MV制作スキル持ちの高校生主人公が路上ライブしてた女性シンガーの歌に一目ぼれして
あの曲のMV作りたい！！と思ってたらその女性シンガーが新任教師として赴任してきたので
頼みこんで曲のMVを作らせてもらう…！というお話
なんだけど主人公はシンガー先生のことが全然理解できてない
というか今までも同級生のバンド女子にもMV作ってるんだけど曲の理解度がすごい低い

「MV作るなら私の曲を一度ちゃんと聞いて」とシンガー先生に案内された主人公が
ライブハウスに行って聞いて感動してその曲のMVを作り出すんだけど
シンガー先生は「教育大時代に音楽で成功したくて活動してたけど全然人気出ず夢破れて教師になった」って人で
その歌ってる曲も「もう100曲は作ったけどダメだったからこれで終わりにする」って趣旨の歌だった
なんだけど主人公はその曲聞いて「どんな難関もへこたれずに乗り越えていくぜ！」って前向きなMV作って
いざ先生にお見せしたら「あの…本当にこの曲聞いて作った？」と聞き返される
「私が軽はずみに君に頼んだのはよくなかった。悪いけどこれは私のMVとしては公開させられない」と断られる

なるほど…先生との交流を通して人の心を理解できるようになっていくんだな…

主人公は「歌を歌う人の応援としてMVを作ってる！再生数も伸びてて助けになりたい！」と思ってるが
シンガー先生は「いくら歌ってもライブ出ても動画上げても再生数3桁で私の歌は人の心を動かせなかった」という人
その苦悩の末に作られたのがその歌だったんだけど主人公は全く意を汲めてなくて断られた
そこで「どうしてですか！何が悪かったんですか！教えてください直しますから…」と食い下がるんだけど
それはつまり「誰にも自分の表現は伝わらなかった」と思ってる先生に追い討ちにもなってて
とてもエグい

先生に近い心境のところにいるトノとのぶつかり合いもいいんですよ…

主人公アホなん？
というか内容全部ネタバレする気か？

だいぶ長文でびっくりするけどまあ公開から1月経ってるし今見てない人はだいぶ見る可能性も低かろう

ここまで触れていなかったが主人公には男の親友が居て美術部に所属している
実は主人公は過去に絵画コンクールで親友が賞取ったの見て絵の道をあきらめてMV制作者の道に進んだ過去があった
先生とのディスコミュニケーションを経て落ち込んだ主人公に
一緒にライブも見に行ってくれた親友は「こうなると思ってた。お前はあの曲が終わりの歌だと理解してなかった」
と突き放すことを言う
成功者の親友に嫉妬の感情をぶつける主人公だが、親友もまた美術の道に行き詰って挫折していた
今まで何冊も何冊もスケッチブックを埋めるほど努力重ねたけど美大受験を諦めて一般の受験勉強を始める
自分だけが挫折を受け入れられていないと感じた主人公は親友にも先生にも置いて行かれた気持ちになる

自信を失っていた主人公に以前MVを作って上げた女子に誘われ完成したMV鑑賞会を軽音部で開かれる
そこで「自分も君のMVちょっと思ってたんと違うと思ったけどこれもアリだと思うし励まされたからいいかなって」と
正直なところを告白されたことで主人公は再起する
「挫折を味わいながらもまだ諦めてほしくない」という気持ちを反映したMVを作り先生に見せる主人公だが
というお話

で、主人公が終始曲の趣旨をわかってないままMV作っていて
先生には「作ってくれたのはありがたいし自分が許可したのが悪いが公開できない」と断られ
同級生女子には「なんか思ってたんと違うけどまあこれもいいかな」で受け入れられてはいたのが
結局他人が他人の作品の趣旨なんて必ずしも理解してもらえるわけじゃないっていう
ある種の諦めを抱えた視点で描いてるのが
ぱっと見のさわやか青春ジュブナイルストーリーっぽい雰囲気に対してものっすごく暗いなと思いました

