【ユー・ネヴァー・キャン・テル、バット・アイ・キャン・テル・ナウ】感想 いやあ…えらいもん読んじゃったなあ… サキラの大きい出番がしばらくなかったからキョート行きがわかった時とても期待してたんだけど 常人の三倍の脚力でハードルを飛び越えていってリアルタイムでは言葉が出なかったので改めて書いていく 極めて個人的な事情によりサキラとの関係性を重点した感想ばっかりだし後半二項目だけやたら長くなってしまった ・サキラとドージョー ドージョーとサキチャンはスシ回からの付き合いなんだけど、雑談混じりで気安く話せるくらい親交が深まってて感慨深い ドージョーの一員ではないけど同じく不条理に立ち向かう仲間の一員として受け入れられてるんだろうなあって… > 「ああ、ワカル、ワカル。ああいうタイプの男って、ニコニコしてると思ったら急に無茶やらかして、ボロボロんなって帰ってくるのよね」「……驚きました」ユカノは唖然とした。 > 「……え? 一応確認だけど、あなた達そういう関係よね?」「な」ユカノは赤面し、サキラはホッとした。 フジキドの復讐の理由をなんとなく察してたりスコルピオンが礼儀を無下にしない奴って見抜いてたりサキラって人に対する洞察力が特に鋭いイメジがある(ハシユカに関しては他の奴からも見抜かれてるしわかりやすいだけかもしれないが) というか急に無茶やってボロボロになる男に思い当たる節が多すぎる ・サキラとキタマギ これさ、ミツサキのデッカー時代編って結構気になってたので掘り下げがあって個人的におお!ってなった いつだかの感想スレで「」んやくチームが > 「一番美味しかった酒」を問われたら二人は揃って「犯人を逮捕したあと仲間と飲むよく知らん缶ビール」と答えるだろう って答えてたからいい仲間たちに囲まれていたんだなあって思ってたのね 回想…というか夢ではキタマギが正直結構堕落してる感じだな?って思ったんだけど まあ実質ケビーシが組織仕切ってんならやる気もなくなるわな…って感じだったし(何だかんだミツロのやることできるだけ許してくれたって後々の文にもあったし) それでも最期にはデッカーとしての矜恃めいたものを思い出してくれてカッコイイな…って サキラも最初は恋人失って堕落マッポやってて、ニンジャとして再起動してからデッカー魂を取り戻したからその辺がなんとなく重なって仲間同士案外似た者同士だったのかなってなった ・サキラとガンドー この組み合わせ個人的に見たかったのでウレシイ! ミツロとガンドーの組み合わせも見たかったから(ビールで姿だけは見たけど)代わりにサキラが果たしてくれたのだなあと思うことにする 二人ともマサクゥル追ってたしどこかで出会ったりしないかなと思ってたら既に交流済みでビックリした 結構打ち解けてるしフジキドみたいに時々情報交換とかしてるのかな? > 「ZBR試してみるか」「いよいよクビになるから勘弁してよ……」 とかやり取りが軽快な感じで読んでいてタノシイ 今後も引き続き共闘してくれるみたいでワクワクする > 「会ってみたかったもんだな」ガンドーは呟いた。「……そうかもしれぬ」ニンジャスレイヤーは奥ゆかしく頷いた。 念 ・サキラとフジキド これね、見たいもの全部見られてスゴイ満足感 サツバツとした初対面から始まり潜入パーティで手助けしてくれつつ血を流さず場を収めた腕前を評価?してくれたり スシ回後に落ち着いて話したり容疑者ぶっ殺してんの仕方なく見逃したりマルノウチで墓参りしてるとこ見られたり まあ色々あって結構長いこと戦友めいた付き合いをやってたから フジキド自身少し丸くなったのもあるけど今回はその積み重ねを確かに感じて嬉しかった > ……「ねえ、アタシ、怒る権利があると思わない?」「何がだ」サキラはニヤニヤと笑い、隣のハンチング帽を被った男を横目に見た。「なンだったかしらね。あの時の台詞。邪悪なニンジャを……」「私をからかっているならばよせ」 このやり取り超見たかった! 初対面の時ゾロ目だかでフジキドと出会ってあれこれやばくね?って思ったら即座にニンジャスレイヤーになるくらいブチブチに切れててモウダメダー!