二次元裏@ふたば

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121111 B25/01/11(土)21:33:11No.1271813270そうだねx1 22:49頃消えます
イモゲンチャーの怪文書を書きました
今回は逆井平介お待ちかねの大学の文化祭です
ちょっと長くなってしまったので半分に分けてます

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自キャラ
No.527 逆井平介
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このスレは古いので、もうすぐ消えます。
125/01/11(土)21:34:02No.1271813568そうだねx1
またもや勝手にキャラをお借りしています
解釈違いは申し訳ないです!

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お借りした方(敬称略)
No.484 千本桜織姫
No.531 橘樹文華
No.623 轟ライゴ
No.595 土門明生
No.343 鞍馬りんね
No.275 青石守
225/01/11(土)21:34:36No.1271813801+
ざっくり10レスほど導入を貼っていきます
ちょっと長めですが読んでいってくれると嬉しいです

泣き虫狼 6話

 だんだんと暑かった夏も落ち着き、涼しくなってきた今日この日。それこそが一日千秋の思いで平介が待ち望んでいたイベント──文化祭の開催日だ。

 前日からソワソワと落ち着かず、布団に入ったのはいつもより1時間も早い21時であった。寝つきのいい平介には珍しく、何度も寝返りを打つ始末。それでも10分もすれば眠りの淵に落ちていくのだが。
 そして目を覚ましたのが朝5時である。準備をするのにも有り余るこの時間、何度も読み返した文化祭の冊子を飽きずに眺めている。

 ──それだけ、平介は初めての文化祭を楽しみにしていたのだ。
325/01/11(土)21:35:22No.1271814082+
大学の文化祭となれば中学高校とはまず規模が違う。それは先だって平介がオカルト研の先輩カップルに連れられて体験したことである。

 それまでの平介が参加したことのある祭りは、自分の村の収穫祭や新年祭くらいである。過疎化が進みすぎて一人きりだった学生生活に学祭はなかった。
 だから初めて連れて行ってもらった文化祭というものにいたく感動したのである。魅入られたと言ってもいい。大学の広い敷地にあきれるほど人が集まるのだ。誰もが楽しげに、明け透けな表情で出店を冷やかし展示にあれこれと意見を言う。なんと自由なことか。あれほど平介が都会へ来てよかったと思ったことはない。全てがキラキラと輝いて見えたのだ、平介の目には。

 途中でよく分からない戦いこそあったが、連れて行ってくれた先輩たちには感謝している。それに、知り合いを増やすことができたという意味では悪くなかった。

 そんなわけで、流行り物やイベントに対して人一倍憧れの強い平介にとっては、頭を焼かれるのに十分な体験であったことは間違いない。
425/01/11(土)21:35:58No.1271814324+
 それからというもの、時々楽しかった記憶を反芻している平介である。ひそかに、というには目を輝かせすぎていた。だから、この純朴な平介のためにオカルト研の先輩二人は考えた。なにせテンションが高すぎる上にトラブルを引き寄せがちな二人にも、なんだかんだでついてきてくれる平介は得難い後輩である。二人きりだと同好会の部屋も追い出されてしまうのだ。

ともあれ、平介が楽しげにしているのは大変結構なことだったし、そこまではしゃぐ姿は子供を見るようでほほえましかった。元々オカルト研でも展示を予定していたから、その程度でも十分に楽しんでくれると思っていた。

 だがその後、突如として平介はひどい落ち込み方をした。二人には詳細こそ分からなかったが、何とか元気を出そうと空回りする平介はとてもみていられないものだった。
525/01/11(土)21:36:32No.1271814528+
 だからこそ、平介が一番楽しそうにしていた文化祭を全力で楽しませてやろうとの計らいが、今回の出店である。通年の単なる展示ではなく、せっかくなら今や平介の好物となったタピオカ屋でもやらせてやろうと考えたわけである。そして、この思わぬ文化祭への出店参加は平介を大いに喜ばせたのであった。
 
 さて、そんな先輩の心遣いへ大いに感謝しつつ、平介は今日という日をひたすらに待ち続けた。タピオカの手配や飲食店を出すにあたっての講習、こまごまとした書類の申請など物の数ではなかった。何もかもが文化祭へつながると思えばすべてを楽しむことができた。だが、それも終わりである。すべては今日この日のため。
 
 まだ日が昇ったばかりであるのにもかかわらず、はっきりと目が冴えている。最高の一日になることを予感して、平介は期待に身震いするのであった。
625/01/11(土)21:37:09No.1271814740+
 
***

「気に入りませんね。」

 デスクに行儀悪く腰掛けながら、千年桜織姫がつぶやく。

 近年、デジタルワールドからリアライズしたデジモンが問題になっている。ただ迷い込んできたものならばいい。見つけ出してお話(物理を含む)をすればそれで済む。この街は比較的テイマーが多いこともあって、織姫が出る前に片が付くことも多いのだ。
 
 だから問題はそれ以外の連中だった。悪意を持ってリアルワールドへと現れる、質の悪いデジモンども。
 テイマーの存在は今やデジタルワールドでも知らない方が少なくなっている。平和に日常を過ごすテイマーが増えたということもあるが、何度もデジタルワールドを救った、と言うのも大きい。
 人とデジモンの絆は、広く噂や物語として語られるからだ。だが、だからこそ問題だ。強く大きくなることはほとんどすべてのデジモンの命題である。

 世界を救うほどの力を得られるのだ、テイマーがいれば。
725/01/11(土)21:37:45No.1271814970+
 無論単に人を連れてくればいいわけではない。が、そのような短絡的な手段をとる者が理性的な判断を下せるはずもない。当然その手の輩は即時叩き返されるのが常だが、それでもリアルワールドでの体験が質の悪い者たちへ噂としてめぐるのだ。
 つまり、パートナーのいないただのかよわい人間ほど、愉快なものはないと。

