バーベキュー会場に遅れてやって来たクティーラモン(人間体)とその従者ギュウキモン。 「賑やかで良いですわね、ギュウキモン。 私、こういったパーティも嫌いではなくてよ」 今日は純粋にバーベキューを楽しみに来ただけの二人。だったのだが…… 「オマエダナ?ハマグリモッティルアンデッドチノハ!(お前だな?生首持ってるアンデッドってのは!)」 二人の前に突然、滑舌の悪い男___チャラ男が現れた。 「な、何なんですの?…そもそも今何と仰いましたの?」 「オリガフウインスル!(俺が封印する!)」 啖呵を切ったチャラ男はバックルを取り出し、カードを1枚スロットに装填するとバックルを腰に当てた。バックルからはカードを模した帯が伸び、ベルト状となってチャラ男の体に装着される。 そして静かに変身ポーズを構えたチャラ男は… 「ヘシンッ!!」『Turn up』 音声と共にバックルから勢いよく射出された青白く光る畳に向かって走り出した。 「さっきからあなたは一体何を言っていますの!?話を聞きなさい!…ぐえーー」 痺れを切らしたクティーラモンも同時に飛びかかったが、畳に弾かれ吹き飛ばされてしまう。 「ウェーイ!!」 畳をくぐり抜けロイヤルナイツとしての姿に変身したチャラ男は一気にギュウキモンの懐まで駆け込み、手にした聖槍グラムでギュウキモンに一太刀浴びせた。 ♪小錦LOVE、きっとLOVE、小錦LOVE、すげぇ汗 「ウェイ!!ウェイ!!ウェーーイ!!」 チャラ男はギュウキモンが怯んだ隙を見逃さず、流れる様な剣捌きによる連撃でギュウキモンを追い詰める。 「ウェーーーーイ!!」 力を込めて放った一突きでギュウキモンを転がしたチャラ男は3枚のカードを取り出し、グラムにスキャンし始めた。 「コリディキメル!!(これで決める!)」 『Kick』『Thunder』『Mach』 スキャンされたカードは巨大なオーラとなってチャラ男の背後に並び絵柄が動き出す。 「ハァァァァァァァ!!ウェイ!!」 『Lightning sonic』 グラムを地面に突き刺したチャラ男は物凄いスピードでギュウキモンに向かって走り出したかと思うと空中に跳び上がって一回転、雷を纏ったキックをギュウキモン目掛けて放った。 「ウェェェェェェェェェェェェェェェイ!!」 キックを食らったギュウキモンは吹っ飛ばされて爆発、その巨体はたちまち炎に包まれる。そこへチャラ男は仕上げとばかりにブランクカードを放り投げた。 ブランクカードはギュウキモンの体に突き刺さると同時にその中へギュウキモンを吸引するかの様に封印。一連の動作を終えるとカードはまるで意志を持っているかの如くチャラ男の手元へ戻って行った。 その頃、畳に跳ね飛ばされた生首状態のクティーラモンはと言うと… 「……このままじゃ済ましませんわよ」 遥か沖の方へと流され波間を漂っていた。