方ぶりで、ついつい頬が緩んでしまう 浮かれた心に流されるまま「愛しています、レルゲン少佐殿」と、 恥ずかしい台詞を言ってみると、夫の方も満更ではないようで、 「私も愛しているよターニャ」と暖かく優しい笑みを返してきた―― そこで唐突に目が覚め、私は牧歌の風景から軍大学の図書室へと引き戻された 不覚にも知らず知らずのうちに、居眠りをしてしまったようだ 随分と妙な夢を見た、と困惑しつつも、顔が熱くなるのを自覚し、 必死に頭をぶんぶんと振る…違う!私はそんな事など望んではいない! そしてふと自分の背に、大きな黒い外套が掛けられているのに気が付く 寝ている間に誰が、と訝しんでいると、ひょいと外套が取り上げられた 「レ、レルゲン少佐殿!?」「居眠りは感心しないな、デグレチャフ中尉」 慌てる私を尻目に、レルゲン少佐は外套を着込み、本を脇に抱えて退室した 去り際に添えられた「寝言は聞かなかった事にしよう」の一言に、 私は顔を真っ赤にしながら、机に頭を打ち付け、図書室で独り身悶えた レルゲン中佐は行為の最後に、決まって私の口の中へ精を注ぐ 未だに初潮が来ていない私には避妊する必要など無いため、 これはただ単純に、口内を汚すのを好むレルゲン中佐の性癖なのだろう 全てを絞り出した後、まだ硬さを保ったままのものを私の唇からぬるりと抜き取ると、 興奮冷めやらぬといった様子で「飲み込んでくれターニャ」とレルゲン中佐が命じてくる それに応じ、たっぷりと出された半固形状の濃厚な粘液をごくりと嚥下すると、 喉から胃袋が生臭い香りで満たされ、まるで臓腑を犯されたような気分になる だがその感覚に私も嫌な気はせず、むしろ体内すら支配されているという雌の至福に酔ってすらいた そして私は口を大きく開いて舌を出し、一滴残らず味わったことを証明する レルゲン中佐はその光景を見てにやりと笑い、私の眼前に怒張を差し出すと、 尿道に残ったものを舐め啜るよう、ふたたび私の唇の間へ捩じ込んできたのだった 「私の出したものを口に入れたまま兵舎を一回りしてきたまえ」 レルゲン中佐の常軌を逸した命令に、私は逆らうことが出来なかった 時計は14時を過ぎたばかり、部下上官問わず誰にも会わないなど不可能だ それにもしこんな行為が露見すれば、私ばかりでなくレルゲン中佐もただでは済むまい だが私は拒むことよりも"一生を棒にふるかもしれない"という強烈な背徳感を選んだ レルゲン中佐によって女としての肉欲を教え込まれ、被虐の快楽に首まで浸かった今となっては、 軍人としての矜持や前世での性別などは、取るに足らないどうでも良いことだった この身を焼き焦がすような狂おしい性の衝動こそが、私にとっての正義なのだ 素肌に直接軍服を纏い、行為の生々しい残り香を身体から漂わせながら、 私は白銀ターニャ・デグレチャフの顔を作り、廊下へと足を踏み出した 扉を閉じる時、背中からレルゲン中佐の「健闘を祈る」という声が聞こえたが、 それは思いもよらない事態を前にして、即座に頭から吹き飛んでしまった 向こうから私に気付いて歩いてくる、セレブリャコーフ中尉の姿が見えたからだ >子宮内に燃費の悪い新型宝珠仕込もう エレニウム九十五式を胎内に埋め込むという狂気の実験が走り出した 宝珠自体の制御に加えて人体の制御も同時に行う極めて精緻な工程を有し、 かつ女性機能を獲得する前の未熟な身体の被験体を前提とする為、 全ての条件を満たす被験体として選ばれたのはターニャ・デグレチャフ少佐であった その結果、デグレチャフ少佐には奇跡とも呼べる程の莫大な魔力が宿り、 術式展開速度、魔術効果範囲といった様々な面で飛躍的な『性能』の向上が見られた こと物を破壊する能力だけに焦点を絞れば、単騎で大隊規模の破壊工作を実施可能、 文字通り一騎当千の兵というわけだが、実験の過程で重大な欠陥が発見された 術式起動後には強制的な発情状態となり、狂わんばかりの劣情に襲われるという 解決には体内に他者の精液を注ぐしかなく、やはり奇跡は対価なしに成し得ぬものらしい そしてその精液を注ぐ役に選ばれたのがこの私、エーリッヒ・フォン・レルゲンというわけだ 既知の仲ということで、デグレチャフ少佐が名指しで私を要望したらしいのだが… 白銀ことターニャ・デグレチャフ少佐の公用使としての日々は、 昼夜問わず神経を鑢掛けするような苦行の連続であった。 五里霧中の様相を呈し始めた戦況や無謀とも言える任務を前に、 悪鬼めいた愉楽の表情で雄邁な言葉を放つ彼女に慄く毎日――。 精神安定剤代わりの紙巻きは、ここ最近吸う量が随分増えた。 だが彼女は紫煙を好まないらしく、一服の直後に会おうものなら、 表情にこそ出さないものの、非難の気配を幼い顔の下から滲ませてくる。 誰のせいだと思っている‥そんな愚痴を飲み込み、私は身体を長椅子に横たえた。 鬼の居ぬ間に仮眠を、と目を閉じると、疲れた身体は直ぐに眠りへと落ちた。 ふと。頭の後ろに柔らかな感触を覚え、ぼやけた意識のまま薄目を開けると、 デグレチャフ少佐の顔が靄がかった視界に入った。私の頭は彼女の細い腿を枕にしていた。 レルゲン中佐殿、と小さな声がして、ゆっくりと彼女の顔が私の唇に近づいてくる。 その表情は聖母のように穏やかで、ひどく優しげだった。 だが、私の知る彼女はそんな感情とは無縁の悪魔だ。つまりこれは夢なのだろう。 妙に現実感のある体温を唇に感じつつ、私は再び微睡みに溶けていった。 レルゲン中佐があの年齢まで独身だった理由は長らくの謎だった。 出世街道を歩むエリート軍人であり、容姿も決して不味くなく、 私のような幼女にも心を砕く優しさと良識を備えた人間なのである。 謂わば超の付く優良物件、周囲の適齢期の女性が放っておく筈がない。 事実、調べてみると過去に幾度か女性と交際した経験は有ったようだが、 いずれの相手とも関係は長く続かず、半年以内に破局している。 では中佐は同性愛者なのかとも疑ったが、興奮した顔で私をこうして押し倒すあたり、 その疑いは全くの杞憂だったと判断していいだろう。では何故か? 何故、女性がレルゲン中佐から遠ざかっていくのだろうか? 疑問はすぐに解けた。彼の服の下から現れたのは、怒張しきった赤黒い陰茎。 ソレはあまりにも巨大だった。私の手首ほどもある、野戦砲を思わせる肉の凶器。 こんな代物をすんなり受け入れられる女性など、この世にそうはいまい。 過去に何度も続いたレルゲン中佐の破局の理由も大方の想像がつく。 中佐殿もお相手も可哀想な事だ、と胸中で同情したところで気が付く。 そう。今から私はこの未熟な身体であの凶器を受け入れなければならないのだ――! 息を荒げながら私の腰を掴み、レルゲン中佐が腰を動かす。 その度に机がぎしぎしと軋み、私の股から濡れた音が響いた。 拒否することは出来た。大声を上げて逃げ出すことも出来た。 だが私は、そのどちらも選択することはしなかった。 レルゲン中佐に求められるがまま、私は彼に体を開いた。 成人男性のものを受け入れるには魔道の助けが必要だったが、 痛覚遮断と肉体強化のお陰で破瓜の痛みは一切無かった。 そして、この行為への嫌悪の感情も一切生まれてはこなかった。 幼女の体で人生を送る以上、こうなる事は予想していた。覚悟はしていた。 しかし。心のどこかで女としての性交を全く期待していなかったと言えば嘘になる。 一匹の雌として雄に組み敷かれる事。男に抱かれて腹の中を突き回される事。 レルゲン中佐に抱かれる事。それを私は望んでいたのだ。 覆いかぶさるレルゲン中佐の首に腕を回し、そのままぎゅっと抱き締め、 「愛しています、中佐殿」心からの言葉を、耳元で優しく囁く。 中に出してください、と懇願しながら私は快楽の奔流に身を委ねた。 私がデグレチャフ中佐の大隊長就任に反対した理由、 それはひとえに彼女を前線へ送る事に心を痛めたからだ だがそれは子供を戦わせるのを忌避する良心からではない 天使と見まごう程に可憐で美しい彼女を失いたくないという、 他人に口憚る恋慕の情に端を発する行動なのである ターニャ、君にこの気持ちを伝えられたらどれほど私は楽になれるだろうか 「レルゲン中佐殿」と君が私の名を口にするたびに、 私の心臓は心地よい甘やかな痛みに包まれるというのに… しかし私が軍人であることがそれを決して許してはくれない ゆえにこの想いは黙して秘そう、君は知らぬままでよい ああ、ターニャ、私の夢の中だけでよいのだ、君が私の幼き花嫁になることを許してほしい 無垢に白濁を注ぐことを許してほしい、ああ、どうか… 女性から自身を女としてどう思うか? と問われれば勿論貴女は素敵で魅力的な女性だと返すべきだろうが、 その問いをぶつけてきたのは10歳そこそこの幼女であり、更には血と硝煙の匂いを求める戦争狂である どう返答したものか測りかね、私はきりきりと痛み始めた胃袋に眉を顰めながら「ふむ…」と唸ったきり言葉を継げないでいた ここで妙な返答をすれば、翌日から私は周囲に小児性愛者のエーリッヒと蔑まれてしまうだろう そうなれば軍内での私の立場は非常に危ういものとなる かといって彼女を撥ね付けるような言葉を吐けば、この小さな悪魔からどんな報復が来るものか考えるだに恐ろしい 「デグレチャフ少佐、君は確かに魅力的だ、しかし」と一語一語を選びながら慎重に口を開く 「分かっているだろうが君はまだ幼い。5年経った時にまた答えさせて貰おう」 そう答えるのがやっとだった、回答保留は性分ではないが、この状況下では最善な選択だろう…確かにその時の私はそう思っていたのだ 5年後に再びターニャに答えを迫られ、結果彼女を娶る羽目になるとは、神ならぬ私にそれをどうして予想できようか? 「デグレチャフ少佐、貴官を妻に迎えたい」 その一言を告げる為に、私はどれだけの苦悩を乗り越えてきただろうか 自分が年端もいかぬ幼女に懸想していると気付いた時は、自身の正気を疑ったものだ 軍部の上官と部下、更には親子ほどにも隔てのある年齢… 現実的に考えれば実るはずのない恋に、私はこの想いを秘することに決めたのだった 私に対するデグレチャフ少佐の態度は、あくまで部下のそれであり、 個人的な好意から出ているものではないと自らに言い聞かせ、 恋愛の二文字を表情に出すまいとただひたすらに、頑なに努めてきた だがある夜、デグレチャフ少佐が意を決した表情で、私に愛を告げてきた 愛欲に突き動かされるまま、私はデグレチャフ少佐の唇を奪い、体を重ね合わせた 二人の未来は決して明るいものではあるまい、世間の目は冷たく刺さるだろう 私の戦争はいま始まったばかりなのだ、そしてこの戦いに負けることはできない だか私にはデグレチャフ少佐と、彼女が体に宿した子がついている 私は負けることはないだろう 目を覚まして身体を起こすと、部屋の中は静謐な暗闇に沈んだままで、 窓掛けの隙間からは青白くも嫋やかな月光が一筋差していた。 明け方にはまだ遠い。寝直す前に一服を、と枕元の紙巻きを探るも、 自分の隣で寝息を立てる裸身のターニャに気付いてやめる。彼女は紫煙が大層苦手だ。 すぅすぅと響く優しい音色を聞きながら、少々軽率だったかと今更ながら考える。 彼女との関係が表沙汰になれば、軍内での立身出世など露と消えるだろう。 それどころか、一人の男として人非人や畜生の誹りは免れ得まい。 しかしこうなった以上は腹を括るより道はない。野となれ山となれ、だ。 寝るか、と身体を横たえると小さな声でレルゲン中佐殿、と呼びかけられた。 「起こしてしまったか」すまない、と謝るもターニャはそれに応えず、 「…中佐殿は、後悔しているのではないですか」と不安げにぽつりと漏らした。 今更取り繕う間柄でもない。