>No.1248944197
◆「デジタルスリケン……だと……？」ゼロエラーは訝しんだ。「どこの部署のニンジャだ……この飼育棟には応援スタッフなど要らん……！　ここは私の城だ、第10版のマニュアルは追ってヨロシメール便で順番に配達する……！」「私はヨロシ＝サンじゃない。侵入者だよ」デジタルスリケンは言った。◆

>No.1248944447
◆ゼロエラーはなおも訝しむように片目を眇め、デジタルスリケンの言葉を吟味した。「……侵入者？　ニンジャの？　この場合はどのように行動するのが適切だ。私自身が著したマニュアルを当たらなければ！」ナムサン、彼は四角四面のマニュアル行動に拘るあまり、アドリブが利かないのだ！◆

>No.1248944551
◆デジタルスリケンはそこに隙を見出した。すでにアイサツは繰り出された。ならばもはや待ったなし！「イヤーッ！」デジタルスリケンはスラム街で過ごした幼少期の記憶をニューロンに想起し、サツバツとした目つきでカラテを繰り出す！◆

>No.1248945126
【デッドリー・ヴィジョンズ：スクィミシュネス・ヴァーサス・ニヒリズム】

>No.1248945204
デジタルスリケンは一撃で決めるつもりでカラテパンチを放った。頭部をウォーターメロンめいて粉砕しカイシャクするのだ！「イヤーッ！」ゼロエラーはしかし、咄嗟のブリッジで辛うじて回避！　アブナイ！「貴様さては社敵！」そして状況理解！　高知能だ！

>No.1248945544
「イヤーッ！」デジタルスリケンは構わずケリ・キックを繰り出す。「イヤーッ！」ヘイキンテキを取り戻したゼロエラーはそのままバック転に流れ、タタミ2枚距離まで後退した。「社敵はカラテで速やかに抹殺！　マニュアルを参照するまでもなし！」「イヤーッ！」

>No.1248946026
デジタルスリケンのニューロンを焦りが支配する。彼女は徹底してリスクを嫌い合理的にビズをこなしてきた。生き延びるにはヒロイズムやロマンの類は命取りになりえる……！「イヤーッ！　イヤーッ！　イヤーッ！」激しいカラテを繰り出すがそれゆえに精妙さを欠き、連続側転で回避されてしまう！

まあ社の敵ではあるんだよな…未公開株券盗もうとしてるわけだし

社敵認定までが遅い！

>No.1248946803
ゼロエラーはヤバレカバレに逃げ回っているのであろうか？　当然違う。彼はカチグミ・サラリマンになるほどの高知能なのだ！「ホノオ！」ゼロエラーはカラテシャウトと同時に垂直ジャンプした。通路の奥の床がスライドし、ヨロシタレットが床下からせり出す！

>No.1248947900
「ウカツ……！」デジタルスリケンは誘い込まれていたこと、そしてゼロエラーが最低でもスゴイ級のタイプ速度を誇るハッカーニンジャであることを悟った。そして同時に、タレットが火を吹く！　BRATATATATA！「ンアーッ！？」咄嗟に近くの部屋に飛び込むが、僅かながら被弾！

フーリンカザンはゼロエラー＝サンにあった！

>「ホノオ！」
これってもしかしてFire!って事か…？

>No.1248948258
デジタルスリケンが飛び込んだのはバイオインゴット貯蔵施設である。倉庫内は外よりもさらに輪をかけて温度が低く設定されており、デジタルスリケンの吐く息は白く、銃弾で流れ出した血は数秒で肌に張り付くように粘度を失ってしまう。「ハァーッ、ハァーッ……！」デジタルスリケンはコンテナの影に隠れ応急処置を施す。

>No.1248949261
「どこだ、社敵め……！　貴様のような侵入者の取る行動も、私はすでにマニュアル化している……！　諦めて出てくることだな……！」外から漏れ出したヨロシグリーンの非常灯が、倉庫内に侵入したゼロエラーの影法師を長く伸ばした。デジタルスリケンは寒さと恐怖にカチカチと歯を鳴らす。

