二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1718112797547.jpg-(732455 B)
732455 B24/06/11(火)22:33:17No.1199301245+ 23:45頃消えます
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/06/11(火)22:33:55No.1199301531+
出来の悪いタブンネの愛誤絵をタブ虐イメージで塗りつぶして浄化を行う
224/06/11(火)22:34:46No.1199301898+
いじめるわけないだろ!!これから始めるのは拷問と解剖だよ♡
324/06/11(火)22:34:59No.1199302005+
みちお「タブンネをいじめます!」
タブンネ「ミギャァァァァァ!!!」
(みちおの握力で生きたままバラバラにされる)
424/06/11(火)22:35:30No.1199302216+
いけ!モンスターボール!タブンネゲットだぜ!さーて家に帰ってタブンネにいじめのフルコースを振る舞うぜ!
524/06/11(火)22:35:52No.1199302382+
親子丼(直球)にしろ
624/06/11(火)22:36:02No.1199302450+
discordには虐待スレとかあるの?
724/06/11(火)22:36:16No.1199302561+
タブンネには何の権利も選択肢もない 悉く力で強者にねじ伏せられるのみ!!トレーナーがお前の意志や願いを尊重してくれると思うなよ!当然、俺もお前を虐めまくってやるぜ!!!
リザードン!そこのひんしのタブンネにドラゴンクロー!ドラゴンクロー!!!
824/06/11(火)22:36:38No.1199302736+
>discordには虐待スレとかあるの?
知らない
あるならタブ虐宣伝にお邪魔したいな
924/06/11(火)22:36:58No.1199302892+
カイリュー!はかいこうせんだ!こっぱみじんになるまで撃ち続けろ!
1024/06/11(火)22:37:16No.1199303011+
お望み通りボコしてあげる!
1124/06/11(火)22:37:59No.1199303332+
ルカリオ、腹に全力でインファイト!
1224/06/11(火)22:38:17No.1199303449+
腹に蹴り入れろ
1324/06/11(火)22:39:10No.1199303872+
よーしおいでおいで!メガトンパーーーーンチ!!!!
1424/06/11(火)22:39:24No.1199303974+
タブンネは豚
1524/06/11(火)22:39:41No.1199304096+
タブンネ ネンブタ ブタンネ
1624/06/11(火)22:39:51No.1199304181+
たぶはぶた
1724/06/11(火)22:40:35No.1199304520+
タ タ
ブ ブ
ン ン
ネ ネ
は は
ネ ブ
ン タ
ブ ン
タ ネ
1824/06/11(火)22:40:51No.1199304651+
豚の売買サイト タブカリ
1924/06/11(火)22:41:22No.1199304883+
ミニタブンネ 別名タブペット
遺伝子操作により30〜40cm程の小型化に成功したタブンネ
寿命は3年ほどで多産多死
死骸は土に埋めると良質の肥料になる
食べても美味いのでペット兼ディナーに大人気
2024/06/11(火)22:42:18No.1199305298+
数年前、巷ではミニタブンネの飼育が流行りだった。
ミニタブンネとは読んで字のごとく小型のタブンネで、ある孤島で見つかった珍しい種だ。
今となっては繁殖に次ぐ繁殖で、近所を歩けばすぐ見つかるような存在となっているが、
当時は物珍しさからか、金持ち連中がこぞって大枚叩いて手に入れたものだ。
タブンネの成体の平均的な大きさは約1.1m。恰幅もいいので、実際愛玩としては少々厳しい面もあったが、
このミニの出現でそれが解消されたわけだ。ちなみにミニの成体は0.2m。ちっちゃくて可愛いね。
そこからブリーダーの間で大量に繁殖されて、安価に一般人でも入手できるようになり、ミニタブ熱は最高潮に上り詰めた。
しかし所詮は一時の流行、現在では当時ほどの熱は残っておらず、ミニタブを飼っている者は少ない。
それもそのはず、ミニタブンネには従来のタブンネと比べていくつか問題点が存在したのだ。
まずは知能。小さい分脳みそも少なめなのか、タブンネに比べて圧倒的におつむの出来が悪い。
物覚えも悪いし理性も薄い。
2124/06/11(火)22:42:37No.1199305433+
次に繁殖性。性欲旺盛に加えて卵をポコポコ産むものだから去勢していない個体の飼い主は痛い目に合ってしまう。
気質も難あり。やたら好戦的ですぐに上下関係を決めようとする。故郷の島ではもっとも強いミニタブがリーダーとなり、
食料や繁殖の管理をしていたらしく、強さや優位に固執する性質なのだ。
これらはあくまで一例で、さらに飼育を難儀にする要素が存在するが、まあとにかく生半可な覚悟で飼えるポケモンではなかったので、ブームは廃れた。
さらに、飼えなくなったミニタブが大量に捨てられ、それが野生化し迷惑を振りまく事態に発展してきている。
増えやすく小柄なピンクのあいつは中々に厄介で、そいつらの駆除が俺の仕事なわけ。儲かりますぜ。
2224/06/11(火)22:43:08No.1199305677+
今回の以来はさるアパートの大家さん。ゴミ置き場を荒らされるもんだからカメラを仕掛けたら映っていたのはなんとミニタブ!
憎いあん畜生をぶちのめしてくれと熱い言葉を受け取りさあ調査開始。
ミニタブはあんよが短くてすっとろいから現場押さえて尾行が有効なんだけど、大家さんは足腰を悪くしたご老体。俺がやるのだ。
来たるゴミの日、まだ日も昇らないうちからゴミ捨て場のすぐ側のアパートの駐車場で張り込み。車内で耳を澄ましていると、やがてミッミッと甲高い鳴き声。ゴミ袋のこすれる音。
来た来た来ましたよ、音を殺して車のドアを開け、そっとゴミ捨て場に近寄る。幸いなことに、ミニタブはタブンネほどの聴覚は持ち合わせていないので、あっさり現場に到着。
薄汚れた体のミニタブ共が満面喜色で生ゴミを貪っていた。
2324/06/11(火)22:43:26No.1199305809+
腹が膨れたのか、残りを尻尾に詰めるだけ詰めて、さらに両手で抱えてどこかへ歩き出しだ。ようやくゴーホームってか。
やつらのハウスは近所の廃屋だった。蔦に覆われたその家は、立派な石塀もあり外からは様子が分かりづらい。これは中々発見できないだろうなあ……やるじゃんミニタブ。
しかし俺に見つかったのが運の尽き。神妙にお縄を頂戴するぜ。
石堀の入り口から入り、廃屋をぐるりと一周する。裏手に小さな穴を発見。ここから入ったんだな。
裏口も表口もついでに窓も鍵がかかっていて出入りできそうな場所はない。つまり、やつらの通り道はあの穴だけだ。
あらかたの分析が終わったので一度大家さんに報告。偶然にも廃屋のある土地の所有者が知り合いだったらしく鍵を入手。ラストスパートだ。
2424/06/11(火)22:43:43No.1199305952+
穴を強力な粘着テープで塞いでから玄関へダイナミックにエントリー!埃被ってはいるが整然としていたのでミニタブ共は見つけやすそうだ。ビデオカメラを起動し、構える。
と動き出す前から一匹発見! どうやら戸を開ける音が気になって見に来たようだ。馬鹿なやつめ。素早く捕獲し、ゴミ袋に入れてやる。
ミィィィィ! ゴミ袋の中でミニタブが吠えた。そのすぐ後に奥で物音がした。逃げるとでも言ったのかな? 俺には捕まえてと聞こえたよ。
奥へ進むとキッチンがあり、そこにミニタブが集まっていた。ざっと四匹。この十倍はいるもんだと思ってたから拍子抜けだった。
生ゴミがそこかしこに散らばって悪臭がひどかった。こんなところでよく生活できるもんだ。
ミニタブは成体と幼体の体格差があまりないので判別が難しい。最初に捕まえたのがもっとも大きいので、おそらく父親だろう。で、目の前の四匹の中で一番大きいこいつが母親かな。
むんずと掴み、袋の中へ。
残り三匹の反応は多様で、一匹は逃げ出そうとして例の粘着テープに捕まった。もう一匹は俺に向かって威嚇を試みている。精一杯の怒り声で肩を怒らせる様は最高にこっけ……可愛らしいぜ。
2524/06/11(火)22:44:08No.1199306153+
最後の一匹は両親を助けようと袋に向かってぴょんぴょん跳ねている。ミニタブには珍しい反応だ。バネブーみたいじゃん。
いつまでもにらめっこというわけにはいかないので次は俺のターン。つま先が鉄で覆われた特殊なブーツを履いた足で威嚇するチビの顔に一蹴。
歯を砕きながらつま先は奥まで到達、そのまま蹴り抜くとチビの体は壁に叩きつけられた。確実に即死だ。ゴミ袋の中の両親の叫びがいいBGMだ。
兄弟の死に怖気づいたか、跳ねていた方のチビは真っ青な顔で穴のほうへ走り出した。しかしそこには先客がいるんだなあ……しかも顔から粘着テープに突っ込んでるから窒息死してるぽいけど。
まってよ〜と明るい声で一歩一歩踏みしめて近づく。ヤケクソ気味にチビは振り向き、俺のブーツに噛み付いた。言うまでもなく歯が折れた。
ミィィィ! と完全に戦意喪失した様子のチビに俺はお菓子を差し出した。困惑した様子のチビ。うまいゾ! と俺。
俺が兄弟殺しの鬼畜野郎であることを忘れてしまったのか、チビはお菓子をひったくって一心不乱に食い始めた。ンミィィィって、うまいぃぃぃって言ってるみたいで好きじゃねえなあ。殴りたい。
2624/06/11(火)22:44:29No.1199306321+
あっという間に平らげると、チビは挑戦的な目で俺を睨む。おかわりかい、このいやしんぼ! 持ってけドロボー!
五つ目に手をつけたあたりで、ようやくチビは己の不調に気づいたようだ。グルグルと腹が鳴ったかと思うと、チビのケツから大量の下痢便が噴射された。勢いはとどまることを知らず、さらに
口からも吐瀉物の洪水だ。それが止まるころには、チビの命も一緒に流れ出てしまったようだ。残ったのはげっそりとしたチビの肉だけ。
殺タブ用の餌をそんなバクバク食うからだぜ、マヌケ。

