「ねえそこのお兄さん。ちょっと一杯付き合ってくれないかな? 彼氏に振られて寂しいの」 『メアリー、今日の獲物はそいつ? いいねぇ、いい感じに社会馴染めてなさそうな感じで、殺しやすそうだ!』 永須 芽亜里(20歳・154cm) :都内のそこそこいい私立に通う大学生。おっとりとした顔立ちと豊満なスタイルで人気を集める学科のマドンナ。  サークルの先輩と付き合っていたが、その先輩が突然行方不明になり、今はフリー。男どもは皆傷ついた心につけこもうとしている。  その正体はオノゴロ市戦闘部門の一角《金行》に所属する戦闘エージェント。そして、現在指名手配中の猟奇殺人鬼《メアリー》その人である。  付き合った先輩は女をトロフィーとしか思っていないようなクズであり、芽亜里にはそいつに性奴隷のように扱われていた過去がある。  思いつめてその先輩を殺害した時、彼女は人生の悦びを知った。すなわち、永須 芽亜里は殺人によってのみ快楽を得る異常性欲者である。  昔から発育が良かったため男性恐怖症気味だったが、自分の性癖を自覚してからは率先して男性を誘うようになった。  ファントモンは大切な共犯者であり、生意気な弟だとも思っている。妹しかいなかったので、新鮮さを感じている。  現時点でプライベートで12人、仕事で数十人は魔の手にかけている。焦らした方が気持ちいいのでプライベートでは1月に一度に抑えている。 ファントモン(100cm) :芽亜里の契約デジモン。生意気な弟みたいな性格。芽亜里のことはメアリーと呼んでいる。  バケモンの頃から愉快犯的に好き勝手デジモンをデリートしまくって気づいたら完全体になっていたところをオノゴロ市にスカウトされた、  完全体になってからしばらくはオノゴロ市の後ろ盾でデジモンをデリートしたり人間を殺害したりしていたが、  自分より後に入ってきたテイマーとデジモンのコンビが自分より結果を残し、いい待遇を受けていることを知る。  そこでパートナーがいるのはそんなにいいものなのかとパートナー探しを始めて、その日のうちに芽亜里と出会った。  実際パートナーがいることで物理的にも精神的にも視点が増えてより相手を殺しやすくなり、気づけば《金行》のエースの一角となる。  基本的には奇襲暗殺専門だが、完全体スペックなので同格相手なら肉弾戦も別に弱くはない。究極体相手は流石に勘弁してほしい。  ちなみに眼球の水晶はファントモンになったその日のうちに捨てた。曰く、死期の近いやつだけ殺しても何も面白くないから。  こないだアスタモン商会でガチャの目玉になってたのを見た。