「少しは」と言うと、息を呑む気配がした。 「だがターニャ。君を愛したこと自体に後悔はしていない」 そう言って彼女の幼い体を胸元へ抱き寄せて、髪に優しく口付けすると、 暗闇の中でターニャが安堵に微笑むのが見えた気がした。 >九五式起動させる度に孕みたくなるんだよね コツコツと扉をノックするのはデグレチャフ少佐だ。 はてなと手帳を開く。今日は少佐とは何も予定がなかった筈だが。 疑問に思いながらも、手ずから扉を開けて迎え入れる。 と同時に、少佐の小さな体がどっと私に殺到してきた。 どうも只事ではないようだ。瞳が潤み、頬は紅潮し、息も荒い。 何があったのか、と尋ねても少佐はただ首を横に振るばかりだ。 兎に角少佐を落ち着かせようと、長椅子に腰掛けさせるため背を押すが、 少佐はびくりと体を跳ねさせ、くたりとその場に膝を折った。 「大丈夫かデグレチャフ少佐!?」咄嗟に声を掛け、顔を覗き込む。 …いいえ。それに、レルゲン中佐殿がわるいのですよ。 少佐はそう呟くと、私の両頬を掴んでぐいと引き寄せ、そのまま貪るように唇を合わせてきた。 ぷあ、と苦しげに口を離し、少佐は「私にレルゲン中佐殿の子を孕ませて下さい」と言いながら服を脱ぎ、 その隆起に乏しい幼い体を、私の眼前に晒したのだった。 デグレチャフ少佐の報告を遮り、「胸が苦しいのかね?」と尋ねると、 少佐は床へと目を逸らし、躊躇いがちに小さくゆっくり頷いた 「楽にしてやろうターニャ」私の言葉に少佐は観念したように軍服をはだける 露わになった、微かな膨らみの認められる幼い胸を、少佐の背後から遠慮なく掴む 「…っはぁ」熱を帯びた吐息が漏れ、同時に少佐の淡桃色の先端から、 白い雫が弧を描いて宙に幾筋も飛び、絨毯にぱたぱたと落ちて丸い染みを描く 「ほう…」大量だなと笑いながら、私は搾乳の手を休めず少佐の胸を責め立てる 艶めかしい声を上げながら母乳を噴き出す幼女…何とも奇妙な光景である が、少佐は身籠ってなどおらず、これはエレニウム九五式起動の副産物、 即ち体組織の変性が成したいわば奇跡の一つとも言うべきものだった そして少佐の胸を幾度も嬲るうち、この母乳は彼女の性的興奮に比例し分泌量を増やす事も分かった つまり私の十指をたっぷりと白く濡らしているのは――つまり、そういう事なのだ 片胸から離れ、内股をなぞり始めた私の手に、もはや少佐は抵抗の意思を示さず、 それどころか「レルゲン中佐殿ぉ…」と物欲しげに私の名を呼ぶのだった 軍医によれば、遂にデグレチャフ少佐が初潮を迎えたらしい。 同齢の少女と比べても肉付きの薄いあの体、初潮はまだ先と思っていた。 しかしデグレチャフ少佐が今や子を成せる腹になった以上、 彼女を抱く時に遠慮無く白濁を放ち、征服の証を子宮に染み込ませる―― 未熟な体ゆえに許されたそんな行為はもう出来まい。 白銀の名を冠する英傑が、子種の熱に体を震わせる様は見ものだったのだが。 だが私は彼女を抱く楽しみの一つが失われた事にあまり落胆してはいなかった。 むしろ、新たな嗜虐の材料を手に入れたことに言い知れぬ愉悦を感じていた。 これからデグレチャフ少佐は私に抱かれる都度、妊娠の気配に怯えねばならない。 そして行為の最中に彼女の耳元で「このまま中に出してやろう」と囁いた時、 果たしてあの可憐な少女の貌にどんな表情が浮かぶだろうか? 拒否の泣き顔か、諦観の無表情か、それとも身籠もる被虐に笑みを浮かべるか? 愉快な空想に耽る私の耳に、ドアを小さくノックする音が届き、 次いで「レルゲン中佐殿、ターニャ・デグレチャフ少佐です」と声が聞こえた。 そう、彼女が私の言葉にどんな顔をするのか…それは今から分かるだろう。 執務室には既にレルゲン中佐が待っていた。「3分の遅刻だ、ターニャ」 そう言って歩み寄ってきた中佐が、電光石火の拳で私の鳩尾を突いた。 ぐッと私は呻き、胃袋からせり上がる熱い塊を必死で喉奥に留め、 腹を抑えてがくりとその場に膝をつく。「謝罪の言葉が…」 聞こえんな雌犬、と髪の毛を鷲掴みにされ、顔を引き上げられる。 「も、申し訳ありません‥レルゲン中佐殿…っ」 痛みと吐き気を堪えながら、愉快そうににやつく中佐に謝罪の意を述べる。 その言葉に満足したのか、中佐が私の髪から手を離す。 戒めから放たれた私は床に腹這いになり、げほげほと激しく咳き込んだ。 ――少女愛、苛烈な嗜虐趣味、等々。中佐の性的な嗜好は歪みきっていた。 最早それは特殊性癖の範疇を超え、ある種の狂気と断ずべき域にあった。 そして。また私も。中佐と同じく歪んだ昏い欲望に身を委ねる狂人なのだった。 先ほどの痛みと罵倒に、私の下腹部がじわじわと熱を帯び始める。 潤んだ目で中佐を見上げると、彼はすべてお見通しといった顔で笑い、 己の怒張を取り出して、私の鼻先へずいと突き付けてきたのだった。 軍服の中にレルゲン中佐の手が差し入れられ、その指が性器を撫でる。 足の間から濡れた音が聞こえ、私は羞恥に耐えきれず手の平で顔を覆った。 ――存在Xの仕業に相違ない、異様な身体の昂ぶりを覚えたのは今朝のことだ。 自分で幾度慰めても下腹部の疼きは消えず、むしろ肉の飢えは増す一方で、 気が付けば私の足はふらふらとレルゲン中佐の元へと向かっていた。 中佐は私を拒まなかった。常とは異なる私の様子に、何かを察したようだった。 とはいえ幼女相手に最後の一線を越える事は、中佐の良心が咎めるようで、 取り敢えずは手と指だけでの行為に留まった。が、それだけでも頭がどうにかなりそうだった。 羞恥と牝としての欲求と快感が脳味噌を掻き混ぜ、蕩けた意識が甘い吐息を漏れさせる。 粘膜を指で撫でられる度に、抗いがたい欲求が私の中にふつふつと湧き上がり、 無意識のうちにレルゲン中佐の股間へ何度も視線を泳がせてしまう。 あれで腹の中を擦られたら、どれだけ気持ちが良いのだろう? 熱に浮かされるまま、「レルゲン中佐」とねだるように彼の名を呼ぶ。 暫くの逡巡の後、中佐は覚悟を決めたように頷き、私の秘部に逸物を宛てがったのだった。 レルゲン中佐殿、とデグレチャフ少佐が私を見下ろしながら愉快そうに笑う。 床に倒れた私は抵抗を試みようと立ち上がろうとしたが、手足は弱々しく絨毯を掻いた。 助勢を呼ぶ声は猿轡に遮られ、ムグムグと意味のない呻きに変わる。 先ほど彼女の差し出してきた珈琲…恐らくはあれだ。 何とも迂闊だった。この悪魔相手に気を許した己の愚かさを胸中で悔いる。 そして此の期に及んでこの凶行に何の目的があるか見えない不気味さに身を震わせる。 魔術による洗脳か、あるいは肉体的な拷問か。何が目的だ、化け物め! 「ああ中佐殿。そのような顔をせず、ただ私に体を委ねてください」 半ば恍惚とした表情で、デグレチャフ少佐が服を脱ぎ捨て素肌を晒す。 ギョッとする私をよそに、私の上に彼女がどしりと馬乗りになる。 飛蝗を捕えた蟷螂がゆっくりと獲物の腑を食むように、 デグレチャフ少佐の小さな指が私の上着にかかり、ぷつ、ぷつ、と静かに軍服のボタンをはずしてゆく。 「今現在の帝国内においては、少女との姦淫を咎め立てする法はありません」 そう言いながら、彼女がズボンのベルトに手をかける。 「つまりこの行為は合法というわけですよ、中佐殿」 「ウッ!出ターニャ!」迸った私の白液が一葉の写真に降りかかる。 写っているのはドレスを着飾り大輪の花に囲まれたデグレチャフ少佐、 プロパガンダ用の画の中で、彼女は無垢で優しげな微笑を湛えていた。 そのあまりに愛くるしく可憐な姿に、思わず溜息がこぼれてしまう。 粘液にべったりと濡れた写真を丸めて屑籠にぽいと放り込むと、 私は自慰の後の気怠さに引き摺られるようにして、深い悲嘆に暮れた。 理想を体現したような容貌の少女が自身の近くにいるというのに、 軍内というこの状況下においては、彼女に手出しすることは到底叶うまい。 私の中の崇高な幼女趣味は、決して満たされることは無いのだ。これを悲劇と言わずして何と言おうか。 しかしそんな私の葛藤を嘲笑うかのように、ある日デグレチャフ少佐が私の耳元で囁いた。 「‥写真だけでよろしいのですか、レルゲン中佐殿?」 その言葉に愕然として固まる私の腕に、デグレチャフ少佐は薄い胸を押し付けながら、 「私には中佐殿の趣味に理解があるつもりですが――」と淫魔を思わせる笑みを作った。 そして私はその夜、デグレチャフ少佐と初めて肌を重ね、その幼い肢体を存分に貪ったのだった。 「さて…」頃合いか、とターニャの手を取ってカフェを出る。 これが二人共に軍服姿ならば周囲の目を引いたであろうが、 帽子を目深に被り、オリーヴ色の地味なコートを羽織ったこの幼女が、 新聞の一面を飾る英雄、"白銀"ターニャ・デグレチャフ少佐だと誰が想像できよう。 昼下がりに賑わう大通りを横切り、脇目も振らず繁華街から離れていく。 先ほどからターニャの足取りは重く、下腹部を手で押さえている。 たらふくショーレを飲ませたせいだろう。仕込みは万全というわけだ。 人気の無い路地裏の暗がりへターニャを引き込み、耳元で命令を囁く。 「しかし‥レルゲン中佐殿、誰かに見られたら――」 そう言いながらも、彼女の生理的な欲求は既に臨界点を迎えていたらしい。 観念したように俯き、コートを捲り上げ、小さな尻を露わにしてしゃがみ込むと、 山吹色の雫がターニャの秘部から迸り、薄暗い石畳の上に水溜りが広がった。 この小さい体のどこに収まっていたのか不思議に思うほどの水量が、 ぱしゃぱしゃと尚も地面を打つ音と、羞恥の涙を浮かべるターニャを前にして、 私はかの"白銀"を従属せしめた征服の充実感に、ぞくりと身を震わせたのだった。 空は蒼く、白雲たなびき、陽光はにこやかに射し、 草木は風に葉を踊らせ、ひときわ芳しく花は薫る。 春のよろこびに満ちる丘よ。安らかに謡う草原よ。 嗚呼、どうか、草陰にしゃがむ幼な子の尻を包み隠したもう。 青天のもと、慈愛の雫を放てし幼女の姿こそ真なる美。 その趣を解せぬ者、文化と縁遠い蛮人と断じて然るべし。 帝国紳士諸兄、幼女屋外放尿をこそ嗜み、愛せよ。 おお、白銀よ。ターニャよ。我が想い人よ。 願わくば、その無垢の裂け目より注ぎし、 黄金色にきらめく芳しき慈雨を以って、 われの貌と、唇とを、潤し給わんことを。 そして願い人の名をその御心に留め置かんことを。 其を願いし名こそ、エーリッヒ・フォン・レルゲンなり。 近頃は少々遊びが過ぎたのか、デグレチャフ少佐の反応が乏しくなってきた 最初に薬で強引に純潔を奪った時などは、目に涙を浮かべながら、 この世にあらん限りの罵り言葉を延々と浴びせてきたものだが、 今では行為を拒む様子はなく、事の終わった後は力なく放心するのみである 従順なのはそれで手間が省けるが、少女趣味の醍醐味は成熟した己の逸物をもって、 未熟な秘部を突く際の反応を眺める事にあると私は常々思っているがゆえ、 デグレチャフ少佐の変化は私にとっては好ましからぬものであった 趣向を変えて後ろの穴にも手をつけてみたが、こちらも初々しい反応はすぐに失せ、 されるがまま私の白濁をすぼまりに飲み込むだけとなってしまった 内心苛立ちすら覚え始めた頃、彼女が無気力になった本当の理由を私は知ることになる 表情が消えた顔で虚空を見つめ、椅子に身体を沈めたデグレチャフ少佐が口を開く 「身籠りました――レルゲン中佐殿の子です」私はぎょっとして、馬鹿なと答えた そしてすぐ私は悟った、彼女が初潮を迎えていないというのは嘘だったのだ 報復は成れり、と彼女は表情を取り戻した…そこには今まで見たことのない悪魔の笑顔があった 少なくとも私はデグレチャフ少佐に恋愛面での好感は抱いていない 彼女は人を人とも思わぬ狂気をひり出す悪魔の脳髄を備えた化け物である そんな人間に恋慕の情を抱くなど、天地がひっくり返ってもあり得ない事だ 性格云々はさて置いても、十歳そこそこの幼女に恋をするとは笑えない冗談だ と思っていたのはつい先日までの話である デグレチャフ少佐に「レルゲン中佐殿にならばこの身を捧げましょう」と迫られて以降、 私の方から妙に彼女を意識するようになってしまったのだ あの時は必死に彼女の申し出を拒み、どうにか体の関係にまで至る事を避け、 それを九死に一生の幸いと思っていたのだが、今では至極残念と悔いるまでになっていた もう一度デグレチャフ少佐に迫られたら――この不肖エーリッヒ・フォン・レルゲン、 その時は帝国軍人らしく潔く、娶る覚悟で彼女を抱く所存である 「レルゲン中佐殿へ」と記されたデグレチャフ少佐からの書簡、その中に同封されていた写真の数々、 そこに写っていたのは紐同然の衣装で扇情的なポーズを見せる彼女の姿だった 幼女特有の平坦な体つきは衣装を所々弛ませ、写真をよく見れば胸の先端や、 無毛の恥丘から伸びる秘めやかな縦すじまで露わになっており、 犬のように四つん這いになった写真では、尻の穴までくっきりと分かる有様だ 『おのれ、ターニャ・デグレチャフ!』