一方で袋の中の両親は暴れに暴れて疲れ果てた様子。ぜえぜえ肩で息をしているのが袋越しに見える。メインディッシュとして「駆除」してやりたいが、こいつらには別の使い道がある。
タブンネ虐待協会傘下である俺の駆除会社は、ミニタブを規定数協会に差し出すことで全面的なバックアップを受けている。回収個体数は少ないが、一匹ごとに生い立ちや性格などをまとめた
レポートを添付しなければならないので、少々面倒くさい。しかしそのおかげで仕事も回してもらえるしこんないい靴まで支給されるのだ。ビバ協会!
2724/06/11(火)22:44:49No.1199306440+
でもまあ、一匹ぐらいつまみ食いしてもいいだろう。俺だって虐待協会の端くれ、魔がさしちゃうことだってあるさ。と、父親のほうを取り出し、抱き上げる。
ちっちゃいおてて振りましてかわい……引っかかれちまった! くそったれ! 激情に身を任せ、ミニタブを床に叩きつける。いきなりだったのでミニタブは受身も取れず、肺の中の空気をすべて吐き出してしまったようだ。
驚いた表情のミニタブと目が合う。すかさず、咳き込むミニタブのお顔をふみふみ。手で足で必死に押しのけようとするが力及ばず。そのまま踏み殺すのももったいないのでチビのゲロとクソ掃除の雑巾として
使ってやろう。嫌がるそぶりも気にせず拭いて拭いて拭きまくる。たいして綺麗にはならなかったが、ミニタブが心底嫌そうに鼻を押さえてるからよしとしよう。
あまりの臭さに涙を流すミニタブが可哀想過ぎるので慰めにペニスをつんつん。靴先の冷たさが気持ちいのか、ミニタブの一物が徐々に天へと勃ち上る。変態かよこいつ……。
2824/06/11(火)22:45:11No.1199306606+
ドン引きもそこそこに、すっかり恍惚とした表情のミニタブの睾丸を全力で蹴り抜いた。最初数秒、呆然とした表情でこっちを見ていたミニタブだったが、すぐに歯を食いしばり泡を吹き始めた。白目をひん剥き、
まるで地獄に突き落とされたかのような表情だ。ああたまらん。しかし、余興はここまで。ビデオカメラを切り、ミニタブを袋にしまい直す。
大家さんに仕事終了の電話を入れた後、協会の死体処理班と連絡を取る。ここまでやっても協会は金銭を要求してこないからありがたい。
それもこれも、すべてはミニタブちゃんのおかげ。袋の中でいまだ痙攣を繰り返す変態とその妻に感謝の投げ唾を飛ばし、俺は帰路についた。
2924/06/11(火)22:45:49No.1199306895+
オフィスの窓から空を見上げると、入道雲が立ち上っていた。今日も暑くなりそうだ。

