二次元裏@ふたば

画像ファイル名:1714051691431.jpg-(708519 B)
708519 B24/04/25(木)22:28:11No.1182276514+ 23:42頃消えます
うちの子
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がお昼の雑談スレで単発ガチャから排出していたので
記念に短編怪文書を書きました
このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/04/25(木)22:28:53No.1182276787+
「えーと、確かもうすぐだったっけ」
『ああ、あのチビ助どもが言うにはな』
血湧き肉躍る戦いを求めて当てもなくデジタルワールドを彷徨う神羅崎華蓮とその同行人のダークリザモンは、深い森の中を歩いていた。
『しっかし案外お前も優しいもんだな、腕試しの相手にもなんねえチビ共のお願いを聞いてやるなんてよ』
「あのねえ……私はキ※※※だけど薄情者じゃないの。それにおチビさん達の願いを叶えられて強敵とも戦える、一石二鳥で断る理由なんかないじゃない」
この森の浅い所で会ったおチビさん達…ブイモン、アルマジモン、ワームモン。彼らは仲間同士助け合いながらこの森で慎ましくも楽しく暮らしていたが、ある日仲間のホークモンが行方不明になり、それと同時期に森に見た事のない凶暴なデジモンが現れる。きっとホークモンはヤツに食べられてしまったんだ、どうか仇を討って欲しい……その願いを聞き入れて、二人は森の中を進んでいるのだった。
224/04/25(木)22:29:47No.1182277169+
『お、どうやらこの辺りが目撃現場みてえだな』
木々がへし折れ焼け焦げ、異様に荒らされた広場にたどり着いた二人、しかしそこには何もいない。
「うーん、気配はないね、どこにいるんだろう」
『まあ近くにいるのは間違いないだろうし、隠れて様子を見るか?』
「うんそうだね、それじゃあ」
瞬間、青い巨体が木々を薙ぎ倒しながら華蓮の真正面に躍り出た。
「へ」
『華蓮っ!!?』
巨体はそのまま華蓮を跳ね飛ば……せず、真正面から突っ込んだのが災いし受け止められ押し留めらる。
「いっ……たいじゃんか!!」
『!?!?!』
その上で満面の笑顔の華蓮から顎にアッパーカットをモロに喰らい、よろめいて後退りした。
324/04/25(木)22:31:21No.1182277825+
アロモン!
アーマー体の恐竜型デジモン!とても凶暴な性格で、水平の姿勢から猛スピードで走り回れるぞ!必殺技は強力な熱風を起こすディノバースト!