個人的には絵もきれいだし
こういうヨルシカの「僕は音楽をやめた」みたいな暗い話も好きだなとは思う
ただ花田先生随分暗い話描いたな…と思った

そらまあ
「もうこれで終わりだけど私の活動無駄じゃなかったよな」
って自己憐憫をはらんだ内容の自分の歌に
「どんな苦難も乗り越えて俺はやっていくぜー！」
って内容のMV付けられたら
ああ私の曲何にも伝えられてなかったんだなってなるわな
応援どころか死体蹴りだわ

>「結局人と人とは分かり合えないけどまあ折り合いつけてこうや」みたいな話だった
そこは登場人物同士の会話が少ないから分かり合えないんじゃないかと感じた

>そこは登場人物同士の会話が少ないから分かり合えないんじゃないかと感じた
先生も開始時点でもう他人に気持ち伝えることに諦めてるのか感情表現乏しいからな…
cv花江夏樹の主人公はもはや逆に悪意すら感じるレベルにまっすぐな奴として描いてる
まっすぐ過ぎて他人の気持ちがわからない人柄になっている
それがMVの制作過程で「この歌詞はこういうシーンだろう！」とか解釈するシーン入れてるのが
「考えた上で全然伝わってませんでした」と強調してる意味にもなってるのがグロい

>そこは登場人物同士の会話が少ないから分かり合えないんじゃないかと感じた
言葉以上に感情を込めたのが先生にとっての歌って話だから…

>言葉以上に感情を込めたのが先生にとっての歌って話だから…
そして主人公が「応援」することで「お前の感情なんてわかんねーよ」って伝えることになる
美しい…

ラーメンハゲが人間不信に陥るきっかけのとこみたいになってるのか…
応援してた銀行員にラードまみれのラーメンでアジの風味感じるって言われるシーン

さっさと先生チンポで落として面倒くせえ歌なんてやめさせてスイーツな歌作らせてやれば良かったのか…

主人公が屈折せずまっすぐに健康的に
前向きな応援するのは正しいだろ！ということを押し付ければ押し付けるほど
カスみてえな再生数しか出せず挫折した先生の主張がいかに弱者の泣き言かを叩きつけることになり
その結果「あなたが悪いわけじゃないしあなたの方が正しいからもう関わらないで」と拒絶されることになる
主人公が先生の曲が好きな感情をぶつければぶつけるほど傷口にナイフ突き立てることになる

MV直前のCGキモいってコメがこの映画の予防線みたいで
そんなアンチのアンチみたいなことしていい話だっけって思った

>MV直前のCGキモいってコメがこの映画の予防線みたいで
>そんなアンチのアンチみたいなことしていい話だっけって思った
評価を受けまくってる主人公視点でもアンチコメ付いて悩まされるぐらいの苦しみはある
けれど再生数カスの先生はそんなコメすら付かず絶望して諦めてる
って対比だと思った
その「俺だって苦しんでるのに」って自意識があるから余計に平行線のままになる

>さっさと先生チンポで落として面倒くせえ歌なんてやめさせてスイーツな歌作らせてやれば良かったのか…
本心から恋心がなかったのかは断言しづらいが
主人公が惹かれたのは雨の中自分の感情をぶつけるように路上で歌ってた先生の曲で
路線変えさせたら意味なかったからな
なのに理解度が低くて「応援しちゃうぜイェー！」ってもの作っちゃった
まあ高校生だもんね

参考になった
どっかカタルシスあった？

主人公下手にCGの才能はあるからこそタチ悪いんだよね

>どっかカタルシスあった？
まあハッピーエンドだったと思うよ
でもこの一連の
「善意のつもりが相手にはダメージにしかならず本人も理解できない青くささ」
「善意でぶつかってくる相手が間違いなく正しいのに自分が屈折してるせいで苦しみになる」
みたいな行き違いがたまらなかったです