「部長、印鑑お願いします」
部下の声が私を現実に引き戻す。書類に目を通し、印鑑を押した私は再び空を見上げる。

(そう言えば今日から夏休みだったな……)
昨日の夕食時、息子が目を輝かせてあれをやりたいどこへ行きたいと言っていたのを思い出した。
今の都会の子供達では、せいぜい友達の家でゲームをやったり、プールに行くのが関の山だろう。
私はいつしか少年の頃の夏休みに思いを馳せていた。大自然の中を走り回った日々を。

私が小学生の頃は、父の田舎の実家に一週間滞在するのが恒例だった。
祖父や祖母、伯父さんたちが笑顔で迎えてくれたものだ。
そして挨拶もそこそこにして、私は従兄弟のケン兄ちゃんと遊びにすっ飛んでいった。
テレビゲーム機などない時代、野も山も、川も田んぼも全て私達の遊び場だったのだ。
3024/06/11(火)22:46:08No.1199307032+
なかでも一番の遊び相手はタブンネであった。
と言っても普通の成獣のタブンネは、当時の私達と同じくらいの背丈で、場合によっては危険なので、
大人と一緒の時でなければ、タブンネのいそうな草むらには近付かないよう言われていた。
私達は、この地方独特の種族であるミニタブンネを捕まえて遊ぶのである。

ミニタブンネは見かけは普通のタブンネとほとんど同じで、毛皮が少々白っぽく淡い色合いだ。
大人になっても身長は30センチ前後、ベビンネに至っては5〜10センチくらいしかない。
タブンネと同じ森の草むらには生息せず、川や田んぼなどの水辺の背の低い草むらに住んでいる。
ちょうど私達子供が探して捕まえるには、おあつらえむきのところにいるのである。

巣がありそうな草むらにあたりをつけて、そっとのぞいてみると、
ミニタブンネの母親ミニママンネと、ミニベビンネが巣の中でチィチィと眠っていた。
私とケン兄ちゃんは顔を見合わせて笑うと、すかさずケン兄ちゃんがミニママンネを手づかみにする。
「チィッ!?」と騒ぐ間もなく、持ってきたバケツに放り込む。
3124/06/11(火)22:46:35No.1199307262+
母親の悲鳴で目を覚ましたミニベビンネ達はパニックに陥り、「チィチィチィチィ!」と逃げようとするが、
動きが鈍いので、片っ端からつかまれてバケツに入れられた。
約20匹の収穫があった。ミニタブンネは多産であり、大抵10〜20匹は子供がいるのである。