「あれが今回のターゲットかな、なかなか強そうじゃん!」
『…あのデカブツにあのスピードで突っ込まれてなんでそんな楽しそうでいられるんだよ』
口元から垂れる血を拭いながら目を輝かせる華蓮に呆れるダークリザモンといういつも通りの呑気なやりとりを見せる二人に対し、アロモンの方は鼻息を吹き出し目を血走らせながら視線で華蓮を射抜いていた。
『フーッ…フーッ…!』
『あーあ、お前完全にさっきのアッパーでターゲットにされたな』
「ふふふ、好都合!」
どんどん上機嫌になる華蓮に対し、アロモンは視線ごと頭を下げる。
『……!またタックルが来るぞ!』
424/04/25(木)22:32:01No.1182278151+
ダークリザモンが叫んだ瞬間、アロモンは走り出した。華蓮の元に突っ込み走り抜け、そのまま背後の大木を爆砕する。
『………♪…!!?』
しかし、アロモンの頭の中でそこにあるはずであった華蓮の死体はなく、焦りながら周囲を見渡す。
「そんな直線的な攻撃……」
華蓮の声が天空から響いた。
「不意打ちでもなきゃ貰わないっての!!」
『ぐぎゃあああ!!??』
そして、重量を纏い振り下ろされた踵が、アロモンの鼻先を叩き割り地面に縫い付けた。
524/04/25(木)22:33:24No.1182278872+
「いえーい今の見たー♪?」
『…アーマー体とはいえヒトの娘が一人でデジモンを叩きのめしてんじゃねえっつの』
地に倒れ伏すアロモンを尻目に上機嫌な華蓮に本日何度目ともわからない嘆息をするダークリザモンだったが、ふと気づく、アロモンの頭が動いていると。
『…………!!」
『おい後ろ!』
「!?」
振り向けばアロモンの大口に集まる熱気。華蓮は咄嗟に腕をクロスして防御姿勢を取る。
624/04/25(木)22:34:17No.1182279294+
『ドレッドファイア!!』
『ぐおおおお…』
しかし熱波が放たれる瞬間、華蓮の両脇を通り抜けた赤黒い炎がアロモンを包んだ。再び倒れ伏し、今度こそアロモンは動かなくなった。
『くくっ、こういう詰めの甘い所はまだ餓鬼だな』
「め、面目ない……」
『………んで、アイツらに討伐の証として牙でもへし折って持って帰るか』
言って、二人は燃え盛るアロモンへと振り返る。やがて炎は治っていくが…。
『………こ、コイツは!?』
「ええっ!?ど、どういう事!?」
そこには、目を回す鳥型のデジモンと、禍々しいオーラを纏う卵の様な何かが転がっていた。
724/04/25(木)22:34:59No.1182279644+
「どうしたモンだろうこれ……」
『どうしたモンだろうなぁこれ……』
森の切り株の上に置かれた先程の妖しい戦利品を眺めながら、二人は首を傾げた。
アロモンの亡骸の代わり現れたデジモンは、おチビさん達の仲間のホークモンだった。聞けば、キノコ狩り最中に見かけた武装集団とトゲモンを乗せたトラックが落としていったコレを触った瞬間から記憶がないという。ともあれ、危険の排除に加えて仲間の救出までこなしてくれた二人におチビさん達は大層感激し、大量の食料を報酬として渡してくれた。それを受け取り村を離れた上で、二人は改めてこの厄物に向き合っているのであった。
『…一応話に聞いたデジメンタルって奴に似てるが、アレは確か由緒正しいものだったはずだ。こんな汚らしいモンじゃねえはずだぜ』
「…ホークモンの言ってたトゲモンと武装集団ってさ、コレの出所もそんなんじゃなかった?」
『ああ、そういやそうだったな』
華蓮は以前ダークリザモンから貰ったドス黒いデジヴァイスicを取り出し、二つを見比べる。
824/04/25(木)22:35:32No.1182279906+
「うーんどうしよう、行くあてもないしそいつらでも追ってみる?」
『それもいいかもなぁ、どうせ目的があるわけでもねえし。だが、コイツは流石に処分しといた方がいいだろ』
「おっけ」
言うと、華蓮はデジメンタルもどきを握りしめる。豆腐を潰したかの様に弾け飛び、破片は煙と化して消え去った。
『雑!?』
「いいじゃんいいじゃん!さ、行こー!」
華蓮は呑気に、ダークリザモンは呆れながら。狂戦士コンビの旅はつづくのであった。
924/04/25(木)22:36:25No.1182280328そうだねx4
以上になります

…サラッと短編書くはずだったのに四半日経っちゃた
1024/04/25(木)22:38:10No.1182281272+
自己認識キジルシちゃん!
悪い子じゃないんだけど頭が飛んでるんだよな…
1124/04/25(木)22:39:56No.1182282063+
すごい
あくりょく
1224/04/25(木)22:41:35No.1182282918+
パワーすぎる…
1324/04/25(木)22:50:24No.1182286809+
マフィア共がエンシェントショウジョウモン様の被造物を雑に扱いすぎる
1424/04/25(木)22:55:32No.1182289026+
モンスター…でもここまでの暴力装置好き好き大好き〜


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