ってなったの今でも鮮明に覚えてる それが今では茶化せるくらいには関係とフジキドのセイシンテキが良くなってて…効く ところでスレッドにも書いた気がするけどサキチャンにこうやって人揶揄ってニヤニヤする子供っぽい一面があるのすごいカワイイじゃない?絶対にはい > 「何?」話の腰を折られたイチロー・モリタは顔を顰めた。「でも一番めんどくさいのは、その気持ちがなんとなくわかる気がしてる私かもね」「……」 あり方は異なっても共通点の多いこの二人すごく好き(これもスレッドに書いたな) 長い付き合いだしドージョーの存在も知ってる故にフジキドのめんどくさい所知ってて、その上で自分も同じだなって感じるサキラが素敵 交渉:共感を感じる、このスキルすごくサキラに合ってる気がする > 「これは私個人のイクサだからだ」イチロー・モリタは断言した。「……だが目的が同じならば、協力し合う余地はある」「決まりね」二人はうなずきあった。 サキラは倒さなくていいニンジャだけどそれだけであって特別関わることもないみたいな感じのこと思ってたスシ回からの進展を感じる > 朝焼けめいた幻の中、ミツロが振り返り微笑んだ気がした。サキラはその隣にいたいと思った。だが幻は赤黒の炎によって焼き払われた。 これ!この文!今回の話で一番印象に残っている、パッと読んだ瞬間風景がありありとニューロンに浮かんできてビックリした 今までしぶとく生きてきてニンジャとしての居場所めいたものを確立したこの女が全てを投げ出して走っていきたい場所があるならミツロのそばしかないよなって でもそんな優しい夢を焼くある意味で残酷というか無慈悲な役割を負うのがフジキドなのがこう…彼らしいというかニンジャスレイヤーらしいなあって もうここ、サキラが気絶した時え?え?え?って頭固まっちゃって作業してた手もピタッと止まっちゃって 死ぬほど動揺してたからユウジョウエントリー成功してくれて本当に良かった ダイスの導きもあるとはいえ、【サキラの一日】でちょっと悩んでたら「助けてくれる人案外沢山いるからもっと周り見なさいよ」ってサキラにアドバイスされてたフジキドが 今度はサキラのことを助けてくれたのすごくインガを感じて良い、結果的にインガオホーで増援の来なかったオーブ&ジャビーとの対比になっていて膝を打った あとミツロの操る梨色(緑)の炎とフジキドの赤黒の炎が補色になっているのがなんか対比めいてて好き > 「会ってみたかったもんだな」ガンドーは呟いた。「……そうかもしれぬ」ニンジャスレイヤーは奥ゆかしく頷いた。 念 ・サキラとミツロ、クエルクとリンデン いやあ語りたいことが多すぎる > ……「……やっぱサケ抜くとダメね」ホテルのベッドで身を起こし目覚めたオノバマ・サキラは、額に手を当て嘆息した。 思ってた以上に引きずってて重い!重すぎる! でももう自分しか覚えていない男の死に際を忘れることはできないししたくないだろうな… 割り切って切り替えているだけであってずっと心に残ってるんだなっていうのはわかってたけど半ば日常的に夢に見るほどとは思わなかった、おつらい 個人的な話になるけど自分がサキラを特に好きになったきっかけが【ビハインド・ザ〜】のオキナワ旅行で一人泣くシーンで タフで強かな女に見えて誰にも見せない弱さというかセンチメントを抱えてるギャップがとても魅力的なキャラクターだと思っていたから こういう一面を見ると彼女のパーソナルを確かに感じられて遥かに良い > 加えてこの謎めいたIRCセキュリティに当たり屋めいて「命中」したことで、キョート元老院が何某かの陰謀を巡らせていることすら明らかとなった。その進展は順調だ。順調すぎる。 命中…!命中…!このテキスト読んで物凄い心臓がドクドクしてた 【パスト・ザ〜】でブルズアイのニンジャネームの由来が「キョートの真実を撃ち抜く」から取られてるのがカッコよくて印象に残ってたんだけど、ここでそういう拾い方されてレイドミツロの無念が晴れたような気がしてなんか嬉しかった > 胎動しつつあるジツの力は遠くオヒガンを超え、何処かの深淵を彷徨う彼女の知らぬ半身に、とうに伝わっていた。見えざるリンデンの炎の導いたイクサに、クエルク・ニンジャのソウルは滾っていた。そして何も知らなくとも、サキラの、ヘビーレインの命もまた滾っていた。 