「千束と遊矢君に近寄らないで下さい」 「え。イヤだけど」 「これは決定事項です。あなたに拒否権はありません」 「あの2人が僕に言ったんだよ?『面白いデュエルを教えてやる』って。だからアンタに口出しされ る筋合いはないね」 「今は大人しくしているとはいえわたしにとってあなたが危険人物なのは変わらない。2人に害を 及ぼすリスクを看過する事は出来ません」 「ウッザいなぁ。なんでそこまで食って掛かるのさ……あ、もしかして〜……僕がいるから2人に 構って貰えなくて寂しいんでしょ?」 「……ッ!」 「おっ、そんな反応するって事は図星だったんだね!アッハッハ!いやぁ〜ごめんごめん!まさ か狂犬って呼ばれている人が実際には懐き相手に尻尾を振る愛玩犬だとは思わなくってさぁ!」 「お前……ッ!」 「何?デュエルしたいの?いいよ。僕も一回アンタとは闘り合ってみたかったんだよね。キャン キャン吠える小型犬を躾けてあげるよ!」 「こっちこそお前のその減らず口を黙らせてやります……!」 「大変だよ結菜!井ノ上さんとユーリが一触触発で……!」 「今すぐ錦木さんを呼んでちょうだぁい……!あぁもう、これだから彼の御目付け役はイヤなの よぉ……!」