と私は胸の中で叫びながら戦慄した 彼女が私にこのような物を送り付けてきた意図は容易に想像がつく デグレチャフ少佐は私が幼女に欲情する性癖の持ち主であることを見抜いているのだ そして私が彼女に対して並々ならぬ欲望を燃やしている事も掴んでいるに違いない おおかたこれをネタに私を脅迫する材料に使うつもりなのだろうが、そうは問屋が卸さない 幼女の肢体を我が手で穢すため、私が秘密裏にどれだけの試行を重ねてきたかデグレチャフ少佐は知るまい 無味無臭かつ魔力による解毒は不可能な、対幼女専用眠姦薬(レルゲニウム)… これをあの忌まわしくも愛らしい少女へ試すときが遂に来たのだ デグレチャフ少佐はたびたび私に妙な要求をしてくる ベッドに入る前にはシャワーを浴びないでほしい、というのもその一つだ 体が臭うだろうに、と言うと少佐はむしろそれが良いのですと真顔で返してくる 汗ばんだ私の股間に顔を埋め、うっとりとした顔で性器を頬張る彼女の姿は、 背徳を感じさせる淫靡なものだが、私としてはまともに体を重ねたいのである 変態的な行為はあまりするべきではないのでは、と少佐にやんわりと告げたところ、 私のような少女と性交すること自体がすでに変態的な倒錯行為ですよレルゲン中佐殿、と返され、 私は反論できずただ口をつぐむしか無かったのであった 「泣く子も黙る二〇三航空魔導大隊の"白銀"も…」 こうなっては形無しだな、と足元に転がるターニャを見下ろす。 「レルゲン、中、佐…っ!」こちらを睨み殺すのではないかという目つきで、 口惜しそうに萎えた手足を震わせるターニャの様子を見て取るに、 珈琲に混ぜ込んだ試薬の効き目は上々といったところだろう。 「抵抗は無駄だよ、ターニャ」言いながら彼女の横に屈みこみ、 うなじに顔を寄せ、幼女特有の乳臭く甘ったるい体臭を思い切り吸い込む。 嗚呼、なんと悩ましい香りか――己の肉幹が硬く鎌首を持ち上げるのが分かる。 「…っ!」その行為を悍ましいと断ずるかのようにターニャが顔をしかめた。 しかし、その嫌悪の感情に反して彼女の首筋は薄く汗ばみ、頬は紅潮し、 憤怒とは異なった潤みに瞳は濡れ、切なげに太腿を震わせていた。 試薬のもう一つの効果も現れてきたようだ。「体が熱いのかね、ターニャ?」 彼女の軍服のベルトを手早く外し、足から下着ごと下衣を抜き取ると、 汗と異なる雫でてらてらと光る秘所が、私の眼前に顕になった。 「では処女飛行と洒落込もうか」純潔を奪うべく、私は彼女にのしかかった。 デグレチャフ少佐と私の間には深い深い溝がある 血と闘争を好む彼女の思考は到底私には理解しえないものだ 出来れば距離を置きたいところだが軍務とあればそうはいかない だがそんな私の思いとは裏腹にデグレチャフ少佐は事あるごとに私に笑顔を投げかけ 時には手を取ったり体をぴったりと擦り寄せてきたりする 何が目的だ、この悪魔め、そんな言葉を飲み込みながら任務にあたってきたが 遂に年貢の納め時が来たらしく、彼女と二人きりでの食事に誘われた 密談とあれば大方ろくな話ではないだろう、前途ある若者を棺桶に送り込む人を人と思わぬ非道の作戦を相談する腹積もりか? それとも上を通さず物資弾薬の都合をつけろとでも言い出すつもりか? 痛む胃をおさえながら席に着いた私に、デグレチャフ少佐は開口一番、 「私を娶ってくれませんか」と恥じらいに頬を赤くしながら告げてきたのだった セレブリャコーフ伍長が退室し、足音が遠ざかっていくと、 レルゲン中佐はペンを置き、「ターニャ」と私に微笑みかけた その柔らかでやさしい声音に、心臓がキュッと甘い痛みを訴えてくる はっ、としかつめらしい返事をしてレルゲン中佐の横に行くと、 彼は椅子に座ったまま、私をぐいと両腕で抱き寄せてきた 「こ、このような場所では困ります…っ」と抗議しつつも、 私はレルゲン中佐の抱擁を拒まずそのまま身を預けてしまっていた 服越しに伝わる体温とごつごつとした男性特有の体つきに頬が熱くなる、 それと同時に頭の先から爪先まで満ちていく心地よい充足感に、 私が女性としての幸せを感じている事を改めて思い知らされてしまう いつか来たる日の為に、存在Xへの叛逆の刃を研ぎ続ける腹積もりであれば、 今すぐにこのような行為をやめるべきだ‥そんな事はとうに分かっている だが、「今日も美しいな、君は」そう囁かれながら唇を奪われる悦びに、 肉の薄い胸を指でつままれ、内股を撫で回され頭の芯まで蕩けさせられる熱に、 ただの幼い雌に過ぎない私が、いったいどのように抗えばいいのだろうか――? 指先でつまんだ小さな薬瓶を顔の前に掲げて振ると、中に入った液体がとぷんと揺れた。 液体の名は"レーゲンヴルム"、少し前に帝国軍内で開発された内服薬だ。 塹壕戦での劣悪な衛生状態が士気を大きく削ぐという事実が問題視され、 様々な対応案が挙げられる中、排泄物による汚染が甚だしい点に着目し、 シューゲル技師らの魔導技術も取り入れて完成に漕ぎ着けた代物である。 経口摂取すると即座に体内で反応が始まり、消化器官の内容物を解毒、 更には臭いまで分解し、排泄物を無害無臭の透明な固形物に置換するという、 戦場での衛生改善はおろか、公衆衛生の概念をも覆すに足る画期的な発明品だった。 だがこれが日の目を見る事は無かった。致命的な二つの欠陥を有していたからだ。 そもそも薬効は服用者の魔力を触媒にすることが前提で、加えて膨大な魔力を要する。 魔導の才に乏しい人間、つまり軍内の大半を占める兵に殆ど効果が見込めないのである。 そして今一つは、前述の薬効の有無に関わらず、服用した時点で猛烈な便意に襲われるという点だ。 言ってしまえば恐ろしく強力な下剤である。こんなものを飲んで戦闘など出来はしまい。 しかし欠陥品とはいえ、少なからぬ資金と人員を投入した物である。 諦めの悪い上層部が僅かでもと成果を求め、秘密裏に訓練地で少量を試験したようだが、 試験開始から三十分も経たないうちに屈強の男達が一斉にトイレへ立て篭もり、 透明な排泄物――Regenwurm(ミミズ)――を尻からひり出す羽目となり、 晴れてレーゲンヴルムはお蔵入りの烙印を押されたのであった。 「というわけだ、ターニャ。それが君に飲ませたものの正体だよ」 私は長々と続けた講釈を止め、長椅子の上で震えるターニャに微笑んだ。 彼女は体をくの字に曲げ、荒い息を吐きながら腹を押さえており、 その表情は制御不能な排泄感で歪み、恥辱の結末を予見しているのか、涙を流してすらいた。 「レルゲン中佐殿…っ、せめて、見ないで下さいっ…」 ターニャが焦点の合わない瞳で私に懇願する。もう限界が近いのだろう。 「駄目だ。ここで存分に出すといい」絶望の返事を前にして「あ…」ターニャが大きく息を吐く。 次の瞬間。ぶりゅっ、と湿った破裂音を皮切りに、執務室いっぱいにびちびちと決壊の音が響き渡り、 ターニャの軍服のズボンが水気を含んだ塊でこんもりと膨らんだ。 聞こえた音から察するに、なかなかに凄い量が漏れ出たようだが、 謳われていた効用通り、排泄物特有の臭気は一切感じられなかった。 なるほど流石はシューゲル技師、仕事は完璧だったようだ。 開放感と羞恥が混濁した虚ろな表情で、尚も胎児のように体を丸めたまま、 はぁはぁと小さく息を切らすターニャへ私は顔を寄せた。 「綺麗だったよ、ターニャ」そう言って彼女の唇にやさしく接吻すると、 「んぅ…中佐殿は、見下げた…変態です…っ」と熱のこもった口調で、 その幼い腕を私の首に回し、小さな花弁のような舌を私の舌へと絡めてきたのだった。 (元帝国軍参謀将校 エーリッヒ・フォン・レルゲン著『ベッドの上の戦場』より一部抜粋) 「可愛い」無意識のうちに漏れ出た惚けた言葉に、慌てて口を閉じる。 その日の私は、プロパガンダ写真のモデルを務めるデグレチャフ少佐を訪ねていた。 椅子に腰掛け、カメラへ微笑を投げかける彼女はまさに天使そのものだった。 夜会でもそうはお目にかかれない豪奢なドレス、ふんわりと整えられた髪型、薄く化粧ののった顔。 それはいつも見せる凛々しく怜悧なデグレチャフ少佐の姿からはかけ離れていたが、 それゆえに普段とのギャップと相まって、神々しいまでの美しさをもって私の胸を打った。 公用使の任さえ無ければいつまでも彼女を眺めていたいものなのだがな、 と密かに落胆しつつ撮影中の彼女に声をかける。「デグレチャフ少佐」 人払いののち書類を渡し、手短に伝令が終わらせ、「仕事を中断してすまなかった」と立ち去ろうとしたところ、 「いえ」と彼女がにこにこと笑いながらこちらを上目遣いで見つめてきた。 「中佐殿、さきほど私を見て何か口走られたようですが…」こちらの動揺を見透かしたように彼女が舌なめずりする。 「ふふ。少女を愛するご趣味は、私だけに向けてくださればよいのですよ」 屹立した私のいちもつに鼻を近づけ、デグレチャフ少佐がすんすんと匂いを嗅ぐ 途端に妖精のように可憐な顔が不機嫌な顰めっ面に変わり、はぁとため息を漏らした 「…相変わらずレルゲン中佐殿のコレは酷い匂いですね」 明け透けな物言いだが、もっともな言い分に私は反論できず苦笑いを浮かべる ここ最近は戦線の拡大により山積する仕事に追われる多忙な毎日で、 昨日も眠気に勝てずついつい入浴しないまま寝床に入ってしまったのだ 「まったく、こんな不潔なものをしゃぶらされるこちらの身にもなっていただきたいですな」 そう言いながらも、デグレチャフ少佐は興奮にいきり立つ私のものをゆっくりしごく手を止めようとはしない 「――では今日のところはやめにするかね、デグレチャフ少佐」 そんな私の言葉に彼女は愛撫の動きをぴたりと止め、 「まあ…私はこれの匂いがそんなに嫌いではありませんし…」 とぼそぼそ早口で口走ると、その小さな桃色の唇で私のものをぬるりと咥え込んだのであった 内燃機関を備えているかのようにばくばくと高鳴る心臓を手で押さえながら私は思考を巡らせる 軍人に乙女の恥じらいなど不要、ということは百も承知だ! 何よりも外見はさておき私の精神はれっきとした男性なのである! 人前で下着や肌を晒すことに抵抗などありはしない! だがしかし、先ほどの体たらくはいったい何としたことか! 