ここのニンジャ真実衝撃的すぎる 「リンデンは梨色の炎を明滅させることで。クエルク・ニンジャはカラテ振動波でエテルを震わせることで。ハイクを、愛の言葉を、別れのアイサツをやりとりした」ってテキストがロマンチックというか神話的なアトモスフィアで好き クエルクとリンデンのジツを通した愛のやり取りが今も尚続けられてるのにウルッと来てしまった、ゼウスもソガも引き裂けない愛の深さ リンデンのシャードオブIRCが明かされた時ゼウス(あとヘルメス)の野郎が本当にくそでなんだこいつサイバー馬に蹴られて死んでしまえ!って思ったのを思い出す そしてその二人と同じようにソウルの息吹を通してサキラとミツロの互いのイクサも伝わってたのがわかって読んでる時はもうなんか色んな感情で胸がいっぱいだった あとUHニューロン判定が素で6出してるのとボーナス分で6出してる出目がサキラとクエルクの意思が一致した感じがしてすごいドラマ性を感じる > 死に瀕したヘビーレインは、ソーマト・リコールを体感した。マッポ・スクールでのミツロとの出会い、初々しく不器用でオーセンティックなデートの誘い、堅苦しいレストランでのひととき、そして夜の街へ繰り出して屋台やアンダーガイオンの居酒屋を冷やかし、朝陽をともに眺めた朝。 ソーマト・リコールが全部ミツロ絡みだこの女! それだけオノバマ・サキラというニンジャの、人間の根底に深く関わってるのがゴンカイ・ミツロなんだな… デッカーニンジャとして第二の人生を歩み始め多くの奥ゆかしくはないがたいへん個性的な同僚や仲間を持ってなお一番に思い出すくらい好きだったんだなあと > 「オヌシの元へ向かわねばならない。そのように誰かの声を聞いた気がした」「…………そう」サキラはただそれだけ言った。 ミツロ…!ミツロお前…! ミツロとフジキドも会って欲しかったからさ…本当になんかこう…嬉しいよ 別の次元ではお前自身がサキラを守ってやるんだぞ… >「ねえ。なんでこんな無理しちゃったのよ」サキラは「光」のショドーを見上げ呟いた。「ミツ。どうして」いい名前だと褒めたことがある。デッカーらしい名前だと。 ここでボロボロ泣いてしまった ユカノに話したように「こいつはこういう無茶をやるやつだ」ってわかってるはずなのに「どうして」が零れてしまうのがとても辛い、理由だってわかってるのにどうしても感情が溢れてくる そしてようやく掴めた情報がスロハンの素性とザイバツの暗躍って物凄くクリティカルな情報でビックリしたのと同時に 普段ポワンポワンしてる癖に覚悟決めたらすげえ熱くてこういうとこ鋭いのがミツロのイカすとこなんだよ!ってエキサイトしてしまった あと重箱の近くに書いてある名前が「光郎」じゃなくて「光」なのがきっと「ミツ」ってサキラから呼ばれるのが好きだったんだろうなって思った(というか名前を持ち物にキチンと書いてるのなんかすごいミツロっぽい、小学生か) > 「僕のコトダマはいつもサキチャンとともにある、と」「……」「言われたことをそのままにお伝えしました」「……」 ビールでミツロとハシが出会うって展開になった時、自分の知ってるその人とは異なる別次元のサキラに対してどう思うんだろう?ってとても気になってて 正直レイドミツロの愛はレイドサキラに向けられたものだろうからまた少し違う感情を抱くのかなあと思ってたんだけど いやあ…100点の回答だったなあ… そうだよなあ…こいつなら別次元だろうがなんだろうがもういない恋人に贈れる言葉があるなら愛を伝えるよなあ… しかも自分と同じように置いていかれてしまって、それでも戦ってるのを知っただろうから この言葉は相手に向けてのエールであり自分に向けての表明でもあるんだなあと そんでもって自分とサキラは死で隔たれてしまっても共にあるという意志を持っているのが 【パスト・ザ〜】で「どうしたらいいんだ、サキラ=サン」って弱音をこぼしてそれでも孤独に戦い続けたレイドのミツロなのが良い コイツもこんなのあんまりだってくらい本当に…本当に色々あったから、サキラからの愛も伝わっているといいな 長々と書いてしまったけど本当にこの二人が好きで、応援していてよかった これからも応援する