「チィー!チィー!」と鳴くミニママンネと、狭いバケツに押し込められチィチィ泣き喚くミニベビンネ達に満足し、
私とケン兄ちゃんはバケツに蓋をして、意気揚々と引き揚げる。
ミニママンネは家に帰った後で食べる。遊ぶにはもっぱらミニベビンネを使うのだ。

近くの空き地に移動したところで、ケン兄ちゃんは手提げ袋から花火や爆竹を取り出した。
そしてバケツからミニベビンネを1匹掴みだし、肛門に爆竹をぐりぐりと押し込む。
「チィーッ!チィーッ!」と甲高い悲鳴を上げて嫌がるミニベビンネだが、如何ともしがたい。
そしてライターで点火だ。
3224/06/11(火)22:46:57No.1199307447+
自分の後ろで導火線が燃える音に驚き、慌ててヨチヨチポテポテと逃げ出そうとするミニベビンネ。
しかしものの3秒と経たずに、ポン!という派手な音とともに爆竹は破裂し、
10センチくらい跳ね上がったミニベビンネは、ころころ転がった。
内臓がはみ出した肛門の周辺は血まみれになり、ピクピク痙攣している。
それを見て私とケン兄ちゃんは手を叩いて喜ぶ。子供というのはいつの時代も残酷なものである。

続いて3匹を掴みだすと、同じように爆竹を挿入し、立て続けに火をつけた。
これまた同じように「チィチィチィ!」と逃げ出そうとする3匹は、3連続で爆発し、のた打ち回っている。
死に切れずにいてかわいそうなので、私とケン兄ちゃんはスパーク花火に火をつけた。
飛び散る火花を向けると、白っぽい毛皮に引火してミニベビンネはメラメラと炎に包まれる。

「チビャァァァァァ!!」と悲鳴をあげてしばらくもがいているが、全身に火が回ると動かなくなってゆく。
そうなったところで私達は「なむなむ……」と片手拝みのポーズをするのが通例だった。
火葬の真似事であり、そうするのがマナーだとなんとなく学んでいたのである。
3324/06/11(火)22:47:18No.1199307622+
次の遊びはタブ相撲だ。紙相撲のように2匹を戦わせるのである。
バケツから今度は2匹を取り出し、触角をつまみながら命令する。触覚経由で人間の感情が伝わるのは
普通のタブンネと同様であり、私達も遊び道具として扱い方は心得ていた。
「おまえら2ひきでたたかえ!まけたほうはおしおきだぞ!」

2匹のミニベビンネは「兄弟同士でそんなことできない」と言いたげに、目に涙をためて首をプルプル横に振る。
しかし私とケン兄ちゃんが手で地面をばしばし叩いたり、足を踏み鳴らしたりすると、
恐怖に耐えかねて嫌々ながら取っ組み合いを始めた。

最初は嫌がるばかりで、力がまるで入っていなかったが、私達が大きな声を出したり、
踏み潰さんばかりの近くに足をズシンと下ろしたりしてけしかけている内に、
だんだん恐怖で理性が麻痺してきたのか、本気になって引っ掻いたり噛み付き合いを始める。
3424/06/11(火)22:47:40No.1199307797+
そして遂に片方が「チピィィーッ!」と泣き声を上げて逃げ出した。勝負ありだ。
ケン兄ちゃんがその負けたミニベビンネを引っ掴む。
「わっはっはっはっ!まけいぬにようはない、しぬがいい!」
特撮番組の悪の首領を真似た大仰な笑い声を上げながら、ミニベビンネの口に爆竹を3本押し込んだ。

「ミューッ!ミュィィ!!」
小さな顎が外れそうなくらい爆竹を押し込まれたミニベビンネは身悶えするが、
ケン兄ちゃんは素早く爆竹に点火して放り出す。
ミニベビンネが吐き出す暇などなく、次の瞬間にはパパパン!と爆竹は一斉に爆発する。
白い爆煙が立ちのぼり、その後には頭部が吹っ飛んでわずかに痙攣する胴体だけが残されていた。
3524/06/11(火)22:48:00No.1199307977+
「チヒィィィィィ!!」
勝った方のミニベビンネはその光景を見て、耳を押さえてプルプル震えながら号泣していた。
「おまえはかったからごほうびあげるよ、そらをとばせてやるからな」
そう言いながらケン兄ちゃんはミニベビンネを掴むと、胴体にロケット花火を数本、凧糸で縛り付ける。
「チィィーッ!!チュヒヒィーッ!!」
ミニベビンネは四肢をバタつかせ、「勝ったのにどうしてこんな目に遭うの」とでも言いたげに
泣きながら訴えるが、興奮している私とケン兄ちゃんの耳には届かない。

ロケット花火の軸を空き瓶に入れ、数本分の導火線を縒り合わせて一気に点火する。
「チィチィチ……チィーーーーーッ!!」
ミニベビンネの悲鳴を残して、ロケット花火は上空高く飛んで行き、一斉に破裂した。
その煙の中から、白っぽい塊が落下してきてぺちゃりと地上に叩きつけられた。
言うまでもなくミニベビンネである。爆発の衝撃で胴体が真っ二つに裂けている。
「ゆうかんにちったおおぞらのゆうしゃにけいれい!」
今度はアニメの台詞を真似して敬礼しながら、私とケン兄ちゃんはそのミニベビンネも『火葬』した。
3624/06/11(火)22:48:27No.1199308167+
そうして遊んでいる内に、いつの間にかお昼になっていた。
私とケン兄ちゃんは帰る前に、黒焦げになった十数匹のミニベビンネを用水路に蹴り入れた。
ぷかぷかと浮いて流れてゆく。水棲ポケモンが片付けてくれるであろう。