アイエエエ…あからさまにホラーゲームの怪物…！

>No.1248949659
むき出しの狂気と理解不能の愛社精神が、デジタルスリケンの荒んだニューロンをヤスリがけするかのごとくヘイキンテキを奪っていた。（やっぱりニンジャ相手のイクサなんて、リスクが大きすぎる。ローンはなんとかなったかもしれないのに……！）今からでも逃げるべきか？　デジタルスリケンは切羽詰まったニューロンを高速回転させる。

>No.1248950373
……逃げる？　一体何処に？　空調ダクトを通るか？　否、ゼロエラーは確実に逃走経路を看破してくるだろう。もはやラット・イナ・バッグ……あるいはオーテ・ツミだ。（私の人生もここまでか）デジタルスリケンは物心ついたことから染み付いたニヒリズムに包まれた。

だがローンからは逃げられない…

>No.1248950959
ニューロンのどこを探し回っても、ろくな思い出が見つからなかった。信じられる仲間、恋人、家族……そんなものは、全てフィクションの産物めいて遠い世界の話だ。（こんなシケた終わりも、私には似合いかも）だが、心臓は鼓動を続ける。血液の流れる音が鬱陶しかった。

>No.1248951892
人生への執着はない。だがなんとなくセプクするつもりになれず、ズルズルと生きてきた。どれだけ世を儚んでも腹は減るし、ローンを借りれば返済日はやってくる。デジタルスリケンは何もかもがバカバカしくなった。「社敵め……！　ヨロシサンをナメるな……！」ゼロエラーの足音はすでに間近だ。

>No.1248952688
愛社精神、忠誠心、そんなものはデジタルスリケンには全く共感できない。だが同時に羨ましくもある。彼女にはそこまで熱意を捧げてのめりこめるものは何もなかったのだから……。（ナメるな、か）デスハイクを思い描き始めたニューロンに、新たな種火が生じた。

>No.1248953012
ナメられるのは嫌いだった。ストリート暮らしの中でも、自分をナメてくる奴は誰であろうとわからせてきた。くだらないプライドといえばそれまでの話だが……しかし。「イヤーッ！」「グワーッ！？」ゼロエラーはコンテナの陰から飛び出したカラテパンチを顔面に受け、よろめいた。

ヤレーッ！

>No.1248953779
ヤバレカバレの行動だった。どうせ殺されるならば一発わからせたうえで、銃弾でもスリケンでも叩き込まれて死んでやるという捨て鉢なカラテ。だが、その手応えが、拳から腕を伝いデジタルスリケンのニューロンに電撃めいて駆け抜けた！　カラテだ！　カラテあるのみ！

>No.1248954475
「やっぱりやめた」デジタルスリケンはコンテナの陰から堂々たるアトモスフィアで身体を見せた。「別に死にたくないわけじゃないが、お前に殺されるのは嫌だ！」「アバッ……」「イヤーッ！」「グワーッ！？」さらに一撃！「イヤーッ！」「グワーッ！」さらに一撃！

>No.1248954744
「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」

>No.1248954805
拳を叩き込む度に、デジタルスリケンも知らない熱が体内で燃え上がるのを感じた。彼女は自分自身が生み出したニヒリズムに抗うかの如く、カラテを繰り出し続けた！「マ、マニュアルを！　カラテで追い詰められた時の対策を検索せねば！」ゼロエラーは鼻血を撒き散らしながら叫んだ。

死んだら終わりなのだデジタルスリケン=サン！

>No.1248955290
「マニュアル？」ボクサーめいたファイティングスタイルを取ったデジタルスリケンは、アイロニカルな笑みを浮かべた。「とっとと仲間でもクローンヤクザでも呼んでくればよかったンだろうね！　イヤーッ！」「グワーッ！」カラテストレートを受けたゼロエラーは、通路の壁に背中を叩きつけられた。

