生徒会案件1 生徒も教師も帰った夜の学校。 月も星も雲に遮られ、人工の灯りが校庭を照らしている。 静かなはずの闇の中で2つの巨影が激突する。 怪獣を思わせる白い骨格。背には巨大なミサイル。頭骨に瞳は無く、しかしその視線は敵を捉えている。 スカルグレイモン。 生命を感じない重い雰囲気とは裏腹に、敵へと走り跳躍する。骨の鋭い爪で切り裂き、頑丈な顎で噛みつこうとした。 敵はそれをひらりと躱し、曇天へと舞い上がる。 鮮やかな緑色の羽毛。雷を纏う黄色い翼。本来鳥に存在しない両腕には聖なる輪が巻かれている。 パロットモン。 有利な上空から牽制の雷を骨の怪物へと向ける。 スカルグレイモンは体勢を低くし、これらを素早く躱した。 「理解できんな……。」 骨の奥から声が響く。 「あのような脂肪の塊の何が良いのか。胸は肋が浮き出る程に薄くある方が良いだろうに。」 「汝には到底理解できんよ。OPPAIは柔らかく我々を包む優しさと知れ。」 「メタルガルルモン、GO。」 「俺嫌だぜ、あれに突っ込んでいくの。」