二次元裏@ふたば

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388039 B24/02/23(金)12:40:05No.1160496680そうだねx2 14:17頃消えます
【もしもマジアベーゼ様が悪堕ち性癖に目覚めていたら3〜マゼンタ編〜】

これまでのあらすじ
悪堕ち性癖に目覚めたマジアベーゼの魔の手によってマジアアズール、そしてマジアサルファまでもが悪の魔物になってしまった
一人取り残されたマジアマゼンタは果たしてこのピンチから逆転することができるのか!?
頑張れマジアマゼンタ!

いままでのまとめてきすと
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このスレは古いので、もうすぐ消えます。
124/02/23(金)12:40:25No.1160496765そうだねx1
「はぁ……はぁ……!」
 花菱はるか――マジアマゼンタは窮地に立たされていた。
 今、はるかはエノルミータの拠点であるナハトベースに囚われていた。
 腕を拘束され、前屈の格好で吊るされている。
 服はすべて脱がされ生まれたままの姿だ。その体には数々の凌辱の後が見える。
 だが、そんなことははるかにとって大した問題ではなかった。彼女にとっての問題は、目の前の光景だった。
「んあ……あむ……どうでふかぁ……ご主人様ぁ……私の舌、気持ちいいれふか……?」
「ああっ……! も、もっと……もっと強く踏んでおくれやす……!」
 彼女のかつての親友が、マジアアズール――水神小夜とマジアサルファ――天川薫子が、今はスレイブアズールとスレイブサルファとして敵だったマジアベーゼに媚びへつらっている。
 アズールはベーゼの尻を四つん這い状態でペロペロと舐めているし、サルファは仰向けの状態でベーゼにハイヒールで付けられた男根をゴリゴリと踏まれているのに喜び射精している。
 アズールもサルファも、かつてとは似ても似つかないひどい有様だった。
224/02/23(金)12:40:43No.1160496858そうだねx1
「二人共! 目を覚まして! 二人はそんなんじゃなかったよ!」
 叫ぶはるか。
「はい? そんな事ありませんよ、これが私です。私の本当の姿です。今までの私は自分を偽ってただけなんです。キヒヒ」
「そやではるか。ウチかて今の方が幸せなんや。自分を隠して戦ってた頃より、こうしてご主人様にいじめてもらいながら雌穴犯すほうがずっと楽しいんや。ヒヒ……」
「二人、とも……」
 はるかの言葉は二人に届かない。
 そのことに絶望しそうになるも、はるかは歯を食いしばってベーゼに叫ぶ。
「マジアベーゼ! 私は必ず二人をあなたから取り戻して見せる! 私は諦めない!」
「へぇ……さすがマジアマゼンタですね。か弱そうに見えて、一番芯が強く、優しい仲間思い……これこそ私がかつて焦がれた魔法少女の理想の姿……」
 そんなはるかにベーゼは不敵な笑みを浮かべながら言う。ベーゼは未だ意思の籠もっているはるかの瞳を見つめながら、アズールやサルファを押しのけはるかに近づく。
「花菱はるか……今の私にはなんでもできる……この溢れんばかりの魔力を使って、あなたを無理矢理洗脳することだって……」
「…………!」
324/02/23(金)12:41:15No.1160497033そうだねx1
 はるかはこわばった顔をする。
 だがそんなはるかにベーゼはニッコリと笑って、そっと頬を撫でる。
「でも、そんな事はしません。だって、あなた自らが私に降ると懇願してくれないと、楽しくないですから」
「誰が、あなたになんて……!」
 ベーゼを睨んで言うマゼンタ。
 一方でベーゼは楽しそうに笑っている。
「ええ、そうでしょうね。今のあなたは私の軍門には堕ちないでしょう。何せ単純な快楽責めにも拷問にも耐えたあなたです。生半可な事ではその意思は折れない、そんな事は分かっています」
「だ、だったら……!」
「だから、ちょっとやり方を変えてみましょう。あなたの強い想い、その意志の果てを見せてください……」
 そう言ってベーゼはそっとはるかの眼前に手のひらをかざす。
「あ……」
 するとはるかは急激な眠気に襲われ、静かにまぶたを閉じるのだった。