サンシタのストーリーらしい泥臭さと小スケールだなあ

貴様マニュアルニンジャ！

「ヤバそうなら全体に報告」はマニュアルの鉄則な

>No.1248955586
ゼロエラーは窮地を切り抜ける方法を脳内マニュアルに求めた。しかし……ナムサン、彼がニンジャ耐久力で脳内に増設したUNIXの中に、カラテへの対策マニュアルは存在しなかった。「さっきはコスい真似してくれたよね」デジタルスリケンはLANケーブルを壁のLAN端子にジャックインした。

>No.1248956020
キュン、キュン……キュンキュンキュン！　せり出したままのヨロシタレットが回転開始！　ハッキングだ！「やめ……」BRATATATATATA！　タレットは無慈悲に重金属弾を吐き出した。「アババババーッ！？」ゼロエラーは回避する暇もなくスイスチーズだ！　インガオホー！

なるほどkill-9を使ったイクサはこういうものなのか

相手のフーリンカザンを利用する実に見事なイクサ運びだ

マニュアルに命を預けるか
本能に身を委ねるか

>No.1248956348
デジタルスリケンは喜びもなく、怒りもなく、淡々とFIREコマンドをタイプした。タイピングもまたカラテなのだ！「サヨナラ！」無数の重金属弾を浴びたゼロエラーは、成すすべもなく爆発四散した。「ハーッ……」デジタルスリケンの身体から緊張が抜け、被弾した痛みがぶり返す。

ゼロエラー=サン…第十版マニュアルに包まれてあれ…

>彼がニンジャ耐久力で脳内に増設したUNIX
アイエエエ…あまりにも力技のローテクだよぉ…

>第十版マニュアルに包まれてあれ…
（これが最新版）（NEW)（上書き禁止）

>No.1248957355
デジタルスリケンは眠りに似た気怠さに抗い、スシを食べると寒さで強張った身体をストレッチし、未公開株券を回収するため再び動き出した。ゼロエラーを排除したことで、もはや彼女を阻むものは何もなかった。大した目的はないが、しかしこのクソッタレなマッポーの世に配慮して死んでやる理由も、彼女にはないのだ。

>No.1248958213
【デッドリー・ヴィジョンズ：スクィミシュネス・ヴァーサス・ニヒリズム】終わり。

デジタルスリケン＝サン
マッポーの世に中指立ててハゲミナサイヨ

>>第十版マニュアルに包まれてあれ…
>（これが最新版）（NEW)（上書き禁止）
AAAAAARRRGH！

デジタルスリケン＝サンオミゴト！自分の中で見つけた火種が消えないようにハゲミナサイヨ！

>No.1248958264
🎲🎲🎲🎲🎲🎲🎲🎲🎲

ダイスだー！

ワッザ！？

アイエッ！

一体何が起きるんだ！？

最近スリケン族がよく生き残るな

おお、我がゼロエラーよ……マニュアルに包まれてあれ……

ロクメンタイ！？

>No.1248958951
「「「イヤーッ！」」」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツを構え、飛び出した三つの風を迎え撃った。回転ジャンプでタタミ4枚の間隔を空け左右と正面に着地したのは、左から極めて豊満な胸と筋肉が特徴的な女ニンジャ、輪をかけてたくましい脚を黒いタイツで覆った女ニンジャ、そして湾岸警備隊めいてクナイ・ダートベルトを全身に巻き付けた女ニンジャだ。

マッポーカリプスか…？

>No.1248960439
「ドーモ、はじめまして。ヘルアックスです」左側の豊満な女ニンジャがアイサツした。「ドーモ、ニンジャスレイヤー＝サン。ディープブラックです」正面に仁王立ちするパルテノン石柱めいた脚のニンジャがアイサツした。「ドーモ、スローダガーです」クナイダートの女ニンジャがアイサツ。

誰な？

またニンジャスレイヤー=サンが囲んでボーで叩かれようとしている…！

アイエッ昨日生き延びたヘルアックス=サン！？

>No.1248960733
「ドーモ、はじめまして。ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーはボロボロのマフラー布を揺らめかせ、両肩から凄まじいキリングオーラを噴き出した。ニンジャ装束はあちこちが銃痕やカタナの切り傷でズタズタになり、内側から流れ出した血が繊維となって欠損を繕っていく。

