アグネスタキオン架空育成イベントfeatアグネスライラック 『エリザベス女王杯へ向けて』 発生条件:シニア期にエリザベス女王杯出走 有馬記念の前に、タキオンはエリザベス女王杯へ出走する事となった。 エリザベス女王杯はティアラ路線から多数の強いウマ娘が出走する大レースだ。 そして今回は、あのウマ娘が登場する―― 「今日のエリ女は楽しみだな!なんせあのアグネスタキオンに加えて、タキオンの実の姉にしてかつての覇者のアグネスライラックが再びこのエリ女に帰ってくるんだから!」 「オークスの祖母、桜花賞の母から代々続く"麗しき血を引く姉妹"の初のマッチアップだ!」 「彼女はともかく、まさかタキオンさんもこのレースに出走するとは思いもしませんでしたね……」 観客席に来ていたカフェが見つめるパドックには、他のウマ娘より一回りも二回りも小さい……なんとも小柄な栗毛のウマ娘が飄々とした風体で立っていた。 わっ、と、一際大きい歓声が沸く。 「あら……久々の出走なのにここまで好意的に迎えてくれるのは想定外で、嬉しいものね」 口元を綻ばせ、子供のように小柄な栗毛のウマ娘――アグネスライラックが、客席に向かって軽く手を振る。 「AAAAAAAhhhhhーーーーーーーー!!!!!Lilac Chaaaaaaaanーーーーーーーーーーーー!!!!!!She is my wifeーーーーーーーーー!!!!!!!」 「近くの客がうるさいですね……余り酷い場合はお友達にも頼んで黙らせて貰いましょうか……」 いくら実の姉とはいえ、ティアラの名門の筆頭後継とも言えるアグネスライラック相手は、少々アウェーなのではないか? 心配している自分をよそにタキオンもまた飄々とした風体で彼女に話しかけた。 「やぁ、姉さん」 「あらタキオン、いらっしゃい」 パドックの上でタキオンとライラックが合間見える。 「ねぇタキオン、ウマ娘はガラスの靴を履いて走っているって比喩は知ってるよね?」 「うん?そりゃあ当然だねぇ」 「そう、ウマ娘はその細い女性の脚に数倍、あるいはもっと強い膂力を秘めている。そしてだからこそ脆く、走る度に競争寿命が削れる消耗品。 とりわけわたしたち姉妹…ううん、母さんから代々、この脚に履かされたガラスの靴はうんと脆い。 エンジンばかりが立派で少しの無理も出来ないわたしたちは、他の誰よりも残り時間のタイマーを意識しながら走らなきゃいけないわ」 「……つまり、なんだい?」 「だからねタキオン、わたし嬉しいの。限りある貴女の時間を、わたしとのひと時(レース)に使ってくれて」 花のように可憐に笑うライラック。 それに対してタキオンは、可笑しそうに笑って返した。 「……何を言いだすかと思えば、姉さんは未だ既存の概念に囚われてるといえる」 「あらら?」 「私だって、今この場に立つより遥か前に、いつ走れなくなってもおかしくなかった。 私の脚で限界へ到達する事を諦め、違う者へ託す別のプランへ移行するだろうと踏んでいたさ。 だがねぇ!現に私は今この場に自らの脚でたどり着いている! そう私は限界のその先、可能性のその先を突き止めつつあるのさ! (――『君なら夢じゃない!』) 『一緒に可能性の先を見たい』だなんて言ってくれるような、あの衝動に訴えかけるような感情と狂気めいた瞳が、私の研究を結実させたのは間違いない。 ……まぁ、つまるところ、そういう不確定要素であれど、確かな外的要因があれば、既存のタイマーを狂わせる事も可能だという事だ」 「そっかぁ……いい出会いがあったのね。タキオン」 ライラックは、心底嬉しそうに目を細める。 しかしその後、その瞳には目の前の妹を射すくめるような苛烈な光が宿る。 「いいことタキオン、これからわたしたちは姉妹ではなく1人1人のウマ娘として向き合います。 この姿勢を貴女に同じターフで見せるのは初めてだけれど……普段の優しさなど、期待しないように」 「言われなくても、分かってるねぇ」 「わたしとタキオン、それとももしかしたら他の誰か――いずれにせよ、勝者ただ1人以外は、誉を芝で死なせるのみ」      ナグリアイ 「さあ、"競り合い"ましょう?」 光よりなお速い粒子が先にゴール板をきるのか、 それともかつての女王が再び返り咲くのか、 姉妹対決の火蓋が今切られる――  『エリザベス女王杯の後で 麗しき姉妹たち』 光より速く、花が香るより早く、2人のウマ娘がゴール板を駆け抜ける。 どちらも普段の飄々とした捉えどころのない雰囲気からは、似ても似つかぬような走りだった。 「ハァ……っふー……タキオン……強く、なったね…… 速い子なのはずっと知ってた、けれどそれはずっと不安定さ、危うさと隣り合わせの脆い走りだった。 それこそ走ってる間中、ずっと危険信号のアラート音が鳴りっぱなしみたいな…… でも今のタキオンは、わたしの知ってるタキオンを超えてなおより高みで安定してる……」 「はっ……はぁ……どうかな姉さん、これが研究の成果さ!」 「そっ……かぁ……わたしも感じたわ、貴女の走りから、可能性の、先を……」 汗を拭って、ライラックが言葉を紡ぐ。それは、タキオンの方を向きながらも、どこか遠くを見ているようだ。 「それだけじゃない、それだけじゃないわ。一度は限界を迎えたわたしが、再びこの淀の舞台に立てて、 ううん……そもそも貴女とわたしがこうして会って話して、ターフの上でレースをしたこと。 きっとそれも、貴女が言っていた未知の領域。可能性の果ての光景なのね」 「……脚のタイマー、つまるところ競争寿命。                                       モ ル モ ッ ト 限りある数字は減るばかりと思っていたけれど、そうでもないと諦められないように、私に思わせた、狂わせたトレーナー君が今も、これから先も横にいる。 走る前に姉さんが言った事を肯定しよう。間違いなく私には"いい出会いがあった" 私1人では到達し得なかったねぇ……」 「ふふっ、貴女からそんな言葉が出るようになるなんて、ずいぶん立派になりましたねぇタキオン。 はなまるいい子にはよしよししちゃいます」 「えーっ!人前で頭を撫でるんじゃないねぇ!やめてほしいねぇ!やーめーたーまーえーよーっ!」 「AAAAAAAhhhhhーーーーーーーー!!!!!These sisters are TOUTOI! Lilac Chan TOUTOIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIーーーーーーーーーーーー!!!!!! ウッ」 「大変だー!観客席で外国人っぽいウマ娘が倒れたぞ!」「担架!救急車!」「酸素だ!酸素持ってこーい!」「救急病院って頭も診てもらえるかな」 「はぁ……席、移動した方がよかったですね……まぁいいものが見れたので目を瞑っておきますか」 根性が25上がった 賢さが20上がった 「京都レース場〇」のヒントLvが1上がった▽ 「闘争心」のヒントLvが2上がった▽