   ◇◆◇◆◇
424/02/23(金)12:41:49No.1160497216そうだねx1
「……か。はるか!」
「んへっ!?」
 はるかはハッと飛び起きる。
 首を振り素早く周囲を見渡す。彼女が今いるのは、どうやら学校のようだった。
「珍しいわね、はるかが居眠りなんて」
 そう言うのは小夜だ。カバンを肩にかけ、優しい微笑みではるかを見ている。
「小夜、ちゃん……?」
「ん? そうよ? どうしたのはるか?」
「えっと、その……」
「お、どないしたんやー?」
 今度は薫子がカバンを片手で持った状態でやって来る。
「ほらとっとと帰るで。今日はいつものファミレスでキノコフェアやるって喜んでたのはるかやん」
「か、薫子、ちゃん……」
「……? せやけど? ほんとどないしたんはるか?」
 不思議そうな顔で見てくる二人。
524/02/23(金)12:42:17No.1160497357そうだねx1
 はるかは二人の顔を交互に見て、妙な気持ちになる。
 何かが引っかかっているような。何か大事な事を忘れているような。そんな感覚。
 でもその違和感の正体を掴む事はできなくて。
「う、うん。そうだね。帰ろう。ごめんね二人共。まだ寝ぼけてたみたい」
 はるかは笑って二人に言った。
 ――そう、何もおかしいことはない。私と小夜ちゃんと薫子ちゃんは親友で、いつも通りの日常で。そう、何も……。
 はるかは未だ小骨が喉に引っかかっているような気持ちになりながらも、カバンを取り二人と一緒に教室を出た。
 そのまま三人は談笑しながら下校する。何気ない日常。楽しい放課後の時間。そうしているとさっきまで覚えていた違和感も嘘のようになくなっており、いつしかそんな気持ちになっていた事も忘れていく。
「おっ、やっぱやっとるねぇ。キノコフェア」
「うん! そうだね! 何頼むか楽しみー!」
「もう、本当にはるかったらキノコは好きなんだから」
 ほがらかに言う薫子に苦笑いする小夜。そして目を輝かせるはるか。
 三人はそんな様子で店内に入り、店員に促されるまま席に付く。
624/02/23(金)12:42:34No.1160497449そうだねx1
「さーて、何頼もっかなー!」
「そんな焦らんでもキノコは逃げへんよー」
「ふふふ」
 そんなときだった。
「お前らっ! 大人しくしろっ!」
 突然怒号が響いたかと思うと、店の玄関の方に何やら怪しい姿があった。ピエロのようなマスクをした、一様に同じようなスーツを着た四人組の女達が、大きなリュックサックを背負っていたり巨大な袋を持っていたりした状態で押しかけてきたのだ。
 それらのリュックサックや袋は、慌てていたのかしっかりと口が閉まっておらず、その隙間から紙のようなモノが見える。それは紙幣だった。
 だがそれ以上に、はるかはその女達のうちの一人が明らかに異様なモノを持っているのに目が引かれる。黒く小さい、しかし一部が長く伸びているソレ。それをはるかは知っていた。
「あ、あれって、拳銃……!?」
 そう、それは銃だった。他の三人はバールや野球バットといったまだ日本にあるものを持っているのに対し、さっきから怒鳴っている、どうにもリーダーらしい女が右手に持っている銃は非日常感を加速させる。
 もしかして偽物なんじゃとすらはるかは思った。だがリーダーの女はそれを天井に掲げて発砲する。
724/02/23(金)12:43:06No.1160497620そうだねx1
 ――パァン!
 乾いた音が店内に響き渡る。天井に穴が空く。それが否応なく本物だと分かる。店内は騒然となる。
「うわあああああああああああ!?」
「全員動くなっ! お前達はこれから私達の人質だっ!」
 その言葉に全員が動けなくなる。
 一方、はるかは言う。
「わ、私がなんとかしないと……!」
 そう言って動き出そうとするはるか。
 だが、その腕を薫子に掴まれ止められる。
「何やってんねんはるか!」
「え、で、でも……」
「そ、そうよはるか! 私達は“何の力もないただの女の子”なのよ!? 今出ていったら無駄に刺激されて下手したら殺されるわ……!」
「……え?」
 またしも、一瞬訪れる違和感。だが、明らかに怯えている小夜や冷や汗をだらりと流している薫子の顔を見るとすっとそんな違和感も消えていく。
「そ、そうだよね……わ、私ちょっと気が動転してたかも……」
824/02/23(金)12:43:27No.1160497708そうだねx1
 大人しく席に着くはるか。そうこうしているうちに、ピエロの女達はすべての出入り口を封鎖し、誰も逃げられず、誰も入れない状況を作る。
 一方で店の外にもいつしか警察や野次馬が集まってきて、いつしか最近ではあまりみなくなったガラケーを通じて交渉が始まっていた。
 それを聞くにどうも、入ってきたピエロマスクの女達は銀行強盗犯らしい。そして、大金を盗み出したはいいものの警察に追い詰められ、このファミレスに逃げ込んできたという。