昨日生き延びた足が太い…ニンジャ！

脚が太い！

アイエエエ…ニンジャスレイヤー=サンがアブナイ！

フィメール・ソウカイヤ・ニュービー達！

スシ食べてスシ！

フジキドボロボロになってから本番だからなぁ
　

下に沢山いたのにまだいるのかよ！？

連戦考えたら初期ニンジャそれも複数忍を相手にするのは危険であることはマッポーフロチャンで学んだことですね？

苦しまず殺す！実際優しい

>フジキドボロボロになってから本番だからなぁ
体力半分から減らせないんだけど？！

>No.1248961111
「アンブッシュのチャンスを捨ててアイサツをする度胸だけは褒めてやろう」ニンジャスレイヤーは凄まじい憎悪と殺意を燃やす。声音はぞっとするほどに冷たい。「同時に来るがいい。その無謀さに相応しい報いを与えてくれる」「「「イヤーッ！」」」三人は同時に動いた！

死ぬなよフジキド…

>No.1248962189
しかしその時、すでにニンジャスレイヤーは空中！　三人より遅くタタミを蹴っていながら、三人のはるか頭上に一瞬で到達していた！　ハヤイ！「イヤーッ！」空中でコマめいて回転したニンジャスレイヤーから無数のスリケンが放たれる！　ヘルタツマキだ！「「「ンアーッ！」」」当然被弾！

ヘルアックスをまず最優先で落として手数を少しでも少なくせねば！

(三人とも回避でサンメンタイしたんだな…)

来た！ヘルタツマキ！

>No.1248962640
ニンジャスレイヤーの跳躍は終わっていない。ヘルタツマキを追えた瞬間、彼は天井を蹴っている！「イヤーッ！」「アバーッ！？」ゴウランガ！　天井を利用した変則トライアングルリープがヘルアックスの頭部を破壊！「イヤーッ！」「アバーッ！？」反動を利用しディープブラックを殺す！

ヘルアックス無惨！
ディープブラック無惨！

ディープブラック無惨！ニン娘次元送りドスエ

足が太いニンジャが連続で死ぬ！

>ディープブラック無惨！ニン娘次元送りドスエ
ドーモ、アルマゲドン=サン

>No.1248962960
「イヤーッ！」スローダガーは空中で身を捻り辛うじてクナイを投擲していた。ニンジャスレイヤーはきりもみ回転し、クナイ・ダートを首を傾げるように回避。「イイイヤアアーッ！」反動を利用し放たれたスリケンが燃え上がる！　ツヨイ・スリケン！「アバーッ！」スローダガーの胸部を貫通！

気のせいかもしれないがここで登場する足の太い女ニンジャほとんど生き残った試しがない

>No.1248963566
ニンジャスレイヤーは520度回転しながら着地し、タタミにコンマスめいた焦げ跡を刻んだ。「「「サヨナラ！」」」タタミ一枚頭上で女ニンジャたちは同時に爆発四散！「……ヌウ……！」ザンシンもそこそこに、足元にボタボタと血が滴り、ニンジャスレイヤーはよろめく。

ニンジャスレイヤー=サンがニンジャをまとめて殺すこれが好き

栄養が足りぬ！

あっけなさ過ぎる…

>No.1248963868
かろうじてこの三者は無傷で殺すことが出来た。しかしここに来るまでの激しいカラテは、ナラク・ニンジャのもたらす仮初の傷の焼灼をもってすら無視しがたい。せめてどこかでスシを補給せねば、カロリー不足でソクシンブツめいてオタッシャ重点……あるいはその前に、自由を得たナラク・ニンジャが暴走を開始するであろう。

ダメージは確実に蓄積しているのだ…！

そろそろ寿司を食わないと死ぬぜ！…あれ…確かここでの寿司回復スポットって元々ナンシー＝サンがいた…

スシを食わねば…

流石に連戦が続いているチャドーしようにもスシによるカロリーが足りない可能性が高いヌゥーッ！

>No.1248964217
そもそもニンジャとカラテをぶつけ合うこと自体が、今のニンジャスレイヤーに限界を超えた消耗を強いるのだ。一見するとベイビー・サブミッションめいたあっけない決着に思えるが、ラオモト・カンの意図した以上の効果がニンジャスレイヤーを苦しめていた。ジリー・プアー（訳注：徐々に不利）である。

