パン屋感想 ドルフロファン位しか知らないけどファン以外でも楽しめる買い切りSRPG。 操作キャラが思ったよりも少ない。ゲストキャラ除いたフルメンバーでも最大6人。 しかも分岐や展開によってキャラの入れ替わりが激しいので全員で戦うマップは終盤以外少なめ。 代わりにキャラクターの個性が色々と出てるし1ターンで行える行動も多い。 各キャラ毎にAPと呼ばれるリソースを利用して移動、攻撃、アイテム使用を行う。 全速力で駆け抜ければ攻撃出来ないし、逆に引き付けて待ち伏せすれば全員の一斉射撃で敵グループを粉砕なんて事も出来る 基本的に多勢に無勢のゲームバランス。そんな状況を打開する為消耗品のアイテムを惜しみなく投げつけて攻略していく。 敵の集団には手榴弾を投げ、隘路にはガス弾を投げて削り、厄介な敵は地雷に引っかけ、タレットが火を噴く。 真面に敵から攻撃を受ければ壊滅するが、慣れれば攻撃させずに一方的に撃ち減らせる。そういうゲームバランスで成り立っている。 難易度設定や救済アイテムも有るので初心者でもトライ&エラー精神を持てば達成感のある楽しいゲームが楽しめる。 更に隠し要素でリメイク前のパン屋作戦をリマスター版でプレイできると言う太っ腹要素。ビターエンド一直線かつ当時のままの鬼畜難易度らしい。 ・ストーリーはシリアス一直線 パン屋作戦を巡りジェフティは何度も死に時を遡る。ジェフティは死んだ無数の自分の記憶を頼りに新たな可能性を探し続ける。 そして物語が佳境に入った時、彼女は繰り返す時の中で本当の目的を思い出す… ローカライズは怪しい所もあるが概ねシナリオは分かるしボイスは日本語。繰り返しの中で見せるキャラクターの新しい一面が実に良し。 ・強力な地形要素 敵味方の進撃を阻む最大の敵。プレイヤーのAPが10~程度なのに対し平地の行動消費は2、森や遮蔽物は3と容赦なく行動力を奪う。 道路なら行動消費も1で素早く動けるが大抵は数の利がある敵が占拠してるので中々上手く行かない。 更に回避の数値は多くのプレイヤーを泣かせる。遮蔽物に入った敵は良く避けるし要塞や建物に籠る敵はしぶとい。 逆もまた然りなのでプレイヤーは如何に地形効果を上手く使うかが勝利の鍵になる。 ・お排泄物なステルス要素 敵に見つからずに侵入するマップがいくつかあるが、2章からは複雑な索敵ルールのパズルを紐解きながらイベントで変化する行動に対応するという 高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変な対応が必要になる。 「隠蔽地形に入った敵は敵にも味方にも見つからない」というルールを理解して常にレーダーを置かないと理不尽に発見されたという印象が付きまとう。 最近は大半のマップで見つかっても敵を皆殺しにすればいいという条件緩和が入った。 以下簡単な紹介。 ジェフティ。 無数の自身の屍の上に立つ系主人公。最強のワンマンアーミー。物語はほぼ彼女の目線で進む。 基本は連射の効かない高火力長射程のボルトアクションを主体とする後衛キャラ。というのは序盤までの話。 覚醒スキルや援護射撃で手数が増大し高い殲滅力を発揮できるようになる上、 後半のスキルが解放されると次ターンまでAPを持ち越せて追加APも付く時間膨張が圧倒的な行動力を齎し、 最終的には単体で1方面の敵グループを殲滅したり、中ボスクラスを一撃で葬る最強ユニットと化す。 かわいい。 モンド。 主人公。序盤はサブマシンガンやアサルトライフルと言った手数重視の武器を使用する近距離役として活躍する。 本人の火力はそれ程高くなく、また防御力もあるわけでも無いがガッツ的スキルとで場を持たせたり 周囲の自動タレットを強化・復活させたり掩体を構築するなど自分で環境を作って戦ういぶし銀のキャラとして存在感を見せる。 後半になると別の意味で部隊の生命線と化す。 アテナ。 堅物キャラの電子戦担当。盾にハンドガンと言う見るからに壁役キャラだが2~3回撃たれると死ぬバランスの本作では序盤はあまり無理をさせられない。 代わりにアイテム使用時に各種ボーナスが付くため暫くは後方から支援を行うことになる。 しかし中盤以降ショットガンを入手し反撃スキルが充実すると評価は一変する。雑魚敵を一撃で葬る先制反撃で敵集団を単騎で壊滅させられる女傑と化す。バッボーイ。 また覚醒スキルのダメージ軽減も壁役や味方全体の防護に役立つ。 ジェヴァン 兄貴分。雑に強い高火力アタッカー。序盤は榴弾の殲滅力で、後半は粒子砲のボスキラー能力を魅せる。汚物も消毒する。 会心攻撃にランダム確率で倍率が付くので、ムラッ気があるが嵌れば桁違いの火力を何回も撃ち出せる。 基本体力は低いが回数制限のダメージ無効能力もあり、状況を選べば壁役にもなれる。 ??? 中盤のネタバレ。支援、攪乱特化のサポート役。本人の戦闘力は高くないが火力を底上げしたりAPを回復したり命中回避を増やしたりと 居ると居ないでは戦い方に差が出るキャラクター。特に命中の足りないチャレンジモードではスキルの有難味が違う 初対面の兵士に対して古くからの上官のように振る舞う演技は工作員の鏡。 ??? 終盤のネタバレ。設定上は非常に強力なのにプレイヤーになると紙装甲の近接ユニットと言う非常にピーキーなキャラになる。 距離を詰める=APを消費するという自キャラの制約を強く受ける為移動系のスキルは絶対に必要。 覚醒スキルの分身は能力はそこそこだがAPが1キャラ分増えるという強力なアドバンテージが有るのでアイテム役として有用。 タレット 序盤から終盤までの強い味方。貴重な火力であり囮役。大切に大切に使い潰していこう。 シュガー 極悪人のヘイト役。周りが基本的に軍人然としてる中で凄く浮いてる存在。戦闘面でもシナリオ面でも煮え湯を飲ませてくるあん畜生。 ウィリアム クソ野郎。 結論 システム、ストーリー共に充実した非常に面白いSRPG。特に試行錯誤する歯ごたえが好きな人は是非買おう。