南雲楽音(現在) デジヴァイスバングルを左腕に装着し、常時抑制プログラムを接種することによって、アルケニモンを抑制している。 白髪化した髪は元に戻らず、目も色素が抜け赤くなった。 またとても体温が低く、平熱が30度前後になっている。 アルケニモンのデータを完全に取り除くことも検討されたが、幾度も復活を繰り返した結果、アルケニモンのデジコアと楽音の心臓が完全に結合していることから断念された。 身体の検査データによると、アルケニモンであった5年分の肉体的成長は確認できていない。 デジタルゲートを開く能力は健在。レプリクロスローダーによるものに比べると、転送先をある程度操作することができるため、戦術的な使用も可能だと思われる。 セーブ能力をそのまま行使できるかは不明。 デジヴァイスバングルを操作することで一時的に抑制プログラムの接種を停止させアルケニモンのデータを活性化させることができ、 左腕が肥大化、右角が生え、左目がアルケニモンの様になり、身体能力が通常時の592%まで上昇する。 これらの変化には苦痛が伴う。 強い破壊衝動と殺意に苛まれ、命を奪うことに対しての心理的ハードルが下がる副作用があるため、能力解放には多大な危険がつきまとう。 長時間の抑制プログラムの無効化は再びアルケニモンに身体を奪われるリスクがあるため、3分で抑制プログラムが自動的に再投与されるシステムになっている。 変異した左目は対峙しているデジモンのデジコアや弱点などを、的確に探し出すことが可能。 得意技は麻痺性の毒を吐きかける「パラライズブレス」。 必殺技は、肥大化した左腕でデジコアを引き抜き捕食する「スパイドバイト」この技を使用した場合、デジコアを引き抜かれたデジモンはデジタマに戻らない。 そのため、楽音は意識的にこの技を使わないようにしている。 「デコピン」はそれらの事情から楽音自身が考案した技。肥大化した左腕によるデコピンはとてつもない破壊力を誇り、フルパワーで放たれた場合、200mmの装甲板も破壊可能。 一般的な完全体のデジモンならば一撃でデジタマになるほどのダメージとなる。 右手で放たれた場合も、マトモに喰らえば3メートルほどは吹き飛ばされる。 しかしリーチが短く、非常に当てにくいのが難点。 デジヴァイスバングル デジタル庁デジモン対応特務室から提供されたバイタルブレスのデータを参考に神月教授が一晩で開発した。 装着者のバイタルを監視し、抑制プログラムの投与量を管理している。 操作することで投与を中断することが可能。これは本来能力解放のためのシステムではないが、戦闘のために使われている。中断中は危険を周知する目的で画面が赤く発光する。 3分で自動的に投与が再開される様になっているが、これはタイムリミットとして設定されているものであり、 楽音がアルケニモンに呑まれそうになるなどの異常が発生した場合は即座に投与が再開される。 投与再開時には全身のスキャンが行われ、改変プログラムも使用することによって、変化した部位を元に戻している。 腕にニードルを突き刺す形で装着されているため簡単には取り外せない。 将来的には体内にインプラントするタイプのデジヴァイスを開発することも検討されている様だ。 デジヴァイスというだけあり、デジモンとのリンク機能や進化の促進も可能だが、 パートナーデジモンが存在しないために、今は使われていない。 進化の促進を楽音自身に使用することも理論上は可能だが、そうした場合はおそらくアルケニモンが完全に体を乗っ取ってしまうと考えられる。 使用者の周囲の情報を取得する機能が搭載されている。これはレプリクロスローダーシリーズにも搭載されている機能で、危険察知を目的にしているが、神月教授が個人的に閲覧することも可能。 抑制プログラム 変質したデータを改変し、元に戻すことを目的とした改変プログラムでは、侵食が現在進行形の場合、効果の発揮は一時的なものとなってしまう。 そのため、改変プログラムを使用したのち、即座に侵食元を断つことが必要とされる。楽音の場合、身体のデータとアルケニモンのデータが深く結合していることに加え、 データ侵食の元であるアルケニモンのデジコアが心臓と完全に融合しているため、摘出は不可能とされた。 そのため、デジコア自体の活動を抑制するプログラムが必要とされたのだ。 対症療法的なものであることは間違いなく、継続して投与していなければいつアルケニモンに変貌してしまうかわからず、 さらにこのプログラム自体も長期投与による影響が未知数なため、彼女の現状は手放しに喜べる状況ではない。