スシガマワッテコナイ！スシガコナイ！

まあこの頃のチバオヤブンならザクロ＝サンのニンジャ女子力に絆される可能性もなくはない

もしかしてこれソンケイのインフレイムか！？

>No.1248964492
（（（なんたる不甲斐なさよ、フジキド……！　ソクシンブツめいたカロウシなぞ、儂はまっぴら御免被る……！）））ニューロンに巣食う邪悪存在が放射する怒りのパルスは、これまでに比べれば遥かに穏やかだ。剣呑なアトモスフィアは決して変わることはないが、間違いなくナラク・ニンジャは協力的といえた。

良いことか…
はたまたナラクもそれ程に弱っているのか

ソガ殺してゼウスも殺してだから満足度が実際高い

>No.1248965011
しかし、そのアトモスフィアにフジキドは奇妙な違和感……否、焦燥を覚えた。まるでナラク・ニンジャというソウルの力が、限界を超えて消耗する彼の肉体以上に欠乏しつつあるような違和感。（ナラクよ、オヌシは……）（（（うつつを抜かす暇があるならば、すぐにブケ・ニンジャを殺せい！　時間の無駄ぞ！）））（黙れナラク、言われるまでもない……！）

ナラクが…抜けているというのか！？

サツバツの高まりを…感じる…

>No.1248965386
ニンジャスレイヤーはセレモニーホールを横断しさらなる上階を目指そうとした。だがその時、彼はニューロンを引っ張られるような奇妙な感覚に襲われた。視線の先にあるのは、ラオモト直筆の「為せば成る」の縦書きショドーである。「これは……よもや、ナンシー＝サンか？」フジキドはひとりごちつつも、そこへ近づく。

あっ

アッ

あっ

もしや…

えっとナンシー＝サン…かなぁ？

ナンシー=サンならいいんだけどなあ

ナンシー…？

>No.1248966058
ニンジャスレイヤーはセレモニーホールの壁に並ぶ大型ディスプレイの端を足場代わりに使って跳躍し、「成せば成る」と縦書きされた大型ショドーを切り裂く。思った通り、キンコめいた漆塗りのシークレット鋼鉄扉が姿を現した。「イヤーッ！」ニンジャ筋力で四個のバルブを強引に破壊し、内部へと潜入。

まあナンシー=サンが案内はしてるんだろうけどナンシー=サンが居るとは限らない…！

>No.1248966639
その先には、カチグミ料亭を思わせる、細く上品な木製の廊下が続いていた。キィ、キィとヒノキ材の床が軋み、その音が暗闇に吸い込まれてゆく。天井の電子ボンボリが柔らかい桜色の光を放っていた。左右にはショウジ戸やフスマが並んでいる。奥行きはどれだけあるのか解らない。

>No.1248966720
音もなく影のように忍び歩くニンジャスレイヤー。（（（ここか……！）））直感が彼を導く。そして、金箔地にライオンの絵が描かれた重厚なフスマのひとつを、勢い良く蹴り破った！「イヤーッ！」

>No.1248966808
（（（何だここは？）））そこは全面黒漆塗りと金装飾が施された、数十畳ほどの異様な子供部屋だった。架けられたスーツやコートのサイズでそれが解る。シャンデリアのロウソクの灯りが、武者鎧、勉強机、ソロバン、株式チャートが映った大型ディスプレイ、ヤリ、エグゼグティヴ机などを照らし出した。

チバ＝サンの…ってことは…

チバルームってこの次元だと最近使われてるのか…？

>チバ＝サンの…ってことは…
囚われのお姫様がいるってことですネー

原作の1場面の筈なのに決定的に違う部分がある…！

>囚われのお姫様がいるってことですネー
確かにニンジャ女子力は忍殺屈指だけどお姫様かというとウーン…

>No.1248966908
部屋の隅には、フェニックスの装飾が施された鋼鉄製のトリカゴめいた檻がある。静かに近づくニンジャスレイヤーは、その中で正座し、赤い漆塗りのオボンに載せられたスシを食べるボンズめいた長身の姿を認めた。「嘘でしょ？」その人物はニンジャスレイヤーに気付き、驚いたのちに頬を赤らめた。