 そうしてやってきた悪意を持って人を害すデジモン。当然リアルワールドにいるテイマーを警戒しながら、人を狙う。

 なにせどういう手段であっても自力でリアライズする者たちだ。ただのお巡りさんでは太刀打ちできない。立ち向かうにはデジモンの力が必要だ。そして、そう言った悪意に対してはただのテイマーは弱いところがある。
なにせ多くが成人すらしていない子供たちだ。たとえ世界を救おうとも、自らの快楽のためだけに人を傷つけるような邪悪と向かい合うには経験が足りない。健やかな成長こそ望まれる柔らかな心に、ドス黒い悪意など触れさせるべきではない。無論、大人であっても悪意に傷つくことは同じではあるが。
825/01/11(土)21:38:30No.1271815270+
 よって、悪人への戦い方を知る──当然テイマーであることが最低条件だ──警視庁電脳犯罪捜査課やデジタル庁デジモン対応特務室といった組織が対応することとなる。

 そして在野であっても、悪と戦えるだけの戦士もだ。

 魔戒法師の一族である織姫としては、邪悪なデジモンの対処は自らの使命と心得ている。だから戦うことはいい。だが、問題はそのせいで自分の私生活を乱されることだった。
 
 すでに今期のニチアサヒーロータイムを2度も見逃している。リアタイを逃すことへの怒りは不届き物へと直接叩き込んではいるが、それでもフラストレーションがたまる。警察のような組織力はない以上、ターゲットの捜索には時間がかかる。被害があれば飛んでいく必要があるがゆえに、依頼を受けている状況では心寄せる人への逢瀬も叶わない。
925/01/11(土)21:39:15No.1271815564+
 協力者、その多くは織姫の友人知人ではあるが、捜索に適性のある心当たりはある。だが、どうにも戦いには不向きな性格ゆえに、過度な協力要請はためらわれるのである(必要であれば即時引っ張り出すのではあるが)。
 特に夏の終わりからの落ち込みようは激しく、織姫であってもさすがに気を使わざるを得ない状況が続いていた。

 最近になってようやく明るさを取り戻しており、先日などは大層嬉しそうに文化祭に参加するからとわざわざチケットを手渡しに来たほどだ。
 一切の手加減なしで語られる期待に満ちた言葉は、大部分が方言の”キツさ”で聞き取れなかったが、希望と喜びにあふれていることだけは織姫にも十分伝わるものであった。

 手元にある10枚つづりのチケット。表には大学名と学祭名がでかでかと書かれている。これを出すと出店での飲食が半額になる。どうせなら無料のが良かったと言えば、平介も運営委員会のけち臭さと書類仕事の面倒臭さを愚痴る。

だが、ぜひ来てくれと言われれば──悪い気もしなかった。
1025/01/11(土)21:40:18No.1271815950+
 依頼人から受け取った資料は机に放りだしたまま。いくつかのむごたらしい写真と状況がまとめられている。記された被害を点で結べば、ある施設を中心に円を描くことがわかる。書類に書かれた施設名は、手元のチケットと同じもの。潜伏場所は間違いなく”そこ”だ。

「どうしてこの手のものは重なるのでしょうね……。」

 形のいい眉を顰め、思わず余人には聞かせられないスラングが出る。
 だが何かを思いついたのか、チケットを鞄に丁寧にしまいながらにやりと笑う。

「これは貸しにしておいてあげますね、逆井平介。」

 本人からすれば寝耳に水もいいところである。が、おそらくひとしきり騒いで、不服そうに感謝を告げるだろう。その光景が目に浮かぶ。邪悪なデジモンの討伐は楽しい仕事ではないが、それでも近い将来実現するだろう、平介のなんとも言えない表情を見るのだけは楽しみであった。

***
1125/01/11(土)21:43:16No.1271816983+
残りはテキストからよろしくお願いします!

平介のずっとやりたがっていたことを無事に?やらせてあげられて満足です
ここまで読んで頂きありがとうございました!
1225/01/11(土)21:43:51No.1271817219+
平介くんが友達に囲まれて幸せそうなのいい…
1325/01/11(土)21:44:27No.1271817440+
・・・本文には一切関係ありませんが、ちょっと誤爆をやらかしてしまい反省しきりです
ご迷惑をおかけした人たちにはこの場を借りて謝罪させていただきます

ともあれ重ね重ね、読んで頂きありがとうございました!
1425/01/11(土)21:49:44No.1271819475そうだねx2
平介くん公式さんグッドグレイモン
守をたびたび使ってくださってありがとうございますソーグラッドグレイモン
今後ともよろしくお願いしますハバナイスディノレクスモン
1525/01/11(土)22:07:46No.1271826329そうだねx1
ライゴ公式です!
前回に引き続きウチの子を使ってくださってありがとうございます!
すごい…チームワークができてる…
今後ともよろしくお願いします!
1625/01/11(土)22:09:19No.1271826993そうだねx1
うちの文華をありがとうございます
まさかこんなにいい扱いしてもらえるとは…!
今後とも仲良くしてやってください
1725/01/11(土)22:15:35No.1271829507そうだねx1
ぬぁ!
ウチの明生を使ってくださってありがとうございますんぬ!
なかなか掘り下げできない子で申し訳ないんぬがこんな感じでカッコよく使ってもらえるととてもありがたいんぬ!
今後ともよろしくお願いしますんぬ〜!
1825/01/11(土)22:46:37No.1271842245そうだねx1
赤字になったので改めて見て頂きありがとうございました!
特に公式の皆様方には重ねて感謝申し上げます
ではでは


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