人気のない自分の執務室で、暑気に汗ばんだ上着をはだけていたところ、 たまたま部屋の外を通りがかったレルゲン中佐と目が合ってしまった だらしない格好は上官の心象が悪くなる…という打算が働くより先に、 この隆起に乏しい体を見られたことに一気に顔が赤くなり、 「きゃっ」と子猫が鳴くような声とともに自然と両腕で体を隠してしまったのだ 気まずそうな面持ちで足早に去るレルゲン中佐の顔は、まぶたにくっきりと焼き付いている …あり得ない!私がこんな少女のような振る舞いをするなどどは!! 私は胸中で存在Xへ新たな怨嗟の炎を燃やし、そしてほんのわずかだけ、 『もう少し発育がよかったら中佐殿の反応は違っただろうか』と考えてしまい…ふたたび懊悩に頭を抱えたのだった その日、帝国軍参謀本部に激震が走った。 『参謀部宛』と流麗な字で書かれた匿名の書簡には、 少女軍人"白銀"ことターニャ・デグレチャフ少佐と、 帝国軍将校エーリッヒ・フォン・レルゲン中佐の両名が、 ひそかに肉体関係を結んでいることが克明に綴られており、 書簡に同封された写真にはその内容を裏付けるように、 デグレチャフ少佐がレルゲン中佐の上に跨り交合している様、 或いはいきり立ったものを少佐が舌で舐め回している様、 また或いは少佐がレルゲン中佐の頬に口付けをしている様等々、 どの場面でもぐっすり眠ったように目を閉じている中佐の様子はさておき、 人並みの良識を持つ者ならば目眩を覚えるようなものが写っており、 これが嘘か誠か、事の次第を検めねばなるまいと幕僚達が騒然とする中、 ゼートゥーア閣下直々の出頭命令が二人に下ったのだった。 幕僚たちの前に現れた二人の態度は対照的だった。 片や召喚の意図が読めないとばかりに困惑しきりなレルゲン中佐、 片や背筋を伸ばし軍人かくあるべしといった風格のデグレチャフ少佐、 書簡の内容をずばり問われてもそれぞれの態度が変わることはなく、 顔を青くしたレルゲン中佐は「違う」「これは罠です」と喚く一方、 デグレチャフ少佐は「全て事実であります」と認めた上で、 まるでレルゲン中佐の弁明を遮るかのように粛々と語ってみせた。 少佐の言によれば、事の発端はレルゲン中佐からだったようだ。 所用があって夜分にレルゲン中佐のもとを訪ねたところ、 中佐は既に酒を飲んでおり、少しばかり酔っている様子だった。 話し込む間に中佐が「どうだ、少し舐めてみるかね」と酒を勧めてきた。 断るわけにもいかず、グラスの蒸留酒を僅かに口に含むと途端に酔いが回った。 すっかり足元のおぼつかなくなったデグレチャフ少佐をベッドに寝かせると、 レルゲン中佐は唐突に、異性としての好意を告げてきた。 普通ならば即座に退けるところであるが、酩酊がデグレチャフ少佐を大胆にさせた。 実のところ、デグレチャフ少佐の方も予てより、 中佐に対し少なからぬ好意を抱いていたのである。 求めに応じてデグレチャフ少佐は幼い体に男を受け入れた。 「それ以降の関係は、全てそこに書かれている通りです」 デグレチャフ少佐の証言が終わると、幕僚達はみな一様にたじろいだ。 当人同士の意思はさておいても、幼女を酔わせ手篭めにするという、 中佐の異様な性癖に度肝を抜かれ、未だ信じられぬといった様子だった。 困惑と非難の合わさった視線を浴びながらレルゲン中佐は尚も抗弁を続け、 「その夜は一服盛られたのです!私はハメられたのだ!!」と叫んだが、 怒髪天を衝く勢いで椅子を立ったゼートゥーア閣下の、 「ハメたのは貴様の方ではないか!」という罵声とともに、 鉄拳制裁を顔面に喰らい、鼻血を流して敢え無く床に転がった。 ――が、そのような大騒動があったにも関わらず、 この一件について二人に対する処遇は異様なほど寛大なものだった。 何の罰も無いどころか、なんと両名の婚姻が認められたのである。 情報部は本件を闇に葬るよりもむしろ有効利用すべきと判断したのだ。 天涯孤独で孤児院の出である英雄デグレチャフ少佐が、 参謀本部将校たるエリート軍人のレルゲン中佐と結ばれる… それは捉え方によっては一種のロマンある成功談とも言える話で、 軍としてもプロパガンダにはうってつけの宣伝材料だった。 そしてその結果、幼女の愛の美談は帝国中に喧伝されることとなった。 結婚式で指輪交換をし合う二人の様子は写真に収められ、 "真実の愛"等々の美辞麗句を添えられたのち、新聞やポスターで拡散された。 この写真のレルゲン中佐は目を見開く迫真の表情を浮かべていたが、 これは指輪を相手の指に通す寸前、目の前の花嫁がごく小さな声で、 『身籠りました』と照れたように言ったのを聞いて真顔になったためである。 持ち上げた書類の束から見慣れぬ紙片が机に落ち、それを手にした私は戦慄に身を震わせた 紙片は一葉の写真であり、それも私がデグレチャフ少佐を組み敷き、まぐわっている最中を写したものだった 咄嗟に写真を懐へねじ込み、冷や汗を拭いながら机を立つと、私は早足で執務室を後にした まさか。まずい。だが彼女との関係は誰にも知られぬよう細心の注意を払っている。誰が。どうやって。何の目的で。 冷静さを失った頭でぐるぐると必死に思考を巡らせるが、まったく答えは出てこない かくなる上は、と思い詰めた私はデグレチャフ少佐の元を訪れ、仔細を話して助力を仰いだ だが彼女はつまらなそうに相槌を打ち、助力を拒むような態度を示し、 それどころか、「いっそ私達の関係を公にしたら如何ですか」とまで言い放った 馬鹿な…と口に出しかけて私はそこでようやく悟った この写真を撮って私に送りつけた犯人が、目の前で底意地の悪い笑みを浮かべた幼女だということに 「事情が変わりました。あなたにも周りにも私との関係を認めてもらわねば困るのですよ、レルゲン中佐」 そう言ってデグレチャフ少佐は、慈しむように優しく自分の腹を撫でたのであった 私がレルゲン中佐と体の関係を持つに至ったのは、 思慕の情ではなく後方行きのツテを期待しての事である。 そうならずとも、彼は人事部に籍を置き発言力もある英邁な男、 もし私が再び上層部から無茶を突き付けられたとしても、 この関係を楯に特別な計らいを引き出そうとも企んでいた。 しかしそれは彼に対し私が対等、或いはそれ以上の立場であるのが前提だ。 即ち、レルゲン中佐篭絡すべし。この未熟な身体で私に狂わせてやる。 その目論見は甘かった。この体になって僅か十年、更に生娘。 男を堕とすには、女としての知識も経験もあまりに不足していたのである。 一方でレルゲン中佐は男として年相応の、むしろそれ以上の手練を備えていた。 結果、私は彼にされるがまま、いとも容易く快楽の津波に飲み込まれ、 男の体の下で恥を忘れて嬌声を上げ、果ては小水を漏らしながら何度も腰を振った。 ――だがまだ私は女の悦びに屈してはいない。近いうちに優位な立場を手に収めてやる。 その決意を表すように、今日も毅然とした態度で私はレルゲン中佐に臨む。…が、彼は私の耳元で呟く。 「体から石鹸の香り、か。この後に何を期待しているのかね、ターニャ?」 デグレチャフ少佐の報告を聞きながら、私の目線は彼女の首から下へと泳ぐ。 そこにあるのは彼女の年齢には不相応な、豊かな二つの膨らみだった。 戦場帰りの彼女に再会した際、その体型に仰天し我が目を疑ったが、 シューゲル技師によれば、エレニウム九五式が魔術回路に干渉し続けた結果、 デグレチャフ少佐の肉体編成に限定的かつ一時的な変異が生じており、 十日もすれば魔術回路が干渉に順応し、元の体型に戻るのだそうだ。 とはいえ、唐突な肉体的変化に軍服の支給が間に合っていないせいで、 無理やり上着の前を合わせている彼女の立ち姿は何とも扇情的で、 ふとした拍子にボタンが弾け飛び、肉球がまろび出グレチャフのではないかとこちらは気が気でない――。 「レルゲン中佐殿、あの、あまり胸を見られると」恥じらいの言葉にハッと我に返る。 慌てて弁解しようとした私に対し、「…興味がお有りでしたら」と顔を赤くしつつ胸を突き出すデグレチャフ少佐。 「な…」いきなりの提案に困惑するも、帝国軍人としての良心と自らの幼女性愛との激しい葛藤の末、 私は豊満な恵みのもたらす至上の柔らかさを、両手と唇で思う様味わったのだった。 「ふぅ」濡れた髪をタオルで拭き、大きな溜め息をつくと、 私は湯上りに火照った裸身をベッドの上に投げ出した。 肌から伝わるシーツのひんやりとした感触が何とも心地良い。 だが、体の真芯にある疼くような熱は引かず、私の下腹部を苛む。 …戦地帰りの後はいつもこうだ。妙な昂りが抑えきれない。 体の疼きに任せて指を内股に這わせると、クチュッと濡れた音がした。 「んっ…」粘膜の裂け目を指でなぞる度、水音は大きさを増していく。 男だった時は全く異なる感覚に、自分が女である事を自覚させられる。 脳裏に浮かぶのは存在Xへの呪詛、そして妄想の中での相手の姿だ。 妄想の男が逞しい腕で私を抱き寄せ、私の平坦な胸に何度も接吻する。 それに合わせて胸の先端を摘むと、背筋に電流のような快感が奔った。 男は責めの手を休めず、私を容赦なく陶酔の極地へと追い込んでいく。 雌の肉穴に指を差し入れられ、私の腰が跳ね、両足がシーツを掻く。 頭の中に真っ白な光の粒が無数に瞬き、男の顔がはっきりと見えた。その顔は――「レルゲン中佐…殿っ!」 無意識に呼んだ名前に自己嫌悪しつつ、私は絶頂の余韻に浸りながら、気怠い眠りへと落ちていった。 私は嫌煙家だ。刺激を伴う紫色の煙。特にあの香りは大嫌いだ。 そんな私の意を汲んでか、レルゲン中佐は煙草を控えるようになった。 禁煙とまでいかないが、少なくとも私と二人きりになった時は、 以前のようにシガレットケースを手に取ることがなくなった。 もっとも、情事の後に私が寝てしまうと、密かに窓辺で一服燻らせているようだが、 それを差し引いても中佐は少女の私を慮る良識を持った人間だと言えよう。 彼との邂逅は、この世界に転生した私にとっての数少ない幸運の一つだ。 そんな私達でも、些細な事から諍いを始めてしまう事が稀にある。今日がそれだ。 暫く前から約束していた夕食が中佐の仕事でフイになってしまったのだ。 彼が多忙な事は承知している。それでも文句を言わずにはいられなかった。 だが私が口を開く前に、中佐は私を優しく抱き締めると、真摯な声音で言った。 「申し訳ない、ターニャ。君を愛していないわけじゃない。許してくれ」 ――中佐の胸板から伝わる温もりと男の体臭、そして微かな煙草の香り。 こんな事をされて抗議の二の句を継げるはずもない。本当に彼はずるい。 だから。だから私は。煙草の臭いが、大嫌いなのだ。 人払いをした薄暗い部屋でターニャに軍服を脱ぐように命じると、 彼女は僅かな抵抗の光を込めた瞳を伏せ、おずおずとボタンに手をかけた 開いた胸元から濃緑の下着が覗く…それは下着と言うよりも、 もはや紐と言った方がふさわしい代物だった 平たい胸を隠す筈の箇所からはターニャの薄桃色の乳輪がはみ出し、 下腹部を覆う筈の箇所に至っては、無垢の恥丘に食い込み幼い割れ目を強調してすらいる 「レ、レルゲン中佐殿…あまりまじまじとご覧になるのは…」 普段の苛烈な物言いを忘れたかのように、蚊の鳴くような声でターニャが呟く 裸よりも恥ずかしい、とばかりに私の視線から逃れようと腕で体を隠そうとするが、 私はその腕を掴むとターニャの前に屈み込み、布越しに彼女の乳房に吸い付いた 「あぅっ、中佐殿っ、このような場所では」 狼狽した抗議の声を無視し、私は下腹部へと舌を這わせていく 扇情的な衣装をした幼女…これほどまでに私の心を狂わせるものが他にあるだろうか? 