歌いながら家路に着く私達は、貯水池の側を通りかかった。
今と違って安全管理にはさほどうるさくない時代だったので、金網なども張ってはおらず、近所の子供達が釣りなどをして遊べる場所だった。

私とケン兄ちゃんは貯水池の側まで行くと、持っていたバケツの蓋を取って中をのぞきこむ。
ミニママンネと、残りわずか5匹ほどとなったミニベビンネが、身を寄せ合ってチィチィ泣いている。
ケン兄ちゃんはその中から1匹掴み出した。「チィーッ!!」「ピィィィ!!」と悲鳴が上がる。

そしてケン兄ちゃんはそのミニベビンネを貯水池に投げ込んだ。
一瞬ドボンと沈んだミニベビンネは、浮かび上がってくると手足をばたつかせてもがき始めた。
「チィチィチィ!!チィチィチィ!!」と必死で助けを求めているが、それを目掛けて水中から多数の影が浮かび上がってきた。
コイキングだ。2〜30匹はいそうだ。この貯水池にはコイキングが巣食っているのである。
3724/06/11(火)22:48:46No.1199308321+
「チィーッ!!ヒィーッ!!」と悲鳴を上げるのも一瞬、ミニベビンネは数匹のコイキングに食いつかれて姿が見えなくなる。
わずかな獲物を奪い合うコイキングがばしゃばしゃ上げる水しぶきが、こっちにも飛んでくるくらいだ。
ケン兄ちゃんは続けて、3匹のミニベビンネをぽいぽいと貯水池に投げ込んだ。
「チィィィ!!「ピャァァーッ!!」というかすかな悲鳴は凄まじい水音にかき消され、あっという間に食われてゆく。

バケツの中を見ると、ミニベビンネは残り1匹になっていた。ミニママンネと抱き合い、プルプル震えている。
しかしケン兄ちゃんはミニベビンネを引き剥がすと、貯水池に投げ込む。
うまい具合に、口を開けていた1匹のコイキングの口にすぽんと入り込んだ。
私とケン兄ちゃんは「ストライク!」と手を叩いて喜ぶ。

上半身をコイキングの口に飲み込まれたミニベビンネは、足をバタバタさせて必死に抵抗するが、
コイキングが口を動かすと、ずるり、ずるりと飲まれていき、丸呑みされてしまった。
もう餌がないと覚ったコイキング達は再び水中に姿を消し、貯水池はまた静寂を取り戻した。
3824/06/11(火)22:49:06No.1199308502+
だいぶ道草を食ってしまった。私とケン兄ちゃんは小走りになって、家まで急ぐ。
バケツの中のミニママンネは、1匹残らず子供を失い、死んだように横たわって涙を流していた。
現在ではミィアドレナリンの存在は広く知られているが、当時の田舎であっても、
タブンネやミニタブンネは虐待することでより美味しく食べられるということが、
親から子へ、子から孫へと受け継がれ、当時の私達にも生活の知恵として伝わっていたのである。

ようやく家にたどりついた。既に昼ごはんの準備ができつつある。
ケン兄ちゃんはバケツを祖母に渡し、「ミニタブとってきたけん、やいてやー」と言う。
祖母も笑顔で「おうおう、よう獲ってきたのう。すぐ焼くけんねえ」と受け取った。

祖母に掴み出されると、ミニママンネは我に返ったように「チュイイ!チュピピィ!」と騒ぎ出すが、
頭から竹串を突き刺されると「ピュヒィィィ!」と痙攣する。
コンロには、焼き物を料理したばかりでまだ熱い金網が置いてあり、
祖母は串刺しにしたミニママンネを、その上で丹念に炙り始める。
3924/06/11(火)22:49:31No.1199308694+
「ヂァァァァ!!ヂヒィィィィィィ!!」と短い手足をばたばたして暴れるミニママンネだが、
ものの3分ほどでその声は途絶え、代わりに香ばしい香りが漂ってきた。
焼きあがると、祖母はミニママンネの頭と四肢を包丁でストンと落とし、皿に盛り付ける。
ミニママンネの炙り焼きのできあがりだ。

それを持って茶の間に行くと、既に祖父、伯父さん、私の父がビールで乾杯を始めていた。
「ほれほれ、早う席に着いて」と伯母さんと私の母が急かす。
そして私とケン兄ちゃんは「いただきまーす!」と、ミニママンネの炙り焼きを二つに裂いてかぶりついた。
香ばしい肉汁が溢れ出て、正に野趣に満ちた味わいだった。今でも忘れられない。