>主人公下手にCGの才能はあるからこそタチ悪いんだよね
全く的外れにクソ明るい前向きなMV作れちゃうんだよね
その結果「そうなれなかった人が作った曲」に付けるととんでもねえイヤミになる

織重先生はデスマンで歌ってみた上げてればもっと伸びてたんじゃねえかな…って気持ちになった

「前向きなことが正しいだろ！」ってメンタルの人間が暗い歌に一目惚れしたことが悲劇だった

花田先生ひとりで出力したというよりこれまた青さのある監督のやりたいことをうまい具合に誘導して話作った感じっぽいのも面白い

https://youtu.be/OKuuD3VwV2k?si=lpIyMIL680WBl2TE
最後のMV見れるようになってた

あんだけ上手なら何かしら引っかかってたとは思うんだけどね
あとライブやってたけど学生時代はしてなかったのかとか疑問は残るよね

>花田先生ひとりで出力したというよりこれまた青さのある監督のやりたいことをうまい具合に誘導して話作った感じっぽいのも面白い
たぶん「仮面ライダー1号」での井上敏樹みたいに
原案の語る内容を脚本のかたちにしたって立場なのかな

これとルックバックを連続で観たので生活に疲れた主婦系ヒロイン成分を十二分に接種できて最高だった

>あんだけ上手なら何かしら引っかかってたとは思うんだけどね
>あとライブやってたけど学生時代はしてなかったのかとか疑問は残るよね
挫折したってことはそれもやってダメだったのかなと思う
あの時のライブハウスでは観客が息を呑むような反応は受けたが
それでも何かの結果を掴むには至らずネットでも見向きもされなかった

夕先生の雰囲気はかなりえっち
これだけは事実を伝えたかった

>これとルックバックを連続で観たので生活に疲れた主婦系ヒロイン成分を十二分に接種できて最高だった
俺はその他にトラペジウムも見たので
創作や表現の絡んだ青春の挫折みたいなアニメ映画ばっか見たことになった
なんでこんな被るんだよテレビアニメでもガールズバンドもの被ったし

>夕先生の雰囲気はかなりえっち
>これだけは事実を伝えたかった
伊瀬茉莉也のくたびれたお姉さんいいよね…

同時期の音楽もののCGアニメ2つに関わってる花田先生もおかしい

花田先生シンプルに仕事量がすごい

主演の花江くん本当にすげえよ
真っ直ぐすぎて他人見えてなくてこいつダメだ…って伝わってくるもの
その上で挫折して自分に閉じこもってるシーンもそれもそれで独りよがりさが出てるし
明るい主人公が似合うからこその明るさが良くないキャラにも合ってた

正直バンドの子のデカパイで話に集中できなかった

最初のMV作ってる時のめっちゃクオリティ高いんだけどなんかズレてる感凄いよね
使われなかったCGモデルも再利用してほしい

>花田先生シンプルに仕事量がすごい
まるで音楽アニメ御用達みたいな人に…

>正直バンドの子のデカパイで話に集中できなかった
MVみんなで見てるときのアングルがさあ
https://x.com/yellmovie_2024/status/1805934036839440473

ぼわぼわしたCGの表現なのに金沢の情景は結構しっかりしてて見どころあったね

>正直バンドの子のデカパイで話に集中できなかった
あの謎のシースルー袖許される緩い高校凄いよね

ピンクのデカパイ……！！

恋は盲目とばかりに先生の曲だけ客観的に意図を汲めて無いならともかく他の曲から友人との付き合いまでズレてるのは容赦ないね

>MVみんなで見てるときのアングルがさあ
>https://x.com/yellmovie_2024/status/1805934036839440473
改めて見ると目茶苦茶デカいなこのデカパイ

初週の入場特典でちょっとだけ絵との向き合い方が変化したトノが見れてよかったよ

先生のえっちなイラスト増えた？