 犯人グループの要求は逃走用の車と飛行機の手配だった。よくテレビドラマで見るような状況だと、ついそんなことを考えるはるか。だが、その次にリーダーが電話に対して言った言葉に、凍りつく。
「もし要求が認められないなら、十分ごとに人質を一人ずつ殺していく。お前達がグズグズすれば、ここは血の海だ」
「え……!?」
 ――こ、殺す……!? そ、そんな……脅し、だよね……?
 身震いするはるか。いや、きっと嘘に違いないと思おうとする。けれども、現実はそう甘くなかった。
「我々の言葉が嘘でないことを証明する! まずはこれを見るがいい!」
924/02/23(金)12:43:53No.1160497838そうだねx1
 リーダーは近くに座っていたウェイトレスに銃を向ける。そして、なんの躊躇もなく引き金を引いた。
 ――パァン!
「きゃっ、きゃあああああああああっ!」
 店内に悲鳴が響き渡る。ウィトレスが、一瞬で事切れたからだ。もちろん、はるかも青ざめる。
「ひ、ひどい……! あんな事、人間のする事じゃ……!」
 怯え、ガタガタと震えるはるか。そんなはるかの手を、ぎゅっと握る手があった。薫子と、小夜だった。
「大丈夫やはるか。ウチが、お前の事だけは守ったる……!」
「え、ええ……はるかに手出しなんてさせるもんですか……!」
「ふ、二人共……!」
 二人の言葉に少しだけ気持ちが落ち着くはるか。だが、さらなる絶望はすぐさま訪れた。
 それは、犯人グループが指定した十分という時間が流れた頃だった。
「どうやらまだ見せしめが必要なようだな……おい、そこのガキを連れてこい!」
 リーダーがそう言ったかと思うと、別の犯人がはるか達の下にやってきたのだ。そして、そいつが乱暴に手を掴んだのが――
「――や、やめてっ!」
「さ、小夜ちゃん!」
1024/02/23(金)12:44:20No.1160497993そうだねx1
 小夜だった。必死に逃げようとする小夜を犯人が引きずっていく。
「や、止めて! 小夜ちゃんに手を出さないで! 殺さないで!」
「そ、そやっ……! 小夜じゃなくて、ウチにしろや!」
 必死に止めようとするはるかと薫子。特に薫子は犯人に飛びかかりその手を引き離そうとする。
「うるさい! お前も死にたいのか!」
 だが、薫子は別の犯人に殴り飛ばされ、床に這いつくばる。
「か、薫子ちゃん!?」
「う、ウチは大丈夫や……! それよりも……小夜……!」
 二人は再び小夜の方を見る。すると、そこには泣きじゃくりながら必死に抵抗している小夜の姿があった。
「い、嫌ああああああああああっ!? 止めて、止めてえええええええええっ! お願い……助けて……!」
「お、お前らああああああああああっ!」
 またも犯人達に殴りかかっていく薫子。だが、そんな薫子は再び殴り飛ばされる。しかも、それだけではない。薫子は、二人がかりで蹴られたりバットで殴られたりし始めたのだ。
 リンチである。
「あっ、あああああああああっ!」
「か、薫子ちゃんっ!」
1124/02/23(金)12:44:57No.1160498182そうだねx1
 あまりに悲惨な光景。あまりに痛ましい光景。それに、はるかは涙が止まらなくなる。どうにかしないとと思う。だが、恐怖で動けない。だって、彼女は“何の力もないただの女の子”なのだから。
「だ、誰かっ! 二人を助けて! お願いです! 親友なんですっ!」
 そんなはるかができることは周囲に助けを求めることだった。だが、誰も助けようとはしてくれない。沈黙が答えとして帰ってくる。いや、それだけではなかった。
「……え?」
 よく見ると、客の中にスマートフォンを使って光景を撮影している者がいたのだ。しかも、一人ではない。複数のレンズが、リンチされる薫子と、引きずられる小夜に向いていたのだ。
「う、嘘……そんなの、って……」
 大切な友達が傷つき、死にそうになっているというところを、周囲の人間は見世物として見ている。それは店内の人間だけではない。ファミレスの周囲に集まった野次馬達はほとんどがそうだったし、警察達も一向に助けようとも要求を飲もうともしない。
 誰もが見捨て、誰もが見世物として見ていた。
「あ……ああああ……」
1224/02/23(金)12:45:27No.1160498352そうだねx1
 はるかは絶望する。今、自分達を助けてくれる人間は誰もいないのだと。これほどまでに人間とは醜いのかと。これほどまでに、人間はおぞましいのかと。
「い、いやああああああああああっ……!」
 ついに小夜の額に拳銃の銃口が押し付けられ引き金に指がかかる。一方で、薫子ももうリンチに対してうめき声すら上げることができなくなっている。大切な親友の命は、今消えようとしていた。
「…………あ、ああ……嫌……止めて……」
 目を見開き、涙を流しながら、力なく手を伸ばすはるか。だが、その手が二人に届く事は当然なく――