昼食が終わって一服すると、父は小学校の頃の友人のところに挨拶に行くといって出かけた。
祖母ら女性陣は後片付けで、祖父と伯父さんが「ちょっくらタブンネ狩り行ってくるでな」と支度している。
本来なら私とケン兄ちゃんは昼寝の時間である。だが気分が高揚している私達はちっとも眠くならなかった。
4024/06/11(火)22:49:52No.1199308864+
「じいちゃん、とうちゃん、ぼくらもタブンネがりいきたい。いいやろ?」
ケン兄ちゃんがせがみ、私も一緒に頼み込む。
「しょうがないのう、ちゃんと着いて来て危ないことしたらいけんぞ、ええな」
祖父と伯父さんに釘を刺されつつも、私達は喜んでうなずいた。

タブンネ狩りには徒歩で出かける。収穫して持ち帰ることを考えると軽トラックで行った方が楽なのだが、
車の音が聞こえるとタブンネが逃げてしまうからだ。
1キロばかり歩いて雑木林に着く。野性のタブンネが多数巣を作っているところだ。
ミニタブンネで遊ぶくらいなら平気だが、先述した通り、成獣で1メートルを越すタブンネが棲む様な場所には、
子供だけで行くのは危険なので禁じられている。今日は大人同伴だから問題ない。
4124/06/11(火)22:50:14No.1199309030+
祖父と伯父さんが足音を立てないように歩くのを真似して、私達も慎重に後を着いてゆく。
しばらく進むと「チィチィ」という鳴き声が聞こえてきた。ベビンネの声だ。巣が近くにある証拠だ。
背の高い草むらの一角をかき分けてみると、案の定タブンネの巣があった。
餌でも採りに行っているのか、親の姿は見当たらない。
巣の中ではベビンネが3匹、チィチィピィピィと甲高い声を上げている。人間を見て驚いているようだ。卵も2個あった。

持ってきた鉄製の鳥籠の蓋を開け、祖父はひょいひょいとベビンネと卵を放り入れていく。
伯父さんは1匹だけ残したベビンネの尻尾を掴んで振り回した。親をおびき寄せるためだ。
「チヒィーッ!!ピュィィーー!!」と悲鳴を上げるベビンネの声が聞こえたのか、ガサガサと草むらをかきわけてママンネが現れる。

愕然とした表情で、手に抱えていた木の実を取り落とすが、「ミーッ!ミフーッ!」と威嚇しながらこちらを睨む。
そして助走をつけて、「ミギーッ!!」と叫びながらママンネはタックルを見舞ってきた。
4224/06/11(火)22:50:40No.1199309203+
しかし祖父も伯父さんも手馴れたもので、ひょいとかわしながら、後頭部を天秤棒で殴りつける。
そして「ミビャァァァ!!」と叫びながら倒れたママンネを、二人がかりでぶちのめし、縛り上げた。

「ミィ、ミィィ…」
さっきの威勢も消え失せ、弱々しく「子供と卵を返して」と言いたげに鳴くママンネを、
祖父と伯父さんは天秤棒にくくりつけて、二人でかついだ。
「籠はおまえらが持ちな。卵壊さんようにな」
ベビンネと卵の入った鳥籠を託された私とケン兄ちゃんは、中を覗き込む。

「チィィィィ!!チィチィチィチィ!!」
籠の柵に取りすがって鳴き声を上げるベビンネが1匹、残りの2匹は卵を抱えてプルプル震えている。
気の毒だという感は一切なく、それよりワクワクする気持ちの方が大きかった。
今夜はタブンネの丸焼きが食べられるのだ。それが楽しみで仕方なかったのだ。
ママンネをかついで帰る祖父と伯父さんの後をついて行きながら、私とケン兄ちゃんは
「♪タブンネタブンネおいしいな」と自作の歌を歌いながら家路に着いた。
4324/06/11(火)22:53:06No.1199310245+
家に帰ると、祖母、伯母、母が笑顔で出迎えてくれた。
「ほう、大漁やねえ。今夜はご近所さんも呼ぼうかえ」
「そうせいそうせい、わしらだけじゃ食いきれんけえのう」
祖父と伯父は天秤棒に縛りつけたままのママンネを庭に転がし、逃げられないよう縄を締め直す。
「卵もあるから天ぷらもよかろうの」
「1匹元気なのがおるけん、こいつは刺身がええ」
私とケン兄ちゃんから鳥籠を受け取った祖父は、籠にしがみついてチィチィ鳴き続けていたベビンネを取り出した。
「チィーッ!チィーッ!」
ベビは「母さんと僕達を放せ」とでも言っているのか、噛み付こうとしたり引っ掻こうとしたりジタバタ暴れる。
祖父は縄をその尻尾にくくりつけ、物干し竿にもう一端を結び付けた。

「チヒィィー!ピィィー!」
逆さ吊りにされ、振り子のように揺れながら脱出しようとするベビンネだったが、きっちり食い込んだ縄から逃れることができない。
家の中からかき氷ができたと祖母の声がして、私とケン兄ちゃんは「わーい!」と靴を脱ぎ捨てて駆け込む。
背後からは、吊るされた我が子に何もできないママンネの「ミィ…ミィ……」という悲しげな声が聞こえていた。
4424/06/11(火)22:53:25No.1199310377+
夏の日は長く、夕方6時半になってようやく太陽は山の陰に姿を消そうとしている。
家の庭では焚き火が焚かれ、テーブルや椅子が並べられて夕食の準備ができつつある。
呼ばれた近所の人も手に手に酒やら料理やらを持ち寄り、ちょっとした宴会だ。