フジオだ！フジオを呼ぶぞ！

>>囚われのお姫様がいるってことですネー
>確かにニンジャ女子力は忍殺屈指だけどお姫様かというとウーン…
ちょっとアータ！

運命の…再会！

>フジオだ！フジオを呼ぶぞ！
多分ソウカイヤにほんとにいたとしても無視しそう

>>囚われのお姫様がいるってことですネー
>確かにニンジャ女子力は忍殺屈指だけどお姫様かというとウーン…
アッコラー！ドラァグクイーンはクイーンって付くんだから紛うことないお姫様ッコラー！

>フジオだ！フジオを呼ぶぞ！
ドーモ、メカダークニンジャ、です

>「嘘でしょ？」その人物はニンジャスレイヤーに気付き、驚いたのちに頬を赤らめた。
感動の再会な

>No.1248967345
「オヌシは……」「なんてことなの。アタシこんなシチュエーションが叶うなんて、死んでも……いや」その人物は咳払いし、真面目くさった表情になった。ニンジャスレイヤーは憮然とした表情で両手を合わせた。「……ドーモ、ネザークイーン＝サン。ニンジャスレイヤーです」「ドーモ、ニンジャスレイヤー＝サン。ネザークイーンです」野太いアイサツ。

オカマだ！オカマがいるぞ！

>野太いアイサツ。
無慈悲！

やっぱりー！いや無事でよかった！

コミカライズでも書かれてるシーンなせいで脳内でザクロ=サンに置き換え余裕なのがとてもニューロンによくない

◇多様性に配慮◇

フジキドの目はおそらく復讐者ではなく呆れ顔のものになっているだろう

>No.1248967697
「見ての通り……だ、ニンジャスレイヤー＝サン」ネザークイーンは表情をさっきと別人じみて引き締め、2オクターブ低い声で言った。「実際説明するには複雑な経緯が……」「デッドムーン＝サンから話は聞いている」ニンジャスレイヤーは言い、手早くカラテで錠前を破壊した。

>「なんてことなの。アタシこんなシチュエーションが叶うなんて、死んでも……いや」
トラワレ・オヒメサマメソッド！

>ニンジャスレイヤーは憮然とした表情で両手を合わせた。
これコミックでサワタリと会った時と同じ顔してそう

>コミカライズでも書かれてるシーンなせいで脳内でザクロ=サンに置き換え余裕なのがとてもニューロンによくない
もっと酷いのがこうなるシーンが原作にあっても違和感0なのもある

>アッコラー！ドラァグクイーンはクイーンって付くんだから紛うことないお姫様ッコラー！
クイーンは女王または王妃でお姫様はプリンセスだろうがテメッコラーッ！！

>フジキドの目はおそらく復讐者ではなく呆れ顔のものになっているだろう
コミックスで描写されたサワタリを見つけた時の表情な？

>No.1248967989
ネザークイーンは音を立てて開いた扉を睨み、ニンジャスレイヤーを見た。ニンジャスレイヤーは一歩後ろに退いた。「……感謝する」ネザークイーンはやや含みを感じる間を置いて顰め面で言うと、自らの足で歩み出た。ニンジャスレイヤーは無言で頷いた。

>◇多様性に配慮◇
◆コンプライアンスなどを守る◆

(サワタリと出会った時の表情をしてるフジキド)

>「……感謝する」ネザークイーンはやや含みを感じる間を置いて顰め面で言うと
夢の時間が終わりな

やっぱあの時の顔を思い浮かべるよね…

基本キレてるかやつれてるような表情をしないフジキドが見せたウワッ…って表情ほんと好き

>No.1248968313
「その様子では、ソウカイヤはオヌシを甚振る余裕まではなかったようだな」ニンジャスレイヤーはネザークイーンのカラテの充実を見て取った。「そうね……だ。むしろ、キリシマ＝サンが心配よ……だ」「無理する必要はない」ニンジャスレイヤーは言った。