――このまま、見捨てていいんですか?

――……え?

 時が止まる。声が聞こえてくる。その声はとても優しく、甘美で――

――思い出してください。あなたには力がある。醜く汚れた存在を一掃できる力が。

――ちか、ら……?
1324/02/23(金)12:45:55No.1160498507そうだねx1
――そうですよ。後は、あなたが決断するだけ。あなたの友人を殺そうとする邪悪を、それをショーとして楽しむ害虫達を。そのすべてに、相応しい罰を与える事を。

 ――私は……わ、た、し、は……。

「う……あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!!!」

 瞬間、一帯はまばゆい光に包まれた。
「……う、あ」
 はるかは周囲を見回す。そこは、瓦礫の山だった。周りにあった建物はほとんど倒壊し、更地のようになっている。いつしか曇天になり、雨が降り始め否応なしに陽光は遮られる。
 だが、目を引くのは瓦礫などでは決してない。彼女の視界に映るもの。それは大勢の骸だった。
「あ……いあ……」
 周囲に散乱する死。いくつもの命の抜け殻。悪人善人関係なく、平等に訪れている静寂。
1424/02/23(金)12:46:38No.1160498768そうだねx1
「私が……やった……」
 はるかはしっかりと覚えていた。それは彼女の仕業。彼女が放った魔力の爆発が、大勢の命を死に至らしめたのだと。
「私が……私は……」
 ブルブルと震えながら頭を抱え、膝から崩れ落ちるはるか。そんな中で、彼女は力なく言う。
「私、は……私は……悪く、ない……!」
 と。
「私は悪くない! 私は悪くない! 悪いのは、小夜ちゃんと薫子ちゃんを殺そうとした人達! それを面白がって見てた人達! 見て見ぬ振りをしようとしていた人達……! そう、私は悪くない! 悪くないの! 私は悪くない! 私は悪くない! 私は悪くない! 私は……!」
 ちぎれんばかりに目を見開き、頭を血が出るほど掻きむしり、襲いかかる罪悪感に必死に抵抗するはるか。彼女の心は、今まさに壊れようとしていた。
「そう、あなたは悪くありませんよ」
 そんな彼女に、声がかけられる。優しい声。顔を上げると、そこにあったのは優しく微笑む少女達の姿。
「マジア、ベーゼ……アズール……サルファ……」
 そう、そこにいたのはマジアベーゼ、スレイブアズール、そしてスレイブサルファだった。
1524/02/23(金)12:46:55No.1160498851そうだねx1
「はるかさん、あなたはただ友達を守ろうとしただけ。ならいいじゃないですか。他がどうなったって」
「そうよはるか。あなたは私達のために勇気を出してくれたに過ぎない。悪いのは、ゴミクズのような人間達」
「ああ、むしろはるかは褒められるべきやね。だってこの世界に蔓延る害虫を駆除したんやもの。よう頑張りなさったな、はるか」
「私は……正しいの? 私は……間違って、ないの……?」
「ええ、そうですよ。あなたは何も間違っていない。間違っているのは世界なんです」
「せや。はるかが傷つく世界が正しいわけなんてあるわけないわな」
「うん、はるかはいつだって正しいのよ。そのおかげで、私達は何度も救われてきたんだから。私達はずっと一緒よはるか」
「ああそうや。ウチらは、ずっと親友。だから……」
「だから……」
 そこで、サルファとアズールははるかに優しく手を伸ばし、声を揃えて、言った。
『一緒に、人間辞めよう?』
「あ……ぁ……」
 とても優しく、眩い友人の笑み。それに当てられて、はるかは静かに二人の手を取る。そして、ベーゼに向かって言った。
1624/02/23(金)12:47:08No.1160498925そうだねx1
「お願いします……私を、二人と一緒の、魔物に変えてください……私を変えてください……お願いします……マジアベーゼ様……ご主人、様ぁ……!」
 屈服の言葉。従属の誓い。
 それを聞いた三人は、ニッコリと笑った。見るもおぞましい顔で。
「ええ、いいですよ」
 ベーゼが鞭を叩く。はるかが巨大な丸底フラスコの中に入る。その中にどこからともなく現れた触手が黒く濁った粘液を注いでいく。
「私達は……ずっと一緒だもんね……これから永遠にずっと一緒の、大親友になれるんだね……クス、クスクスクス……!」
 はるかは壊れた笑顔で今までしたことのない笑い声を上げながら、淀みの中に溶けていった。