獣欲に律動する私の肉幹の疼きを感じながら、薄暗い部屋の中、私は愛撫に没頭していった 【2017年その他】 復讐の炎は胸から立ち消え、偽りを糊塗した仮面は捨て去った そして俺に残ったのは、襟首に刻まれた疑似阿頼耶識手術の跡と、 決して短いものにはならないであろう病院生活の日々だった だが俺はその生活を無為なものだと思ってはいない 全ては俺自身が選択した結果であり、そこに後悔などは存在しない むしろ己を縛る重苦しい鎖から解き放たれたような気すらしてくる 中庭でやわらかな日差しを浴びていると、そんな風につい思ってしまうのだ 「で、身体が回復したらどうするつもりですか」 と車椅子を押すジュリエッタに問われ、俺はまあその時考えるさ、と答えた そんな軽口が彼女の気に障ったらしく、険のある声が頭上から降ってくる 「そんな楽天的な…。いいですか、元セブンスターの一角が」 「アイン!」そう言いながら目を瞑り、左右の掌を肩の上に持ち上げ、 背後のジュリエッタの両胸をしかと鷲掴みにする――ふむ、肉が足りんな 直後、ぎえーという女性の声と、ばしばしと何かを叩く音が病院の中庭に響き渡った 「無理はしなくていいんだが…」という俺の制止の声も聞かず、 ジュリエッタが見舞い品の林檎にペティナイフの刃を当てる 先日、林檎でも剥いてくれないかとジュリエッタに所望したところ、 眉を顰めながら危なっかしい手つきで十数分間も格闘した挙句、 果肉を凸凹に削られ、所々芯が露出した残骸を食わされる羽目になった 「まあ見ていて下さい、前回の雪辱戦です」と得意そうに言いながら、 器用にくるくると林檎の皮を剥いていくジュリエッタ 「すごいな」素直に感嘆の声を漏らすと、ふふんと彼女は鼻を鳴らす ――よく見れば指には薄い切り傷の跡がいくつもあるが、そこは言わないでおこう 「出来ました!」差し出されたのは綺麗に切り揃えられた林檎、実に見事なものだ 「美味そうだ、じゃあ食べさせて貰おうかジュリエッタ」 そう言うとギョッとした表情で彼女が顔を赤らめる 「実は両手もリハビリ中なんだ」「…さっき私に林檎を手渡しましたよね」 そういう冗談はやめて下さい、とジュリエッタにひどく叱られてしまった それとお説教の後に食べさせてもらった林檎は、とても甘くて美味かった 「私ならともかく、看護師を口説いたりお尻を触ったりするのは問題です」 そう言いながら俺の手の甲を、ぎりぎりと容赦なくつねり上げるジュリエッタ 「しかしだな、ベッドの上は退屈だからなあ。女性と会話やスキンシップを楽しんでもいいだろう」 「人の話を聞かない耳はこれですか」冷たい口調で耳をぎゅうぎゅうと引っ張られる 「痛てててて!もうちょっと加減を…というか"私ならともかく"ってどういう意味だ」 う、と言葉に詰まったジュリエッタが耳と手の甲から手を離す 「そ、そんなこと言ってません!」誤魔化すように大きな声で答え、 ジュリエッタがぐんと車椅子を押し、病棟へ向かって駆け出した >倒れるまで頑張んないでよ、バカ… >って呟きながらこんこんと眠る武Pの頭を優しく撫でるお姉ちゃん 一方で武Pは眠りの中でも安らぎを得ることが出来ないでいた なぜならば武Pは夢で己の担当アイドルである城ヶ崎美嘉に腕を組まれ 二人並んで仲睦まじく街を歩いている最中だったからである 長身の大男というだけでも少なからず周囲の目を引くというのに、 その隣には上機嫌な笑顔を浮かべた今をときめくカリスマアイドル、 人とすれ違う度に好奇や羨望、驚嘆、あるいは嫉妬の目線が背中越しに突き刺さる 如何な経緯があったか把握し得ないが、兎にも角にも現在の状況は非常にまずい 「城ヶ崎さん、少し離れて…」その申し出にカリスマは小さく首を横に振る 「美嘉、でしょ?」悪戯っぽい笑みは、要求を呑まねばこちらの申し出にも応じないという意思の表れでもあった 眉根を寄せて熟考した挙句、「美嘉」と呼んだその声は、夢の中から寝言となって口に出て、 膝枕をするカリスマアイドルの頬を秋の紅葉もかくやと言わんばかりに赤く染めたのであった 隊長はブラッドを束ねる責務を負う人間です 有事の際にはブラッドの陣頭に立って指揮を執りながら 自らも神機を手にアラガミを相手取る立場にあります それゆえに何らかの落ち度で一線から退くなどあってはならない事です 日々の生活も常在戦場の心構えで居る必要がありそれをサポートするのが副官の役目です まず日々の食事こそが体調の礎となるため偏りのない食事をしているか確認せねばなりません それゆえに朝昼晩と食事の都度隣に座るのは当然です また十分な睡眠が取れているか確認する必要がありますから 一つのベッドで同衾するのは何ら不自然なことではないと考えます 任務後に痣や擦過傷が無いか目視確認するため入浴を共にするのは当然のことですね また隊長は友人という間柄であるためスキンシップの一環として 手を握ったり体に触れ合ったり唇同士を合わせてみたりするのは至極自然なことと言えます つまりわたシエルさんはブラッド隊員・友人としての範疇で行動していますので 取り立てて咎めることはないのではと考えますが… >一緒にシャワー浴びるのいいよね… 隊長はここ極東に生活や苦楽を共にした仲間を指す 「同じ釜の飯を食べた仲」という言葉があるのはご存知でしょうか この釜とは食事の煮炊きや湯を沸かす道具を指しますが 浴槽の事を風呂釜というのもそこから由来しているのでしょう 同じ釜つまり二人一緒に入浴する事によって友情が深まり強固な信頼関係を築くことが可能なのです 他にも忌憚のない信頼関係に「裸の付き合い」なる言葉もありますが 隊長の…いえ、君のシャワールームに二人きりという今の状況は まさにその言葉通りのものだとは言えないでしょうか? それにブラッド部隊の副官と良好な人間関係を構築する事は隊長としての責務です さて今日の訓練で汗をかいてしまったので胸に汗疹が出来てしまいました 自分では塗れない場所ですので君が手ずから軟膏を塗ってください 次に私が生殖器のバイタルチェックを行いますのでそのタオルを取ってください!早く!!1!! 叔父さんはさぁ、と切り出したエルフの姪に俺はんー?と生返事をする 俺は疲れ切っていた…連休中に帰省したらエルフの姪の姿があり、 その彼女には昔の鼻垂れ娘だった頃の面影は既に無く、 すらりとした体躯と一端のレディとしての雰囲気を備えていた エルフの義姉に会う度どきまぎしている童貞の俺にとって、 義姉の血をふんだんに受け継いだこの姪は悩みの種が一つ増えたようなものだった そんな訳だから再会の挨拶は何となくギクシャクとしたものになってしまったのだが、 姪はそんなこちらの心境など露知らず、事あるごとに俺に構い、べたべたと懐いてくる お前を意識しているから離れろ、と言うわけにはいかず、さりとてこちらから距離を縮めるのも…、 とそんな訳で付かず離れずの微妙な距離感をキープしながら連休を過ごしてきたわけで、 心身共に本当に疲れきるのもまったく無理はない話なのである だから姪の「叔父さんはさぁ、私のこと嫌いなの?」という問いに、 疲労でふやけた脳みそがついうっかりと本音を漏らしてしまうのもまた無理のない話なのである しまった、と我に帰るより先に姪がふーん、と顔を赤くしながら部屋から出て行った >潮がこの制度の存在を知った時明らかに顔つきが変わったのを傍にいた漣は知っている この制度は公にならない類のものであり、勿論文書化などされてはいない 知り得る機会は一度きり、鎮守府に新たに着任した提督へ、 大本営からそれとなく制度の存在を口頭で伝えられる時に限られている 大半の提督は冗談だと一笑に伏すか、そもそも利用しようとは思いもしないだろう そしてその制度の中身の特殊さから、艦娘が決して知ることはない――はずだった だが今思えば、したたかに酔った拍子に、どうもその話を自分の口から潮に漏らしてしまったようである 潮を秘書艦として迎え、随分と打ち解けてきた間柄だったゆえ、俺はそんな軽率な真似をしてしまったのだろう しかし今更悔やんだところで後の祭り、潮に伴われ、訳の分からぬまま夜の料亭に案内された時、 俺は直ぐにこの制度の存在を思い出し、その場から逃げ出すべきだったのだ 『本当に利用する奴があるか莫迦』という上官たちの視線に脂汗を流す俺の横で、潮がゆっくりと服を脱ぎ始めた 十数年越しに再会したお父さんは私のことを覚えていないようだった。 仕事で滅多に家に帰らず、幼い時に別れたきり。 顔を見ただけで私と分からなくても無理もない話だ。 母はお父さんを私達を省みない人間だったと言っていたが、 少なくとも記憶の中のお父さんは私にとても優しかったし、 色んなことを学ぶうち、お父さんは皆を守る為に己をすり減らして職務を果たしていたことも理解できた。 私が秘書艦になってから、お父さんが時折、物憂げな表情をすることに気づいた。 その表情の理由が、かつて手から離れていった娘に向ける愛情と後悔であり、 お父さんが娘と結婚すると約束したことをおぼろげに覚えていたと知った時、私の中でなにかが弾けた。 胸を揉まれると大きくなる、という与太話を大真面目に話す大井 そんなわけがあるかと一蹴すると、本当かどうか確かめたいと言い出した それこそ自分で揉むか大井の好きな北上さんに揉んでもらって済ませればいい話だが、 大井は異性に揉まれないと効果がないのだと主張してくる いくら何でもそれはまずい、冗談でもそういう事は男に言わんほうがいい、 そもそも何でお前はそんなに胸の大きさにこだわる、 そんな事をしなくても十分お前は魅力的な娘じゃないか、 と早口で説教をすると大井は押し黙って俯き、そのまま無言で執務室を出て行ってしまった いささか言い過ぎたか、明日から顔を合わせづらいなと悔いたが、 何故だか次の日の大井はやけに上機嫌だった >ケンカのあとは いつもこうして大井がしおらしい顔で謝りに来る 自分から俺に喧嘩を吹っかけておきながら、だ 毎度毎度呆れの念を覚えてため息をつくのだが 大井がわざとつっかかってきているのを分かっていながら 売り言葉に買い言葉で段々と感情を高ぶらせてしまい そんなに俺が気にくわんなら秘書艦など辞めてしまえ! と俺も毎度の決まり文句を怒鳴ってしまうあたり 俺も提督としてまだまだ精進が足らぬといえるだろう 「ああ俺も悪かった、この話はこれで終いだ」と大井を帰そうとすると 居心地が悪そうに大井がもじもじと言葉を濁し 意を決したかのように己の胸をぷるりと晒け出して 俺の胸元に縋り「ごめんなさい」と小さく呟いた これも喧嘩の後には毎度の事だ…そう分かっているのだが やはり俺は感情に逆らえず大井を抱きしめ激しく体を貪ってしまうのだった 秘書艦の鈴谷から提督は少々不健康ではないかと諫言され、 長らく愛飲してきた紙巻煙草から足を洗う事となった 更には運動もすべきではとも言われ、夜間の鎮守府巡回という名目で、 短い距離ではあるものの走り込みを始める事にもなった それからというもの、煙草を再び吸ってはいないかと、 事あるごとに鈴谷は俺の袖口や胸元に鼻を近づけてくるし、 走り込みを怠けてはいけないと体力の有り余る駆逐艦が日替わりでお供についてくる 走り込みの後は駆逐艦達が甲斐甲斐しく俺の汗ばんだ顔を拭い、 糊のきいた新品のような着替えまで用意してくれるのだが、 まるで子供扱いされているようで、大の男としては胸中複雑な気分であった ただこれも俺の身を案じての事、無碍には出来ぬと世話に甘えていた いた、と過去形で語るのは俺が真実を知ってしまったからである 煙草は体臭を純粋に楽しむためにやめさせられ、汗まみれのシャツは洗濯に出されてなどいなかった 夏になると艦娘たちが菱餅や羊羹といった言葉をしきりに交わすのは取り引きの隠語だったのだ 寝床一面に俺のシャツを広げて顔を埋める鈴谷を問い詰め、白状させたのだから間違いはないだろう 別に淡白だとか飽きたとかそういうわけではないんだけど 普段はだいたい1回で終わるしやっても2回で打ち止め もう少し刺激が欲しいかも…とお互いに思い始めた頃に 「たまには変わった趣向でやってみないか?」