ネザークイーン=サンがたどたどしく硬い口調を作るこれが好き

(口調を繕う)「無理する必要はない」

ﾄｩﾝｸ…

>No.1248968584
ネザークイーンは咳払いした。「……アタシったらイヤね、何をこんな状況で」「構わぬ。それはともかく、オヌシは何故ここに？」ニンジャスレイヤーは直截に問うた。「全く何もされなかったわけではあるまい」「……それが何もされてないのよ、ホントよ？　ブッダにかけて誓うわ」「納得してるので必要ない」

早く話を切り上げようとしてないフジキド？

>「納得してるので必要ない」
そうだね×893

なんらかのなにかをしたんか！？

>No.1248968899
ニンジャスレイヤーは言いかけ、よろめいた。ネザークイーンは血相を変え、その身体を支えた。「アータ！　よく見たらとンでもない傷じゃない！　一体何して……」「……スシはないか。できればチャも欲しい」ニンジャスレイヤーは奥ゆかしく片手を突き出し、それ以上を制した。

>なんらかのなにかをしたんか！？
何もしてない！信じてくれ！

フジキドが話を早く終わらせようとしてるのだ

>No.1248969232
ネザークイーンはそれでもまだ何か言いたげな表情を浮かべたが、頭を振り頷くとニンジャスレイヤーを檻にもたれさせた。「オーガニック・スシがあるわ。オハギも」。ニンジャスレイヤーは静かに頷いた。「ヨロコンデー」とネザークイーンは静かに答える。

もうくだらないやり取りをする余裕も猶予もないのだ！！

>>◇多様性に配慮◇
>◆コンプライアンスなどを守る◆
エンチャントされて虹色に光るザクロ＝サンはいまだに印象深いのだ

流石にソウカイヤにも屈強なオカマを掘削する剛の者はいなかったか
エスパ君でもイヤだったかな

>>なんらかのなにかをしたんか！？
>何もしてない！信じてくれ！
よいよいアルマジロ
フートンで悶々としておれ

そういえばゲーミングオカマなんてこともあったなあ…

>No.1248969562
ネザークイーンはキンコ型冷蔵庫を開け、中に収められたスシ、ショーユ、オハギなどを取り出して、ニンジャスレイヤーの前に運んだ。ニンジャスレイヤーは軽くオジギし手を伸ばしかけ、何者かの気配に目線を上げた。幼いが貫禄あるアルマーニのスーツの少年の視線。

>流石にソウカイヤにも屈強なオカマを掘削する剛の者はいなかったか
>エスパ君でもイヤだったかな
エスパーダ＝サンいたとしたら逆に絆されそうで…

ドーモ　チバ＝サン

>No.1248969882
「お前は……ニンジャスレイヤー！」キョート・コケシめいた髪型の髪毛はややグレーがかり、目の色も群青色だ。ハーフだろうか。その目は怒りに見開かれ、目元は赤く腫れていた。「待って」ネザークイーンは落ち着いた表情で、ニンジャスレイヤーの手首に指を添え割って入った。

おそらく2038年の16歳でまだクソガキ状態だからなあ…

貫禄がある辺り少しは成長はしてそう

ん？

>エスパーダ＝サンいたとしたら逆に絆されそうで…
こんなソンケイにみちみちた好漢大好物だろうしな……

>No.1248970107
少年は携帯IRCトランスミッターを取り出し、牙を剥くようなすさまじい表情を浮かべ、己の身を守るかのごとく半身を傾けた。「貴様……貴様がなぜここに！　さては父上を殺しに！？」「チバ＝サン、アータいつまで自分が守ってもらえると思ってンの？」ネザークイーンが一方的に言葉を遮った。