   ◇◆◇◆◇
1724/02/23(金)12:47:32No.1160499048そうだねx1
「まさかあんなにうまくいくとは……さすがご主人様です」
 玉座に座るベーゼにアズールは侍りながら言う。
「はるかの記憶を一部封印し、人間達の悪意や欲望を魔力で暴走させる……それによりはるかを追い詰め、人を殺させ、堕とす……お見事な作戦でした」
「いいえ、私はただ人間達にきっかけを与えたに過ぎません……銀行を襲ったのも、人質を殺したのも、それを見世物として楽しんだのも、すべては人間達が自分で選択したことです」
「せやなぁ。結局誰の心にも、悪いところはあってちょっとしたきっかけで堕ちるっちゅうことなんやろなぁ。ウチらみたいに」
 同じく横に侍っていたサルファが言う。
「まあ、今回の作戦の成功には私の名演技があってのことなんですが……なのでご主人様。この卑しい家畜にどうかご褒美を……」
「あ? ちょっと待てや。ウチかて演技は頑張ったで。それこそハリウッド級の名演技やったと思うわ。だからご主人様、アズールより先にウチにご褒美を……」
「ちょっとサルファ! がっつかないでよ! 私ははるかが人間共を殺さなかったら頭に穴が空いてたかもしれないのよ!?」
1824/02/23(金)12:47:53No.1160499178そうだねx1
「そんなことで今のウチらは死なんからええやろ? ていうか、ボコられるとむしろ興奮してボロが出そうな誰かさんの替わりにリンチにあったのはウチやで? アズールはもうちょっと感謝して身を引いてもええんとちゃいます?」
「それとこれとは別よ! ねぇご主人様! 私! 私にご褒美を! マンコでもケツ穴でもどこでもいいから気持ちよくしてください!」
「いいやウチや! ウチに先にご褒美くれやご主人様! ウチのチンポをご主人様の手とかマンコでピュッピュさせてくれや!」
「まあまあ……」
 発情しながら迫る二人をなだめるベーゼ。そして、片手で目の前に映像を映し出す。
「それよりも一緒に見ましょうよ。あのマジアマゼンタの……スレイブマゼンタの今の姿を。きっと楽しいですよ」
 ニコニコと言うベーゼに二人は顔を見合わせ、ふっと笑い映像を見るのだった。
1924/02/23(金)12:48:14No.1160499284そうだねx1
 夜の路地裏。その狭い道を必死に走る一人の女。
「た、助けて……誰か助けて……お願い、トレスマジア……!」
「残念、トレスマジアはもう助けに来ることはないよ」
 そんな彼女の耳元に届く声。
 直後、女は転ぶ。それだけでなく、服が切り裂かれ胸や太ももが露わになる。
「もうこの街を救う魔法少女はいない……いるのは、人間なんていう醜い蛆虫を潰す魔物……」
 女は見上げる。そこにいたのは、月光を背にした一匹の少女の姿をした怪物だった。
 鋭い黒のハイヒールに、同じく黒のヒラヒラとしたベビードール。二つに結んだピンクのツインテールが夜風に揺れる。
 その愛らしい顔は、まさに捕食者の笑みで女を見下す。
「喜んで人間。あなたは偉大なるマジアベーゼ様の家畜……スレイブマゼンタのオモチャになるんだから……クスクス」