「さて、まずは親タブからしめるかの」
祖父と伯父さんと父がママンネの縄をほどく。「ミイッ!ミイッ!」と暴れるママンネだが多勢に無勢だ。
そして父がママンネの右手と右足を、伯父さんが左手と左足を掴んで、腹這いにして押さえつける。
その正面でしゃがみこんだ祖父の手には、使い込まれた鉄製の銛が握られていた。

「ミィーッ!!ミィーッ!!ミィィーーーーッ!!」
何をされるかわかったらしいママンネが涙を滝のように流して首を振るが、
その叫び声を上げる口に、祖父は銛を突き入れる。
「ミグギャァァァァァァァァァァァァァ!!」
ズブズブと銛は突き刺さってゆき、その切っ先はママンネの尻の辺りから飛び出した。
4524/06/11(火)22:53:45No.1199310531+
「せいの、よっこらしょ!」
父と伯父さんはママンネの刺さった銛を担ぎ、鉄製の支柱にその両端を乗せた。
真下には薪や炭が置かれており、火をつけるとたちまちメラメラと燃え上がって、ママンネの全身を包む。
「グゴォォォ!!……ガァァァァァ!!……」
もがくママンネだが、その苦痛に歪む表情がさらにひきつった。
「次は子タブだな、親に見えるようにやれや」という祖父の声が聞こえたからだ。

逆さ吊りにされたベビンネは、炎天下に5時間近く吊るされたおかげで頭部に血が上って毛細血管が切れ、
鼻や耳から大量の血をボタボタと垂れ流していた。血で足元の土が黒く濡れている。
タブンネの場合、喉などを切り裂いて一気に放血するより、こうして時間をかけて血を抜く方が、
より肉が熟成されて良い味になるのである。
4624/06/11(火)22:54:12No.1199310737そうだねx1









4724/06/11(火)22:54:22No.1199310807+
「チィ………チィ………」
万歳の格好で両手がだらんと垂れ、顔面を血で染めたベビンネはもはや瀕死の状態であった。
「いい具合に血抜きできたのう。すぐさばくけんねえ」
祖母は縄をほどいて、ベビンネを庭に設置したテーブルの上のまな板に置くと、包丁で四肢を切断した。
「ピビャ!……ァァァ!……」
ベビンネは悲鳴を上げるが、弱々しい声だった。既に大量に失血している為、血はほとんど出ない。

続いて祖母は、剃刀で腹部の毛を剃り落とす。そして露出した腹の肉を包丁で削ぎ落としていく。
「チヒィ……チィ…フィィィ……」
かすかな悲鳴を上げ続けるベビンネの腹肉を、刺身状にあらかた削り終わると、今度は腹部に一直線に切れ目を入れる。
そして腹を切り開くと、内臓を包丁で細かく切りながら、叩いてすり身のように潰し始めた。
「内臓のたたき」を作っているのだ。あの頃はホルモンはまだあまりポピュラーではなく、
内臓はこのように細かく潰して、たたきにして食べるのが一般的だった。
4824/06/11(火)22:54:49No.1199311016+
「チギャァァァーーーーーーァァァッーーーーァァァァーーーーッッッッ!!」
ベビンネの甲高い断末魔の声が上がった。内蔵をぐちゃぐちゃに潰されているのにこれだけ叫べるとは大した生命力だ。
そしてたたきがあらかた出来上がると、祖母はスプーンで掬い取ってゆく。
内臓部分が完全に空っぽになったベビンネは、もう口をかすかにパクパクさせるだけになっている。
その空っぽの腹部に、さっき削ぎ取った刺身とたたきを盛り付けて、「ベビンネ船盛り」の完成だ。

この一連の作業は、串刺しにされて焼かれているママンネに見えるようにおこなっているので、
ママンネは「ゴギャァァァーー!!」と濁った叫び声を上げる。
こうして自分自身と、残り2匹のベビンネの旨みがまた一層味わい深くなるという訳である。

今度は伯母さんが、ベビンネ達の入った鳥籠の蓋を開けた。
さっきまでは必死に卵を抱えて守ろうとしていたベビンネ2匹も、立て続けに聞こえる母親と兄弟の絶叫で
すっかり縮み上がってしまい、卵を手放してペタンと床に伏せ、目を瞑り耳を押さえてプルプル震えていた。
失禁したらしく、小さな水溜りが籠の床にできている。
4924/06/11(火)22:55:16No.1199311199+
伯母さんが2個の卵を掴み出すと、ベビンネ達はしまったとばかりに卵を取り返そうとするが、
その前で籠の蓋はぴしゃりと閉められた。
「チィチィ!」「チィチィ!」卵を返してとでも言っているのか、精一杯に籠の柵の隙間から短い手を伸ばしている。

だが伯母さんは、手際よく2個の卵をコンコンと割って、ボウルの中に入れた。
白身と黄身が流れ落ちてゆくと、ママンネは「グガァァァ……!」と呻き、身悶えしている。
そしてベビンネ2匹は、弟か妹になったはずの卵がかき混ぜられ、ただの食材と化してゆく様を、
鳥籠の柵にしがみついて、「チィィ…」と涙を流しながら見つめていた。