>No.1248970407
チバ。ニンジャスレイヤーは顔を顰めた。すなわちラオモト・カンの血族の一人、ラオモト・チバ……ニンジャスレイヤーは暗黒非合法探偵めいた執念深い調査の過程で、当然その素性を突き止めている。だがネザークイーンとの間に生じたアトモスフィアは、彼が予想したものとは少し異なるものだった。

うん？

…あれ…もしかしてチバ＝サンの成長イベントかこれ…？

ネザークイーン=サンにケツ叩かれた方がチバ=サンの今後には良い影響与えそうではあるが…

実際ソンケイの有る人と関われたのはチバ＝サンには幸運な

>No.1248970635
「黙れ、気色悪い！　僕にしたり顔で話しかけるな！」チバは語気を荒げた。「ザッケンナコラー！！」ネザークイーンが2オクターブ低いヤクザスラングで空気を震わせると、チバはビクリと身を固くした。「……ヤクザとして正当な手続きのためにやってきたアタシのこのザマが、アータの父親のやり口。そう言ったはずよ」

やはりオカマはツヨイな…

>No.1248970973
チバは宝玉めいた眼をさらに見開き、唇を噛みしめるように唸った。怒りが風船めいて膨らみ、しかしなんらかの理由で破裂の寸前で留まっているような表情だ。「ガキはすっこんでなさい。少なくとも、アータに今のニンジャスレイヤー＝サンを邪魔することは出来ないわ。もしそのつもりならアタシが殺す」

ネザークイーン=サンにはソンケイがあるからな…

アトモスフィアを見るに何回かザクロ=サンに泣かされでもしたか？

男口調でキレたオカマに舌戦で勝てる者はいない
平安時代のラノベ作家ミヤモト・マサシの言葉だ

>ネザークイーンが2オクターブ低いヤクザスラング
凄まじくドスが効いている…！

>No.1248971227
ネザークイーンの言葉には有無を言わせぬ凄みがあった。ニンジャスレイヤーが知るネザークイーンにそのような倫理にもとる残酷な行いが出来るとは到底思えなかったが、しかし疑うことを許さぬアトモスフィアがある……すなわち、ソンケイである。

>No.1248971417
「ニンジャスレイヤー＝サン、スシを食べたら行って。このあたりのヤクザどもに、アータのやることは邪魔させないわ」「ネザークイーン＝サン、オヌシは……」「アタシったら見ての通り世話焼きだから、こういうガキを見るとつい感情移入しちゃうのよね」ネザークイーンは自嘲めいて顔を歪めた。

次元タイトル回収！

>ネザークイーンは自嘲めいて顔を歪めた。
拭いきれない優しみ…

>No.1248971624
ニンジャスレイヤーはそれ以上は何も言わなかった。ラオモト・チバはニンジャソウル憑依者ではなく、ニンジャスレイヤーが手にかける理由はない。チバもまた、ネザークイーンに絆されたわけでも恐れているわけでもなかったが、しかし彼なりの何かの理由でトランスミッターを手にしたままそれ以上は何もしない。

>No.1248971802
「わかった」ニンジャスレイヤーは短く言い、手短にスシを咀嚼すると立ち上がった。「ナンシー＝サンがハッキングをしてくれているはずだ。確かに感じた。それに、私以外のニンジャもここへ来ている。万が一の場合は……」「わかってるわ。行って」「……感謝する」

>No.1248972030
ニンジャスレイヤーは睨み合うネザークイーンとラオモト・チバに背を向け歩き出し、やがてその歩みはスプリントとなった。チバに関してそれ以上思考することを、彼は意識して避けた。己はラオモト・カンを殺すのだ。誰のためでもなく、己の復讐のために……！

>No.1248972187
【マッポーカリプス・イン・フレイム】続く。

>私以外のニンジャもここへ来ている。
間に合ってくれよユカノ＝センセイ…！

>間に合ってくれよユカノ＝センセイ…！
（ユカノカート中）

己のカネのために…！

フジキドが助けてきたんだ彼が誰かに助けられても良いはずだ！

オツカレサマドスエ！

>>私以外のニンジャもここへ来ている。
>間に合ってくれよユカノ＝センセイ…！
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オツカレサマドスエ！

オツカレサマドスエ！