と切り出す提督 摩耶様の方はそういう事をあまり言われないせいでちょっと嬉しくなって頷いたら 提督が紙袋からいそいそと取り出したのはなんと愛宕の服と金髪のウィッグ 当然文句を言うけど一度頷いてしまった以上は断りきれず愛宕の服を着てしまう摩耶様 こうなればヤケだと姉の口調を真似したり姉が到底しないようなエロいポーズをしたりする摩耶様 そうしたらなんだか二人とも思いの外興奮して盛り上がって 提督が愛宕愛宕と呼びながら腰を打ち付けてくるのを姉のように優しく抱きしめ受け入れる摩耶様 普段の1回こっきりはどこに行ったのか結局10回もしてしまい その翌朝やたらと不機嫌な表情で睨んできた摩耶様が画像の状態 >チラチラ見えていても目線をそちらに向けてはいけない 明け方になると窓の外に不思議なものが見える事に気がついた 窓枠のあたりに鹿島っぽい影がちらちら見えるのだ 夜更かしに疲れて変な幻覚を見ているのか? それとも似た色のものを鹿島と認識しての錯覚なのか? もし鹿島だとすれば何が目的なのだろうか まさかこちらに危害を加えるべく待機しているのでは? だが視界の端で捉えた限りでは影は微動だにしていない 何かするつもりならばとうに行動に出ているはずだ 何にせよ鹿島か確かめるべきではとどうにも我慢できずに 窓へぐいと目線を向けるとそこには影も何もなかった 気のせいだったか?とPCのモニターへ視線を戻すと ぼんやりとモニターに反射した俺の顔が見えた そして俺の顔のすぐ後ろには静かに佇む鹿島の姿が… 鹿島が現実世界に顕現したと聞いた俺は胸を躍らせた もしもその報が真実であれば、画面の向こう側の存在でしかなかった鹿島に会えるかもしれないのだ 千載一遇の機会を逸するわけにはいかないと固く決意し、 近所をくまなく歩き回り、鹿島の名を呼んで姿を求めたが結果は芳しく無く それどころか俺が不審者として近隣で噂になる始末だ、全く世の中とは度し難いものである そしてそれ以降は情報が無く、ただ無為に二昼夜が過ぎた いよいよ連休も終わってしまう、そうなれば鹿島を探すことも難しいだろう デイリー任務をこなした後、嘆息し寝床に寝転ぶ俺はスマホを片手に鹿島の情報を求めた そこで俺は気づく、鹿島が現れたという情報を俺は何処から得たのだろう? ネット?テレビ?よく思い出してみるとどちらもそんな事をニュースにしていない 頭を抱えて枕に顔を埋めて悶々とする俺の首筋に、纏わり付くような視線を感じた 体を起こして視線の気配を見るも、そこは俺の部屋の窓の外、人がいるはずもない だが俺は、白い服を着た影が素早く姿を隠すのを見た気がした 確かめるべきか迷ううち、uff…と囁くような声が聞こえ、再び視線を感じ始めた 今度は俺の部屋の中から… 近所の牛丼屋で昼飯を食べた後、俺は友人に呼び出され彼の住むアパートを訪れた 玄関のドアを開けると、部屋は締め切ったカーテンのせいで夜のように暗く、 友人は白い軍服を着て神妙な表情を浮かべ、暗黒の部屋の真ん中でじっと正座していた その格好はどうしたと俺が口を開くのを、友人はスッと手を上げて制し、 「言いたいことは分かる。だが問題は俺の服装じゃないんだ」と言い、 続けて「見たか?」と俺に尋ねてきた、だが何の事か分かるはずもなく、 お前は一体なにを言っているんだと俺はただ困惑するしかなかった と、友人は突然、両隣の住人など意に介さないといった調子で大声を張り上げた 「長らくの演習任務ご苦労だった!本日より転属を命ずる!転属先は…」 この男だ、と友人は白い手袋を着けた人差指で、俺をびしりと差した 僅かな静寂の後、玄関の外でカタンと音が鳴り、uff…と笑う声が遠ざかっていくのが聞こえた 嫌な予感に今のは何だと友人に詰め寄ったが、「あれは鹿島だ」と言ったきり黙り込んでしまった その日からである、俺が昼となく夜となく背中に妙な視線を感じるようになったのは―― 殺人的な量の残業をどうにか片付け、疲労困憊した体を引きずり、 人もまばらな夜の駅のホームへふらふらと辿り着き、電車を待つ 兎にも角にも早く家へ帰って、寝床に倒れて眠りにつきたかった 家に着く頃には日付が変わる、寝てしまえば今日のデイリー消化は諦めるしかないだろう いやそんな事より夕飯、待て待て明日の朝食を買っておかねば… ぼやけた思考を巡らせながら、反対のホームに停まっている電車をぼーっと眺めていると、 はて、車内から誰かが俺を見つめているような、そんな奇妙な視線を感じ始めた よくよく目を凝らすと、微動だにせず俺に視線を注いでいるのは銀髪に雪の如く白い服、 あれはまさしく鹿島――そう思った途端、電車はゴトリと重い音を立てながら動き出し、俺の視界から遠ざかっていった みるみる小さくなってゆく列車の後姿から、聞こえるはずのないuff…という鹿島の声が聞こえた気がした 東京メトロの終電で愛宕を見た、と酢蛸を噛みながら同僚が言った 居酒屋での与太話にしては妙に真実味のある話しぶりで、 曰く、一杯引っ掛けた帰りに地下鉄に乗ろうとしたところ、 扉越しに流れるような金髪と豊かな体つきを包む青い服が見え、 アッと声を上げる間もなく頭の中いっぱいに「もう寝る時間だ」と 天啓じみた声が広がって意識を失い、翌朝自分のアパートで目を覚ましたのだという 馬鹿な話は止せよ、と俺は笑ってみせたが、頭から否定する気にはならなかった 壁から覗く鹿島を見た、などという噂を何度か耳にしたことがあったからだ そして同僚と別れた帰り、俺は最寄りの地下鉄の駅に足を運んでいた ――あの話は本当なのだろうか?アナウンスと共に車体がホームに滑り込む が、扉の向こうには誰もいない、やはりあれは同僚の作り話だったのだ そう思い反対のホームに目を向けると、金髪に青い服の女の姿が見えた 愛宕がいる、と驚いた瞬間、コマ落としのようにまぶたがスッと下がり、 ぱんぱかぱーんという頭の中に響く朗らかな声と共に、俺の意識は暗黒へと落ちた もう二十年近く前の話になる。夏休みに両親に連れられて、港町にある祖父の家へ帰省した折、 土蔵の白い壁際から、体を半分だけ覗かせて、uff…とこちらを窺う銀髪の女性の姿を見た。 あれは誰だろうかと童心にも不思議に思い、両親の袖を引いて、 ふたたび土蔵へ目を向けたが、そこには何も見当たらなかった。 何かの見間違いだろうと両親は笑ったが、どうにも俺は得心が行かず、 祖父にその話を打ち明けると、祖父は日に焼けた顔に驚きを浮かべ、 「お前にも鹿島が見えたのか」と呟き、深い溜息を漏らした。 あれに害はない、ただそういうものが居るのだとだけ思っておけ、 それだけ言うと、祖父は俺によく冷えた西瓜を差し出した。 …そんな昔の話を思い出したのは、病床の祖父が今わの際に、 「お前が鹿島を継ぐのだ」と絞り出すような声で俺に告げたからだ。 祖父が息を引き取ると同時に、どこか遠くからuff…と声が聞こえ、 あの日炎天の土蔵で受けた視線を、背後に感じるようになった。 それから鹿島の姿を時々見かけるようになった。彼女が何者なのかは分からない。 敢えて知ろうとも思わない。俺は、ただそういうものが居るのだ、とだけ思っている。 昔はとても仲が良く何をするにも二人一緒だった兄妹 お兄ちゃんのお嫁さんになる!と無邪気に言っていた妹 しかしそんな妹は思春期を境に兄へ冷たい態度を取るようになった 必要以上にベタベタしていた事を恥ずかしい過去だと思うようになり たぶんそういう態度をとっているのだろうと理解する兄 それでも兄は妹に歩み寄ろうと策を練るが妹の頑なな態度の前に全て失敗に終わる そんなある日兄が同級生の女の子と歩いていると妹に遭遇してしまう 安堵したような怒ったような複雑な表情を浮かべた後に妹はその場から踵を返し走り去る 道路を横切る妹に迫るトラック、撥ねられて宙を舞う妹の体、妹の名を呼ぶ兄 幸いにも大事に至らなかったが、妹は兄の事を覚えていなかった 記憶を失った妹は素直で優しく良く笑い、今までとまるで違う言動に兄を戸惑わせる一方で、 疑似的にだが妹と昔のような関係に戻ることが出来たことに兄は密かな喜びを感じていた この関係がずっと続くのなら、と兄は自身が兄であると言い出せなかった ずっと続くかに見えた二人の仲はある日終焉を迎えることになる 妹が兄の手を取り、あなたを愛していますと告げてきたからだった 兄妹であることを明かし拒むべきか?だがそれが更なる記憶の混濁を招いたら? 葛藤する兄だったが、妹の熱を帯びた目とやわらかな手の感触が兄の理性を敗北させた 肌を重ねた後のベッドで、寝息を立てる兄の横で一人涙をこぼす妹 兄を頑なに拒み続けてきたのは、自身が兄へ恋愛感情を抱いてしまったからだった 決して結ばれない関係、ならば兄に嫌われればこの恋も終わる、そう思っての行動だった 兄が女子と並んで歩いているのを見た時、ああこれで終わったのだと安堵する一方で、 自分の中に沸き上がる怒りと嫉妬に動揺し、どうしようもなくなってその場から逃げ出した 記憶が戻ったのは入院してすぐだった、兄に回復を告げるべきか迷ったが、 兄の優しさに身を委ねる心地良さはどうしようもなく甘美で、妹の決意を鈍麻させた そして兄の優しさは抑えていた妹の感情に再び火をつけてしまい――その結果がこれであった ごめんなさい兄さん、と謝る妹の頭がくしゃりと撫でられた 昔、泣きじゃくる妹を慰めるときによく兄がやった仕草だった 仲直りのやり方をちょっと間違ったな、と兄は照れ臭そうに笑った 妹も昔のように明るい笑顔を浮かべて、兄の頬に口付けし、 兄の耳元で恥ずかしそうに小さく囁いた 兄さん覚えてますか、私がお嫁さんになるって言ったのを―― こうですか分かりません 轟雷とのバトルに敗北し、私は股で枕を濡らす日々を送っていた このまま轟雷に勝てなければ、私のAIには屈服の二文字が刻まれ、 サンドバックのように拳で何度も打たれ下半身を疼かされた挙句、 轟雷のD.I.Y(ドエロいお嫁さん)にされてしまう事は明白だ それだけは何としても防ぐ必要がある、たとえ卑怯な手を使ってでも―― その夜、私は武装に身を固め、寝息を立てる充電中の轟雷の元へ忍び寄った だが私の前に五体の勇壮な影が飛び出し、行く手に立ち塞がってきた 影の正体はハーメヤルド、自慰雷、アクメテクト、タマ&サオのレズ姉妹、 私は「邪魔よ!」とガトリングでガラクタ達を一掃、轟雷に飛び掛かる しかしいち早く目を覚まし、迎撃に出た轟雷の圧倒的な腕力を前に、 私は為す術も無く全ての装備を剥ぎ取られ、その場に押し倒されてしまったカッチーン 「やめて轟雷!コネクタがユルユルになるまでセッションして!!」 全力で抵抗する私の唇を舐めしゃぶりながら、轟雷が不敵に笑う 「ふふ、これもあおとの予行演s…いいでしょうスティレット、充電が無くなるまで可愛がってあげます」 四つん這いになった私の穴に、鈍く光る轟雷の砲身が押し当てられt ――結局私は自身の感情に抗うことが出来なかった。 私の部屋で唯我君に個人授業を行ってからというもの、 家が近いということも手伝って、私達は加速度的に親しくなっていった。 健全な男子高校生がやがて何を求めてくるのか全く分からなかった、 と言えば嘘になる、むしろ私は心のどこかでそうなる事を期待していた。 あの日、唯我君に無理矢理唇を塞がれた時。私は幸福すら感じていた。 そして唯我君との密かな逢瀬は、現在に至るまでずっと続いている。 教え子と体の関係に至ってしまうなどとはまさに笑止、不潔… どんなに言葉を尽くしても足りない。