発生条件 ・他のエンディング条件を満たしていない ・特定の技能を持ったキャラが周囲にいる ・黄泉路返を使用していない ・以上の条件を満たした上ですべての戦闘が終了する 戦いが終わり、最上層へとたどり着いた伽耶たち。そこで彼女たちが見たものは、倒れ伏したクオンとそれに寄り添う幹部の姿であった。 「…は?」 「一手、遅かったようだな」 傍らのプルートモンが言った通り、彼女の目的であるクオン・I・比良坂は既に息を引き取っていた。周囲を見れば見知った顔ぶれが沈痛な面持ちでうつむいており、すでに物語は終わりを迎えていることを言外に語っている。 「どうしよう、このまま帰る?」 伽耶の顔を覗き込みながら、心配そうに語り掛けるフェンリルガモン。彼女の目的は「あの善人面を一発殴る」こと。クオンが息絶えた今、その目的を果たすことは不可能だ。 「…いえ、まだです」 「おい、まさかとは思うが」 「そのまさかです。叩き起こします」 ――通常であれば。 そして彼女たちには、その通常をひっくり返す手段がある。 一定以上の精神データ―まだ死にたてだ。生前から縁のある人や物―十二分に揃っている。膨大なリソース―天沼矛中からかき集めれば足りるはず。条件は揃っている。後は蘇生対象の意志だが、こればかりは自身ではなく交流のあった者たちに任せるしかない。 幸いにしてバグラモンのデータも周囲に残っているため、蘇生時に記憶を喪失するなどという逃げ道も発生しない。 彼女の過去も、周囲の感傷も知ったことではない。悲劇のヒロイン面で終わらせてなどやるものか。 「私に殴られるためだけに、生き返ってもらいましょう」 END■:死に逃げは許さない