 おしとやかな笑いをするマゼンタ。だが、それが逆に恐ろしく、女は震える事しかできなかった。
 途端、女の足元に黒い影の沼が広がる。女はそこから伸びた影の手足に掴まれ、沼にゆっくりと飲み込まれていく。
2024/02/23(金)12:48:29No.1160499377そうだねx1
「い、嫌ああああああああっ! きゃああああっ!」
 必死に抵抗しようとするも、動くことすらできず闇に沈んでいく。
「クスクス……あなたはせいぜい、簡単には死なないでね」
 女を嘲笑いながら言うマゼンタ。やがて女は完全に消え、残るはマゼンタのみ。
「ああ……人間をいたぶるの楽しいよぉ……どんな風に壊そうかって考えるだけで、うう……ちょっとイっちゃう……クスクス」
 身悶えしそっと自らの女性器に手を当て、愛液を舐めながら言うマゼンタ。
 そこには、元の正義の魔法少女の姿はどこにもなかった。

 夜の帳が降りる。
 蜘蛛の糸が張り巡らされる。
 悪しき徒花が今、狂い咲く。
つづく
2124/02/23(金)12:49:03No.1160499560そうだねx1
てきすと
fu3167751.txt
2224/02/23(金)12:49:14No.1160499619+
むっ!
2324/02/23(金)12:51:00No.1160500172そうだねx1
力作!
2424/02/23(金)12:59:18No.1160502688+
とりあえずトレスマジア全員の悪堕ちは完了したけど個人的に悪堕ちで一番好きなのは堕ちた子が以前では考えられなかったような悪行を重ねていくところなので三人がただ悪いことするやつ話も書きます
その後は……まあ何か思いつくか気分が乗ったらで
2524/02/23(金)13:10:35No.1160506078+
マゼンタみたいな子が反転することでしか得られない栄養がある
2624/02/23(金)13:17:08No.1160508079+
お疲れ様
これは大作ですわ…
2724/02/23(金)13:19:33No.1160508838+
>お疲れ様
>これは大作ですわ…
ありがとう
最初はアズールへの欲求をぶつけるだけだったのになんか結果的に文字数で見るとアズール編が一番短い……
まあ事前に堕ちてたからだろうしやっぱすげぇぜマジヤバ女!
2824/02/23(金)13:29:35No.1160512046+
地獄におちろ人間ども!
2924/02/23(金)13:34:53No.1160513814+
これが!これが!俺が身をすててまで守ろうとした人間の正体か!
3024/02/23(金)13:50:41No.1160518866+
あはん♡のせいでマゼンタ堕ちがシコれない…ありがとう
3124/02/23(金)13:57:28No.1160520921+
>あはん♡のせいでマゼンタ堕ちがシコれない…ありがとう
フォールンメディックに関しては総帥が悪い
最低だよ総帥……


1708659605455.png fu3167721.txt fu3167751.txt