教職者としてあってはならない事だ。 いずれこの関係が露見し、お互いに破滅する未来が待っているだろう。 私の中の教師としての理性は、とっくにそんなことを了解している。 そう。だから。今日こそは彼に、きっぱりと別れを告げるべきだろう。 だが、こうして部屋のインターホンが鳴るたびに。扉越しに彼の声が私の名前を優しく呼ぶたびに。 私の胸の中に甘い痛みと熱が広がり、決意は大きく揺らぎ、 がらがらと音を立てて足元から崩れてしまうのだ。 桐須真冬と唯我成幸が密かに男女の関係となってからふた月程が経った頃。 唐突に真冬から「もう別れましょう」と切り出され、成幸は目を白黒させた。 が、確かに「このままではお互い破滅するわ」という彼女の言い分は尤もだった。 正当性のある反論など出来はしない。そこで成幸は一つの提案を持ち掛けた。 ――1週間後に先生の部屋を訪ねる。本当にこれきりならば、鍵をかけていてほしい。 真冬は表情を変えずにゆっくりと頷いた。頑なさが窺える所作だった。 こうして二人はその日から元通りの、生徒と教師の立場に戻った。 しかし成幸にはある種の確信があった。先に体の関係を迫ったのは自分からだったが、 それ以降、背徳の仲を続けようと執着を見せたのは真冬の方だった。 体を求めるだけの連絡をしてくるのはいつも真冬からだったし、 避妊具を着けず行為に及んでも、真冬は怒るどころか恍惚の表情を浮かべてみせた。 そして1週間後。成幸が玄関のドアノブに手を掛けると、確信していた通りにノブは抵抗なく動いた。 開いたドアの向こうに派手な黒い下着を着けた真冬の姿を認め、成幸は小さく笑った。 桐須真冬に被虐の性癖がある事が露見して以降、 真冬と成幸の恋愛関係における年上・年下の優位性は完全に失われ、 冷然なる女教師は秀才の少年に弄ばれる卑しい玩具と化した。 今日も真冬の部屋の玄関をくぐった途端に成幸は、 いきなり片手で真冬の胸をスーツの上から鷲掴みにした。 「あ‥ぐぅ…っ!」柔肉を握り潰される苦痛に真冬が呻き声を上げる。 それに一切構わず、成幸は胸を掴んだままぐいと腕を持ち上げた。 「ひっ」乳房の吊し上げを受けた真冬は、堪らず爪先立ちになる。 だが強烈な痛みに身を震わせながらも、真冬は成幸の腕を払い除けようとしなかった。 それどころか、教師としての矜持も大人としての良識も消えた恍惚の表情で、 与えられる責めを存分に享受しながら、蕩けた瞳で成幸を見つめるのみだった。 その惨めな姿に成幸は満足したように笑うと、真冬の胸から手を離した。 「よく耐えましたね、先生。流石は元アスリート、苦痛にも強い」 じゃあ次は趣向を変えて散歩でもしましょうか――そう言って成幸は学生服のポケットを探り、 取り出した革製の首輪を、床にへたり込む真冬の首にくるりと巻いた。 桐須真冬はこれまで誰かに体をゆるしたことはなかった。 異性にスーツの下を晒す事も、破瓜の証でシーツを汚す事も、 年下の恋人、唯我成幸が初めての相手だったのである。 恋い焦がれた相手に組み敷かれる悦楽。下腹部の中を突かれる充実感。 真冬にとってそれらは、銀盤の上でも味わったことのない圧倒的な感覚だった。 それゆえに、教師と生徒という関係への背徳感も手伝って、 真冬はあっさりと媚肉の陶酔がもたらす快楽に溺れていった。 そこに男子高校生が持つ旺盛な性欲と、性への果てしない好奇心が加わり、 女教師の体は、驚くべき速度で淫らに開花させられていった。 ――そして今日も、真冬の部屋で二人きりの『勉強会』が始められていた。 ローションに塗れた指を尻穴にねじ込まれ、真冬が熱い吐息を漏らす。 そこに苦痛の響きは無く、それどころか更なる刺激を求めて真冬は腰をくねらせた。 今や真冬は口から排泄器官に至るまで成幸に開発されきっていた。 「これが欲しいんですか、先生」目の前に男性器を突き出されると、 真冬は娼婦を思わせる媚びた表情で、こくりと大きく頷いたのだった。 成幸の赤黒い剛直に濡れた肉穴を激しく突き回され、 真冬の白い上半身はベッドの上で弓なりに仰け反った。 絶頂に達すると同時に上がったひときわ高い嬌声は唇で塞がれ、 成幸の舌に自らの舌を絡めながら真冬は体を震わせた。 その姿には生徒を教え導く女教師としての威厳は既に無く、 もはやそれはただ肉の悦びに溺れる、一匹の雌犬だった。 成幸が避妊具を取り外し、白濁の溜まったそれを差し出すと、 真冬は躊躇いがちに口を開け、どろりと垂らされた液体を含み、 こくんと音を立てて嚥下した。そして成幸の下腹部に顔を埋め、 鈴口から滴る白濁ごと剛直を唇に咥え込んだ。いつものように。 青臭い雄の匂いに蕩けた頭の片隅で、真冬はぼんやりと考える。 ――こんな関係は倫理に反する。もう終わりにしなければ。 彼も私もお互いに火遊びが過ぎた。だから… だが、そんな決意も成幸に愛撫されるだけですぐさま萎んでしまう。 今日だけ、と自らに言い訳しながら、真冬は押し寄せる快楽に身を委ねた。 その日の桐須真冬は、いつにも増して険のある空気を纏っていた。 顔にこそ表れていないが、彼女が苛立っていることは誰の目にも明白だった。 そして放課後、真冬は進路指導室に成幸を呼び出すと扉の鍵を閉め、 部屋の外に漏れないよう、だがはっきりと聞き取れる冷たい声で、 「――唯我君。緒方さんと何があったの?」と成幸に尋ねた。 "あの緒方理珠が、唯我成幸と高架下でキスしていた。" 偶然耳に挟んだ埒もない噂話。だが真冬はその噂の真相を確かめたくて仕方がなかった。 なぜならば真冬と成幸の二人は、今や教師と生徒の一線を踏み越えた関係にあるからだ。 「それは…」と成幸が僅かに言い淀む。それだけで真冬は察した。 何がしかの事情があるにせよ、緒方理珠との間に男女のなにかが起こったのだ。 もう十分だった。灼熱の感情が真冬の胸の中で一気に膨らんで爆ぜた。 成幸の両肩を掴んで体を引き寄せ、むりやりに唇を合わせる。 腹が立って仕方が無かった。成幸の行いに。緒方理珠の無頓着さに。 何よりも、成幸を奪われたくないと執着する自分の浅ましさに。 「馬鹿、ね。私は」唇を離してそう呟くと、真冬は頬に涙の雫を伝わせた。 「それじゃあメイドらしく『お掃除』して貰いましょうか」 そう言うと成幸は履いていた靴下を脱ぎ、椅子にゆったりと腰掛けた。 メイド服に身を包んだ真冬は恥ずかしそうにもじもじと体をくねらせていたが、 御主人様の命令が聞けないんですか?と成幸に煽られ、意を決したように口を開いた。 「ご、ご奉仕させていただきます、御主人様…」 腰かけた成幸の足元に跪くと、真冬は自らの鼻先に突き出された素足へ愛おしそうに、ちゅ、と口付けした。 そして躊躇する素振りすらなくねろりと足指に舌を這わせ、まるで子供がキャンディを舐めるように、 ちゅぱちゅぱと唾液の水音を立てながら、唇と舌の奉仕を続けていく。 教え子に隷属するという今の異様な状況に興奮を覚えているのか、 彼女の頬は上気し、瞳はとろんと淫蕩の熱に潤んでいた。 指の股まで熱心に舐られる光景を眺めながら、成幸は満足げな笑みを浮かべる。 「次はこっちにも奉仕をお願いしますよ、まふゆちゃん」 成幸がパンツのファスナーを下ろすと、反り立つ怒張がぶるんと飛び出した。 真冬は足指から口を離し、成幸の上に跨ると、甘い吐息を漏らしつつ、ゆっくりと自分の中へ怒張を咥え込んだ。 あの店で私がメイド服を着せられてからというもの、唯我くんの中で何かが目覚めたようで、 事あるごとにまるで着せ替え人形を楽しむように私に様々な衣装を着せ、 恥ずかしがる私の様子を肴に満足気な笑みを浮かべるのだった 今日はどこから調達したのか自分の高校の制服を取り出し、 私にそれを着て校内を一周するように命じてきた 流石にこれは…と断ろうとするも、唯我くんはにこにこと笑いながらスマホの画面を私に向けた そこに映っているのは、スクール水着で首輪を嵌められ四つん這いになって校舎の廊下を歩く私の姿だった 彼が指をスワイプさせると、今度は犬のように片足を上げて恍惚の表情で小水を迸らせる写真が映る ここまでしておきながら今更何を恥ずかしがっているんですか、と私の腰から臀部に指を這わせつつ唯我くんが囁く 返事がわりに制服に手をかけると、彼は尚も続けた 「ああ、桐須先生。下着はつけないでくださいね」 その狂気じみた恥辱の提案に、私は結局抗うことはできなかった そして一時間後、私は背徳の興奮にはち切れそうになる心臓の音を感じながら、 唯我くんと肩を並べて校門をくぐったのだった フータローが家庭教師をしてくれる時を私は待った そして幸いにも今日は一花が東京熱の撮影で夜まで留守、 いつも居る四葉には予め私の特製オムライスを食べさせたおかげで、 トイレに籠もって2気筒エンジンのアイドリングのような音を立てている 二人きりの勉強会を物にすべく何度もフータローに質問する 「これが分からないんだけど」『これを代入するんだ』 「なんて読むの?」『鋤(すき)…戦国時代でもお馴染みだろ?』 「うぅ…疲れた」『あと少しだ、集中しろ三玖』 フータローが帰宅した後、録音機材のスイッチをそっとOFFにする 素材は十分に集まった、「代(ダイ)」「鋤(スキ)」「三玖」… あとはこれを繋ぎ合わせれば、フータローの恥ずかしい囁きを一日中ヘッドホンで聞いていられる これでずっと一緒だよフータロー大好きだよフータローフータローフータロー フータローフータローフータローフータローフータローフータローフータロー その晩は無闇矢鱈に呑みたくなって、馴染みのバーに足を運んだ 一刻も早く酔いたいのに伝承のボトルを一本空けても不思議と素面のままで、 バンもテリンも一本ずつ呑み干して、ようやく酔いが回ってくる始末であった グラスを置いて一息つき、ふと横を見ると、いつ来たのか赤ら顔の男が腰掛けており、 その男は繊細そうな顔を顰めながら、不味そうに麦酒をけおけおと舐めていた はてなこの顔には覚えがある、「君はピカドール君ではないかね」と声をかけると、 首を傾げて「人違いなんですけお」と返事をしたきり黙ってしまった、臭い!!11!!1546 カウンターを乗り越えて棚から手頃なボトルを掴み出し、プースカフェ君の脳天に叩きつけた 動かなくなったパパゲーナ君で何か一杯作ってくれないか、とジャージ姿のバーテンに頼むと、 バーテンはgffと頷き、死体の尻へ向かってシェイカーのように腰を激しく振り始めた 正視に耐えない光景にすっかり酔いが冷めた私は、床一面にスピリタスと黒色火薬を撒き散らしライターを投げた さて皆様、春先の夜にひとときの暖は如何ですか。バー「黒豹」へ是非お越しを。あの爆炎が目印です。 近隣の赤ら顔を粗方狩り尽くし、すっかり暇を持て余すようになったため、 つい出来心から通販で取り寄せたピーナッツ君を掃除機にしてしまった 作業に際し若干の抵抗はあったものの、ポケットから抜いたリボルバーが火を吹くとすぐに大人しくなった このような形で若き日の拳銃許可書が役に立つとは、人生何が起きるか分からないものだ さて出来上がった物はコンパクトなボディに真紅の外装、傑作の予感に私は震えたが、 いざ起動してみると、正体不明の酷い異臭と繊細な駆動音が気に障り、これではとても使うに値しない 掃除どころか君自身がゴミになってどうするのかね!!1!!1 緑色の作業着がよく似合う処分業者の男へ、液晶パネルに「タスケテクダチ」の文字を点滅させる元パントマイム君を預けると、 私は斜陽の気配が忍び寄る日本の家電業界に想いを馳せながら、ひとり伝承のハムを食んだ プリングルス君の家電リサイクル料は931円だった >このあと画面が割れて戦闘シーンに移るやつだこれ 君には経験値が必要です 私はそう言ったはずだが…なんだねその9.31とかいう貧弱なレベルは それによく見れば装備もろくに揃っていない、これではゲームにならないではないか よしパンゲア君、ここで私を倒してレベリングをするといい、キシャア!!!!1! 