だがそのベビンネ2匹にも順番が回ってきた。
伯母さんは鳥籠からベビンネ1匹を取り出して祖母に手渡し、自分ももう1匹を取り出す。
「チチーィ!!」暴れるベビンネ達だが、祖母と伯母さんが手にした剃刀で、あっという間に全身の毛を剃られた。
そして尻尾を切り落とされると、「ピビャァァーー!!」と泣き喚いている。
5024/06/11(火)22:55:42No.1199311381+
「チヒィ!!」「チッチュィィ!!」
さらに、肉を柔らかくする為に、祖母と伯母さんはまな板の上でベビンネをよく揉み込む。
悲鳴を上げるも、押され、引っ張られ、揉まれて、抵抗もままならず2匹のベビンネはクタクタになっていった。
そして小麦粉をまぶされて「ミホッ…ケホケホ」と咳き込んだところで、ボウルに入れられて溶き卵の衣まみれになると、
息ができなくなり弱々しく手足を動かしながら「チュイイ…」「フィィ…」ともがいている。

すぐ側では、薪を燃やした灯油缶の上に天ぷら油を満たした鍋が煮えたぎっていた。
ベビンネ2匹は祖母と伯母さんによって、立て続けにその油の中に放り込まれる。
「チギャァーーーーーー!!!」「ヂビィィィーーーーー!!!」
絶叫を上げ、高熱の油地獄から逃げ出そうとするベビンネ達だが、少しでも鍋の縁の方に近づくと、
菜箸で鍋の中央に押し戻される。
5124/06/11(火)22:56:07No.1199311554+
「ヂィ!!ヂィ!!ヂ………チ…チヒィーーーー……」
まず1匹が息絶え、仰向けでぷかりと油の中に浮かび上がった。衣の上からでも目と口をかっと開いた表情がわかる。
必死に抵抗するもう1匹のほうも、菜箸でつかまれて油の中に沈められると、もはや耐えられず動かなくなる。
こんがりと揚げられた2匹は皿に盛り付けられる。「親子丼」ならぬ「ベビンネ兄弟天ぷら」ができあがった。

残るはママンネだが、子供3匹と卵が料理される様を見せ付けられては、もう限界だったようで、
「グガァ……ァァ〜〜ァァァ〜〜………」と最後の呻き声を上げて、ジタバタしていた手がガクリと落ちた。
体が大きくビクンと痙攣して、白く濁った目から涙が零れ落ち、焚き火に落ちてジュッと水蒸気になった。

「よっしゃ、そろそろええかな」
焚き火が消され、祖父が肉切り包丁で香ばしく焼き上がったママンネの腹の周辺の肉を切り取った。
ジュージューと音を立てて、肉汁が溢れ出てくる。
「冷めんうちに食べてなあ」
祖母と伯母さんが切り取られた肉を大皿に盛って、近所の人達に配って回ると、
あちらこちらで乾杯の声が上がり、宴会が始まった。
5224/06/11(火)22:56:36No.1199311772+
「いただきまーす!」
私とケン兄ちゃんも早速ママンネの丸焼き肉にかぶりつく。まさに頬が落ちそうなくらいに美味かった。
生肉や刺身は子供には早いということで、「ベビンネ船盛り」は食べさせてもらえなかったが、
その代わりに天ぷらを1匹分もらった。耳と触角の辺りの味が、私は好きだった。

「♪タブンネタブンネおいしいな」と、また自作の歌を歌いながらはしゃぐ私達に、祖父が昔の話をしてくれた。
食糧難の時代、タブンネはもちろんミニタブンネも貴重なタンパク源であり、
当時子供だった祖父も、よくミニタブンネを捕まえて食べたそうだ。
空腹のあまり焼くのを待ちきれなくて、生のまま頭から丸齧りしたこともあったが、
さすがに生臭かったので、焼いたり煮たり、いろいろ工夫するようになったのだという。
5324/06/11(火)22:57:01No.1199311976+
「それに比べればお前らの時代は幸せじゃけん、タブンネ食う時も粗末にせんでちゃんと感謝して食わなぁいけんぞ」
神妙な顔でその話に聞き入る私とケン兄ちゃんだったが、ちょうどその時、
庭の片隅をチョロチョロ動く白っぽい塊が目に入った。ミニタブンネの親子だった。
「あっ、ミニタブみっけ!」「まてー!」「チ、チィチィーーー!!」
「ほれほれ、粗末にしたらいけんと言うた矢先から」と祖父が苦笑し、周囲のみんなもどっと笑った。
満天の星空の下、夏の夜は楽しく更けていった………
5424/06/11(火)22:57:12No.1199312053+
「部長、会議室準備できました」「あ、ああ」
またも部下の声で私は我に返った。つい昔のことを思い出したら懐かしくて、しばらくぼうっとしていたようだ。

祖父と祖母は亡くなり、伯父さんはまだ現役だが、今やあのケン兄ちゃん、いやケン兄さんが当主になっている。
そういえばしばらく行っていないな。考えると無性にあの光景が懐かしく思えてきた。

よし、今度息子を誘って田舎に行こう。ミニタブンネを手掴みする感覚を体験させてあげたいし、
タブ肉の美味さも味わわせてやりたい。ケン兄さんに頼んでタブンネ狩りも行こう。
無性にうきうきしてきた私は、心も軽く会議室に向かうのだった。

(終わり)


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