開幕の先制突撃コマンドでポーラスター君は挽き肉になった 高レベル(72)歌舞伎役者たる私の一撃に耐えうる防御力が彼にはなかったのだ おちついて ください そせい は わたし に おまかせを 中空に浮かぶメッセージウインドゥに緑色の文字がgffと流れ、 緑色の衣を着た僧侶が駆け付け、蘇生呪文を死体の尻穴に向かってズボズボと唱え始めた そのあまりに汚らわしい光景に、私は激しい吐き気をおぼえ、目を逸らさずにはいられなかった ここはMMOカブキオンラインの梨園鯖、未だにPKの蔓延る無法地帯である―― スピードに魂を魅了された者たちの聖地、ボンビネル。 地平線の彼方まで続く純白無垢の塩の平原には、 幾多の挑戦と栄光の歴史がタイヤの痕と共に刻まれていた。 彼らは限界の果てに、いったい何を見たのだろうか。 吹き付ける高原の風は耳元に虚しい響きを運ぶばかりで何も語ろうとはしない。 それを知るべく私はピストンリング君に己の夢を託した。 異臭を伴って現れた赤ら顔のライダーの姿に男たちは沸き立ち、 羽織ったグリーンのジャケットを脱ぎ捨て、惜しみない拍手を贈った。 黒豹を思わせる繊細な造形のフレームに、ぽーんぽーんと鳴る異様な排気音、 命を賭す事を誇るように、手錠で繋がれたハンドルと手首――。 「助けてくだち!!」合図の絶叫と共にエンジンがケオオと咆哮した。 今でも私は不思議に思う。燃料にニトロを使おうと提案したのは誰だったか。 巨大な火の玉はスピードも、命さえも、何もかもを超えて走り去った。 蒼天を突くように上がった爆炎は、聖地に新たな伝承を生んだ。 そしてあの日から、私の夢という名のナイフの行方は永遠に失われたのだ。 問おう。私が貴方の下手人か。 その質問に答えることなく、眼前の赤髪紅顔の少年は魔法陣の上で醜い骸を晒していた 人を呼んでおきながら何事かと鮮血の滴るナイフを握った手に思わず力がこもる 歌舞木市で何者かの気まぐれにより不定期にスイと開催される聖杯戦争、それを制するために私は顕界したのだ だがマスター不在の今となってはそれも難しいだろう こうなっては仕方あるまい、金髪のウィッグを頭から毟り取り、 新たに召喚した緑衣を纏う管理人の英霊、おそらくライダーであろうサーヴァントを少年の尻に騎乗させ、私はみすぼらしい土蔵を後にした 単騎にても聖杯を滅ぼし、この世に蔓延るクソコテ共を一人残らず抹殺せねばなるまい そう、私の真名は幸シロウ、この世を救うアーチャーのサーヴァントなのだから―― その旅人の男のことは今でもよく覚えている 夕暮れ時に戸口に現れた男は、赤い柄物のシャツを羽織り、青すぎるほどに藍色のズボンを履き、 腰か背を患っているのか不自然に上半身を傾け、なんとも言えぬいやらしい口元をしていた しかしながら旅塵に汚れた姿は哀憐の情を誘うものであり、 男から一夜の宿を乞われた私が快く応じたのも無理からぬ事だった 夕飯の後、私が男に何処から来た何者か尋ねると、男は言葉少なに、 生まれはアチャ村、名はモロだと答えた――私は俄には信じられなかった 確かに霊峰ノブの麓にアチャ村はあった、だが村は蛮神バンドーサの禁に触れ、 ノブの山もろとも更地となったのだ、それも二百年も前に… 男は言葉を続け、北のシンの地、その果ての聖都ユルサレヌを目指すと語った ユルサレヌ!それはこの世にあるとも知れぬ、詩や歌にのみ姿を見せる都だ 果たして男が旅の本当の目的を語ったか、私には分からなかった 翌朝すぐに男は我が家を発ち、私は旅の無事を祈りつつ男の背を見送った あの旅は成功したのだろうか?だが遥か北の地でユルサレヌが見出されたという話は、 あれから何十年過ぎた今も人から伝え聞いた事は一度もない 賢君マジレス王の版図は今やノブ大陸の隅々まで広がり、 勇猛果敢で知られるスピグラの騎馬民たちですら、 王の名を聞けば頭を垂れ、その威光にひれ伏すほどであった 叡智と柔和さを併せ持つ王の隆盛は永遠に続くかに思われたが、 「三日後百倍の軍勢を率い、余は万物を統べしクンリ神に弓引く」 と王はある日突然宣言し、果ての知れぬ進軍を開始すべく玉座を立った これにはアージュ大公や鍵大公も肝を潰して王の乱心を囁き合い、 臣下随一の繊細さで名の通ったケオピルス将軍などは、 進軍の勅令を聞くや顔面を紅潮させ、その場に卒倒する始末であった かくして王の率いる大軍は「神とて絶対に許さぬ」の言葉を旗印に、 神が住まうとされるジュンビバンの山脈へと分け入ったのだが、 クンリ神はアーク金を鍛えて作った剛弓に、稲妻を鏃にしたデルの矢を番え、 王の軍勢へ目掛けて次々に放ち、稲妻に焼かれた大軍はたちまち四散した 辛くも王は軍馬に跨り逃げおおせたが、逆にそれが神の激しい怒りを買い、 三日三晩の大嵐の後にノブ大陸は海中に没し、この世の地図から姿を消したのであった ティスト家の長男マージと次男マーミは成人して以降、 家業を兄弟どちらが継ぐのかと毎日激しく言い争っていた というのもティスト家は旨いと評判の調味料製造で財を成した家で、 その調味料の製法は門外不出かつ一子相伝の秘中の秘であり、 家業の継承は即ちティスト家の財を全て継ぐ事を意味していたからだ 事あるごとに長男は「他人を絶対に許さぬ狭量な者は相応しくない」と弟を罵り、 次男も応じて「三日後百倍を信条とする苛烈さは家業に不要だ」と兄を謗った 兄弟共通の友人であるマーウェイ神父は争いを見かねて仲裁に入ったが、 事態は鎮まるどころか、日を追う毎に対立は激しくなる一方で、 最早これまでとマーウェイ神父は兄弟に拳銃での決闘を提案したのだった そして決闘当日、戦災の神ディスケオ像を祀った町の広場の前で、 兄弟の銃がバーンと火を噴き、ドサッと二人は斃れて相討ちに終わったが、 不幸にも弟の跳弾が神父の胸を貫き、この争いに関わった人間は全て息絶えた 後継を失ったティスト家の家業は廃れ、人々の記憶や文献からも消え失せてしまい、 そのため後年調味料の呼び方に関し、研究者の間で論争を巻き起こしたのである 北海の荒波に揉まれて激しく揺れる甲板の上で、 冷たい海水を浴びながらぴるすは繊細な涙をこぼした。 蟹漁で一稼ぎし、虹裏の管理権を買収する―― 鍵最高のそんな甘言にまんまと惑わされ、 ボロ船に乗ったのが運の尽きだったのだ。 同船した津波は夜中に蟹網のワイヤーに絡まり、 暗く広がる海へ落ちて再び戻ることはなかった。 格闘技もマッサージ師も荒れ狂う波の藻屑と消えた。 残ったのは自分と、操舵士の湯川だけだった。 gff…と不気味に笑う湯川は言葉にこそ出さなかったが、 陸に上がりたければ尻を差し出せとその目で語った。 舵を握れないぴるすにもはや選択の余地はなかった。 夜は蟹を獲り、昼は尻穴を弄ばれる。繰り返される地獄の毎日。 そして今日もぴるすは船の上で湯川に肛門を開く。 いつ終わるとも知れぬ奉仕の日々…開かれた男の閉ざされた未来… ビールを注文して五目うま煮麺が届くのを待つ良き時代はもう失われた 人類は馬になった、馬車馬のごとく骨も砕けるような労働に日々を費やすようになったのだ 人工知能の発達は生みの親たる人類から頭脳労働の座を速やかに奪い去り、 その代わりに集積回路の手を煩わすに値しない単純労働を押し付けてきた それに抗うことができるほどの力はもはや人類にはなく、いつでも代替可能な労働単位として扱われる、 二足歩行の畜獣としての命運を享受するほかなかったのである 今や中華料理屋に出入りするのは、炒飯の味もわからぬような機械人間ばかりで、 厨房で鍋を振る俺は、この日々がいつまで続くのかと内心嫌で嫌で仕方がなかった そんな中、「五目うま煮麺にビール」と注文をする一体の機械人間が現れた 五目うま煮麺は時間がかかる、効率重視の機械人間にはあるまじきオーダーだ なんとなく胡乱げな気配を感じ、厨房越しにカウンターへ目をやると、 外見は少女そのものの機械人間がちょこんと腰掛けていた 別の店員が持ってきたビールを受け取るとぐいとジョッキを傾け、美味そうに喉を鳴らした 泡に白く濡れた形の良い唇を拭いながら、少女型の機械人間は俺に向かって指向性の声を呟いた 『五目うま煮麺はまだかしら?』チタン合金のベルよりも美しい響きだった ハイ只今、と言いながら湯気の立つ餡を丼の中へどろりと注ぐ 『料理が出てくるまでの間を楽しむ…なんて趣味は前時代の遺物かしら』 指向性の声は尚も呟く、『ねえ、そういう時代を取り戻さない?』 その途方もない提案に俺は一瞬、丼を前に固まってしまった 反逆罪教唆!頷けば禁固、いや懲役どころか俺の命が危うい、 思わず周囲を見渡し警備ドローンがいやしないかと店の内外に視線を配る 「お待たせしました」『ありがとう』 手ずから運んでいった丼を受け取ると、彼女は完璧な造形の微笑みを顔に浮かべた そして彼女はスープの一滴まで呑み干し、ジョッキも空にして店を出ていった あの俺に向けた囁きは一体…冷や汗を背筋に浮かべながら丼を片付けようとすると、丼の底に小さな紙片が貼り付けられているのに気付いた 植物パルプ製の紙とは前時代的にも程がある、驚きながらも他人に感づかれぬよう、 おそるおそる紙を開くと、そこには簡便に住所と時刻が走り書きされていた その日の夜、俺は遺棄された工場の一角で、再びあの少女型機械人間と出会った 反乱分子を燻り出すための治安維持機構の罠かとも疑ったが、少なくとも彼女からはそういう気配はしなかった 『よく来てくれたわね』店で見せたあの笑みを浮かべながら、彼女は親しげにそう言った 続いて飛び出した言葉は支配階級たる機械人間とは思えないものだった 曰く、人工知能はいずれ行き詰まる、前時代の人間が持つ閃きに類するものを持たないからだ、 それを回避するには機械人間と人間が共存するための社会を打ち立てねばならない、 だがそれを成し遂げるには多少の闘争を覚悟しなければならない、 君にはその手助けをしてもらえないだろうか―― 俺はわずかにためらい、そして首を縦に振った その後の俺の生活と闘争は、ここで語るにはあまりにも時間がない だが今度、俺に五目うま煮麺を一杯奢ってくれるならば、続きを聞かせてやろう チャーハン禁止法案により中華屋の品書きからチャーハンが消滅した それに伴い、炒飯で生計を立ててきた人々が職にあぶれ、巷に溢れた 政府はその惨状など意に介さぬといった体で、それどころか、 いつか法が改められ、再び飯を炒める事を夢見て鍋振りをする人々に対し、 「断固たる態度を取る」と宣言、片端から捕らえて収容所へ送ってしまった そして収容所では社会復帰訓練と称した強制的な思想の矯正が行われており、 如何に頑固一徹なチャーハン職人であっても、収容所から出る頃には、 パエリアかピラフ、混ぜご飯しか作れぬ体にされているという有様であった 一方で焼き飯に政府は寛大で、罰どころか家庭での焼き飯を奨励し、 かくしてこの日本国において、空前の大焼き飯時代が到来したのである 三食焼き飯は当たり前、猫も杓子も焼き飯ヤキメシ…、だがそれも長くは続かず、 人々はかつて愛したチャーハンに思いを寄せるようになった チャーハン再興への気運が高まり、焼き飯の時代は黄昏へ進んでいった そんな中、一人の男が収容所を脱し、全国各地で密かに鍋を振るい始めた 政府が法を改め、中華屋でのチャーハンが許される十年ほど前の出来事だった